【幻】モーニン・ブルーズ 2016/12/31
- 2016 12/31
- 投稿者 : 大家
mb161231
前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.
N おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。大晦日のアサー、ここ想像都架空区の
午前中憂鬱劇場には、ソウーチョーにもかかわらず満員のお客さまが昨晩から詰め
掛けています。
2016年「モーブル幸薄歌合戦」の始まりです。事前の一部報道では「紅白『幻』
歌合戦」となっていましたが、「幸薄歌合戦」コーハクです。ハッコ−ではありません。
ケーハクとも違います。お間違えなきよう。
ワタクシ、総合司会のワトゥーシアイザオです。今年一杯、よろしくお願い致しはすは
12月31日、オーット四次元殺法だあっ。
さあ今年もたくさんの出来事がありました。そんな中でも年末の話題をさ
らった大事件の主役が、先攻め幸い組から早くも登場です。
紅白出場記録停止の、和田アキ子です。本人もまだ疑問が解決していないよ
うです。楽屋でもこんな事を言っていました。
「その時わたしに何が起こったの」。
M01.その時わたしに何が起こったの(3’04”)和田アキ子
-Y.Aku, F.Taguchi-
はい、ありがとうございます。お疲れさまでした。紅白落選でも、こちら
のコーハクにはトップバッターで登場。1970年のヒット曲を、まるで当時と同じ、クリソツに
唄ってくれました。和田アキ子は、自分自身で表明したように「フメツ」です。
1970年3月、大切な高校受験を控えて、総合司会ワトゥーシアイザオは不覚の入院
と相成りまして、起きている間は毎日AMラヂオを聞いておりました。その頃
売り出し中だったんでしょうね、毎日3回は聞いたかなあ。R&B歌謡曲の傑
作、と当時から決めていましたが、あんまり人気のない曲のようです。しか
し2016年の幸薄歌合戦では、まるで発表当時、1970年そのままに唄ってく
れました。和田アキ子、「その時わたしに何が起こったの」でした。
さて、薄い組の先頭打者は、涙の初出場です。アメリカはオクラホマ、優れた録音エンジ
ニアを輩出している州からの参加です。そう、オクラホマ・ミキサーです。
ヴィンス・ギル、今年春のスマッシュ・ヒット、という呼び名が相応しいこの1曲。
「俺の涙にゃワケがある」、どうぞ。
M02.Reasons For The Tears I Cry(3’56”)Vince Gill
-V.GilL- サンビーニャ・インポート WRSI-23159
N 幸い組は和田アキ子「その時わたしに何が起こったの」、薄い組はヴィンス・ギル、
負けてなかったですねえ、「俺の涙にゃワケがある」で幕を明けた2016年「モー
ブル幸薄歌合戦」、早くも火花を散らすツバ競り合いが始まっております。
幸い組、次は大柄な黒人女性です。あーっ、先のエミルー・ハリス記念公演「ザ・
ライフ・アンド・ソングズ・オヴ・エミルー・ハリス」にも出演した、メイヴィス・ステイプルズです。
今年はわたしも知らない間にアルバム『リヴィン・オン・ア・ハイ・ノート』を発表する
など、なかなかやってくれました。今朝はゴスペルの定番中、定番を披露しま
す。「ファミリー・サークル〜家族の絆」という題名でも知られますね。
「ウィル・ザ・サークル・ビ・アンブロークン」。
メイヴィス・ステイプル、堂々たる熱唱です。
M03. Family Circle(4’15”)Mavis Staples
-P.D.- Rounder 0888072009103
N ハイ、大変結構でした。メイヴィス・ステイプル「ウィル・ザ・サークル・ビ・アンブロークン」。昨
今は音楽の世界も女性上位が続いて久しく、男は肩身が狭くなりつつありま
す。特にルーツ的な音楽に於いて女性の進出が目覚ましくなっております。その
「祖」とも言えるメイヴィス・ステイプル、幼少時より家族のゴスペル・グループで唄い
出して、今年で77歳。その力量は全く衰えを知らないどころか、増々の貫禄
を感じさせる存在となりつつあります。
彼女が出て来ていしまいますと、薄い組は対抗に困ってしまうのではない
でしょうか・・・、それでも1本を取られる覚悟で、二人の男性が舞台に上
がって来ました。カントリーのカントリー、音楽郷テネシー州出身のT.G.シェパードが、ジョン・
レノンにハモニカを教えたという、そのせいでジョンはあまり上手くならなかったとも
言われるデルバート・マクリントンを従えております。
始まりました。このイントロ、そうです。「夕べはテキーラ・ホセ・クエルボ15杯」です。
M04.Fifteen Round With Jose Cuervo(3’21”)T.G.Shappard
-Kostas, D.Knutson, T.Curry- Goldenlane GLO 0077
N 薄い組、重量級のメイヴィスに対し、アル中ふたりで肩透かしを食わせましたねえ。
正面からぶつからずにフェイントをかけて躱しました。「また男がずるく見えて来
た」薄い組応援団の河島英五が自嘲気味に唄っております。これで致命傷は
回避。
ところが、幸い組は次もまた本格派です。歳は若く、未だ20歳か21
歳、年明け早々には今年のブルーズ・キャラヴァンの実況録音盤の発売が予定され、
その真価が露わになる、イナ・フォルスマンです。今年の幸い組は強力ですね。層が
厚い。
ではお願いしましょう。「疫病神が今夜、踊るカモ」、イナ・フォルスマンです。
M05.Devil May Dance Tonight(4’52”)イナ・フォルスマン
-unknown- BSMF 2490
N これまた堂々たるイナ・フォルスマン、「疫病神が今夜、踊るカモ」でした。場内のお
客さんたちも度肝を抜かれたようですね。願わくはヒット曲を飛ばして、より広
い人たちに知ってもらい、今より大きな世界での活躍をというのが、来たる
2017年ファンの祈りでしょう。イナ・フォルスマン、来年もここ想像都架空区の午前中
憂鬱劇場でお会い出来ますように。
さあ彼女に対抗する薄い組、誰が出て来ますでしょうか。今年、天才少年
歌手は、出て来ませんでしたね。将棋の世界では年末に14歳が62歳を破っ
たという出来事がありました。同様に歌の世界でも、新しい力の台頭が求め
られます。さあ、薄い組は誰でしょうか。
あ、またイヒョーを突く唄い手です。イギリスからヴェテラン俳優のヒュー・ローリーです。
やられました。なるほど、これは上手い順番組みです。決して本格的な唄い
手ではないけれども、謙虚にブルーズ系音楽に取り組む姿勢は高く評価されて
います。彼の地では大きなブルーズ・フェスティヴァルにも出演経験を持ちます。
極東の島国に多数寄生する自称「ミュージシャン」たちに聞いて貰いたいで