カテゴリー : 2019年 9月

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/09/14

mb190914

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、わツシいサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年0 9月14日

 を始めましょう。

  先週末、アサーの台風は皆さんの町では如何でしたか。mb送信所では「幻」

 制作に重要なミクサーが水を被りまして、日曜日に分解乾燥作業でした。こうい

 う時に慌てて電源を入れると水は電気を通しますから、短絡しておダブツとな

 ります。以前それで高級アムプを壊したことがあるので、今回は慎重に行い、

 無事を確保、今朝もお届けすることが出来ました。良かったあ。

  急な大雨にはその4日後も出かけた直後に奇襲されまして、酷い目に会い

 ました。ついてないですね。

  さてモーニン・ブルーズ2019年0 9月14日、今朝のワルツは、ロバート・ランドルフです。

  「ハヴ・マーシー」。

M01.Have Mercy(4’17”)Robert Randolph & Family Band co.

-R.Raandlph- Provogue 7585

N  ロバート・ランドルフで、ワルツ「ハヴ・マーシー」でした。新しいアルバム『ブライター・デイズ』

 の名義は「ロバート・ランドルフとファミリー・バンド」となっています。当然ながらゴスペ

 ル色が強いのですが、今回の作品は信仰心が滲み出るような印象ですね。

  今の「ハヴ・マーシー」も、唄い出しはエリック・クラプトン的なのですが、すぐに本物

 のゴスペルへと形が整って行きます。上手な人が弾くスティール・ギターの表現力は、

 通常のエレキの5倍くらいあります。かつて内田裕也とフラワーズでスティールを弾いて

 いた小林勝彦は、当時どの日本のギタリストよりロック的でした。『チープ・スリルズ』の

 コピーも、彼がいたからこそ成立したのではないでしょうか。「心のかけら」と

 かね。

  今回もロバート・ランドルフはかなり狂った演奏を聞かせてくれます。それはとて

 も素晴らしい。ただアルバム全体を聞いていましたら、妙にスライ・ストーンを連想し

 ました。それとプリンスですね、漠然と浮かび上がって来たのは。

  ロバート・ランドルフとファミリー・バンドでもう一曲どうぞ。

  「ストレインヂ・トレイン」。

M02.Strange Train(5’16”)Robert Randolph 

-R.Raandlph, D.Ramsey, S.Sanders, A.Roitere-  Provogue 7585

M03.Love Has Finally Come At Last(3’44”)ジェニファー・ララ

-P.Moten, B.Womack- Pヴァイン PCD-17794

N  とても緊張感の高いロバート・ランドルフとファミリー・バンドの「ストレインヂ・トレイン」に続

 けましたのは、ボビー・ヲマックとパティ・ラベルが1984年に吹き込んだ。「ラーヴ・ハ

 ズ・ファイナリー・カム・アト・ラースト」でした。ジャマイカの女性歌手ジェニファー・ラーラのカヴァ

 です。彼女の『ウィークエンド・ラヴィング』というアルバムが国内発売されました。こ

 れはフランスで1986年に発表されていまして、これまでアナログ盤しかなかったの

 を日本仕様として特別にCD化したものです。

  ミス・ラーラは知る人ぞ知るラヴァーズ・ロック歌手です。完全オリヂナルのヒット曲がない

 ので、なかなか名前が上がって来ませんが、お聞きのように魅力的なアルト・ヴ

 ォイス、それも一瞬ピッチ不良ではないか、と感じさせるような絶妙の音程感を持

 っています。

  ジェニファー・ラーラ、『ウィークエンド・ラヴィング』からもう一曲ラヴァーズ・ロックをどうぞ。

 原曲は、テディ・ペンダグラスが交通事故後に発表した感動的な作品でした。

  「イン・マイ・タイム」。

M04.In My Time(3’50”)ジェニファー・ララ

-C.Well, M.Masser-  Pヴァイン PCD-17794

N  ジェニファー・ラーラで「イン・マイ・タイム」でした。この『ウィークエンド・ラヴィング』は、ダ

 ンスホール・レゲが行き着くところまで行って、スタイルがひと回りした今、とても落

 ち着いて聞くことの出来る1枚になっています。

  ミス・ラーラとは、実はわたしも接点があります。1990年の初め頃、国内企画

 でラヴァーズ・ロックのアルバムを続けざまに制作していた頃、キングストンで出会いまし

 た。現地調達の女性シンガーに穴が出て、誰かいないかと探していた時に、キング・

 ジャミーズが推薦してくれたのが、ジェニファー・ラーラでした。その頃彼女はキングストン の

 郊外に住んでいて、本番当日はバスでセイントルチアのジャミーズ・ステューディオにやって来

 て、この歌を吹き込んでくれたのです。

M05.追憶(4’43”)ジェニファー・ラーラ

-A.Bergman, M.Bergman-  ポリスター  PSCW-1116

N  バーブラ・ストライザンドで有名な「追憶」、ジェニファー・ラーラでした。決して笑いか

 けて来ない表情がバーブラと重なります。アルト帯域の声が生きていますね。

  この吹き込みで、これは彼女にピッタリだと閃いたのが、次のヒット曲でした。

  お聞き下さい、カルチャー・クラブの「君は完璧さ」。

M06.君は完璧さ(5’03”)ジェニファー・ラーラ

-Culture Club-  ポリスター  PSCW-1156

N  当初は「冷たくしないで」だった邦題が「君は完璧さ」に変わったカルチャー・

 クラブ、ボーイ・ジョージの「ドゥ・ユー・リリー・ヲント・トゥ・ハートゥ・ミー」、ジェニファー・ラーラ

 でした。もう少しキイを下げてオカマ度を強調しても良かったかな。

  わたしとセッションしていた頃、既にミス・ラーラは現役バリバリの第一線から退いて

 いまして、時おり転がり込むこういった録音の仕事をこなしていました。普

 段は妻と母親の仕事に専念していたのかな。確か一度は息子を連れてステューディ

 オに来たこともあります。先に紹介したアルバム『ウィークエンド・ラヴィング』はそのち

 ょっと前に吹き込んだもので、上手な唄の落ち着いた印象は変わりません。

  基本的に彼の島の人たちは皆んな音楽の才能に長けていて、例外を除けば、

 唄は誰でも上手です。ミス・ラーラ級の人は大勢いるでしょう。そんな中でわたし

 が強く惹かれたのは、声、テーオンのミリョクでした。

  さて、先週の最後にお届けしたジミー・スミスのヴァージョンは、「現」時代の最後

 にお届けしていたのですね。思い出しました。ペタシ66さん、ご投稿ありがと

 うございます。

  今朝は、ジェニファー・ラーラとコリン・ローチとのデューオでお送りしましょう、

  「エンドレス・ラーヴ」。

M07.エンドレス・ラヴ(5’29”)コリン・ローチとジェニファー・ラーラ

-L.Ritchie- ポリスター  PSCW-1156

M08.マーサ・マイ・ディア(2’29”)ザ・ビートルズ  

-J.Lennon, P.McCartney-  東芝 TOCP-71050/51

N  突然ビートルズ、これはポール・マカートニが絵本の原作を書いた、という報道を見て

 閃き、お届けした1曲です。本当はウイングズ時代の「メアリーの子羊」をお聞き頂

 きたかったのですが、何故かその辺のシングル盤がゴッソリと行方不明だったので、

 ポールがまだジェーン・アッシャーと暮らしていた頃の愛犬「マーサ」を唄った「マーサ・マイ・

 ディア」としました。

  ポールの動物の歌には「山狸ロッキー」というのもあります。こちらは恋人を横

 取りされた狸が相手を殺そうと思い立つ物騒な内容なので、子供に読んで聞

 かせる絵本の題材としては、あまり相応しくありません。それで毛の長い大

 きな犬のマーサに登場して貰いました。

  ポールはこういう健全な歌が得意です。ただジョン・レノンと張り合っていた頃は

 なかなかそういう性格を表に出せなかったのではないでしょうか。何しろ「世

 界の反逆児」ですからね。それでもグループが分裂しかけ、それぞれがバラバラ

 に録音制作をするようになって、この才能は発揮されて行きます。先程の「マ

 ーサ・マイ・ディア」も、ポールひとりがピアノと唄、他は雇われの弦楽器奏者たちで、

 ビートルズのメムバは誰ひとりとして参加していませんでした。

  ところで「メアリーの子羊」と言えば、この仕様も珍しいひとつでしょう。

  オ-ティス・レディングです。

  「メリーさんの子羊」。

M09.メリーさんの子羊(2’33”)オ-ティス・レディング

-pd.-  ワーナー・パイオニア P-5181/3

N  オ-ティス・レディングの唄う「メリーさんの子羊」でした。これは彼の2枚目のシング

 ルのB面曲でして、LP未収録だったものです。イントロの管のリフはそのまんまバ

 ーケイズの「ソウル・フィンガー」ですね。オーティスには珍しくバック・グラウンド・コーラスが入

 ったナムバでもあります。彼が航空機事故で亡くなって10年後に出た『テン・イヤ

 ーズ・ゴーン』という3枚組LPの目玉曲として収録され、当時の日本ファンを驚か

 せたものでした。

  さて、ずっと低調安定期に入ったかのような新譜CDの制作と発売、既に

 世界の大手は「もうCD製造の販売のように馬鹿馬鹿しい事はやめろ」とい

 う通達を出しているそうです。「配信で充分にやって行けるし、吹き込みや録

 音背作は、やりたい奴らが勝手にやればいいんだよ」という判断だそうです。

 ま、ゴモットモでしょう。大きな販売店の売り場もパッとしませんね。覗いてもヒジ

 ョーに寂しいジョーキョーです。

  そんな中で過去に知らなかったLPがCDになった物に出会う機会は、逆に

 多くなっています。次にご紹介する、ビッグ・ママ・ソーントン がマディ・ウォーターズ・

 ブルース・バンドと行ったセッションのアルバムはなかなかの手応えでした。原盤はアーフリー

 ですから、日本ではこれまで正式に紹介されてなかったでしょうね。

  ビッグ・ママ・ソーントンは、エルヴィス・プレズリの、あの「ハウンド・ドグ」のオリジナルを

 唄った女性です。対するマディ・ウォーターズ・ブルース・バンドには、1966年ですか

 らジェイムズ・コトンとオーティス・スパンがレギュラー構成員の時代です。これは悪い筈があ

 りません。録音はシカーゴではなくサン・フランシスコで、1966年4月25日に行われて

 いました。

  ではビッグ・ママがヴォーカルだけでなくドラムズも担当、たぶん叩きながら唄った

 んでしょう。オーティス・スパンのバック・アップもいい感じです。

  ゴスペル調のビッグ・ママのオリヂナル曲です。これはゴスペルだな。

  「ガイド・ミー・ホーム」。

M10.ガイド・ミー・ホーム(4’32”)

ビッグ・ママ・ソーントン with マディ・ウォーターズ・ブルース・バンド1966

-W.M.Thornton-   ライス FLR-5523

N  「ガイド・ミー・ホーム」、ビッグ・ママ・ソーントンと1966年型マディ・ウォーターズ・ブルース・

 バンドでした。このセッションは事前の準備が整っていない状態で行われたような

 気もします。聞いていますと、その場の流れで進行せざるを得なかった状況

 が、伝わって来るのですね。次の「シンス・アイ・フェル・フォー・ユー」も、そんな一例。

 多分これはビッグ・ママだけが知っていて、「あたし唄ってみるから、あんたた

 ちついて来てよ」と始まったのではないでしょうか。どうも皆んな原曲を知

 らないようです。オーティス・スパンがなんとか押っ付けて成立してる感じですね。

 そこが面白い。

  お聞き下さい、「シンス・アイ・フェル・フォー・ユー」

  ビッグ・ママ・ソーントンと1966年型マディ・ウォーターズ・ブルース・バンドです。

M11.シンス・アイ・フェル・フォー・ユー(4’33”) 

ビッグ・ママ・ソーントン with マディ・ウォーターズ・ブルース・バンド1966

-W.M.Thornton-   ライス FLR-5523

N  「シンス・アイ・フェル・フォー・ユー」、ビッグ・ママ・ソーントンとマディ・ウォーターズ・ブルース・バ

 ンド1966でした。これはバディ・ジョンスンが座付歌手だったエラ・ジョンスンに歌わせ

 た1943年のR&Bヒット曲ですが、マディ・ウォーターズ・ブルース・バンドの面々は、よ

 く分かってなかったようですね。ですから、作者の記述がビッグ・ママ・ソーントン

 になっているのも許してあげましょう。

  では、同じ歌の完璧なカヴァを、ナタリー・コールとリーバ・マクタイア、ふたりの女性歌

 手の二重唱でどうぞ。名盤『リズム・カントリー・アンド・ブルーズ』からです。

  「シンス・アイ・フェル・フォー・ユー」。

M12.Since I Fell For You (4’18”)Natalie Cole & Reba McEntire   

-B.Johnson-  MCA  MVCM-466

N  「シンス・アイ・フェル・フォー・ユー」、ナタリー・コールとリーバ・マクタイアでした。これに較べれ

 ば、さっきの同じ題名の歌はビッグ・ママ・ソーントンだけが同じこの歌を唄ってい

 て、他の人たちは「何だこの歌、知らねえなあ」みたいな演奏でしたね。大

 きく破綻しなかったのは流石であります。

  さて、先週この夏初めての経験、ボッサノーヴァをお送りしましたら、面白い録

 音に出会いました。ヴェルテルというブラジルに暮らすフランス系の人間が唄ったボッサノ

 ーヴァ調の楽曲集です。1970年の作品ですから、既に充分ボッサノーヴァは自身の

 世界を確立していた時代ですが、ヴェルテル本人がどこまでその音楽を意識して

 いたかが不明です。私の邪推ではボッサノーヴァみたいに仕上げる意図はなく、ヴ

 ェルテルが自分の音楽をブラジル人たちと演ってみたのではないか、というのが結

 論ですが、果たしてどうでしょう。ただ彼のフランス語の唄い方が、限りなく

 ジョアン・ジルベルト的でもありまして、とてもボッサノーヴァ調なんですね。ここが面

 白い。

  まずは「マラリア」を聞いて下さい。

M13.Mararia(3’53”)ヴェルテル      

-Werther, A.Gill-  ディスクユニオン UNCD024

N  如何でしょうか。未完成な部分もありますが、最終的に唄でまとまって終わ 

 るところが、わたしは気に入りました。決まり切ったボッサノーヴァのパタンに寄り

 かからないリズムにも好感が持てます。ポルトガル語とフランス語は相当に違うでしょ

 うが、複雑な発音という点では日本語しか分からないわたしには、この音楽

 の 秘密のひとつが分かったような気にもなりました。

  ヴェルテル、次はよく知られた楽曲のモチーフを基に展開して行きます。

  「アヴェ・マリア」。

M14.Ave Maria(3’00”)ヴェルテル             

-C.Veloso-  ディスクユニオン UNCD024

M15.ワン・ノート・サンハ(6’07”)スタン・ゲッツ    

-A.C.Jobim-  グラムフォン SKV-1005     

N  ヴェルテルの「アヴェ・マリア」に続いてお聞きいただいたのは、ご存知「ワン・ノート・

 サムバ」、スタン・ゲッツの名演でした。これ、お聞きのようにアナログ盤を使いました。

 それも33回転のコムパクト盤です。数年前になりますか、ジャズのシングル盤に興味

 がありまして、中古盤で見つけたら買っていました。その頃手に入れた一枚

 です。A面が「ディサフィナード」と「鵞鳥のサムバ」、ガチョーです。そしてB面はこ

 の「ワン・ノート・サムバ」1曲という変則 構成。解説はイいソノてルヲ、ソノテルです。お

 そらく1966年の発売でしょう。

  先週アストラッド・ジルベルトをお届けしたら、嬉しい反応が複数ありまして、今

 朝もお届けしました。どちら様も散々聞いて来たでしょうから、新鮮味とい

 う点では今ひとつかも知れませんが、ボッサノーヴァの真髄云々はともかくとして、

 実によく出来た録音ですね。この雰囲気を演出するのは並大抵の技量では出

 来ないでしょう。

  ところでこのコムパクト盤、売れたのかなあ、そんなことも気になりました。

  さて次はアーマド・ジャマルのソロ・ピアノ演奏集です。録音は2016年、17年に済

 ませていたようです。国内で正式に発表されたのは今年になってから。新譜

 として扱って良いでしょう。

  この人はわたしも知っている。なぜかと言えば、シカーゴのチェス・レコードのジャ

 ズ・レイベル、アーゴに在籍していたのでカタログなどで見ていたのでしょう。ただ

 聞くのは初めてかも知れません。少なくとも記憶にはございません。

  ではアーマド・ジャマルの最新ソロ作品、ご一緒にどうぞ。

  では新譜の新曲です。何と即興演奏で作曲を同時に行って完成させたとい

 う、

  「ビコーズ・アイ・ラーヴ・ユー」。

M16.Because I Love You(6’00”)アーマッド・ジャマル

-A.Jamal- キング・インターナショナル KKE 096

N  「ビコーズ・アイ・ラーヴ・ユー」、アーマド・ジャマルのソロ作品『バラード』からでした。

 即興演奏で作曲を同時に行ったという記述には当初驚きましたが、聞いてい

 てピアノ・ソロなら出来なくもないな、という気になりました。この位の人にな

 れば、浮かんだ音はすぐ出せる、あるいは勝手に指が進んでいくでしょうか

 ら、技術的な問題などがある訳ない。それよりも何をどう弾くか、というこ

 とが問題になります。ソロでこういう風に即興演奏と作曲を同時に行うのは面

 白い試みですね。今の「ビコーズ・アイ・ラーヴ・ユー」でも、明らかに「あ、今こ

 こで次どうしようか考えてるな」というような場面が見えました。面白い。

  さてこのアーマド・ジャマルはあのマイルス・デイヴィスがたいそう気に入っていたピアニ

 ストだそうです。一時期熱心に自分のコムボのメムバにならないか、と誘いをかけ

 ていたらしいですね。ただジャマルはシカーゴを出たくなかったので、断り続けた

 そうです。これもいい話。以前お話ししたジョン・ルイスと同じく、マイルスがメムバ探

 しで苦労するなんて痛快です。

  結局ジャマルにふられたマイルスは、レッド・ガーランドをピアニストとして雇い入れる事

 になりますが、彼にジャマル風のブロック・コードを弾かせて「いいね、それだよ」

 と喜んでいたそうです。これもいい話。

  では以前もお届けしたレッド・ガーランド、そしてポール・チェインバーズがベイス、フィリ

 ー・ジョー・ジョーンズがドラムズというトリオ演奏で、どうぞ。

  「ビリー・ボーイ」、1958年の録音です。

M17.Billy Boy(7’17”)Miles Davis

-trd.-  Columbia CK 40837  

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  台風で停電の被害に遭われた方々、ご愁傷さまです。もう通電しましたか。 

 毎日沢山の報道がありましたが、考えてみれば、それも全て電気を使って送

 られているのです。この「幻」も同じです。電気がなければ、送ることも開

 くことも出来ません。わたしたちは既に、電気なしでは生きて行けない社会、

 生活環境で暮らしているのです。音楽だって聞けない。演奏もエレキがなけりゃ

 全くダメですからね。「ネットも携帯電話もつながらなくてどうしようもない」と

 いう悲鳴があちこちで上がっていました。でも振り返れば、ほんの20 年

 程前には、誰もそんな物使ってなかった筈です。妙な心持ちになりました。

  電気が通って、開口一番「これで眠れる、洗濯も出来る、炊飯器でご飯が

 炊ける、今夜テレビ何やんだっけ」と叫んだ女性がいました。これ、非常に印

 象的でした。

  この問題が沈静化した後、「こういう事が起きた時のために、安定した電力

 供給を。そのために原子力発電所の確保が必要です」と、東京電力は言い出

 すに決まってる。わたしは彼らがそのために、意図的に復旧に時間をかけて

 るような気もします。気をつけましょう。

  さて、特別付録は以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/e6818fc7aad4ff46aa1f0ebfef9c98a959e9a169

   ダウンロード・パスワードは、ugt7jijhです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

♪♪ Twitter “#blues761″の閲覧はコチラ♪♪

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/09/07

mb190907

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年09月07日を  

 始めましょう。

  先週の更新遅延、ご迷惑をお掛けしました。「オネスト・アイ・ドゥ」正直に言い

 ますと、「幻」を定期更新するのは、今のわたしにとって結構な負担なのです。

 ただしわたしは我慢強い人間なので、「『おしん』の『しん』は辛抱の『しん』」

 を標語として続けておりますが、実際は楽でありません。「畜生め」という思

 いになる事もしばしばです。そんな時に95,000,009人の「まだ見ぬ恋人」た

 ちのお顔が浮かんで「ドゥ・イト・アゲイン」を続けているのです。まだ明けきら

 ぬ「アサー」に「リアルタイムで待ってるんだけど」なんて囁やかれちゃたまりません。

 それを踏みにじりまして、大変申し訳ありませんでした。今後気をつけます。

 担当者は死刑に処しましたが、秋のお彼岸で早くも現世に戻ってきて投稿な

 どしているようです。昨日は電話してきましたよ。どうもあの世は出入獄管

 理局が甘いようですね。

 さてその正規投稿欄ではなく、ウラ聴取者が盛んにやり取りをしているトゥイター頁

https://twitter.com/hashtag/blues761?f=tweets&vertical=default  に謎の

 投稿がありました。更新を待つ想いが募ったのでしょうか、それはなぜか競

 馬の動画でした。「オレハマッテルゼ」という馬が最後の直線で鮮やかな逆転勝利を

 収めた時の記録です。博才が全くないわたしは当初、何の事なのか分かりま

 せんでしたが、ついその投稿動画を観てしまいました。

   おかしな名前の馬には今更驚きませんが、これには参ったな。

  「オレハマッテルゼ」。

M01.俺は待ってるぜ(2’37”)石原裕次郎

-M.Ishizaki, J.Uehara-  テイチク  TECE-28494

N  この馬主が裕次郎のファンである事は歴然としています。それにしても凄いな

 あ。個人で馬を持つというのはこういう事ができる。「キミトイクツマデモ」とか「ミナ

 トクノヨーコ、ヨコナガモトウマ」なんかが走ったら面白いですね。「アサー」とか「モーニン・ブ

 ルーズ」もいいな。対抗には「ヘヴェメトー」とか「アーサム・ビーツ」が出走します。

  それはともかく、「オレハマッテルゼ」です。裕次郎のこれも映画主題歌かな。世

 の中には生き裕次郎辞典みたいな人が大勢います。それに較べればわたしは

 あまり詳しくはない。映画は「嵐を呼ぶ男」を観ただけです。それもテレビで

 ね。

  歌はいいのがあるなあ、とは感じていましたが、2枚組LPベスト盤がどこか

 にある程度。この「オレハマッテルゼ」も図書館で借りて来ました。ファンとは言えな

 いな。「俺は待ってるぜ」は小学校低学年の時に遊びに行った友達の家で、そ

 この親父が「俺は待ってるぜ」のとこだけ何度も唄ってるのを聞いたのが最

 初でしたね。あの人は何を待ってたんだろう。ひょっとして、あの親父が「オ

 レハマッテルゼ」の馬主かも・・・あ、それはないですね。

  その時は「なかなかの歌だなあ」という思いしかありませんでしたが、成

 長して他の音楽を聞くようになって「あ、これも『俺は待ってるぜ』だ」と

 妙に納得した歌があります。

  アストラッド・ジルベルトでどうぞ、「待ちましょう」。

N02.I Will Wait For You(4’38”)Astrud Gilberto

-M.Legrand, N.Gimbel- Verve 821-556-2

N  ご存知、フランス映画「シェルブールの雨傘」の主題歌です。これに英語詞を乗っけ

 たのが、今の「待ちましょう」です。こちらもわたしは映画を観ていないの

 で詳しくは語れません。

  唄っていたアストラッド・ジルベルトはボッサノーヴァの神様、ジョアンの奥さんで、人前

 で唄った経験がなく、「その素人さが受けた」などと評価されていましたが、

 若い頃は音楽に充分親しんでおり、ナラ・レオンと旧知の仲だったそうです。

  アメリカでボッサノーヴァが流行り始めた時にスタン・ゲッツが彼女に目を着けて「イパネマ

 の娘」を唄わせて大成功。以降は「ボッサノーヴァの女王」のように奉られました

 が、本人はそれほどブラジル音楽を意識してたようではないですね。唄ってい

 る歌の歌詞はほとんど英語ですし、今の「待ちましょう」は、ボッサノーヴァでは

 なく、スロウなワルツでした。このリズムを完全に無視したかのような唄い方は、彼

 女しか出来ません。驚異的な芸当です。

  1970年代の「世界歌謡祭」で、アストラッド・ジルベルトの実物を観た事がありま

 す。「これがあのアストラッドか」、と感慨も新たでしたが、ベルカント的な唄い上げが

 支配的な「歌謡祭」で、あの声、声量、節は不利で、前後の大仰な参加者の

 間に埋れてしまった印象があります。日本ではその物憂げな情感でボッサノーヴァ

 の雰囲気を決定づけたとも言えますけれどもね。

  さて、「待ちましょう」に接して、「今年はボッサノーヴァを聞かなかったな」と

 思い当たりました。ですから往く夏を惜しみつつ、今朝はアストラッド・ジルベルト

 を少しお届けしましょう。

  次は、「瞑想」。

M03.瞑想(2’39”)アストラッド・ジルベルト

-Jobim, mendoca, Gimbwl- ユニバーサル UCCU-99151 

N  これは傑作ですね、「瞑想、迷走」アストラッド・ジルベルトでした。わたしはアストラ

 ッドの持ち歌で一番好きかも知れません。透明な水の中に浮かぶタツノオトシゴ、あ

 るいは 流動的にゆっくりと泳ぎ回るイカのような映像が見えて来ます。いや

 深く沈んでゆく自分の体かな。これにも「I will wait for you」と、「わたし待

 つわ」が出て来て繰り返されるので、よく「シェルブール」と混同していました。

  さてアストラッドは、ゲッツが仕掛けた「イパネマの娘」の大ヒットで夫婦仲がこじれて

 しまいジョアンと離婚、今の「瞑想」はその前後の作品です。「待ちましょう」

 も離婚後の吹き込みで、俄然やる気になったアストリッドは60年代後期に同傾向

 のヒットを連発していました。

  では、往く夏を惜しんで送るアストラッド・ジルベルトの唄声、

  今度はワルター・ワンダレイのオルガンと一緒です。

  「サマ・サムバ、ソー・ナイス」。

M04.So Nice(2’35”)Astrud Gilberto

-M.Volie, P.Volie, N.Gimbel-  Verve 821-556-2

M04.朝のコーヒー(3’24”)エラスモ・カルロスとナラ・レオン

-R.Carlos, E.Carlos- ポリドール  MP 2642

N  アストラッド・ジルベルトの「サマ・サムバ、ソー・ナイス」に続けました、エラスモ・カルロスとナラ・

 レオンの唄う「朝の珈琲」、この倦怠感がたまらなく好きで、もう30年くらい聞

 いてるかな。いや、1980年の発売だから40年ですね。エラスモ・カルロスというブラ

 ジル音楽界の偉人の就業20周年記念盤で、今のナラ・レオンをはじめジョルジ・ベン、

 ガル・コスタと言った大御所が全員集合。素晴らしいサムバの世界を繰り広げてく

 れます。

  日本で国内発売された時のLPで持っていまして、確かCD-Rに焼いたのが

 あった筈だ、と今朝のためにこの「朝の珈琲」を探していたら、その途中で

 夏場に毎年必ずお送りしていたこの歌に出会いました。今年はまだお届けし

 てませんでしたね。

  アズワドです、「ザ・ベスト・オヴ・マイ・ラーヴ」

M05.The Best Of My Dream(4’00”)Aswad

-D.J.Souther-  Island  846 690-2

M06.I’ve Gotta Get A Message To You(3’08”)Bee Gees

-B.Gibb, M.Gibb, R.Gibb-  Polydor 519 453-2

N  先日、友達に貸していたCDが帰ってきました。『ザ・ヴェリー・ベスト・オヴ・ 

 ビージーズ』です。20年間以上に亘り世界のヒット・パレイドに君臨した、来日して

 いない世界的ヴォーカル・グループ、「マサがチューするんだよ」「イヤン」でお馴染みのビー

 ジーズです。このベスト盤は1967年から79年までのヒット曲を集めた物ですが、

 ディスコ音楽にカレーなる転身をする前には、興味深い楽曲がある事に今更ながら

 気づきました。

  今の「獄中の手紙」もそのひとつです。刑の執行を迎えた死刑囚が立ち会

 いの宣教師に愛する人へひとこと残したい、と乞う悲劇的な場面を唄った傑

 作です。ギブ三兄弟の声と高音域の叫びが見事にハマっていますね。別に60年

 代後期のメセヂ・ソングの流れに乗ったわけではなく、ロビン・ギブの歌作りの霊

 感が冴えた1曲でしょう。日本でもヒットしていましたよ。昔からデスコでフィヴ

 ァってただけじゃないんです。

  次のは事実上デビュー・ヒットになる1964年の作品です。

  「ヌー・ヨーク炭鉱の悲劇」。

M07. New York Mining Disaster 1941(2’11”)Bee Gees

-B.Gibb, R.Gibb-  Polydor 519 453-2 

N  これは落盤事故で地下炭鉱に閉じ込められて救出を待つ作業員の話です。

   ジョーンズさん、わたしの妻を知りませんか

   しーっ、大きな声を出すな。また地面が崩れるじゃないか

  ここのやりとりがツボですね。緊張感高まります。日本でもシングル発売され

 てはいましたが、ヒットには至りませんでした。ましてこの内容を理解していた

 人間は、皆無だったのではないでしょうか。ビージーズが評価され始めるのは

 何と言っても、「マサがチューするんだよ」「イヤン」の、「マサっちゅう摂津おっさんが

 な」の、「マサチューセッツ」以降でしたから。

  次の「トゥ・ラーヴ・サムバディ」も「マサ」以前のヒットでしたが、こちらはジュリーが 

 タイガーズ時代に唄ってたのをテレビで観た覚えがあります。所属レコード会社が同

 じだったためか、タイガーズは破竹の勢いの世界的存在に擦り寄っていまして、

 頼み込んで楽曲提供も受けています。「スマイル・フォー・ミー」と言ったかな。今こ

 の歌「トゥ・ラーヴ・サムバディ」はニーナ・シモンの素晴らしいカヴァでをよく聞いていま

 す。

  ではオリヂナルでどうぞ。「トゥ・ラーヴ・サムバディ」、ビージーズです。

M08.To Love Somebody(3’02”)Bee Gees

-B.Gibb, M.Gibb, R.Gibb-  Polydor 519 453-2

N  「トゥ・ラーヴ・サムバディ」、ビージーズでした。この歌はとてもソウルフルなメロディ

 展開を持っています。繰り返しの部分の胸に迫る3人のヴォーカルもいいですね。

  さて、先ほどの「獄中の手紙」、これをカヴァしたのが、パーシー・スレッヂ、「男

 が女を愛す時」のあの黒人R&B歌手です。ところがなぜかお蔵入りとなって

 しまいました。1970年ですからオリヂナル発表後3年後の事です。今ならユーチューブ

 で聞く事が出来ます。箱組みのアトランティック吹き込み完全集に入っていますが、

 わたしはまだ持っておりません。安い出物待ちです。

  では同じ「アイヴ」で始まるパーシー・スレッヂの歌をどうぞ。

  「アイヴ・ガッタ・ドリーム・トゥ・リメムバー」、オーティス・レディングがオリヂナルです。

M09.I’ve Got A Dream To Remember(4’09”)Percy Sledge

-O.Redding-  Virgin 7243 8398712

M10.Sister Pitiful(2’24”)Judy Clay  

-0.Redding-  Ace CDCHD 1352

N  パーシー・スレッヂで、「アイヴ・ガッタ・ドリーム・トゥ・リメムバー」そしてやはりオーティス・

 レディングのオリヂナル「ミスタ・ピティフォー」、ジュディ・クレイでした。ピアノが素敵でしたね。

 誰だろう。唄うのは女性ですから「みんなはアタシのことシスタ・ピティフォーって呼ぶ

 のよ」と唄ってました。こちらはオーティスのカヴァ曲を集めた『ハード・トゥ・ハンドル  ブ

 ラック・アメリカ・シングズ・オーティス・レディング』という編集盤に収められています。通

 常この種のコムピ盤にはオリヂナル仕様と著しく異なる解釈の変奏曲が入っている

 ものですが、こちらは全21曲、殆どがオーティスの唱法に強く影響を受けた仕上

 がりとなっている点が面白いですね。イギリスのエイス・レコードから2012年に発売

 された盤でした。

M11.You Are There(3’00”)The Launchers   

-A.C.Donalds, O.Kitajima-  CT25-5570

N  先ほどビージーズの「獄中の手紙」の行りで「この内容を理解していた人間は、

 皆無だったのではないでしょうか」と、申し上げましたが、当時この歌の重

 要性に気づいていた神奈川県に住んでいる慶応大学生が、ひとりいました。

  今の「ユー・アー・ゼア」の唄と演奏をしていたザ・ランチャーズの喜多島修です。

 彼は早々と「ヌー・ヨーク炭鉱の悲劇」に着目していまして、実演の場では「獄中

 の手紙」も採り上げていました。ザ・ランチャーズと言いますと加山雄三のバック・

 バンドとして世に出て、G.S.ブームで一本立ちした時も「渚の貴公子」なんて甘

 ったるいキャッチフレイズで清純魚食系男子路線を歩まされていましたが、リード・ヴ

 ォーカルとギターを担当していた喜多島修の音楽意欲は世界水準を見据えた逞しい

 ものでした。

  彼が録音技師の吉野金次と組んで仕上げたジャスティーン・ヒースクリフという名義の

 アルバムがありまして、48年間の遅ればせながらそれを入手、ようやく通して聞

 く事が出来ました。わたしはこのアルバムが国の軽音楽ウラ史に非常に重要だった

 と考えていまして、ランチャーズ時代も含めて喜多島修の音楽実績を次のエリスで探

 ってみようと考えています。ご期待下さい、と言ってまだ1字も書いており

 ません。

  では『ジャスティーン・ヒースクリフ』から1曲どうぞ。

  「ユノー・ワライミーン」。

M12.You Know What I Mean(2’21”)ジャスティン・ヒースクリフ

-J.Heathcliff-  ワーナー WPCL-12524

N  「ユノー・ワライミーン」、ジャスティーン・ヒースクリフでした。テープの逆回転を持ち込んだ意欲

 作品です。1971年の発表ですから、相当に進んでいましたね。このアルバムの

 制作ウラ事情も含め、面白い話が終始するつもりで取り組みます。11月前後の

 発表となる筈です、ご期待下さい。と言ってまだ1字も書いておりません。

 少数精鋭主義のエリス編集部なので、締め切りが早くてね、再来週なんです。

 果たしてその出来や如何に・・・。

  喜多島修はその後海外に出て、彼の地で音楽制作活動を続けます。その状

 況は断片的ながら、時折り日本に伝わっていましたから、ご存知の方もいら

 っしゃるかもしれません。取り組んでいたのは、和楽器を洋楽に持ち込んだ

 無国籍的混成音楽です。

  ではその一例をどうぞ。「ヲータマン・ビートル」、

  喜多島修1985年、ロスエインジェルズでの録音です。

  申し遅れましたが、彼は喜多島舞の父親で、内藤洋子の夫です。  

M13.Waterman Beetle(6’17”)Osamu Kitajima 

-O.Kitajima-  フォーライフ28K-86

N  エリス予告を含んだ喜多島修の横顔、1985年の「ヲータマン・ビートル」をお聞きいた

 だきました。昨今ここかしこで耳にする事が多い「和楽器フュージョン」の祖です。

  先日近所のレコード店にいましたらキャロル・キングの唄声が聞こえて来ました。そ

 れも珍しくアルバム『ファンテイジー』です。彼女は何と言っても『つづれ織り』が決

 定的で、「これ1枚でいい」というイギリス人もいる位です。確かに彼女特有の

 湿度の高い深情けが過剰気味なところはわたしも感じますが、『つづれ織り』

 1枚だけでは彼女の面白さは語れないでしょう。わたしは、この評価の対象と

 ならない『ファンテイジー』を、キャロル・キングが新次元に踏み込んだ作品と見ていま

 す。

  完全な理念で構成され、その意図は全曲が繋がった編集で明確になってい

 ます。そしてもうひとつ、それまでの仲間同士のセッションを超えて、トム・スコット、

 アーニー・ワッツ、ハーヴィ・メイスン、デイヴィド・ティー・ヲーカーなど、腕利きの西海岸スタジオ

 音楽家を採用したのも、彼女の決意の表れです。

  確かに大向こう受けするヒット性、情緒を持った楽曲はありませんが、アルバム

 としての手応えはズシリと来ます。

  ではその作品『ファンテイジー』から後半の3曲を続けて聞きましょう。

  「ユー・ライト・アップ・マイ・ライフ」、

  「コラソン」、

  「ビリーヴ・イン・ハーモニー」です。

M14.You Light Up My Life(3’13!)Carole King

-C.King-  Epic / Ode EK 34962

M15.Corazon(4’05”)Carole King    

-C.King-  Epic / Ode EK 34962

M16.Believe In Humanity(3’19”)Carole King

-C.King-  Epic / Ode EK 34962

N  キャロル・キングのアルバム『ファンテイジー』から後半の3曲、「ユー・ライト・アップ・マイ・ライ

 フ」、「コラソン」、「ビリーヴ・イン・ハーモニー」、でした。スティーヴィー・ワンダの「迷信」的な

 管楽器リフが耳に残りますね。

  きっとキャロルは、それまでの人畜無害的シンガ・ソングライタ的な存在から、もう一

 回り大きな音楽家を目指していたのでしょう。それをわたしはその前の前の

 アルバム『ミュージック』から感じ取る事が出来ます。

  象徴的な表題曲、「ミュージック」をどうぞ。

M17.Music(3’50”)Carole King

-C.King-  Epic / Ode EK 34962 

M18.おしゃまなロージー(リプライズ)(1’43”)キャロル・キング

-C.King, M.Sendak-  ソニー  EICP 847 

N  キャロル・キングの「ミュージック」に続いて、これまた評価の狭間にある1975 年

 発表の『おしゃまなロージー』からタイトル・ジンゴー的な「おしゃまなロージー、もう

 一度」でした。キャロル・キングの埋もれたアルバムからは、またお届けする機会があ

 る筈です。どうぞお楽しみに。

M19.シェイク・イット(3’00”)ザ・ニュー・マスターサウンズ 

-unknown-  Pヴァイン PCD-24869

N  ザ・ニュー・マスターサウンズで「シェイク・イット」でした。こういうかつては黒人しか演

 奏出来なかったスタイルが世界共通語になって久しいですね。今の新譜もイギリスの

 白人四人組みです。その経緯、理由もわからなくはないですが、なんとなく

 合点が行かないなあ。ま、今の録音に不満があるわけでもなく、こんな事を

 言ってるのはわたしだけでしょうけれどね。過去にはアヴェレイヂ・ホワイト・バンド

 の例もあるか。

  次も日本では新譜です。スウィーデンに住むイギリス人クイント・スターキーが2016年に

 発表した『ゴースト・イン・マイ・ハート』から、若干ダリル・ホールとジョン・オーツ的にも聞

 こえる、

  「セーラ」。  

M20.サラ(4’59”)クイント・スターキー   

-unknown-  Pヴァイン PCD-24868

M21.Endless Love(7’09”)Jimmy Smith  

-L.Ritchie- ワーナー WPCR-27334

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  瞬間的雑音、熱烈多謝。今朝の最後はジミー・スミスの「エンドレス・ラーヴ」でした。

  ジミー・スミス、ロン・カーター、グレイディ・テイト、スタンリー・タレンティン、そしてジョージ・ジャ

 ズ・ギタ—・ベンスンというこれ以上ない顔合わせです。ジョージ・ジャズ・ギタ—・

 ベンスンのバッキングをじっくりと聞いていただけましたでしょうか。いいね。今

 のはLPでお届けしましたが、CDが出ていたのですね。知らなかったな。

  死刑囚澤田修が、獄中からの手紙で伝えて来ました。ラジオ日本のナイター中継

 終了後の空き時間枠に登場します。某在京球団の負けた後のヘヴェメトー、きっと

 ファンの感情を逆撫でするでしょう。楽しみですね。来週の火曜日、予定では21

 時45分からです。なお試合状況次第では、吹っ飛ぶ可能性もあります。

  さて今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/a26167c1a423edb26113ec5a843fef787d8deb34

  ダウンロード・パスワードは、fcs0zyhjです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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