カテゴリー : 2020年 10月

【幻】モーニン・ブルーズ 2020/10/31

mb201031

 

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2020年10月31日

を始めましょう。

ここまで2週間に渡って少しづつ紹介して来たイギリスの黒人ダンス・バンド、

リール・シング。先週は既に持っていたコムピ盤収録のヒット曲をお聞き頂きました。

これは正直なところ大いに意外でした。今朝はそのリールシングの2枚組ベスト盤に

ケリをつけるべく、わたしが引っかかったトラックを何曲かお届けしましょう。

まずはこれです、1975年の「ヲッチアウト・キャロライナ」。

 

M01. Watch Out Carolina(3’35”)Real Thing    

-Essex-  Sequel Records NEM CD 627

 

N  謎のイギリ黒人ダンス・バンド、リール・シングで「ヲッチアウト・キャロライナ」でした。この基

本になっているディレイの付いたベイスのリフはどこかに原典があります。確かヴォー

カル・グループの歌じゃなかったかな。初めて聞いた時にすぐ閃いたのですが、

まだ思い出せません。気持ちが悪いよう・・・。

レコード店頭に並んだこの2枚組ベスト盤の展示には「ヤマシタタツローが実演でカヴァ」

とか「後にあのヒットの元になった」などという修飾賛辞が踊っていました。

わたしにはそれらが具体的に分らないのですが、昔から知っている人は知っ

てたんですね、このグループの事を。

収められた全31曲を聞いていると、「ヲッチアウト・キャロライナ」のように既存のヒット

曲クリソツなものが出て来ます。当時人気絶頂だったマイクー・ジャクスンのお化けヒットの

影響が色濃く出ているのも印象に残ります。

このリール・シングは1970年代後半の、豊かになっていった北米の黒人大衆音

楽を自分たちなりに噛み砕いて、似て非なる異国イギリスで真価を問うたのです。

 

M02.You To Me Are Everything(3’29”)Real Thing 

-K.Gold, M.Denne-  Sequel Records NEM CD 627

N  リール・シングが1976年に放ったヒット曲「あんたは俺にとっての全て」です。と

ても良く出来ていたので、全英番付で14位まで上がりました。この時期、北

米の黒人大衆音楽は、ブルーズやゴスペルの延長だけでない新しい都会的な洗練

を伴って、白人聴衆を巻き込む音楽に大きく変容して行きました。音楽番付

の名前が「R&B」「ソウル」から「ブラック・コンテムポラリー」と呼び変えられたのが、

その象徴と言えます。

リール・シングは、躍動感に溢れた明るいこの「ブラック・コンテムポラリー」の流れを大

西洋を隔てた島国で肯定的に受け止めたのでしょうね。それこそがこの時期

に世界中の憧れた音楽の形だったのです。言語の壁がなかったのも要因のひ

とつで、彼らは成功できました。ヤマシタタツローが目を着けていた、というのも充

分に理解できます。本場のブラック・コンテムポラリー・ミュージックは無理でも、この位な

ら日本人の俺たちにも出来そうだ、と感じさせるものがあります。この2枚

組を通して聞いていると、既に死んでいる音楽領域「ヌーミュージック」が蘇って来

るのです。

 

M03.Stone Cold Love Affair(3’07”)Real Thing    

-Roker, Shury-  Sequel Records NEM CD 627

 

N  リール・シングで「ストーンド・コールド・ラーヴ・アフェア」でした。1975年のヒットです。

この4人グループの中心人物、音楽を主導し、共に唄うクリス・アモーとデイヴ・スミス

は1970年からの間柄で、彼らのヴォーカル・グループ的な音楽のまとめ方は、超一

流感こそありませんが、今でも音楽好きの心を捉えます。わたしもそのひと

りです。毎週末、夢中になってソウル音楽のレコードを買いまくっていた頃の、あ

の感じです。イギリスで1970年代中期に活躍した黒人ダンス・バンド、リール・シング

を2枚組ベスト盤から3週に渡ってお届けしました。

最後はこれも秀逸な一曲、「聖者か邪悪者か」。

 

M04.Saint Or Sinner (5’25”)Real Thing    

-Amoo, Amoo-  Sequel Records NEM CD 627

 

M05.Whistle Stop(4’12”)ベット・スミス

-unknown-   BSMF REDN-0027

 

N  一瞬メイシー・グレイを思わせるような唄声の主は、ベット・スミス。これが2枚目と

なる自身のフル・アルバムの登場です。今回はドライヴ・バイ・トラッカーズというロック・

バンドとの共同作業で、60年代後期の南部ソウルの響きを求めたようです。わた

しは今の「ウィスル・ストップ」が気に入りました。ちゃんと唄える人ですね。

 

M06.Things You Do(3’25”)The Everettes

-A.Dommisch-  Waterfall Records WR2002CD LC 14342

 

N  21世紀のモータウン・ガール・グループ、わたしは特にマーサとヴァンデラスを感じるエヴァ

レッツで、アルバム冒頭の曲名もモータウン的な、「シングズ・ユー・ドゥ」、でした。今更で

すが、こういう良きR&Bはもう欧州が本場です。このエヴァレッツもドイツのベルリ

ンで録音されています。以前お届けした時も好意的ご反応を頂きました。

ヴォーカル・グループに目のないわたしはガール・グループもジョン・レノンほどではない

ですが大好きです。流行り廃りの激しい商業音楽前線においては、女性であ

る事から、存在として男性グループよりも長生き出来たような気もしています。

こんな事を考えたのも、ジョーンズ・ガールズのベスト盤を耳にしたからでした。

ジョーンズ・ガールズ、デトロイト出身の三姉妹は結構キャリアが長く、グループのデビューは

1970年です。その後しばらくは大御所のバックグラウンド・ヴォーカルを務めていま

した。そして1980年にフィラデルフィア・インタナショナル・レコーズからの「冷たくしないで」

がヒットして華々しい存在になりました。先にもお話しした、わたしが狂ったよ

うにレコードを買っていた時代ですね。モノクロームのLPジャケット写真はまだ記憶にあ

ります。ノーマン・シーフだったかな、撮ったのは。ケニー・ギャムブルとリオン・ハフの制作

ですから品質も一流でした。

 

M07.You’re Gonna Make Me Love Somebody Else(8’06”)Jones Girls

-K.Gamble, L.Huff-  BSMF 7617

 

N  ジョーンズ・ガールズの「冷たくしないで」これはその頃に流行った 12インチ・シ

ングルのミクスですね。LPカットはこんなに長くなかった。原題は「あんたはわたし

に他の誰かを愛