カテゴリー : 2018年 6月

【幻】モーニン・ブルーズ 2018/06/30

mb180630

 

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。2018年6月最後のアサーです。今年

の半分がもう終わっちゃったよ。ちょっと早くなって来た感じ。如何かな。

まずは先週お話ししたルーシンダ・ウイリアムズ、自主活動期のアルバム、1980年発表

の『ハピー・ヲーマン・ブルーズ』から、表題曲です。

「ハピー・ヲーマン・ブルーズ」。

 

M01.Happy Woman Blues(3’09”)ルシンダ・ウイリアムズ

-unknown-  BSMF 7560

 

M02.Sharp Cutting Wings(3’36”)ルシンダ・ウイリアムズ

-unknown-  BSMF 7560

 

N  ルーシンダ・ウイリアムズ、1980年発表の『ハピー・ヲーマン・ブルーズ』から、表題曲、

「ハピー・ヲーマン・ブルーズ」、「シャープ・カッティング・ウイングズ」2曲聞いて頂きまし

た。当たり前だけど、唄うまいね。「ハピー・ヲーマン・ブルーズ」のリズム感は特に

傑出しています。ジョニー・ウインターみたいだ。「あなたと誰も知らないよその国

に行ってしまいたい・・・」、「シャープ・カッティング・ウイングズ」の方には、今の

ルーシンダの作風に繋がる要素を感じました。先週の『ラムブリン』と、彼女の初期

の2枚を聞いて、ブルーズ的な楽曲が多いのに、驚いています。こうして深く

親しんだ根っこが今のルーシンダを支えているのでしょう。

さて、2ヶ月ほど前かな。家の側の新しい中古盤店で、珍しいCD組み物を

見つけました。もうあまり目にしない、2枚が縦に入るサイズの箱入り盤です。

表題に「フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・スウィング」3枚組とあります。1938年と39

年にカーネギー・ホールで行われたあの歴史的な音楽会「フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・スウ

ィング」の実況録音である事は間違いありません。ただそれはヴァンガードから2

枚組みでLP時代に発売されていて、CD期初頭にも出し直しされていた筈。

わたしもキングからの国内盤で持っています。

「何故だろう」という疑問が湧き、恐る恐る値段を聞きましたところ、アッ

と驚く超安値。即座に購入しました。中のCDは、それぞれケイス毎に厚手のピ

ニール袋入りで、状態はミントに近く良好。断然お買い得でした。

聞くところによれば、現在この形の組物は、業者間で今一番厄介物扱いさ

れているそうです。わたしは結構持っていますが、確かに最近新譜では見か

けませんね。だから在庫処分的価格なのかな。

家に持ち帰ってキング盤と較べ合わせてみると、収録曲にかなり違いがあり

ます。まず冒頭曲から異なっていました。

 

M03.Swingin’ The Blues(3’35”)Count Basie And His Orchestra 

-Basie, Durham-  Vanguard 169/71/2

 

N  3枚組『フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・スウィング』から、まず1曲目の「スウィンギン・

ブルーズ」、カウント・ベイシーと彼の楽団でした。これは未発表だった録音です。何

故お蔵入となったのか、その理由が分からない位に素晴らしい演奏です。メムバ

が掛け合う声が臨場感たっぷりですね。

既発のLPならびにCD2枚組の実況録音盤はベニー・グドマン六重奏団の「アイ・

ガタ・リズム」で始まっています。こちらはLP用編集時に大幅な順序入れ替え

が行われた模様で、グドマンの「アイ・ガタ・リズム」は39年の演奏でした。まあ、

こういう順序の変更を特に悪いとは思いませんが、録音詳細は全て大雑把に

「1938年12月23日、1939年12月24日 カーネギー・ホールに於けるライヴ録音」

となっしかなっていません。各トラックごとに録音日時程度は、はっきり記して

おいて欲しかったですね、最初から。

とは言え、こちらの新しい3枚組が実際の音楽会の進行通りだったかとい

うと、そうでもない。この音楽会の企画制作責任者ジョン・ハモンドの自伝では、

ミード・ルクス・ルイーズ、アルバート・アモンズ、ピート・ジョンスン3人のブーギ・ウーギ・ピアノ

連弾で幕を開けた事になっています。どうやらこの「スウィンギン・ブルーズ」は、

ジョン・ハモンドの正式な開会宣言の前、ひょっとして客入れ時間に、演奏された

のかも知れません。なんとゼータクな。ただ当日会場で配られたらしいパンフレット

の順番とも違っています。新しい3枚組自体は基本的に実際の公演の流れに

沿っているように構成されていますけれども、真実は霧の彼方に。各曲間に

お行儀の良い拍手が入っていて、それぞれフェイドアウト処理されています。これ

も不思議です。それはともかく、今朝はこの新版『フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・

スウィング』から、これまで未発表だったトラックを聞いて行きましょう。この「フロム・

スピリチ ュアルズ・トゥ・スウィング」コンサートは、「ニューヨークの音楽的に洗練された聴衆に

聴かせるために、黒人音楽のコンサートを催す」という「長年の夢」を持っていた

ジョン・ハモンドが左翼系新聞社の協力で実現させた歴史的な音楽会です。開催に

至るまでには様々な出来事がありますけれど、「幻」の重度聴取者の皆さん

は、朝の気軽なBGMとして楽しんで下されば結構です。

音楽は全て分かり易く文句なしですから、たまにはこんなのもいいかな、

程度で大丈夫。演奏者の名前などが、少々ややこしくなりますが、ご了承下

さい。

それでは参りましょう。キング盤ではカウント・ベイシー・コムボという名前になって

いるカカンザス・シティ五重奏団の演奏です。

「アイ・ネヴァ・ニュウ」。

 

M04.I Never Knew(3’08”)Kansas City Five  

-Kahn, Fiorito-  Vanguard 169/71/2

 

N  カウント・ベイシーがピアノ、ジョ—・ジョーンズ、ドラムズ、ヲルター・ペイヂ、ベイス、そして

レスター・ヤングがクラリネット、バック・クレイトンがトラムペットというカンザス・シティ・ファイヴで、

「アイ・ネヴァ・ニュウ」でした。

以前のキング盤に比べて、音はとても良くなっています。音声の最終調整マスタ

リング技術の進歩が、分かります。1986年から1999年の月日の産物でしょう。

そもそもこの録音はジョン・ハモンドが個人的にアセテート盤に記録した物でした。後

年テープに移植され、雑音処理などが念入りに行われ世に出たという事です。

それが60年経って再び、以前より完璧な姿で発表されていたのです。

さて次がジョン・ハモンドの開会宣言に続いた出し物でしょうか。ミード・ルクス・

ルイーズ、アルバート・アモンズ、ジェイムズ・ピート・ジョンスン3人のブーギ・ウーギ・ピアニスト

の連弾です。これは3人が同時に複数のピアノを弾いているのかも知れません。

舞台にはウィングのアップライトとスタインウェイのグランドが置かれていました。

「ジャムピン・ブルーズ」。

 

M05.Jumpin’ Blues(2’22”)Meade Lux Lewis, Albert Ammons, Pete Johnson

-unknown-  Vanguard 169/71/2

 

N  「ジャムピン・ブルーズ」、ミード・ルクス・ルイーズ、アルバート・アモンズ、ジェイムズ・ピート・

ジョンスンのピアノでした。

この時、この場に、出張でヌー・ヨークに滞在していたドイツの貿易商社員が聴衆

のひとりで来ていまして、このブーギー・ウーギー・ピアノに感激して、ミード・ルクス・

ルイーズ、アルバート・アモンズの二人とその場で録音契約を結びます。その男はアルフレッ

ド・ライオンズという名前でした。ここに名門ブルー・ノート・レイベルの歴史が始まっ

たのです。

ではその時にライオンズを感激させたミード・ルクス・ルーイズのソロ、独奏です。

「ホンキー・トンク・トレイン・ブルーズ」。

 

M06.Honky Tonk Train Blues(2’38”) Meade Lux Lewis 

-Lewis-  Vanguard 169/71/2

 

N  こんな演奏を至近距離で聞かされたら、「その場で契約」というのも信じら

れますね。既に彼のヒット曲として知られていた「ホンキー・トンク・トレイン・ブルーズ」

でした。この頃ミード・ルクスはシカゴでタクシーの運転手をしていた筈です。幼い頃に

はヴァイオリンを習わされていたそうですが、ピアノに転向して良かったですね。私

は心からそう思います。当時の最先端のビート、ブーギー・ウーギーです。

次はカンザスシティからやって来て二人のブーギー・ウーギー・ピアニストと合流したピー

ト・ジョンスンが、この頃の友人だったジョー・ターナーがヴォーカルを紹介します。この

コムビネイションが素晴らしい。ブーギー・ウーギーとは若干違うリズム・アクセントのピアノ伴奏

にご注意。

「ロウ・ダウン・ドッグ」。

 

M07.Low Down Dog(2’22”)Joe Turner  Pete Johnson

-Turner-  Vanguard 169/71/2

 

N  ジョー・ターナーとピート・ジョンスンで「ロウ・ダウン・ドッグ」そして再びブーギー・ウーギ

ー・ピアノ、アルバート・アモンズのソロです。

極めつけ「ブーギー・ウーギー」。

 

M08.Boogie Woogie(3’48”)Albert Ammons

-Ammons-  Vanguard 169/71/2

 

N  今でもブーギー・ウーギー・ピアノのお手本のように聞かれているアルバート・アモンズ

の「ブーギー・ウーギー」でした。この完成度の高さ。20世紀に模細工から出てい

たミード・ルクスやアルバート・アモンズの録音集大成を聞き直したくなりました。左手

で叩き出されるビートが素晴らしい。「全力前進」感があります。こういうの

を聞くと、「トキヨ・ブーギー」、ありゃ何だという気持ちにもなりますね。

さて、次は女性歌手です。と言っても後年には髪の毛を金色に染めてエレキを

掻き鳴らし男どもを震え上がらせた、シスタ・ローゼッタ・サープです。ジョン・ハモンド

は「マヘリア・ジャクスンの先輩格」と呼んでいますね。この時はまだ黒人教会以外

で唄ったことがなく、単に「サープ姉」と名乗っていました。

金属リゾネイター付きのギターを巧みに弾いて唄い、大いにウケてます。2曲続けて

お聞き下さい。

「ロック・ミー」、そして「ザッツ・オール」。アルバート・アモンズがピアノを付けます。

 

M09.Rock Me(2’13”)Sister Tharpe

-unknown-  Vanguard 169/71/2

 

M10.That’s All(1’36”)Sister Tharpe 

-Tharpe-  Vanguard 169/71/2

 

N  3枚組『フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・スウィング』から、これまで紹介されていなか

った録音をお聞きいただいている今朝の「幻」モーニン・ブルーズ、普段とはだい

ぶ趣きが違うので、戸惑っている方もいるかも知れません。確かに今から80

年も前の音楽ですから、スピーカーの鳴り方も違いますが、そこから見えてくる

歌い手、演奏家の表情や動きは何とも新鮮です。全員が生き生き、伸び伸び

していて、聞いているとイノチのチカラ放射を浴びる思いです。

さて次はノースカロライナ州キンストンから呼ばれたゴスペル教会のクヲーテットです。水道も電

気も来ていない丸太小屋に住んでいた労働者のグループ、ミッチェル・クリスチャン・シンガ

ーズで、

「アー・ユー・リヴィング・ハムブル」。

 

M11.Are You Living Humble(2’51”)Mitchell’s Christian Singers

-trd.-  Vanguard 169/71/2

 

M12.Milenberg Joys(1’46”)New Orleans Feetwarmers  

-Mares, Melrose, Morton, Roppolo-  Vanguard 169/71/2

 

N  ここまでジャズ、ブーギー・ウーギー、ブルーズ、ゴスペルと聞いて来ました。いずれ

も真剣に向き合わざるを得ない説得力に溢れた音楽に当てられてしまったの

でしょうか、わたしもここまでで、既に少々疲れた感じです。でもまだまだ

「フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・スウィング」コンサートは続きます。お付き合い下さい。

今のディキシー調の演奏は、この日、1938年12月23日に組まれた、ヌー・オーリ

ーンズ・フィートヲーマーズという特別セッションで「ミレンバーグ・ジョーイズ」です。ピアノがピー

ト・ジョンスン、ベイスはヲルター・ペイヂ、ドラムズがジョー・ジョーンズという門外漢のリズム・

セクションですが、なかなかにヌー・オーリーンズの雰囲気を表現しています。こういう

ところや、先ほどのおそらく初対面だったであろうシスタ・サープとミード・ルクスの

間合いの絶妙さなどに、共通した北米国人音楽の流れを感じます。

全体構成はジョン・ハモンドが担当しています。彼は当時入れ込んでいたカウント・

ベイシー・オーケストラをクライマックスで登場させるために順序を考えていたようです。ま

た、出演者の殆どを自分自身が南部を旅して周り探し出して来ました。ロバー

ト・ジョンスンと出演契約をしたくて、訪ねて行ったら殺されていた、という話は

よく知られています。

ではその代役にハモンドが連れて来た男性ブルーズ・シンガーを聞いて下さい。

ビッグ・ビル・ブルーンジーです。「イト・ヲズ・ジャスタ・ドリーム」。

 

M13.It Was Just A Dream(3’12”)Big Bill Broonzy with Albert Ammons

-Broonzy-  Vanguard 169/71/2  2-4

 

M14.Fox Chase(2’15”)Sonny Terry

-Terry, McGhee-  Vanguard 169/71/2

 

N  「夢の中でホワイト・ハウスでルーズベルト大統領の椅子に座っていた」とユーモアたっぷ

りに唄ったビッグ・ビル・ブルーンジーの「イト・ヲズ・ジャスタ・ドリーム」。この場の白

人たちは、これまでこんな歌を聞いた事がなかったでしょう。反応は驚きか

ら喝采に変わって行きました。

そしてハモンドたちがブラインド・ボーイ・フラーを探して訪ねた隣の家で、偶然に出

合って出演を依頼したソニー・テリーの「狐追い」。日本の民謡で例えるなら岩手県

の「南部牛追い歌」のようなものでしょうか。しかしそのおっとりした雰囲

気に較べると流石はキツネ、かなりすばしこいですね。本命のブラインド・ボーイ・

フラーは、生憎と妻を銃で撃った罪で刑務所に入っていて、連れ出せませんでし

た。目が見えなかったのに、どうやって奥さんを撃ったのでしょうか。映画

「ブルーズ・ブラザーズ」に出てくる質屋の親父、レイ・チャールズみたいです。

 

M15.Every Tub(2’54”)Count Basie And His Orchestra   

-Basie, Durham- Vanguard 169/71/2

 

N  カウント・ベイシー・オーケストラをクライマックスで登場させる狙いは見事に当たりました。

お聞きいただいた「エヴリ・タブ」の素晴らしさでお分かりでしょう。この1938

年後半というのは、ベイシー楽団の絶頂期でもありました。もう一曲聞いて下さ

い。今度は専属シンガーのジミー・ラッシングが加わります。

「スティーリン・ブルーズ」。

 

M16.Stealin’ Blues(3’43”)Jimmy Rushing Count Basie And His Orchestra  

-unknown-  Vanguard 169/71/2

 

N  さて次は今のカウント・ベイシー・オーケストラからの選抜されたメムバによるカンザス・シティ・

シクスです。先に登場した「ファイヴ」とは異なりまして、フレディ・グリーンがリズム・

ギター、そしてリオナード・ウェアがエレキで参加しています。このウェアのソロに注意して聞

いて下さい。

「アフター・ユーヴ・ゴーン」。

 

M17.Are You’ve Gone(4’52”)Jimmy Rushing Count Basie And His Orchestra 

-Creamer, Layton-  Vanguard 169/71/2

 

N  ギターを極めてモダーンな使い方で面白い音色を出しています。チャーリー・クリスチャン

より先進的です。リオナード・ウェアのギター・ソロが光った「アフター・ユーヴ・ゴーン」、カンザ

ス・シティ・シクスでした。

これで3枚組『フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・スウィング』に収められた。1938年の

実況録音は終わっています。しかし2枚目の最後にはカンザス・シティ・ファイヴ、先

のカウント・ベイシーがピアノ、ジョ—・ジョーンズ、ドラムズ、ヲルター・ペイヂ、ベイス、そして

レスター・ヤングがクラリネット、バック・クレイトンがトラムペットというカンザス・シティ・ファイヴのスタジ

オ録音が3曲入っています。録音は同年の6月3日。この音楽会の稽古に入っ

たのは秋口と言いますから、それよりも前のセッションです。ちょっと謎。しかも

そのうちの1曲「アレヂ・ウープ」はLP時代に「モーテイヂ・ストムプ」と誤った題名

で収録されていました。どこにも詳細が明記してないので、これも真実は霧

の彼方に。

今朝はこれらのスタジオ収録のうち未発表だった2曲をお聞きいただきましょ

う。

ガーシュインの「オウ、レイディ、ビ・グド」、

そして正調「モーテイヂ・ストムプ」、カンザス・シティ・ファイヴの演奏です。

 

M18.Oh, Lady Be Good(3’20”)Kansas City Five  

-Gershwin-  Vanguard 169/71/2

 

M19.Mortgage Stomp(3’30”) Kansas City Five

-Basie-  Vanguard 169/71/2

 

N  「オウ、レイディ、ビ・グド」、「モーテイヂ・ストムプ」、カンザス・シティ・ファイヴの演奏で

した。

「フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・スウィング」コンサート、は翌年の1939年にも開催され

ました。第一回は大変な評判で、ヌー・ヨークのあらゆミーディアから絶賛されました。

この時カーネギー・ホールは追加の客席を舞台の上に400も作る超満員でした。そし

てそこに集まった白人聴衆のほとんどは、それまで黒人の生演奏を見聞きし

た事がなかった筈です。彼らは驚き、その素晴らしさに心を打たれて帰途に

ついたのです。ジョン・ハモンドの「長年の夢」だった「ニューヨークの音楽的に洗練さ

れた聴衆に聴かせるため」の「黒人音楽のコンサート」は、大成功に終わったので

す。

ただ第二回は本人に言わせると「聴衆と出演者の間の一体感が欠けていた」

ので、構成演出その他では上手く行ったものの「第一回のときほどは成功し

なかった」のだそうです。完璧主義のハモンドならそういう判断をするかも知れ

ませんが、わたしにとっては残された音楽だけでも一回目と変わらず、素晴

らしい物ばかりです。それは今回初めて聞けた未発表曲においても同じ事。

さあ、聞いて行きましょう。

 

M20.Noah(2’50”)Golden Gate Quartet

-trd.-  Vanguard 169/71/2

 

N  ゴールデン・ゲイト・クヲーテットで「ノア」でした。彼らはこの39 年の「フロム・スピリチ ュ

アル・トゥ・スウィング」に出演して全国的に知られるようになりました。それまで

はノース・カロライナ周辺だけの存在だったのです。今なら比較的安価な組物で彼ら

の全貌を確かめる事が出来まして、やはりこの時期の彼らからは、何よりも

歌声が純粋な響きとして伝わって来ます。

さて昨年も出演したラグタイム・ピアニスト、ジェイムズ・.ピート・ジョンスンです。

「ブルベリー・ライム」。

 

M21.Blueberry Rhyme(3’26”)James P. Johnson 

-Johnson-  Vanguard 169/71/2

 

N  ジェイムズ・ピート・ジョンスンで「ブルベリー・ライム」でした。

次は女性ブルーズ歌手です。まずアイーダ・コクスで、「ロウダウン・ダーティ・シェイム」。

 

M22.Lowdown Dirty Shame(2’36”)Ida Cox 

-unknown-  Vanguard 169/71/2

 

M23.Old Fashioned Love(2’12”)Helen Humes  

-Johnson, Mack-  Vanguard 169/71/2

 

N  アイーダ・コクスで、「ロウダウン・ダーティ・シェイム」でした。J.P.ジョンスンのピアノ、ジョー・

ジョーンズがドラムズ、ヲルター・ペイヂがベイス、フレディ・グリーンのギター、トラムペット、トロムボ

ーン、テナー・サキソフォーンは、それぞれシャド・コリンズ、ディック・ウェルズ、バディ・テイトです。

この出演後、アイーダはジャズ演奏家たちと吹き込む事になります。こちらも「フ

ロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・スウィング」効果ですね。この音楽会では、「フォー・デイ・

クリープ」を唄って評判を得まして、そちらはLP時代に発表されています。

続けたのはヘレン・ヒュームズの「オールド・ファッションド・ラーヴ」、演奏はカウント・ベイシー

楽団でした。ヘレンはジョン・ハモンドと関係の深いジャズ/ ブルーズ歌手で、ベイシー楽団

の専属歌手になれたのもハモンドのおかげです。38年の「フロム・スピリチ ュアルズ・ト

ゥ・スウィング」でも唄っていました。今の録音はちょっとP.A.の出力不足でしょ

うか、唄がよく聞き取れませんでした。39年と言えば、既にビング・クロズビー

は巧にマイクロフォーンを操つるクルーン唱法を編み出していた筈ですが、やはり一般的

にはまだまだ前年出演のジミー・ラッシングのような大声量歌手時代だったのです

ね。

3枚組『フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・スウィング』の3枚目、39年の模様は既にLP

に収録されていた楽曲が多く、ひとつの決定的な録音を除くと、残りの未発

表曲はこれだけとなります。

ヘレン・ヒュームズで「今夜あと1時間一緒に居られたら」。

 

M24.If I Could Be With You One Hour Tonight(3’01”)Helen Humes 

-Creamer, Johnson-  Vanguard 169/71/2

 

N  2週連続になるかな、と思いながら始めた3枚組『フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・

スウィング』LP未収録曲目集、意外と収まりよくまとまりました。実際のとこ

ろ、この歴史的音楽会の録音を聞くのは久しぶりでした。そしてその内容に

改めて驚愕した、と言うのが本当のところです。今から80年も前に、よく

これだけの事ができたなあ、と舌を巻きました。

何度も出て来たジョン・ハモンドはヌー・ヨークの音楽制作者で、ボブ・ディランを世に

出した事で有名です。ロケンローとオルガン・ジャズが嫌いな他は、幅広く差別のない

音楽観を持って居ますが、本質的には狂信的な黒人音楽ファンで、人生の殆どは

黒人音楽家に捧げられたと言って良いでしょう。若い頃から全米国黒人地位

向上協会で活動し、人種差別と戦いました。ヤクザやチンピラ、背徳者ばかりの興

行界、音楽ギョーカイで、たったひとりの知性を持った正直な紳士だとも言えま

す。今でもそうでしょう。

ジョン・ハモンドのように地上の出来事全てに対しフェアな人間は他に居ません。

わたしはずっと長い事彼を尊敬し続けていますが、足元にも及ばないのが現

状です。

今回新しい3枚組『フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・スウィング』に出会い、引っ張り

出して来たのが、彼の自伝「ジャズ・プロデューサーの半生記 ジョン・ハモンド自伝」

です。スイングジャーナル社から1983年に発行されたこの書籍は、それはもう何度

も繰り返して読みました。それでもまた頁をめくると止まらなくなってしま

います。音楽を愛する全員が一度は読まなくてはいけない一冊です。訳も写

真図版も完璧とは言えないので、2020年改訂版を出してくれないかな。今週

のジョン・ハモンド自身の発言も、この本から引用しました。ジョン・ハモンドについ

ては、これからも事ある毎に名前が挙がるでしょう。皆さん、忘れないで下

さい。

 

M25.Pemoengkah(2’41”)Thomas Bartlett & Nico Mufly

– T.Bartlett, N.Mufly-  Nonesuch  7599-79303-6

 

N  ちょっと息抜きを。何とも調律の悪いピアノが鳴っています。トーマス・バレットと

ニコ・マーリイという二人組の環境的音楽。この微妙に外したような調整はその昔

にEGから出ていたララージを連想させます。初めて出会った彼らの正体は・・・

ちょうど時間となりました。

 

M26.Alberta(1’45”)バリー・ゴールドバーグ 

-unknown-  BSMF 8017

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  最後は先週も聞いてもらった歴戦の鍵盤奏者バリー・ゴールドバーグの「アルバータ」

です。最新盤ではオルガンばかり弾いていましたけれど、最後に短いソロ・ピアノ

曲が入っていました。

さて、ジョン・ハモンドに倣って正直に告白しますと、今週の「フロム・スピリチ ュアル

ズ・トゥ・スウィング」コンサート考察はとても大変でした。昔からよく知っているもの

の、ここのところ疎遠で日頃馴染みのない領域の音楽、何よりも80年前の録

音ですので、確認の連続で時間もだいぶかかりました。「ミントに近く良好」な

状態だったこの箱物に添えられていた詳細な解説冊子は、何度もひっ引き合

わせているうちにヨレヨレになってしまいました。何せ粗末に扱い、安易な対応

をしたらバチが当たるという観念があるものですから、わたしなりに慎重を期

したつもりです。

前回までに出ていた物と今回ご紹介した全てで、「フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・

スウィング」コンサートが完全に再現された訳では決してありません。資料を照らし合

わせると、出演しているのに出て来ない歌い手もいます。アセテート盤の交換時に

当たってしまったという不幸かも知れません。順序も所々で微妙に違います。

とは言え、この歴史的「フロム・スピリチ ュアルズ・トゥ・スウィング」コンサートが、このよう

に今でも聞けるという事実は、21世紀に生きている私たちの歓びです。

「業者間で今一番厄介物扱いされている」形ですが、見つけたらぜひ手に

取ってみて下さい。詳しく探せば、この後で更に「コムプリート」と銘打った追加

曲目のある2枚組が出ていたりします。ただ値段がねえ・・・。

ここで一休み、あー大仕事だった。

特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/01ee02f44d8b979de4e41ad9cd435f5cf307ce71

  ダウンロードパスワードは、kq3ywkbtです。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 


【大家よりお知らせ】

真夏の深夜の生放送決定!
2018年8月8日(水) 24時~29時(8月9日になった瞬間から早朝5時まで)
放送局:中央エフエム(84.0Mhz)※なんと中央エフエムでは、7月からウルフマンジャック・ショウが始まるそうです!
出演:ワシズイサヲ、サワダヲサム

ピーター・バラカンさんのイベント、「出前DJ」に鷲巣さん出演!
日本最古の映画館・高田世界館でPing-Pong DJのようです。
日 時 2018年9月15日(土) 16:30開場 17:00開演
場 所 高田世界館 上越市本町6丁目 TEL 025-520-7626
入場料 前売 3,000円 当日 3,500円
高田世界館、戸田書店などで販売
電話予約可 前売料金で当日精算 025-520-7626

Awesome Rock【2018/06/29 O.A.】Playlist

Awesome Rock【2018/06/29 O.A.】Playlist

373回目、6月29日の番組は、

Bullet For My Valentineの6作目『Gravity』特集!


どっしりとした重いリフに初期のメロディが復活!サマーソニックが楽しみです!


M01: Believe  /  Awake The Dreamer

M02: Wanna Lie With You  /  Royal Mob ※9月来日決定!

<コーナー: AwesomeRecommendation>

M03: Cries In Vain (Live)  /  Bullet For My Valentine

M04: Over It  /  Bullet For My Valentine

M05: The Very Last Time  /  Bullet For My Valentine

M06: Don’t Need You  /  Bullet For My Valentine

<コーナー: AwesomeRecommendation>終わり

おしまい♪


日本盤、ボーナストラック充実してます。

中央エフエム Awesome Rock
澤田修の完全監修番組。選曲、編集、トーク、全て担当!
毎週金曜日21時~21時半。再放送:毎週土曜日23時~23時

Real Rocks 【2018/06/23 O.A.】Playlist

Real Rocks【2018/06/23 O.A.】Playlist

6月23日の番組は、
夏フェスのヘッドライナーをサラリと紹介!!

来月フェスの特集はこってり行います、その予習編!
————————————————————————–

M01: Shit Mirror   /  Nine Inch Nails

M02: We Are One  /  VENUES ※ドイツの期待の男女ツインボーカル・メタルバンド

M03: Wanna Lie With You  /  Royal Mob

<コーナー: RockAroundTheWorld >

M04: Africa  /  WEEZER

M05: Quarter Past Midnight  /  Bastille

M06: Hunger  /  Florence + The Machine ※6月29日新作発売!

M07: I Feel Like I’m Drowning  /  Two Feet

M08: Dangerous Night   /  Thirty Seconds To Mars

M09: Thought Contagion  /  Muse

M10: Say Amen (Saturday Night)  /  Panic! At The Disco

M11: Sit Next To Me  /  Foster The People

M12: Whatever It Takes  /  Imagine Dragons

M13: Broken  /  Lovelytheband

<コーナー: RockAroundTheWorld>終わり

M14: Long Way To Go  /  DEAD DAISIES ※来週来日公演!

M15: What If This Is All The Love You  /  Snow Patrol

M16: You & I  /  Washed Out

<コーナー: RockSteadyGo>

M17: Up All Night  /  Beck

M18: The Hand That Feeds  /  Nine Inch Nails

M19: LOYALTY.(featuring Rihanna)  /  Kendrick Lamar

M20: Like A Rolling Stone  /  Bob Dylan

M21: Hurricane  /  Bob Dylan

<コーナー: RockSteadyGo >終わり

M22: Snake  /  Royal Mob

M23: Shadow of Your Love  /  Guns N’ Roses ※6月29日リマスター発売!

M24: I Don’t Know  /  Paul McCartney

<Ending>

<コーナー:メタルの光>

M25: Over It  /  Bullet For My Valentine ※6月29日新作発売!

おしまい!

————————————————————-

————————————————————-

2018年6月のリアルロックス・セレクション!



デンマークの新星、ROYAL MOBのデビュー作『Cinematic』!

https://itunes.apple.com/jp/album/cinematic/1370965702
https://open.spotify.com/album/2nOGMNUvtPHmtj7pN2x4oe

【2018年9月9日】トークライヴ開催!

【Talk Live】

久々にトークライヴを主催します!
居心地のよい小さなカフェでこじんまりと、そして濃厚なトークとミザラシの弾き語りをお楽しみください。

旅人ミザラシ/澤田修主催
ロケット・トークライヴ開催!

日本全国を軽自動車で旅しながら歌をうたうオトコ、ミザラシ。
彼が道中で経験したことや出会った人々の話を聞かせてもらうのが私の楽しみです。
・歌うたいの生活
・歌うたいの旅のイイ話
・歌うたいの旅の怖い話
・歌うたいの旅の苦労話
そんな普通じゃない旅のエピソードの中から、選りすぐりのものをROCKET CAFEで弾き語りを交えながら披露してもらいます。
お店自慢の「生クリームを使わないカルボナーラ」と共に、ちょっと不思議な旅気分をお楽しみください。(澤田 修)

●日時:2018年9月9日(日曜) 16:45 OPEN / 17:00 START
●会場:ROCKETCAFE
〒171ー0031 東京都豊島区目白2-16-20大黒ビル2A
(副都心線雑司ヶ谷駅2番出口/都電荒川線鬼子母神前駅 徒歩約5分。JR山手線目白駅 徒歩約10分)

●入場料:3,500円(1 Drink / 1 生クリームを使わないカルボナーラ付)
ご参加希望の方は、mizarashi2015@gmail.com までお名前、電話番号、【トークライヴ参加希望】と記入の上ご応募お願いいたします。スペースの都合上、人数限定となります。お早めに!

QRコード(mizarashi2015@gmail.comへの送信画面に飛びます)

 


ROCKETCAFE名物・生クリームを使わないカルボナーラ
※画像は大盛りになります

【幻】モーニン・ブルーズ 2018/06/23

mb180623

 

TM. Walikin’ Blues特効「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。

6月23日土曜日の朝です。夏至を過ぎた今朝も、元気よく・・・あ、臨時

ヌーズが入ります。

 

M01.Air Crush Newscast Broadcast(0’52”) 

 

M02.Dooby-Dooby Wah(1’52”)Ritchie Valens

-Kuhn, Valens-  USM Media USMMCD0012

 

N  1959年2月3日アメリカ合衆国アイオワ州クリアレイク近郊に小型飛行機が墜落し、3人

のロケンロー歌手が亡くなりました。バディ・ホリー、リチー・ヴァレンズ、そしてビッグ・

バッパーたちです。ドサ回りの移動行程に変更を加え急遽チャーターした飛行機に乗

った3人。悪天候と未熟な操縦が重なり、離陸後わずか8km先に墜落したそ

うです。4席、つまり操縦士を除く3人が乗り込むまでの経緯にも様々なエピ

ソードがあり、「こういうのが運命なんだろうか」と考えさせられる事件です。

映画「ラ・バムバ」にはこの飛行機出発の場面が描かれていまして、強い風

の吹く中、バディが先に乗り込んで「早く飛ぼうぜ」と急かします。この姿が

本物を見た事もないバディにあまりにもそっくりで、わたしは映画館で笑い出

した記憶があります。この役はマーシャル・クレンショウが演じていました。

この時に亡くなった3人をフィーチュアした2枚組アルバムが2012年に出ていて、

先ほどのヌーズ録音は、そこに収められていたトラックです。続けてリチー・ヴァレンズ

の「ドゥービ、ドゥービ、ワー」を聞いて頂きました。

次はバディ・ホリーです。「アーリー・イン・ザ・モーニング」。

 

M03.Early In The Morning(2’09”)Buddy Holly

-Harris, Darin-  USM Media USMMCD0012

 

M04.Purple People Eater Meets Whitch Doctor(2’14”)The Big Bopper

-Richardson- USM Media USMMCD0012

 

N  バディ・ホリーで「アーリー・イン・ザ・モーニング」、そしてビッグ・バッパーで「上流階

層喰い人種が魔法使いの女と出会った時」、でした。山奥からリスが出てきま

した。雄のようでしたが、これが魔女かな。

ヌーズでも告げられていました彼らの年齢は、ビッグ・バッパー28歳、バディ・

ホリーは22、リチー・ヴァレンズに至っては、わずか17歳です。3人のうちの誰が、

こんなに若いうちに自分の一生が終わる事を予期していたでしょうか。バティ

自身、「俺が死ぬ日なんて来るわけがない」と唄っていた位です。

 

M05.Holly Hop(1’43”)Buddy Holly

-B.Holly, S.Parish-  MCA MCACD2-10883

 

M05.That’ll Be The Day(2’18”)Buddy Holly

-B.Holly-  MCA MCACD2-10883

 

N  22歳で亡くなったバディ・ホリーの数少ないインストゥルメンタルで「ホリーズ・ホップ」、リ

ヴァプール・ビートルズの初期のにとても似てるね。そして「ザル・ビ・ザ・デイ」

でした。

この出来事以来1959年2月3日は、「音楽が死んだ日」としてファンの胸に

刻まれました。1970年にはこの飛行機事故で死んでしまったバディ・を唄っ

たヒット曲も生まれました。

ドン・マクリーンの「アメリカン・パイ」です。

 

M06.アメリカン・パイ(8’28”)ドン・マクリーン

-D.McLean-  ワーナー WPCR11957

 

N  ドン・マクリーンで「アメリカン・パイ」でした。

ここまで「音楽が死んだ日」についてお話しして参りました。2月3日の

出来事ですから、時節がらではありません。先週もちょっと触れた音楽雑誌

エリス最新号に掲載の第16回亀渕昭信「どうしても聞いておきたいアメリカン・ポップ

ス1001」では、ジョージ・ジョーンズの「ホワイト・ライトニング」から繋がって、作者で

あるビッグ・バッパー、そしてこの「音楽が死んだ日」について語られていたの

で、お題を拝借した次第。「バディにそっくりなんだよ」と笑っているだけで

はなく、事件の大きさを考えさせられました。バディ・ホリーがもう少し長く生

きていたら、ポップ音楽はきっと変わった形になっていたでしょう。ジョン・レノ

ンは違う歌を唄っていたかも知れません。眼鏡をかけて世に出たかも・・・。

さて、そのカメちゃんは7年前の「亀渕昭信のロックンロール伝」出版の際に『亀渕

昭信のロックンロール伝〜16歳の僕はドーナッツ盤に恋をした』というコムピ盤を出してい

たのですね。不覚にもエリス最新号で知りました。この人は高校生の時、家から

貰う昼食代をレコード購入資金に回していたので、昼休みはずっとバスケット・コート

に出ていて、「亀渕はなぜ昼飯を摂っていないのか」と教職員に怪しがられ

た、というよもやま話があります。大いに共感出来ますね。

この度その『亀渕昭信のロックンロール伝〜16歳の僕はドーナッツ盤に恋をした』を、

遅ればせながら、慌てて入手いたしました。既に廃盤という事でしたが、届

いたのはシールド状態の新品でした。

意外だったのは黒人のR&Bが多く入っていた点で、それをカヴァした白人仕

様を並べてあるところが、カメちゃんらしいところ。そのアルバムから聞いて行き

ましょう。

まずはフィル・フィリップス & トワイライツで「シー・オヴ・ラヴ」。

 

M07.シー・オヴ・ラヴ(2’24”)フィル・フィリップス & トワイライツ

-G.Khoury, P.Baptiste-  ユニバーサル  UICZ-1420

 

N  これは1984年にロバート・プラントが、ナイル・ロジャーズらと企てた覆面楽団のハニー・

ドリッパーズで知られるようになった曲ですね、「シー・オヴ・ラヴ」。ヴォーカル・グル

ープ的ですが、この程度の実力では通用しません。何よりも美しいメロディが魅

力ですね。カヴァ自由自在、勝手放題のジャメカでも大ウケで、沢山のレゲ歌手が吹

き込みました。その余波で、日本国内でもダンス・ホール合戦の合間によく流れて

いました。しかしその時、この1959年発表のオリヂナルに辿り着いた人は少なか

ったんじゃないでしょうか。オリヂル・レイベルがマーキュリーなので、その頃日本で正

式に紹介されていたか疑問です。わたしも、この『亀渕昭信のロックンロール伝〜16

歳の僕はドーナッツ盤に恋をした』に入っているのを見て、驚いた位ですから。

カメちゃんはその頃から聞いてたんですね、流石です。FEN極東放送で聞いて、

輸入盤を買ったのかなあ。

もう1曲、これも記憶にありません。

「戦場に日は落ちて」です。誰が唄っているかお分かりでしょうか。

 

M08.戦場に日はおちて(2’32”)リトル・リチャード

-W.Pitt, L.Richard- ユニバーサル  UICZ-1420

 

N  「戦場に日は落ちて」、唄はリトル・リチャードでした。部分的に声がひっくり返

るところで「おや」と思った方もいらっしゃるでしょうが、まず分かんない

だろうな。1961年の作品です。翌年、坂本九が邦訳カヴァを出しているそうで

すが、現在わたしの記憶にはありません。

この時期、リトル・リチャードは搭乗中の飛行機が炎上しそうになる幻想とか、乗

る予定だった飛行機が落ちたとかいうデマに悩まされ、俗世から逃げ出し、し

ばらくゴスペル歌手として活動します。あの性風俗の象徴のようだったリトル・リチ

ャードが、ですよ。この転向は各方面に大きな話題を提供しましたが、本人は

いたって真面目に主への祈りを捧げました。

 

M09.Precious Lord(3’07”)リトル・リチャード

-T.A.Dorsey-  Pヴァイン PCD-3033

 

N  トーマス・ドージー作「プレシャス・ロード」、リトル・リチャードが1959年に吹き込んだLP

『シングズ・フリーダム・ソングズ』に収められている1曲です。こちらもロケンローでの

絶叫とは発声が異なりリトル・リチャード本人の歌唱とはすぐに分かりません。アルバ

ム全体も地味なオルガン主体の伴奏で、アップテムポーの楽曲もこのような真面目なベ

ルカント唱法で歌われています。この手の唄い方に憧れる黒人は少なくなく、あ

の「呪いかけてやる」のスクリーミン・ジェイ・ホーキンズもそのひとり。なんでもオペラ

歌手になりたかっそうですから。

ここまで今朝の「幻」モーニン・ブルーズは、エリス最新号の第16回亀渕昭信「どう

しても聞いておきたいアメリカン・ポップス1001」、そして『亀渕昭信のロックンロール伝

〜16歳の僕はドーナッツ盤に恋をした』から派生した話題でお送りしました。

 

M10.Woman To Woman(3’27”)Barbara Mandrell

-B.Sherrill-  MCA Nashville 088 170 160-2

 

N  さて「汝、姦淫するべからず」という教えのゴスペルのすぐ後に持って来るの

もナンですが、2週間ほど続いた不純異性交流音楽集、今週は真打ちバーブラ・マ

ンドレルの登場です。まずお聞きいただきました、「ヲーマン・トゥ・ヲーマン」です。

こちらにはシャーリー・ブラウンのオリヂナル仕様の冒頭にあった「もしもし、バーブラね。

わたし、シャーリー」と名前を呼びかけて始まる部分がありません。ここでのバーブ

ラ・マンドレルは、夫の浮気の証拠を見つけた妻、つまりオリヂナル仕様のシャーリーと同

じ立場で歌っています。せっかく「バーブラ」なんだから、電話を受ける愛人

の立場から返歌を唄ったらよかったのに、とも考えました。R&Bではバーブラ・

メイスンが「フロム・ヒズ・ヲーマン・トゥ・ユー」というアンサ・ソングを出していたようです。

これも聞いてみたいですね。

さてバーブラ・マンドレルの不純異性交流楽曲を続けましょう。デニース・ラサールの強

烈な1曲です。

「私たち結婚してるけど、相手が違うの」。

 

M11.Married But Not To Each Other(2’58”)Barbara Mandrell

-D.LaSalle, F.Miller-  MCA Nashville 088 170 160-2

 

N  デニース・ラサールのオリヂナルに較べると毒気が少ないですね。切羽詰まっていませ

ん。主体的に不倫を犯しているというよりも、流れに任せているうちこんな

になってしまった・・・という感じでしょうか。女傑デニースに対して、バーブラ

は見た目の可愛らしい女性ですからそういう風に巻き込まれてしまう事もあ

るか。

さてバーブラ・マンドレルの不純異性交流楽曲の三つ目は、

あの決定的な「道を踏み外しても愛し合いたい」です。

 

M12.(If Loving You Is Wrong) I Don’t Want To Be Right(3’07”)

-J.Banks, E.Martin, H.Thigpen-  Barbara Mandrell 

MCA Nashville 088 170 160-2

 

N  「イフ・ラヴィング・ユー・イズ・ロング、アイ・ドント・ヲナ・ビ・ライト」、バーブラ・マンドレ

ルでした。地獄行きを覚悟しているようなルーサー・イングラムの燃え上がる熱い炎に

較べると、バーブラは「どうせアタシ・・・」と、状況に対して投げやりです。

それではダメです。こういう事には命を賭けなくてはいけません。

さて、ベスト盤にこれら3曲の不純異性交流歌が並ぶバーブラ・マンドレル、落

ち着いて聞いてみるとそれほど背徳性が感じられません。「さざんかの宿」

の方が遥かに反社会的です。多分既存のヒット曲「ヲーマン・トゥ・ヲーマン」の知名度と、

ひょっとして、あのバーブラ本人であるかもしれない、という一般人の勝手な

勘違いを世に出るネタにしたのではないでしょうか。その効果はありました。

このカヴァのお陰で彼女は初のチャート入りを果たせたのですから、同作品の吹き

込みは「メリード、バット・ノット・トゥ・イーチ・アザー」の方が先です。この時に彼女の

周辺は何かの手応えを摑んで、南部R&Bの不倫の歌をもう1曲、という企画

が進んだのではなかろうか、とわたしは推測します。でも、よく外れるので

人に言わない方がいいですよ。ほとんどモーソーですから。

「イフ・ラヴィング・ユー・イズ・ロング、アイ・ドント・ヲナ・ビ・ライト」は、その余韻で

吹き込んだ感じ。こう考えると、彼女は不純異性交流専門歌手ではないよう

に思えます。

逆にこんな素直で可愛らしい歌の方が似合っていました。

 

M13.I Was Country When Country Wasn’t Cool(3’14”)

Barbara Mandrell duet with George Jones 

-K.Fleming, D.W.Morgan-  MCA Nashville 088 170 160-2   8

 

N  周りのみんながロケンローやR&Bに夢中になっていても

わたしは何故かカントリーが好きだったわ

まだこの音楽がそんなにカッコ良くなかった頃・・・

 

いい歌です。「ドライヴインでジョージ・ジョーンズが流れた時の事を思い出すわ」

なんて行りがあるかと思うと、本人が出てきて唄ったりしました。「アイ・ヲズ・

カントリー、ウェン・カントリー・ヲズント・クール」、1981年のヒット曲です。アルバム『バーブラ・

マンドレル・ライヴ』からで、収録はステューディオにお客さんを入れての公開録音だっ

たようです。バーブラは1997年に専業主婦になるために公然で唄うことをやめ

ました。

 

M14.World’s In A Tangle(5’00”)Fleetwood Mac

-J.Lane-  Columbia 480527 2

 

N  『ブルーズ・ジャム・アット・チェス』から「ワールド・イズ・イン・ア・タンゴー」、フリート・ウ

ド・マックでした。これを唄っていて、控えめながらリード的ギターを弾いていたダ

ニー・カーワンが亡くなりました。6月8日、68歳でした。東京新聞に訃報が載っ

ていたので、少々驚きましたが、彼の事をご存知の方はそんなに居ないんじ

ゃないかな。フリートウド・マックの創立メムバです。このグループはジョン・メイオールのブルー

ズ・ブレイカーズ学校優等卒業生で成り立っていましたが、ダニーは違うところで

演奏活動をしていて、ピーター・グリーンに引っ張られて参加したようです。フリートウ

ド・マックにはギタリストが3人いまして、ピーター・グリーンがB.B.キング的な正統派、ジ

ェレミー・スペンサーはエルモ・ジェイムズ一本やり、ダニーはどちらかというと地味で、サイド

ワークに冴えを見せるワザ巧者でした。

当初ピーターはダニーとのツイン・リード態勢を望んだようですが、70年の5月、先

にグループを抜けてしまいます。ダニーは後日「俺たちはもっと一緒に上手くや

りたかったけれど、そうしなかった。ちょっとした気分的なものさ」と語っ

ていたそうです。ひょっとしたらこの『ブルーズ・ジャム・アット・チェス』が、二人

で一緒に演った最後の録音かも知れません。

69年にばニーもソロ作品を発表していまして、徐々にグループから離れて行きま

す。完全に離れてからはボブ・ウェルチとも一緒だった時期もあるみたいですね。

ではそのシカゴのチェス・ステューディオで敢行したジャム・アルバムから、ダニー・カーワンの

ギター、ヴォーカルでもう一曲。

楽曲も彼自身の書いたものです、自然なブルーズ愛が生きています。

「君と話そう」。間奏、後奏が素敵です。

 

M15.Talk With You(3’38”)Fleetwood Mac

-D.Kirwan-  Columbia 480527 2

 

M16.Stop Breakin’ Down(3’25”)ルシンダ・ウイリアムズ

-R.Johnson-  BSMF 7559

 

N  8日に亡くなったフリート・ウド・マックのギタリストだったダニー・カーワンの「トーク・ウィズ・

ユー」でした。彼の気負いのないブルーズ感覚は貴重でした。

 

続けたのはルーシンダ・ウイリアムズの「ストップ・ブレイキン・ダウン」、ロバート・ジョンスンの

ブルーズ定番曲です。アルバムは、彼女がまだ無名時代の1979年にフォークウェイズから

出していた『ラムブリン』というもので、かなりブルーズ的な内容です。彼の地の

音楽家は皆こういう音楽の根っこを持っていて、それを自身の成長に合わせ

て咀嚼していくんですね。この国ではそういう過程があまりないので、取り

憑かれた音楽ベッタリになるのが美徳だったり、全く根拠不明の安易な独創が賞

賛されたりします。底が浅いぞ、ソコが。この時期のルーシンダのアルバムは、翌80

年発表の『ハピー・ヲーマン・ブルーズ』も国内で再発になりますから、来週にでも

少し聞いてみましょう。

今朝は『ラムブリン』からもう1曲、これもブルーズ曲です。

「マザレス・チルドレン」。

 

M17.Motherless Children(3’35”)ルシンダ・ウイリアムズ

-unknown-  BSMF 7559

 

N  ルーシンダ・ウイリアムズで「マザレス・チルドレン」でした。

先週お届けしたドノヴァン、良かったですね。今朝も1曲どうぞ。

これもロック的な作品で、1966年ですから相当に進んでいた感覚と言えます。

「サンシャイン・スーパーマン」。

 

M18.Sunshine Superman(3’15”)Donovan

-D.Leitch-  Epic / Legacy 88691958682

 

M19.ロック天国(2’32”)ピーター、ポール&マリー

-N.P.Stookey, J.Mason, D.Dixon- Rhino R273161

 

N  ドノヴァンの「サンシャイン・スーパーマン」に続いて、ピーター、ポール&マリーで「ロック天国」

でした。「素敵なロックンロール」という邦題もあったような気がしますが、違った

かな。発表が1968年ですから、「サンシャイン・スーパーマン」の影響もあるかも知れ

ません。いやあるな、きっと。でもこれは、ママズ・アンド・パパズや、ドノヴァン、

ビートルズの名前も出て来るノヴェルティ・ソングです。作者の一人ポールさん、ポール・

ストゥーキーはコメディアンだった経験もありますから、こういうのは得意な領域かも知

れません。逆回転音が入ってたりもします。先ほどのセレブ喰い人種の歌と同

じく、この頃の音響特殊効果と言えば、テイプを使うしかなかったのですよ。

ピーター、ポール&マリーで「この頃ロケンローにイカれちゃって」でした。

 

M20.Blues, Why You Worry Me?(4’07”)ボブ・コートリー&フレンズ

-unknown- BSMF 2616

 

N  4月3日に下北沢のタウンホールで行いました「ありがとう妹尾隆一郎」にはたく

さんのご参加を頂きまして、ありがとうございます。お陰様で、大阪、京都

で別れの会も無事終了しました。5月15日には名古屋でも突然行われたりし

て、故人の偉大な功績が偲ばれます。隆一郎が残した録音の全てを聞く事は

出来ませんが、折に触れて紹介して行くつもりです。エーちゃんと演ってるの

なんて知らなかったしね。

今お聞きいただいたのは海の向こうのハーモニカ吹き、ボブ・コーリトーの新譜から、

「ブルーズさんよ、なんでオメさんは俺をそんなに悩ますんだい」でした。粗雑

なビート感覚が荒いミクスと相まって気持ちいですね。場末の実演といった感じで

す。

続いてもう1曲ブルーズを。歴戦の強者、白人鍵盤奏者バリー・ゴールドバーグの

15年振りのソロ作品です。タイトルは、そのものズバリ、『イン・ザ・グルーヴ』。そこ

から「スロウ・ヲーク」をどうぞ。

 

M21.Slow Walk(3’52”)バリー・ゴールドバーグ

-unknown-  BSMF 8017

 

N  「スロウ・ヲーク」、バリー・ゴールドバーグでした。60年代末期のブルーズ・ロック・セッ

ションといっても通用するようなヴィンデッヂ感たっぷりの響きです。こういう音

が自然に出せるのはスンバラシイ。流石ツワモノです。

ここまで紹介して来たルーシンダ・ウイリアムズ、ボブ・コートリー・アンド・フレンズ、バリー・

ゴールドバーグは、大阪府茨木市のBSMFレコーズからの発売です。創業社長の西

村雅人さんは、18日早朝の地震でかなりの被害を被りました。即刻CD倉庫

の整理だけは済ませたそうですけれど、ご自宅も同様の混乱だそうです。

「CDの棚は地震に弱いんですよね。全部、飛び出してきますし、よほど固

定しておかないと倒れてきますので」というお言葉にとても説得力がありま

した。公共交通機関が動かなくなったり、ガスが止まったりして、まだ避難し

ている人々も多くいる大阪北部には一日も早い復旧を祈りましょう。

さて、「音楽が死んだ日」で始まった今朝の「幻」、お終いは先週リハーサルを

聞いてもらった、オーティス・レディングの「ドック・オブ・ザ・ベイ」のマスター・テイクです。

この歌が唄い込まれている「チャイナ・タウン」のリクエストをハリギョウさんから貰ってお

りますが、これで行かせてください。あ、オーティスの最終セッション集約盤で気にな

っていたジャケット、見つけました。ただ現物はまだ目にしていないものですか

ら、後日詳しくお伝え致します。もうとっくに発売になっているんですね。

では「シティング・オン・ザ・ドック・オブ・ザ・ベイ」、オーティス・レディング、以前か

ら出ているスティーリオ・ミクス、リハーサル時とは違い、歌の主題に相応しく実に落ち着

いた節回しです。これを聞くと、やはりオーティスには「死期の予感があった」と

信じたくなります。

 

M22.(Sitting On)The Dock Of The Bay(2’38”)OtisRedding

-O.Redding, S.Cropper-  ワーナー 20P2-2362

 

M23.D.W.Washburn(3’02”)The Coasters

-J.Leiber, M.Stoller- Rhino R271090

 

TM Born In Chicago特効「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  今朝の最後はザ・コースターズで「ディー・ダブリュウ・ヲッシュバーン」でした。わたしは

このギター演奏が昔からとても好きでした。先日何気なく録音詳細記述を見た

ら、何とエリック・ゲイル。驚きです。他はチャック・レイニーがベイスでドラムズはバナード・

パーディー。驚き再び、三たび。

この歌は日本ではマンキズででヒットしかけました。今ユーチューブに、だいぶ歳を取

った万傷のマイク・ネスミスを除く3人が唄っている動画が揚がっています。ミッキー・

ドレンツのリード・ヴォーカルがいいですね。踊りながらハーモニーを合わせるデイヴィー・ジ

ョーンズも可愛らしい。低音を充てるのはピーター・トークでしょうか。みんなで楽し

そうに唄ってます。いずれにせよ、リーバー / ストーラーが作った楽曲の素晴らしさ

が光りますね。ミッキーが心を込めて唄っているのも、情景が自然と浮かんで来

て、想像力が刺激されているからではないでしょうか。よろしければ、ご覧

下さい。こちらです。

https://www.youtube.com/watch?v=bcH7h4yKHOsです

 

FIFAワールドカップ ロシア予選第一試合での日本の勝利は喜びですが、わたしの

感想は、コロムビアが全然攻めて来なかったな、です。他の如何にもワールドカップら

しい試合に較べると、速さが不足していた。またこの勝利、そんなにオオゴト

でしょうか。金曜日のお昼までヌーズショウの主役でした。国技はスモーだよ。明日、

厳密には明後日か、セネガル戦です。彼らも強いよ、速いよ。油断大敵だ。

この人たち、勝つとみんなで踊るんだ。それがいいね。

 

ツイターに何度か登場してました浅田あつ子「河内の辛口」は出し直しです。

この前のシングル「泣いてもいいの」のB面曲です。再度プロモートをかけているよ

うですね。A/B面が共にヒットという出来事、これまでの流行歌史では何度かあ

りました。この歌、評判が良かったのかな。

 

特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/c123c91a80ef2425a59f75cde7f24b0c3706545e

  ダウンロードパスワードは、q8krpc76です。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

Awesome Rock【2018/06/22 O.A.】Playlist

Awesome Rock【2018/06/22 O.A.】Playlist

372回目、6月22日の番組は、

ニュージーランド産メタルバンド=Like A Stormの最新作『Catacombs』特集!

ディジュリドゥ(アボリジニの楽器)を駆使したサウンドは個性豊かです。


M01: Wanna Lie With You  /  Royal Mob ※9月来日決定!

M02: I Don’t Know  /  Paul McCartney

<コーナー: AwesomeRecommendation>

M04: Love the Way You Hate Me [Radio Edit]  /  Like A Storm

M04: The Devil Inside  /  Like A Storm

M05: Solitary  /  Like A Storm

M06: Bullet In The Head  /  Like A Storm

<コーナー: AwesomeRecommendation>終わり

おしまい♪


THREE DAYS GRACE. NICKELBACKなど暑苦しいロック好きは必聴です!

中央エフエム Awesome Rock
澤田修の完全監修番組。選曲、編集、トーク、全て担当!
毎週金曜日21時~21時半。再放送:毎週土曜日23時~23時

Real Rocks 【2018/06/16 O.A.】Playlist

Real Rocks【2018/06/16 O.A.】Playlist

6月16日の番組は、
    
HAPPY SMILE WEEKということで、プレゼント盛りだくさん!

詳しくは、コチラをご覧ください。
————————————————————————–

M01: Come Out to LA  /  Don Broco

M02: We Are One  /  VENUES

M03: Snake  /  Royal Mob

<コーナー: RockAroundTheWorld >

M04: Pushing Me Away (LIVE in Nagoya)  /  Linkin Park

M05: Hallelujah  /  Panic! At The Disco

M06: Graffiti  /  CHVRCHES

M07: Stressed Out  /  Twenty One Pilots

M08: watch  /  Billie Eilish

M19: Hell-On  /  Neko Case

M10: Start Again Feat. Logic  /  One Repblic

M11: Mr. Tillman  /  Father John Misty

<コーナー: RockAroundTheWorld>終わり

M12: Give Yourself A Try  /  The 1975

M13: Where The Streets Have No Name  /  U2

M14: Nights  /  Frank Ocean

M15: Guul  /  Nick Moon

<コーナー: RockSteadyGo>

M16: Don’t Stop  /  5 Seconds Of Summer

M17: She’s Kinda Hot  /  5 Seconds Of Summer

M18: Take What You Want Feat. 5 Seconds Of Summer  /  ONE OK ROCK

M19: Youngblood  /  5 Seconds Of Summer

M20: Want You Back  /  5 Seconds Of Summer

M21: Better Man               /  5 Seconds Of Summer

M22: Ghost Of You  /  5 Seconds Of Summer

<コーナー: RockSteadyGo >終わり

M23: Wanna Lie With You  /  Royal Mob

M24: Under The Bridge  /  Red Hot Chili Peppers

<Ending>

<コーナー:メタルの光>

M25: Ultra Thrash  /  Crisix

おしまい!

————————————————————-

————————————————————-

2018年6月のリアルロックス・セレクション!



デンマークの新星、ROYAL MOBのデビュー作『Cinematic』!

https://itunes.apple.com/jp/album/cinematic/1370965702
https://open.spotify.com/album/2nOGMNUvtPHmtj7pN2x4oe

ZIP-FM HAPPY SMILE WEEK プレゼント!

リアルロックスをお聴きのみなさま♡

6月16日深夜3時からのZIP-FM REAL ROCKSは、

ハッピー・スマイル・ウイーク開催中、日頃のご愛聴に感謝の気持ちを込めて
”心のこもったプレゼント”を差し上げます!

愛情こもってます♡

まずは

Don Broco(ドン・ブロコ)のTシャツを1名様にプレゼント!!

続きましては

U2のTシャツを1名様にプレゼント!!!

まだまだあるぞ!

5 Seconds of Summerのクオカード(500円分)2名様にプレゼント!!!!

イメージ画像です♡

そして最後に!

Red Hot Chili Peppersのビーチサンダルを1名様にプレゼント!!!!!

澤田家で熟成されていたレア品です。

欲しいという方は、
郵便番号、住所、お名前、電話番号、さらにメッセージご記入のうえ、

① Don BrocoのTシャツ希望

② U2のTシャツ希望

③ 5 Seconds of Summerのクオカード希望

④Red Hot Chili Pepperのビーチサンダル希望

と、希望のプレゼントを明記の上、
メール、またはZIP-FMのwebsiteメッセージにアクセスしてください。
メール・アドレスは realrocks@zip-fm.co.jp
websiteは zip-fm.co.jp です。
応募締切は、6月20日(水曜日)いっぱいとさせていただきます。

あなたのご応募お待ちしています!

【幻】モーニン・ブルーズ 2018/06/16

mb180616

 

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。もう来週21日は夏至です。これ

を過ぎたら昼間の方が短くなっちゃう。日の出はこの前にもう遅くなり始め

ているのですが、日の入りが29日に一番遅くなるんですね。夏至は日の出が

一番早く、日の入りが一番遅い、と思い込んでいましたが、違っていました。

いずれにせよ数秒単位で昼間の時間が変わる毎日です。

いのち短し走れメロス、今朝も元気で行きましょう。

まずライ・クーダーです、「放蕩息子」。

 

M01.Prodigal Son(4’38”)Ry Cooder 

-trd.arr.by R.Cooder-  Fantasy FAN 00235

 

N  ライ・クーダー、「放蕩息子」でした。ザ・ローリング・ストーンズ、ライ・クーダー、「放蕩息

子」この三つは因縁の関係です。まず「放蕩息子」という楽曲、これは今で

こそロバート・ウィルキンズ師の作で知られていますが、ストーンズ1968年発表のアルバム

『乞食の晩餐』では「ジャガー / リチャード」とクレジットされて、ふたりの創作曲に

なっていました。現在の公的資料は皆ストーンズ寄りでまとめられているため、

「当時は作者が不明だった」などという記述で胡麻化されてますが、それは

方便。ちょっと調べれば判明するでしょう。わたしは意図的なゴマカシだったの

ではないか、と考えています。少なくとも70年代前半まではミックとキースの原曲

盗用という見方が支配的でした。前科あるしね、ミックたちは。古いSPかなん

かで聞いたんじゃないでしょうか。

一方ライ・クーダーは次の『レット・イト・ブリード』アルバム制作時にセッション・プレイヤーと

して参加したのが知られていますが、これについてもわたしは『乞食の晩餐』

の録音で既に断片的な接触があったんじゃないか、と見ています。ブライアン・

ジョーンズがほとんど参加しないで作られた、アクースティク・ギターのブルーズ曲中心の

このアルバムからキースは急に腕が上達しますし、「奴らはジャム・セッションを密かに録

音して俺のフレイズや奏法を盗んだ」、とライが訴えた事件もありました。その賠

償として発売になったのが、その時の物的証拠『ジャミング・ウィズ・エドワード』

で、聞けば『ベガーズ・バンクェット』との関連性が 偲ばれるのです。このセッション

にキースだけ居ないってのも不自然でしょ。

今回のライ・クーダーの新譜はこの因縁楽曲と同じ題名で『プロディガル・サン』と

名付けられています。表題曲のベイスが面白いなあ、と思って詳細表記を調べ

たら、ご本人でした。基本的にライ自身が音階楽器を多重演奏していまして、

ドラムズ、パカッションを、あのブエナ・ヴィスタ・ソシアル・クラブにも出てくる息子のジョーキ

ムが受け持っています。ボビー・キング他のバック・グラウンド・ヴォーカル陣はいつも通

りですが、テリー・エヴァンスは今年亡くなったという追記がありました。

ここで唄われる「プロディガル・サン」は、前述の『ベガーズ・バンクェット』収録の

ものとは別曲ですが、身持ちの悪いバカ息子が家に帰ってくるという教訓的な

主題は同じ。そもそもは流れのゴスペル伝道師が唄い継いでいた俗謡歌ですか

ら、様々な仕様があってもおかしくは無い。ライ親子はそれらを整理して、端

正にまとめています。最後のオチが「馬鹿でかい音で奏でられる音楽だけが信

じるに値する真実だ」となっていますが、これは明らかにふたりが新たに付

け加えた行りでしょう。笑わせてくれますね。

ではライ・クーダー、新譜『プロディガル・サン』からもう1曲。

「ジーザス・アンド・ウディ」。

 

M02.Jesus And Woody (5’58”)Ry Cooder

-R.Cooder-  Fantasy FAN 00235

 

N    もう一度「我が祖国」を唄ってくれよ

全体主義者をやっつけてくれ

ガスリーさんよ、あんたは理想を夢見る人だった

俺も同じかもしれない

 

歌詞も記載されている丁寧な造りのブックレットには、思わせ振りな写真が何葉

か配されています。そのひとつがこの歌の頁で、そこにはウディ・ガスリーのかな

り状態の良いSP盤が置かれていました。

この曲です。「ジーザス・クライスト」。

 

M03.Jesus Christ(2’40”)Woody Guthrie

-W.Guthrie-  NOT5CD915-5

 

M04.Hard To Handle(2’18”)Otis Redding

-A.Jones,A.Isbell. O.Redding-  ワーナー WPCR-27559

 

N  先週お話ししたオーティス・レディングの新譜について分かりました。

「日本でも人気の非常に高い『ドック・オブ・ザ・ベイ』(唯一の全米NO.1

シングル)を筆頭に1967年12月10日の死の直前に録音された辞世の作品の

全貌が明らかになる、オーティス・ファン、ソウル・ファン必携のドキュメンタリー的作品集」

という事だそうで、「ドック・オブ・ザ・ベイ」の全米第1位50周年を記念し

ての発売だそうです。50年だってさ。俺はなんて無為に歳を重ねて来たんだ

ろう・・・という複雑な気持ちにならざるを得ません。もうオーティスの倍以上の

年月をこの世で生きてるのです。嫌んなっちゃいますね。

只今の1曲は、その新譜『ドック・オブ・ザ・ベイ・セッションズ』から「ハード・トゥ・

ハンドル」でした。

飛行機事故で亡くなる2、3日前に行った最終録音の各トラックは、死後別々の

アルバムに分けて発表されました。ですから今回のようにまとめられた形は初め

てですが、テイク、録音詳細共に新事実はありません。「オリヂナルの英文ライナも大

した事ないよ」と制作担当者が言ってましたから、本当でしょう。全12曲で

すが、各曲が短いので30分あまりの長さ。流石に音はだいぶ綺麗にはなって

います。今わたしの最大の興味は、どんなジャケット になるんだろう、という点

です。

オーティスの没テイク集はかつてまとめられて出ていました。大都会のアトランティックが

片田舎のスタックスを罠にかけた不公平な契約条件のため、この辺りの権利がウヤムヤ

になっているようで、この時はこれらは何故かファンテイジーからの発売でした。

この盤で「ドック・オブ・ザ・ベイ」を聞いた時、「何でこんなに明るく演っ

てるんだろう」と、疑問に思いましたね。当初は「哀愁の波止場」という邦

題が考えられていた程、公式テイク全編に漂う暗さ、哀しさ。それらはオーティスの

死という事件で更に増幅されました。全米第1位になった理由の一つと言っ

ても良いでしょう。「本人は死を予感していた」などという見解もありまし

たから。誰もが迫ってくる運命に抗えず、沈痛な雰囲気に終始した最後の録

音ステューディオ時間、だった筈です。

それが、喉の手術を終えたこの場この時のオーティスは心機一転、冗談を交わし

ながら伸び伸び唄っています。「あれえ」というような思いでしたね、ワタクシ。

 

M05.Sittin’ On The Bock Of The Bay (Take1)(2’59”) オーティス・レディング 

-O.Redding, S.Cropper-  Pヴァイン PCD-4933

 

N  「ドック・オブ・ザ・ベイ」のテイク1、でした。まだエレキ・ギターが追加録音される

前で、鴎擬音効果も本人が声で出しています。終了部分の口笛も未完成です。

「テイク1」かどうかは信用出来ませんが、おそらくは初期リハーサル段階の録音でし

ょう。それにしても明るい。「死を予感していた」兆候すらありません。スタッ

クスのミュージシャンたちとの共同作業も新しい局面に差し掛かっていた頃で、リズム

のさらなる細分化、リフの強化など、何曲かではこれまでよりファンク的に進みつ

つあるのが特徴です。

オーティスはお聞きのようにユーモアを交えながらセッションを敢行しました。この最終

録音で生まれた傑作といえば、この歌でしょう。

「(ダムダムディディディダムダム)ハッピー・ソング」。

 

M06. ハッピー・ソング(2’40”)オーティス・レディング

-O.Redding, S.Cropper-  ワーナー WPCR-27559

 

M07.エーメン(3’04”)オーティス・レディング

-trd.arr.by O.Redding, S.Cropper-  ワーナー WPCR-27559

 

N  「(ダムダムディディダムダム)ハッピー・ソング」、「エーメン」、オーティス・レディングの

新譜『ドック・オブ・ザ・ベイ・セッションズ』からお届けしました。

 

M08.The World We Live In(4’21”)マイク・ジト

-unknown- BSMF 2607

 

N  以前もお聞きいただいたマイク・ジトの『ファースト・クラス・ライフ』から「ザ・ワールド・

ウイ・リヴ・イン」でした。このアルバムでわたしはこれが一番好きかな。メイジャー・

キイでやるせないマイナー感をうまく出してますね。いい味です。

さて先週少し触ったジョー・ボナマッサの新譜2枚組『ブリティッシュ・ブルーズ・イクスプ

ロージョン ライヴ』は、2016年7月にロンドンの旧王立海軍大学で行われた実演を収

録したものです。付録の豪華4色刷り20頁冊子には世界遺産の素晴らしい建

物に囲まれた中庭での演奏風景の写真がありまして、まずこれが絶品です。

そして更には・・・、

 

イギリス製ブルーズへの愛は、自分の音楽感性の真髄であり、わたしに大いに影

響を与えてくれた、ギター弾き達に感謝出来る機会を得られて大変嬉しい。

もし彼等が1960年代の前半に居なかったら、今わたし達が知っているよう

なロックの大爆発もなかった。これは確かだ。思い切り楽しんでくれ。

 

ジョー・ボナマッサ本人のこんな言葉も載せられていまして、彼の「ブリティッシュ・

ブルーズ」への情熱の燃焼度合いも分かろうというものです。収録曲は先週の

「ベックのボレーロ〜ライス・プディング」に続きまして、「プリンス」「スパニッシュ・ブーツ」

「マザレス・チルドレン」「ブーギー・ウィズ・ステュ」「アイ・キャント・クイッチュー・ベイビー」

「ハウ・メニ・モー・タイムズ」などが並びます。わたしでも知っているハードロックの超有

名曲ばかりです。笑っちゃうでしょ。

そんな中から、今朝はこの2枚組唯一のジョー・ボナマッサのオリヂナルを、まず

どうぞ。

「ブラック・ウインター〜ジャンゴー」。

 

M09.Black Winter / Django(5’59”)Joe Bonamassa

-J.Bonammasa- J&R Adventures JRA58241

 

M10.Let Me Love You(5’36”)Joe Bonamassa  

-W.Dixon-  J&R Adventures JRA58241

 

N  「ブラック・ウインター〜ジャンゴー」、そして「レット・ミー・ラヴ・ユー」でした。ジョー・

ボナマッサの「ブリティッシュ・ブルーズ愛」、伝わりましたでしょうか。「レット・ミー・ラヴ・

ユー」は、バディ・ガイ1961年のヒット曲ですが、ロン・ウド、ニッキ・ホプキンズ、ミック・ヲ

ーラーという黄金メムバーの第一期ジェフ・ベック・グループで世界的に知られました。

当時まさに伸び盛り、青天井のロド・ステュアートのパートを唄っちゃうんだからジョー

も大したもんです。「ブリティッシュ・ブルーズ愛」は充分ですね。

彼の事を澤田修は「何でもやってますけど、ブルーズ・ギタリストですよ、彼」

と言います。現代の一般的な認識はそうかも知れません。

ただわたしに言わせると、全然ブルーズ・ギタリスト的ではない。まず、いつも

清潔で綺麗な衣服を身につけている。洗濯したばかりのような小ざっぱり感

が漂います。一緒に舞台に上がる仲間の演奏家も同じく。また、音楽に対す

る態度が、恐ろしく真面目。演奏も極めて丁寧。たぶんそういう人なんでし

ょう。杜撰でC調、E加減さは微塵も感じられない。全く恐れ入ります。彼

にはさっきの「ブラック・ウインター〜ジャンゴー」、あるいは前作のカーネギー・ホールでの

実況録音盤で披露したような過剰な集中力で研ぎ澄ました音楽が似合ってる

ように聞こえてなりません。今回、思い出してジェフ・ベック・グループを少しだ

け聞いて見たんですが、鍛錬して完璧さを追求するジョー・ボナマッサと、「どう

なるか分からないけど精一杯このまま演ってみるよ」と音楽に寄り添うジェフ・

ベックには大きな違いがありました。ジョーにはチンピラ・ロックに必要なスピード感が

不足しているのも聞き取れた気もします。

でもね、だからと言って全部ダメという訳じゃないんです。ロックはこの50年

で大きく変わってきているんです。ジェイムズ・テイラーの歌に「今じゃロックンロールは

音楽だってよ」というのがあります。その通り。ロックはもはや清廉潔白で健全

な娯楽、芸能、芸術なのですよ。改めてわたしはジョーに、「こういうブリティッシ

ュ・ブルーズのどういうとこが好きになったの」と尋てみたいですね。

では「レット・ミー・ラヴ・ユー」をジョー・ボナマッサの敬愛するジェフ・ベックでどうぞ。

 

M11.レット・ミー・ラヴ・ユー(4’41”)ジェフ・ベック

-W.Dixon-  東芝 TOCP 53094

 

M12.Balabajagal(Love Is Hot)(3’25”)Donovan

-D.Leitch-  Epic / Legacy 88691958682  Thirsday

 

N  「レット・ミー・ラヴ・ユー」、ジェフ・ベックでした。続けましたのは、ドノヴァンの

「バラバジャガ」、ジェフ・ベックがほぼ同じメムバのグループで客演しています。こ

のふたりのプロデューサ/マネージャは、当時ミッキ・モウストという同一の男でした。

これを聞くのは本当に久しぶりだな。40年近く経っているかも知れません。

ドノヴァンはしばらく前に希少な木曜日曲の「ジャーヂ・サースデイ」で思い出したの

ですけれども、今の「バラバジャガ」もとてもいいですね。ちっとも古くなっ

ていない。唄のリズム感が素晴らしかったです。何てったって、ビートルズの次に

日本武道館で演奏会を行った音楽家、しかも楽器は生ギター1本でしたからね。

彼は「イギリスのボブ・ディラン」という触れ込みで世に出たのですけれど、ご

本家とはだいぶ違っていました。ディランが社会の現実を独自の解釈で斬ったの

に対し、ドノヴァンは彼にしか見えない色彩、聞こえない音色を伝えてくれたよ

うです。またいつか聞いて見ましょう。

さて音楽雑誌エリス最新号、早速タクシドライヴァ45979号さんはお読み下さったよ

うです。お便りありがとうございます。バーブラ・デインは今年の春に何度も紹

介してますよ。かなりしつこくお届けしてます。伝え方が良くなかったかな。

今朝はわたしが彼女を知るきっかけとなった2枚組ベスト盤の題名にも

なっている『ホット・ジャズ、クール・ブルーズ、アンド・ハードヒッティング・ソングズ』に

倣って、3つの女の顔をご覧にいれましょう。

まずはホット・ジャズです。彼女はサッチモ、ルイ・アームストロングに気に入られて、旅回

り一座に抜擢されたそうです。確かに唄は上手。ジャズのヴォーカルを難なくこな

していました。ただ左寄りシムパからは、堕落した退廃的なジャズを唄う事は「日

和見転向」と糾弾されたそうです。でもこの2枚組ベスト盤で聞ける彼女のホット・

ジャズは、オーハシ・キョセンが出入りするような都心のナンパ場ではなく、それこそフォ

ークやブルーズのカフェに相応しい物でした。

では実況録音で聞きましょう。伴奏のピアノの調律が悪いですね。

「マイ・メランコリ・ベイビー」。

 

M13.My Melancholy Baby(3’52”)Barbra Dane 

-E.Burnett, G.A.Norton-  Smithonian Folkways SFW CD 40227

 

N  バーブラ・デインのホット・ジャズ、「マイ・メランコリ・ベイビー」の次はクール・ブルーズです。

この2枚組の冒頭に収められている「アイ・アム・ア・ウィリー・ロンサム・トラヴェラー」。

 

M14.I Am A Weary Lonsome Traveler(4’19”)Barbra Dane 

-L.Hays,W.Lowenfels-  Smithonian Folkways SFW CD 40227

 

N  そして最後はハードヒッティング・ソング。これをわたしは心を刺激する歌、と解釈

致しました。心を刺激されて興味を持つわけですから、自分の気に入った音

楽は全てがハードヒッティング・ソングでありまして、わたしはそれをここ「幻」で紹

介している事にもなります。今回バーブラ・デインの場合は、殊更にこういう傾

向の歌を選んでみました。

「連帯は不滅なり」。

 

M15.Soldarity Forever(4’41”)Barbra Dane

-R.Chaplin-  Smithonian Folkways SFW CD 40227

 

N  バーブラ・デインで「ソリダリティ・フォエヴァ」でした。一緒に唄っているのはピート滋

賀です。この原曲は南北戦争時の軍歌「リパブリック賛歌」ですね。我が国では

数々の仕様がありまして、「オタマジャクシはカエルノコ」「ゴンベサンのアカチャンがカゼヒイタ」

とか「マアルイミドリのヤマノテセン」辺りが筆頭ですね。たまたま今週立ち寄ったヨドバ

シカメラの電子鍵盤楽器売り場では、この「連帯は不滅なり」が自動演奏設定さ

れて置いてあり、譜面台に作詞「藤沢昭和」書かれた歌詞カードが添えられて

いて驚きました。この人、ヨドバシカメラの創業者なんですね。他に珍しいトコロで

は「オハギがオヨメにイクトキは」というのを同じ人間から何度も聞かされた事があり

ます。

既に皆さんお感じでしょうが、バーブラは左翼のフォーク歌手です。アメリカ合衆国

が天敵と決め付けた、世界を滅ぼす社会主義思想に侵された危険なひとりで

す。それでもこういった歌を唄い続け、信条を曲げず生きています、今も。

かつて合衆国では「赤狩り」で多くの自由な考えを持つ人間が追われまし

た。そのうちの何人かは、娯楽、芸能、芸術の世界に居た人たちです。既存

思想と全く無縁だったジョン・レノンでさえ社会主義者として恐れられ、付け回

されていた位です。この危険な思想を極東の島国を楯にしてくい止めろ、と

いうのが大戦後アメリカの急務でした。今でもその考え方は変わっていません。

依然「反共」です。それを、現在最も社会主義的成り立ちの独裁国家の、義

兄を薬殺し部下を公開処刑した暴君を讃え、「体制を保証する」だと。どう

いう事だ。側近は文言を訂正しなかったのかね。トラムプの無責任な場当たり的

言動、此処に極まれり、です。

こういう見地、品性に欠けた人間をダイトーリョーに選ぶ国なんです、アメリカは。

おっと、極東の島国も見地、品性に欠けた人間がシュショー、ソーリダイジンでした。

閑話休題 バーブラ・デインの「ホット・ジャズ、クール・ブルーズ、アンド・ハードヒッティング・

ソング」、以上、3曲をお届けしました。

 

M16.Seasons Of My Heart(2’12”)George Jones

G.Jones, D.Edwards- RetroWorld Blue178

 

N  お聞きいただいたのは「シーズンズ・オヴ・マイ・ハート」、ジョージ・ジョーンズです。

音楽雑誌エリス最新号の第16回亀渕昭信「どうしても聞いておきたいアメリカン・ポ

ップス1001」にはジョージ・ジョーンズの「ホワイト・ライトニング」が出てきます。ノースカロラ

イナで密造酒業者の歌で、このヒットがこの変わり者アル中患者を全国的な人気者に

してくれたんだそうです。ちょっと聞いてみましょう。

 

M17.White Lightning(2’52”)George Jones

-Richardson- RetroWorld Blue178

 

N  かなりヒルビリー的な、カントリー・ロックンロールですね。ジョージ・ジョーンズは沢山の自作

ヒットを持っていますが、これは他の人間が書いた歌です。作者はJ.P.リチャードスン。

作者の自唱仕様もあります。そちらもどうぞお聞きください。

 

M18.White Lightning(2’16”)The Big Bopper  

-Richardson-  USM Media USMMCD0012

 

N  J.P.リチャードスン作「ホワイト・ライトニング」、強烈なノヴェルティ調でした。唄っているの

も作者自身ですが、ここでは「ザ・ビッグ・バッパー」という芸名を使っていま

す。ロックンロール創成期のこの手のゲテ歌を得意としたヒーローのひとりです。彼の書

いた1曲は、この中にも唄い込まれていました。

 

M19.Good Old Rock’nRoll(3’26”)Dave Clark Five 

-Smith,Chin,Micheals,Equine,Berry,Johnson,Blackwell,Penniman,

Richardson,Williams,Perkins-   Universal 1781774

 

N  キャロルのデビュー・アルバム『ルイジアンナ』B面の1曲目に収められていた「グーッド・

オールド・ロケンロー」です。わたしは長い事、A面とB面を取り違えていまして、

CDを手に入れるまで、このLPはこれで始まっていると思っていました。

今のはデイヴ・クラーク・ファイヴのオリヂナル版。テーマに続いてメドリーで次々に唄われ

るのは「スウィート・リトル・シクスティーン」「のっぽのサリー」「シャンティリー・レイス」「陽気に

やろうぜ」「ブルー・スェード・シューズ」の5曲です。この中の「シャンティリー・レイス」

がザ・ビッグ・バッパーの歌なんですね。日本でのヒット状況を考えると、一番知

られていないかも知れません。わたしも当初は誰の歌か分かりませんでした。

では「シャンティリー・レイス」、オリヂナルでどうぞ。ザ・ビッグ・バッパーです。

 

M20.Chantilly Lace(2’24”)The Big Bopper

-Richardson- USM Media USMMCD0012

 

M21.Air Crush Newscast(0’45”) 

 

N  ザ・ビッグ・バッパーで「シャンティリー・レイス」でした。彼の作品にノヴェルティ味が共通

しているのは、元々がテキサスのラジオ局のDJだったせいでしょうか。作曲者とし

て成功したひとつが先の「ホワイト・ライトニング」でした。

その後で流れたのは1959年2月4日のラジオ・ヌーズ同録。飛行機事故で3 人

の前途有望なロックンロール・スターズが亡くなった事を告げています。その3人とは、

バディ・ホリー、リッチ・ヴァレンス、そしてこのザ・ビッグ・バッパーでした。この事故

についてもカメちゃんは今回の「どうしても聞いておきたいアメリカン・ポップス1001」

で触れています。それにつきましては、来週ゆっくりとお話ししましょう。

時間がなくなっちゃった。

ツイターに写真が揚がってましたが、先週の土曜日に新宿のカブキラウンジでのDJ

ショウへ行ってきました。宮治の淳に出したメイルが戻って来ちゃうんで、直接本

人に会いに行ったのです。「幻」首都圏の聴取者約半数さま達が聞きに来て

いました。その時オリヂナルが流れた「ミスタ・ムーンライト」、これのビートルズ版を聞き

ながら、今朝はお別れです。「アサー」が出て来ません。悪しからず。

写真は夏の衣替え。台は風呂場の簀です。今までで一番上手く撮れたかな。

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/bde653e2f47a53a41a86d2de6912282c744c290f

ダウンロードパスワードは、i2ttuv50です。

「おっ月さんよ」が終わって、ちょうど時間となります。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

M22.ミスター・ムーンライト(2’37”)ザ・ビートルズ

-Johnson-  EMI CDP 7 46438 2

Awesome Rock【2018/06/15 O.A.】Playlist

Awesome Rock【2018/06/15 O.A.】Playlist

371回目、6月15日の番組は、

スペインのスラッシュメタル・バンド=CRISIXの最新作『AGAINST THE ODDS』特集!

2018年3月23日発売!血沸き肉躍るスラッシャーです!


M01: Wanna Lie With You  /  Royal Mob ※9月来日決定!

M02: You Haven’t Done Nothing (悪夢)  /  Roger Daltrey

M03: Always Heading Home  /  Roger Daltrey

<コーナー: AwesomeRecommendation>

M04: Ultra Thrash  /  Crisix

M05: Get Out Of My Head  /  Crisix

M06: Leech Breeder  /  Crisix

M07: Hardwired (METALLICA Cover)  /  Crisix

<コーナー: AwesomeRecommendation>終わり

おしまい♪


全員総ヘッドバンギング!

中央エフエム Awesome Rock
澤田修の完全監修番組。選曲、編集、トーク、全て担当!
毎週金曜日21時~21時半。再放送:毎週土曜日23時~23時