カテゴリー : 2016年 2月

【幻】モーニン・ブルーズ 2016/02/27

mb160227

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。1週間のご無沙汰でした。司会のモーニング小僧。ワトゥーシ・

アイザヲです。輪投師藍蔵王とも表記しています。

予言者ムホンマド・ワシの先読み的中、グラミー・ウイナーです、クリス・ステイプルトゥン。

最新アルバムのタイトル・ナムバーで祝いましょう、「トラヴェラー」。

 

M01.Traveller(3’42”)Chris Stapleton

– C.Stapleton –   Mercury 0602537577439

 

N  ちょっと遅きに失した報告ですが、クリス・ステイプルトゥン、このアルバムで、グラミ—

ベスト・アルバムを受賞です。同時に他の受賞盤はありますが、わたしの知ってる

のはこれだけでした。初めて紹介した時、しきりにその重量感を語っていた

記憶があります。やはり重たい一枚だったんですね。「渡世人」という題名が、

また想像を刺激します。二つ折ジャケット内側のカラ—写真、角の生えた四駆にもた

れて何か語り合っているクリスと同行の女性、この写真が更に妄想を駆り立てま

す。そして再び表題名が蘇って来る・・・確かによく出来たアルバムです。

 

音楽の世界では全てが他の何かを導く。旋律は言葉を、言葉はひとつの

印象を・・・、これらが歌になる。その歌はある一瞬の響きを奏でながら、

聞く人を過去、あるいは未来に連れて行く。新しい歌は、また別の何かを

導いて来る。この「レコ—ド」は、わたしの人生を満たしてくれた人たち、あな

たたちに捧げよう。

 

こんなグラミ—受賞コメントのような挨拶が、既にアルバムには記されていました。

 

M02.Sailboat For Sale(3’08”)Toby Kirth wit. Jimmy Buffett

-T.Keith, B.Pinson-  Showdog Nashville 0850692006190

 

N  こちらは日本市場から撤退を決めたフォードF-150・ピックアップで時速35マイルの

制限を守りながら街道を流すトビ—・キイズ、もう既に何曲か聞いて貰っている

最新盤から、「売りに出されたセイルボート」、ジミ—・バフェットとの二重唱でした。こ

れがこのアルバムの目玉トラックだったという事です。

 

M03.Why Me Lord(3’54)T.G.Sheppard wit. Conway Twitty

-K.Kristferson-  Goldenlane GLO 0077

 

M04.I Don’t Hear You(2’52”)George Jones

-B.Owens-  Retro World  Blue 178

 

N  同じ時期に新譜を発表したT.G.シェパードの「ワイ、マイ・ロード」、クリス・クリストファスン

の歌ですね。非常に彼らしい作品です。これは大御所コンウェイ・トゥイティとの二重

唱でした。共に正統派の礼儀正しいカントリー・スタイル、結構でした。演奏も秀逸。

そしてワルツを続けて、クセ者ジョージ・ジョーンズで「あなたが聞こえない」、1962

年の作品です。この人の歌の世界がわたしは分らないまま、聞き続けて数年

経ちます。キリスト教の教えからテーマを採ったものが多く見られますが、その真意

はなかなか理解出来ません。今の「アイ・キャント・ヒア・ユー」も、単なる絶望的状

況下での求愛と受け止められますが、ひょっとしたら、この「あなた」は「神」

なのかも・・・。

冒頭から極めてカントリ—色の強い今朝の「モーニン・ブルーズ」、まだこのまま行き

ましょう。次も強力です。

ドリー・パートン、「オハイオの岸辺で」

 

M05.Banks Of The Ohio (3’49”)Dolly Perton

-trd.arr.by D.Perton –  Masterworks 8884303269 2

 

N  「オハイオの岸辺で」、ドリー・パートンでした。ラジオ界の伝説では、その昔これを

「オハイオ銀行」と訳した人間がいて、このわたしも知る程に語り継がれていま

す。本当かな。盛った話ではないのかな、という気もしますがね。

オハイオ河の土手に恋人を連れ出してナイフで差し殺す、という恐ろしい歌です。

この国では近松の作品に象徴される心中物の流れがあり、現代でも渡辺淳一

の「失楽園」などは、その伝統に立脚したものでしょう。性愛過剰ですが。

それが西洋では、この「オハイオの岸辺で」のように、愛と憎しみの果てに相手

を殺す、という展開の方が多いような気もします。

毎年通っていた避暑地の情景が穏やかに語られ、残念だけれども今年は行

けない。何故ならば恋人を今、殺してしまったので、と結ぶ「思い出のサントロペ」

を初めて聞いた時は、計り知れない衝撃を受けたものでした。

今のドリーの歌もそこを知らずにいると、「奇麗な歌だなあ」で済んでしまい

ます。努々、結婚披露宴では歌わないで下さい。

さて数少ないカントリ—番組「モーニン・ブルーズ」、今朝の大きな目玉曲を紹介しま

しょう。

ヴィンス・ギルです。この間レコード店で新譜に出会いました。ちょっとご無沙汰

でしたね。『ダウン・トゥ・マイ・ラースト・バーッド・ハビット』。素晴らしい出来です。リズ

ムが、スティーヴ・ジョーダンとウイリー・ウイークスと来ればそれだけで「可」です。楽曲自

体も充実してるし、生の音の真実味が迫って来ます。今朝は名刺代わりのアルバ

ム第一曲、

「ザ・リーズン・フォー・ザ・ティアーズ・アイ・クライ」、待ってましたぁ。

 

M06.The Reason For The Tears I Cry(3’56”)Vince Gill

-V.Gill-  MCA Nashville 060254764738

 

M07.Ain’t Nothing Like A Real Thing(3’53”)Vince Gill & Gladys Knight

-V.Simpson, N Ashford-  MCA  MCAD-10965

 

N  ヴィンス・ギルの新譜から、「俺の涙のその訳は」。そしてわたしが彼の事を知っ

た忘れられない1曲、ドン・ヲズ制作の名盤『リズム、カントリ—、アンド・ブルーズ』か

らグラディス・ナイトとの二重唱「リアル・シング」を続けました。わたしはこの時の印

象でずっと来たので、彼の事をピンのヴォ—カリストだとばかり思っていました。アル

バム『ギター・スリンガー』でテレキャスターをカッコ良く弾いていて、おや、と思った位です。

その後はギタ—のセッション・アルバムも出してましたね。今回の新譜にも、ダーク・

サンバーストのギブスン335を抱えた写真が3葉も、ジャケットで使われています。彼の

ギタ—の腕前は、つとに知られており、今の「リアル・シング」もソロは彼自身でした。

この手応え充分の最新アルバムからは、このあとも聞いて貰います。お楽しみに。

さて、かつての大物たち、あるいは過去の大ヒット曲が安価で手に入るように

なって久しいですが、原盤権の消滅した古い録音がまとめて大量に安く市場

に出回る流れは、おそらく止まらないと思われます。缶入りユニオンスクエア社、「NOT」

印の組み物、詳細な解説も素晴らしいプロパーの箱詰めなど、既に名門もござ

います。大体2枚組で2,000円を超えるものはありませんから、もし敬遠し

ている方がいらっしゃいましたら、騙されたつもりで一度お試し下さい。

この国の歌謡曲系の『ゴ—ルド・ベスト』や『全曲集』と銘打った制作過程に

何の愛情の感じられない高価格盤よりは遥かに満足を得られます。

ヴィンスの新譜を手に入れた時は、これまで単独LPすら買った事が無かった

歴史的大物、ウディ・ガスリーとピ—ト・シガーの組み物を購入しました。どちらも4

枚セット、しかも各盤25曲入り。100曲づつなのよ。まだ単位を取ってなかっ

たワツシ大学「フォ—ク講座」を履修する為の必須教本です。

今朝は新入門生歓迎会で聞かせてもらった両巨匠の代表曲をお聞き下さい。

ウディ・ガスリーです。「我が祖国」。

 

M08.This Land Is Your Land(2’19”)Woody Guthrie

-W.Guthrie-  Not Now Music NOT5CD915

 

N  1944年といいますから、まだ第二次世界大戦中に発表されたウディ・ガスリー

の「我が祖国」でした。当時は全米がひとつになって三国同盟の敵国と戦っ

ていた筈ですが、既にこのような批判精神がしっかりと芽生えていて、また

それを支持する大勢の人たちが居た、という証明です。この歌の中の「You」

は、複数で「あなたたち」、つまり「わたしたち」なんでしょう。

これまでしっかり聞いた事が無いわたしでも、この歌は知っていました。

それは、このカヴァがあったからです。

 

M09.This Land Is Your Land(2’27”)Peter, Paul & Mary

-W.Guthrie-  ワーナーWPCR-14347

 

N  「我が祖国」、美しいコーラス・ハーモニーでオリヂナルよりもこの歌の一般化に貢献し

た、ピ—タ—、ポール・アンド・メアリでした。紅一点メアリ・トラヴァ−スがちょっと風邪を

引いているような声でした。聞き始めて50年の今頃、気付きました。

ウディ・ガスリーの発表から約20年経って、ベトナム戦争が激化して行く最中にも、

この歌「我が祖国」は愛されました。その頃の人々は、このPPMのヴァージョ

ンで聞いていたのでしょう。こう言っただけで、その頃のアメリカでの反戦集会の

様子が浮かんで来る人は、もう居ないかも知れません。でもわたしの心には

浮かんで来ます。曇り空のした未舗装の広場に皆んなが座り込んで、一緒に

この歌を唄っている画です。実際には参加はおろか、見た事すらないのです

けれど。

フォ—ク講座のもうひとつの柱はピート・シーガー、この人は先のウディ・ガスリーとほ

ぼ同時期に、やはり体制批判的観点から沢山の歌を作り、唄い続けた人です。

こちらの単位も未取得でした。

受講資格審査試験の問題は、「この歌のカヴァ作品を揚げよ。ただしPPMは

除く」でした。難問です。

 

M10.The Hammer Song(2’00”)Pete Seeger

-Seeger, Hays-  Proper  PROPERBOX184

 

M11.If I Had A Hammer(2’12”)Peter, Paul & Mary

-Seeger, Hays-  ワーナーWPCR-14347

 

N  「ザ・ハマー・ソング」ピート・シーガー、「天使のハマー」ピ—タ—、ポール・アンド・メアリで

した。「この歌のカヴァ作品を揚げよ」、誰でもすぐに思いつくのが、このPPM

ヴァージョンでしょう。その他にと言われてもねえ・・・、わたしの捻り出した

答えはこれです。

 

M12.天使のハンマ—(2’57”)内田裕也

-Seeger, Hays-  東芝TOCT-11301

 

N  内田裕也で「天使のハンマ—」、演奏はブルー・ジーンズでした。この答えが認めら

れ、ウディ絣とピ—ト滋賀の名作を辿る「フォ—ク講座」に、これから時間をかけて

出席します。不定期ですが報告もいたします。お楽しみに。

さて、先週紹介したエイスのご機嫌なコムピ盤『レイディオ・ゴールド』、日曜日に物

色したらすぐに第1集、2集、4集と揃ってしまいました。ちょっとあっけ

なさ過ぎた感じ。5集以降も発売されているようですが、収録曲目に魅力を感

じないので、ここまでかな。第4集はジャケットにヲーフマン・ジャックがDJをしている

写真が使われています。カッコいいですよ。

第2集には「英国でヒットしたアメリカ製の楽曲30」という副題がついていまし

た。全てがその通りでもないでしょうが、英国で話題になったアメリカのポップス

という枠で括られているようです。そこに「ラジオ」という言葉、概念を持ち

込んだのが、勝利の発想でしょう。当時音楽を伝えるミーディアは、段突にラジオ

でしたからね。

各30曲入りですから120の素晴らしい素材が集まりました。全くの無反応

でしたけれど、ちょうど昨年の今ごろ「ドゥー・ワップ」を連続紹介しましたね。

あんな感じで、しばらく勝手にこの『レイデゥオ・ゴールド』から紹介して行きま

す。よろしければ、お付き合い下さい。

今朝は器楽曲、インストゥルメンタルのヒット曲をお届けします。どちらかと言えば珍し

い存在ですね。わたしには1968年に全米第1位となった「恋はみずいろ」の

残像が未だ見えます。果たして英国ではどうだったんでしょうか。4枚の中か

ら探し出してみました。

まずは59年に13位となった「イン・ザ・モード」です。「あれかあ」と早合点

しないで下さい。アーニー・フィールズ・オーケストラの演奏です。

 

M13.In The Mood(2’36”)Ernie Fields Orchestra    ’59 #13

-Razaf, Garland-  ACE  VDVHD 446

 

N  アーニー・フィールズ・オーケストラで「イン・ザ・モード」、39年のグレン・ミラー楽団とは違っ

て、ビ—トを強調した別のアレンヂでしたね。なかなか素敵だ。ドラムスが良かった。

ちょっと漂うノヴェルティ風味が、皮肉好きなイギリス人に受けたのでしょうか。日

本では戦後何年経っても、圧倒的にグレン・ミラーでした。この違いは大きいな。

さて次は初代エレキ・ヒーローと言っても良いデュエイン・エディです。こちらは60年

に堂々第2位に付けました。イギリスの60年と言うと、エレキ・ギターが一般化した

直後くらいでしょうか。硬質ながらトレモロ、リヴァーブなどで甘辛く色付けされた

音色、トワエイン・ギターなどとも言われた弦を強く弾く奏法が冴えてます。

ではお聞き下さい。「なぜなら、彼らはまだ若い」です。

 

M14.Because They Are Young(2’03”)Duane Eddy

-A.Schroeder, W.Gold, D.Costa-  ACE  VDVHD 810

 

N  デュエイン・エディの「ビコーズ・ゼイ・アー・ヤング」でした。次はチャ—ト入りこそ果た

していませんが、話題になったのでしょうかね。ピアニスト、フロイド・クレイマーの

「ラスト・デイト」、彼の代表的ヒット曲です。エリック・ドルフィーではありません。1960

年とクレジットされています。

 

M15.Last Date(2’26”)Floyd Cramer

-F.Cramer-  ACE  VDVHD 810

 

M16.On The Rebound(2’11”)Floyd Cramer

-F.Cramer-  ACE  VDVHD 557

 

N  「ラスト・デイト」、フロイド・クレイマーでした。続いたインスト曲はまたフロイド・クレイマーの「オ

ン・ザ・リバウンド」、こちらは61年に第1位獲得曲になっています。何かの番

組テーマ曲にでも使われたのでしょうか。

フロイド・クレイマーはエルヴィス・プレズリの録音でバック演奏をしていたナッシュヴィルのスタジ

オ・マンです。その後ポピュラ—・ピアノ奏者として独立して、このようなインストルメンタル

のヒットを何曲か出しました。ナッシュヴィル経験が長いだけあって、若々しいリズム感

が特徴です。酒場ピアノ風、ホンキ・トンク調でもありますね。

1970年代、西新宿の某ラジオ局はストリングス系のイージー・リスニングが最上級の大衆

音楽と決めつけて憚らない間違った思想に取り憑かれていました。そのため、

全時間帯、全番組でこの種の音楽を使う事が是とされていました。狂ってる

よな、絶対。この分野だけは豊富にレコ—ドが揃っていてね、正直言って退屈極

まりないものばかりなんです。ピアニストなら、カーメン・キャバレロとかリチャード・クレイダ

ーマン。

そんな中で、イージー・リスニング的ではありますが、フロイド・クレイマーの音楽は面白

くて、よく選曲対象にしていました。

この話を萩原健太が喜んでね。自分の番組でわたしに喋らせたがるもんだ

から困った事があります。同じ放送局の番組の中でなんですよ。

さて、次を聞いて「あれえ」と思う方は多いでしょう。

B.バムブルとスティンガーズです。曲目はヒミツ。

 

M17.Nut Rocker(2’02”)B Bumble & The Stingers

-Txhaikovsky, arr.by A.K.Fowley-  ACE  VDVHD 446

 

N   1972年7月22日の後楽園球場を興奮の坩堝とさせたエマスン、レイク・アンド・

パーマーが得意にしていた「胡桃割り人形」の原曲がこれです。オリジナルは62年

に、英国でも立派にナムバー・ワン・ヒットとなっています。ELPのは楽器の音色が

違うだけで、コピ—と言って良いですね。当時この原曲の存在を知っていた人

間が日本に居たのでしょうか。わたしは何も聞かなかったなあ。いずれにせ

よ、チャイコフスキーの書いた旋律がいかにポップだったか、という証明です。「チャイコフ

スキーに教えとけ」、脱帽。

さて『レイディオ・ゴールド』シリーズ4作からのヒット器楽曲集、時代的に最後は63

年の物になります。

第29位を記録しました。ザ・ファイアボールズで「クイット・ア・パーティ」。

 

M18.Quite A Party(1’48”)The Fireballs

-G.Tomsco-  ACE  VDVHD 446

 

N  ザ・ファイアボールズで「クイット・ア・パーティ」でした。おそらくはスタジオ・メンででっ

ち上げた実体のない演奏集団でしょう。楽曲もブルーズ進行を流用した気楽で

C調なモノでした。これもなんかのテーマ曲だったのかな。

さて『レイディオ・ゴールド』シリーズ4作にはこのような、どことなくクスグられる

かつてのヒット曲が120も詰め込められています。来週から少しではありますが、

ひとつのテ—マのもとに選んで紹介して参りましょう。各盤はバラバラな並べ方で、

こういうのはその方が面白く聞けるのですが、リチギなモーニン・ブルーズはお行儀

良くさせてもらいます。

この4枚の楽曲中、一番新しいというか年代的に後に来るのは、1971年の

ヒットです。何故か第1集の1曲目が、これなんです。71年と言えば、そろそ

ろオールディーズ風味が無くなって来るころですが、不思議だなあ。

でもこれなら文句なし。カヴァ・ヒットでした。

ケイジャン版「プロミスト・ランド」ジョニー・ア−レン。

 

M19.Promised Land(2’08”)Johnnie Allan

-C.Berry- ACE  VDVHD 347

 

N  「プロミスト・ランド」ジョニー・ア−レンでした。これは彼の重要な持ち歌になってい

ます。ロニー・マックの「メムフィス」みたいなものでしょうか。

では、決定的なオリヂナルを。こちらのヴァ—ジョンも『レイディオ・ゴールド』シリーズ第

4集に入っていました。同一楽曲でダブってたのはこれだけですね。

チャック・ベリーです。「プロミスト・ランド」。

 

M20.Promised Land(2’23”)Chuck Berry

-C.Berry-  Chess MCD80245

 

N   チャック・ベリー64年の作品「プロミスト・ランド」でした。出所後の作品ですね。

絶頂期に刑務所服役で3年の空白を強いられるというのは、普通ならばそこ

で挫折し、グレてアル中か薬物依存症で野垂れ死に、というパタンがフツーですが、

このように以前よりも奥の深い作品を創り出すようになったチャック、やはり持

ち前の人間不信は中途半端なものではなかったようです。何と偉大な。

この歌は聖書に出て来る、神がイスラエル人民に授けると約束をした土地の逸話

からのインスピレイションで書かれたとされています。そこを読んでか、こんな人も

カヴァしました。

「約束の地」、ジェイムズ・テイラーです。

 

M21.Promised Land(4’03”)James Taylor

-C.Berry-  Warner Bros. 2794-2

 

M22.Magic Touch(2’31”)The Platters

-B.Ram-  ユニバ—サル  UICY-80014

 

N  ジェイムズ・テイラー1974年の「約束の地」でした。安定期のジェイムズ・テイラー、今

に繋がる彼の音楽の傾向は、この辺りで確立され始めました。先頃、昨年の

独演会の映像を見る機会がありました。いや素晴らしい。思わず「高齢音楽

家のお手本」という表現が口をついて出た程です。全体に落ち着いた雰囲気

の中、歌、演奏は高度に洗練されている。そしてなおかつ創造性がまだ漂う、

ここが大切。この時の実演で新しい何かを感じよう、昨日までと違う事をや

ろう、という自発的な前向きさが漲っていて、圧倒的な説得力で迫ります。

多くの長寿様がたにも、是非一度観て頂きたいですね。

その次はプラターズの「マヂック・タッチ」、56年のヒット曲です。先週「アメリカン・グラフ

ィーティー」のサントラを聞いて、プラターズはやっぱりいいなあと2000回目の再認識、

それでつい今朝も、何の脈絡も無いままにお聞き頂きました。

さて、最後にアンソニー・ジェラーシというブル—ズ・ピアニストをきいてもらいましょう。

アメリカ東海岸の古い町、ボストンで活動する音楽家です。耳にして、わたしはオーティ

ス・スパンからの影響を大きく感じました。まあ彼の影響下にないブルーズ・ピア

ニストはいないでしょうけれどもね。鋭いタッチで鍵盤を叩くところに、その影響

は端的に現れています。まずはストレイト・ブルーズ、50年代後期のマディ・ヲーターズ・

バンドの音が聞こえて来ます。

「ハード・ザット・トットゥワイラー・ウッスル・ブロウ」。

 

M23.Heard That Tutwiler Whistle Blow(5’20”)Anthony Geraci  Spann

-unknown-   BSMF 2491

 

N  「ハード・ザット・トットゥワイラー・ウッスル・ブロウ」、アンソニー・ジェラーシでした。声と唄い方

が非常にマディ・ヲーターズですね。彼の重量感がよく再現されています。アンサムブル

も、画に描いたようなマディ・ヲーターズ・アンド・ヒズ・ブルーズ・バンド。如何に彼

のバンドが理想的なブルーズの形を持っていたか、という事にもなります。普通

ですと、こういう再現的演奏には何処となく嫌味な感じが付き纏うものです

が、このトラック、いやこのアルバム全体にその類いの異臭はなかったですね。花粉

症で鼻が麻痺したのかな。音自体も自然です。何がいいんだろう。秘訣を知

りたいな。

通してみて、聞き所は多いですよ。マイナー・ブルーズをいくつか手掛けている

のも面白い。ここにもスパンの影響は滲み出ています。特にニューポートのライヴかな。

聞いて下さい、やはりボストンで活動していて昨年2月に亡くなった音楽家に

捧げています。「ブルーズ・フォ−・デイヴィド・マクスウェル」。

 

M24.Blues For David Maxwell(6’06”)Anthony Geraci

-unknown-   BSMF 2491

 

M25.Teach Your Children(2’54”)Crosby, Stills & Nash

-Nash-  Atlantic 7567-80487-2 PW

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

N  アンソニー・ジェラーシの「ブルーズ・フォ−・デイヴィド・マクスウェル」でした。マイナ—・キイで押

しまくって、コ—ダでナチュラル・コ—ドに帰結する、この部分で救われる思いです。

亡くなった先輩への追悼が、純粋に表わされているように感じました。

最後はクロズビー、スティルス・アンド・ナッシュの「ティーチ・ヨー・チルドレン、ウェル」でした。

20世紀のコーラス・ハーモニーの頂点は彼等が築いた、最近そんな気がしていまして、

遅ればせながら2枚組のベスト盤を手に入れて聞いています。まだ唖然とする

ばかり。分析など、とてもとても・・・。

先週の「十代の不良の集まる騒々しい音楽が鳴ってる遊び場にて」では、

LPレコ—ドへの注意書きの話を、ペタシ66さんが思い出してくれていました。わ

たしもね、たしか昔、ウツツ時代にも喋ったなあ、という微かな記憶があったの

です。嬉しかった。どうもありがとうございます。

その同じ投稿で、「散らかってる感じが月-木の頃みたいで」とありました。

御意、です。最後の方で「テュペロー」、「ヴィークル」が入って来たのは、時間の読

み違いによるものです。普段は外して行く方が多いのですが、この日は違い

まして、周辺にあったものを取り敢えず流したのです。でも「テュペロー」は、

この日一番カッコ良く響いたかも知れません。怪我のコ—ミョ—的に聞こえました。

「月−木の頃」の最後の20分は、戦場でしたからね。

今朝もそれに似たようなものです。ジェイムズ・テイラーは、慌てて隣の部屋のレコ

ード棚から探して来たのです。チャックの2分23秒の間にね。プラターズも同じく。

先週の訂正は、

今の「アローウハ・ホーモーリ」は

ポーバック・ポップ・ステイプルズ(2ヶ所)

この他に6ヶ所あるという人がいます。さてどこでしょう。

特別付録、大勢の方にご利用いただいています。「落とすのに時間がかか

る」とか「デイタが重過ぎる」とのご意見、承っております。対策を考慮中

ですので、今しばらくお待ち下さい。確かに恐ろしい時間がかかっているよ

うですね。

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/b9b16f057ec864087ed1a29723cbcc390a8265b5

ダウンロードパスワード 8disz44g

使用音源ジャケット写真もね、もう少し鮮明に掲載出来るよう、ズミイ写真教室

で特訓を受けています。もうじきマシになる筈です。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週もあなただけに。

s-mb160227

Awesome Rock【02/26 O.A.】Playlist

Awesome Rock【02/26 O.A.】Playlist

2月26日の番組は、

After The Burial 特集

atb
スメリアンレコーズからのリリースとしては4枚目。
オリエンタルなギターフレーズと、分厚い壁のようなサウンドはクセになります。

M01: Berzerker / After The Burial
M02: Sleeper / After The Burial
M03: Of Fearful Men / After The Burial
<コーナー: AwesomeRecommendation>
M04: Collapse / After The Burial
M05: Lost In The Static / After The Burial
M06: Catacombs / After The Burial
おしまい♪


超絶テクを誇るメタルバンド=アフター・ザ・ベリアル。破壊力はハンパないです。
Veil of Maya, Born of Osirisと並ぶ実力派ジェントバンド。

Awesome Rock 毎週金曜日夜9時~9時半@中央FM
再放送は毎週土曜 午後7時~7時半

 

2015年のベストアルバム

「もう今年も2か月過ぎちゃったね~」
「二月は逃げる、三月は去る、なんていうしね~、へへへ」とか呑気な会話をしていたときに大変なことを思い出しました。

2015年のベストアルバムをブログに載せていないことを!

というわけで、今更感がハンパないですが、昨年のベストアルバムをここに記します。
2015年12月リリースの作品に公平さを保つため1月末に公開予定がこんな時期になってしまいました(滝汗)。

—————————————–

 2015年のベストアルバム

 

CHON1

CHON 『GROW』 2015.Apr

2015年のベストの中でもブッチギリのベストはCHONのデビューアルバム『GROW』です。
情景が瞬時に浮かんでくる表情豊かなサウンドには、今年本当に楽しませてもらいました。
日本盤化を強く希望!

 

perialfa  peripheryomega

Periphery 『Juggernaut: Alpha』 2015.Jan
Periphery 『Juggernaut: Omega』 2015.Jan

ペリフェリーの超大作『ジャガーノート』
2枚組という大ヴォリューム!
Omega後半の4.Graveless~5.Hell Below辺りの破壊力は凄まじいものがあります。
是非、最大ボリュームでお楽しみください。
日本盤の解説を書かせていただいたことは生涯忘れられないわたしの誇りです。

 

ABRjac

August Burns Red 『Found in Far Away Places』 2015.July

メタルコアを活性化させるきっかけとなった1枚。
完全に孤高の存在となった彼らの新たな代表作。
まさかの全米9位、まさかのグラミー賞ノミネート!
メタルコアにマカロニ・ウエスタンやサーフロックの要素を導入するという前代未聞のアプローチをみせています。
他のバンドには興味がない、俺たちの音楽を追求するのみ!インタビューで断言したこの言葉に嘘偽りはないようです!
poly
Polyphia 『MUSE』 2015.Apr

技巧派でいい曲かけて、さらに”イケメン”!
居そうで居なかった、3拍子揃ったバンドですw

 

 

lm

Laura Mvula 『Laura Mvula with Metropole Orkest conducted by Jules Buckley at Abbey Road Studios (Live)』2015.Aug

ローラ・マヴゥーラ。彼女のデビュー作『Sing to the moon』にオーケストレーションを加えた作品。デビュー作をアレンジして発表するということ自体、非常に珍しい。作品への思い入れが伝わってきます。2015年、神がかった彼女の声は本当によく聴きました。

 

sc

State Champs 『Around the World & Back』2015.Oct
New Yorkのポップパンクバンド。キャッチーでエッジの立ったギターサウンド。そこに爽やかなメロディが乗っかってます。
来日公演、見逃しました。

 

そして今年2016年、新譜が出て欲しいのは、Black Veil Bridesのアンディのソロプロジェクト=Andy Black。BVBとは違ったテイストですが、この曲を聴けば期待値は高まるばかり。。。

Real Rocks 【02/25 O.A.】Playlist

Real Rocks【02/25 O.A.】Playlist

sppp
2月25日の番組は、チャート!久々にZIP-City Rock Albums Chartを紹介しました!
1位は 2月19日発売!Simple Planの最新作『Taking One For the Team』。

——————————————————–

M01: Take It Back Feat. Enter Shikari / The Qemists
M02: 301 (featuring Jamey Jasta of Hatebreed) / Bury Tomorrow
M03: The Sound / THE 1975
<コーナー: RockAroundTheWorld>
M04: Infinite Sun / Kula Shaker
M05: Me Hate You / MEGADETH
M06: For Justice / Zardonic
M07: Thinking Out Loud / Ed Sheeran
M08: Forces of Oppression / The Pop Group
M09: Farewell Feat. Jordan Pundik from NFG / Simple Plan
<コーナー: RockAroundTheWorld>終わり
M10: Do You Remember? / St. Lucia
M11: It’s A Feeling / Toto

<コーナー:メタルの光>
M12: Lost In The Static / After The Burial
おしまい♪

 


Simple Plan、天下無敵の超ドポップ・アルバム。4月に名古屋にやってきます!


2016年02月のREAL ROCKS SELECTION。
UKの若きメタルコアバンド!BuryTomorrow “Earthbound”

Real Rocks 【02/24 O.A.】Playlist

Real Rocks【2/24 O.A.】Playlist

2月24日の番組は、

タワーレコード名古屋パルコ店後藤さん登場!!

goto
名古屋の音楽シーンをあたたかい目で見つめるタワーレコード名古屋パルコ店の後藤さんがオススメの3組を紹介してくれました
!またのご登場お願いいたします。

——————————————————–

M01: Thirsty / The New Roses
M02: 301 (feat.Jamey Jasta of Hatebreed) / Bury Tomorrow
M03: Hallelujah / Paramore
M04: Hold My Hand / New Found Glory
<コーナー: RockSteadyGo>
M05: Garden / Hinds※後藤さんオススメ1
M06: San Diego / Hinds
M07: Under the Sun / diiv※後藤さんオススメ2
M08: Dopamine / diiv
M09: Here Come The Rattling Trees / The High Llams※後藤さんオススメ3
M10: McKain James / The High Llams
<コーナー: RockSteadyGo > 終わり
M11: Child’s Anthem 子供の凱歌 / Toto
<コーナー:メタルの光>
M12: Collapse / After The Burial
M13: Catacombs / After The Burial
おしまい♪

 

 


2016年02月のREAL ROCKS SELECTION。
UKの若きメタルコアバンド!BuryTomorrow “Earthbound”

【幻】モーニン・ブルーズ 2016/02/20

mb160220

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。1週間のご無沙汰でした。司会のモーニング小僧。ワトゥーシ・

アイザヲです。輪投師藍蔵王です。

急に冷え込んだり、あっと驚く暖かさだったり、ヂェット・コースタ−で上下して

いるような気候です。お変わりありませんか。今朝も最後までお付き合い下

さい。

1曲目、力強くまいりましょう。カーイラ・アービ−です。「アローウハ・ホーモーリ」。

 

M01.Alouha Homoli(4’56”)Khaira Arby

-trd. arr. by K.Arby-  Clemont Music CLE011

 

M02.Dim Star 0f The Palisades(2’59”)Birds Of Chicago

-unknown- BSMF 6079

 

N  以前にもお届けしたカーイラ・アービ−の傑作と言って良いアルバム『ゴシップ』から

「アローウハ・ホーモーリ」でした。今ではアフリカの音楽を聞いて、誰も「暗黒大陸」と

いう言葉を思い浮べたりしないでしょう。これは一部の先進文明国が創り上

げた過去の貧困な想像でもありますが、この国の本当に馬鹿な自民党政治家

は、未だにその延長線でしか物事を考えられないようですね。アフリカに対して、

どの程度の知識、理解があるのでしょうか。丸山 和也、お前の事だ。

今の「アローウハ・ホーモーリ」には低音の部分からは、ほんの少しだけ不気味さ、

というのかなあ、得体の知れないアフリカさが感じられました。複合リズムが簡単

には理解出来ない形で入り組んでいたからでしょうか。底が深いですね、特

にリズムの解釈は。そこが面白いのであります。全体評価はもちろん、星五つ。

その次は憎い男ジョー・ヘンリーが制作した、バーズ・オヴ・シカゴという男女のデュ

ーオの新譜から「ディム・スター・オヴ・ザ・パリサセイズ」でした。男声が裏に回って

いるので女声しか聞こえないようでもありますが、絶妙のハーモニーを極めて自然

に感じさせてくれます。気持ちいいですね。アルバム全体にこういう雰囲気が流

れていて、わたしには不慣れな世界なのですが、妙に気に入っています。来

月の25日に国内発売となりますので、その頃にまたお送りしましょう。

そして、最新の話題作からそのタイトル・ナムバをどうぞ。

 

M03.信じるものなどありゃしない(4’47”)室井滋 & C.W.カラス

-S.Muroi, C.W.Karasu,

 

N  室井滋とC.W.カラスで「信じるものなどありゃしない」でした。如何でしたか。

以前も聞いて貰ったC.W.カラス、彼はどこかでその紹介に接して「俺は弁ブル

ーズじゃない」と発言していたようですが、わたしの認識も「弁ブルーズ」では

なかったですよ。こちらの言葉足らずだったのかな。

そのC.W.カラスが同郷のよしみで室井滋と合作をしました。室井滋 & C.W.カラ

ス名義で6曲入りアルバム『信じるものなどありゃしない』が、昨年末に発売さ

れています。わたしは新聞記事で知って大いに興味を掻き立てられ、さっそ

く聞いてみました。お聞きの通りです。高田渡をすぐに連想しました。他に

はディランIIかな。どちらもよく聴き込んで来た訳ではないのですが、コマーシ

ャルになってしまう前のオリヂナル・フォーク・ソングが漠然と思い浮んだのですよ。

室井滋が三枚目を演じ過ぎてる感じもしますが、二人で一緒にやってるの

は2曲だけなので、この組み合わせでもう少し聞いてみたいですね。意図的

にボヤけた写真を使った地味なジャケット、よく見るとカラスはなかなかいい男です。

照れ屋なのかな。室井滋とC.W.カラスで「信じるものなどありゃしない」でした。

さて、もう一昨年になってしまいますが、2014年の8月に錦糸町の首都高

速道路7号線高架下で行われた「江戸マルシェ」、憶えてくれていますか。台風が

近づいていて大荒れの天気の下、吾妻光良とスウィンギン・バッパーズが大迫力で楽

しませてくれたあの夏の日です。その時に最初に演奏を聞かせてくれた女3

人の「浪漫堂」というブルーズ・トリオ、思い出せるでしょうか。そこのリーダーの

岡村トモ子は女18人のビッグ・バンド「たをやめオルケスタ」を主宰しています。ジャ

ズのイヴェントなどにはかなり出演していますから、こっちの方が有名かも知れ

ません。

そのタヲヤメが昨年アルバムを出していました。発売されたのは夏頃でしょうか。

偶然に出逢い、ちょっと驚きでした。今回のは三部作の最終章だそうです。

タヲヤメブリという部分にはこだわりがあるようですが、音は結構マスラヲブリですよ。

1曲聞いて下さい。これが気に入りました。

たをやめオルケスタで「お座敷ダンシン」。

 

M04.お座敷ダンシン(4’57”)手弱女オルケスタ

-T.Okamura-  ピーヴァイン PCD-24412

 

M05.Wild Ride(2’50”)ジョン・デル・トロ・リチャードスン    ds.good

-unknown- BSMF 2495

 

N  また2曲続いたダブル・プレイでした。マスラヲなタヲヤメに続いては、テキサスの骨太男、

ジョン・デル・トロ・リチャードスン。これまで地元の多くのセッションでギターを弾いていま

したが、このたび個人名義では初のソロ作品を発表しました。まだ若そうです。

メキシコ系の血が流れているな、と想像させる顔立ちです。

先週は50年代のオーガン・ジャズ風インストゥルメンタルをお届けしましたが。今朝は、

「ワイルド・ライド」。いかにもテキサスらしい、現代のカウボーイ歌です。ドラムス、特にスネ

アの音が大地を駆ける荒馬のよう・・・とまでは言いませんが、気持ち良かっ

たです。

では、今回のデビュ—・アルバムの中で、特にわたしが気に入った1曲を聞いて

下さい。ちょうど表題曲でもありました。

「テンゴー・ブルーズ」。

 

M06.Tengo Blues(5’24”)ジョン・デル・トロ・リチャードスン

-unknown- BSMF 2495

 

M07.Cure For love(3’31”)Ben “Guitar” Carr

-B.Carr-  The Blues Mazine 27(2016)

 

N   ジョン・デル・トロ・リチャードスンの「テンゴー・ブルーズ」良かったでしょう。ラテンの哀

愁漂うマイナー・キイというのも擦ってくれますね。他に収められているのはブルー

ズ・ナムバが多く、部分的にアルバート・キング調でもあります。ジョン・デル・トロ・リチ

ャードスン、来週末に国内発売になります。聞いてみて下さい。

その後にミタビのダブル・プレイとなったのは、ベン・ギタ—・カーという男の「キュア・

フォ−・ラヴ」です。堂々としたジョン・デル・トロと較べると、かなり変態気味でし

た。前後に短波放送の同調探し雑音が入っている点に惹かれました。これを

聞くまで彼の事は何も知りませんでしたが、ライヴを熱心にこなしているよう

です。今のようなギタ—演奏だけでなく、パーカションとヴォ—カルで別のギタリストと組ん

だり、ホット・ラッツというブルーズ/ロックンロール・バンドも転がしているようです。ホット・

ラッツかあ・・・臭って来ますね。

このトラックは、イギリスのブルーズ・マガジーンの今年に入ってから刊行された第27

号のオマケCDに入っていました。表紙はボニ—・PTA世話人・レイットで、彼女の特

集が組まれています。ウツツ時代にやはりこの雑誌に付いていたCDで聞いて貰

った事のあるヲルター・トラウトの実演報告も掲載されていました。ロバ—ト・プラントが

ティナリウェンと一緒に録音をする、という気になる記事もありました。

今回のオマケCDには、ブルーズ・ロック系の演奏が多く収録されています。ほと

んどハード・ロックと言ってしまえばそれ迄ですが、「おう、まだみんな、こうい

う音楽好きか」と、思わず顔が緩んでしまうような元気一杯のロックです。テデス

キ・トラックス・バンドの新しいアルバムから「ドント・ノウ・ワット・イト・ミーンズ」も入って

います。その中から異色のトラックとしてベン・ギタ—・カーの「キュア・フォ−・ラヴ」で

した。

ではCD冒頭を飾るスタ—、ボニ—・レイットの「ヂプシー・イン・ミー」を聞きましょう。

ザ・ブルーズ・マガジーン第27号の「特別付録」からです。

 

M08.Gypsy In Me(4’09”)Bonnie Raitt

-G.Kennedy, W. Kirkpatrick-  The Blues Mazine 27(2016)

 

N  ザ・ブルーズ・マガジーン第27号の特別付録に続いては、やはりロンドンのモ—ジョ・

マガジーンの2015年11月号特別付録からも聞いて下さい。こちらは『ビートルズ

1+』の発売に合わせたんでしょうか、彼らが初期にカヴァ−していた楽曲のオリジ

ナルを集めてあります。題して『ビートルズが教えてくれた』。どこかの国に同じ

ような題名のアルバムを作ったグル—プがいたような・・・。

さて、まずはラリー・ウイリアムズの「バド・ボーイ」ですが、このヴァージョン、ご存

知でしたか。

 

M09.Bad Boy(2’15”)Larry Williams

-Williams-  Mojo Magazine Nov. 2015

 

N  ラリー・ウイリアムズの「バド・ボーイ」でした。この形で聞いたのは、わたしこれが

初めてです。中の記載を読むと「初出1959年」となっていますが、それはス

ペシャルティ時代の別のヴァージョンの事ではないでしょうか。そこを出て、チェスやデッ

カに移って、60年代にはコロムビアの黒人A&Bとしても仕事をしていた事があり

ますから、その間の録音ではないでしょうかね。リズムの解釈も明らかに新し

い。ビートルズは、スペシャルティのヴァージョンを殆どコピーに近い形でカヴァしていました。

この特別付録は後に彼らの正規録音で発表された楽曲が殆どですが、ライヴ

のリパトゥワに留まった物も含まれています。ではそんな1曲をどうぞ。

アーサー・アレグザンダーの「ア・ショット・オヴ・リズメン・ブルーズ」、アサーです。

 

M10.A Shot Of Rhythm And Blues(1’55”)Auther Alexander

-Thompson-  Mojo Magazine Nov. 2015

 

N  アサー・アレグザンダーで「ア・ショット・オヴ・リズメン・ブルーズ」でした。これはリヴァ

プ—ル時代のオハコでしたかな。アーサー・アレグザンダーの楽曲は、「アーナ」をジョンの名唱

で吹き込んでいました。

先週の「ヴォーカル・グループ ザ・ビートルズ」で、ジョンのガール・グループ好きにつ

いて少々触れました。この特別付録は意外な事に殆どが男声の歌ばかりです

が、2曲だけ女声吹き込みがあります。ひとつはアニタ・ブライアントの「ティル・ゼア・

ヲズ・ユー」そしてもう1曲が、これです。

 

M11.Chains(2’27”)The Cookies

-J.Goffin, C.King-  Mojo Magazine Nov. 2015

 

N  ゴフィン/キング作の「チェンズ」、ザ・クッキーズでした。ジョンが嬉しそうに唄っている

姿が目に浮かびます。一度もそんな場面を観た事ないんですがね。

この特別付録にはフィル・アレグザンダーという人間が書いた簡単な解説が付いて

いてリードに、「自分たちが描いていたのは、ジョンがバディー・ホリー、僕はリトル・リチ

ャ—ドだった」というポールの言葉が引用されています。確かに部分的にはそう

だったでしょう。

 

M12.Keep A Knocking(2’18”)Little Richard

-P.Bradford-  Fremeaux & Associes FA 5607

 

N  リトル・リチャード1957年の「キープ・ア・ノッキン」でした。感想のテナ—・ブロウも含め

て狂ってる度合いは、かなりのものです。一回のショウで何曲くらい息が続くの

でしょうか。考えてみると彼のワンマンショウを映像としても観た事ないですね。も

うそういう形ではやってないかな。リトル・リチャードの狂い方では、この映像も面

白いですよ。時間があったらご覧下さい。


https://www.youtube.com/watch?v=kZ6h0kyqSRk

 

N   いやもう何も言えません。「あのヒトこそが王様だよ」、御意。モーニン・ブルーズ

永久ロックンロ—ル観音菩薩指定リトル・リチャード、「グッゴリ、ミス・モリ—」でした。

さて、この番組でよく回ってるCDレイベルにはイギリスのエイスがあります。数年

前から非常に魅力的な編集盤を続けざまに出してくれていまして、特にアメリカ

南部録音関係では、お金が無くなってしまうから暫くやめてくれ、と言いた

くなる程のラッシュ期もありました。

ですので、レコ—ド店でもエイス盤を見つけると老眼鏡を掛け直して曲目を調べ

ます。わたしの知らない物がまだ山ほどあるんです。先日は『レイディオ・ゴ—ルド』

という気になる題名のコムピに出会いました。50年代のラジオを賑やかに鳴らし

ていたヒット曲集です。わたしにとって、こういう企画物は堪りません。即座に
購入しました。家で通して聞いていたら、またまた新発見があったのです。

と言っても、いつものようにわたしが知らなかっただけなんですがね。

まずはこの1曲を聞いて下さい。

 

M13. アット・ザ・ホップ(2’25”)フラッシュ・キャデラックとコンチネンタル・キッズ

-Singer, Meore, White-  WEA  WMC5-87/88

 

N  若き日のジョ—ジ・ルーカス監督の傑作、永遠の「アメリカン・グラフィーティー」サウンド・トラ

ック盤から、「十代の不良の集まる騒々しい音楽が鳴ってる遊び場にて」でした。

これね、大昔に西新宿のラジオ曲で働いていた時に、そこのレコ—ド室からしょ

っちゅう借り出して聞いていたんですよ。そのLPの和文曲目表のこの曲の欄

に「not original」とあったのが今も忘れられません。誰か詳しい人が、間違

えないようにと鉛筆で書き添えてくれていたんですね。

今回このエイス盤『レイディオ・ゴ—ルド』に、そのオリヂナルが入っていました。

これです。ダニー・とジュニアーズで「アット・ザ・ホップ」。

 

M14.At The Hop(2’26”)Danny & The Juniors

-Singer, Meore, White-   ACE CDCHD 557

 

N  ダニー・とジュニアーズでオリヂナル「アット・ザ・ホップ」でした。

映画の中では卒業謝恩会で実際にこの歌が演奏される場面がありました。

その流れでしょうか、かなりオリヂナルに拘っていたサントラ盤では例外的に、新し

いグループであるコンティネンタル・キッズのカヴァが使われていました。例のLPに書き込

みをした人は、その時点でそれを知っていたのです。この国のロックンロ—ルお兄さ

んたちの定番ともなっている「アット・ザ・ホップ」、探し求めていた訳ではあり

ませんが、40年近く経って、わたしもようやくオリヂナルを聞けました。

このエイス盤『レイディオ・ゴ—ルド』、今回手に入れたのは、ヴォリウム・スリー。先の2

枚がどうしても欲しくなっています。

さて、先週もお届けしたシュガーパイとキャンディ—・メン、如何でしたでしょうか。

わたしはもう少し反応あるかと思いましたが、皆無でした。こういうのには

食傷気味なのかな、みんな。決して飛び切りの上手さではないですけれども、

程よいバランスで聞かせてくれてますよ。ちょっと洒落た小さなレストランで唄って

いて、それをたまたま聞いたギョーカイカンケーシャがその場で録音契約を結んで、次

の日に吹き込んだ、そんな感じが気に入ってるんですがね。

今朝は「デイ・トリッパー」、そして「ア・ハード・デイズ・ナイト」と「オール・マイ・ラヴ

ィング」のメドリーをどうぞ。盤の上では続いているトラックでして、「ア・ハード・デイズ・

ナイト」がすぐに入って来ますが、ここにはメドリーの表示がません。こういうと

ころにも、ちょっとしたセンスを感じているんです。

 

M15.Day Tripper(3’11”)Sugarpie And The Candy Men

-J.Lennon, P.McCartney-  La Douce IRM 1402 CD

 

M16.A Hard Days Night~All My Loving(4’06”)Sugarpie And The Candy Men

-J.Lennon, P.McCartney-  La Douce IRM 1402 CD

 

M17.Tupelo(6’10”)Albert King, Steve Cropper, Pop Staples

-J.L.Hooker- Stax SCD-8544-2

 

N  シュガーパイとキャンディ—・メンで「デイ・トリッパー」、そして「ア・ハード・デイズ・ナイト」

と「オール・マイ・ラヴィング」のメドリーに続いては、昨年末からずっと待機させられ

ていたのに出番がなかったトラックがようやく登場いたしました。

アルバート・キング、スティーヴ・クロッパー、そしてポッポ・ステイプルズがスタックスでジャムっ

たアルバムから、ジョン・リー・フッカー作の「テュペロー」でした。エルヴィス・プレズリの生ま

れた土地ですね、この「テュペロー」というのは。ここで中心になっているのは、

ローバック・ポッポ・ステイプルズで、如何にも即興のジャム感覚で指示を出しながら

進めていくのが、手に取るように分ります。カッコいいね。意図的に遠く配され

たアルバートとクロッパーのギターもイカしてます。今から50年程前の音楽なんだよ。

さて次、これもアレーでした。かなりの枚数の鱗がわたしの目には被さってい

るようです。アイズ・オヴ・マーチの「ヴィークル」なんですが、記憶にはあったもの

の、なぜか頭脳の中でディープ・パープルの「ハッシュ」とごっちゃになっていまし

て、今回BSMFからのデラックス再発盤を聞いて、「あ、そうだったのか」と再

確認でした。BS&Tの成功にあやかろうとしてか、とてもデイヴィッド・クレイトン・

トーマスを意識したリード・ヴォーカルが印象的です。

アイズ・オヴ・マーチ、「ヴィークル」。

 

M18.Vehicle(2’55”)The Ides Of March

-J.Peterik-  BSMF 7521

 

M19.Clean Up Woman(11’37”)Betty Wright  ‘78

ソリッド CDSOL-5602

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

N  吹奏楽部に在籍した人なら、吹いた憶えがあるかも知れません。ブラス・ロック

のお手本のような「ヴィークル」、アイズ・オヴ・マーチでした。「ハッシュ」とは年代も離

れているし、別にどこも似てもいないですね・・・おかしな頭だ、いつまで

も。

その後の延々続いたライヴは、ベティ・ライトの「クリーンナップ・ヲ−マン」。1978年に発

表された物です。彼女の所属していたTKのカタログは確かワーナーに権利が移って、

そちらからも再発されていましたが、ここ数ヶ月は別の発売元から出ている

盤を見る事が多いですね。何故だろう。調べてみます。

ベティは最大のヒット曲「クリーンナップ・ヲ−マン」をショウのクライマックスに持って来て、達者

な物真似をたっぷり披露して楽しませてくれます。R&B実演の醍醐味ですね。

「黒人の歌い手は誰でも、自分より有名な人間の物真似の三つ四つはネタで持

ってるもんだ。それをライヴでやって沸かすんだ。こういう事が出来なきゃ務

まんないよ。」、小林克也が駆け出しのわたしに教えてくれた話を証明する録

音です。1978年の作品で、当時はこの国でもLPが出ていました。あなたは

何人が分りましたか。ベティ・ライト『ライヴ』から、「クリーンナップ・ヲ−マン」でした。

北海道にあった鷲ノ巣という駅が無くなったそうです。その前日のニューズで

知りました。一度行っておきたかったなあ。看板でも手に入らないかな。

常日頃から肝に命じている筈ですが、無くなる、廃止される、と決まって

からでは手遅れなのですよ。大事なものにはいつも注意を払っておきましょ

う。

なんて言ったらさ、BBCがテレビとラジオを廃止するというショ—ゲキ的ホ—ド—が

流れました。これは驚き。決めると実行も早いからなあ。本気ですよ、きっ

と。まだラジオにすらなってない「幻」はどうしたらいいのでしょう。

首都圏9人、全国8万人の皆さん、ご支援下さい。オモテウラ二つある投稿サイト

は完全予約会員制ではありません。ショーショーそのケーコーが出て来ていますが、初

めての方を大歓迎いたしております。どうぞお越し下さい。まだあります。

 

先週の言い間違いの訂正です。

ツイギーがテレビで観て

生番組があって、

かつての植民地ジャマイカからの移民が

ステイヂ・マナーは

そっと教えて下さい

 

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/7a9cab01b3049d503dad45d3709396d745337f13

ダウンロードパスワード iisgi2zt です。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週もあなただけに。

s-IMGP1451

 

Awesome Rock【02/19 O.A.】Playlist

Awesome Rock【02/19 O.A.】Playlist

2月19日の番組は、

Bury Tomorrow特集

BT
UKメタルコアシーンでも注目のバンド=ベリー・トゥモローの4枚目。
タイトルの「Earthbound」は、国境なんて関係ない、俺たちは地球に住む一市民だ!という意味がこめられています。

M01: Boxing / High Highs
M02: Don’t Mind Me / Walking On Cars
<コーナー: AwesomeRecommendation>
M03: Livin La Vida Loca (Cover) / Bury Tomorrow
M04: The Eternal / Bury Tomorrow
M05: Earthbound / Bury Tomorrow
M06: 301 (featuring Jamey Jasta of Hatebreed) / Bury Tomorrow
M07: Memories / Bury Tomorrow
おしまい♪


UKメタルコア界の若きリーダー!ツインボーカルが効果的です。

Awesome Rock 毎週金曜日夜9時~9時半@中央FM
再放送は毎週土曜 午後7時~7時半

 

Real Rocks 【02/18 O.A.】Playlist

Real Rocks【2/18 O.A.】Playlist

2月18日の番組はチャート!US Alternative Albums Chartを紹介しました!

Bowieee
1位はDavid Bowie『★』。ボウイの遺作が根強い人気、再び首位に返り咲きです。

——————————————————–

M01: Chocolate  /  THE 1975
M02: The Sound  / THE 1975
M03: 301 (featuring Jamey Jasta of Hatebreed)  / Bury Tomorrow
M04: Lemme Slide  / Brian Setzer
<コーナー: RockAroundTheWorld>
M05: Promise Everything   / Basement
M06: Dancing On Glass  /  St. Lucia
M07: Dead Weather   / Wet
M08: Don’t Wanna Fight   / Alabama Shakes
M09: Adventure Of A Lifetime  /  Coldplay
M10: Hallelujah   / Panic! At The Disco
M11: Razarus   / David Bowie
<コーナー: RockAroundTheWorld> 終わり
M12: Higher Ground (Cover)   / Red Hot Chili Peppers
<コーナー:メタルの光>
M13: Put It To The Torch  /  Hatebreed
おしまい♪

 


デヴィッド・ボウイ、最後の誕生日1月8日にリリースされた作品。
“Razarus”を爆音で聴くとなんともいえない心地よい気分になれますよ。


2016年02月のREAL ROCKS SELECTION。
UKの若きメタルコアバンド!BuryTomorrow “Earthbound”

Real Rocks 【02/17 O.A.】Playlist

Real Rocks【2/17 O.A.】Playlist

2月17日の番組は、

Mash Up特集!!

現代のテクノロジーの進化がもたらしたジャンルといってもいいでしょう。
音楽の可能性を拡げたといってもいいかもしれません。

——————————————————–

M01: Don’t Wanna Fight / Alabama Shakes
M02: The Greatest / Alabama Shakes
M03: 301 (feat.Jamey Jasta of Hatebreed) / Bury Tomorrow
<コーナー: RockSteadyGo>
M04: Hey! We Will Rock Ya!! / DJ Prince
M05: Smells Like Dibby Sound / DJ Schmolli
M06: Roar Down / DJ Schmolli
M07: The Royals From Liverpool / MashMike
M08: Hotel Radioactive / DJ Axcess
M09: Sex In Waves / DJ Morgoth
M10: This Means Sad But True / DJ Morgoth
M11: Boulevard of Broken Songs / Dean Gray
M12: What You Know In My Place / ElectroSound
<コーナー: RockSteadyGo > 終わり
<コーナー:メタルの光>
M13: Cirice [Radio Edit] / Ghost
おしまい♪

 

 


2016年02月のREAL ROCKS SELECTION。
UKの若きメタルコアバンド!BuryTomorrow “Earthbound”

【幻】モーニン・ブルーズ 2016/02/13

mb160213

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。モーニング小僧。ワトゥーシ・アイザヲです。輪投師藍蔵王です。

先週はこちらの突発事を暖かく見守っていただきまして、どうもありがとう

ございます。ほっといたしました。ただ、黙っていれば、何も混乱はなかっ

たですね。考えてみますと、無用にお騒がせしただけのようでもあります。

しかし、後になって知った事実では、更新が少々遅れていたようです。こ

れは何が原因なのだろう。しかも10分以上のはみ出しです。放送事故伝票が

足りないぞ。

更には、「モーテン」的曲目紹介の間違いが、発覚。これは全く気付かなかった。

わたしの中ではこの歌、既に「モーニン・ブルーズ」なんです。

「今朝起きたらさ・・・」で始まるでしょ。今回久し振りに正しい題名に

接しました。

では改めてまいりましょう、永遠のロバート・ジョンスンです。

「ヲーキン・ブルーズ」、夜に近いアサー。

 

M01.ウォーキン・ブルース(2’29”)

-R.Johnson-  CBSソニー  FCP 80046/7

 

M02.悲しき天使(5’08”)メリー・ホプキン

-G.Raskin-  Apple  CD APPS1

 

N  いやはや、恐ろしいですね思い込みは。「ヲーキン・ブルーズ」ですよ。「モーニン・ブ

ルーズ」ではありません。ロバート・ジョンスンでした。

その次に聞いて頂いたのはメアリ・ホプキンの「悲しき天使」、これも秋から冬に

かけて時期に流行りましたね。それでついこの季節には回る事が多くなりま

す。1968年ビートルズの始めたアップル・レコーズからの新人先頭打者メアリ・ホプキン。

イギーがテレビで観て「この娘いいわよ」ってポ—ルに電話したんじゃなかったか

な。何という時代的なお話でしょう。

その第一弾シングルが「悲しき天使」。世界的な競作となって、日本でも森山

良子がカヴァしたんじゃなかったですか。

「Those Were The Days…」のところが「思い出すわあの日の事・・・」

とか唄われてませんでしたか。今メアリ・ホプキンだぞ、と少々威張っていたんで

すが、木曜日のNHK第一放送で大友良英と奈良美智の生番組が有って、そ

こで「ストリーツ・オヴ・ロンドン」というわたしの知らない歌が流れていました。

先にやられちゃった。彼女、万博の年に来日してたそうです。

さてこの歌は、ロシア、その頃はソビエト社会主義共和国連邦ですが、そちらの

地域の旋法を使って書かれたとされています。ちょっと珍しい音色も聞こえ

ます。バラライカなのでしょうか。クラリネットが出て来る辺りはクレズマ的です。非常に

よく出来たアレンヂですね。同時期に発表されたザ・ビートルズのホワイト・アルバムでは、

ポ—ル・マカートニが、かつての植民地ジャマイカから移民がロンドンに持ち込んでいたスカ

を上手に採り入れた「オブラディ・オブラダ」を録音していて、ポップ音楽の「ワール

ド・ミュ—ジック」化が水面下で進行していた、と言えるかも知れません。

次の歌も当時の当り歌。ロシア系民族音楽的背景を持っている、と何かで読ん

だ記憶があります。ほんとかなあ。

 

M03.オーケイ!(2’36”)ザ・カーナビーツ

-R.Hoshika, Howard, Blaikley-  テイチク  TECH 3242/3

 

N  「オーカイ」ではなくて、「オーケイ!」、ザ・カーナビーツでした。これは紛れもなく本人

達の演奏ですね。原典はどこだろう・・・、イントロのリフは若干アラビックでもあり

ますからソ連が中東と接するグルジアあたりなのでしょうか。。アイちゃん始めカーナ

ビーツのメムバーは分ってたのかな。

オリヂナルはデイヴ・ディー・グループ。彼らは「オ—ケイ」「ザバダック」など不詳な異

国情緒をネタに、ヒット曲を作り続けていました。日本に題材を求めた「木更津の

伝説」というヒット曲もあり、こちらはジャガーズが鞭を振りながらカヴァ。現在で

は氣志團にそのひとしずくが流れているとか、流れていないとか。

なお、デイヴ・ディー、ドジ−、ビーキー、ミック・アンド・ディッチというのが正式なグ

ループ名だそうで、わたしは1982年まで、この事を知りませんでした。

 

M04.Triple Lindig(3’01”)John Del Toro Richardson

-unknown- BSMF 2495

 

N  こちらも地域、年代不詳的な1曲。ブルーノートにたくさんあった50年代のオーガ

ン・ジャズのようでもありますが、これは、ジョン・デル・トロ・リチャードスンというギ

タリストの「トリプル・リンディグ」。デビュ−・アルバムからです。この新人が果たしてど

んな人間か、それは・・・、ちょうど時間となりました。来週もう少し詳し

くご紹介いたします。ワツシ総合研究所の調査によると、ミョ—レイのキレ−ドコロのココロ

を掴むだろう、という予想が成立しておりますが、果たして・・・。

さて、謎の投稿「You Won’t BE」について、ようやくお話しする時がやっ

てまいりました。

最初11月23日付の類似穴さんからのツイターを読んだ時、わたしは何の事か

分りませんでした。

その後のヒントとして授けられた原 恵一郎作劇画「ワシズ」第四巻23話も読

み直しました。これは太平洋を泳ぐ巨大な海亀の甲羅の上で卓を囲んで賭け

麻雀をするという設定の下に進行する話で、最後はダグラス松笠元帥が指揮を

執る米海軍艦隊からの攻撃をやり過ごして日本に帰還するという、荒唐無稽

な結末で幕を閉じます。

この麻雀勝負の中で盲牌と呼ばれる牌の目を指先で読むのでははなく、他

の牌と当る音でその目を判断出来るという絶対音感の持ち主が登場。ワシズの

前に立ちはだかって、大分苦戦します。いずれにせよ麻雀を知らないので仕

方ないのですよ。

この「絶対音感」という新たなキイワードも加わって、更に謎は深まりました

が、まず「You Won’t BE」というのは、この歌の事だのは分かりました。

 

M05.You Won’t See Me(3’27”)The Beatles

-J.Lennon, P.McCartney-  Capital 0946 3 603352 5

 

N  ザ・ビートルズで「ユー・ヲント・シー・ミー」でした。傑作LP『ラバ・ソウル』からです。

聞きながら、謎の投稿はおそらくこれを糸口に、ビ—トルズのコ—ラス・ハ—モニ—の分

析をせよ、とのご要望ではないか、と考えるに至りました。わたしは予てよ

り彼らをヴォ—カル・グル−プと断言して憚らない身です。ちょうど次号のエリスで、

遅れて観た『ザ・ビ—トルズ+1』について書いたばかり。有り難きお言葉として、

少々お話し致しましょう。ただ本格的な分析は、相当の時間を必要とします

ので、概論に留めさせて下さい。よろしいでしょうか。

ちょうど今の曲の頃から、彼らのコーラス・ワークは飛躍を始めます。北米R&Bヴ

ォ—カル・グループのハーモニーを自分たち流に焼き直すだけでなく、オリヂナリティの確立に

向けて、さまざまな試みが見られるようになります。次々と創り出される新

しい自作曲の数々は、独自の磨かれたバック・グラウンドヴォ—カルで、細部までより

はっきりとした形になって新しい響きを届けてくれました。

今の「ユー・ヲント・シー・ミー」はドゥー・ワップでよく用いられた声による伴奏を、

60年代のロックのセンスで置き換えた、という表現が相応しいでしょう。主旋律

裏の「ウー、ウー、ワ、ラーラ」というコ—ラスは当時とても新鮮でした。サビ終了部の追い

かけ唄い込みも効果的です。全体が素晴らしいベイス・ラインに支えられている事

も大きいでしょう。

このアルバム『ラバ・ソウル』では、もう1曲素晴らしい彼らのヴォーカル・ワークを聴

く事が出来ます。これです。

 

M06.ノーホエア・マン(2’42”)ザ・ビートルズ

-J.Lennon, P.McCartney-   東芝  TOCP-65300

 

N  「ノーウェア・マン」でした。今朝はヴォ—カル・ワークのお話をするため、あまり評判の

良くないキャピトルからのステレオ・ミックス盤を使っています。右チャンネルだけにすると、

アナログ程ではありませんが、歌の部分がグッと出て来ますよ。まだ発声が結構

トーシロっぽかったりして、面白くもあります。ただね、この「ノーウェア・マン」、アメリ

カ盤の『ラバ・ソウル』に入っていないんですね。ここまでのLP収録曲がアメリカで

は勝手に組み替えられていたのは衆知の事実ですが、この歌の入っていない

『ラバ・ソウル』なんて考えられますか。当時の担当A&Rの顔を見たいね。

以上の理由により、今の「ノーウェア・マン」はアルバム『イエロ・サブマリ−ン・ソング・ブッ

ク』からステレオ・ミックスでお届けしました。映画の中ではジェレミーの歌でしたね。こ

の設定が良かった。

ここにも先ほどと同じような「ウーララ」バック・グラウンド・ヴォーカルが出て来ます。

この流れは遠く極東の島国にも波及し、21世紀の現在でも、夏の甲子園の応

援楽曲筆頭、山本リンダ「狙い撃ち」に脈々と継承されています。

世界各地を駆け足で駆け巡るだけの旅公演を続けながら、彼らは新しい音

楽の世界に踏み出していました。新しい楽器とか録音の方法もありますが、

ヴォーカルで何がどこまで出来るか、という可能性を彼らは自然と追い求めてい

ました。『ラバ・ソウル』がその第一到達点とすれば、更に加速度を持って進み『SGT.

ペパーズ・・・』で、ひとつ完成したと言えるでしょう。

ただし、彼らのコ—ラス・ハ—モニ—指向は田舎のビ—ト・グループだった頃から、ずっ

と培われてきた大切な要素でもあります。デビュ−・アルバムから聞きましょう。

「ディス・ボーイ」。

 

M07. ディス・ボーイ(2’13”) ザ・ビートルズ

-J.Lennon, P.McCartney-  東芝 TOCP-67601-04

 

M08.Yes, It Is(2’42”)The Beatles

-J.Lennon, P.McCartney-  Capital 0946 3 603352 5

 

N  「ディス・ボーイ」、そして「涙の乗車券」のB面だった隠れた名曲「イエス、イティー

ズ」、共にいかにもジョンらしい複雑に屈折した愛の歌でした。わたしにはこの

2曲がヴォーカル・ハーモニーも含めて「対」に聞こえます。

さて、次は正式な録音作品ではないのですが、混乱状態でも彼らはヴォ—カル・

グループ的側面を失わなかった実例です。「ヘイ・ジュード」のB面の「リヴォル−ション」。

『ザ・ビートルズ1+』のDVD2枚目に収められているもので、じっくり観たの

は今回が初めてでした。これね、演奏は既に録音してあった自分たちのカラオケ

なんだけど、映像収録時の、この時だけの歌なんです。だから当然シングルと違

います。『ホワイト・アルバム』に収められていた「レヴォル−ション1」のスキャット部分「ヴウ

ヮップ、シュビドゥウヮ」をリンゴも含めて楽しそうに合わせる姿がとても印象的で、

わたしはますますこの歌が好きになりました。

では聞いて下さい。DVDからのモノ—ラル音声です。

「リヴォル−ション」。

 

M09.Revolution(3’26”)The Beatles

-J.Lennon, P.McCartney-  Universal nonumber

 

N  「リヴォル−ション」、良かったでしょう。相当に荒い音ですけれど、それがまたね。

これのリード・ギターはジョンなんですね。知らなかった。

ちょうどこの頃かな、彼らはトウィッケナムの映像ステューディオに楽器を持ち込んで、

不毛の悪循環セッションを始めます。後に映画「レット・イト・ビ」として劇場公開さ

れますが、ここでは殆どが、お互いの鞘当て、嫌がらせ、意地の張り合いに

終始し、観ている方もウンザリさせられます。でもね、コーラス・ハーモニーに関しては

否定的悪感情なしで、自然に寄り添って仕上げられて行く過程を確認する事

も出来るのです。

どの曲でも自分がリードでない限り、自然と当たり前のようにコーラスに回って

歌をバックアップし、楽曲がより良い響きになるために声を重ねて行く。これは

美しい場面です。あれほど対立して、全員が建設的な努力を放棄していたセッシ

ョンでも、歌声を合わせる歓びは、人の心を前向きにしてくれるんでしょうか。

そもそも、複数の人間が唄えばそれ相応のハ—モニ—が自然に生まれるのは、一

種の常識と考えてもいいかも知れません。古来から和声を持たなかった純邦

楽の伝統など遠の昔に断ち切られてはいますが、大衆芸能の最高峰が5人の

ユニゾン・グループというこの国では、通り難い論理かな。とにかくビートルズは当

たり前の事としてハーモニ—を高度に導きました。どうですか、ビートルズ、ヴォーカル・

グループ論、説得力あるでしょ。そうでもないか。

この時期のもうひとつの有名なセッションは、アップル・ビル屋上で行われた、無料

実演ショウ「お昼のいこい」です。ここでも昔からの仲の良さが復活したかのよ

うな絶妙の和声を聞かせます。更には彼らのライヴ・パフォーマンスの凄さも驚愕に

値します。

この時まで彼らは2年間ほど、揃って人前で演奏した事ないんですよ。し

かも全部未発表の新曲をリハーサルすらなく、いきなりの本番突入です。それでも

『ネイキド』盤が出され、何の不足もなく鑑賞出来る録音を残しているのです。

オーヴァ・ダビング、差し替え、繫ぎ合わせで、なんとか「ライヴ」盤を作ってる

奴らとは、ケタが違う史上最強の演奏集団でしょう。

ではスコットランド・ヤードも踏み込んだ混乱現場から1曲聞きましょう。

「ドント・レット・ミー・ダウン」。

 

M10.Don’t Let Me Down(3’19”)The Beatles  Naked

-J.Lennon, P.McCartney-  Apple 07243 596713 2 4

 

N  ロンドン、セヴィル・ロウのアップル・ビル屋上から「ドント・レット・ミー・ダウン」でした。

「ユー・ヲント・シー・ミー」を起点に、ヴォ—カル・グル—プ、ビートルズについてお話し

て来ました。それぞれのパートとかヴォイシングに関しては、また時間をかけてお

伝えしたいですが、人間が生で肉声を合わせて行くと、不思議な事に出る声

が揃って来るんです。おそらくより美しい響きを察知して、声帯が自律的に

変わって行くんですね。長く続いている上手なヴォーカル・グル—プを聞けば、す

ぐにこの現象は感じ取れます。人数分の声というよりも豊かな倍音を持った

ひとりの声のように聞こえて来ませんか。

セッション・ヴォ—カリストという人たちは、この種の発声調整を無意識の内に瞬間的

に行っているのでしょう。程度の差は大いにありますが、シロートでも同じで、

ちょっとやれば仲間とハーモニーを取る時、普段とは別の声になっている筈です。

ビートルズの場合はそういう修練が、過酷な下積み時代に続けられていました。

またこの頃のリパトゥワは、ジョンのガール・グループ好きを反映したものが多かった

ので、そこで男声合唱以外の要素を多く吸収した事も考えられます。何より

もその種のカヴァを唄う時、みんなとにかく嬉しそうでした。これが一番です。

ではその代表的な1曲、

「プリーズ・ミスター・ポストマン」、ヴォーカル・グループ、ザ・ビートルズ。

 

M11.プリーズ・ミスター・ポストマン(2’37”)ザ・ビートルズ

-B.Holland, F.Gorman, W.Garret, G.Dbbins, R.Bateman-  TOCP-67601-04

 

M12.All You Need Is Love(2’36”)Sugarpie And The Candy Men 

-J.Lennon, P.McCartney-  La Douce IRM 1402 CD

 

N  ビートルズに続いては、なかなか気の効いたカヴァで「愛こそはすべて」でした。

これは『レット・イト・スイング』というビートルズ楽曲ばかりを採り上げたカヴァ・アルバ

ムからです。メドリーも含めて全13トラック、16曲。なかなか良い出来です。また

ゆっくりと聞いてもらいましょう。

さてジョンが「あんたに必要な物はこれだけだ」だという「愛」、その実態は

どんな物なのでしょうか。

 

M13.What Is Love(3’26”)エイ・ジェイ・クローチ

-A.J.Croce-  BSMF 6046

 

N  エイ・ジェイ・クロウチで、やはり「愛とは何だろう」でした。彼は自身でこう答え

ています。

「人はそれを愛と呼ぶ」。

 

M14.Some People Calls It Love (4’15”)エイ・ジェイ・クローチ

-A.J.Croce-  BSMF 6069

 

N  エイ・ジェイ・クロウチで「愛とは何だろう」、そして「人はそれを愛と呼ぶ」でし

た。実はこれ順序が逆でして、「人はそれを愛と呼ぶ」は、ライ・クーダーやロス・

ロボスのデイヴィド・ヒダルゴ、ロベン・フォードなどが参加した、1995年の『ザッツ・

ミー・イン・ザ・バ−』から。そして「愛とは何だろう」は2014年の発表です。

まだ彼の心の中でも答えは出ていないようです。

その愛を模索中のエイ・ジェイ・クロウチ、突然ですが来週19日から丸の内のコトンク

ラブで実演公開です。若くして亡くなったお父さんのジム・クロウチがこの国でも

比較的知られていますから、熱心なファンは潜在的にいる事でしょう。今のよう

な歌を生で聞来たかったら、ぜひお出かけ下さい。

さて、こちらもお待たせしました、ナタリ—・コ—ルです。4回目になりましたね。

こんなに採り上げた番組は他にないでしょう。わたし自身、30年振りですよ、

「レッツ・フォール・イン・ラヴ」、「シンス・アイ・フェル・フォ−・ユー」以外のナタリーを聞いたのは。

いろいろな想いが交錯しましてね、ただ亡くなって悲しい、懐かしいだけ

ではありませんでした。今回は特にそんな気持ちの強くなる実況録音盤から

お届けしましょう。1978年、カリフォーニャのユニヴァーサル・シティとニュージャージーはチェリー・

ヒルでの収録です。

まずデビュ—・アルバムの表題曲、「インセパラボー」。

 

M15.Inseparable(2’59”)Natalie Cole

-C.Jackson, M.Yancy-  Soulmusic.Com Records  SMCR 5009D

 

M16.Cry Baby(5’13”)Natalie Cole

-B.Berns, J.Ragovoy-  Soulmusic.Com Records  SMCR 5009D

 

N  ナタリー・コール78年のライヴから「インセパラボー」でした。そしてその次は「クライ・

ベイビー」、ガーネット・ミムズのオリジナルですがジャニス・ジョプリンでの方が遥かに有名。

ナタリーも、明らかにそちらからの影響丸出しで唄っていました。お客さんたち

の反応も、驚きと賞賛が入り交じっていまして、意外に感じた方も多い事で

しょう。でも1950年生まれの彼女は、十代の終わり頃にロックの洗礼を浴びて

いる筈ですから、決して不思議な事ではない筈です。ロスエインジェルズ育ちですし。

ただこの実況録音盤に接した時、抜群のスイング感、R&B的歌唱力は、完全

に「血」だったんだ、という事実に、わたしは気付かされました。恵まれて

いると言えばそれ迄なのですが、彼女が育って行く過程で獲得し自分で鍛え

上げたのではなく、天から授かった物なんです、これらの才能は。

R&Bの実況盤と言えば、各楽曲で前奏、主題、展開部、間奏と、すべてを

提示した後、演奏が単純な繰り返しを続ける終了部分で、歌い手は聴衆に語

りかけるように歌の主張を即興で繰り返して煽り立てます。ここがクライマックスで、

聴衆と歌い手の間に深いコミュニケイションが生まれて来ます。ナタリ—もこのライヴで、同

じ手法を用いて絶頂へと導きます。こういう部分での彼女のステーヂ・マナーは完

璧ですし、歌唱表現は驚異的と言っていい程のレヴェルです。が、しかし、なぜ

かひとりで空回りしているような印象がするのです。彼女には何の瑕疵もあ

りませんが、極限的なヴォーカルをこなしているだけに、時に痛々しくさえ感じ

られます。

満員の聴衆もそこまでは望んでいないような空気もあって。R&Bの実況盤

に漂う特有の臭いが立ち上がって来ないんです。猥雑さに欠けるという表現

はあまり適切ではないですが、天から授かった才能の逆作用とでも言ったら

良いのでしょうか。R&Bを通して共有されていた黒人の庶民感覚は80年代

から大きく変わって行きます。その前奏曲のようにも響きました。

順調だった彼女の道もこの実況盤の後あたりから険しくなって、長いスランプ

を経験します。薬物依存や肥満という健康障害もありました。1988年に「ピ

ンク・キャディラック」で復活後は存在感を増し、大御所として君臨しましたが、わ

たしには「天才的に唄の上手い女性」としか映りませんでした。アリサ・フランクリン

やグラディス・ナイトらの持っている味わいとは、明らかな差異があったのです。

ただ振り返れば、この後にウィットニー・ヒューストンを筆頭として登場した女声歌手

たちの先導役を、立派に務めていたのですね、ナタリーは。

せっかく紹介しているのに、若干否定的な内容になってしまいました。で

も生の姿を捉えたこの実況盤には、まだまだ素晴らしい瞬間がたくさんあり

ます。続けてもう少し聞いて下さい。

まだお届けしていなかった大ヒット曲「ミスタ・メロディ」、

そして「ディス・ウィル・ビ」。

 

M17.Mr.Melody(4’23”)Natalie Cole

-C.Jackson, M.Yancy-  Soulmusic.Com Records  SMCR 5009D

 

M18.This Will Be(3’33”)Natalie Cole

-C.Jackson, M.Yancy-  Soulmusic.Com Records  SMCR 5009D

 

M19.Still In Love(3’46”)Natalie Cole

-C.Jackson, M.Yancy-  BGO BGDCD1032

 

N  昨年の大晦日にロスエインジェルズで亡くなったナタリー・コールで「ミスタ・メロディ」、そし

て「ディス・ウィル・ビ」、ライヴ・アルバムからお届けしました。その後は3枚目のアル

バムから「スティル・イン・ラヴ」でした。始めのアルバム3枚を2枚組に詰め込んだ、

とても充実したCDが出ています。気になりましたらどうぞお聞き下さい。

ここはわたしの好きなナタリーが、ずっと居てくれます。ゆっくりお休みね。

訃報関連が続きます。といっても、先週お知らせ済みの方なんでご安心を。

28日に亡くなっていたモーリス・ホワイトは、実はアース、ウインド・アンド・ファイアの前に、

ラムジー・ルイス・トリオで来日経験があります。1968年9月に約2週間ほど滞在し、

国内各地を回っていました。その時の演奏は実況録音されて『ラムジー・ルイス・

イン・東京』というタイトルで発売されています。この頃ラムジーはシカゴのチェス・レコーズ

と契約関係にあって、その代理権を持っていた日本ビクタ—から発売されまし

た。本国でも出たかどうかは不明です。使用したマイクロフォーンの型番までが記載

されているジャケット裏の解説は、あの糸居五郎大先輩。それによりますと「小

柄なドラマ—のモーリス・ホワイトはチョーク・ストライプのグレーのスーツ、淡い色のサングラスの中か

ら人の良さそうなまなざしです」とあります。後に宇宙服で身を包み、地風

炎を率いて世界制覇をする男とは、まだ誰も知らない頃、1968年9月18日

新橋のサンケイ・ホ—ルでの演奏を、聞いてみましょう。

ラムジー・ルイス、ピアノ

クリーブランド・イートン、ベイス

そしてモーリス・ホワイトがドラムズ

この公演で作られた、というよりも後でそれらしい名前が付けられた即興

ブルーズ曲をどうぞ。

そのタイトルは、なんと「ソウル銀座」。

 

M20.ソウル銀座(4’53”)ラムゼイ・ルイス・トリオ

-R.Lewis-  ビクター SMJ-7501

 

M21.Sun Goddes(7’38”)Earth, Wind & Fire

Special Guest Soloist Ramsey Lewis

-M.White, J.Lind-   Columbia CK 85805

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

N  あまりモーリスの出番がなかった「ソウル銀座」の後は、先週と同じ曲目ですが、

同じく実況録音の「太陽の女神」、こちらはアース、ウインド・アンド・ファイアの演奏

でした。お聞きのように、特別ゲストでラムジーが参加しています。1975年5月

23日のニューヨーク公演からでした。本当に気持ちのいいリズムですね。ベイスはヴァー

ダイン・ホワイト、ドラムスはラルフ・ジョンスンというアース全盛期の黄金コムビ。放っておくと、

永遠に演奏を続けていそうな感じです。いいなあ。ラムジーも完全に溝にハマって

ますね。

先週の言い間違いは以下の通り

外部に頼まなくたって(閉じ鉤括弧を外す)

まず、ヲーキン・ブルーズ

慌てて仕上げたにしては少ないなあ。とは言え全てではないかも。見つけ

たら、そっと教えて下さい

先週のきっこ復活事件、あれはこひさんの説明で分りました。周遊してこ

っちから押し掛けようかな。

ここのところ特別付録のダウンロード数が多くなっています。何処の誰かは分

かりませんが、1回ごとに報告が来るのです。え、その数ですか。それはもち

ろん、首都圏で9人、全国で8万人ですよ。

 

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/7a00103520cfecc64e3ec53c90e2d4217b6070e2

ダウンロードパスワード 0syxw36f

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週もあなただけに。

 

s-IMGP1449