カテゴリー : 2019年 10月

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/10/26

mb191026

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年10月26日を  

 始めましょう。今朝は、1971年2月7日のサンフランシスコ、フィルモー・オーディトリアムへご

 招待いたします。もうお馴染みですね。キング・ピーンズが演奏をしています。

  ビート、ウェル、「メムフィス・ソウル・ステュウ」。

M01.Memphis Soul Srew(7’36”)King Curtis

-C.Ousley-  イーストウエスト AMCY-2905

N  キング・カーティスとキングピーンズで「メムフィス・ソウルステュウ」、1971年2月7日のサンフランシ

 スコ、フィルモア・オーディトリアムの実況盤からお送りしました。有名な『キング・カーティス・

 ライヴ・アット・フィルモー・ウェスト』の1曲目に入っていて、このあと素晴らしい演奏

 が8曲も続くのですが、その後の未発表録音や資料を調べると、3日間行われ

 たこの時の公演の最後の日の最終曲なんですね、この「ソウル・ステュウ」のテイクは。

 曲順やツナギが実に巧みで、何の抵抗もなく興奮させられるので、20年以上に

 亘って、わたしはこの曲で始まったと信じていました。編集っていうのは、

 ここまでやれなきゃダメだなあ、と痛感しましたね。

  さて今朝この決定的な名演が冒頭に来た訳は、先週ナマでこのパロディに接し

 たからです。まず1/2カップの出汁、ベイスのジェリー・ジェモットは小原礼、1ポンド

 の背脂ドラムズのバナード・パーディが林立夫、大さじ4杯のメムフィス・ギター、コーネル・

 デュープリーが鈴木茂、一掴みのオルガン、ビリー・プレストンがダクタ・キョンというリズムで、

 マヂック・バンド2019と名付けられていました。そうです、小坂忠が今年のライヴ・

 マヂック出演のために組んだ特別編成、と言っても大体この顔触れで演ってます

 けど、レギュラー・グループではないので、一応は今回のための特別編成楽団です

 ね。彼らが10月19日の演奏に臨んで、その冒頭曲に選んだのが、この「エビ

 ス・ソウル・ステュウ」でして、そのメムバ紹介をするバンマス、キング・カーティスの代行が、

 ピーター・バラカンでした。全員がこの「ソウル・ステュウ」をずっと朝晩のお祈りのよう

 に聞いてきた訳ではないので、完全コピー演奏ではなく、実演の場ならではの

 ご愛嬌「パロディ」でしたが、さすが歴戦の強者揃い、それなりに楽しめまし

 た。

  帰りにバンマス代行に「あれは反則だよ」と言ったら、「まあまあまあ」と窘め

 られ、「これまでに品川でも、目黒でも演った事あるよ」との事でした。あら

 まあ。

  このあとに出て来た忠さんの1曲目が「ノック・オン・ウド」、これもカーティスたち

 がフィルモーのこの時に1曲目に持って来たR&Bでしたね。忠さんも病気の心配

 を吹き飛ばす熱唱で、ひと安心でした。今朝の前半は今回のライヴ・マヂックを簡

 単におさらいしておきましょう。

  まずわたしの印象に強く残った演奏家です。

  これを聞いて下さい、

  「フォークス・アンド・ピーポー」。

M02. Folks & People(4’53”) Steinar Raknes  Ola Kvernberg vln.

-S.Raknes-  Reckless Records RR513   hca.  

N  「フォークス・アンド・ピーポー」、スタイナー・ラクネスでした。アク-スティク・ベイスを弾きながら

 唄います。この日はたくさんの簡易型効果機器を使っての単独演奏。静寂の

 中で、手応え充分な響きを作り出していました。この日、この前に柏で昼過

 ぎに一仕事してきたそうで到着が遅れましたが、こんな日程でよく集中力が

 散らないなあ、と感心したのも事実です。

  彼はノルウェイから来た男で、このソロ形だけでなく、スモール・コムボでも演奏してい

 ます。何と新宿のピットインでの実況録音盤を出していまして、会場で手に入れ

 る事ができました。そちらからも聞いて下さい。

  スタイナー・ラクネス・クヲーテットという名義になっています。2011年12月の録音です。

  「モーニング・ソンクグ」。

M03.Morning Song(4’53”)Steinar Raknes Quartet 

-S.Raknes-  Reckless Records RR504

N  スタイナー・ラクネス・クヲーテットで「モーニング・ソンクグ」でした。さて、アクースティク・ベイスの

 単独演奏と言いますと、多分に技術的な要素が大きい構成を想像しますが、

 彼の場合はそうではありません。大きな体でベイスを完璧に操るのは当然です

 が、同時に唄われる歌がいいのですよ。低い魅力的な声で語りかけるように

 唄います。その日はボブ・ディランの「マギーの牧場で働くのはもうコリゴリだ」を

 披露していたので、「おや」と思ったのですが、アルバムには面白いカヴァが他に

 もありました。「みんなが知っている良い曲を上手に」というジャズ・ヴォーカル

 によくある手合いではないですね。固有の知性とユーモアが感じられる、「フォーク・

 ソング」に近い空気を感じます。

  では昨年発表されたソロ名義のアルバム『チェイシング・ザ・リール・シングズ』から、

  自作曲です。「アンダー・ザ・ペイル・ムーンライト」、スタイナー・ラクネスです。

M04.Under The Pale Moonlghit(5’03”)Steinar Raknes     

-S.Raknes-  Reckless Records RR513

M05.ラ・アンダリエガ(4’02”)フロール・ディ・トロアチェ feat. ラス・ミガス

-A.C.Alarcon,J.Acosta-  ミュージック・キャンプ BG-5235

N  禁欲的なアクースティク・ベイス奏者スタイナー・ラクネスの「アンダー・ザ・ペイル・ムーンライト」に

 続けましてはスペイン語の女声ヴォーカル、フロール・ディ・トロアチェの「ラ・アンダリエガ」で

 す。これにはラス・ミガスという女性が助演していました。彼女たちはメキシコ音楽

 を演奏する5人組。ベイスのような大型の低音弦楽器、そしてギターに近い、な

 んて言ったけかな、ヴィオラみたいな名前だったかな、比較的小型の6弦楽器、

 それとヴァイオリン、トラムペットが2本、合計5人編成で全員がヴォーカルを取ります。

  パツラが2本でマリアッチと称していますが、音楽性は広くて、構成も楽しさ溢れ

 るものでした。今の5人が正式メムバなのでしょうか。アルバムには3人しか写っ

 ていませんでしたがね。当たり前でしょうが、とにかくみんな上手です。電

 気楽器はないのに、その上手さで迫力は充分、加えてメキシコ情緒がありますか

 ら、ライヴ・マヂックでも会場から拍手喝采でした。終わってからの即売サイン会も

 長蛇の列、遅れて並んだわたしは一番最後でした。

  ここまでの最高傑作と呼ばれる最新アルバム『インデストルクティブレ』は、確かによ

 く出来ています。これは今の5人で作ったようで、当日の感じと重なる響き

 ですね。冒頭曲「ラ・アンダリエガ」に続いては、珍しいこんなカヴァをどうぞ。

  イヴォンヌ・エリマンが『サタデイ・ナイト・フィーヴァー』でヒットさせました。スペイン語で唄わ

 れる「イフ・アイ・キャント・ハヴ・ユー」、「シ・ノ・エレス・トゥ」です。

M06シ・ノ・エレス・トゥ(3’15”)フロール・ディ・トロアチェ  

-B.Gibb, M.Gibb, R.Gibb-  ミュージック・キャンプ BG-5235

M07.Besame Mucho pt.I(2’19”)The Coasters

-C. Velasquez, S.Skylar-   Rhino / Atlantic  R2 71090

N  フロール・ディ・トロアチェが唄ったスペイン語の「イフ・アイ・キャント・ハヴ・ユー ~ シ・ノ・エレ

 ス・トゥ」」に続きましてはザ・コースターズの「ベサメ・ムーチョ」でした。実はこのフロール・

 ディ・トロアチェのショウの中でこのメキシコ歌謡の代表曲が披露されました。他にガーシュウ

 ィンの「サマタイム」が聞かれたりするところから、彼女たちは相当にいろんな場所

 で仕事をしているな、と感じた次第です。

M08.What A Difference A Day Makes(2’37”)The Axidentals

-M.Grever-  Not Now Music  NOT3CD308

N  「恋は異なもの」、これもメキシコの歌ですね。ダイナ・ヲッシントンがジャズR&Bで有

 名にしました。今のディ・アクシデンタルズというヴォーカル・グループです。途中からビ

 ッグ・バンド・アレンヂになるところがキャバレー的でした。

  これは3枚組の『アメイジング・ジャズ・コーラス・・・サムタイムズ・スキャット』という編

 集盤からです。タワー・レコーズが古い音楽専門のコムピ屋「ノット・ナウ・ミュージック」と

 組んだ共同企画です。ジャズ・コーラスの黄金期50年代の美しいヴォーカル・ハーモニーが

 全部で60曲入ったお得盤です。お行儀が良い白人のグループばかりですが、そ

 れほど嫌味もなく、楽しめました。

  次は1938年の映画音楽で「ジーパーズ、クリーパーズ」、ハイ・ローズです。

M09.Jeepers Creepers(2’03”)The Hi-Lo’s

-J.Mercer, H.Warren-  Not Now Music NOT3CD308  

N  「ジーパーズ、クリーパーズ」、ハイ・ローズ55年の録音でした。男性4人組のハイ・

 ローズ、わたしは武道館で聞いた事があります。全盛期をとおに過ぎた1970年

 代後期、確かレイ・チャールズの前座じゃなかったかな。マイク1本で、4人が歌いま

 す。絶妙のバランスでスウィング感に溢れたハーモニー、「前座だし」と軽くサラリと流しち

 ゃうところも含めて「流石だなあ」と口アングリ、感動的でした。

  この『アメイジング・ジャズ・コーラス・・・サムタイムズ・スキャット』は、先ほども言いま

 したように白人のヴォーカル・グループ集ですが、おそらくこの中でたったひとり

 の黒人が、ジョン・ヘンドリクスです。ラムバート、ヘンドリクス、アンド・ロスのメムバとして、

 参加して、発声、節回しで異彩を放っています。

  では聞きましょう、「ショーティ・ヂョーヂ」、1958年の吹き込みです。

M10.Shorty George(3’08”)Lambert Hendricks And Ross 

-J.Kern, J.Mercer-  Not Now Music  NOT3CD308 

N  ラムバート、ヘンドリクス、アンド・ロスで「ショーティ・ヂョーヂ」でした。

  さて、ジャズのヴォーカル・グループと言いますと、やはりフォー・フレッシュメンです。マン

 ハタン・トランスファーのアルバム『ヴォーカリーズ』のプロモーション・ヴィディオで、彼等がゲストとし

 て登場する場面があります。「紳士淑女諸君、フォー・フレッシュメンだよ」と紹介され

 て、マントラが興奮して驚くのです。当然演出なんでしょうが、ここだけで彼等

 の偉大さが伝わってきます。この『アメイジング・ジャズ・コーラス・・・サムタイムズ・

 スキャット』には、当然フォー・フレッシュメンが何曲も入っています。

  今朝は55年録音のオリジナル曲、「ウィル・ビ・トゥゲザ・アゲイン」をどうぞ。

M11.We’ll Be Together Again(3’08”)The Four Freshmen 

-C.Fischer, F.Laine –  Not Now Music  NOT3CD308

N  フォー・フレッシュメンで「ウィル・ビ・トゥゲザ・アゲイン」でした。さてこの3枚組には、

 珍しいグループも入っています。わたしも初めて出会ったザ・ダブル・シクス・オヴ・

 パリス、そこそこに知られているらしいです。当初は「フランスに 12気筒の車あっ

 たかな」なんて考えてしまいましたが、 12人ではなく、男4 人、女2人の

 6人編成。それぞれが2種類の声を出すのでしょうか。

  ではザ・ダブル・シクス・オヴ・パリスです。やはりおフランスですから、多少手触り

 が違います。そこが面白いところでしょう。

  「ボルピリシティ」、こちらは1962年の録音ですね。

M12.Bolplicity(2’58”)The Double Six Of Paris

-unknown-  Not Now Music  NOT3CD308    

N  「ボルピリシティ」、ザ・ダブル・シクス・オヴ・パリスでした。

  さて3枚組『アメイジング・ジャズ・コーラス・・・サムタイムズ・スキャット』、今朝は表題

 にもなっている「スキャット」が少ししかなかったですね。探しておきます。最後

 のヴォーカル・グループは、この夏にもリクエストをいただいた、これです。

  「ドリーム」、パイド・パイパーズ。

M13.Dream(2’47”)The Pied Pipers 

-J.Mercer-  Not Now Music  NOT3CD308   

N  さて、今年に入って、口癖のように「新譜が少ない」とこぼしています。

 多分ね、実際には形になっていなくても、ファイルでは「新譜」が出ているので

 しょう。それをケータイに落としてイヤフォーンで聞いて、飽きたら消去する、そうい

 うのが今日的な音楽との付き合い方なんでしょうか。ただファイルでは、制作者

 の都合で勝手に、知らない間に、更新されてオリヂナルがどれなのかわからなく

 なってしまう事もあります。

  油絵などでは筆を置く時がとても重要だ、と言われます。「ここで完成だ」

 と決める瞬間ですね。マルチトラック、ましてディジタル方式の録音ですと、どんな事  

 でもどこまでもやれます。ですから「これはここで出来上がり」と終わらせ

 る判断が大切です。そして、それを元に戻せない状態でまとめて、公表する、

 芸術には今この勇気が必要です。潔くね。

  そんな事を考えていたら、知らぬ間にザク・ブラウン・バンドが新しい盤を発売

 していました。これまでと同じように一聴して「あ、ザク・ブラウンだ」、と分か

 るいつもの音が聞こえます。

  今朝はこれ、「ミー・アンド・ザ・ボーイズ・イン・ザ・バンド」。

M14.Me And The Boys In The Band(4’41”)Zac Brown Band

-Z.Brown-  Zac BrownCollective / BMG  538477552

M15. Foggy Mountain Breakdown(2’41”)

Lester Flatt, Earl Scruggs And The Foggy Mountain Boys    

-E.Scruggs-  Legacy / SONY  19075960422

N  突然のブルーグラス古典曲「フォギー・マウンテン・ブレイク・ダウン」です。これはケン・バ

 ーンズの撮った「カントリー・ミュージック」という映画のサウンドトラック盤からです。これが

 2019年発表ですから映画も今年の作品だろうと思われますが、全く知りませ

 んでした。全体が8つの章に分かれていて、おそらくはこの音楽を歴史的に

 綴ったものでしょう。副題に「ア・ストーリー・オヴ・アメリカ、ワン・ソング・アット・ア・タイ

 ム」とあります。付録の冊子には有名な写真が散りばめられていて、非常に

 魅力的です。おそらくは日本公開されないでしょうが、観たいですね。

M16.I’m So Lonsome I Could Cry(2’44”)

Hank Williams with his Driffting Cowboys 

-H.Williams-  Legacy / SONY  19075960422

M17.Girl From The North Country(3’41”)Bob Dylan with Johnny Cash   

-B.Dylan-  Legacy / SONY  19075960422                                           

N  「カントリー・ミュージック」だったら、絶対出てこなきゃおかしいハンク・ウイリアムズの

 「泣きたいほどの淋しさだ」、そしてボブ・ディランとジョニー・キャッシュの「北国の

 少女」でした。こういう70年代以降のカントリー音楽界がどう描かれているかも、

 大いにきになるところです。早く観たいなあ。

  70年代以降と言いますと、ドリー・パートンたちの活躍も見落とせません。やは

 りこのサントラ盤にも収録されていました。73年の作品です。

  「ジョーリーン」。

M18.Jolene(2’42”)Dolly Parton     

-D.Parton-  Legacy / SONY  19075960422

M19.Jolene(3’21”)Dolly Parton    

-D.Parton-   RCA / Sony 1907589082

N  「ジョーリーン」のオリヂナル、そして先週「トゥー・ドアーズ」を聞いて貰ったアルバム『ダ

 ムプリン』に収められていた、その新しい弦編曲版を続けて聞いて頂きました。

 先週も少し触れていましたが、こんな形で紹介出来るとは考えていませんで

 した。

  さて、映画「カントリー・ミュージック」付録冊子では第六章がこの歌で始まる事に

 なっています。何度も言いますが、「早く観たい」。

M20.Stand By Your Man(2’39”)Tammy Wynette

-B.Sherrill, T.Wynette-   Legacy / SONY  19075960422

M21.I Can’t Stop Loving You(4’14”)Ray Charles

-D.Gibson-  Legacy / SONY  19075960422

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  映画「カントリー・ミュージック」のサントラ盤からタミー・ウィネットで「スタンド・バイ・ヨー・マン」、

 そしてレイ・チャールズで「愛さずにはいられない」でした。これが入ってるのも

 いいですね。サントラは合格よ。

  さて今年背負い込んだ大仕事も、なんとかカタがつきそうです。正直言って 

 疲れ気味。後日談は発表の折にでも、またお話ししましょう。

  あ、チューオーエフエムの生放送、また延期になりました。年越しです。これは私の

 方から提案しました。お年玉になります。また澤田修から詳しいお知らせが

 あるでしょう。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/0e1bbe78be660fb386cc78865b40c0e4dd031d41

  ダウンロード・パスワードは、nr3t7005です。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/10/19

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TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年10月19日を  

 始めましょう。先週の台風の被害が次々に拡大した形で露わになっています。

 皆さんは、大丈夫でしょうか。川崎に住んでいるはずのハギリャウさん、問題な

 いですか。心配です。わたしは雨漏り対策に追われて一晩過ごしました。結

 構大変でしたよ。でも大丈夫です。それよりキョーフの締め切りに追われてまし

 た。

  さあ今日、明日はライヴ・マヂックですね。わたしも出掛ける予定です。会場で

 お会いできますでしょうか。声かけて下さいね。 お天気はどうかなあ。

  好天を祈って、静かに聞いて下さい。

  モダーン・ジャズ・クヲーテットです。

  「朝日のように爽やかに」。

M01.Softly As In A Morning Sunrise(6’25”)Modern Jazz Quartet

-S.Ramberg, O.Hammerstein-  Atlamtic 81976-2

N  モダーン・ジャズ・クヲーテットで「朝日のように爽やかに」、彼らの解散コンサート実況録

 音盤からお送りしました。精緻なアンサムブル、そして演奏を身上としたMJQ、

 この最後の音楽会は、演じる方も、聞く方も、とてもお行儀がよろしい。拍

 手の質も違うように聞こえます。黒人音楽という言葉から連想される荒っぽ

 さは皆無。4人が息を詰めて一音たりとも無神経には鳴らしていません。ただ

 窮屈さは、ないですね。そこが不思議な気持ち良さにつながっているのでし

 ょう。

  もっとも、こんな茶目っ気のある演奏も忘れていません。

  ミルト「バグズ」ジャクスンのオリヂナル作品です、「リジェンダリ・プロファイル」。

M02.The Legendary Profile(4’30”) Modern Jazz Quartet

-M.Jackson-  Atlamtic 81976-2

M03.Two Doors Down(4’06”)Dolly Parton With Macy Gray & DORTHY

-D.Parton-  Sony / RCA  19075899082

N  元気な唄声は、ドリー・パートンとメイシー・グレイ、そしてドロシーというロス・エインジェル

 ズのロックバンドです。これは前にも聞いて貰ったかな。「ダムプリン」という映画

 のサウンド・トラックからでした。音楽はドリー・パートンがイクゼクティヴ・プロデュサーとな

 って制作。今のメイシーやメイヴィス・ステイプルズなど大勢の唄い手と共演しています。

 ジャケットが黒一色で地味ですが、内容は強力。ドリー・パートンはここへ来て、非常

 にしっかりした視点を持って音楽に取り組んでいるのが感じられる 1枚です。

 最後にはヒット曲「ジョリーン」を弦編成だけで唄っていて、この仕上がりにも唄を

 疎かにしない姿勢がはっきりと見えました。

M04.The Old Story(5’25”)オラ・オナブルー

-unknown-  BSMF  5081

N  こちらはナイジェリア人の両親を持って、ロンドンで活動するオラ・オナブルーという唄い

 手です。お聞きのように、既に貫禄も感じさせるヴェテランです。今のラテン調にアレ

 ンヂされた「ディ・オールド・ストーリー」はなかなかに面白い構成でした。唄が上手

 いのが分かります。現在はこういう唄い手が住み難い世の中になりつつある

 ような気がするので、ロンドンのどういう場所でどういう編成でどういう歌を唄

 っているのか、興味がありますね。

  さて、次はこの人です、ブリンキー。

M05.For Once In My Life(2’48”)ブリンキー 

-R.Miller, O. Murden-  BSMF  7592

N  先ずは聴いて頂きました「フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ」、ブリンキーです。この人

 1968年から73年の間モータウンにたくさん吹き込んでいましたが、なぜかその殆

 どが発売には至らず、「幻」の唄い手とも呼ばれていました。お聞きのように

 文句なしの唄です。ゴスペルの出身で、結局はそちらの世界に戻って行きます

 が、モータウンに未発表の沢山の素晴らしい録音がある、と噂されていました。そ

 れが今回一挙に46曲も公開され、真の姿が確認出来る事になりました。

  68年から73年のモータウンと言えば、このデトロイトのレイベルが北米全土へ羽ばた

 いた時期です。ソウル・ミュージック全体も世界を揺さぶるほどに力を付けていまし

 た。次はそんなモータウンらしさが感じられる1曲です。

  「イズ・ゼア・ア・プレイス」。

M06.Is There A Place(In His Heart For Me)(4’00”)ブリンキー

-unknown-  BSMF  7592

N  「イズ・ゼア・ア・プレイス」、幻のブリンキーでした。少々南部的な味わいも感じさ

 せてくれました。いいですね、実に。

  そして、こんなご機嫌なカヴァ・ブルーズが入っていました。

  モータウンを一躍有名にした、バレット・ストロングのヒット曲「マニ」。

M07.Money(3’17”)ブリンキー

-B.Strong, B.Gordy jr.-  BSMF  7592

N  「マニ」でした。アレンヂが良かったですね。今朝はスタンダード、ソウル、そしてブル

 ーズと、彼女の三つの側面を聞いて貰いました。このブリンキーのモータウン・アンソロジー

 は2枚組で、他にも面白いトラックが盛り沢山です。じっくり聞いてまたご紹介

 しましょう。

  次もアッと驚く歴史的録音、なんと1969年のアン・アーバー・ブルーズ・フェスティヴァ

 ルの実況です。ヨーロッパで再発見されて評価を受けていたブルーズ音楽を、アメリカの

 大学生たちが「俺たちだって知ってるぜ」とばかりに開催したブルーズ祭りで

 す。あのマジック・サムの出演した部分は既に紹介されていましたが、今回はほぼ

 参加者全員の録音が発表されました。音は良くありません。かなり酷いです

 けど、伝わってくるものは非常に熱い。こちらも2枚組です。

  今朝はそこから2曲お届けします。両方とも有名な曲ですね。

  若き日のB.B.キングで「絶望の人生」、

  そしてミシシッピ・フレッド・マクダウェルです、「ジョン・ヘンリー」。

M08.I’ve Got A Mind To Give Up Living(5’52”)B.B.King

-trd.- BSMF 7594

M09.John Herny(4’41”)Mississippi Fred McDowell

-trd.- BSMF 7594

N  1969年のアン・アーバー・ブルーズ・フェスティヴァルの実況録音で、B.B.キング「絶望の

 人生」、そしてミシシッピ・フレッド・マクダウェルの「ジョン・ヘンリー」でした。

  さて、今年に入って新譜が少ない、面白いものが出ていない、という状況 

 は半ばボヤキのようにわたしの口から出ます。多分ね、もうCDはじきになく

 なってしまうでしょう。これは避けられない、時代による淘汰です。みんな 

 電話で音楽聞いてんだってね、今は。先日新しくなったバーにオーディオ機器を紹

 介しました。それはそれで良かったのですが、普段はお客の持ってるスマフォで

 音楽を流す、と聞いて唖然としました。わたしの生きているうちに完全にな

 くなってしまうのは、絶対でしょう。しかもこの国は例外的にまだパッケイヂ・

 ミーディアとしてCDが市場を持っているそうですから、他の国の状況は推して

 知るべきです。キッスのポスターを部屋に貼っている訳ではありませんが、世も末 

 ですね。

  ボヤキはこの位にしまして、意外な再会をご紹介しましょう。まず、この歌

 を聞いて下さい。

M10.What’s Wrong With Groovin’(2’50”)Letta Mbulu

-Masakela-  Jazzman Jmancd 004

N  多分誰も分からないんじゃないかな。南アフリカ出身の女性歌手、レッタ・ムブール

 です。アレクス・ヘイリーのテレビ映画「ルーツ」で主題歌を唄って注目を浴びました。そ

 の後A&Mから2枚ほどアルバムを発表していました。両方とも頗る良好でした。

 それ以前のアフリカの唄い手と言えばミリアム・マケーバしか知らなかったわたしですが、

 包容力に溢れた豊かな声量には癒されました。その彼女にまた出会うとは・・・。

  これは「ジャズマン」という独立レイベルのコムピCDで見つけたものです。同じ

 ような名前のレイベルがいくつかありまして、いつ頃どこを本拠にしていたのか

 が現時点では釈然としませんが、音の感じ、楽器編成などから、70年代後期、

 から80年代前期に北米のどこかで制作活動を続けていたのではないでしょう

 か。このレッタの歌が「ルーツ」の前か後かもはっきりしません。ただ、「ジャズマン」

 というレイベルから、今の「ワッツ・ロング・ウィズ・グルーヴィン」というシングル盤を出し

 ていたのは事実です。

  もうひとり、懐かしい名前ですね、フレディ・コール。確かナット・キング・コールの

 お兄さんじゃなかったかな。男性化粧品マンダムのコマーシャル・ソングを唄っていたの

 も彼だった筈です。

  ではフレディ・コールで「ブラザー、ウェア・アー・ユー」、多分電気ピアノも彼が弾いてい

 るのでしょう。

M11.Brother Where Are You(4’48”)Freddie Cole     

-Brown- Jazzman Jmancd 004

N  「ブラザー、ウェア・アー・ユー」、フレディ・コールでした。この『ワッツ・ロング・ウィズ・グ

 ルーヴィン』は12曲入ったコムピ盤。きっとモータウンやアトランティックのようなレイベルを目指

 していたのでしょう。シングル盤だけで、アルバムは出せな今ままに活動停止とな

 ったのではないでしょうか。R&Bヒット狙い、そしてジャズ的なインスト、そしてラテ

 ンまで割と幅広く制作しています。

  では「ジャズマン・レコード」のシングル盤集から、このレイベルの性格を如実に伝え

 るダンス曲、「ヤー、ヤー」。フランク・モトゥリーです。なかなかカッコ良いです。

M12.Ya Ya(3’53”)Frank Motley  

-Motley-  Jazzman Jmancd 004

M13.誰もいない海(2’50”)トワ・エ・モア

-Y.Yamaguchi, N.Haitoh-  ビクター VICL-41311

N  先週の「ジューシィ・フルーツ事件」、意外な反応でしたね。これは面白かった。イリ

 ヤがイリヤ・クリアキンを好きでそう名乗った、という新事実も有難かった。イリヤ・クリ

 アキンというのは「アンクルから来た男」ナポレオン・ソロの相棒で、デイヴィド・マッカラムが

 演じていました。小柄で銀髪、魅力ありましたね。彼にはクラシック音楽の素養も

 あって、棒を振った、指揮をしたレコードを出していた筈です。11歳のわたしの

 部屋には、そのポスターが貼ってありました。おそらくその存在すら、もう誰も

 知らないでしょうがね。

  修がそのイリヤを好きだったイリヤがいたジューシィ・フルーツを知らないなら、もっと

 いっぱい知りそうもないグループを・・・なんて考えたのですが、この時代の

 ロックバンドのレコードをほとんど持っていないという事に気付きまして、修いじめ

 は遂行できませんでした。

  わたしの場合、こういった領域を考えると、それ以前のラジオで耳にしてい

 たヒット曲になってしまうのですね。その昔、生で「アサー」をやっていた頃に、

 リクエスト対策で笹塚の図書館から借りて来てたCDを焼いて持ってまして、それ

 を出してみました。その中に、今の「誰もいない海」が入っていました。「今

 はもう秋・・・」です。

  これらは『フォーク歌年鑑』というコムピ連作で、わたしの手元には1969、70、

 71年の3枚がありました。中学校3年から高校二年生ですね。グループ・サウンズ

 の嵐が去って、さあどうしよう、という頃です。情報源はラジオです。その頃

 聞いていて、まだ覚えている歌がいくつかありました。修は当然知りません

 でしょ。

  次はこれです。70年盤から本田路津子で、

  「秋でもないのに」。

M14.秋でもないのに(3’13”)本田路津子

-A.Hosono, N.Ehado-  ビクター VICL-41311

N  「桜美林大学」という基督教学校の存在を日本中に知らしめたのが、本田路 

 津子です。「そういう大学があんのか」と、新鮮でしたね。町田市にあるのも、

 「ルツコ」っていう名前も良かったな。ちなみに京都産業大学を有名にしたのは、

 あのねのねです。

  それはともかく、本田路津子で「秋でもないのに」でした。これは実はあ

 んまり聞いていませんでした。今回初めて通して聞いたんじゃないかな。ち

 ょっと変わった成り立ちで、よくヒットしたな、というのが実感です。やっぱ「桜

 美林大学」のチカラでしょうか。

M15.マリエ(3’12”)ブレッド&バター

-Y.&F. Iwasawa-  ビクター  VICL-41311

N  今朝のワルツは、「白い恋人たち」からの連想で編曲されたような、ブレッド&バ

 ターの「マリエ」でした。これも『フォーク歌年鑑』の70年盤からです。わたしはそ

 の昔、ラジオからカセットに録音して聞いていました。慌てたので、前後のナレイション

 も一緒に入ってしまって、毎回それも聞いていた記憶があります。泉朱子ち

 ゃんだったかな。

  ブレッド&バターには注目していましたね。タイガーズを抜けた岸部シローが加わった

 り、シンセサイザーを使い出したスティーヴィー・ワンダーと一緒に録音したりしてたはずで

 す。お金持ちで遊んでる感じが嫌味なく漂うふたりでした。そして・・・、

M16.さすらい人の子守唄(3’16”)はしだのりひことシューベルツ 

-O.Kitayama, N.Hashida-  コロムビア  COCA-71110

N  「さすらい人の子守唄」、はしだのりひことシューベルツです。これは69年の盤

  に入ってました。デビュー曲の「風」が大ヒットした次の1枚だった筈です。「今

 度のは、よく考えて作ったから、絶対にヒットする」なんて事を作者のはしだの

 りひこが言ってたのを平凡パンチで読みましたが、「風」ほど当たらなかったな。

  そして次、これがレコードになってるのは今日まで知らなかったのです。

  キャッスル・アンド・ゲイツというグループの「おはなし」。

M17.おはなし(2’39”)キャッスル・アンド・ゲイツ

-M.Tamura-  コロムビア COCA-71110

N  キャッソー・アンド・ゲイツで「おはなし」でした。これはね、子供の頃に顔を出し

 ていたフォーク・ソングの集まりでよく聞かされた歌です。PPM愛好家たちの伝承

 歌だとばかり思っていて、ちゃんとした吹き込みがあるのは知りませんでし

 た。しかも町田義人がキャッソー・アンド・ゲイツの一員だったとは・・・。確かに唄

 声は本人ですね。作者は東大生だとか。こういう歌を優しい人たちが好むの

 はよく分かります。ただ、わたしはあんまり惹かれませんでしたけどね。と

 にかくアッと驚く「おはなし」、でした。

M18.昭和ブルース(3’48”)ザ・ブルーベル・シンガーズ

-M.Yamagami, M.Satoh-   コロムビア COCA-71110

N  突然出て来た『フォーク歌年鑑』から、ザ・ブルーベル・シンガーズで「昭和ブルーズ」

 でした。ブルーベル・シンガーズっていうのはフォーク・グループだったのか。わたしは

 ロス・プリモスみたいなムード歌謡グループだと思ってました。次のも歌謡曲だよなあ。

  1968年のカンツォーネコンクールで優勝した高田恭子です。

  「みんな夢の中」。

M19.みんな夢の中(3’15”)高田恭子      

-K.Hamaguchi-  コロムビア COCA-71110

M20.Goin’ Out Of My Head(2’11”)Wes Motgomery    

-T.Randazzo, B.Weinstein-  Verve 825 676-2

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N   最後はウェス・モンゴメリで「ゴーイン・アウト・オヴ・マイ・ヘッド」でクールダウン、オリヴァ・

 ネルスンの編曲でした。『フォーク歌年鑑』の69、70年盤から、「幻」では珍しい種類

 の音楽を数曲お届けいたしました。ま、秋のナツメロです。お楽しみいただけま

 したか。

  あー、良かった。今週はお送り出来ないんじゃないかというキョーフがありま

 した。全然準備が整わなくてね。今、ホッとしています。無断欠勤はいけませ

 んものね。あ、中央エフエムの放送日が延期になってしまいました。ビルの工事が

 あるみたいです。修から正式な通達があるでしょう。12月になります。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/286c7f87551c41d8a1a7405bce541e9092ef5d0b

  ダウンロード・パスワードは、enijgftmです。

  今朝も無事、ちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

  今日、明日はライヴ・マヂックでお会いしましょうね。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/10/12

mb191012

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年10月12日を  

 始めましょう。

  私事ではありますが、ここのところある仕事に追いかけられております。

 時間的に忙しい状態は、もう数年経験していないので毎日が大変です。机の

 上、その周りも散らかり放題。実はこれが嫌でね。ただここ数週間の奮闘で

 ある仕事にもようやく出口の明りが見えて来ました。あと少し、なんですが、

 やり残した場所は、結局のところ難しい。だから後に回された、というのが

 事実ですね。週明けにはスッキリしていたいです。無言のエールを送って下さい。

  さてグリ子さんから「大好きなアルバム」だというお言葉をいただきました。

 スティーヴィー・ワンダの2枚組大作『ソングズ・イン・ザ・キイ・オヴ・ライフ』から、今朝

 はオリヂナル仕様です。

  「可愛いアイシャ」。

M01. Isn’t She Lovely( (6’34”) Stevie Wonder

-S.Wonder-  Motown 157 357-2  

N 「可愛いアイシャ」、スティーヴィー・ワンダでした。簡単な繰り返しがずっと続いて6

 分34秒、これを持たせているのは愛娘がスティーヴィーと遊んでいる時の音声でし

 ょう。ハモニカのソロもなかなかに素敵。長過ぎる感じはしません。

  次も6分を超える録音作品です。1980年代に入ると1曲の長さがどんどん 

 伸びて、LP収録が片面3曲づつなんてのが珍しくありませんでした。ダンス・

 フロア仕様で長くなっているという、弁明の余地はありますが、やはり全体傾向

 として長時間化の波はあちこちに見られました。こう行ったダンス物は、カッコい

 いリズムを弾き出せば、それが単純にずっと続くだけで気持ち良くなれます。

  先々週もお届けしたバーケイズです。

  「ドゥ・イト(レット・ミー・シー・ユー・シェイク)」。

M02.Do It(Let Me See Your Shake)(6’03”)Bar-Keys 

-Bar-Kays A.A.Jones,M.Toles- Robinsongs ROBIN20CDD

N  スタクスでオーティス・レディングのバンドとして演奏していた頃とは全く別のグループに

 なった、80年代のバーケイズで「ドゥ・イト(レット・ミー・シー・ユー・シェイク)」でした。

  驚くほど後のプリンス的ですが、果たして彼はこの頃のバーケイズを聞いていた

 のでしょうか。大いに気になります。しかし時すでに遅きに失したようです。

  さて、偉そうに「まだ1字も書いていません」などとお話ししたエリス次号

 の原稿は、先月中に納めました。そこでは以前「幻」でも聞いて貰った喜多

 嶋修の『ジャスティーン・ヒースクリフ』を採り上げて、旧聞に過ぎない考察をしました。

  1980年代以降彼がロス・エインジェルズで和楽器を使ったフュージョン的な音楽を作っ

 ている話はわたしも耳にしていましたが、実際にしっかりと聞いた事はあり

 ませんでした。以前喜多嶋修を評して、「俺ね、外国へ出て日本人のアイデンティテ

 ィを云々する奴、大嫌いだ」という意見を聞かされた事があります。この発言

 には一理はあると認めます。ただ、特に戦後のアメリカ支配の下で欧米化を是と

 して生きて来た人間にとって自らの存在性は、日本の外へ出るという切っ掛

 けがないと考えられなかったのではないでしょうか。

  『ジャスティーン・ヒースクリフ』と和楽器フュージョンの間には、わたしたちにも充分に関

 係して来るアイデンティティの問題が横たわっていると感じまして、採り上げた次第

 です。あ、ここまでは書いてなかったかな。どっちかと言うと同時代体験し

 たザ・ランチャーズの話の方が多かったでしょうか。エリス、次の号は11月には公開

 となります。またお伝えしますので、ぜひお読み下さい。

  では日本でもフォーライフ・レコードから国内盤が出ていたオサム・キタジマです。

  「アメレイジアン」。

M03.Amerasian Blues(4’18”)Osam Kitajima 

-O.Kitajima-  フォーライフ  28K-86 

N  「泣かないで  もうひとりじゃない」と唄う日本語のリフレインが繰り返される

 オサム・キタジマで「アメレイジアン」でした。これは1985年発表の『フェイス・トウ・フェイス』

 と言うLPからです。

  そしてその14年前に東芝音楽工業のスタジオに密かに潜り込んで重ねた試行

 錯誤の成果が『ジャスティーン・ヒースクリフ』でした。これはなんとアトランティック・レイベルで、

 ワーナー・パイオニアから発売となりました。

  お聞き頂きましょう、シングル盤となった

  「グッド・バイ」。

M04.Good Bye(2’08”)Justin Heathcliff

-J.Heathcliff-  ワーナー  WPCL-12524

N  2分8秒と大変に短い「グッド・バイ」、ジャスティーン・ヒースクリフこと喜多嶋修でし

 た。この時の録音作業は、喜多嶋修が吉野金次というエンジニアと行なっていま

 す。彼は当時、東芝音工の社員でした。新しい録音作業を目指していて、同

 じように新しい時代を音楽面から模索していた喜多嶋修と意気投合。使って

 いないスタジオを無断で使って、録音制作を追求していました。今の「グッド・

 バイ」の冒頭部のギターの音、良かったですね。これはふたりの潜り込み録音の

 成果でしょう。レコードの音してます。

  喜多嶋修と吉野金次は数ヶ月以上、この作業を続けます。今聞くとデモ・テイ

 プ段階、と言い切ってしまえますが、流石に個々の音は良く、これが切っ掛

 けで吉野は、はっぴいえんどの『風街ろまん』の録音に誘われたそうです。

  これらの録音はワーナー・パイオニアという新進気鋭の東芝にとっては敵対会社か

 ら発売されました。どこでどうなったかは知りませんが、吉野はスタジオ無断使

 用と他社の音源制作に加担したかどで、質された挙句にクビとなりました。

  まあ当然でしょう。ただその事が彼を自立した録音技師としての一本立ち

 に繋げたのは大きい。日本の音楽界にとってもです。こんな背景を想像しな

 がらまとめた今回の考察、普段よりも長めになっています。

  さて、その原稿を書くにあたっては、喜多嶋修関係の録音素材をザ・ランチャー

 ズ時代からひと通り聞きました。

  改めて聞き直してとても印象に残った1曲がこれです。

  「想い出のジュリエッット」。

M05.想い出のジュリエッット(2’36”)ザ・ランチャーズ

-T.Mizushima, O.Kitajima- 東芝EMI CT25-5570

N  「想い出のジュリエッット」、ザ・ランチャーズでした。ランチャーズ時代の喜多嶋修作品を 

 聞いていて、気づいた事があります。それは今の「想い出のジュリエッット」のよ

 うに、3拍子、ワルツの楽曲が多い事です。彼らが発表した2枚のLPの中に、

 合計6曲もありました。普通ですと全て4拍子でもおかしくはないのですが、

 これはちょっと珍しい。カントリーの世界でよく聞かれるように、3拍子はある種

 の雰囲気を作るのには便利です。ただし若き喜多嶋修の場合はそういう安易

 な手法ではないように感じました。

  さてでは有名なワルツをお届けしましょう。

  ディズニーの漫画映画、「白雪姫」から、「いつか王子様が」

  今朝はビル・エヴァンスのピアノでどうぞ。

M06.いつか王子様が(4’50”)ビル・エヴァンス    

-Morey, Churghill-  ビクター VICJ-60291 

N  マイルス・デイヴィスの演奏で知られる「いつか王子様が」、ビル・エヴァンスのピアノ、

 スコット・ラファロがベイス、そしてポール・モチアンがドラムズでした。今週ディズニーの漫画映

 画「シンデレラ」のオリヂナルを再び観まして、義理の姉ふたりが何て上手に意地悪

 く描かれているんだろうと感心しました。そしてその場面で流れていた「夢

 は密かに」に非常に良く似たこの音楽を、聞きたくなった次第です。

  ビル・エヴァンスがこの曲を取り上げたのは、実はマイルスよりも早いんですね。 

 当時ふたりは近い関係にありましたから、そこからマイルスは楽曲情報を入手し

 たのかもしれません。

  ふたつのカヴァを比較しますと、ビル・エヴァンスの方は数ある楽曲のひとつとし

 て素材的に扱っていますが、マイルスは固有の雰囲気を創り出すための特別な1

 曲という意識が感じられます。その頃から彼は「サウンド」という概念を持って 

 いたのですね。『ラウンド・ミドナイト』の解説にそんな事が書いてあって、その昔、

 妙な納得をしていたのを思い出しました。

  さて、子供向けの映画音楽からジャズ演奏で有名になった楽曲には「わたし

 の好きなもの」というのがあります。こちらもワルツで、ジョン・コルトレインが1961

 年のアルバム表題曲にしていました。この頃からコルトレインは神様とお話をし始めた

 ように感じられます。ジャケット写真でソプラノ吹いてるしね。

  だいぶ長い演奏ですが、聞きましょう。

  ジョン・コルトレインです。

  「わたしの好きなもの」。

M07.My Favorite Things(13’41”)John Coltrane

-R.rodgers, O.Hammerstein-  Atlantic 1361-2    

N  「わたしの好きなもの」、相良直美ではなくて、ジョン・コルトレインでした。マッコイ・ 

 タイナーがピアノ、スティーヴ・デイヴィスのベイス、ドラムズはエルヴィン・ジョーンズでした。

  長い器楽曲の後にはオーソドクスな男性ヴォーカルをどうぞ。

  「ハイ・デ・ホー」、

  ブラッド、スウェット、アンド・ティアーズ、フィーチュリング・デイヴィッド・クレイトン・トーマスです。

M08.Hi-De-Ho(4’27”)Blood Sweat & Tears

-C.King- Columbia 8869745532  

M09.シャ・ラ・ラ(3’41”)アラ・ニ

-unknown-   PCD -24882

N  スティーヴ・カッツのハモニカが良かったですね、「ハイ・デ・ホー」、ブラッド、スウェット、アンド・

 ティアーズ、フィーチュリング・デイヴィッド・クレイトン・トーマスでした。これはやはり漫画映画

 「白雪姫」の七人の小人が唄う「ハイ・ホー」にひっかけたつもりですが、空振

 りだったようです。続けましたのは、アラ・ニの「シャ・ラ・ラ」、ローリー・アンダスンを

 連想させる仕上がりです。他のトラックもこんな感じなのでしょうか。少々気に

 なります。

  冒頭で部屋の中が大変に散らかっているというお話をしました。この1ヶ

 月間、引っ張り出したCDやレコードもそのままでね。正直いうとこういうのは

 大嫌いなんですが・・・。

  そんな折に限って、「あ、これは聞いてなかったな」というようなアルバムに

 出会うのです。今回はZEのコムピレイションに出会いました。わたしが一目置いて

 いる制作者のドン・ヲズが世に出る切っ掛けとなったグループ、ヲズ(ノット・ヲズ)が

 所属していた1970年代後期のインディペンデント・レイベルです。ポスト・パンク時代の

 音楽の領域がはっきりとしなくなる頃の興味深い音楽が一杯入ってました。

 この頃わたしは黒人音楽しか相手にしなくなっていまして、ヲズ(ノット・ヲズ)の

 ジャケットは覚えていますが、まともに聞いたことはなかったですね。ドン・ヲズ

 がベイス奏者だったなんて知ったのは2年程前ですから。今朝初めて聞きます。

  ヲズ(ノット・ヲズ)で「テル・ミー、ザット・アイム・ドリーミング」。 

M10.Tell Me That I’m Dreaming(6’29”)Was(Not Was) 

N  ヲズ(ノット・ヲズ)で「テル・ミー、ザット・アイム・ドリーミング」でした。本もレコードも仕

 舞う時が重要。次に探す時の事を考えて、正しい位置に戻しましょう。あー、

 片付け、掃除をしたいなあ。

  それはともかく、先日澤田修と話をしていたら、なんとあいつはジューシィ・フル

 ーツを知りませんでしたのよ。話がそこで進まなくて困りました。知らないか

 なあ・・・。「四歳ですよ、その頃」と言われてもねえ。

  それで今朝は品川図書館から借り出した2枚組『シングル・コレクション』からお届

 けしましょう、ジューシィ・フルーツ。   

M11.ジョニーはご機嫌ななめ(3’47”)ジューシィ・フルーツ    

-Y.Okita, H.Chikada- コロムビア COCP-38614/5

N  ジューシィ・フルーツ、まずは大ヒット曲「ジョニーはご機嫌ななめ」1980年6月です。

 知らないかなあ。わたしですらちゃんと覚えてる。と言ってもテレビで唄って

 るのをチラリと観た程度です。この歌の「宇能鴻一郎のポルノ小説をバブルガム音楽

 で表現したかった」という制作者、近田春夫の考えには脱帽でした。でも考

 えてみると、他の歌はひとつも知らない。今回この2枚組『シングル・コレクション』

 を通して聞きましたけれど、正直にいうと恥ずかしかったですね。ことばも

 音もあまりに稚拙。これで良かったのかなあ、という思いが強くします。そ

 んな中で、次の「I.C.B.M.」は、何度か聞けました。このくらいの質で迫って

 くれなきゃね。あんた達、主体的なロック・バンドでしょ。

M12.I.C.B.M.(3’48”)ジューシィ・フルーツ      

-T.Miura, T.Takagi-  コロムビア  COCP-38614/5  

N  ヒューマン・リーグのヒット曲「愛の残り火」を連想させる「I.C.B.M.」でした。これ

 はいいね。ヒットしたかどうかは不明です。多分不発だったでしょう。

  だったらこれはどうだ。

M13.そんなヒロシに騙されて(3’14”)ジューシィ・フルーツ  

-K.Kuwata-  コロムビア COCP-38614/5

N  「そんなヒロシに騙されて」でした。ジューシィ・フルーツはやっぱりグループ・サウンズ

 だったのか。

  当初は近田春夫のバンドだった、というのも解説を読んで知りました。わた

 しはマンキズ的にオーディションを通過して集められたメムバで組まれた完全なヒット製造

 グループだと思っていまして、だからこそ何やっても許してあげていたのです。

  それとは別に今回この2枚組『シングル・コレクション』で見つけた珍しいカヴァ曲が

 ありました。それはセルジュ・ゲンズブール作、フランス・ギャル唄の「夢見るシャンソーン人

 形」です。経緯は知りませんが、訳詞を変えて唄っています。大手レコード会社

 の間でこういう形は異例です。通常では最初の訳詞が「定訳」と呼ばれて固

 定され、それ以外は認めないというナンセンスお約束がありますから。フンサーイ。

  ではジューシィ・フルーツです、「夢見るシェルター人形」。唄は山本リンダ風です。

M14.夢見るシェルター人形(2’23”)ジューシィ・フルーツ    

-S.Gainsbourg, T.Chiaki-  コロムビア COCP-38614/5 

M15.夢見るシャンソン人形(2’33”)フランス・ギャル   

-S.Gainsbourg, T.Iwatani-  コロムビア COCP-39523

M16.枯葉(5’19”)ビル・エヴァンス     

-Prevert, Mercer, Kosma-  ビクター VICJ-60291 

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  4歳児に送るジューシィ・フルーツ集、「夢見るシェルター人形」の次は、岩谷時子の定訳

 で「夢見るシャンソン人形」フランス・ギャルでした。

  最後は先ほどのビル・エヴァンスのLP『ポートレイト・イン・ジャズ』から、季節を考

 えて「枯葉」のモノーラル仕様でした。とはいえ、今日明日は台風19号の直撃を

 受けそうです。みなさんどうぞ充分にお気をつけ下さい。

  還暦ドライヴァさま、「全てのヒット曲は『ラ・バムバ』の焼き直しだ」、と言った

 のは、ダグ・モリスというワーナーミュ-ジックの役員だった男です。これをネタにラジオ日本

 の宮地ジュンの番組を乗っ取ったの、聞いてくれましたよね。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/c886a132229bf0e0fee6f91b776bc36c05ebcf4d

 ダウンロード・パスワードは、bympwesj です。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/10/05

mb190105

前TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年10月5日を  

 始めましょう。涼しくなりました。明日は「真夏日」の予報も出ていますが、

 陽が落ちたらきっと寒くなりますよ、お気を付け下さい。

  音楽をゆっくり聞くにはいい気候です。もっと沢山聞きましょう。この「幻」

 がその手助けになれれば、幸いです。

  始めましょう、ラッキー・ピータスンです。

  「ブルーズ・フォー・ウエス」。

M01.Blues For Wes(4’43”)Luckey Peterson

-P.Peltuccian-  Jazz Village JV 570135

N  「ブルーズ・フォー・ウエス」、先週お届けしたアルバム『ジミー・スミスに捧ぐ』から最終

 曲、ラッキー・ピータスンでした。ここでのオルガン演奏は本物ですね。レズリー・スピーカの

 早回しも非常に効果的でした。この楽器は両手両足が全部バラバラの動きをし

 ます。上下の鍵盤、音色操作、回転スピーカの調整、左足のベイス鍵盤、右足のヴ

 ォリウム・ペダルです。それも頭脳からの指令で動くのでは遅い。4つの肉体部位

 が自律的に、勝手に仕事をしてくれなくては素早い表現は無理です。ラッキーは

 実に器用に全てをこなしていました。

  ヌー・ヨークのブルー・ノート・クラブでリチャード・グルーヴ・ホームズを聞いた時は、面白い

 出来事がありました。終演後白人客が舞台に進み出て、ギタリストに「どこにベイ

 ス」奏者がいるんだ、と尋ねるんです。「この足鍵盤だよ」と説明しても納得

 しない。「ここにベイス・アムプがあるじゃないか」と食い下がります。グルーヴ・ 

 ホームズはベイス鍵盤の音を専用の、アムペグB-15で出してましたからね。「へー、

 こんな分からず屋がまだいるのか」とわたしは見物していました。しつこか

 ったですよ、相当に。

  今の楽曲はオルガンとの相性が良かったウエス・モンゴメリに捧げられたブルーズ・ナムバ。

  ウエスのヤクザっぽさが漂う仕上がりでした。

  ウエスといえば、A&Mの3枚で弦楽器と合わせたりして、とても分かり易く

 優しいジャズで日本でも人気者になりました。でもここ2〜3年で発掘された 

 未発表録音でも分かる通り、もっと男臭い味わいも魅力です。「幻」でも再三

 ご紹介して来ました。まだその延長にあるヴァーヴ時代がわたしは好きですね。 

  特に割と無視されているオリヴァ・ネルスンやドン・セベスキーのアレンジでビッグ・バンド

 と吹き込んだイージー・リスニング路線にダンディズム、伊達男気質を感じます。

M02.Naptown Blues(3’08”)Wes Montgomery

-W.Mongotmery-  Verve 825 676-2  

N  オリヴァ・ネルスン編曲、ウエス・モンゴメリのギターで「ナップタウン・ブルーズ」でした。

  格好いいでしょう。これは子供の頃に聞いていたヒットパレイド番組のヌーズ部分

 のバック・グラウンド・ミュージックで知りました。A&Mへ移る前のウエスを聞いていた

 なんて、なかなかの制作ディレクタですね。

  では同じ時期のウエス・モンゴメリでもう一曲、

  今度は「ヒアズ・ザット・レイニイ・デイ」、こちらの編曲はドン・セベスキーです。

M03.Here’s That Rainy Day(4’50”)Wes Montgomery

-J.Burke, H.V.Heusen-  Verve 8219 85-2  

M04.Hang On Sloopy(3’03”)Ramsey Lewis  

-B.Rssel, W.Farrell-  MCA MCAD-20488

N  ウエス・モンゴメリの「ヒアズ・ザット・レイニイ・デイ」に続けましたのは、先週新譜から

 お届けしたラムジー・ルイスで「ハング・オン・スルーピー」です。タクシ・ドライヴァ45979さ

 んが素敵な反応をしてくれまして、御礼申し上げながらお送りしました。

  これは大ヒットの「ディ・イン・クラウド」の入っている実況録音盤収録の1曲です。

 お客さんの反応が熱狂的。これはわたしもずっと何故なんだろうと考えて、

 もう30年。まだ解決していません。ラムジーがそんなに人気あったのか、収録

 されたワシントンD.C.のボヘミアン・キャヴァーン・クラーブがやたら盛り上がるスポットだった

 のでしょうか。特にラムジーたちは唄がありませんから、その分お客さんたちが

 全員、大声で唄ってる。これ白人ビート・グループ、マッコイズのヒット曲ですよ。

 何で知ってるんだろう。ラムジーはいつもの集団ピアニシモ奏法で彼らを煽って、

 ノリノリの演奏を続けます。計り知れない生命力が溢れている実況録音です。

  さて先週も器楽曲が多かったのですが、今朝もその流れで来ています。

 冒頭の「ブルーズ・フォー・ウエス」が2017年で他は1960年代中期の録音でした。

 ここらで新しいものも聞いておきましょう。楽器編成はあまり変わりません

 からそれほどの違和感はないでしょう。そういうものを選びました。

  イギリスの若手サクスフォン奏者、ビンカー・ゴールディングの新作から

  「アンド・アイ・ライク・ヨー・フェザーズ」。

M05. … And I Like Your Feathers(5’38”)ビンカー・ゴールディング

-unknown- BSMF 5079

N  ビンカー・ゴールディングで「アンド・アイ・ライク・ヨー・フェザーズ」でした。この新譜

 『アブストラクション・オーヴ・リアリティ・パスト・アンド・インクリーディボー・フェザーズ』という

 長い表題です。演奏しているのは、サクスフォンのビンカー・ゴールディング他、ジョー・アー

 モン・ジョーンズがピアノ、ダニエル・カシミールのベイス、そしてサム・ジョーンズがドラムズのクヲー

 テット編成。お聞きのようなオーソドクスな響きが全てではありますが、かなり良い。

 特にビンカー・ゴールディングの考えながら吹いているようなサクスフォンが、こちらにも

 思考を促します。今朝は最も短い演奏時間の、ちょっと変わったリズムを持っ

 た「アンド・アイ・ライク・ヨー・フェザーズ」でした。

  さて、先々週、先週とお届けしたミルト・ジャクスンとモンティ・アレグザンダ・トリオの演

 奏で、ジェフ・ハミルトンというドラマーが気になりました。短いバースのソロがとてもい

 い感じだったのです。それでちょっと調べましたら、既に何枚もリーダー・アルバ

 ムを出していました。

  今朝は2018年にキャーフォーニャはサン・ペドロのアルヴァス・ショウ・ルームで録音された実

 演をお聞きください。

  まず「イン・ヲークト・バドゥ」です。

M06.In Walked Bud(6’33”)Jeff Hamilton Trio

-T.Monk-  Capri Records CAPRI 74147-2  

N  キャーフォーニャ、サン・ペドロのアルヴァス・ショウ・ルームで録音されたジェフ・ハミルトン・トリオで

 セロニアス・マンク作の「イン・ヲークト・バドゥ」、ジェフ・ハミルトンのドラムズ、左手の使い方が

 素晴らしいタミ・ヘンデルマンがピアノ、ベイスはクリストファ・ルーティでした。短かったけれど、

 ドラムのソロ、小味が効いていましたね。先のビンカー・ゴールディング・クヲーテットもそう

 でしたが、こういう60年前の楽器編成が今も続いていて、C調で保守的でな

 い、新しい表現が生み出されているのには感動します。

  ではジェフ・ハミルトン・トリオ、もう一曲どうぞ。ここでも短いけれど面白いドラム・

 ソロが聞けますよ。

  「ベニッシーモ」。 

M07.Bennissimo(4’37”)Jeff Hamilton Trio

-T.Hendelman-  Capri Records CAPRI 74147-2

N  ジェフ・ハミルトン・トリオで「ベニッシーモ」でした。こういう中道的なジャズを、実は

 わたし、ここまであまり聞いて来なかったのです。普通は十代半ばでこの手

 のジャズとか映画や旅行に親しむきっかけができて、教養や見聞が見聞が広く

 なるのですが、わたしは個人的に貧しかったせいもあって、その種の世界と

 無縁で育ちました。結果としてこのようなムキョーヨー人間になったわけですね。

 器楽曲と言えば、安っぽいR&Bやロックのインストとかが気になって、ジャズは分か

 らず終い。たぶん今もその後遺症は残っている筈です。

  なので、今こうやって当たり前の編成で創造的な新しい世界を作り出して

 いるジャズが非常に新鮮に聞こえて来ます。ここまでにいろいろと懲りている

 ので、新しい音楽領域には踏み出さないようにして来ましたが、そうも行か

 なかったようです。しかもそれがストレイトなジャズだなんて、ちょっと可笑しい。

  さて、ツイターにはポークパイさんから、ジェフ・ハミルトンを発見した『ソウル・フュージョン』

 は「イズント・シー・ラヴリーが、またいいですよね」と頂きました。そうです、良

 いのです。みんなで聞きましょう。

  ミルト・ジャクスンとモンティ・アレグザンダ・トリオで「可愛いアイシャ」。

M08.Isn’t She Lovely(4’57”)Milt Jackson Monty Alsxander Trio

-S.Wonder-  Pablo OJCCD-731-2

N  ミルト・ジャクスンとモンティ・アレグザンダ・トリオで「イズント・シー・ラヴリー」でした。

  このカヴァは今回『ソウル・フュージョン』を聞くまで知りませんでしたが、「可愛い

 アイシャ」にはもうひとつ面白いカヴァがあります。それを思い出したのですが、 

 いま手元にないので、ちょっと待ってて下さい。じきにお届けしますからね。

  この歌はスティーヴィー・ワンダの二枚組『ソングズ・イン・ザ・キー・オヴ・ライフ』収録

 です。日本では短い仕様でシングルが切られたのかな。わたしがこの仕事に就い

 た時はこの大作が発売になった直後で、そこら中で大騒ぎになっていました。

  正直この大作は「鋏で摘んで1枚にしても良いんじゃないかな」程度に聞

 いていました。周囲では絶賛の嵐が長いこと止まず、スティーヴィーも神様になり

 かけていた頃ですね。

M09.Love’s In Need Of Love Today(7’05”) Stevie Wonder

-S.Wonder-  Motown 157 357-2   

N  その二枚組『ソングズ・イン・ザ・キー・オヴ・ライフ』の冒頭曲「愛という名の伝説」

 でした。これはオーティス・クレイが2回目に来た時にアンコールで唄っていた筈です。

 同じショウでそこまで唄っていたディープ・ソウルとは明らかに違う音楽であるのは、

 音が出た瞬間に分かりました。確か1回目の時もコモドアーズの「イージー」を唄っ

 てた筈です。クレイは黒人間の流行音楽としてモータウンを捉えているんだな、など

 と生意気な事をその頃考えていました。

M10.カンザス・シティ(3’30”)リビー・タイタス

-J.Leiber, M.Stoller-  ソニー SICP 4966  2   

N  先週、ちょっと前の映画の「レナードの朝」というのを観ました。ロバート・デニ

 ーロが主演の精神疾患の人たちを描いた作品です。ある新薬を使い障害が治り

 そうになる、という筋立てで、わたしは製薬会社が出張って来て悪者になる

 のかなと思いながら見ていましたが、そうではありませんでした。

  終わってエンドロールを見ていたら、「あれ」という名前が「クラブ・シンガー」とい

 う役で出て来たんです。精神疾患の人たちが集団で外出しまして植物園を見

 学します。ただそれが皆んなには不評で、結局は町のダンスホールで大騒ぎをして、

 全員が息を吹き返す事になるのです。そこで唄っていた女性歌手の名前とし

 て出て来たのが「Libby Titus、リビー・タイタス」でした。

  この名前は絶対知ってるぞ、といろいろ思い出そうとしましたが、肝心の

 歌が出て来ません。それで調べたら、LPジャケットを見つけました。これははっ

 きり覚えています。中古盤屋でもよく見たな。たぶん仕事に入りたての頃、

 何度か使った筈です。ただ声も楽曲も出てこない。興味は深まる一方なので、

 思いきって手に入れました。国内盤ですから解説が付いてます。それを読ん

 でクリビツテンギャウ。このヒト、リヴォン・ヘルム、ダクタ・ジョンと繋いで、今はダナウ・フェイゲ

 ン夫人なんだそうです。しかもリヴォンの前には別の男がいて、結婚してるんで

 すね。確かに美形ではありますが、それだけじゃここまではね・・・。傾向

 としては実に嫌な言葉ではありますが、「ハイスペック」な男が好みみたい。最初

 の夫も化粧品会社のオンゾーシだったらしいです。

  その割には話題にならなかったですね。知ってましたか。彼女は70年代後

 半に大挙出現した女性シンガ・ソングライタのひとりとして、比較的恵まれた制作環

 境にいたようです。このLPもロビー・ロバートスン、ポール・サイモン、アル・クーパー、そし

 てフィル・ラモーンやジェイムズ・テイラーたちが絡んでます。更にはマネジメントがボブ・ディラ

 ンを抑えていたアルバート・グロスマンと来れば、当時のCBS系の名士録です。さて

 は他にも・・・と、どうしても考えてしまいます。

  今お聞き頂きましたのは、ポール・サイモンがプロデュースした「カンザス・シティ」でし

 た。次はリンダ・ロンスタトが取り上げた彼女の作品。これは聞いたことありました。

  「ラヴ・ハズ・ノー・プライド」、そいう事なんですね。

M11.ラヴ・ハズ・ノー・プライド(3’54”)リビー・タイタス

-L.Titus, C.Simon-  ソニー SICP 4966   

M12.ハート・ストリング・ハーモニー(4’48”)レイディ・フリークエンシー   

-unknown-  Pヴァイン PCD 24886

N  さてカレンダを2019年に戻して、新しい音楽です。レイディ・フリークエンシー「周波数

 女」と名乗る、キャーフォーニャのヴェンチュラから出て来た音楽家です。たぶん録音周辺

 機器を上手に操れるか、そういう男が側にいると思わせますが、今の「ハート・

 ストリング・ハーモニー」ではずっと同じパタンで続く短いリフの上で、豊かな旋律展開を

 聞かせてくれました。アルバム聞いてみたいですね。「周波数女」本人にも興味

 が湧きました。

  さて、実に久しぶりにPファンクを聞きました。思い出すあるひとつの切っ掛

 けがあったのですけれどもね。たくさん出ていたジョージ・クリントン関係の音楽を

 わたしは全て聞いて来た訳ではありません。特に90年代以降は全く聞いてい

 ないと言っていいでしょう。

  ただしファンカデリック、パーラメントによる波状攻撃で白人社会を揺さぶった70年代

 の力は確かに凄かった。多分に薬物と関係が深く、自らが作り出したコミック・

 ファンクという難解な世界に迷い込んでしまった感もあります。わたしには未だ

 に分からない部分だらけです。ただし「ファンク」という概念をモチーフにして展開

 した革命思想には惹かれるところがあります。全盛期の音楽は決して色褪せ

 る事はないでしょう。

  アメリカ合衆国で維新を試みたPファンク活動の合言葉だったこの歌を今、聞いて

 みます。

  「ピーファンク、ヲンツ・トゥ・ゲット・ファンクド・アップ」。

M13.“P-Funk(Wants To Get FunkedUp)”(7’34”)Parliament  

-G.Cllinton, B.Worell- Casablanca / Poly Gram 822 637-2

N  パーラメントで、「ピーファンク、ヲンツ・トゥ・ゲット・ファンクド・アップ」でした。単純な繰り

 返しにノセられますが、聞く度に何か考えさせられるような気にもなります。

  さて、1日から消費税10%が施行されました。1割というのは相当な税率

 です。それを誤魔化す為の仕組みの複雑さといったらありません。それをた

 だのネタにして時間や紙面を埋める忖度ミーディアのみっともなさ。新聞の低減税

 率作戦も茶番ですね。そもそもそんな言い訳、罪のがれ的な制度を持ち込む

 事の恥ずかしさを、セージカたちは認識しているのでしょうか。でも本当に悪い

 のは、彼らを選んだわたしたちなのです。

  わたしは断じて現金です。やはり現ナマが一番。チャック・ブラウンを呼びましょう。

  「ウィ・ニード・サム・マニ」。

M14.We Need Some Money(8’18”)Chuck Brown  

-C.Jackson-  VAP 007-2

M15.Sanose(3’53”)Ali Hassan Kuban    

-trd. A.H.Kuban-  Piranha Music CDPRIR1575  

後TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  さて、現金主義の次、今朝の最後はエジプトのアリ・ハサン・クバーンの「サノセ」でし

 た。これも今週、思い出す事がありまして、久しぶりに聞きました。割とす

 ぐに記憶は甦りまして、違和感もなかったですね。2001年の作品ですから、

 まだほんの18年前ですし、これを思い出せないんじゃもうお仕舞いかな。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/2f5255226f3695b36f450c0ee95a40e7fc71e12f

  ダウンロード・パスワードは、fr27s1vrです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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