カテゴリー : 2016年 3月

【幻】モーニン・ブルーズ 2016/03/26

mb160326

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。春分も過ぎました。もう昼の方が

 長い、夜明けも早くなります。この時間帯はまだまだ暗いですけれどもね。

  幻モーニン・ブルーズ、今朝はこの1曲からです。皆さん、何か覚えてる事があ

 りませんか。ほら、4年前の今ごろです。

 

M01.I Can Here Music(3’14”)The Ronettes

-P.Spector, J.Barry, E.Greenwich- Rhil Spector Records 88697 612862

 

N 「アイ・キャン・ヒア・ミュージック」、キャン・ユー?、ロネッツ1963年のヒット曲です。日本では

 2年程遅れてシングルになった・・・ならなかったか。ビーチ・ボーイズのカヴァです

 か、チャ—トですこし動いたのは。子供の頃のラジオの想い出です。ロニーの大きく緩

 やかなヴィブラ—トが、なんと魅力的な事でしょうか。

  現モーニン・ブルーズの放送第一曲が、これでした。その何年か前に萩原健太が

 DJだった番組で、第一曲がビーチ・ボーイズの同じ曲だったのにヒントを得て決め

 たのは良かったのですけれど、CDで持っていないというのが前日発覚しまし

 て、当日放送局へ来る前に渋谷のタワーに寄って買って来た盤、ではなかったで

 しょうか。

  黒人三人娘のロネッツと言えば、誰でもフィル・スペクターと来るでしょうが、この歌

 は当時一緒に仕事をしていたジェフ・バリーのプロデュースなんです。この『ヴェリ・

 ベスト・オヴ・ザ・ロネッツ』収録の18曲の中でも唯一の例外です。と言ってもフィル

 が現場に居なかった訳ではないでしょう。あの壁は彼にしか塗れませんから。

  3月4日の放送で映画「レッキング・クルー」についてお話ししました。わたしは

 最終週に滑り込みで観られたのですが、東京では再び鑑賞可能となりました。

 3月26日、今日からですね。初回開始が11時ですから、まだ間に合います。

 月が変わって4月8日まで。上映時間帯が変則ですから、事前にお調べにな

 った方がよろしいでしょう。場所は渋谷のアップリンク。以前出掛けた時は椅子と

 音響に不満が残りましたが、今は改善されてるかな。映画の内容は、もちろ

 んあの素晴らしい「レッキング・クルー」です。わたしも、もう一度観たい。

  先の鑑賞以来、実はまだその余韻がわたしを包んでいまして、何を聞いて

 も映画の場面が浮かんで来てしまう、そんな毎日を過ごしています。さてそ

 の映画の原作というものでもありませんが、「レッキング・クルーのいい仕事 ロック・

 アンド・ロール黄金時代を支えた職人たち」(ケント・ハートマン著 加瀬俊訳 スペースシャワーネッ

 トワーク)という出版物があって、4年前に和訳も出ていました。映画館で知り、

 その後に入手。今週始めに全て読み終えました。

  たいへん面白かった。ちょうどその頃、別の仕事で短期間に数冊の本を通

 読したばかりだったので、読み始める前にはあまり積極的になれなかったの

 ですが、全編スリルに溢れた描写の連続、しかも巧みな繫ぎ方に煽られて、かな

 りの文章量にも拘らず、あっという間に終えてしまいました。

  1949年から75年まで、ロス・エインジェルズ音楽産業黄金期の舞台裏物語に感動

 した、という事ですね。当然ながら映画よりエピソードが豊富で、わたしは今な

 おレッキング・クルー相乗効果後遺症に悩まされています。治療に行ったら国民健康

 保険、使えるかなあ。

  登場人物は映画と書籍でほとんど重なっていますが、活字版で鍵となって

 いたのは、この男でした。

 

M02,Be My Baby(2’40”)The Ronettes

-P.Spector, J.Barry, E.Greenwich- Rhil Spector Records 88697 612862

 

N 先ほども名前が挙がった異才、奇才、ポップ音楽の革命児フィル・スペクター、彼

 の最高傑作のひとつ「ビー・マイ・ベイビー」、ロネッツでした。書籍版には、ビーチ・

 ボーイズのブライアン・ウイルスンがこの決定的な1曲に打ちのめされる場面があります。

 新車を運転中にカー・ラジオから流れたこの曲を聞いた彼は道ばたに急停車して、

 こんなカッコいい音楽は自分に創れない、と自信喪失に陥ったたといいます。い

 い話じゃアーリマセンカ。

  今朝紹介している一冊「レッキング・クルーのいい仕事 ロック・アンド・ロール黄金時代

 を支えた職人たち」の巻頭には、かなり沢山の口絵が付いていて、それを見

 ながらあれこれ勝手な想像を巡らせるのも相当に面白い事なのですが、扉を

 開けてまず飛び込んで来るのが、録音セッションで鈴を振っているフィルの全身写真 

 なのです。これだけでも、フィルが鍵となっているのは明らかでしょう。

  この写真が、また素晴らしい。いつものようにサングラスで素顔を隠していま

 すが、これほど彼の実像を現している物は他にない、と思われる位に彼自身

 そのものです。上手く思い浮べられない方々も、この中のいくつかの章に何

 度も登場する彼の性格、素行にまつわる余話を読んで行けば、この説に頷い

 てもらえると信じます。

  フィルはヌウ・ヨークで希代のロック・アンド・ロール・プロデューサー・コムビだったリーバー・アンド・

 ストーラーの下で修行をしてロスに戻り、彼等から学んだ技にエゴとも表現出来る自

 身理想の音響を重ね合わせ、全く新しい音楽の形を創り上げました。その響

 きそのものが若者中心に喝采と共に受けいられ、西海岸の音楽を塗り替えて

 行ったのは事実ですが、「録音制作」業務の進め方では、もっと大きな影響を

 後世に残しました。

  それがプロデューサー方式です。それまでのプロデューサー、つまり制作責任者は現

 場から一歩引いた場所で日程と予算の管理をするのが仕事でしたが、フィルは企

 画立案から楽曲作成、演奏家、録音場所の手配、編曲の決定、現場での指示

 と取りまとめ、録音の仕上げ、報酬の支払いまで、そしてこれらに関わる雑

 用一式すべてを、企画意図に従って遂行したのです。

  基本的にはリーバー・アンド・ストーラーのやっていた「俺たちは楽曲を書いたんじ

 ゃない。レコ—ドを造ったんだ」を、自分なりに実践したのでしょうが、彼の場

 合はもっとプロデューサーの色が濃く出ていました。制作物はすべてフィル・スペクタ—・

 サウンドだったのです。

  演者として表に出ずに、裏方として自分の企てを実現させる録音制作、こ

 れが新しいロック・アンド・ロール時代のプロデューサーでした。彼がいなかったら、世界

 中のポップ音楽の歩みは、明らかに変わっていたでしょう。

  自分の代理人としてポップ市場に送り込んだのはガ—ル・グル—プが多く、その

 象徴が、今のロネッツだったのです。

 

M03.ダ・ドゥ・ロン・ロン(2’18”)ザ・クリスタルズ

-P.Spector, J.Barry, E.Greenwich- イーストウエスト・ジャパンAMCY-2205

 

M04.愛のチャペル(2’26”)ダーレン・ラヴ

-P.Spector, J.Barry, E.Greenwich- イーストウエスト・ジャパンAMCY-2206

 

N 「ウーララカー」とも聞こえてくるザ・クリスタルズの「ハイ・ロン・ロン」改め「ダ・ドゥ・

 ロン・ロン」、そしてディキシー・カップスのオリジナルをスペクター風に料理し直した「チャペル・

 オヴ・ラヴ」共に今でも聴き応え充分な作品でした。

  この響きは世界中から世代を超えて賞賛されました。また、先ほどつい力

 説したフィル・スペクターの制作方法は、一種の魔法のように電波し、ロスの制作環境

 とは別に、何人かの大物が独立したひとりのプロデュ—サ—として彼に仕事を依頼

 するようにもなって行きました。

  おそらくはガール・グループ好きの延長で出逢ったのでしょう、ビ—トルズのジョ

 ン・レノンも一時はフィルと深い仲で、自分の『ロックン・ロール』アルバムの制作を彼に委ね

 ています。ただし、元々が盗作問題の補償対策で制作が決まったこの作品は

 すんなりと完成せず、ロスで殆ど終った録音の後、事もあろうに責任者、つま

 りプロデュ—サ—のフィルがそのテイプを持って逃走し、結局その所在が不明となって、

 新たにヌウ・ヨークでやり直しとなりました。ただロス録音も多少は仕上げに残され

 たようで、正式ではないものの流通している参加演奏者のクレジットには、レッキン

 グ・クルーのハル・ブレインらの名前も見る事ができます。果たして、このトラックはど

 うなんでしょうか。

 

M05.Stand By Me(3’32”)John Lennon

-J.Leiber, M.Stoller, B.E.King- EMI 5099990650628

 

M06.Hey Little Cobra(1’56”)Rip Chords

-C.Connors, M.H.Connors- Sundazed SC 6098

 

N ジョン・レノン「スタンド・バイ・ミー」に続いては、リップ・コーズの「ヘイ、リル・コブラ」で

 した。大瀧詠一「コブラ・ツイスト」の原曲のひとつですね。

  コブラと言えば、テキサス生まれのキャロル・シェルビーという自動車狂がキャリフォーニャに拠

 点を移して造った米英混血のスポーツ・カー。65年には世界選手権を獲得していま

 す。当時西海岸では最もカッコイイ存在でしたから、このような歌も生まれたので

 しょう。排気量は小さい方でも4.7ℓあって、決して「リル」ではありませんけ

 れどもね。

  そのコブラの、「デイトナ・クーペ」という世界で6台しか造られなかった特別仕

 様車にフィルが乗っていたのは、有名な話。新刊の自動車雑誌には、アメリカ合衆国

 国定歴史遺産の自動車第一号に、元フィルの実車そのものが認定され、ここまで

 の生い立ち紹介でフィル・スペクター本人も登場していました。かつて現モーニン・ブルー

 ズを聞いてくれていた横浜の仏像彫りの師匠から「このク—ペが好きだ」とい

 うメイルを貰ったのを、わたしは覚えています。

  さて今の「ヘイ、リル・コブラ」は、西海岸で流行り始めたサーフ・ロックンロールのひとつ。

 比較的制作の簡単な音楽で市場は無限大でしたから、60年代中期にはフィル・ス

 ペクターのやり方を踏襲した独立プロデュ—サ—たちが、おびただしい種類のレコ—ドを

 粗製濫造しました。殆どが実体のない演奏集団で、出したレコ—ドが間違ってヒッ

 トすると、慌ててその辺の音楽好きを集めてグループをデッチ上げる事が、フツーに

 行われていました。

  そんなセッションで実際に演奏していたのは、レッキング・クルーのような、優れた演

 奏職人たちだったのです。日本ではエレキ・バンドの神様のように奉られている

 ザ・ヴェンチュアズもおそらく実際の録音はメンバ—だけではないでしょうね。

 

M07.十番街の殺人(2’21”)ベンチャーズ

-R.Rodgers- BMG BVC2 34010

 

N わたしが一番カッコいいと感じるヴェンチュアズ・ナムバー「十番街の殺人」でした。

 今こういう流れで聞いて行くと、自然とレッキング・クルーの仕事のように思えて来

 る、プロ的発想の非常に手慣れた演奏です。メロディに入る前のベイスの八双飛び、

 あれはレイ・ポールマンだと、何の根拠もありませんけれども、わたしには聞こえ

 ます。

  このトラックはかなり複雑な過程を通して造られたようで、中間部分のオルガン・

 ソロのように聞こえる音、あれが実は倍速再生のサクスフォンだ、という説は以前か

 ら根強くありました。そして当のサクスフォンを吹いていたのが、この男だ、と語

 られています。

 

M08.ソング・フォー・ユー(4’08”)Leon Russell

-L.Russell- ポリスター PSCW-1047

 

N ご存知、シェルタ—の尊師リオン・ラッセルの「ア・ソング・フォー・ユー」でした。彼はラッセル・

 ブリヂーズという本名でロス周辺の仕事をしていて、映画にも書籍にも何回か登

 場して来ます。ここからソングライタ—、プレイング・プロデューサーとして旅立って行き、

 ひとかどの人物になったわけですが、今の「ア・ソング・フォー・ユー」の録音は、

 楽曲売り込みのデモだったのではないか、ふとそんな気がしました。

  さて、レッキング・クルーは新しい響きで若者の心を捉えていただけではなく、そ

 れ以前からあったアメリカの主流をなす体制的音楽へも貢献していました。

 

M09.誰かが誰かを愛してる(2’47”)ディーン・マ—チン

-K.Lane, I.Taylor- ユニバ—サル UICZ-1435/6

 

M10.夜のストレンジャー(2’43”)フランク・シナトラ

-B.Kempfert, C.Singlton- ワーナー WPCR-12892

 

N アメリカ広域団体芸能部門を支えたふたりの看板歌手、ディーン・マ—チンの「誰かが

 誰かを愛してる」64年、そしてフランク・シナトラの「ストレインジャーズ・イン・ザ・ナイト」

 66年でした。

  これら2曲とも、書籍の中では吹き込み現場の様子が語られています。シナト

 ラの「ストレインジャーズ」では、最後にプロデューサーが彼にスキャットをやらせる箇所が面

 白かったですね。シナトラは3回くらいしか唄わないんで、調整室の緊張も極限

 状態。それが伝わって来ます。今のは一般的なテイクとは違う物でお聞き頂きま

 した。この後、もう一回唄ったのがオーケイ・テイクになったのでしょうか。

  次は更なる新時代を告げたヴォ—カル・グループとレッキング・クルーの名セッションを聞い

 て下さい。このエレキ・ベイスは、絶対にキャロル・ケイですね。タイコのフィル・インもどこか

 ハル・ブレイン的に聞こえます。

  「ダンシン・イン・ザ・ストリート」、ママズ・アンド・パパズです。

 

M10.Dancin’ In The Sreet(3’44”)ママス・アンド・パパス

-M.Gaye, I.J.Hunter, W.M.Stevenson- BSMF 7520

 

N ママ・キャスとデニ—の即興やり取りに聴き入って、次のトラックの頭まで進んでしま

 いました。失礼。

  モ—タウン女声グル—プ実力派筆頭、マーサとヴァンデラスの「ダンシン・イン・ザ・ストリート」

 が、ママパパのハ—モニ—で生まれ変わっていましたね。後半のどんどん形を変えて

 行く柔軟な発想、それを音にして行く技術、やはり彼等は別格です。このセッシ

 ョンは参加した誰にとっても、きっと楽しい事だったでしょう。グル—プで共同

 生活を実践していたという事もあり、彼等がレッキング・クルーのメムバーも含めてロス

 の音楽界に及ぼした影響はかなり大きかったようです。

  次も新世代のヴォ—カル・グループ、フィフス・ディメンジョンです。ジミー・ウェッブ作の、

 67年グラミ—受賞曲です。「アップ、アップ、アンド・アウェイ」。

 

M11.ビートでジャンフ(2’37”)フィフス・ディメンション

-J.Webb, – ワーナー WOCR-11314

 

N 「ビ—トでジャムプ」という邦題も何故か似合う「アップ、アップ、アンド・アウェイ」、

 フィフス・ディメンジョンでした。

  さて、レッキング・クルー相乗効果後遺症を煩っているため、どうしても話が長

 くなってしまいます。まだ9曲しか聞いて貰っていませんが、如何でしょう、

 前回と続いて少しは見えて来ましたか、60年代のロス・エインジェルズのレコード制作

 環境は。わたしも完全に全体像を見据えてからの紹介ではないので、手落ち

 偏り、端折りが付きまといます。お許し下さい。

  70年前後ともなると、ロックの基準が世界のさまざまな領域で確立され、商業

 的匿名演奏陣は肩身が狭くなり、かつてのようなトラ演奏だけでは済まなくな

 りますが、正しく美しい音楽は不変でした。この時代に、「レッキング・クルーのい

 い仕事」は、正当に全世界に知れ渡るのです。それはカーペンターズのたくさんの

 ヒット曲を通じての事でした。

  書籍では、この兄妹のデューヲが誰にも否定をさせない音楽で、人々の心を捉

 えて行く過程が描かれます。これは二人の資質、個性の他に、バート・バカラック、

 ハル・デイヴィドを始めとする高度な感性と技術の作家陣、フィル・スペクターが具現化

 した録音ミクス方法、そしてレッキング・クルーの類い稀なる、瞬間的で深い理解に支

 えられた表現が絡み合って生まれた、見事な釣り合いの結果といえるでしょ

 う。彼等にとっても、自分たちの仕事が自然に正当に評価される機会となり

 ました。

  カーペンターズ大旋風の後、音楽の世界ではその反動なのか、パンクやヒップホップ等

 の、正しく美しい音を拒絶する価値が持て囃されるように行きます。これは

 ポップ音楽の大きな転換期でした。また電子技術の導入で録音機材、ステューデイオ

 設備、録音方式の変わり様も、想像を遥かに超えて進んで行ったのです。

  物語は、1992年にフィルが久し振りに行った録音セッションで、彼自身がその変化

 に対応出来ず頓挫、結局中止となってしまうという寂しい話で終ります。

 この行りを読んでいる時は、「ホテル・キャリフォーニャ」を耳元で唄われたような気分

 になりました。読み続けて来た興奮も、心の中を吹き抜けた虚ろな風と共に、

 冷え込んで行ったのです。

  あの頃の素晴らしかった音楽は、時代の彼方に遠ざけられてしまったので

 しょうか。

  いいえ、決してそんな事はありません。今も、2016年3月26日の朝、こ

 うやってあの頃のいい音楽を、あなたは聞けているじゃアーリマセンカ。

 

M12.We’ve Only Just Begun(3’04”)Carpenters

-P.Williams, R.Nichols- A&M CD-3607-

 

M13.Yellow River(2’31”)Elton John

-J.Christie- Pヴァイン PCD-2651

 

N さて、1970年が続きます。今のは「イエロー・リヴァ」。どなたもご存知ですね。

 確か決まったステップがあった筈ですよ。大して音楽を好きでもないナンパな級友

 がどこかで覚えて来て、目の前で踊ってくれた事があります。

  今唄ってたのが、なんとエルトン・ジョン。先週お届けした「恋のゲイム」と同じ

 アルバム『リジェンダリー・カヴァズ』の中の1曲です。これには驚いた。すると、更

 に驚き。こんな歌も採り上げているんです。

 

M14.She Sold Me Magic(1’56”)Elton John

-L.Christie, H.Twyla- Pヴァイン PCD-2651

 

N ルー・クリスティの「魔法」ですね。このヒットの頃、自分の周りの人間が、歳のせい

 でしょうか。妙に洋楽曲を聞き始めて、いつも話題にしていました。これな

 どその代表でしたね。ファルセト—のヴォ—カル・リフレインのほか、全編に漂うノヴェルティ感

 覚が受けたのでしょう。その中で「俺はもうそんなのはとっくに卒業して、

 別の音楽聞いてんだよ」、とひねくれていたのが、若き日のワツシイサヲでした。

  さて、この『リジェンダリー・カヴァズ』は、おそらくエルトンのヴォーカリストとしてのデ

 モ作品ではないでしょうか。だからソングライタ−として売り出したのに自作曲がひ

 とつも入っていません。非常に安易な、その頃流行っていたものを手当り次

 第に唄ってみた感じです。そして、この頃クリーデンス・クリアヲーター・リヴァイヴァルがイギ

 リスに紹介されたか、セッション場所にベスト盤がたまたまあったんでしょうか。「コト

 ン・フィールズ」、「トラヴェリン・バンド」、「アップ・アラウンド・ザ・ベンド」という節操な

 く選ばれた3曲も唄っています。アレンヂもすべて原曲通りなんだけど、ギターが

 下手でね。ちっともクリーデンス的になりません。可哀想です。

  それでもエルトンがそれぞれオリヂナルを意識した唄い方をしているのが面白く、

 「このくらいなら、すぐ出来ますよ」って余裕が感じられます。もちろん上

 手いのは、充分に伝わって来ます。この幅広いリパトゥワを全てそれなりにこな

 せる人間はそう多くはいないでしょう。

  総じて大した内容ではないのですけれど、某所にて耳にして以来、欲しく

 なり探したら、なんと国内でも発売されていた、というオチでした。これには

 後日談がありますが、音楽に戻りましょう。

  これも当時ロンドンで流行っていたんですね。なかなか好ましいなぞり方です。

  「ヤング、ギフテド、アンド・ブラック」。

 

M15.Young, Gifted And Black(3’02”)Elton John

-N.Simone- Pヴァイン PCD-2651

 

N エルトン・ジョンの『リジェンダリー・カヴァズ』から「ヤング、ギフテド、アンド・ブラック」で

 した。さてすっかり1970年に戻ってしまいました。モーニン・ブルーズはナツメロ番組

 ではありません。新しい音楽も紹介しましょう。

  1ヶ月ほど前に一度聞いて貰いましたね。バーズ・オヴ・シカゴ。ジョー・ヘンリー

 制作の最新アルバムが、昨日発売になっています。これを聞いて興味が湧いたら

 ぜひどうぞ。とても気持ちのよい仕上がりです。

  今朝は「カラー・オヴ・ラヴ」。

 

M16.Color Of Love(3’27”)Birds Of Chicago

-unknown- BSMF 6079

 

M17.Every Breath You Take(4’30”)Cara Matthew

-Sting- BSMF 6079

 

N バーズ・オヴ・シカゴの「カラー・オヴ・ラヴ」に続けたのは、白人女性カ—ラ・マシュウ

 のカヴァ集になっている新しいミニ・アルバムから「見つめていたい」でした。原曲

 は、ポリ—ス後期のシングル曲でした。こちらのヴァ—ジョンは、何気なく流しておく

 と自然にその場の空気が柔らかくなる効能がありそうです。演奏も良かった

 ですね。

  そしてもうひとり女声を紹介しましょう。こちらはまた改めて紹介します

 が、ワツシ大いに気に入っています。既にキャリアがあって、5年振りのアルバムだそう

 です。わたしには初めての出会いでした。

  なんとあのジョニー・テイラーの娘。特に父親を感じさせる部分はなく、自由に、

 自分なりに、今のブル—ズやR&Bを唄っています。北米黒人の同時代音楽には

 絶望しているわたしが、「いいな」と正直に感じました。まずはご挨拶代わり

 です。聞いて下さい。

  「フィールズ・ソウ・グッド」、タ—シャ・テイラー。

 

M18.Feels So Good(3’59”)Tasha Taylor

-unknown- BSMF 6079

 

M20.God Is Standing By(4’28”)Johnnie Taylor

-J.Taylor- Stax 33CD-4432-2

 

N 娘の成功を祈って、あの世からお父様が出て来ました。ジョニ—・テイラー自作の

 「ガッド・イズ・スタンディング・バイ」、コロムビア時代の再吹き込みです。かなり甘く

 仕上げられていますが、やはり良いですね。聞き惚れてしまいました。この

 時代、あまりこの種の歌は採り上げていなかった筈です。「ディスコ・レイディ」の

 頃ですからして。同じ頃の未発表ゴスペルがあったらもっと聞いてみたいな。

  さて、レッキング・クルーに時間を使ったので、『レイディオ・ゴールド』から今朝は2

 曲ということにしておきます。でも、キョーリョクですよ。

  まず、これはどうだ。

 

M21.Witch Doctor(2’27”)David Seville

-R.Bagsasarian- ACE CDCHD 557

 

N 十年程前でしょうか、クラブ系のミックスでカヴァされてましたから、若い方もご存

 知かも知れません。正式には「ウィッチ・ダクタ」という題名です。呪い(まじな

 い)師という事になるのでしょうか。わたしには女祈祷師に思えますが・・・。

 ノヴェルティ・ソングの典型ですね。デイヴィド・セヴィルという芸人名義で‘58年には

 全米で1位を記録したヒット曲です。このデイヴィド・セヴィルというのは、どうや

 らモーニン・ブルーズの人気者、チップ・マンクスの親御さんらしいのですよ。この時は

 まだ倍速音声に名前は付けられていませんが、この後、山奥でリス3人組が

 結成されたようなのです。もう少し調べておきますね。

  しかし、この歌を先のヴァージョンでなくて知っている、という方も多い筈で

 す。何故ならば、62年頃かな、日本で放映されていたテレビ映画「三馬鹿大将」

 の主題歌だったのです。正確には「主題歌と同じだった」と言えばいいかな。

 「あなた出番です」の主題歌が「エンジョイ・ヨー・セルフ」だったのと同じように、

 国内の創作楽曲として登録されていた盗作ですね。

  「三馬鹿大将」は30分番組。個性豊かな3人のキャラクタ—が起こす大騒動。森

 永製菓の提供でした。後年ヴィディオを手に入れた事があります。この頃は気に

 入った番組の主題歌を覚えているのが当たり前。「三馬鹿大将」もその例に漏

 れず。なかなか印象的な音楽でして、歌詞は諳んじていました。

  今でも唄えます。やってみましょう。あなたも「ウィッチ・ダクタ」に合わせて

 どうぞ、ご一緒に。倍速音声の被る部分です。サン、ハイ。

 

  ウッヒッヒ ヘンチクリン ヘンチクリンのドンピカドン

  ウッヒッヒ ヘンチクリン ヘンチクリンのドンピカドン

 

  ピッタリ合うでしょ。完全な盗作、いや流用ですね。カヴァだ。問題化しなかっ

 たのかな。テレビ主題歌はこの後に、

 

  ラリーだ、モーだ、カーリーだ おとぼけ3人いつでもそろって

  ウッヒッヒ ヘンチクリン ヘンチクリンのドンピカドン

  おいらは三馬鹿大将だ

 

  と続きます。ラリー、モー、カーリーというのは、三人の馬鹿者の名前です。これと

 チップ・マンクスが繋がっていたのは知りませんでした。世の中、面白いですね。

 

 『レイディオ・ゴールド』からのノヴェルティ・ソングズ、まずは「ウィッチ・ダクタ」、デイヴィド・

 セヴィルでした。

  呪い師が出てくれば、もうひとつのノヴェルティ・ソングはもう決まりです。

  「お前に呪いをかけてやる」、真打ち登場、スクリ-ミング・ジェイ・ホウキンズ。

 

M22.I Put On Spell On You(2’28”)Screaming Jay Hawkins

-Jalacy Hawking- ACE CDCHD 810

 

N いつでも大迫力のスクリ-ミング・ジェイ・ホウキンズで「お前に呪いをかけてやる」で

 した。

  さて再びレッキング・クルーの働いていたロスに戻りまして、おしまいにもう一人、

 彼の地の重要人物、ジミー・ウェブにも触れておきましょう。作詞作曲家として

 彼がロスの音楽界の地位向上に貢献したのは動かせない事実です。彼の書いた

 歌は西海岸の若者だけでなく、全米、全世界で全世代に受け入れられた訳で

 すから。何と言っても’67、’68年に連続して「フェニクスに着く頃までには」「ウイチ 

 タ・ラインマン」「ビ—トでジャムプ」とグラミ—を受賞したのは大きかったですね。これ

 は何度も一緒に録音作業を共にしたレッキング・クルーにとっても名誉な事だったの

 は言うまでもありません。

  イギリスの俳優リチャ—ド・ハリスの唄で68年に発表した「マカ—サ—・パーク」も大事な

 作品でした。仕上がった時、7分を超えるその長さに有力ラジオ局から注文が付

 いたのですが、ジミー・ウェブは編集を拒否。結局そのままの形で発売され、大

 ヒットして大円団となりました。

  では、ジミー自身が2013年に作った自作自唱歌集『スティル・ウズイン・ザ・サウンド

 オヴ・マイ・ヴォイス』から、お聞き下さい。

  「マカ−サー・パーク」

 

M23.マッカ—サ—・パーク(7’19”)ジミー・ウェッヴ

-J.Webb- ビクター VICP 75109

 

M24.Reason For The Tears I Cry(3’56”)Vins Gill

-V.Gill- MCA Nashville 060254764738

 

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

N ジミー・ウェブの「松笠公園」自唱版でした。最後に絡んで来るヴォーカルが、ブラ

 イアン・ウイルスンです。多分最初にリチャ—ド・ハリスに聞かせた時も、この声でこんな風

 に唄っていたのではないでしょうか。グレン「スカと爽やか」キャムベルを世に出し

 た「ウイチタ・ラインマン」や「フェニクスに着く頃までには」も、節回しそのまんまです

 ね。繊細で弱々しいのですが、何故か想像を拡げて行く旋律です。数々の名

 唱を生み出した理由はここにありそうです。

  この「松笠公園」はドナ・サマーのダンス物で知った人が殆どかと思われます。

 わたしは何と言ってもフォー・トップスですね。リーヴァイの泣き節が冴え渡ります。

 オリヂナルのリチャード・ハリスのヴァージョンは記憶にないなあ。どこかで、「ああこれか」

 なんて耳にした憶えがあるんだけど、フォ—・トップスの印象がなにしろ強烈で、

 心に届かなかったようです。今ならどうでしょう。ぜひ聴きたいですね。

  最後はヴィンス・ギル、まだまだ魅力は薄れません。「俺の涙のその訳は」改め

 「俺の涙にゃ理由(ワケ)がある」。依然として美樹克彦調です。先週某歌謡曲

 番組を見ていたら、結構有名な1曲が彼の作品だった事を知りました。なん

 て歌だったかな。ビーサが出てくれば、誰でも知っているはずのあの歌です。

  美樹克彦は若い頃から自作してましたからね。本名目方誠、メカタマコトです。

 それを見て「こいつは秤屋の息子だ」、と言った人間がいました。他には中日

 のガイジン助っ人、ロ—ン・ウッズ外野手の契約金はゲップだ、なんてね。頭良かっ

 たけど嫌な奴で・・・あ、全然関係ないですね。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/235475f30038237499e7c700f8f45244c3567c76

ダウンロードパスワード ctk1zhjt

  音楽誌「エリス」の最新号が公開されています。 http://erismedia.jp/  ここか

 ら入れば読めます。どうぞお楽しみ下さい。まだ何のネタもないのに、もう次

 号の締め切りを決められて困ってます。わたしは原稿提出がかなり遅い方な

 のですが、もうひとり井上ひさし並の遅筆家がいましてね。毎号、お互い自

 分がビリにならないように牽制し合っております。エリスでは初夏にちょっとし

 た生催事も企画中。オノーノガタ、ジョーホーシューシュー、抜からぬよう。

  先週もお知らせしたワトゥーシ・イン・パースン。ここの家主の澤田修とのDJ合戦で

 す。人前では初顔合わせですし、共有領域が非常に少ないのですが、ワツシが面

 白くいたしましょう。

  『Mornin’ Blues Reunion – 春爛漫同窓会』

 日時   4月23日(土)

     オープン/16:45 スタート/17:00

DJバトル  17:00 – 18:30

     懇親会    18:30 – 19:30 (軽食1ドリンク付)

     *終了後は通常のカフェ営業となり、そのまま飲食できます。

 会場   マルメ/中目黒

     東京都目黒区青葉台1-15-2 AK-3ビル 1F

     http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131701/13139643/

     椅子席30+立ち見

 参加費  ¥4,000.- (懇親会込)

申し込み先 wind_event@me.com  

 詳細は、以上の通り。表記はすべて主催者発表のものです。「同窓会」なのに

 「バトル」とはこれ如何に。

  既に予約して下さった方、ありがとうございます。投稿欄に、予約したら

 「15番」だったというお便りを頂きました。意外と低調ですね。全国9万人

 の重度聴取者のみなさん、こぞって応援に来て下さい。お願いします。こち

 らも予定していた武器弾薬は先週末におーたか、いや大方調達出来ました。

 死の商人への発注が集中して慌ただしかったですが、でもほぼ期待通り。皆

 さまにはきっとお楽しみ頂ける筈です。早くいい音で鳴らしたいなあ。この

 日は家主への遠慮なく戦います。負けないぞ。聖夜の雪辱だ。

  突然ツイターやフェイスブックを始めたので驚きの方も多い事でしょう。ただわたし

 はこの世界を全く知らないので、戸惑う事ばかりです。まともな挨拶も出来

 ず、画像の掲示に4時間もかかる程です。今後いろいろ失礼があるかとも思

 いますが、馴れるまでしばらくの間お許し下さい。それに、みなさんとはこ

 こでお話してるものねえ。それにしてもわたしの知らないアカウント、あれは何だ。

  急に始めたのには、ヴィンス並の理由(ワケ)がありまして、それは・・・、

  あ、今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週もあなただけに。

 

 s-mb160326写真図版

肉とプロ野球開幕

IMG_9172

少し思うところがあり、ブログを日々定期的に更新していこうとおもいます!

3月25日、臨時収入が入ったので、このウェブサイトを管理してくれている友人をA5肉でおもてなし。
セロトニン大量分泌!

 

そういえば、夕方にプロ野球の開幕戦をテレビで観ました。正直、楽しめませんでしたねー。
プロの野球選手が本業の野球で賭博行為という時点でかなり虚脱ものですが、それでも正々堂々とスポーツマン精神に則り心からの謝罪をしてくれたのならば、この気持ちは少し変わっていただろうなぁとおもいます。

私、小学生の頃は『月間ジャイアンツ』を定期購読し、当時の1軍選手のバッティング・フォームを日夜真似する超野球少年でした。宿題なんて後回しにして夢中になって観ていたナイター中継。宿題を中継後に始めるもんですから終わると深夜、、、ラジオのゴールデンタイムを小学生で知ってしまい、それからラジオに目覚めたんですよ、わたし。そんな思い出が色褪せてます。

全部洗いざらい曝け出して「申し訳ありません!」としてくれたほうが、「また応援しようじゃないの!」って気持ちにもなるってやつですよ。
胸張って「プロ野球が好きだ!」と言える環境に早くしてほしいものです。

という気持ちも先程の焼肉を食べたことでスッキリしているんですけどね。セロトニン万歳!
以上、元野球少年の独り言でした。

Awesome Rock【03/25 O.A.】Playlist

Awesome Rock【03/25 O.A.】Playlist

3月25日の番組は、

Tim Christensen & Mads Langer特集!

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北欧独特の清涼感!北欧ならではのメランコリックなメロディ!
5曲しか入ってないのが惜しい名作です。

M01: Dead To Rights / DevilDriver
M02: It Falls on Me / Killswitch Engage
<コーナー: AwesomeRecommendation>
M03: Silverflame / Dizzy Mizz Lizzy
M04: Bringing Back Tomorrow / Tim Christensen & Mads Langer
M05: Chasing Comets / Tim Christensen & Mads Langer
M06: Fact-Fiction / Silverflame (Mash-up) / Tim Christensen & Mads Langer
<コーナー: AwesomeRecommendation>終わり
おしまい♪


デンマークの至宝、Dizzy Mizz Lizzyのフロントマン、ティム・クリステンセンと、デンマークで成功を収めているSSW、マッズ・ランガーによるコラボ作品。マッズは、13年にリリースしたアルバムが国内チャートで1位獲得するなど人気のアーティスト。マッシュアップ・ソングも必聴です!名作!

Awesome Rock 毎週金曜日夜9時~9時半@中央FM
再放送は毎週土曜 午後23時~23時半

 

Real Rocks 【03/24 O.A.】Playlist

【お知らせ】
ZIP-FM REAL ROCKSは2016年4月から毎週土曜日深夜3時~5時の2時間番組になります。
皆さんのおかげで13年目を迎えることができました。1年ぶりの2時間枠カムバック、ご期待ください!

————————————————————————————————

Real Rocks【3/24 O.A.】Playlist

3月24日の番組は、

春の名古屋公演特集 PART.2!!

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ナナちゃんもビックリ!
この春、とにかく名古屋公演が多いんです!

数ある名古屋公演の中から、リアルロックスおすすめのライブを23日に引き続き紹介しました!

——————————————————–

M01: A Few Peaceful Days / Crooks UK
M02: Boxing / High Highs
<コーナー: RockSteadyGo>
M03: Ignition / Trivium
M04: Dead and Gone / Trivium
M05: Cries In Vain / Bullet For My Valentine
M06: You Want A Battle? (Here’s A War) / Bullet For My Valentine
M07: Twenty One / Wage War
M08: The River / Wage War
M09: Laugh About It / Tedeschi Trucks Band
M10: Knockin’ On Heaven’s Door / Bob Dylan
M11: Knockin’ On Heaven’s Door(Cover) / Guns N’ Roses
<コーナー:メタルの光>
M12: D.E.A.D. (New Version) / Yashin
M13: It Falls on Me / Killswitch Engage
<コーナー: RockSteadyGo > 終わり
おしまい♪

 


2016年03月のREAL ROCKS SELECTION。
オーストラリア発、現在はニューヨーク・ブルックリン在住の二人組。
High Highs “Cascades” 美旋律の洪水です!

Real Rocks 【03/23 O.A.】Playlist

【お知らせ】
ZIP-FM REAL ROCKSは2016年4月から毎週土曜日深夜3時~5時の2時間番組になります。
皆さんのおかげで13年目を迎えることができました。1年ぶりの2時間枠カムバック、ご期待ください!

————————————————————————————————Real Rocks【3/23 O.A.】Playlist

3月23日の番組は、

春の名古屋公演特集!!

IMG_8678
ナナちゃんもビックリ!
この春、とにかく名古屋公演が多いんです!

数ある名古屋公演の中から、リアルロックスおすすめのライブを紹介しました!

——————————————————–

M01: Glory / Dizzy Mizz Lizzy
M02: For God’s Sake / Dizzy Mizz Lizzy
M03: Made To Believe / Dizzy Mizz Lizzy
M04: Boxing / High Highs
<コーナー: RockSteadyGo>
M05: Blues Hand Me Down / Vintage Trouble※4月に来日!
M06: Run Like The River / Vintage Trouble※4月に来日!
M07: Fat Lip / Sum 41※4月に来日!
M08: Jet Lag Feat. Natasha Bedingfield / Simple Plan※4月に来日!
M09: Farewell Feat. Jordan Pundik from New Found Glory / Simple Plan※4月に来日!
M10: Yonder Blue / Tortoise※4月に来日!
<コーナー: RockSteadyGo > 終わり
M11: Broken Heart / Motion City Soundtrack※活動休止します
M12: Always Is A Place / Watashi Wa
M13: 未開人 (The Barbarian) / Emerson, Lake & Palmer※R.I.P.
<コーナー:メタルの光>
M14: Deadlocked / Wage War※4月に来日!
おしまい♪

 


2016年03月のREAL ROCKS SELECTION。
オーストラリア発、現在はニューヨーク・ブルックリン在住の二人組。
High Highs “Cascades” 美旋律の洪水です!

【幻】モーニン・ブルーズ 2016/03/19

mb160319

TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

おはようございます。モーニング小僧。ワトゥーシ・アイザヲです。輪投師藍蔵王です。

  昨日は寒かったね。わたしの家、特に仕事をする部屋は、絶対に23区内で

 の最低気温記録場所と信じて疑わない程の寒冷地です。正に「中も寒いよ」

 です・・・、あ、今週はこれではありませんね。多分ハズしてるでしょう。

  改めて、おはようございます。モーニング小僧。ワトゥーシ・アイザヲです。先週は大

 変失礼いたしました。家主にわたしから送ったファイルが前の週の内容でした。

 失礼。使用素材の写真が新しくなっていたから、何かの間違いだとお気づき

 の方が殆どだったとは思いますが、いろいろとご心配も頂き、ショージキ嬉しか

 ったですよ。その写真からの曲目予想には、脱帽です。

  さて、まだ開けやらぬ早春の朝、小鳥たちを起こさぬように静かに参りま

 しょう。

 

M01.Wild Horses(6’20”)Buddy Miller with Shawn Colbin

-M.Jagar, K.Richards-  New West NW6316

 

先々週、先週に引き続き、バディ・ミラ—と彼の友だち、今朝はショウン・コルビンと

 一緒に、ローリング・ストーンズの「ワイルド・ホーシーズ」のカヴァでした。これは69年のアメ

 リカン・トゥアの時にマスルショールズで録音されたのが原曲ですね。調整卓に足を上げて

 気持ち良さそうにプレイバックを聴くキースの蛇皮ブーツが印象に残ります。アラン・パー

 スンズがかなり加担して作られた事が知れ渡っていて、物によっては彼が作者

 に名を連ねた記載もありますが、このアルバムでは「ジャガ−・リチャード」のままで

 した。

  先般話題の船舶録音、これはごく短期間の、お客さん達も一緒に乗った航

 海だったようで、たぶん船内で特別ライヴを行ってそれを録音したんでしょう。

 拍手歓声こそありませんが、こうなるとだいぶ現実的に思えて来ます。

  次も実況録音。こちらは陸の上ですからご安心下さい、揺れません。でも

 音楽で揺らしてくれます。

  ダストボウル・リヴァイヴァルで「チェロキー・シャッフル」。

 

M02.Cherokee Shuffle(4’09”)ダストボウル・リヴァイヴァル

-unknown-  BSMF 6080

 

ダストボウル・リヴァイヴァルで「チェロキー・シャッフル」でした。「チェロキー」というのはアメリカ

 先住民族の名前のひとつですね。チャーリー・パーカーも同名の楽曲をサヴォイ時代に吹

 いてました。アメリカン・モーターズのジープの「チェロキー」というモデルを覚えています。

 日本でも「イゴッソウ」や「モッコス」なんて命名された車があってもいいですね。

 共に高速直進性には優れていても、小回りが効かなかったりして・・・燃費

 も悪そう。

  さて、日本初登場というダストボウル・リヴァイヴァルはロス・エインジェルズの8人編成

 楽団。ギター、ウクレレ、マンドリン、フィドルのストリング・バンドに、トロンボーンとトラムペット、

 そしてベイスとドラムスという大所帯で、ディキシー、ブル—ズ、ジャズ、ブルー・グラスな

 ど北米大陸のルーツ音楽を奏でます。もちろん現代の現役グル—プです。全てのリパ

 トゥワに太いスイング感が渦巻いていて、底抜けの楽しさが最大の個性かな。今回

 は実況録音盤なので、どんな場所でどんな風に演奏しているのか、実態がよ

 く分ります。ちょっと大きめのパ—ティなどでは、きっと大ウケでしょう。2010

 年のデビュ−ですから、ちょうどアブラが乗り始めた頃。それぞれのメムバ—につい

 て詳しくは知りませんが、みんな上手いですね。アクースティク楽器を演奏するだけ

 あって、抜群のアンサムブルを誇ります。ここまで大人数でなくとも、同傾向のグ

 ループは東京の路上でも目にする事がありますが、わたしの印象としてはまだ

 まだ線が細すぎる。もっと力強くなってくれなきゃ、という思いがいつもし

 ます。その点、このダストボウル・リヴァイヴァルは底力が違いますね。ボントロとパツラ

 という2管も実に効果的。生でその音を浴びたくなりました。

  基本的にはオリヂナル楽曲ですが、構成要素は北米に古くから根づき継承され

 て来た音楽の数々。こういった彼の地の豊かさは、「憧れ」などという言葉が

 追いつかない圧倒的な事実です。ため息しばし。

  さて、先週のコメント欄への投稿から。ロンゲさんです。

   ここ数週間の前半はカントリーですね。

   鷲巣さんの選曲のせいでしょうか? ロンゲ

  そうです、カントリーです。もう長い事、レコード店へ行って真っ先に覗くのはカント

 リーの新譜棚なんです。過去を振り返るとこんな自分が信じられません。まさ

 かワツシがカントリーとはねえ。

  次も同列に並べられなくもない1曲を聞いて下さい。

 

M03.ひとり旅(3’12”)相良直美   チョイ風邪

-O.Yosida, M.Hagita-    ビクター SV-2526

 

相良直美「ひとり旅」でした。この歌はこれがオリヂナルとはこれまで知りませ

 んでした。

 

  親友、あるいは恋人の死を抱いて旅に出て、場末の酒場で呑んでいる

  こみ上げて来るさまざまな想い、蘇る出来事

  つい涙ぐんでしまう虚しく寂しい夜更け

  時おり店主の掛ける短いありきたりな言葉が、唯一の会話をつなぐ・・・

 

  「現」時代に何回か挑戦した歌謡曲の前説、この「ひとり旅」でもやって

 みたかったですね。おそらくこの声では上手くはいかなかったでしょうが。

  この原曲が、今の通り画に描いたようなカントリー調だったのも、全く知りませ

 んでした。ややスティ—ル・ギターへの依存度が高かったかな。余り感情移入をしな

 い傾向にある相良直美も良かったな。ちゃんとした理解の下に唄われていた。

 少しはヒットしたらしいですよ。

  わたしはとても充実した2枚組コムピ『新宿・盛り場これくしょん』に美空

 ひばりのカヴァが入っているので知って、それがミョーに気に入ってました。

  この大物女性歌手、わたしはずっと苦手でね。今も自分から遠ざけている

 存在です。でも何かの機会に唄を聞いてしまうと、いつも卓越した表現力に

 組み伏せられてしまうのです。「彼女の好きな歌を揚げろ」と言われたら、敢

 えて後期の某シングルのB面を答える事にしていますが、その他にもやられてし

 まう楽曲はたくさんあります。いや、これまでに聞いたもの全てかも知れな

 い。何故でしょうね。

  この「ひとり旅」も、全く同じ経緯でした。ひばり版では中間部に「りん

 ご追分」が挿入されていて、わたしは「それが余計だ」とケチをつける根拠に

 しているのですが、それでも素晴らしい仕上がりです。

  扉が開く度に冷たい風が擦り切れた暖簾を捲り上げる・・・、この国でし

 か味わえない風情、それを偲ばせる歌も他の国にはないでしょう。こういう

 のを聞くのは、特に寒い時期が似合いますが、そんな季節も通り過ぎて、す

 ぐに暑い季節がやって来ます。

 

M04.Reggae Got Soul(3’03”)トゥーツとメイタルズ

-F.Hibbert-  ホステス  VAROLR 019CDJ

 

トゥーツとメイタルズで「レゲ・ガット・ソウル」、先週お届け出来なかった、再発アルバム

 の表題曲です。ホント、カッコいいですね。わたしが彼を知ったのは、映画「ザ・

 ハーダー・ゼイ・カム」の中でした。主人公である使い走りジミー・クリフが届け物をし

 た先の録音ステューディオで吹き込み中だったのが、このトゥーツとメイタルズ。3人揃って

 軽く踊りながら唄う姿にジミーの目は釘付けとなります。そして銀幕前のわた

 しも同じ。とにかく唄っていて楽しそうでね。抱きつきたくなりました。

  ジャマイカには沢山のヴォ—カル・グループありましたが、その中でもメイタルズは抜き

 ん出て魅力的でした。この国ではドーゥ・ワップ以降のスタイルが流行ったようで、

 大抵はバス、バリトン抜きの3人編成です。後期イムプレッションズの影響でしょうか。

 リ—ドはもちろん、その他も高い声域でのハーモニー主体です。ファルセトーも多いですね。

  メイタルズもその規格に合致していますが、最大の魅力はやはりトゥーツ・ヒバ—トの

 唄です。活動開始時期も近いので、それほど直接的な影響を被ったとは思え

 ないのですが、その声、節回しからはどうしてもオーティス・レディングが浮かんで

 来ます。一時代を築き自立していた歌い手に申し訳ないのですが、致し方な

 いところです。

  しかし、今回この再発アルバムのボーナス・トラックを聞いていたら、もうひとりの

 北米ソウル・シンガーが見えて来ました。それは誰でしょう。

 

M05.So You Say(4’56”)トゥーツとメイタルズ

-F.Hibbert-  ホステス  VAROLR 019CDJ

 

ハイ、お分かりですね、アル・グリーンです。今の「ソウ・ユー・セイ」は、アレンジ、演奏

 もハイ・サウンドでしたから、余計にアル・グリーン調でした。これにはちょっと驚い

 たな。当たり前だけど、トウーツは唄が限りなく上手いんですね。だから自分で

 ちょっと「いいな」って思うとすぐその通りに仕上げられちゃう。まあ羨ま

 しい才能です。

  誰にもトゥーツの「オーティス愛」は、強く感じられる筈です。聞いてると「ああ、

 本当に好きなんだな」と思えて来ます。聖地に乗り込んで『トゥーツ・イン・メムフィス』

 なんてアルバムを作った位ですから。アル・グリーンもメムフィスが活動拠点でした。

  さて、トゥーツとメイタルズの再発アルバム『レゲ・ガット・ソウル』から最後は

  「ネヴァ・ユー・チェインヂ」。オ—ティス流儀の優しさが零れ落ちます。

 

M06.Never You Change (2’57”)トゥーツとメイタルズ

-F.Hibbert-  ホステス  VAROLR 019CDJ

 

M07.Tweedlee Dee(3’06”)LaVern Baker

-W.Scott-   ACE  CDCHD 810 

 

トゥーツとメイタルズの「ネヴァ・ユー・チェインヂ」に続いては、ラヴァーン・ベイカーの「トゥイー

 ドゥル・ディー」、1954年のR&Bチャ—トで第一位を獲得した大ヒット曲です。4連作 

 アルバム『レイディオ・ゴールド』から、今朝は女性歌手を抜き出しました。

  続けて行きましょう。ベティ・エヴェレットで「イッツ・イン・ヒズ・キッス」、ジェイムズ・

 テイラーの妹のケイトがカヴァしてましたね。そのセッションには、ほぼ同じ顔をしたジェイム

 ズもバック・グラウンド・ヴォーカルで参加していて、誰のヴァ—ジョンでもこの歌を耳に

 すると、あの声が聞こえるという連鎖がわたしの脳内で勃発します。

  続いてはマキシン・ブラウンの「ノット・マイ・ベイビー」、キャロル・キング作の名曲です。こ

 の『レイディオ・ゴールド』を組んだイギリスでは、この歌が早くから人気だったよう

 で、マンフレッド・マンがカヴァしてたそうです。聞いてみたいな。そして、73年には

 ロッド・ステュワートが唄いました。

 

M08.It’s In His Kiss(2’19”)Betty Everett

-R.Clark-   ACE CDCHD 557

 

M09.Oh! No, Not My Baby(2’34”)Maxine Brown

-G.Geffin C.King-  ACE  CDCHD  810 

 

ベティ・エヴェレットで「イッツ・イン・ヒズ・キッス」、マキシン・ブラウンの「ノット・マイ・ベイビー」、

 4連作アルバム『レイディオ・ゴールド』から、今朝は女性歌手をお届けしています。

  この素晴らしいコムピ盤、意外な事にこういったピンの女性が少ないんです。

 当時のヒット状況もそうだったのでしょうか。それとも『レイディオ・ゴールド』の選

 曲方針が男性偏重なのかな。自国の歌い手は女性も多かったけど、アメリカから

 の進出組はそれほど居なかった、という事かも知れません。

  次はちょっと珍しいもので、ベティ・ハリスの「クライ・トゥ・ミー」です。この歌は

 ソロモン・バークの決定的なヴァ—ジョンで知られています。彼のヒット後に当時彼のマネイジ

 ャだったバ—ト・バーンズが、ゴスペル歌手ビッグ・メイベルに仕えていたベティに出会い、

 与えた1曲だったそうです。バートはDJ達に焦点を絞り込んで仕上げ直したと

 言いますがアレンヂがだいぶ違いますし、醸し出される雰囲気も別物。ほぼ別の

 曲のような出来映えです。わたしの推測では、ローリング・ストーンズはこちらをお

 手本にしたのではないか、と思われます。というか絶対そうだな。スト—ンズの

 同曲は「ザッツ・ハウ・ストロング・マイ・ラヴ・イズ」と並んでオリヂナルに張り合える数

 少ない例とわたしは評価していました。その理由のひとつは「独自の」料理

 法にあったのですが、こういう参考資料があったんですね。ハラホロヒレハレ。

  そして次は白人女性として孤軍奮闘のミス・ダイナマイト、ブレンダ・リーで、

  「スウィート・ナシン」。

 

M10.Cry To Me(3’12”)Betty Harris

-B.Russell-   ACE  CDCHD  810 

 

M11.Sweet Mothin’(2’26”)Brenda Lee 3-3

-R.Self-  ACE  CDCHD  810 

 

M12.Baby I’m Yours(2’33”)Barbra Lewis 4-19

-V.McCoy-  ACE  CDCHD  810 

 

ベティ・ハリスの「クライ・トゥ・ミー」、ブレンダ・リー「スウィート・ナシン」、そしてバ—ブラ・ル

 イスでこれも永遠の「ベイビ−、アイム・ヨーズ」でした。意外と少なかった女性の作

 品、4連作コムピ・アルバム『レイディオ・ゴールド』からでした。

 

M13.Straight No Chaser(6’43”)Dr. Lonnie Smith

-T.Monk- Blue Note 06025476

 

突然のオーガン・ジャズ、なんとダクタ・ロニー・スミスの新譜からです。曲は皆さんご

 存知のテロニアス・マンク作「ストレイト、ノー・チェイサー」。いかにもロニーらしい演奏でした。

 特に後半のエムヴィロップ・フィルターを掛けたようなギターが絡んで来る辺りに、ロニー・

 スミスの骨頂を感じますね。抽象ギリギリまで行った具象表現、特にこの種のモード

 形式となると、ダクタ・ロニー・スミス、冴え渡ります。

  今回は名門ブル—・ノートからの発売。ジャケット写真だけでも「あー、歳とったな」

 と分ります。でも音楽は全盛期と変わりない活力、同時代性を備えていて、

 「まだやるなあ」と思いも新たです。編成はオーガン・トリオに追加楽器。ロニ—は詳

 細不明ながら「キーボード」も加えています。

  では最新アルバム『エヴォルーション』から、ここのところ付き合いのあるサキソフォン奏

 者、ジョ−・ローヴァノをフィーチュアして「フォー・ヘヴンズ・セイク」。

 

M14.For Heaven’s Sake(5’51”)Dr. Lonnie Smith feat. Joe Lovano

-Dr. L. Smith –  Blue Note 06025476

 

「フォー・ヘヴンズ・セイク」、ダクタ・ロニー・スミスの新作からお聞き頂きました。

  この『エヴォルーション』をきっかけに最近の作品を調べましたら、割とコンスタントに

 発表していましたね。2010年の『スパイラル』は全編オーガン・トリオだけの録音で、

 珍しくこんな曲を採り上げていました。但し、作者クレジットが違っていました

 ね。「H.N.Rokusuke」ではなく、「Rokusuke Ei, Hachidai Nakamura」です。

 

M15.Sukiyaki(3’40”)Dr. Lonnie Smith feat. Joe Lovano

-R.Ei, H.Nakamura-  Pal Metro  PM 2142

 

M16.トーキョー・メロディ(4’20”)シューディ

-G.Start, T.Hayashi-  ビクター VIHX-1536

 

「スキヤキ」、ダクタ・ロニー・スミス、そしてシューディの「トウキョウ・メロディ」でした。この

 作品は1981年にビクターから発売された和製洋楽。シューディというのはアフリカ系の

 黒人女性歌手で、日本で2枚のアルバムを出した他のキャリアは不明です。東京音楽

 祭に出ていたかなあ。日本での活動開始には加藤タキが絡んでいた、という話

 も聞いた事があります。

  レコード店にこのシングル盤が新品でありました。DJの間で密かに好まれて盛り

 上がり、このような形での再発となったそうです。「へえー」という思いです。

 日本に登場当時わたしは大いに興味をそそられて、企画制作者のハッスル本多プロ

 デューサーに話を聞きに行ったことがあります。ソウル・ミュージックに夢中だったわた

 しの心のどこかに、引っ掛かるものがあったのでしょう。作編曲が林哲司、

 演奏も当時の東京の一流どころでしょう。コーダ部分のシンセサイザーなどは手弾き

 感満点でした。コムプレックスの裏返し的海外作品模倣感がなく、とても自然な東

 京同時代音楽に聞こえたのが良かったのだと思います。

  大掛かりな宣伝がされた訳でもなく、知る人ぞ知る作品となっていました

 が、こんな形で陽の目を見るとは想像もしませんでした。何はともあれ、お

 めでとう、シューディ。

  彼女はもう一枚フル・アルバムを出していました。確かそちらにマーサとヴァンデラズ

 のこのカヴァが入っていた筈です。

  「ア・ラヴ・ライク・ヨーズ」。

 

M17.A Love Like Yours(2’30”)Marth & Vandellas

-Holland, Dozier, Holland-  Motown 530 2430-2

 

M18.It’s All In The Game(3’00”)Four Tops

-C.Dawes, C.Sigman-  Motown B0000486-0

 

マーサとヴァンデラズの「ア・ラヴ・ライク・ヨーズ」、続いて同じくモータウン・ヒッツから

 フォー・トップス「恋のゲイム」でした。久し振りだなあ、これも。悩める青年期に、

 毎晩この歌を聞いていた事があります。リーヴァイ・スタッブスの泣き節は、いつに

 なっても絶品ですね。

  突然この歌が出て来たのには訳がありまして、先週ある処で聞いたエルトン・

 ジョンの昔の作品が、たいそう面白かったからなのです。詳しくは来週にご紹

 介しますが、「ヨー・ソング」直前の、アーティスト・デモに近いヒット曲カヴァ集でして、そ

 れがアツと驚くリパトゥワなんですよ、これが。その中で今の「恋のゲイム」を、ほ

 ぼコピーのような仕様で仕上げていました。しかもリ—ヴァイの真似をしてエルトンが

 唄っているんです。これは聞き物です。今のフォー・トップスの印象が消えないう

 ちにお聞き下さい。

 

M19.It’s All In The Game(2’20”)Elton John

-C.Dawes, C.Sigman-  Pヴァイン PCD-2651

 

どうですか、先ほどのトゥーツほどの心情的寄り添いは感じられませんが、明ら

 かにリーヴァイの泣き節を意識していますね。面白い。来週はもっと凄いのが出

 て来ますよ。お楽しみに。

  さて、「俺の涙のその訳は」、美樹克彦風の邦題を勝手に付けてましたが、

 ヴィンス・ギルの「リーズン・フォー・ザ・ティアーズ・アイ・クライ」を冒頭に配したアルバム『ダ

 ウン・トゥ・マイ・ラスト・バーッド・ハビット』、さすがの出来です。今回は収録曲のツブ

 が揃っている感じですね。また、初めて感じたのですが、彼の歌は全盛期の

 西海岸カントリー系ロックと共通するものがあります。わたし自身、その種のものに

 あまり詳しくないのですが、イーグルズを頂点とするあの辺りの歌です。

  今朝は亡くなったカントリ—音楽界の変わり者、ジョージ・ジョーンズに捧げた

  「サーッド・ワン・カミン・オン」です。

  ヴィンスの心がこもった唄声、じっくり聴いて下さい。

 

M20.Sad One Commin’ On(A Song Of George Jones)(3’53”)Vince Gill

-V.Gill-  MCA Nashville  0602547684736

 

M21.You’re Only Lonely(3’41”) J.D,Souther    ‘79

-J.D.Souther-  CBSソニー 25DP 5548

 

TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

ほんの少しだけ「テイキット・トゥ・ザ・リミット」を思い浮ばせるヴィンス・ギルの西海

 岸的ヴォーカルの後は、米国風総本家のJ.D.サウザ—で「ヨー・オンリー・ロンリー」、1979

 年のヒット曲でした。まだ冷たい春風の感じですね。ボレーロ調のドラムスとピアノが秀

 逸。流行ったのは夏以降だったかなあ。今の時期がピッタリ来るような気がして

 おります。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/d7749f27463f056bfc054059a58d5b0985647ed1

ダウンロードパスワード i5vygnjq

  音楽誌「エリス」の最新号が公開されています。 http://erismedia.jp/  ここか

 ら入れば読めます。どうぞお楽しみ下さい。

  先週もお知らせしたワトゥーシ・イン・パースン。ここの家主の澤田修とのDJ合戦で

 す。初顔合わせですし、共有領域がありませんが、面白く出来そうです。

  Mornin’ Blues Reunion – 春爛漫同窓会』

 日時   423日(土)

     オープン/16:45 スタート/17:00

             DJバトル  17:00 – 18:30

     懇親会    18:30 – 19:30 (軽食1ドリンク付)

     *終了後は通常のカフェ営業となり、そのまま飲食できます。

 会場   マルメ/中目黒

     東京都目黒区青葉台1-15-2 AK-3ビル 1F

     http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131701/13139643/

     椅子席30+立ち見

 参加費  ¥4,000.- (懇親会込)

申し込み先 wind_event@me.com 

 詳細は、以上の通り。表記はすべて主催者発表のものです。既に予約して下

 さった方、ありがとうございます。使用素材が揃って来ました。これは有り

 難い。当日は、1塁側、3類側と、応援席を分けましょうか。敗者は624

 日にサンタクロ—スの恰好で・・・・、

  あ、今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週もあなただけに。

s-mb160319写真図版

Awesome Rock【03/18 O.A.】Playlist

Awesome Rock【03/18 O.A.】Playlist

3月18日の番組は、

Killswitch Engage特集!

ksein
キルスィッチ・エンゲージ!知性を感じる数少ないメタルコアバンドです。

M01: Twenty One / Wage War
M02: A Night At The Spleen / Closure In Moscow
M03: A Few Peaceful Days / Crooks UK
<コーナー: AwesomeRecommendation>
M04: Strength of the Mind / Killswitch Engage
M05: Just Let Go / Killswitch Engage
M06: It Falls on Me / Killswitch Engage
M07: The Great Deceit / Killswitch Engage
<コーナー: AwesomeRecommendation>終わり
おしまい♪


メタルコア界最重要バンドKillswitch Engage、さすがの1枚です。

Awesome Rock 毎週金曜日夜9時~9時半@中央FM
再放送は毎週土曜 午後23時~23時半

 

Real Rocks 【03/17 O.A.】Playlist

Real Rocks【3/17 O.A.】Playlist

3月17日の番組はチャート!US Alternative Albums Chartを紹介しました!

1975
1位は全米全英でも1位を獲得したThe1975の最新作『I like it when you sleep, for you are so beautiful yet so unaware of it / 君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。』。

——————————————————–

M01: The Heretic Anthem (Live) / SlipknoT ※KnoTFest開催決定!
M02: Boxing / High Highs ※
<コーナー: RockAroundTheWorld>
M03: New Americana / Halsey
M04: Momentary / Hands Like Houses
M05: Can’t Get Enough of Myself / Santigold
M06: Adventure Of A Lifetime / Coldplay
M07: Land Of Make Believe / From Ashes To New
M08: Stressed Out / Twenty | One | Pilots
M09: The Sound / THE 1975
<コーナー: RockAroundTheWorld>終わり
M10: Fools Gold / Stone Roses ※6月に日本武道館!
<コーナー:メタルの光>
M11: It Falls on Me / Killswitch Engage
M12: Rain / Trivium ※4月にダイアモンドホールでライブ!
おしまい♪

 


The1975、ブレないセカンドアルバム。80年代のニオイぷんぷんです!


2016年03月のREAL ROCKS SELECTION。
オーストラリア発、現在はニューヨーク・ブルックリン在住の二人組。
High Highs “Cascades” 美旋律の洪水です!

Real Rocks 【03/16 O.A.】Playlist

Real Rocks【3/16 O.A.】Playlist

3月16日の番組は、

Killswitch Engage大爆音特集!!

ksein
メタルコア界最重要バンド=Killswitch Engageの最新作『Incarnate』!
轟音を突き破る激情のメロディ、さらに知性を感じるメタルコアサウンドは唯一無二でしょう

——————————————————–

M01: Self Revolution / Killswitch Engage
M02: Twenty One / Wage War
M03: Boxing / High Highs
<コーナー: RockSteadyGo>
M04: My Last Serenade / Killswitch Engage
M05: Breathe Life / Killswitch Engage
M06: Starting Over / Killswitch Engage
M07: Until The End Of Days / Times Of Grace
M08: Beyond The Flames / Killswitch Engage
M09: Strength of the Mind / Killswitch Engage
M10: Just Let Go / Killswitch Engage
M11: Until the Day / Killswitch Engage
M12: The Great Deceit / Killswitch Engage
<コーナー: RockSteadyGo > 終わり
M13: The Best Of My Love / The Eagles
<コーナー:メタルの光>
M14: Majoring In The Minors / August Burns Red
おしまい♪


メタルコア界最重要バンドKillswitch Engage、さすがの1枚です。


2016年03月のREAL ROCKS SELECTION。
オーストラリア発、現在はニューヨーク・ブルックリン在住の二人組。
High Highs “Cascades” 美旋律の洪水です!

【幻】モーニン・ブルーズ 2016/03/12

mb160312

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

お詫び:こちらの間違いで、当初、先週と同じ物が掲載されました。以下、更新されています。失礼いたしました。

 

N  おはようございます。モーニング小僧。ワトゥーシ・アイザヲです。輪投師藍蔵王です。

昨日は寒かったね。わたしの家、特に仕事をする部屋は、絶対に23区内で

の最低気温記録場所と信じて疑わない程の寒冷地です。正に「中も寒いよ」

です。

ただこの時期、確かに暖かくなってます。春眠アサ—を覚えず、でしょうか。

ヌクヌク布団の中は気持ちいいですね。

今朝の1曲目は、また眠りを続けたくなってしまうかも知れません。ご注

意下さい。

「サンデイ・モーニン・カミング・ダウン」、バディ・ミラーです、アサー。

 

M01.Sunday Morning Coming Down(4’25”)Buddy Miller with Kris Kristofferson

-K Kristofferson-  New West NW6316

 

N  土曜日を通り越して日曜日のアサーが来てしまいました。バディ・ミラーの新譜か

ら「サンデイ・モーニン・カミング・ダウン」、作者のクリス・クリストファスンと一緒に唄っていま

した。最近また彼の名前を見るようになりました。70年代中期には、時代を

象徴するような作詞作曲家だった男です。今再びそれらの作品が再評価され

ているのかも知れません。今世紀に入ってからは実況盤が多いのですが、新

しい作品を聞きたくなりました。

このアルバム『カヤモ・セッション・アット・シー』付属のブックレットには、録音時の楽器が散

らかったスナップ写真がありまして、いわゆる録音ステューディオではないんですね、

収録場所が。仕切りのないひとつの部屋で演奏と録音調整をしている写真も

ありました。室内の状態からして、もう使われていない郊外レストランかカントリー・

クラブを使ったのだろう、と思っていました。それがなんと舟の中のボウリング場

に特設スタジオをこしらえて、そこで録音した、というのです。カリブ海周遊船だ

ということですが、大型船は飛行機と同じ位に低周波音がずっと鳴り響いて

います。巨大なディーゼル機関から出る各種の騒音、それに伴う振動は相当な物

です。今のような静かな曲を、どうやって録音したのでしょうか。動力運転

も港に入るまで止めない筈です。沖に停泊中は機関停止にするのかなあ。電

源はどうなるんだろう。それにこの人たちは、みんなずっとこの舟に乗って

たのでしょうか。ちゃんと仕上げた人間から陸地に戻れる・・・、作業上は

都合いいかも知れませんが、お金もかなりかかるし・・・などと、作品の出

来とは関係ない事ばかりが気になります。こんな制作環境がまだ作れるんで

すね。モト取れるのかなあ・・・。

いずれにせよ、専用のステューディオ録音と違った緊張感は、この大型船による

環境演出が大きく関与しています。バディ・ミラーの最新作『カヤモ・セッション・アット・

シー』から、「サンデイ・モーニン・カミング・ダウン」でした。なお、アルバム全体の名義は

バディ・ミラー・アンド・フレンズになっています。

続いて、これも先週1曲聞いてもらったルーシンダ・ウイリアムズの新譜から、今朝

は表題曲をどうぞ。長いですよ。7分あります。

「ゴースツ・オヴ・ザ・ル—ト20」。

 

M02.Gohsts Of Highway 20(7’0)Lucinda Williams

-L.Williams, T.Overby-  Thirty Tigers H2003

 

N  「20号線の幽霊」、ルーシンダ・ウイリアムズでした。とてもよく出来ていますね。

いや、よく表現されていると言った方が良いかも知れません。7分という尺が

そんなに長く感じませんでした。歌は忘れられた土地を再訪して感慨を噛み

締めて居る主人公の心を映し出しています。説得力に溢れるルーシンダのヴォ—カル

表現は語りのように展開し、大きな画像を描きます。そのサウンド・トラックとして、

演奏が絡む訳ですね。特に左右に配したギターが、モノクロームのままの画に立体感

を与えて行く、こんな印象を持ちました。素晴らしい出来だ。大きな号数の

力作絵画を前にして動けない感じ。ズシーンと来ます。

「20号線の幽霊」には、わたしも追いかけられた事があります。その昔、

単車に夢中だった頃、上手くなりたいので国道20号線の大垂水峠、関東では

知られたつづら折りが長く続く山道に練習に行くんです。

休みの日は大勢の乗り手がやって来るので、平日の深夜過ぎによく出掛け

ました。山あいで人家もなく交通量は皆無。当時は今のように路面のスピード・

バムプもありません。真っ暗という事を除けば、コーナリングを上達させるには理

想的な環境です。一般道ですからもちろん無料。ここを何度も折り返します。

すると、そのうちにいつも別の1台が後ろから付いて来る事に気付きまし

た。自分以外は走っていないのに、コーナー近くなると必ず迫って来る灯りがミラ—

に映るのです。こちらの速度に合わせてピタリと曲がりきるまで近づいて来る。

その寄せ方はかなりの腕前でしょう。でも決して追い越して行かない。そし

て直線に入って加速を始めると、相手はどこかへ消えてしまいます。これが

わたしの出会った「20号線の幽霊」です。

排気音もしません。ここは無謀な単車乗りが何人も死んでいる峠道です。

だんだん振り返るのも怖くなって来て、朝日が差し始める頃に逃げるように

帰るのです。「ああ、喰われなくて良かった」と胸を撫で下ろしながら、甲州

街道を新宿まで戻ります。

こんな事が数回あったでしょうか。ある晩、突然気が付きました。近づい

て来ているように見えた灯りは、自分のブレイキ・ランプなんだと。あたりが真っ

暗ですから、コ—ナ—前での減速時に点灯するのがとても明るく、後ろからピタリ

と寄せて来るバイクのヘッド・ライトに思えたのです。脱出後の加速状態になると消

えるのも当然ですね。「あ、また出た」と心の中で恐怖と格闘していたのが全

く馬鹿馬鹿しい、「20号線の幽霊」のお粗末でした。

 

M03.Pray To Jesus(3’22”)Brandy Clark

– Brandy Clark, S.McAnally-  Slate Creek SED7176

 

N  ブランディ・クラークの「キリストへの祈り」でした。先日別の盤を探していまして、

目に付いた1枚です。2013年の発表ですが、いつどういう動機で買ったか全

く分りません。曲目を見ても憶えがありません。とりあえず、という事で聞

いてみました。これが大当たり。今のようなアクースティクの穏やかな演奏で透明度

の高いヴォ—カルが聞こえて来ました。あまり鮮明ではない写真からは、アメリカ先

住民、俗にインディアンと呼ばれる民族の血が入っているのではないか、とも思い

ましたが、定かではありません。アメリカ合衆国西海岸の一番北に位置するワシントン

州の生まれ。まだ40歳前の女性歌手です。2015年グラミ—で「最優秀新人歌手」

の候補にもなっていました。

 

わたしたちは神様ジ—ザス・クライストに祈る

そして数字合わせの博打も当るように祈る

明日を変えるのには、このふたつしかない

 

気の効いた詞(ことば)ですね。「数字合わせの博打」、これは「lotto」と

いう単語で唄われていました。「ロト・シックス」の「ロト」ですね。なるほど。

声はカマトト的でなく、70年以降のカントリー系女性のお手本、若い頃のエミルー・ハリス

のように美しく澄んでいます。

ブランディ・クラークの音楽、一般的には「カントリ—」に入るんだろうけれど、ナッシュヴ

ィルやオースティンのものとは違いますね。フォ—ク的な要素も含んだ、特定の一種類に

絞り込めないアメリカ土着音楽、こういうのを「アメリカーナ」と呼ぶのでしょうか、

先のルーシンダも同列のように感じられました。フレディ・フェンダーもレコ—ド店によっ

てはここの棚に入っている事があります。

ブランディ・クラークのこのアルバムは『12の物語』という題名通りに12の楽曲が

収められています。「彼女が離婚した日」、「錠剤を少し」といった意味深長な

題名を持つ楽曲もあります。理解には時を要しますが、興味が沸きました。

では、もう1曲、「イン・サム・コーナー」。

 

M04.In Some Corner(3’39”)Brandy Clark

-B.Clark-  Slate Creek SED7176

 

N  わたしたちは離れている方がいい、と唄ったブランディ・クラークの「イン・サム・コー

ナー」でした。アルバム全体からは「生活している女性」が浮かび上がってくるよ

うな印象を感じました。控え目ながら演奏も確かです。もうきっと新しいアルバ

ムを出しているんでしょう。調べてみます。それにしてもなぜ買ったのかな。

店頭試聴したのでしょうか。謎です。

次は間違って買って来た1枚。ニーナ・シモンの映画がウェブで観られると先週聞

いたんですが、未だに入り口にも辿り着けません。そんな折、フランス録音と憶

しき2012年発表の未聴盤を発見。彼女が亡くなったのは同国ですし、その後

で出された物らしく、オノエ・イチローという日本人ドラマーも参加しているので、こ

れは珍しいと手が出ました。帰り道で「ジャケット写真がなんか違ったなあ」と

いう思いもあったんですが、開封したらニーナではなくてミーナでした。ヴェテラン、

といってもわたしはこれが初対面でしたが、既に20年以上のキャリアを持つ西アフ

リカはベナン生まれの、ミーナ・アゴシの『レッド・アイ』というアルバムでした。眼鏡を持

って外出しなきゃダメですね。

この作品は全体が極く当たり前のジャズのスタイルで仕上げられていまして、アフ

リカ色はありません。アーチー・シェップがゲスト参加して、テナー・サクスフォンの他、唄った

りピアノ弾いたりもしています。ジミ・ヘンドリクスのブルーズ曲「レッド・ハウス」も採り

上げていますが、わたしはタイトル・ナムバが気に入りました。

「目が真っ赤」。

 

M05.Red Eyes6’53”)Mina Agossi

-M.Agossi-  Naïve NJ621911

 

M06.Now You Want Me Back(4’10”)Ina Forsman

-unknown-  BSMF 2490

 

N  ミーナ・アゴシの「レッド・アイ」に続いてお久しぶり、イーナ・フォルスマンで「ナウ、ユウ・

ヲント・ミー・バック」でした。粘り気の強い唄い方には、独特の味わいがあります。

珍しく女性の歌が続きました。雰囲気も落ち着いていて、普段の「アサー」で

はないみたいです。如何でしょうか。

ではここで3週目に入りました、『レイディオ・ゴールド』からお届けしましょう。

この4連作の中にはあらゆる形態の音楽が詰め込まれています。今朝は黒人

男性の歌い手、ブラック・メイル・シンガ—を探し出してみました。まずは唯一無比の

声の持主、彼から始めましょう。

 

M07.Tell It Like It Is(3’23”)Aaron Nevile

-Davis, Diamond-  ACE   CDCHD 347

 

N  何とも調律の悪いピアノの分散和音で始まる、ご存知エアロン・ネヴィルで、「ありの

ままを話してくれよ」、予算委員会の答弁者に捧げましょう。アメリカ本国より少

し遅く1967年にイギリスで発売されています。ただ曲の造り、全体の響きから

すると「もっと前の年代の歌」と言っても通りますね。今改めて、66年だっ

たのか・・・、という思いがしています。

次のは62年のヒット曲です。

ジェリー・バトラーで、「メイキット・イージ−・オン・ヨーセルフ」。

 

M08.Make It Easy On Yourself(2’25”)Jerry Butler

-H.David, B.Bacharach-  ACE   CDCHD 557

 

N  ジェリー・バトラーで、「メイキット・イージ−・オン・ヨーセルフ」でした。こちらはさすがバカ

ラック。この年代にしては超モダーンです。イムプレッションズ時代にゴスペルやブルーズ延長

線上にある単純な構造の歌を多く唄っていたジェリーは、貰った時に面食らった

のではないでしょうかね。アレンヂも大きいし、コード展開も細かいでしょ。この

後バカラックが、60年代の終わりに大活躍をする兆候はここにも見られますね。

若い頃の彼の作品は多くのR&Bシンガ—に採り上げられています。アトランティックに

はその類いを集めたコムピ盤もある程です。こんど集中的に聞いてみますか。

さて『レイディオ・ゴールド』収録の男性歌手、次はマーヴ・ジョンスンの、「ユーヴ・ガ

ット・ワット・イト・テイクス」、1959年のヒットです。まだモータウンを興す前のベリー・ゴーディ・

ジュニアが作者に名を連ねていて、彼が当時制作に関与していたジャッキー・ウイルスン

にも同じ歌が提供されたとの事です。

ではマーヴ・ジョンスンでどうぞ、「ユーヴ・ガット・ワット・イト・テイクス」。

 

M09.You’ve Got What It Takes(2’43”)Marv Johnson

-B.Gordy Jr., G.Gordy, T.Carlo-  ACE   CDCHD 810

 

N  いかにもベリー・ゴーディ・ジュニアらしい楽曲ですね。「ロンリー・ティア・ドロップス」路

線のジャッキー・ウイルスンの為に作ったような感じがしないでもないです。

次も日本ではあまり馴染みのない1曲。ノース・キャロライナ生まれのビリー・ブランド

が1960年に放ったヒット曲。わたしはここで初めて出会いました。

「あの娘を踊らせろ」。

 

M10.Let The Little Girl Dance(2’22”)Billy Bland

-G.Glover-  ACE   CDCHD 446

 

N  ビリー・ブランド1960年のヒット「あの娘を踊らせろ」でした。彼もジャッキー・ウイル

スン系統で、この時代の白人市場に参入可能な黒人ポップ歌手の典型ですね。こ

の歌ははビリー・ブランドが別の歌手に、「こうやって唄うんだよ」と教えている

のを、プロデューサーのヘンリー・グローヴァが耳にして、彼の唄で行く事に決まった、

という余談が語られています。元の歌い手のヴァージョンを聞いてみたいですね。

どう違ったのでしょうか。なお彼は1963年に音楽界から足を洗って、ヌー・ヨ

ークのハーレムでレストランを始めたそうです。賢明な人間だ。

さて、昨年のクリスマスで出会って以来、このモーニン・ブルーズではちょっとした顔

になったジェシー・ベルヴィンは、この『レイディオ・ゴールド』にも入っていました。

曲はやはり代表的なヒット曲、「グドナイト、マイ・ラヴ」です。

 

M11.Goodnight My Love(3’04”)Jesse Belvin  1-24

-G.Motola, Marascalco-  ACE   CDCHD 347

 

N   ジェシー・ベルヴィンの誇り高きオリヂナル・ヒット「グドナイト、マイ・ラヴ」でした。この

歌が収めら得ている『レイディオ・ゴールド』第1集には、実に皮肉な事に、彼が

目標としていたサム・クックの「アイル・カム・ラニング・バック・トゥ・ユウ」も入っていまし

た。「ユー・センド・ミー」のカヴァでは、ほぼ模写とも言える迄にそっくりに唄って

いたジェシー・ベルヴィンに対しての、これはキツイ洒落なのでしょうかね。

ではちょっと気の毒のような気もしますが、サム・クックで、

その「アイル・カム・ラニング・バック・トゥ・ユウ」をお聞き下さい。

 

M12.I’ll Coming Back To You(2’10”)Sam Cooke 1-21

-S.Cooke-  ACE   CDCHD 347

 

M13.Million Dollar Secret(4’20”)Irene Reid

-H.Humes-  Savant SCD 2007

 

N  ここまで聞いて来ると、黒人男性の荒さを持った歌声が正当に評価され始め

るのは、もう少し後の60年代半ば以降、ウイルスン・ピケットやオーティス・レディングの登

場後、という事が分りすね。『レイディオ・ゴールド』4集から、今朝は黒人男性の

歌い手を集めてお聞き頂きました。来週もまた面白い組み合わせを考えてお

きましょう。お楽しみに。

サム・クックに続いてお届けしたのは、これも他の盤を捜索中に出くわした、アイ

リーン・リードという女性歌手の「百万ドルの秘密」でした。オルガンのチャールズ・アーラン

ドがリ—ダ—のセッションで、プロデュースも彼自身。1997年ニュージャージーでの録音です。

意外とオルガン・ジャズで唄う女性というのは少ないのではないでしょうか。エタ・

ジェイムズがライヴなどでは聞かせてくれはいますが、他は考えてもちょっと思い

当たりませんね。

アイリーンは1930年にヌー・ヨーク州のサヴァンナに生まれていますから、この録音の時、

既に67歳でした。18歳の時にアポロのアメイチュア・コンテストで優勝していますから、

芸歴50年以上で、ここまでに沢山のアルバムを出しています。今の「ミリオン・ダラ

ー・シークレット」を表題としたこのアルバムは、ジャズともブルーズともR&Bとも言え

る、これらの世界をクロスオーヴァした楽曲が並んでいます。市場では「ジャズ」の

ひと言で語られますが黒人クラブの歌い手というのは、誰しもこれ位の対応領

域を持っています。ダイナ・ワシントンや先のエタ・ジェイムズが良い例でしょう。この

守備範囲が広いか、狭いかは、聞く人の感覚次第というところですね。

さて、2週続きで訂正を加えた「ローバック・ポップ・ステイプルズ」、これはこの時

に使用したアルバム『ジャムド・トゥゲザー』(Stax  SCD-8544-2)に従っての表記で

す。「pop」、「pops」共に「トッツアン」とでも言う意味で用いられる言葉でして、

歴代モータウン所属音楽家がベリー・ゴーディ・ジュニアを讃えて唄わさせられた、「ポッ

ポス、ウイ・ラヴ・ユー」なんてのもありました。ローバックもこの後は「Pops」を普

段使っていますが、この盤では「POP」になのですよ。タイトルからの発想でし

ょうか、ジャケット画がジャム瓶で、そこに貼られたラベルでは一ヶ所「POPS」とな

っていたりしますが、作品名義、クレジットは「POP」なんですよ、悪しからず。

ではその『合同即興演奏会』アルバムからストレイト・ブルーズ・ナムバーをどうぞ。

ゴスペル、R&Bふたりのギター前座演奏の後、転調して真打ちが登場します。

ジミー・リードの代表作「ベイビ、ワッチュ・ヲントゥ・ミー・トゥ・ドウ」。

 

M14.Baby, What You Want Me To Do(3’33”)Albert King, Steve Cropper, Pop Staples

-J.Reed-  Stax  SCD-8544-2

 

M15.Monkey Man(3’40”)Toots feat. No Doubt   2004

-F.Hibbert-  V2  VVR1027102

 

N   今朝はゆっくりしたテムポーの曲が多いですね、全くの偶然ですが。そこで

「喝」を入れて、トゥーツ・ヒバートの「マンキ・マン」でした。これも遅れた申年記念

祝賀曲として下さい。2004年の再録音仕様、カーフォニャの人種混合スカ・バンド、

ノーダウトとの吹き込みです。紅一点のリードシンガー、グエン・ステファニーのハーモニー・ヴォ—

カルが実に魅力的でした。

トゥーツ・ヒバートと言えば、メイタルズ時代の傑作アルバム『レゲエ・ガット・ソウル』が、10

のオマケトラック付きで再発されています。そもそも良く出来た作品ですが、オマケか

らはトゥーツのこれまで気付かなかった側面が垣間見える、面白い内容に仕上が

っていました。今朝は時間があまり無いから、来週にいくつか聞いて貰うと

いう事にして、第一曲だけお送りしておきましょう。

トゥーツとメイタルズで「ラスタ・マン」。

 

M16.Rasta Man(5’57”) トゥーツ & ザ・メイタルズ

-F.Hibbert-  ホステス  VAROLR 019CDJ

 

N  独特の暖かいヴァイヴレイション、いいですね。「ラスタ・マン」トゥーツとメイタルズでした。

さて、先週ある生放送番組の現場を訊ねたら、昔よく聞いていたアルバムに出

会いました。丁度そこではトム・ペティとハート・ブレイカーズが取り沙汰されていて、

関連で引き合いに出されていたのが、そのアルバムだったんですが、わたしはそ

のハート・ブレイカーズ参加トラックとは別の、確かB面の1曲目だったこの歌を毎晩の

ように聞いていた時期がありまして、瞬時にその響きが蘇りました。

皆さんにもお届けしましょう、これも長いですよ。11分あります。

ボブ・ディランで「ブラウンズヴィル・ガール」。

 

M17.Brownsville Girl(11’00”)Bob Dylan

-B.Dylan, S.Shepard-  Columbia CK 40439

 

M18.Jump From Six To Six(2’06”)Jimmy Willson

-O.Ervin-  Fantastic Voyage FVTD 185

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

N  ボブ・ディランの「ブラウンズヴィル・ガール」、これもわたしはあまり長さを感じな

いな。久し振りに聞いて、改めてよく出来てるな、と実感しました。極く普

通のテムポーで、平坦に刻まれるリズム、細かくはスネアを2拍目と4拍目で使い分

けるような細工がない訳ではありませんが、とにかく何の変哲もなく進行し

ていく中で、強いメロディを歌い上げるボブ・ディランの声は浮き彫りのように際

立って聞こえます。それに呼応する女声のバック・グラウンド・ヴォーカルの表情も素

晴らしいですね。よく揃い、程よく乱れ、絶妙だな。気持ち良い。

正直に言いまして、昔も今もわたしはボブ・ディランが理解出来ていません。

彼の歌が分るという人たちが、ほんとうに羨ましい。もちろん音楽的に惹か

れる所はたくさんありますが、安易に「好きだ」、「分る」と言いたくないケンキ

ョな気持ちもあり、自分が充分に受け止めているかどうかは、非常に怪しいの

です。

そんな中で1886年のアルバム『ノックド・アウト・ローデッド』の中のこの1曲は、リ

アルタイムでボブ・ディランを感じられた数少ない1曲です。今朝、久々に聞けて良

かった、と感無量です。音圧を変えない起伏、強弱の付け方があるんだな、

そんな新発見もありました。

さてまた大物の訃報です。ジョージ・マーティンが亡くなりました。わたしが初め

て「レコード・プロデューサー」、「A&R」という言葉を知ったのは、ハンター・デイヴィス

著「ザ・ビートルズ」に登場する彼の行りからでした。ずっと前にどこかでビ—

トルズ以外の彼の仕事をまとめた箱物を見た事があります。以前に手掛けてい

たというコメディのレコードには興味が少しありましたが、全く知らないア—ティストが

並んでいて、購入はしませんでした。きっと手に入れても、可笑しさが分ら

なかったと思います。この訃報で、買った誰かがどこかで紹介してくれるか

な。まずはご冥福をお祈り致します。シュガパイ・アンド・キャンディメンはこの不幸の

予兆だったのかも・・・。予言者ムハンマド・ワシ、恐るべし。

さて今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/1f15905a80b87062843c246ed79b8d068388243f

ダウンロードパスワード gksb6puw

今回揚げるのには時間がかかりませんでした。

ひょっとしてですがL-chが一部不良かも知れません。音楽収録中のメーター表

示が気になりました。その後に信号で確認しましたら、異常なく再生音も正

常石井でしたが、左側が少し弱いかも知れません。ソースの問題かなあ。ご注意

下さい。また不具合があったら、ご一報を願います。

このダウン・ロード数が、ある区切りを超えました。首都圏で10人、全国で

10万人に届いた、とは言っておりませんが、ご愛顧に感謝いたします。

ヴェンテンさま、最新作ですか、ありがとうございます。重なっているモチーフが

わたしには「羽を持った繭」に見えますが、違うんでしょうね。

先週はこれが間違っていました。

ルイ・シェルトン

ヒア、ゼア・アンド・エヴリウエア

リーバー・アンド・ストーラー

Rockin’ Robin(2’36”)Bobby Day –J.Thomas-  ACE CDCHD 347(UK)

さて、その他は・・・。

もう先週の話なのでご存知かも知れませんが、音楽誌「エリス」の最新号が公

開されています。わたしは珍しく音楽映像制作物について書きました。読ん

だら「なーんだ」てな感じでしょう。 http://erismedia.jp/  ここから入れま

す。どうぞお楽しみ頂きたい。

それからまだあるお楽しみ。5年経ったあの3月11日関連です。当時元原

子力安全委員会委員長だった班目春樹がマンガで、状況を解説しています。

福島第一原発の事故に際して、彼の経験した出来事一部始終でしょう。これ

までこのように具体的にわたしたちの下に説明された事はなかったですね。

ぜひ読んでみて下さい。わたしもまだ全てを「読破」していませんが、なか

なかのものです。ありかはここ。http://ponpo.jp/madarame/lec5/list.html

それともうひとつ、久々にワトゥーシ・イン・パースン。ここの家主の澤田修とのDJ

合戦です。初顔合わせですし、共有領域がありませんから、さてどうなりま

すか。詳細は、以下の通り。表記はすべて主催者発表のものです。今日あ

たりから予約受付開始のはず。先週ツイターでも情報漏洩がありましたね。

  Mornin’ Blues Reunion – 春爛漫同窓会』

 日時   4月23日(土)

     オープン/16:45 スタート/17:00

             DJバトル  17:00 – 18:30

     懇親会    18:30 – 19:30 (軽食1ドリンク付)

     *終了後は通常のカフェ営業となり、そのまま飲食できます。

 会場   マルメ/中目黒

     東京都目黒区青葉台1-15-2 AK-3ビル 1F

     http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131701/13139643/

     椅子席30+立ち見

 参加費  ¥4,000.- (懇親会込)

申し込み先wind_event@me.com

  場所は昔、磯部涼のネット・ラジオを放送したカフェですね。小さな所なので。お

席の確保はお早めにどうぞ。「DJバトル」だって。迷彩服で行かなきゃ。わた

しはもう当日の狙いを決めました。敵方は戦々恐々としてこちら側の動きを

GPSで注視しているようです。これまで以上に面白くしますよ。ただ手持ち

素材が全然無くってね。只今鋭意捜索中。

さて、その企画とは・・・、今朝もちょうど時間となりました。

まだまだ「外は寒いよ」、充分お気をつけ下さい。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週もあなただけに。

 

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