カテゴリー : 2019年 12月

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/12/28

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TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようございます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年12月28日

 を始めましょう。

  CD時代になってわたしが有難かった事のひとつは、かつて「幻」の名盤と

 称されて、希少高額だったLPが比較的手に入り易くなった現象です。これは

 「世界初のCD化」である程度の量の注文が取れるのと、本来の原盤権保持 

 者が、「あんたが何かしたいんなら預けてやるよ、もう償却済みだけど」と、

 第三者に発売を委託する傾向が一般化した事です。加えて、もう行き渡って

 しまったソフトウエアに需要を喚起すべく、昔の名前の作品が破格値で市場に出て

 来るのも異常な現象ではなくなりました。過去の作品を何枚かまとめて箱に

 入れて廉価で出すやり方は一般化していますし、特別に組まれた集約盤にも

 あっと驚く低価格品があります。

  先週レコード屋の店頭で嬉しい新作に出会いました。『ディ・エセンシャル・ロド・ステュ

 ワート』という3枚組です。これがなんと760円。マーキュリー時代の、本当に唄う事

 が楽しくて仕方なかった頃のロド「ザ・モド」ステュワートの名唱を46曲も詰め込ん

 だベストものです。

  正式な表題にもなっているこれをまず聞いてもらいましょう。

  「ハンドバッグと外出着」、1970年の作品です。

M01.Handbags & Gladrags(4’20”)Rod Stewart

-M.D’abo- Spectrum Music BIEM / SDRM IC05064  

N  いいですね、ロド・ステュワート。この歌はマンフレッド・マンに居たマイク・ダボが書いた

 作品で、目の見えない人間が通りを渡ろうとしているのを見た、と始まる割

 と複雑な内容を持っています。主題となっているのは、時代の流れと一個人 

 の生活感覚でしょうか。ロドはこの歌の訴えを正しく洞察し、唄い上げていま

 す。この頃のロドはこの種の瞬間的な解釈が素晴らしかった。

  この3枚組『ディ・エセンシャル・ロド・ステュワート』という3枚組は主にマーキュリー時代

 の傑作アルバムから成り立っていますが、それ以外の録音も多く入っています。

 「イッツ・オール・オーヴァ、ナウ」がテイク違いだったのには驚きました。

  1972年のLP『ネヴァ・ダル・モメント』に入っていたこの歌も忘れられません。

  「ユー・ウェア・イト・ウェル」。

M02.You Wear It Well(4’23”)Rod Stewart

-R.Stewart, M.Quittenton-  Spectrum Music BIEM / SDRM IC05064

N  頭で「特にすることがない、この暖かい午後・・・」と来ますから、決して

 冬の歌ではないでしょうが、わたしは聞く度に晩秋、から初冬を連想します。

 アクースティク楽器の響きがそうさせるのでしょうか。「ユー・ウェア・イト・ウェル」でした。

  さてこの『ディ・エセンシャル・ロド・ステュワート』を迷いなく購入した動機、それは

 この「オウ、ノウ、ノット・マイ・ベイビ」が入っていたからです。これはシングル盤のB

 面かなんかで世に出て、正規のアルバム収録曲ではありませんでした。日本では

 中途半端なベストものに入っていて、多分わたしは持ってなかったと思います。

 今回、この3枚組でやっと自分のものになりました。初めて聞いてから、40

 年は経っています。好みというのは変わらないものですね。

  この廉価盤をわたしは二つ買って、親友への今年のクリスマス・プレゼントにしま

 した。値段が安いとこういう贈呈も抵抗なく出来ます。

  では「オウ、ノウ、ノット・マイ・ベイビ」、ロド・ステュワートで聞いて下さい。

M03.Oh! No Not My Baby(3’40”)Rod Stewart     

-Goffin, King-  Spectrum Music BIEM / SDRM IC05064

M04.インタールード(ラヴィングザ・ピープル)〜ソリッド・グラウンド(2’40”+3’53”)マイケル・キワヌーカ

-M.Kiwanuka-  ユニバーサル UICP-1198

N  現場演奏家たちによる即興的なオーヴァ・ダビングでしょうが、実によく考えら 

 れたアンサムブル、それに美しい弦が重なった演奏でロド・ステュワートが唄ってくれた

 「オウ、ノウ、ノット・マイ・ベイビ」、ストーリーズの「ブラザー・ルイ」みたいですね。そう

 言えばこの間、知り合いのバーに友たちを連れて行きました。そこは昔のジャ

 ズ・バーで早い時間帯は正しい定評ある器楽曲LPを流しているんですが、夜

 も更けて来ると、カウンター男が調子に乗ってシングルを回し始めるんです。お客の

 会話を聞いていて、その話題につながる皿で突っ込んで来るんです。以前は

 延々と歌謡曲が続きまして、本当にこの時は盛り上がった。

  今回は洋楽中心だったので、わたしが「『ブラザー・ルイ』あるか」と聞いたら

 「大好きだよ」と回してくれました。いや、これも良かった。ただ、その1

 曲で盛り上がったおかげで、わたしは最終電車に乗り過ごしてしまいました。

  それはともかくロド・ステュワートの「オウ、ノウ、ノット・マイ・ベイビ」でした。それに

 続けたのは、マイケル・キワヌーカという東アフリカはウガンダ出身の音楽家の最新作『キワヌー

 カ』から「インタールード(ラヴィングザ・ピープル)」と「ソリッド・グラウンド」でした。非

 常に風変わりな響きで、さらにマイケル・キワヌーカ自身のヴォーカルもちょっとした電気

 操作が加えられているのでしょうか、普通ではありません。奇妙です。だた、

 しきりに感情が揺さぶられます。試聴機で聞いて、「これは凄い」と直感しま

 した。言葉は英語、マイケル・キワヌーカはロンドンの生まれ育ちで、本格的な音楽活動

 もそこで始め今も本拠地はロンドンです。わたしにはカマシ・ヲシントンにも共通して感

 じる、21世紀時代の最新アフリカ黒人感覚が太い流れとなって打ち寄せて来る思

 いでした。カッコいいですね。この作品からはまたお届けすることをお約束致し

 ます。

  それとは何の関係もなく、いま繰り返された表題の「ソリッド・グラウンド」が

 「サニ・ブラウン」に聞こえて仕方がありませんでした。陸上競技の100と200メ

 ートル、そして華の400メートル・リレーでオリムピックのメダルを狙うトラックの星、あの男の名

 前です。ずーっとね、「サニ・ブラウン」に聞こえてました。「何故『サニ・ブラウン』

 だろう」と疑問を感じ、タイトルを見て「ああ、ソリッド・グラウンドか」と悟った次

 第です。

  フロリダ・ジョージア・ラインの「ディス・イズ・ハウ・ウイ・ロール」の「イチ、ニイ、サン」に端

 を発した「幻ミミ騒動」は「ルイジアナ・ママ」に飛び火しています。これね、わた

 しは「ロニオリ」と聞いていました。唄い出しも「あの娘はルジヤのママ」でして十

 歳にまだ届かないワツシイサヲは「この『ルジ屋』というのは何を売っているんだろ

 う」と深く悩んでおりました。

  関連してエルヴィス・プレズリの「ハウンド・ドグ」ね、あれの唄い出しは「ユー・エイ

 ント・ナシング・バット・ア・ハウンド・ドグ」ですが、博多では「ユエンナツバラハウンドグ」

 だったそうです。「湯煙夏原」と漢字で書いて覚えたとタモリ師が言ってました。

 「馳運動具」だったのでしょうか。

M05.ホワッツ・ゴーイン・オン(5’42”)マーヴィン・ゲイ 

N  さてこれも四ツ谷のバーで聞いた新譜でした。マーヴィン・ゲイのライヴと言います

 と、『レッツ・ゲティトン』の後の超弩級実況録音盤が有名ですが、『ワッツ・ゴイノン』発

 表直後に一般公演をしていたのですね。断片的ですが、以前大久保のソウル・バ

 ーでピアノを弾きながら神経質に唱うマーヴィンの映像を観た事があります。それと

 同じ時かもしれません。収録は1972年5月です。

  長いスラムプを抜け出して大作を創り上げたマーヴィンは人の前に出て唱う事か

 らも遠ざかっていたせいで、ちょっと緊張気味。集まった聴衆たちの過剰な

 反応に当惑しています。ほとんどが黒人だろうなあ。演奏はデトロイトからモータウン

 のファンク・ブラザーズを空輸。ドラムズがリチャード・ピストル・アレンで、ベイスはジェイムズ・

 ジェイマスンです。うわー。

  非常に荒く、進行も滞りますが、恐ろしい程の真実味には圧倒されます。

 フィルモアのアリサ・フランクリン実況と並んで、ソウル・ミュージックの頂点かもしれません。来

 週、新年早々の「幻」でもここからお届け致します。

  マーヴィン・ゲイのライヴ新譜から「ワッツ・ゴイノン」でした。

M06.テイク・マイ・ハンド・プレシャス・ロード(3’19”)エルヴィス・プレスリー

-T.A.Dorsey-  BMG  BVCM 34062

N  クリスマスも過ぎたのに・・・、と訝しがる方もいらっしゃったでしょう。 12

  月28日の「テイク・マイ・ハンド・プレシャス・ロード」、エルヴィス・プレズリでした。先々週

 あたりから「今年はあまり町場にクリスマス感が漂っていない」などと言ってまし

 たが、実際はそうでなかったようです。24 日夜は渋谷の町は凄かったらしい 

 ですね。NHKのラジオで聞きました。何が面白かったんでしょうか。

  ごく普通の日本人たちが一年で最もキリスト教に近づくのが、この時期です。

 それが過ぎると「大晦日」そして「お正月」と仏教や神道の季節感に切り替

 わります。ただキリスト教自体はクリスマスの馬鹿騒ぎでおしまいという訳ではなく、

 その後、少なくとも年が変わるまで教徒たちは神妙に過ごします。昨晩も家

 への帰り道で、教会の集まりに参加しませんか、と誘いを受けました。逆に

 このクリスマス期が勧誘はやりやすいのかも知れませんね。

  わたし自身はクリスチャンであろうはずもなく、あの教義とは距離を置いている

 つもりですが、北米の音楽に親しんでいる者としては、避けては通れません。

 特に彼の地ではほとんどの社会通念がキリスト教に則っているのは、認めるしか

 ない事実です。クリスチャンでなくても、従わざるを得ない現実があります。

  音楽においては「ゴスペル」という聖なる宗教音楽が、ほとんど全ての領域

 を覆っていますから、音楽に携わる者ならば、一生を通じてキリスト教とは無縁

 では過ごせないでしょう。ですから、ゴスペルとの付き合い方を見れば、意外

 な程その人の心根が分かったりします。

  この事に気付かせてくれたのが、今のエルヴィス・プレズリでした。「反逆のロカビ

 リー男」として世に出て、良妻賢母的おば様たちから集中砲火を浴びたエルヴィス

 ですが生前には沢山の宗教歌を吹き込んでいます。それのどれもが清く美し

 いのです。「神様の前では心が洗われるのか」とわたしは本気で考えました。

 もちろん彼には様々な反宗教的な醜聞も取り繕いています。ただ、人間は「聖」

 と「俗」で簡単に割り切れるものではないんだ、という事も彼から学びまし

 た。

  そんな事を考えていたら、クリスマスが過ぎて新年までのこの時期に、ちょっと

 ゴスペルを聞いてみたくなりました。皆さんもお付き合い下されば嬉しい。

  では、評判高き放蕩息子、ハンク・ウイリアムズです。

  「エルサレムからジェリコまで」。

M07.From Jerusalem To Jericho(3’57”)Hank Williams

-W.M.Robison-  Time Life 24587-D

N  ハンク・ウイリアムズで「エルサレムからジェリコまで」でした。エルヴィスと同じく欲望のまま

 に生きたとも言われる彼の音楽は、基本的にキリスト教義を背景にしていまして、

 その禁欲精神があるから、満たされない煩悩が芽生える、という図式を反映

 しているようにも思えます。死んでしまう日の朝、「とうとうお迎えが来たよ

 うだ」と言って床から起き上がったそうです。

  さてゴスペルが「聖」なら、対極的に「俗」の象徴として称されるのが、悪

 魔の音楽であるブルーズです。ただ音楽的本質はかなり重なる部分がありまし

 て、決してかけ離れた別のものではない、とわたしは考えます。

  B.B.キングが唄います、「主は本当に大切な物を賜わり下さった」。

M08.Jesus Gave Me Water(3’05”)B.B.King

-L.Campbell-   WQED / Rhino  R2 78160

M09.O How I Love Jesus(2’25”)Alan Jackson

-trd.-  ACR / EMI Nashville   509997 23639 2 8

N  ソウル・スターラーズ時代のサム・クックの決定的な吹き込みがよく知られている「ジーザ

 ス・ゲイヴ・ミー・ヲーター」、B.B.キングでした。彼はブルーズを唄って一般の人気を

 掴み出した頃にゴスペルのアルバムを発表しています。その表現もお聞きの通り、

 B.B.キングのブルーズ流儀に反するものではなく、全く自然体です。もともとライト

 ニン・ホプキンズのような煩悩爆裂パンク派ではなかった事も関係していますが、彼

 のブルーズはゴスペル的な「愛」で支えられている、とわたしは考えています。

  続けましたのはカントリー界の大御所アラン・ジャクスンで、これもよく知られたナムバ

 ですね、「オウ、ハウ・アイ・ラーヴ・ジーザス」でした。彼もゴスペル・アルバムを何枚か

 出しています。

  さて次も大物、ジョニー・キャッシュです。彼もやはりカントリー界の異端児として世に

 出ました。ただしゴスペル音楽とはいつも一緒に生きていたようで、50年代か

 ら宗教音楽のアルバムを発表しています。常に主の教えを意識しながら自分の音

 楽を考えていた姿が、時おりはっきりと見えます。

  2曲続けましょう。

   神様は出て来ませんが、父親を労う孝行息子の歌、

   「スノウ・イン・ヒズ・ヘア」。

   そして超有名曲です、

   「スウィング・ロウ、スウィート・チャリオット」。

M10.Snow In His Hair(2’55”)Johnny Cash

-M.T.Pack-  Sony / Legacy MOCCD13818

M11.Swing Low, Sweet Charioy(1’53”)Johnny Cash

-trd.-  Sony / Legacy MOCCD13818

N  ジョニー・キャッシュで「スノウ・イン・ヒズ・ヘア」、「スウィング・ロウ、スウィート・チャリオット」でし

 た。次は変人として知られるジョージ・ジョーンズです。わたしはまだ彼の人間性

 が把握出来ていません。独特の風貌と同じように取っ付き難いのは事実です

 が、非常識なエピソードだけで判断してはいけない様でもありまして、もう少し

 時間が必要です。彼も一筋縄では行かないクリスチャンですね。反宗教的な発言、

 行為も多かったようです。

  歌はトラディショナルな定番曲で、

  「グレイト・ジャッヂメント・モーニング」。

M12.Great Judgement Morning(6’12”)George Jones

-trd.-  Bandit Records 78340-2

N  有名な音楽家のゴスペル・ソング集、如何でしたでしょうか。これらの歌は長い

 年月をかけて唄い継がれ、どれも完成度が高い上に主題が正当ですから、採

 り上げ易いものばかりです。広く周知もされていますから、その点でも有利

 でしょう。ただ先にも言いましたように、その人間の世界観、世の中に対す

 る考え方が露わになり易い。あ、そんなモンでいいの、と安易に仕上げられた

 ゴスペルも多くあります。今ご紹介した人たちのはどうだったかな。

  さてこのような伝統的な聖書を基に作られた定番曲の他に、キリスト教義の社 

 会通念を色濃く反映した新しい歌も、特に北米では生まれています。厳密な

 定義こそないものの、新作ゴスペルと言っていいのではないでしょうか。ここ

 からは、そんな歌をいくつか聞いてみましょう。

  まずは、ローラ・ニーロの「クリスマス・イン・マイ・ソウル」です。これは「楽しいはずの

 クリスマスなのに・・・」という背景で唄われています。バンド・エイドの「ドウ・ゼ

 イ・ノウ・イッツ・クリスマス」と似てまして、余計なお世話だと取られかねないかも知

 れませんが、わたしは聞いていて、あの悲壮な「フランダースの犬」を連想しまし

 た。

  ではローラ・ニーロ、「クリスマス・イン・マイ・ソウル」です。

M13.クリスマス・イン・マイ・ソウル(7’02”)ローラ・ニーロ

-L.Nyro-   CBSソニー CSCS 6059

N  唐揚げ食って呑んで騒ぐのではなく、また恋人が来ないだけでもない、こ

 のように追い詰められたクリスマスも世界にあるのです。それとは別に、唄い方、

 音楽全体から、とてもキャロル・キングを連想した。ローラ・ニーロの「クリスマス・イン・マイ・

 ソウル」でした。

  さて新作ゴスペルと言えばボブ・ディランの作品は全てがそうかも知れません。

 彼は1979年にユダヤ教からキリスト教に転向します。そのきっかけは、ある晩指の

 先に光が宿って全てが変わって見えた、という突然の出来事だったとか・・・。

  その後は急にキリストの教えに近づいたかの様で、彼の作品がゴスペルとして取

 り上げられる事も頻繁になりました。ただ、以前の「時代は変わる」とか「風

 に吹かれて」などには同じ様な思想が込められているとも言えます。彼の歌

 の基本には「肯定」的な主題が流れていたのに、60年代的な「抵抗」「反抗」

 という、背負わされた一般認識が強過ぎたとも感じられます。

  まあ彼は世界で一番音楽を面白がってやって来た男ですから、ゴスペル、特

 に黒人たちの表現形式で自分の作品がどうなるのか、大いに興味を持ってい

 た事でしょう。特別に作られた『ガッタ・サーヴ・サムバディ  ザ・ゴスペル・ソングズ・

 オーヴ・ボブ・ディラン』はその集大成です。この中で彼はおそらくお気に入りの

 ゴスペル歌手、メイヴィス・ステイプルズとほぼ全編デューオの形で1曲新作を披露してい

 ます。ここには彼女に対する尊敬が現れています。

  「ゴナ・チェンジ・マイ・ウェイ・オヴ・シンキング」。

M14.ゴナ・チェンジ・マイ・ウェイ・オヴ・シンキング(5’17”)ボブ・ディラン     

-B.Dylan-  ソニー MHCP-8

M15.I Shall Be Released(3’53”)Nina Simone      

-B.Dylan-   WQED / Rhino  R2 78160  

N  「ゴナ・チェンジ・マイ・ウェイ・オヴ・シンキング」、メイヴィス・ステイプルズとボブ・ディラン

 でした。そしてボブ・ディラン作の20世紀ゴスペルの代表曲、「アイ・シャル・ビ・リリー

 スト」、ニーナ・シモンです。この仕様、とても良いですね。流石はニーナです。

  さてクリスマス後のゴスペル歌集、最後も20世紀の新しい作品です。

  「世界は愛を求めてる」、スウィート・インスピレイションズ、

  そして

  「明日に架ける橋」、エアロン・ネヴィルでどうぞ。

M16.What The World Needs Now Is Love(2’57”)Sweet Inspirations   

-B.Bucharach, H.David-  WQED / Rhino  R2 78160   

M17.Bridge Over Trouble Water(5’00”)Aaron Neville  Aretha編曲

-P.Simon-  WQED / Rhino  R2 78160   2-23

M18.What Are You Doing New Year’s Eve? (3’42”)   

Rod Stewart  feat. Ella Fitzgerald & Chris Botti

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  2019年最後の「幻」曲は「新年に何をするの」でした。エラ・フィッツジェラルド

 とロド・ステュアート、エラは始めの一節を唄ってすぐに居なくなってしまうので、

 後半はクリス・ブーチが参加していました。 驚異の廉価盤3枚組『ディ・エセンシャル・

 ロド・ステュワート』からです。

  今年の生放送は今朝でおしまいです。この1年も何とかやって来れました。

 皆さん、どうもありがとうございます。わたしの年明けは忙しいですよ、7日

 からラジオ日本のディー・ジェイズ・ファイルに3週間出演、11日には中央エフエムでアサー

 放送。エフエム東京にも出るし、エリスの締め切りも・・・、あ、それは関係ないで

 すね。

   さあ、みんな元気で新年を迎えましょう。「幻」を聞いていれば、きっと良

 い1年になりますよ。

  今年最後の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/495e467e42c4375f2abdc588b4e878c77bdadb67

   ダウンロード・パスワードは、u33iuzx5です。

  今年もちょうど最後となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。良いお年をお迎えください。

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AwesomeBeats + Mornin’ Blues 生放送!

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AwesomeBeats + Mornin’ Blues 新春特番

2020年(令和二年)1月10日(金曜) 24:00-29:00
※1月11日(土曜)00:00-早朝05:00まで
出演:澤田修、鷲巣功
中央エフエムから生放送!乞うご期待!



【幻】モーニン・ブルーズ 2019/12/21

mb191221

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようございます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年12月21日

 を始めましょう。今日は日中とても暖かく、本当に冬至なのか、とも思いま

 した。でもここのところどうも晴れ間が少ないですね。いつも鉛色の空です。

 果たしてこれから先は暖かいのか、寒いのか。年の瀬だからでしょうか、

  町には大勢の人が出ています。みんななんとなく急いでいるみたい。シハスで

 すね。ここは温かなこの歌声で暖まって貰いましょう。

  パーシー・ヲーム・アンド・テンダー・ソウル・スレッヂです。

  「フォール・インサイド・ヨー・アイズ」。

M01.Fall Inside Your Eyes(4’11”)Percy Sledge

-J.Lomax- BSMF 7601

N  気分に任せてオブリガート的な伴奏をしているようなギターがとても効果的。いい

 気持ちになります。「フォール・インサイド・ヨー・アイズ」、パーシー・スレッヂでした。彼な

 らではの暖かみ、変わっていませんね。

  これは新録で1990年に出ていた『ヴォイシーズ』という企画アルバムの再発売の

 際に加えられた吹き込みです。若くして亡くなってしまった唄い手の名作を

 カヴァする、という企画意図があって、この「フォール・インサイド・ヨー・アイズ」は、

 ジャッキ・ローマクスの書いた歌だそうです。ジャッキ・ローマクスは、わたしの記憶では、

 アップル初期の契約音楽家のひとりだった筈です。ジョージ・ハリスンが制作を担当し

 ましたがヒット曲は生まれず、わたしもこれまで名前しか聞いたことはありませ

 んでした。その後アメリカに渡って暮らしていたようですね。この「フォール・インサイド・

 ヨー・アイズ」もその頃の作品ではないでしょうか。パーシー・スレッヂのおかげて聞

 くことが出来ました。どうもありがとう。

M02.ザット・ガール(2’59”)スティーヴィー・ホアン

-unknown-  PヴァインPCD-24899

N  頭の部分が切れていたような始まり方の「ザット・ガール」、スティーヴィー・ホアンでし

 た。「美メロR&B王子」だそうです。なるほどね、その通りだ。白人青年です。

 わたしは40年くらい前に話題となった、ユジーン・ワイルドを連想しました。当初

 は無理のない自然な造りが気に入りましたが、よく聞けば効果機器による高

 度な録音技術が多用されています。

  さあ、次のこれはどうでしょうか。

M03.Day Tripper(2’47”)Sugar Blue

-J.Lennon, P.McCartney-  BSMF 2683

N  ご存知「デイ・トリッパ」、シュガー・ブルーの新譜『カラーズ』からです。この歌は

 ビートルズの「恋を抱きしめよう」とのカップリングで世に出ました。リズム・ギターの

 刻みが素晴らしくてね。一度気づいてからは聞く度にそちらに耳を奪われて

 しまいます。ジョン・レノンなのかなあ。でも印象的なあのリード・リフも妙にジョン的

 に聞こえます。どっちがどっちでしょうか。

  この「デイ・トリッパー」は、オーティス・レディングのカヴァでも知られます。エムジーズ の

 ソリッドでタイトなリズムが最高でした。スパイダーズはそのアレンヂで演ってましたね。

 マサアキとジュンそしてカマヤツの三人が前に出て、イカしたビートに合わせて面白い振り

 で踊るのです。これがまた素晴らしい。もう一度観たかったな。

  おっとシュガー・ブルーのファンク「デイ・トリッパ」は如何でしたか。わたしには想像

  以上でしたね。カッコいい。高域強調のシュガーのハープはやはり違います。そして

 今回のシュガーは、電気ロック調だけでなく、こんなカントリー・スタイルも披露しています。

 これも成功例でしょう。

  「グーッド・オールド・デイズ」。

M04.Good Old Days(2’50”)Sugar Blue

-unknown-  BSMF 2683

M05.Tiptina(6’20”)Nevile Brothers

-P.Longhair-  BSMF 2683

N  シュガー・ブルーの「グーッド・オールド・デイズ」に続けましたのは、ネヴィル・ブラザ

 ーズの「ティピティーナ」、2008年コロラド州のテルライド・ジャズ・フェスティヴォーでの録音で

 す。このCDは地元ラジオ局の録音をそのまま使っているらしく、途中でナレイショ

 ンが入ったりして驚かされます。ネヴィルズの演奏はちょっと荒っぽいかな。そ

 れが逆に功を奏した出来栄えなのが、今の「ティピティーナ」でしょう。全員がハマ

 って狂い始める過程が実に面白い。これもカッコいいですね。年明け、1月29

 日の発売になります。

  さて先々週、先週と続けてお送りしたフロリダ・ジョージア・ラインの「ディス・イズ・

 ハウ・ウイ・ロール」には、早速タクシ・ドライヴァ45979さんから「『1、2、3』て言っ

 てますか」というお問い合わせを頂き、確認のために先週も聞いて頂きまし

 た。実はわたしには何の事か分かりませんで、「別に『1、2、3』て唄ったっ

 て悪い事はないのに・・・」程度でした。そうしたら先週のお便りで「1、2、

 3」は「イチ、ニ、サン」だという事だと知りました。

  「そうか、『イチ、ニ、サン』か」、今週もう一回聞いてみましょう。

  ご静聴ねがいます。

  フロリダ・ジョージア・ラインの「ディス・イズ・ハウ・ウイ・ロール」です。

M06.This Is How We Roll(3’37”)Florida Georgia Line feat.Luke Bryan

-T.Hubbard, B.Kelley, L.Bryan, C.Swindell-  BMLG 0843930046300

N  分かりましたか皆さん、「イチ、ニ、サン」が。始まって2分あたり、ギター間奏の

 次です。バック・グラウンド・ヴォーカルが「イチ、ニ、サン」、ここですね。そうか、この

 事だったのか。分かりました。フロリダ・ジョージア・ラインが日本語で「イチ、ニ、サン」、

 確かにこれは興味深い。ただわたしにはずっと「イーチ・ハンズ・オン~each hands on」

 と聞こえていて、気づきませんでした。こういう「ソラミミ」は、騙し絵と同じ

 く一度そのように聞こえてしまうと、離れられなくなります。タクシ・ドライヴァ

 45979さん、困っているのではありませんでしょうか。

  そのタクシ・ドライヴァ45979さんの心を癒して差し上げましょう、

  ブレンダ・リーです。「ワーズ」。

M07.Words(3’29”)Brenda Lee

-B.Gibb, R.Gibb, M.Gibb-   サンビーニャ・インポート  WRSI-5529

N  ビージーズ、1968年のヒット曲、ブレンダ・リーで「ワーズ」でした。わたしに無断で

 発売されていた『シングズ・カントリー・コレクション第2集』からです。ミス・リル・ダイナマイ

 トはビージーズ特有のヴィヴラートを意識しながらも、結構なカントリー風に仕上げてい

 ますね。合格。

  では同じく『シングズ・カントリー・コレクション』の第1集から、どうぞ。

  「オクラホマ・スーパスター」。

M08.Okulahoma Superstar(3’06”)Brenda Lee

-J.Durrill-  サンビーニャ・インポート  WRSI-5408  

M09.Walking In Jerusalem(Just Like John)(1’58”)Marty Stuart

-trd.- Gaither SHD8945 788-4894528

N  「オクラホマ・スーパスター」、ブレンダ・リーでした。そしてマーティ・スチュワートで「ヲーキング・

 ジェルサレム・ライク・ジョン」でした。

  そしてケン・バーンズ監督「カントリー・ミュージック」はまだ全部観終わっていません。

 そもそもが映像作品を苦手としているわたしは、1本2時間の大作を見るとな

 ると、まずそれなりの心構えが必要なのです。さあ、年末年始には残りの7

 本を観るぞ。ただ一挙に観ると絶対に最後の方はどうでも良くなって来るの

 で、慎重な日程調整も必要です。

  1本目を観ていて、「あ、こいつ知ってる」という男が出て来ました。以前

 「99.5(キュウジュウキュウテンゴ)」を聞いてみたマーティ・スチュワートです。結構何度も、それ

 もかなり長い時間しゃべってます。あれから彼とは何もありませんで、ゆき

 ずりの縁でしかなかったのですが、こうやって再び、それも意外なところで

 出会うと、まるで昔からの仲のような気になるものです。ケン・バーンズ監督「カ

 ントリー・ミュージック」の印象はこれでグッと良くなりました。

  そのサウンドトラックから今朝もお送りしましょう。

M10. If The River Was Whisky(3’10”)

Charlie Poole With The North Carolina Ramblers

-C.Poole, N.Woodieff-  Sony nonumber 

M11.Whisky River(3’38”)Willie Nelson

-J.Bush-  Sony nonumber

N  ケン・バーンズ監督「カントリー・ミュージック」サウンドトラックから、「イフ・ザ・リヴァ・ヲズ・

 ウイスキ」、チャーリー・ポールと北キャロライナ・ラムブラーズ、そして「ウイスキ・リヴァ」、こちらは

 ウイリー・ネルスン1978発表の実況録音でした。ウイリーのギター・ソロ、良かったですね。

 多分はじめのが原曲といいますか、後者の発想の源でしょう。こちらはフレデ

 ィ・フェンダも唄っている、定番曲になっています。川がウイスキだったら、どうな

 んでしょう、泳ぎにくいでしょうね。水から上がったら体ベトベトですよ。

  さて弦楽器スモール・コムボーが主体のカントリー・ミュージックにも大編成の楽団はいくつ

 もありまして、ウエスターン、あるいはカントリー・スウィングと呼ばれる世界を構成してい

 ます。大体10人くらいの世帯で管楽器が入っていますね。これで演奏曲目が

 グッと拡がります。

  その祖とも呼ばれるのが、ボブ・ウィルズ・アンド・ヒズ・テキサス・プレイボーイズ。

  聞いてみましょう、「ヌー・サン・アントニオ・ローズ」。

M12.New San Antonio Rose(2’38”)Bob Wills & His Texas Playboys

-B.Wills-  Sony nonumber

N  なんともいい雰囲気のボブ・ウィルズ・アンド・ヒズ・テキサス・プレイボーイズで、

 「ヌー・サン・アントニオ・ローズ」でした。ボブ・ウィルズというのは今の中で「ホワー」と

 か「アリー」と掛け声をかけていた人です。ダンスホール・レゲでのMCマンみたいな役

 割ですね。ウエスターン・スウィング楽団のリパトゥワはこういったアップテムポーのダンス曲が主

 体。ちょっと大きめの田舎酒場が仕事場です。古くは専用のバスで移動。ケン・

 バーンズ監督「カントリー・ミュージック」サウンドトラックの付録冊子にもそのバスの前に整列

 した楽団員を御大ボブ・ウィルズが白馬に跨って閲兵している写真があります。

  一方、スモール・コムボーのビル・モンローとブルー・グラス・ボーイズはステイション・ワゴンで旅

 公演をしていたようで、その珍しい写真も同じ冊子に掲載されていました。

M13.Honky Tonk Man(2’47”)Dwight Yoakam 

-H.Hausey, T.Franks, J.Horton-  Sony nonumber

N  ホンキ・トンク、北米の田舎にある安酒場には、必ず天使がいるはずなんですが、

 やさぐれ男もいました。ドゥワイト・ヨーカムで「ホンキ・トンク・マン」でした。これは比

 較的新しい、1984年の作品です。今のを聞きますと、音質は格段の向上を見

 せていますが、1930年録音のチャーリー・ポールと北キャロライナ・ラムブラーズによる「イフ・

 ザ・リヴァ・ヲズ・ウイスキ」と基本アンサムブルが何も変わっていない事がわかります。

  さて先週はブルーレイ1枚目でジミー・ロジャーズの紹介に時間が割かれていると

 お話しいたしました。この人はハンク・ウイリアムズと同等のカントリー音楽貢献者です。

 田舎鉄道の踏切番か保守工員のような身分から唄い手に転身しました。まだ

 確立していなかったレコード音楽の世界ではそれほど大きな成功を手にした訳

 ではありません。この時代の人間としては珍しくなかった結核を患っていて、

 享年わずか35で亡くなりました。しかしながらその功績は知る人ぞ知る今も

 大きく聳え立つものです。

  この人はギター弾きとしても傑出した才能を持っていました。現在でも大く

 のギター弾きが彼を絶賛しています。マイケル・ブルームフィールドが監修したギター教則

 CDの中で歴代の秀逸なギタリストを挙げる際に、「ジミー・ロジャーズ、アンド・オールソウ・

 シカーゴ・ジミー・ロジャーズ」と白人黒人、そしてカントリーとブルーズの巨頭を呼び上げ

 る面白い部分があったのを覚えています。「ヲーキン・バイ・マイ・セルフ」のあいつで

 す。

  そしてこの人は唄でも別格的存在でした。声はどちらかと言えば貧弱で、

 唄い方もドスの効いたジョニー・キャッシュに較べるとまるで頼りない。しかしそこに

 何かがありまして、ボブ・ディランやヴァン・モリスンは具体的な影響を受けているよ

 うでもあります。特徴的なのはヨーデル唱法を多用した部分で、この現象につき

 ましてはワツシイサヲも非常な興味を持ち、ここ2年間ほどケンキューチューであります。

 いずれその成果を発表出来る日が来るといいのですが。

  今朝はここまでお話しして来ました、ジミー・ロジャーズを聞いて貰いましょう。

  まず「ブルー・ヨーデル・ナムバ・ナイン」です。

M14,Blue Yodel Number 9(3’19”)Jimmy Rodgers

-J.Rdgers-  Sony nonumber

M15,In The Jailhouse Now(3’19”)Jimmy Rodgers 

-J.Rdgers-  Sony nonumber

N  ジミー・ロジャーズで「憂鬱なヨーデル第9番」、そして「イン・ザ・ジェイル・ナウ~そし

 て今は監獄で」でした。いいですね、胸にジーンと来ます。それをはぐらかす 

 ように入って来る裏声のヨーデルがなんとも言えません。ジミー・ロジャーズは殆ど

 の音源が既に原盤権消滅状態なので安価な全集や入門用の単盤などがたくさ

 ん出回っています。どうぞお手に取ってお試しください。

  ではお祈りを・・・エイメン。

M16.Blue Christmas(2’05”)Elvis Presley    

-B.Hayes, J.Johnson-   BMG BVCM-34072

N   なんとなく静かなこの12月です。毎年のように馬鹿騒ぎをしていた「幻」

 も今年は控えめに構成しております。でも先週の投稿にあった「年の瀬感も

 メリクリ感もちっともありません」というのが気になりました。

  昔から農業は日射、太陽の光が全てですから、陽の光が少なくなる、つま

 り昼間の時間が短くなって行く冬至近辺は、太陽が弱って行く時期として、

 人々も不安になりました。北半球ではちょうど今頃が不安の頂点となります。

 でもそれを越えると、また太陽は元気になって行く。寒さは別として、明日

 からは昼間の時間も長くなって来るのです。ですから温帯に暮らす人々がこ

 の辺りに一年の節目を置くのは自然な事でしょう。ヤクザの暦でも12 月の前半

 に新しい一年は始まりますし、クリスマスだってそうです。やはりこの一ヶ月は特

 別なのです。

  「年の瀬感もメリクリ感も」、慌ただしいこの特別な31日間の中で、充分に味

 わって下さい、わたしたちの特権です。

  さあ、これを聞いて元気出して下さい。

  三びきの山奥リス集団です。

  「もみの木」。

M17.O Christmas Tree(2’25”)Chipmunks

-trd.-  東芝 TOCP-67281

N  元気出たかな。さて今年は意外な時期に意外な場所でクリスマス音楽と出会いま

 した。ジャンゴ・ラインハルトを経由して辿り着いたモダーン・ジャズ・クヲーテットです。彼

 らはクリスマス曲として知られる「イングランズ・キャロル」を早いうちからリパトゥワにして

 いましたが、1971年にアトランティック・レイベルに復帰して発表した『プラスティック・ドリ

 ーム』の中に、そのものズバリの「クリスマス・テーマによる変奏曲」を収録しています。

  録音自体は初夏5月頃だったので、別に季節的な連鎖ではないでしょう。

 またアルバム自体が年末商品として企画された物でもありません。バッハを慕うジ

 ョン・ルイスが教会音楽の中に、純粋な美しさを感じ取ったからだろうと私は邪推

 します。その旋律が世俗にはクリスマスを連想させただけなのでしょう。しかしな

 がら、今年の収穫として、この時期に皆様とご一緒に聞いて行きます。

   MJQ、モダーン・ジャズ・クヲーテットで「クリスマス・テーマによる変奏曲」。

M18.クリスマス・テーマによる変奏曲(4’29”)モダン・ジャズ・カルテット    

-J.Lewis-  WPCR-29324

M19.別れのワルツ(3‘40”)丸山明宏     

-M.Maruyama, trd.-  コロムビア COCP-35902

N  今年の収穫、モダーン・ジャズ・クヲーテットの「クリスマス・テーマによる変奏曲」に続けて、 

 一足早い「蛍の光」、こちらは「丸山」時代の美輪明宏でした。1957年録音

 です、昨年「『オバQクリスマス』よりジングル・ベル」を聞いてもらった『昭和クリスマ

 ス』からお届けしました。この人にしか醸し出せない独特の雰囲気、かないま

 せんね。

  そして同じアルバムからこれも、この人にしか醸し出せない独特の雰囲気です。

  美空ひばり、「クリスマス・ワルツ」。

M20.クリスマス・ワルツ(3’27”)美空ひばり

-K.Fujiura, M.Yoneyama-  コロムビア COCP-35902

N  そして・・・、これです。

M21.Woman(3’30”)John Lennon

-J.Lennon-  Geffen   2001-2  

M22.Happy Christmas(3’32”)John Lennon

-J.Lennon-  Universal(香港)XR-0260

M23.Christmas Is Annoying(2’12”)Kev’ Mo’

-K.Moore, E.demosey-  Cocord 00888-72118065

M24.One More Year With You(4’16”)Kev’ Mo’

-K.Moore, B.N.Campbel-  Cocord 00888-72118065

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  後半4曲はわたしの今年の12月、ですね。

  ジョン・レノンの「ヲーマン」、これだなあ。聞く度になんとなく寒さを感じます。

 もちろんあの事件と無関係ではありません。当日の事もまだ克明に覚えてい

 ます。

  そしてやはり「ハッピ・クリスマス」、地球上の全世界に共通する師走感はここに

 集約されるでしょう。

  人に元気を付けるはずがなんとなくシンミリしてしまったので、その次に今年

 の大収穫、ケブ・モのクリスマス・アルバムから2曲お届けしました。「クリスマス・イズ・アナ

 ウイング」、そして「もう1年君と〜ワン・モ・イヤーズ・ウィズ・ユー」です。綺麗に終

 わりましたね。

  このアルバムは歴代のクリスマス・ノヴェルティの中で「傑作」と呼んで間違いのない作

 品です。ケブ・モ、偉い、よくやった。彼のまごころが自然に表出されていま

 す。毎週ほとんどをお届けして来ましたが、残ってるトラックもあります。気に

 なったらレコード屋さんへお急ぎ下さい。

  来週は2019年最後の放送になります。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/d474fcc6e9d0baf8bcaf86d0f32d6bf4dd996645

  ダウンロード・パスワードは、89cwumpgです

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

♪♪ Twitter “#blues761″の閲覧はコチラ♪♪

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AwesomeBeats + Mornin’ Blues 生放送!

AwesomeBeats + Mornin’ Blues 生放送!

AwesomeBeats + Mornin’ Blues 新春特番

2020年(令和二年)1月10日(金曜) 24:00-29:00
※1月11日(土曜)00:00-早朝05:00まで
出演:澤田修、鷲巣功
中央エフエムから生放送!乞うご期待!





【幻】モーニン・ブルーズ 2019/12/14

mb191214

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年12月14日を  

 始めましょう。

  12月も、もう14日。今年もあと17日間です。わたしとしましては9月か

 ら時の過ぎ行くのが急に速くなったように感じます。単に自分の状況でしょ

 うか。取り敢えず、ここまで生きて来られた事には感謝。さあ、問題は来年

 以降だ。

  皆さま方は、それぞれの年の瀬をお過ごしでしょう。暖冬だという割に寒

 さを感じるのは歳のせいかな。今朝も元気で行きますよ。

  ちょっと待ってね、1曲めの用意が出来てませんで、普段より長く前テーマを

 引っ張ります。よし、準備完了だ。「モーニング娘ブルーズ」では、少なくとも「幻」

 になってから初めて登場のこのグループです。

M01.Arabesque(5’38”)Coldplay 

-Ragovoy, Berns-  Parlophone  nonumber

N  お分かりの方、いらっしゃいますね。コールドプレイの『エヴェデイ・ライフ』からで

 す。「アラベスク」をお送りしました。アラベスクと言っても「ハロー、ミスタ・マンキ」じゃ

 ないですよ。ただの唐草紋様でもない。この響きからわたしはアフロ・ビート、そ

 れもフェラ・クティを強く連想しました。冒頭の路上採集音は中東の町で拾った物

 かも知れませんね。

  この新作『エヴェデイ・ライフ』は非常に思わせぶりな造りです。まずジャケットが

 サイズからして変則です。やや縦長の文庫本型。26頁の厚紙で出来た、「上製仕

 立て」となっています。中のタイプ打ちされた印字、古いモノクローム写真と、特別

 な意思を感じさせるのに充分な舞台装置が整っていまして、一筋縄では行か

 ない予感がします。

  コールドプレイは20世紀末に現れたイギリスの4人組ロックバンドで、商業主義に抵抗

 したり、薬物には手を出さない内規があったりと、好き勝手し放題だったそ

 れまでの人たちとは少々違いますね。この『エヴェデイ・ライフ』を通して聞きま

 しても、わたしには非常に内省的に響きまして、凝った装丁とも相まって高

 い境地にある作品に思えました。

  決定的なのはCD番号を持っていない事で、所属レイベルのパーロフォンのロゴタイプ

 こそ控え目に入ってはいますが、商品を特定する通し番号がないのです。流

 石にワーナー・ミュージックから出ている国内盤はWPCR-18287という続きに準じた

 連番を持っていますが、オリヂナルに商品特定コードを持たないというのは、メム

 バにしてみればこれは「商品ではない」という意思表示なのでしょうか。

 決して「忘れた」のではない筈です。その他、沢山の記載事項がとても読

 み難いのには苛立たされます。

  ただし、わたしがこの新譜に興味を惹かれた切っ掛けは、レコード店頭で

 流れていたこの歌でした。

M02.Cry Cry Cry(2’46”)Coldplay  

-Berryman, Buckland, Champion, Martin, Le Trio Joubran, Stromae-  Parlophone  nonumber

N  街角路上合唱団を思い浮かばせるドゥ・ワップ・スタイルの「クライ、クライ、クライ」です。

 これがとても心地よく聞こえまして、すぐに「只今演奏中」を調べて手に入

 れた、という訳です。黒人の唄ではないというのはすぐに分かりましたが、

 今時こんな事を演るのは一体どんな奴らだろう、という興味が強かったです

 ね。

  全体からは嘘のない、彼らの日常的な生活感覚が伝わってきます。それは

 「禁欲」的に管理されているような気がします。世界中で金銭的に大成功を

 収めている音楽集団として表現に矛盾はないでしょうが、それがそのまま大

 衆の支持を集めている、とは思いませんがね。

  今回の新譜『エヴェデイ・ライフ』にはもうひとつヴォーカルグループ・スタイルの歌が入

 っていました。こちらはゴスペル的です。そう言えば冒頭曲の題名が「チャーチ」、

 教会でした。

  ではコールドプレイで「ブロークン」。

M03.Brokwn(2’29”)Coldplay  

-Berryman, Buckland, Champion, Martin- Parlophone  nonumber

M04.Everywhere(5’35” )Bill Frisell(Harmony)

-B.Frisell-  Blue Note 00602508001635

N  コールドプレイの「ブロークン」に続けて、ビル・フリゼルの『ハーモニー』から「エヴェウェア」、

 両者に共通する響きをお感じ頂けたでしょうか。この『ハーモニー』も基本思想、

 コールドプレイの『エヴェデイ・ライフ』と設計図が似ているように思えます。ただし造

 り自体はコールドプレイの方が、遥かに複雑です。

   成功者たちコールドプレイを筆頭に今朝の「幻」は大物が勢ぞろいしています。

 この人も活発な制作活動の延長で、また新作を発表しました。

  ヴァン・モリスンです。

  「フェイム・ウィル・イート・ザ・ソウル」。

M05.Fame Will Eat The Soul(4’54”)Van Morrison

-V.Morrison-  ユニバーサル UICB-1003

N ヴァン・モリスンで「フェイム・ウィル・イート・ザ・ソウル」でした。後半になって絡んで来

 る男はビル・メドリー、「ふられた気持ち」のライチャス・ブラザーズの低音部担当者で

 す。正確無比なリズムのヴァンに較べると、唄い出し直後は、ややタイミングがズレて

 いるようでもありますが、だんだんノッて来ますね。若い頃の姿が浮かびまし

 た。と言いましてもわたしは動くライチャスを観た事がないのですけれども。

  ヴァン・モリスンの新作からもう1曲参りましょう。

  表題曲です。「主要三和音の真実」

M06.Three Cords And The Truth(5’02”)Van Morrison 

-V.Morrison-  ユニバーサル UICB-1003

N  「スリー・コーズ・アンド・ザ・トゥルース」、ヴァン・モリスンの新作からお届けしました。

 当たり前と言いますか、流石なんでしょうか、非常に充実した内容の新作、

 『スリー・コーズ・アンド・ザ・トゥルース』です。わたしは勿論ここまでもヴァンを聞い

 て来ましたが、世俗をうろついている人間には、どれもちょっと神々し過ぎ

 まして取っ付き難かったのも事実です。それが今回のはとても楽しく通せま

 した。その裏には勿論ヴァンの真摯な音楽に対する姿勢、それと他の参加者達

 の理解があります。

  それと、聞いていて感じるのは「みんな一緒にやってるな」という収録方

 法です。ひとりづつオーヴァ・ダビングを繰り返して仕上げるよりも同じ部屋で

 一緒に最初からお仕舞いまで、という音楽の基本に忠実な工程が、その場に

 参加していた人間たちの意思の交流につながって、ひと味違うものに仕上げ

 ているような気がしました。

  それに対して、こちらはどうでしょうか。

M07.The First Cut Is The Deepest(4’42”)Rod Stewart 

-C.Stevens-   Warner 803497848968

N  ロド・ステュアートの、「さびしき丘」という邦題が付いていたかな、「ザ・ファースト・

 カット・イズ・ザ・ディーペスト〜初恋の傷跡」です。これはキャット・スティーヴンスの作品

 ですね。ロドは絶頂期1976年のLP『ナイト・オン・ザ・タウン』でカヴァしてました。

 彼が真面目に唄った最後の歌かも知れません。

  今の仕様は新譜として出た『ヨー・イン・マイ・ハート  ロド・ステュアート・ウィズ・ロイヤル・

 フィルハーモニック・オーケストラ』というアルバムからでした。この作品が造られたいきさつ

 は知りませんが、以前に録音してあったマルチ・トラックの素材を利用して、弦楽オー

 ケスタラを新たに加えた再録音、と言って良いでしょう。ロイヤル・フィルハーモニック・オーケス

 トラは、60年代にディープ・パープルと録音してまして、以降わたし達の間でもよ

 く知られています。今回はこの団体との再録音という成り立ちがキモになって

 いるせいか、弦の編曲が少々大げさですね。

  ロド自身も全曲を唄い直していますね。ただし、それらを聞くと声も感覚も

 非常に瑞々しくて、「まだ出来るじゃないの。やっぱり素材、つまり詞曲がし

 っかりしてると違うんだなあ」という思いも新たです。中面には腰掛けて楽

 譜を真剣に読んでいるロドの写真があって、それがとてもカッコイイのですよ。

 眼鏡をかけて普段通りのお洒落な出で立ちでね。

  選曲もなかなかに宜しい。もう一曲聞いて下さい。初期のソロ作品で吹き込

 んでいた、「リーズン・トゥ・ビリーヴ」。

M08.Reason To Believe(3’52”)Rod Stewart  

-T.Hardin-  Warner 803497848968

N  肝心なところで、少々雑音が入りまして、大変失礼いたしました。ロド・ステ

 ュアートで『ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ』アルバムから「リーズン・トゥ・ビリーヴ」

 でした。

  さてロドの邪魔をした雑音は、次のこの歌の頭出し作業の音でした。

M09.Rhinstone Cowboy(3’21”)Bruce Springsteen

-L.Weiss-  Colubia 19075995452

N  ブルース・スプリングスティーンの「ラインストン・カウボーイ」、確かグレン・キャムベルがパイオニアの

 スティーリオのコマーシャルで唄っていた歌のような気がするけど、違うかな。

  スプリングスティーンの一番新しいアルバムは『ウエスターン・スターズ ソングズ・フォー・ザ・フィル

 ム』で、その前、夏に発表されていた作品『ウエスターン・スターズ ソングズ』の全曲を

 一般公演ではなく、閉鎖された会場で実況の形で収録したものです。その最

 後に収められていたのが、この「ラインストン・カウボーイ」でした。コマーシャルの印象か

 らか、あるいはこの頃の「スカと爽やかコカコーラ」のグレン・キャムベルからの連想でし

 ょうか、てっきりC調な歌だと思っていましたが、カッコだけの「アーベイン・カウボ

 ーイ」の淋しさを唄った、真面目な内容です。グレン自身はラジオ偶然に聞いて吹

 き込みをプロデューサーに提案したというこぼれ話があります。ブルース・スプリングステ

 ィーンが唄う程ですから、いい加減な楽曲ではありませんでしょう。

  「この新作を掲げての旅公演を行なわない事になっていたから、皆んな実

 際には聞く事が出来ない。そこで実況仕様として制作した」とは何ともヨユーの

 発言ですが、こちらもコムボだけでなく大編成のオーケストラを従えた豪華仕様です。

 実況とは言え、演奏、音質も完全。今回はやたらにブルースの唄が上手く聞こえ

 ました。その場でもこんな風に聞けたんでしょうか。ごく少量の立ち会えた

 人たちの拍手、歓声が入っています。羨ましいなあ。

  大迫力のブルース・スプリングスティーンです、上手な唄をもう1曲どうぞ。

  「ザ・ウェイファラー」。

M10.The Wayfarer(4’46”)Bruce Springsteen

-B.Springsteen-  Colubia 19075995452

M11.From Levis To Calvin Klein Jeans(3’47”)Brenda Lee

-C.Nlack, J.Cunningham-  サンビーニャ・インポート WRIS-5408

N  ブルース・スプリングスティーンで「ザ・ウェイファラー」、そしてブレンダ・リーでした。歌は、  

 「リーヴァイスからカルヴァン・クライン・ジーンズの間に」です。先週の第2集の前に出て

 いた『シングズ・カントリー』、つまりその第1集ですね、比較的簡単に入手できま

 した。そこから、リーヴァイス、カルヴァン・クライン、ポルシェ、グッチなどのブランド名がた

 くさん出て来る「リーヴァイス・トゥ・カルヴァン・クライン・ジーンズ」でした。先進国家で

 の贅沢な物質の消費がやたらと価値を高め始めた1981年の作品です。

  ブレンダ・リーは、こちらの第1集でもそれほどカントリー色は強くありませんでし

 た。この「リーヴァイス・・・」が目立つ位ですからね。やはりごく普通のポップ・

 シンガーだったんだなあ、と再認識した直後に出会いました。これです。

M12.Jambalaya(2’09”)Brenda Lee

-H.Williams-  Sony / Legacy  nonumber

N  ブレンダ・リーの出世作「ジャムバラヤ」、1956年12歳の彼女です。このシャックリ唱法

 は明らかにヒルビリー系のものをヒントにしていますね。真似と言ってもいいかも知

 れない。部分的にはエルヴィス・プレズリにもつながります。それを一生懸命に演

 っているのが何とも健気な姿、いと可憐。

  先週の日曜日にケン・バーンズの「カントリー・ミュージック」の正編5枚組サウンド・トラック

 を澤田修から貸りました。45回転シングル盤くらいの大きさの箱入りで、同寸の

 冊子が付いています。そこに12歳のブレンダ・リーがマイクの前に立っている写真

 が1頁いっぱいに掲載されていました。白いワンピースでおメカししてます。野外

 のテラスのような舞台で、大勢の人が見つめています。だいぶおシャマな感じです

 ね。可愛いですよ、本当に。ただし、その彼女が今の「ジャムバラヤ」を唄った

 ら、みんな驚きますね。そこがリル・ミス・ダイナマイトたる所以でしょうか。都はる

 みも16歳で世に出ています。その前の子供時代は、浪曲師の得意とする唸り

 を親の前で真似していた、と言いいます。うまく唸ると5円貰えるので、こ

 ちらも一生懸命唸ったそうです。ブレンダ・リー12歳の時の「ジャムバラヤ」を聞い

 て、そんな事を思い出しました。

  それはともかく、この「カントリー・ミュージック」正編5枚組には圧縮版の2枚組

 には入っていないトラックがたくさんあります。今朝はそこから少々お楽しみ下

 さい。

   まずはレイ・プライスです。

  ウイリー・ネルスン作の「ナイト・ライフ」。

M13.Night Life(4’45”)Ray Price 

-W.Nelson-  Sony / Legacy  nonumber

N  B.B.キングも持ち歌にしていました。ウイリー・ネルスンのオリヂナルもなかなかのもので

 すが、レイ・プライスの「ナイト・ライフ」、やはり素晴らしいですね。

  さすがは正編5枚組、全105曲入り。豊富な音源を厳選してタイトルに遜色の

 ない内容に仕上がっています。中には「こんなのもあったのか」という珍し

 いものも収録されています。先日は2枚組の方からレイ・チャールズでお送りした、

 「愛さずにはいられない」を、ジョニー・ロドリゲスで聞いてみましょう。

M14.I Can’t Stop Loving You(2’57”)Johnny Rodriguez  

-H.Williams-  Sony / Legacy  nonumber

N  途中でスペイン語になるところがいいですね、ジョニー・ロドリゲスで「愛さずには

 いられない」でした。

  テレビ・ドキュメントのブルーレイは何と1本が2時間で全部で8枚ですから、全部観

 るとなると最低でも16時間かかります。しかも向こうの商品ですから字幕な

 し。相当な忍耐力を必要とします。先週ようやく1本目を観ました。主に現

 存する関係者のインタビュウで進行しますが、昔の貴重なフィルムの断片もありまして、

 面白いですよ。でも一挙に続けるのは大変だろうなあ。

  1本目の後半はジミー・ロジャーズについてかなりの時間が割かれていました。

 2本目、「エピソード2」はサウンドトラックではハンク・ウイリアムズの歌が並んでいます。動

 くハンクを観られるのでしょうか、楽しみです。

M15.I Saw The Light(2’15”)Hank Williams  

-H.Williams-  Sony / Legacy  nonumber

M16.Hey, Good Lookin’(3’20”)Hank Williams 

-H.Williams-  Sony / Legacy  nonumber

N  ハンク・ウイリアムズで代表曲「アイ・ソウ・ザ・ライト」、そして「ヘイ、クー゙ッド・ルキン」、い

 ずれも「カントリー・ミュージック」の正編5枚組サウンドトラックから、本来の発売盤ではな

 くラジオ出演の際の録音からお届けしました。テレビ映画ではここのところがど

 んな画になっているのでしょうかね。

  ハンク・ウイリアムズの代表曲、もうひとつ行きましょう。

  今度は正規にリリースされた仕様です。

  「泣きたいほどの淋しさだ」。

M17.I’m So Lonsome I Could Cry(2’47”)

Hank Williams With His Drifting Cowboys  

-H.Williams- Sony / Legacy  nonumber

M18.Slow Burn(4’07”)Kacey Musgraves

-D.Tashian, I.Fitchuk, K.Musgraves-  MCA Nashville 00602567334453

N  カントリーのオールド・スクール筆頭ハンク・ウイリアムズで「泣きたいほどの淋しさだ」でした。

 続けましたのは新機軸代表のケイシー・マスグレイヴズで「スロウ・バーン」です。彼女は

 すでに実績のある唄い手で、昨年には来日もしていました。既に熱心なファンも

 大勢位いるようです。今の「スロウ・バーン」は2018年発表のLP『ゴールデン・アワ

 ー』の冒頭曲です。唄声を聞いていると、カントリー色がそれほど強くなく、フォーク

 あるいはシンガ・ソングライタの部類に入りそうな感じですね。エミルー・ハリスが出てき

 た時もこんな感じだったかな。ケイシー・マスグレイヴズでした。

  先週フロリダ・ジョージア・ラインをお届けしたところ、タクシ・ドライヴァ4509797さん

 から「その歌では1-2-3と唄っているか」とのご質問がありました。今週も同

 じ歌をお届けしますので、一緒に確認しましょう、あ、音声を落としてあれ 

 ば何回でも聞けるか・・・。

  とにかく、フロリダ・ジョージア・ラインです。新作『アクースティク・セッションズ』から

  「ディス・イズ・ハウ・ウイ・ロール」。

M19.This Is How We Roll(3’37”)Florida Georgia Line feat.Luke Bryan

-T.Hubbard, B.Kelley, L.Bryan, C.Swindell-  BMLG 0843930046300

M20.When The Children Sing(3’06”)Keb’ Mo’ feat. Gerald Albright

-K.Moore, M.Davis-  Concord  00888072118065      1:13’30”

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  12月「町はクリスマス一色」ではないですね。夏の大きな災害を考えれば、控え

 めになって当然でしょう。今朝の最後は、そんな今年に相応しい「子供たち

 が唄い出せば」、毎週お届けしているケブ・モのクリスマス・アルバムからでした。

  にもかかわらず、自らの身に降りかかった火の粉を散らす目的で「スウィート・

 ルームを備えた高級ホテルをこれから先に50軒作る」などとウソぶく、この国のカンボ

 ーチョーカンの生活感覚はどうなってるのでしょうかね、全く。あんな奴を選んだ

 のは誰だ、ハイ、わたし達です。

  トキオエフエムの「トランス・ワールド・ミュージック・ウエイズ」から出演依頼が来ました。件

 の「河内本」について、田中美登里女史から厳しい質問を受けそうです。し

 っかり応じられるかなあ。放送日がはっきりしましたら、またお知らせしま

 す。あ、この「幻」と時間帯が重なるかな。でも大丈夫、先方は「収録」、こ

 ちらは「生」ですから。

  さて、今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/b0025583fb0e411f37d207353817ec5bf4038f5c

     ダウンロード・パスワードは、mv5pjufyです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。



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AwesomeBeats + Mornin’ Blues 生放送!

AwesomeBeats + Mornin’ Blues 生放送!

AwesomeBeats + Mornin’ Blues 新春特番

2020年(令和二年)1月10日(金曜) 24:00-29:00
※1月11日(土曜)00:00-早朝05:00まで
出演:澤田修、鷲巣功
中央エフエムから生放送!乞うご期待!





【幻】モーニン・ブルーズ 2019/12/07

mb191207

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年12月7日を  

 始めましょう。

  あっと言う間に12月、昔からわたしはこの時期になるとシワスイサヲと・・・あ、

 それはないですね。師走です。寒い北風が吹いて来ます。火の用心、火の用

 心、火の用心・・・。

M01.状況詩「しはす」(3’57”)ランキン・タクシー

-T.Shirahama-   ワツシ / ヴィヴィド WACD-002

M02.Shake Your Money Maker (2’28”)The Paul Butterfield Blues Band

-adpt. Butterfield, M.Chivalree-  Elektra 7294-2

N  ランキン・タクシーのお馴染、ではないか、「状況詩『しはす』」に続きましては、先

 週予告しました通り今朝の焦点、エルモ・ジェイムズの名作の「シェイク・ヨ・マニ・メイカ」、 

 ザ・ポール・バタフィールド・ブルーズ・バンドのカヴァ演奏でした。怒ってるみたいな

 ポール・バタフィールドのヴォーカルがいいですね。ご存知の通り、これはダウンタウン・ブー

 キー゙ウーギー・バンドの「スモーキン・ブーギー」の原曲です。が、歌の旋律が全然別物

 ですから、彼らのオリヂナルとしてよろしいでしょう。ただイントロから唄い出しま

 では「シェイク・ヨ・マニ・メイカ」のパクリ、と言われても仕方ないですね。わたしも

 初めて聞いた時は驚きました。その「スモーキン・ブーギー」が1974年です。エルモ

 本人のヴァージョンはともかく、それ以前にこのバタフィールド・ブルーズ・バンドの「シ

 ェイク・ヨ・マニ・メイカ」カヴァ演奏は日本でも紹介されていました。

  それともうひとつ、イギリスのブルーズ・バンド、フリートウド・マックの仕様も70年に 

 は日本で発売されていました。宇崎竜童たちはどちらをお手本にしたのでし

 ょうか。

M03.Shake Your Money Maker (2’57”)Fleetwood Mac

-unknown-  Columbia 88697625922

N  フリートウド・マックの「シェイク・ヨ・マニ・メイカ」でした。こちらの方が律儀な演奏です

 ね。ボトムリフのビートがビンビン来ます。カッコ良い。

  さて今朝の主人公エルモ・ジェイムズのオリヂナルはどんなでしょうか。本当はこれ

 にも更なる原曲があるようですが、エルモは完全に別の楽曲に仕上げています。

 一度失敗して中断するテイク1、「OK」直ぐに始めてとなったテイク2と続けてお

 聞き下さい。

M04.Shake Your Money Maker(2’50”)Elmore James

-E.James-  SNAJ 722 CD

M05.Dust My Broom(2’43”)Elmore James 

-E.James-  SNAJ 722 CD

N  「シェイク・ヨ・マニ・メイカ」、エルモ・ジェイムズの原曲でした。この魅力を悟ってリパト

 ゥワに入れたふたつのブルーズ・バンドのセンスは流石ですね。エルモが録音したのは

 1961年ですから、数年たってのカヴァとなります。どうやって原録音に辿り着

 いたのでしょうか。 SPでも聞いたのかな。

  続けたのは、生涯エルモ・ジェイムスの名刺がわりともなった「ダスト・マイ・ブルーム」

 の最初の録音でした。「シェイク・ヨ・マニ・メイカ」の10年前、1951年8月のサニー・

 ボーイ・ウイリアムスンII世のセッションでの録音です。彼のハーモニカが実に効果的ですね。

  最終コーラスで繰り返される

   俺は知ってるんだ 長生きは出来ないってね

  このフレイズが伝えたかった事は一体何なのか、わたしにはまだ分かりません。

 同時期には他のブルーズメンも似たような事を唄っていましたから、その頃の流

 行りの言い回しだったのかも知れませんが、聞く度に哲学的な暗示を感じて

 います。

  この「ダスト・マイ・ブルーム」は当時のR&Bチャートの上位に入って、いわゆるヒッ

 ト曲になりました。以降この「ブルーム調」はエルモのトレイド・マークのようになり、死

 ぬまでこの三連を弾き続けました。

  それにしても圧倒的なスタイルですね。これに敵うギター奏法はない、と言って

 も正しいでしょう。ですからエルモと来ればジャジャジャ ジャジャジャ ジャジャジャ ジ

 ャジャジャとなりました。確かにその通り。ただ、いわゆるブルーム調でない他の

 楽曲にも共通する三連感覚ですし、彼は唄に於いても強力な魅力があります。

 わたしは子供の頃から、そちらにも大いに惹かれておりました。

  では彼の唄が冴え渡る2曲をどうぞ。どちらも大空に関連しています。

 「ザ・サン・イズ・シャニング」 

  そして、「スカイ・イズ・クライング」

M06.The Sun Is Shinig(2’44”)Elmore James

-James, Lewis, Robinson-  Not Now Music NOT3CD149

M07.The Sky Is Crying(2’49”)Elmore James

-James, Lewis, Robinson-  SNAJ 722 CD

N  このキョーレツな唄。エルモ・ジェイムズで「ザ・サン・イズ・シャニング」、「スカイ・イズ・クライ

 ング」でした。「タフ」と呼ぶのに相応しい情感が込められています。いや凄い。

  イギリスで出ていた『タフ』と名付けられた編集盤があります。ひとりでおっか

 なびっくり入った京都のロック喫茶の薄暗い空間に例の三連ギターが鳴り響いて

 「これは聞いた事があるぞ」と壁を見ると、「只今演奏中」の額に掛かってい

 たのはそのLPでした。「エルモ・ジェイムズというのか。そういえばあのレコードで・・・」

 と、その時以来この男の名前はわたしの心に刻み込まれ、忘れられなくなっ

 たのです。

M08.Sho Nuff I Do(2’53”)Elmore James    

-Whittaker-  Not Now Music NOT3CD149

N  エルモにしては比較的甘いトーンで始まる「ショウ・ナフ・アイ・ドゥ」、これも有名な歌

 です。同時代のブルーズメンは皆そうでしたが、今残されている彼の膨大な録音

 には同じ曲が何種類もあります。それでも昔の名前で出ています的音楽家に

 よくある再録感が乏しく、全てが「オリヂナル吹き込み」で通用しそうです。今

 の「ショウ・ナフ・アイ・ドゥ」は比較的音が新しいので1960年代の物と思われます

 が、非常に新鮮な味わいですね。生演奏感に溢れています。

  彼は生前の活動中に音楽家組合の決まり事をちゃんと守らなかったようで、

 何度か罰を受けています。会費の納入を怠ったり、契約を無視して他のレイベル

 に録音を行う事が頻発して、何度も資格を剥奪されますが、そんな事にお構

 いなく話があれば、直ぐ吹き込みに応じています。場所も生まれ育ったミシシッピ、

 ロスエインジェルズ、ヌーオーリンズとあちこちでやりました。本人は夜毎の拾い仕事を続

 けるギター弾きで、定住せずに声のかかった場所に流れて行く暮らしでした。

 バンドも一応「ブルーム・ダスターズ」という一流演奏家の集団を結成していました

 けれど、旅公演に同行する事は余りなかったようで、現地調達が主な形です。

 ヒット曲がありますから、まずそれで合わせる事が出来ます。その後は成り行き

 でしょう。何と言ってもエルモ・ジェイムズが居れば、ショウは全て成立です。

M09.It Hurts Me Too(3’05”)Elmore James 

-E.James, B.Robinson-  SNAJ 722 CD

N  今の「イト・ハーツ・ミー・トゥ」は、「ショウ・ナフ・アイ・ドゥ」と同じく、12小節では

 ない変則的な8小説ブルーズです。今回、ハウリン・ヲーフの「シティン・トップ・オヴ・ザ

  • ヲールド」と重なって聞こえて困りました。年代的にはヲーフの方が上ですが、

活躍はエルモの方が先です。これらの歌には何らかの関係があるのかも知れませ

ん。

  さて次は「アイ・ヘルド・マイ・ベイビ・ラスト・ナイト」、これも複数の録音がありま

 す。先ずは1959年の仕様をお聞きいただき、その後でオリヂナルとも言える52

 年の吹き込みを聞いてみましょう。

M10.I Held My Baby Last Night(2’53”)Elmore James

-E.James, Taub-  Fire & Enjoy

Not Now Music NOT3CD149

M11.I Held My Baby Last Night(3’25”)Elmore James

-E.James, Taub-  Not Now Music NOT3CD149

N  わたしが17歳の時に題名を聞くだけで興奮していた「アイ・ヘルド・マイ・ベイビ・

 ラスト・ナイト」、ふたつの吹き込みを聞いて頂きました。歌の内容はこじれた愛情

 問題なので、興奮するほどの官能性はなかったですね。

  これら同じ曲のふたつの録音を聞いて分かるのは、エルモの歌は決まった形を

 持っていない事です。歌詞は吹き込みの度に違っています。それで再録音感

 が乏しく全てがオリヂナル吹き込みに聞こえるのかも知れませんが、こういう部

 分も前近代的とは言えなくもないですね。

  あ、遅くなりましたがエルモ・ジェイムズは1918年1月27日生まれで、63年5

 月19日に亡くなっています。主にイギリスのハードロック・グループによって北米のブ

 ルーズ音楽が注目される少し前ですから、その恩恵にあやかってはいません。

  けれども、ザ・ローリング・ストーンズ結成のきっかけは、ブライアン・ジョーンズが持ち

 込んだエルモ・ジェイムズだったかも知れないと言われますし、ザ・ビートルズも「フォ

 ー・ユー・ブルー」の中で「Elmore James Gotta Nothing On This, Baby」なん

 て会話に出て来たりするくらい、死後の影響力は強く残りました。やっぱり

 あの三連リフが大西洋を超えてキョーレツに鳴り響いたのでしょう。わたしが彼と出

 会えたのも、イギリスの真面目なブルーズ・バンド、フリートウド・マックが導いてくれた

 からです。

M12.Happy Home(2’46”)Elmore James

-James-  Not Now Music NOT3CD149

N  ブルーム調ながら唄い出しにストップ・ブレイクを置いて変化をつけた「ハピィ・ホーム」

 でした。これも後期の再録音ですね。スライドが非常に滑らかになって来ていま

 す。子供の頃はこの歌を真似して演奏していました。今になって聞くと、自

 分のパートで拾った音が間違っていたのに気付きます。これじゃ演奏家にはな

 れませんです。

  さて、エルモについては「幻」男ロバート・ジョンスンとの関係がよく指摘されます

 が、その事実は今の所はっきりしていません。確かに運命的な示唆を持った

 主題や、三連のリフなど共通する部分は多いのですが、どういう関係にあった

 かは不明です。それでもエルモは有名な「十字路」を唄っています。

M13.Standing At The Crossroads(2’48”)Elmore James

-R.Johnson arr.by James, Josea-  Not Now Music NOT3CD149

N  唄う声が裏返っています。熱の入れ方が、ちょっと他と違う感じですね。乗

 り移っているのは、ジョンソンの霊でしょうか。

  気軽に考えたエルモ・ジェイムズ集、聞けば聞くほど興味が多岐に渡り深まって、

 こんな短い時間じゃ彼の全貌を照らし出すのは無理のようです。ただし彼の

 残した豊富な録音は、CD時代になって以前より手軽に聞けるようになって来

 ています。何より安価です。ボビー・ロビンスンのファイア・レイベルに吹き込んだ全曲

 を収録した3枚組も先だって出たばかりです。また今なら本屋さんに彼を特

 集した「ブルーズ・アンド・ソウル・レコーズ」誌最新号が置いてあります。こちらに

 は特別付録でCDも付いています。今朝の放送で興味をお感じたら、ぜひお

 手に取ってみて下さい。

  さてわたしをエルモ・ジェイムズに導いてくれたフリートウド・マックは、この11月に昔

 の真面目なブルーズ・バンド時代の音源がまとめられて発表されました。「幻」

 とは別の土曜日の朝のfm音楽番組でも特集されていましたね。このグループ

 にはジェレミー・スペンサーという「エルモ・ジェイムズの真似しか出来ない男」がいまし

 て、そればっか演っていましたが、このグループが大きな商業的な成功を収め

 る前の1970年に早々と抜けています。そして直後に単独作品を発表しました。

 全編がエルモ風だろうと思われましたが、実際はロケンロー的に幅広い内容を持って

 いて、豊かな音楽的な背景を感じさせてくれました。そうなんだ、そのまん

 まを演っちゃダメなんですよ。

  ただギターのスタイル、これはどうしようもありませんでした。

  これを聞いて下さい。

  「ドント・ゴウ、プリーズ・ステイ」。

M14.Don’t Go Please Stay(2’39”) ジェレミー・スペンサー

-unknown- BSMF 7519

N  唄自体は悪くありませんね。いい雰囲気出してます。でもリヴァーブたっぷり

 の音色からしてギターはモロにエルモ・ジェイムズでした。それも良し。やはりエルモ病原

 体感染力の恐ろしさでしょう。ジェレミーはエルモがまだ極く一部の愛好家にしか知

 られていない頃からの信奉者でした。だから余計にあのスライド奏法は特異でし

 た。それだけに印象は深くキョーレツで、わたしの心にも引っ掻き傷を残したので

 すね。

  それが21世紀の今では、ブルーズ演奏におけるひとつの定番にもなりました。

 今もエルモ・スタイル感染者は更に拡大の傾向を見せていまして、こんな女性もいま

 す。イリア・ライチネンです。

  2014年のロンドンでの実況録音から、

  エルモ・ジェイムズの有名な「ハンド・イン・ハンド」を聞きましょう。

M15.Hand In Hand(2’33”)イリア・ライチネン  

-James, Josea, Ling, Taub-  BSMF 2515

M16.Too Much Alcohol(3’49”)J.B.Hutto & His Hawks

-J.B.Hutto –  BSMF 7594  

N  イリア・ライチネンのスライド・ギターが冴えた「ハンド・イン・ハンド」に続いては、これも

 先週お伝えした「アン・アーバー・ブルーズ・フェスティヴァル」の実況録音です。まずは

 やはりエルモ・ジェイムズの信奉者、ジョセフ・ベンジャミン・ハットーの「トゥ・マッチ・アルカホル」 

 でした。彼はエルモに実際に会ってギターついて尋ねたそうですから、直系ですね。

  今お聞き頂いた録音にはどなたも「酷い音だな」とお感じになったでしょ

 う。確かにこれは50年前、1969年の野外音楽会の、ただの記録用です。正

 規の音楽収録ではないのです。多分ポータブル・レコーダーを観客席に置いて、そこ

 で自動録音されたのでしょう。ですから側に座っているお客さんの会話や咳

 き込みなどがフツーに音楽よりも大きな音で入ってしまっています。特にこの「ト

 ゥ・マッチ・アルカホル」は舞台上の音が遥か遠くです。それでも伝わるエルモ・ビート、

 流石です。オリヂナル時代に比べてリズムの解釈が変わって来ているのも感じ取れ

 ますね。

  1969年8月には、愛と平和と音楽の3日間「ウードゥストーク・ミュージック・アンド・

 アート・フェスティヴァル」が開催されましたが、ここミシガン大学では「アン・アーバー・ブル

 ーズ・フェスティヴァル」が開かれていました。ブルーズ音楽に感化された同大学の転

 入生ジョン・フィッシェルが中心となってシカゴからブルーズメンを呼んで、開催された北

 米初のブルーズ音楽大会です。

  今回の2枚組アルバムは奇跡的に残っていた記録録音を念入りに再生した、そ

 の全貌を伝える物です。音が酷いのは当たり前で、わたしは「よくここまで

 聞けるようになったな」と感心しました。

  この時の録音の一部は、既に1981年に『マジック・サム・ライヴ』として発表さ

 れていました。その時の音の酷さといったら、雑音の向こうにマジック・サムが時々

 見え隠れする程度のものでしたから、同じ時の録音でここまで聞けるのは驚

 きです。もちろん最新のディジタル技術と担当者の忍耐の産物であります。

  その時の『マジック・サム・ライヴ』にも収められていた

  「アイ・フィール・ソウ・グド」を聞いてみましょう。

M17.I Feel So Good(4’56”)Magic Sam

-unknown-  BSMF 7594

N  凄まじいビートの放出です。この時マジック・サムはギターを持って来なかったそう

 です。ずっと私物では持ってなかったのかも知れません。その場で誰かに借

 りて舞台に上がったと伝えられます。一口にギターと言いましても同じ形をし

 ているものの、弦の太さや高さなど、神経質な人は自分用に調整された楽器

 でなくては触る事も出来ません。それを現場で借りてここまで弾き倒すとは、

 マジック・サム。本当に恐ろしいですね。この 「アン・アーバー・ブルーズ・フェスティヴァル」

 当時、彼がどの位の絶頂にいたかは知れません。この猛獣が獲物に噛みつく

 ような狂気のリズム、怖くなります。音質なんて吹っ飛びますね。

  この「アン・アーバー・ブルーズ・フェスティヴァル」に出演したほとんどのブルーズメンは

 それまで白人の若い聴衆の前で音楽を披露した経験などありませんでした。

 ですからどの出演者も戸惑いと喜びと感謝が交錯したMCが特徴で、それが

 とても微笑ましい。たぶん皆、自分が生きているうちにこんな機会が訪れる

 とは思ってもいなかったのでしょう。

  ミシシッピ・フレッド・マクダウェルです、「ジョン・ヘンリー」。

M18.John Henry(4’41”)Mississippi Fred McDowell

-trd.-  BSMF 7594

M19.Key To The Highway(5’40”)Sam Lay

-trd.-  BSMF 7594

N  この2枚組「アン・アーバー・ブルーズ・フェスティヴァル」の実況録音盤は、ブルーズ音楽

 が世界中で聞かれるようになる直前の姿を捉えています。白人の若い世代を

 前に一応の体裁は整えられていますが、音楽自体は取り繕う事も出来ず普段

 の流儀でやるしかないのでしょう、シカゴの黒人専門クラブでの表現のままです。

 この後、この音楽は新しい聴衆の前で次の段階へと変化して更なる底力を発

 揮していくのですが、ここに収められた1969年8月のブルーズは永遠です。

  「メディアで大きく報道される事はなかったが、この10年とは言わずとも今

 年最高のフェスであるのは間違いない」とダウン・ビートで評されたのは全く正しい。

 「ウドストーク」よりも有意義で実りの多い催事だったのです。

  カナダのウインザー・スター紙の「アメリカは黒人に対する借りを返し始めている」とい

 う表現も適切です。

  そして最後に、ジム・オニールの言葉をここに置いておきましょう。

  「60年代の生き残りたちは未だに“ウッドストックにいたかい?”と尋ねあって

 いる。私たちのようなブルースへ改宗した者ならこう尋ねる。“アナーバーにいたか

 い?”と」

  衝動に取り憑かれてこの「アン・アーバー・ブルーズ・フェスティヴァル」を開催してし

 まったジョン・フィッシェルに限りない賛辞と拍手を送ります。

M20.Hawaiian Boogie(Version 2)(2’21”)Elmore James

-E.James-  BMR 150

N  珍しくブルーズで彩られた2019年12月7日の「幻」、中締めには「ブルーズ・ 

 アンド・ソウル・レコーズ」誌最新号特別付録CDから「ハワイアン・ブーギー第二番」をお 

 届けしました。

M21.Wheels Of Laredo(4’15”)Highwoman

-T.Haseroth, B.Cadlie, P.Hanseroth-  Elektra  / LCS   0075678651748

N  先週ご紹介したハイヲーメンで「ウィールズ・オヴ・レイリド」でした。ハーモニー・ワークが際立

 っています。思わせぶりな唄の表情も妙に心に残ります。女性4人のスーパー・

 ヴォーカル・グループ、ハイヲーメンでした。

  そしてこちらは澤田修推薦の男性2人組、フローリダ・ヂョーヂア・ライン、今回は

 『ディ・アクースティク・セッションズ』と題して生音を主体にした録音です。

  「」ディス・イズ・ハウ・ウィ・ロール」。フィーチュアリング・ルーク・ブライアンでどうぞ。

M22.This Is How We Roll(3’37”)Florida Georgia Line feat.Luke Bryan

-T.Hubbard, B.Kelley, L.Bryan, C.Swindell-  BMLG 0843930046300

M23.Moonlight, Mistketoe & You(3’29”)Keb’ Mo’ feat. Gerald Albright

-K.Moore, A.Ollendoff-  Concord  00888072118065   

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  今朝も最後はケブ・モのクリスマス・アルバムから表題曲「月光と柊、そして君」でし

 た。この歌、お届けするのは初めてですね。なんか前に使ったような気がし

 ますが、ケブ・モの新曲、つまり新しいクリスマス・ソングです。偉いぞ、ケブ。

  日頃お世話になっている皆様へ2020年のお年玉、モーニン・ブルーズの生放送

 告知は皆さん既にご覧の通りですが、その前にもう少し広範囲の方々にお年

 玉をあげられる事になりました。秋に澤田修がヘヴェメトー飛礫を関東一円に投げ

 つけたラジオ日本の「DJズ・ファイル」と言う番組、そこに年明け早々、わたしの

 出番が回って来ました。信ずる者は救われるのです、エイメン。

  2020年1月の7、8、9、10日、週が明けて14、15、16、17日、更には

 21、22、23、24日、火曜日から金曜日の21時45分に放送です。「何をや

 ってもいい」というお話で、修も「普段のモーブルでいいんじゃないですか」な

 んて言ってますが、わたしはちょっと捻った企画を考案中です。聞いてね。

  わたしの初めての著作「河内音頭」、だんだん行き渡って来ている様です。

 既にお読み頂いた方々、どうも有り難うございます。先週の投稿にあったペタ

 シ66さん、「外題十八番」面白かったでしょう。何せここは原典の名作があ

 りますから、この一冊の中で一番充実してると、わたしも素直に認めます。

  たべるトンちゃんの「なぜ『十九の春』を楽しそうに歌われたのでしょう」

 という問いかけも新鮮でした。どうしてだったのだろう、と考えています。

  それから45979さん、「ナタリーがナタリー・ウッズ」というご指摘も有り難うござ

 います。彼女はナタリー・ドロンになった女性でしょうか。わたし映画の話が全く

 ダメでして・・・。DVD8枚組「カントリー・ミュージック」、見なきゃ。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/6c6e716cdbac0b6fb4bf169b3ceeb3905e9194fb

  ダウンロード・パスワードは、48w5vqcqです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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2020年(令和二年)1月10日(金曜) 24:00-29:00
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出演:澤田修、鷲巣功
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