カテゴリー : Diary (日記)

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/11/16

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TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年10月19日を  

 始めましょう。今朝はこの秋に50年ぶりに再び全英第一位を記録した、アルバ

 ムを集中してお届けします。わたしが15歳の時に初めて買った輸入盤です。

 ザ・ビートルズの事実上最終作品『アビイ・ロード』、実はわたし、このCDをこれ

 まで持っていなかったのですが、今回は敢えて国内盤を買いました。今朝は

 新譜、リマスター仕様でお楽しみいただきましょう。

  まずは冒頭曲「カム・トゥゲザー」。

M01.カム・トゥゲザー(4’20”)ザ・ビートルズ

-J.Lennon, P.McCartney-  ユニバーサル UICY-79051/2

N  ザ・ビートルズ、アルバム『アビイ・ロード』から「カム・トゥゲザー」でした。今朝は新

 譜、最新の「50 周年記念 2CDデラックス・エディション」でお届けしています。レコー

 ド屋の店頭で視聴した時に、「あ、いい音になってるな」というのは直感で分

 かりました。その後自分のシステムで聞いてみて、「これはリマスタリングだけではなく

 て、ミクスをやり直してるんじゃないか」という考えが心に拡がりました。もち

 ろん50年前のオリヂナルを念頭に置いてはいるでしょうが、最新技術で出来ると

 ころまでやってみた、そんな感じです。

  ビートルズですから当時のマルチ・トラック・テイプはアンタッチャボーで保存されているでし

 ょう。ただそれを正規のものとしていじるのは、どんなものかなあ、という

 気持ちは誰にもあるはずです。雑音などが少なくなって音楽そのものに触れ

 る事が出来る、という利点は確かにあります。ただ以前の状態で長く聴き込

 んでいると、細部に違和感が生まれるのも事実です。ボーナス・トラックと称して追

 加未発表分があったりすると、全体の印象も変わってしまいます。

  ですから今回の「50 周年記念 2CDデラックス・エディション」も、当初は細部に

 多少、抵抗が残りました。しかし幸いな事に、全体からはオリヂナル仕様への強

 い尊厳が感じられましたし、追加未発表分は別の1枚になっていた点もあっ

 て、50年前の印象を大きく変えるものではありませんでした。

  何よりもここに記録された音楽の力は、そんな甘いものじゃなかった。50

 年前に抱いた感動は色あせる事なく今も漲っていました。そもそもこの「名

 盤」を通して聞くのが、何十年ぶりでしたからね。今朝は「幻」の『アビイ・

 ロード』考察です。

M02.マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー (3’28”)ザ・ビートルズ 

-J.Lennon, P.McCartney-  ユニバーサル UICY-79051/2

N  「マクスウェルズ・シルヴァ・ハマー」でした。これね、始まって1分20秒のところで

 ポール・マカートニが「writing 50times…」と唄うところで笑ってるんです。この新

 譜でもそこはそのままでした。この歌は映画「レト・イト・ビ」でも何回か練習

 してましたね。その状態からすると、よくここまで仕上げたなあ、という思

 いもまた新たでした。この録音にジョン・レノンは参加していなかったそうです。

 この「50 周年記念 2CDデラックス・エディション」のライナで初めて知りました。「い

 いよ、このままで。これで完成だよ」とポールが言っているのが聞こえます。

  流石に全てに於いて音は良くなってます。今の「マクスウェル」などに顕著です

 が、この時に初めて使われたムーグ・シンセサイザの音がオリヂナル盤よりも大きく聞こ 

 えるのは、気のせいでしょうか。更にはオーヴァー・ダブしたフレイズの始まりと終

 わりがクッキリと聞こえるので、「ここ、やり直し」と声をかけたくなる部分もあ

 ります。でも3回も聞くと違和感はなくなりました。

  先ほども言いましたように、これはわたしが初めて買った輸入盤でした。

 町のレコード店に予約を入れてね、一日千秋の心で待ち続けたんです。到着

 したのはアメリカ盤S0-383、だからどこにもクレジットはありませんがキャピトルのプレス

 ですね。輸入盤だから歌詞カードがありません。「全曲掲載」の譜面誌「ガッツ」

 を買ったりして歌とコードを覚えました。手元に来たのはちょうど今頃、秋が

 深まっていく季節でした。発売と同時に手に入れられたのはこの前の『ホワイト・

 アルバム』に続いて2枚目でした。『レト・イト・ビ』も直後から持っていますが、

 これは未だに誰のLPか分からない物です。

  その頃わたしは中学校の3年生ですから、人生の、世の中の複雑で深いと

 ころは全く分かりません。けれども『アビイ・ロード』の圧倒的な迫力には、ぶ

 っ飛んでいました。でも周りに音楽好きは数えるほどしか居なくて、奴らは

 大抵レッド・ゼペリン以降に参入して来たのハード・ロック愛好者ですから、この魅力

 が分からないんです。それには悲しい思いをしましたね。

  最初に好きになったのはこれでした。

  「オウ、ダーリン」。

M03.オー!  ダーリン(3’36”)ザ・ビートルズ 

-J.Lennon, P.McCartney-  ユニバーサル UICY-79051/2

N  「オウ、ダーリン」でした。ジョン・レノンも「ポールのすごいやつ」と呼んで感心して

 いたこの「オウ、ダーリン」には、人生の機微などがわかるはずもない15歳の田

 舎少年の純な心にも大きな感動をもたらしまして、「この激情は大好きな人を

 抱きしめている時の心だと思うんだ」と級友に真剣に説明をしていたら、隣

 に座っていた女子生徒から「あんたは本当に嫌らしい事を考えてる人だね」

 と卒業するまでケーベツされ続けました。今でもわたしの意見は間違っていない

 自信があります。しかし、これには参った。

  それから3年ほど経った時に「『オウ、ダーリン』は、これだったのか」と目か

 ら鱗のように気付かされた歌があります。

  これです、エルヴィス・プレズリの「ワン・ナイト」。

M04.One Night(2’31”)Elvis Presley

-D.Bartholomew, P.King-  BMG  66050-2

N  エルヴィス・プレズリで「ワン・ナイト」でした。そもそもこの歌は「ワン・ナイト・オヴ・

 シン」でして、「背徳の一夜」です。「シン」とは「非婚姻関係における性愛行為」

 ですから、興奮の余韻と非道徳行為への後悔が入り交じった複雑な心中が主

 題です。エルヴィスが唄った時には「ワン・ナイト・ウィズ・ユー」と歌詞を変えて、うる

 さいP.T.A.を黙らせています。

  エルヴィスの「ワン・ナイト・ウィズ・ユー」は、十代のジョンもポールも大好きだった筈で

 す。しかしジョンは同じような主題を唄おうとするとひどく感傷的になってし

 まいます。「ディス・ボーイ」や「イエス、イティーズ」などはその好例ですね。それら

 は決して悪くない。汚れなきジョンの心が正直に現れています。

  それはともかく、この手のロッカ・バラッドが、リル・リチャードやラリー・ウイリアムズの

 ロケンローと同じように、子供だったジョンとポールを大いに刺激したのででしょう。

 ポールはここで、燃えたぎる若い愛を思いきりぶつけました。この激しさ、熱

 さ。他に敵うものはありません。「今でもわたしの意見は間違っていない自信

 があります」。

  さて、では「ワン・ナイト・ウィズ・ユー」、こちらは如何でしょうか。

M05. ワン・ナイト(3’21”) キャロル

-D.Bartholomew, P.King-  フォノグラム 30LD-21

N  キャロルのデビュー・アルバムから「ワン・ナイト・ウィズ・ユー」でした。これは素晴らしい

 出来ですね。ジョニーちゃんがまずいいね。そして若干変更された主旋律、そし

 てそれに絡むハーモニー、全体を司るリズム、そしてギター・ソロ、どこに出しても恥ず

 かしくない仕上がりです。初めて聞いた時には、「ワン・ナイト」からの連想では

 なく、「オウ、ダーリン」を思い出しました。

M06.ビコーズ(2’46”)ザ・ビートルズ  

-J.Lennon, P.McCartney-  UICY-79051/2

N  さて名盤『アビイ・ロード』B面に移ります。こちらはジョージの「ヒア・カムズ・ザ・

 サン」の次から9曲がメドリーになっています。その第1曲が今の「ビコーズ」にな

 りますが、わたしにはあのメドリーはどうしても「ユー・ネヴァ・ギミ・ヨ・マニ」で始

 まるように思えるのです。敢えて言えば「ビコーズ」は序曲かな。

  細部まで繊細に配慮の行き届いた構成を持ったジョン・レノンの歌です。ラリッて

 ない時に作ったのかな。それともキョーレツにキマッた時のヒラメキでしょうか。何れに

 せよ、これほど美しい音楽もないでしょう。複数のカヴァがあるようですが、

 わたしはひとつも聞いた事がありません。と言いますか、この他の仕様を聞

 く必要があるのでしょうか。

  創作の契機は不明ですが、ジョンの心の中にはずっとこういうモティーフがあった

 んじゃないか、そんな気がします。そこで興味深い1曲を聞いて下さい。

  デイヴ・クラーク・ファイヴです、「ビコーズ」。

M07.Because(2’24”)Dave Clark Five

-Clark- Universal 1781774

N  デイヴ・クラーク・ファイヴで「ビコーズ」でした。実際には何の関係もないただの同

 名異曲ですが、この歌をジョンが知らない筈がありません。何しろベスト盤には

 「ビートルズのジョン・レノンは、俺たちのことを脅威だ、と言っていた」というデイ

 ヴ・クラーク自身による特記があるくらいですから。非常に小さなヒラメキとして、

 この歌が『アビイ・ロード』の「ビコーズ」につながっていなくもない、というの

 が、「わたしの邪推」のひとつです。

  さて未発表、未完成のセッションが記録された2枚目の盤には、この「ビコーズ」

 の演奏だけのトラックが入っています。ビートルズはよくやるように「まずは演奏を

 しっかり決めてから、その後で唄を入れる」やり方ではなく、基本的に全て

 唄いながら演奏していた、とわたしは考えています。それは映画「レト・イト・

 ビ」を観ても明らかですし、同時に唄い、演奏をしているからこその瞬間的

 爆発力が感じられるからでもあります。ですからこの演奏だけのトラックは多少

 意外でした。尤も、あのハーモニーを同時演奏で出来るとしたら脅威的でもありま

 すね。ではその「ビコーズ」の演奏だけのトラックをお聞き頂きます。

M08.ビコーズ(2’46”) ザ・ビートルズ 

-J.Lennon, P.McCartney-  ユニバーサル  UICY-79051/2

M09.ユー・ネヴァ—・ギヴ・ミー・ユア・マネー(5’18“)  キック・ドラム

-J.Lennon, P.McCartney-  ユニバーサル  UICY-79051/2

N  「ビコーズ」の演奏だけのトラックと「ユー・ネヴァ・ギミ・ヨ・マニ」のリハーサル風景でし

 た。始まる前にジョンがずっとふざけて唄っているのはジャズ・スタンダードの「貴

 方の勝ちよ」ですね。きっと調整室に向けて「いいぜ、オウケイ」と返事をした

 時にこの歌が引っ掛かってきて、それを繰り返していたのでしょう。多少ラリ

 ってる感じもします。キックドラムの音がとても良かったですね。

  さて例のメドリーを通して聞いてみましょう。子供の頃のわたしには「ゴールデ

 ン・スラムバーズ」の後に繰り返されるモティーフが主題のように聞こえたものですか

 ら、勝手に組曲「ユー・ネヴァ・ギミ・ヨ・マニ」と呼んでいました。ただし今回オリヂ

 ナル通りに復刻されたジャケットを見ても、「メドリー」とは書かれていません。それ

 ぞれが素晴らしい作品であるのは言うまでもありませんが、それぞれを独立

 した楽曲として仕上げるだけの集団での創作意欲はもう蘇らなかったのでは

 なかった、そこまでの集中力を維持するのは無理だった、そこでメドリーという

 新しい形式に挑戦する、という動機付けで仕上げた、とわたしは見ています。

  作業中にはメムバも「ロング・ワン」と呼んで、一通りのつながった楽曲として

 練習をしていたのが2枚目のセッションを聞いていると分かります。わたしは個々

 を別々に録って、ジョージ・マーチンとポールがテイプの編集で繋いだと考えていまし

 た。

  では『アビイ・ロード』B面のメドリーです。

M10.ユー・ネヴァ—・ギヴ・ミー・ユア・マネー ~サン・キング~ミーン・ミスター・マスタード

 ~ポリシーン・パン ~シー・ケイム・イン・スルー・バスルーム・ウインドウ ~ゴールデン・スランバー

 ~キャリー・・ザット・ウェイト ~ジ・エンド(16’20”) ザ・ビートルズ  

-J.Lennon, P.McCartney-  ユニバーサル  UICY-79051/2

N  『アビイ・ロード』B面から、「ユ・ネヴァ・ギミー・ヨー・マニ ~サン・キング~ミーン・ミスタ・

 マスタード ~ポリシーン・パン ~シー・ケイム・イン・スルー・バスルーム・ウインドウ ~ゴールデン・スラムバ

 ーズ~キャリー・・ザット・ウェイト ~ジ・エンド」でした。それほど長くは感じませんね。

 全体が16分ですから、一曲平均1分40秒ほど。このメドリー形式を採用したの

 は大成功だったようです。

  この後20秒ほど無音が続きまして、その後にポールがユーモアいっぱいの「女王

 陛下」を披露します。手動式レコードプレイヤーを使っていた友達は何年もこのアンコー

 ルを知らずにいまして、いつか上げ忘れたトーンアームが突然「ハー・マジェスティ」を再

 生したので、大いに驚いていました。「得をした」なんて言ってましたが、ジ

 ョーシキですよ。

M11.Albatross(3’14”)Fleetwood Mac  

-P.Green- Columbia 88697625922

N  これはフリートウド・マクの「信天翁」、『アビイ・ロード』が発売された1969年に全

 英で1位になったシングル曲です。「サン・キング」を録音する時にジョンはこの器楽

 曲からのヒラメキで、リヴァーヴいっぱいのギター演奏をしたらしいです。なるほどね。

 でもわたしは、このマックのインスト曲を1位にした大英帝国民も偉い、と思います。

M12.Pinball Wizard(3’01”)The Who

-P.Townsent-  MCA  MCAD-10801

N  こちらはフーのロック・オペラ『トミー』から「ピンボールの魔術師」。これは作業の直前

 に発売された話題作で、「ポリシーン・パン」の冒頭のギター・コードはそれに負けじ

 とジョンが奮起して12弦を鳴らしたそうです。このあたりから察するに、ジョン

 は割と俗なヒットチャートを聞いていたようですね。いや、こういった新しい音楽が

 毎日生み出されていたのが、この頃のスウィンギン・ロンドンだったのでしょう。

M13.She Came In Through The Bathroom Window(2’43”)Joe Cooker

-J.Lennon, P.McCartney-  MCPS  BT3145

N  こちらはジョー・コカーがリオン・ラッソーの一座と一緒にフィルモアで吹き込んだ「シー・ケイ

 ム・イン・スルー・バスルーム・ウインドウ」、管楽器がマリアッチ風なのには、今頃気づきまし

 た。彼はジョージ・ハリスンに録音前の「サムシング」を聞かされていて、既に吹き込

 みも終わっていたそうです。ただ発売は『アビイ・ロード』の発売の後になりま

 した。そのお礼でしょうか、ジョーは一時期この「風呂場の窓から不法侵入し

 てきたファンの歌」を実演の場でよく披露していました。

  さて、ザ・ビートルズはこのアルバム『アビイ・ロード』でグループの命を終えました。

 録音制作中には誰もこれが最後だ、とは思っていなかったようですが、の継

 続はもう不可能だったでしょうね。例えば「ユ・ネヴァ・ギミー・ヨー・マニ」の歌詞

 は、企業体アップルの再建に登場した会計士アラン・クレインとの揉め事について書か

 れていますし、ジョージは録音作業中に一度グループを脱退しています。

  それでもこんな傑作を創り上げるなんて、流石ですね。『レト・イト・ビ』、あ

 れはオマケです。

  さていつもながら若干変則的な集中試聴、今朝は「50 周年記念 2CDデラッ

 クス・エディション」の『アビイ・ロード』をお聞き頂きました。日本のチャートではどこま

 で健闘したか知りませんでしたが、冒頭でお話しましたように本国イギリスでは

 50年経って再び第一位に輝いています。やっぱりこの盤に記録された音楽の

 力は衰えていない事の証明ではないでしょうか。

  実はわたしはこのアルバムを障害もう一度聞く事はないだろう、という予感が

 あったのです。全てが頭の中に入っていた事も関係していますが、今更『アビ

 イ・ロード』聞いてどうするの、とハスに構えた思いが強かったですね。ところが

 また聞いてしまいました。初めて聞いた時と同じ季節だった事もあって、何

 度も繰り返し、大変楽しませて頂きました。この作品に意見を述べたのも初

 めてです。きっと今朝の「幻」もずっと忘れられない思い出になりますでし

 ょう。皆さんのおかげです。ありがとうございます。この後また封印された

 りしてえ・・・。

  さて、レコード店には、この『アビイ・ロード』を中心に魅力的な海賊的CDが並

 んでいました。どうしても気になりますね、こういうのは。そこで逸る心を

 抑えて、「今日は他のを買わない」と慎重に見ていたのですが、『トゥイスト・アンド・

 シャウト』という3枚組を見つけました。副題が「ビートルズを刺激した60曲」と

 あります。こういうのに弱いんだな、どうも。わたしはビートルズやローリング・

 ストーンズがカヴァした原曲を聞くところから音楽の泥沼にハマったので、ほとんど

 のオリヂナル楽曲は持っていますが、値段が安かった事もありまして、この3枚

 組もつい買ってしまったのでした。

  その中からお届けしましょう。バディ・ホリーです。

  「メイルマン、ブリング・ミー・ノー・モー・ブルーズ」。

M14.Male Man, Bring Me No More Bluse(2’15”)Buddy Holly

-Katz, Robert, Clayton-  MCPS  BT3145

N   遠隔地にいる恋人からの便りを心待ちにしている「プリーズ、ミスタ・ポストマン」

 とは全く逆の内容です。

   配達人さんよ、憂鬱を持って来ないでおくれ

   俺にはブルーズはもう要らないんだよ、頼むぜ

  わたしは「プリーズ、ミスタ・ポストマン」を本当に嬉しそうに唄うジョンが大好きな

 のですけれど、これを聞いていたから、余計に嬉々としてるのか、とも思い

 ました。バディ・ホリーで「メイルマン、ブリング・ミー・ノー・モー・ブルーズ」でした。

  その他、この3枚組『トゥイスト・アンド・シャウト ~ ビートルズを刺激した60曲』に

 入っていた珍しい物といえば、これがあります。おそらく生涯聞く機会のな

 かった1曲でしょう。幸か不幸か、それをここで聞いてしまいました。皆さ

 んも同じサダメを受けてもらいましょう。

  シャーリイ・ジョーンズです。「ティル・ゼア・ヲズ・ユー」。

M15.Till There Was You(3’00”)Shirley Jones

-Wilson-  MCPS  BT3145

M16.El Paso(4’39”)Marty Robbins

-M.Robbins –  Legacy 19075960422

N  さていつもの「幻」に戻って、テレビドキュメント映画「カントリー・ミュージック」のサントラ

 盤からです。今朝はちょいと足を伸ばして、メキシコ国境が見える辺りで聞いた

 「エル・パッソ」、マーティ・ロビンスでした。この盤を手に入れて、もう3週ほど立ち

 ますが、聞く度に「カントリー音楽」の間口の広さ奥の深さを思い知ります。

  今週はこの歌との出会いが新鮮でした。

  「ザ・ロング・バック・ヴェール」、レフティ・フリゼルです。

M17.The Long Back Veil(3’13”)Lefty Frizell

-M.Wilkin, D.Dill-  Legacy 19075960422

N  あれ、この繰り返しのところは、どこかで聞いたことあるなあ、と一生懸命

 になって思い出しました。「そうだ、バンドだ」、と閃いたのは3日後。時間が

 かかる脳ですね。CPU交換が必要かな。

  『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』の7曲め、確か「ウイ・キャン・トーク」がB面の

 1曲めだったから、その次ですね。この「ザ・ロング・バック・ヴェール」が「ザ」

 抜きで収められていました。今のギッチョのフリゼルの仕様はある程度流行ったら

 しく、オリヂナル・ヒットとされています。他にはジョニー・キャッシュも唄っているらしい

 ですね。

  この歌の背景には親しい友人間の痴情関係の果てに起きた殺人事件があり

 ます。「死」という事実は、人間に様々な影響を及ぼします。カントリー音楽では、

 俗に「マーダー・バラッド」という殺人事件を基に作られた歌の領域があるくらい

 です。よほど殺人事件が多かったのでしょうか。その大半の原因は富や快楽

 などのために膨張した煩悩が原因です。日本でしたらさしづめ「河内十人斬

 り」でしょうか。あ、この「ザ・ロング・バック・ヴェール」では被害者はひとりで

 す。

  実は今朝の主人公ザ・ビートルズにも同じ背景を持った歌があリまして、すぐ

 に思い出したのは「山狸 ~ ロッキー・ラクーン」でしょうか。マギルという自分の女を

 取られた腹いせに仇を殺しに行く物語です。その狸が意を決し、銃を手に相

 手の部屋に乗り込んで・・・、ちょうど時間となりました。

M18.Go Rest High On That Mountain(5’13”)Vince Gill

-V.Gill-  Legacy 19075960422  

N   先々週、先週と新譜からお届けしたヴィンス・ギルもこのサウンド・トラック盤に参

 加して、「あの高い山の上でお休みよ」と、新譜と同じように丁寧な唄を聞か

 せてくれています。和音を鳴らすギターの響きが良いなあ。ますますこのドキュメ

 ント映画、観たくなりました。

  さて今朝の最後は、ひと足早いクリスマス・ソングです。好調なケブ・モが初めての

 クリスマス・アルバムを届けてくれました。これは嬉しいプレゼントです。まずは1曲

 めの「プリーズ、カム・ホーム・フォー・クリスマス」を聞いてください。

M19.Please Come Home For Chrismas(3’00”)Keb’ Mo’ 

-C.Brown, G.Redd- Concord 00888072118065

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  ケブ・モ、良いですね。今年の暮れはこれかな。

  先週の携帯電話器事件には大勢の方にご心配いただきまして、ありがとう

 ございます。その後は心して持ち歩いております、あ、おととい危なかった

 な。気を付けます。リス子のブーメラン電話器の話は、見捨てられないミステリですね。

 多分狙われたんだよ。それで犯人が後悔して家の前に置いてった。違うかな。

 世の中はいい人ばかりじゃないから、お互い気を付けようね。

  11月も20日になります。毎年10月以降が早く過ぎてゆくのは何故でしょ

 うか。慌ただしいと、いろいろ疎かになる事があります。皆様も何卒ご用心

 下さい。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/37282b541bbd1f01f16205d4e04ee727c30efb5a

  ダウンロード・パスワードは、gszc8qg5です。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/11/09

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前TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年11月09日を  

 始めましょう。

  北の町からは初雪の便りです。ちょうどこの時期かな、ジャニーズ事務所公演

 の楽器車を運転して北海道に行ったことがあります。前ノリで余裕のある日程

 でした。苫小牧から札幌に入った日は暖かくて、夕方に外出したりして楽し

 んで翌朝起きたら、一面が見事な銀世界。驚きました。翌日の帰り道、チェイン

 の準備もなく 「夏タイヤ」で走った高速道路が怖かった。滑るのが分かるんで

 すよ。「あー、流れてる・・・」今思い出しても震えがきます。札幌はこの先

 ずっと4月まで雪に閉じ込められて、マラソン走路の調査なんか出来るのかな。

 世紀の茶番劇を観せて貰って、もうオリムピックは充分だな。

  さて、そうでした。「憎い貴方」「憎い貴女」と来たら、「憎いあの娘」です。

  1975年4月13日日比谷野外音楽堂へご一緒いたしましょう。

M01.憎いあの娘(2’39”)キャロル

-Y.Ohkura. E.Yazawa-  フォノグラム  PHCL-3031

N  1975年4月13日日比谷野外音楽堂のキャロル、「憎いあの娘」でした。ハギリャウ

 さん、ご助言有難うございます。この九月に50年ぶりの中学校同期会があり

 まして、そこで会った昔の仲良しがこの解散公演を観ていた、と話してくれ

 ました。「俺もそこにいたよ」と、応えてふたりで「そうだったのか」と、変

 な分り合いをしました。この会の一番の収穫がこれかな。

  さて、「憎い貴方」のナンシー・シナトラに関しては45979タクシ・ドライヴァさんからも

 お便りを頂きました。そうなのです。ナンシーは白いロング・ブーツです。

  中学校に入ってから、わたしは「ボーイズ・ライフ」という少年雑誌を定期購読

 していました。確か小学館の発行で、少年サンデーと平凡パンチの中間にあって不

 確定要素を抱えた悩める子供たちの娯楽誌です。学研や旺文社が出していた

 ような受験雑誌ではありませんが健全第一ですから、ドギツイ性情報はご法度。

 今週亡くなっていた眉村卓の学園青春真っ只中小説が連載されていました。

 ただこれは程なくして大藪春彦のハード・ボイルド物語に変わってたな。もちろ

 んそっちの方が断然面白かった。

  冒頭に半頁くらいの海外女性のピンナップがあって、67年の6月か7月、そ

 こにナンシー・シナトラが居たのですよ。野外で純白のビキニです。そのショーゲキと言っ

 たら、ありません。わたしは何かいけないものでも見るように、そっと毎晩

 眺めておりました。そしてその時に履いていたのが、白い膝下までのロング・

 ブーツ。これがキョーレツな印象です。今でもくっきりと思い出せます。

  45979タクシ・ドライヴァさんの思い出は赤いワンピースだったようですが、白のロン

 グ・ブーツは同じでした。動くナンシーを観たそうですね。わたしはこれまで何か

 の記録映画で短い証言をする彼女しか見た事がありません。それも大分お歳

 召してからの姿でしたから、残念ながらショーゲキ的な動く姿はユーチューブ時代にな

 るまで観られませんでした。10年くらい前に萩原健太にナンシーの話をしたら、

 ご丁寧にもプレイボーイ誌で脱いだ時の写真のありかを教えてくれました。

  日本では先週の「憎い貴女」が1966年にスマッシュ・ヒットして、その後がこの歌

 でした。

  「シュガー・タウンは恋の町」。 

M02.シュガー・タウン(2’22”)ナンシー・シナトラ

-L.Hazelwood-  Paradiso / CNR PA711-2

N  「シュガー・タウンは恋の町」、ナンシー・シナトラでした。

  いうまでもなく彼女はフランク・シナトラの娘。唄い手としてやって行くにはマフィア

 芸能局長の後ろ盾が、さぞ有効だったでしょう。1967年には御大をデューオの

 相手に担ぎ出して、ヒットを放っています。 

M03.恋のひとこと(2’38”)ナンシー・シナトラとフランク・シナトラ

-Cason, Parks-  Paradiso / CNR PA711-2

N  「恋のひとこと」ナンシー・シナトラとフランク・シナトラでした。ナンシーはリー・ヘイズルウドとい

 う男と一緒に音楽活動をするようになって、芸能界で芽が出ました。なかな

 か面白いセンスを持った職人でね、独特のノヴェルティ感覚が大変宜しかった。ただ

 し見た目が美男子、二枚目系統ではなかったので、「俺が唄ってやるよ」と、

 ゴド・ファーザの登場となったのでしょうか。

  ナンシーは67年にやはり同じ団体の芸能局員だったディノ、ディーン・マーチンと「初

 恋の並木道」というヒットも出しています。ただこれは日本だけのようで、本国

 ではシングルなっていないようです。決して悪い出来ではありません。

  聞いてみましょう。

  ナンシー・シナトラとディーン・マーチンで「シングズ」。

M04.シングズ(2’44”)ナンシー・シナトラとディーン・マーチン

-B.Darlin-   Paradiso / CNR PA711-2

N  「初恋の並木道」、ナンシー・シナトラとディーン・マーチンでした。これは「ザ・ヒットパレー

 ド」で聞いたことありますね。今回ナンシーの盤のクレジットに「Darlin」とあった

 ので、調べましたところ、何とボビー・ダーリンの1962年のオリヂナル・ヒット曲である

 事が判明致しました。

   お聞き下さい、ボビー・ダーリンで「初恋の並木道」。

M05.Things(2’35”)Bobby Darlin

-B.Darlin- Rhiono Elektra / Atoco R2 78326

N  「初恋の並木道」、ボビー・ダーリンでした。彼のベスト盤にも入っていますから、

 結構重要な楽曲なんですね。ただ日本ではこのオリヂナルよりもナンシーとディノで知

 られていました。

  ボビー・ダーリンは、「スプリッシュ・スプラッシュ」や「マック・ザ・ナイフ」のヒットで知られ、

 名門アトランティック・レコード創世期に大きな貢献をした男です。同門のレイ・チャールズか

 らも大きな影響を受けて音楽に情熱的に取り組んだのですが、ロック時代に乗り

 遅れまして、激動の60年代を超えられませんでした。ロックンロール感覚はたっぷ

 りなんですが、ジャケット・アンド・タイで端正な紳士が唄うという50年代の常識が

 超えられず、その先がなかった。この「シングズ」がボビーのオリヂナルだというの

 は今回知った事ですが、聞けばその感覚もあなたにもお分かり頂ける筈です。

  ボビーが音楽にも情熱的に取り組んでいたのは、次の歌でも分かります。

 シンガ・ソングライタの草分け、ティム・ハーディン作の「イフ・アイ・ワー・ア・カーペンタ」を1966

 年に採り上げてアルバム表題曲にもしているんです。世界中がサイケにラリっていた

 この時期に、です。

  聞いてください、ボビー・ダーリンで「イフ・アイ・ワー・ア・カーペンタ」。

M06.If I Were A Carpenter(2’21”)Bobby Darlin

-T.Hardin-  Rhiono Elektra / Atoco R2 78326

M07.If I Were A Carpenter(2’51”)Four Tops  

-T.Hardin-  Motown 80000486-02

N  「イフ・アイ・ワー・ア・カーペンタ」、ボビー・ダーリン、そしてフォー・トップス1968年のカヴ

 ァをお聞き頂きました。わたしがこの歌を知ったのはこちらの仕様でした。

  「もしわたしが一介の大工で、あなたがジョーリューフユー階級の貴婦人だったと

 しても結婚して貰えますか、そしてわたしの子供を産んでくれますか」と交

 際相手に身分差別意識を問う切実な歌です。わたし、英文の仮定法過去はこ

 れで覚えました。

  作者はティム・ハーディン。ボブ・ディラン世代のシンガ・ソングライタですね。ボビー・ダー

 リンのヒットが彼を有名にしてくれました。ではティム・ハーディンのオリジナルを聞きまし

 ょう。

  「イフ・アイ・ワー・ア・カーペンタ」。

M08.If I Were A Carpenter(2’44”)Tim Hardin 

-T.Hardin- Polydor 440 016 405-2

N  ティム・ハーディンで「イフ・アイ・ワー・ア・カーペンタ」でした。本気で迫ってますね。少

 し怖い。もう一曲、誰でもご存知のティム・ハーディンの歌があります。それはロド・

 ステュアートがカヴァした「リーズン・トゥ・ビリーヴ」です。「僕が涙を流している時、目

 の前で君は笑った。それでもまだ僕はこ、の不可解な出来事の信じるに足る

 理由を探している」こちらは不実な恋人に迫ります。

  彼の歌はレイ・チャールズが褒めた程の説得力に溢れていまして、特にこの歌は

 聞く人の心に圧倒的な真実を突きつけます。写真で見る彼は決してハンサムでは

 ない。どちらかと言えば醜男でしょう。ですからこういった歌では余計に説

 得力が増して聞こえます。

  では「リーズン・トゥ・ビリーヴ」、ロド・ステュアートの素晴らしい唄でどうぞ。

M09.Reason To Believe(4’10”)Rod Stewart  

-T.Hardin-  Mercury 558 060-2

M10.Country Comfort(4’48”)Rod The Mod Stewart 

-B.Taupin, E.John-  Mercury 558 059-2

N  「リーズン・トゥ・ビリーヴ」、ロド・ステュアートでした。そして「もうじき木の葉もみ

 んな落ちて」と始まる、今の季節にぴったり嵌る「カントリー・コムフォート」を続けま

 した。やっぱこの頃のロド・ザ・モド・ステュアートは文句なしですね。

  さて先週のビル・フリゼルのハーモニー、如何でしたでしょうか。わたしは何か不思

 議な感覚にとらわれまして、あの後も何回か聞いています。録音制作の裏に

 は強者ならではの複雑な造りも垣間見得ますけれど、非常に高度な感覚と技

 術を持ちながら、極めて素朴な素材をそのままに表現する・・・、結構難し

 い事です。

  わたしは先週お届けした「紅い河の谷間」が好きです。そしてスティーヴン・フォ

 スターの「ハード・タイムズ」がとても良かった。素晴らしかった。それ以前、わた

 しの「ハード・タイムズ」と言えば、これしかなかったのであります。

M11.Hard Times(7’33”)The Crusaders 

-P.F.Mitchell-   MCAD-37072

N   「ハード・タイムズ」、伝説的な実況録音盤『スクラッチ』から、クルセダーズでした。ま

 だラリー・カールトンは正式メムバではありません。「friends」のひとりです。そのせい

 でしょうか、この「ハード・タイムズ」ではギターの音があまり聞こえません。それ

 でもこの仕様は決定的ですね。わたしにとってはこの種の器楽曲をたくさん

 聞くきっかけともなりました。京都で日本人の演奏に接して「何という曲で

 しょうか」とバンマスに尋ねて教えてもらったのがクルセダーズでした。しばらくし

 てレイ・チャールズの演奏も知りました。

  さてスティーヴン・フォスターの「ハード・タイムズ」とは何の関係もない同名異曲の「ハー

 ド・タイムズ」ですが、ビル・フリゼルのハーモニーで今朝も「花は何処へ行った」を聞 

 いてみましょう。

M12.Where Has All The Flowers Gone(3’10”)Harmony

-P.Seeger-  Blue Note / Fresh Grass  00602508001635

N  そして原曲、作者ピート・シーガー自身が唄います。

  「花は何処へ行った」。

M13.Where Has All The Flowers Gone(1’56”)Pete Seeger

-P.Seeger-  Proper BOX 184    

N  ピート・シーガーで「花は何処へ行った」でした。何やら背後に雑音が聞こえま

 したね。多分これは専用ステューディオでのセッションではないのではないか、と想像し

 ます。大学のたまたま空いていた教室でピートが唄ったのを録音したのではな

 いでしょうか。聞こえて来るのは隣の教室の講義です。「現代アメリカ史」かな。

  それはともかく、ハーモニーの仕様にはまだ驚きが残っています。今朝は後半に

 ほんの少しだけ共通する旋律を見つけられましたが、他は相変わらず別物で

 すね。即興なんでしょうか、もう一度同じように歌えるのでしょうか。

  今朝の「幻」は澤田修の「1000本横山ノック」的な採り上げてが多いですね。

 なり行きですから、この「花は何処へ行った」の、日本で最も知られた仕様

 も聞いておきましょう。

  ご存知、ピーター、ポール、アンド・メアリです。

M14. 花はどこへ行った(3’57”) ピーター、ポール & マリー

-P.Seeger-  ワーナー  WPCR-14347

M15.The Woods(3’14”)Zac Brown Band

-Zac Brown-  Zac Brown Collective / BMG  538477552

N  ピー・ピー・エムの「花は何処へ行った」でした。今70歳前後の音楽好きたち

 は一時期みんなこの形を目指したのですよ。「どこもマリーさんがいなくて困っ

 ていた」という話を聞いたことがありますが、わたしとしては「ピーター・ヤーロウ

 が居なかったのではないか」という気がします。このトリオは毎曲、後半のクレッシ

 ェンドがキョーレツですね。

  続けたのはザク・ブラウン・バンド新作『アウル』から冒頭の「ザ・ウズ」でした。

 今回のアルバムはとてもいい出来ですね。ジャケットは西部開拓時代の衣装に身を包

 んだメムバの集合写真。表題にもなっている「アウル」、「ミミズク」も一緒に写って

 います。音を聞いてすぐにザク・ブラウンだ、と分かるのはいつも通りですが、

 各楽曲がよく作られて、アレンヂにも工夫が凝らされています。グループの底力を

 感じますね。

  もう1曲聞きましょう。

  「サムワン・アイ・ユーストゥ・ノウ」。

M16.Someone I Used Know(3’28”)Zac Brown Band

-Zac Brown-  Zac Brown Collective / BMG  538477552   

N   ザク・ブラウン・バンド新作『アウル』から「サムワン・アイ・ユーストゥ・ノウ」でした。先の 

 「ザ・ウズ」もそうでしたが、終わり方にひと捻りがありますね。何故かは

 今のところ不明でありますが、下衆の勘繰りが辞めときます。

  さて次も先週お届けしたヴィンス・ギルの新作からです。今回はとにかく歌、

 唄のアルバムになっています。『ギター・スリンガー』以降ギター弾きの側面を強調して

 来たヴィンス、「やっぱり唄だ」となったのでしょうか。録音も大変よろしく、

 特に生ギターの音が冴えてます。

  今朝は共に偉大なカントリー歌手を主題にしたふたつの楽曲をお届けします。

  「ゼアズ・ナッシング・ライク・ア・ガイ・クラーク・ソング」、

  そして「ザ・ワールド・ウィズアウト・ハガード」。

M17.There’s Nothing Like A Guy Clark Song(5’03”)Vince Gill  

-V.Gill-  MCA Nashville  00602577797552 

M18.The World Without Haggard(4’52”)Vince Gill  

-V.Gill-  MCA Nashville  00602577797552 

N  「ゼアズ・ナッシング・ライク・ア・ガイ・クラーク・ソング」、そして「ザ・ワールド・ウィズア

 ウト・ハガード」、ヴィンス・ギルでした。

  さてケン・バーンズ監督の映画「カントリー・ミュージック」の全容が少し分かりました。

 北米で9月から5週連続で放映されたテレビ映画のようですね。サントラも本来は

 CD5枚組とか。わたしが出会ったのは、それを2枚組にまとめた編集盤でし

 た。基本的には新規のドキュメントなんでしょうが、おそらくはグランド・オール・オープ

 リーとかの貴重な動く画がたくさん使われている筈です。観たいなあ。只今多

 方面に手を伸ばしております。ただテレビ番組だし、発売元のソニーは全くやる気

 がないので、希望が実現するかどうか予断を許しません。

  今朝はエミルー・ハリス、彼女がどう捉えられているか、ここもわたしの興味なの

 です。彼女の唄で、 

  「ボーダー・トゥ・バーミンガム」。

M19.Boulder To Birmingham(3’36”)Emmylou Harris

-E.Harris, B.Danoff-  Legacy 19075960422

M20.Taqkal Tarha(4’01”)ティナリウェン 

-unknown-  Pヴァイン PCD-17805

M21.Wartilla(5’36”)ティナリウェン  タリラリラ-ン

-unknown-  Pヴァイン PCD-17805 

後TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  最後の2曲はティナリウェンの新作から「タカール・タルハ」と「ワルティラ」の2曲でした。

 先週「テネレ砂漠」を「テレネ」と言ってましたね。北国の少女からのご指摘通り、

 「テネレ」でした。同名のモーターバイクはヤマハ発動機の大型長距離用車種で、今ちょ

 うど新型が出たばかりです。今回は不整路専門に目的を絞り込んだような造

 りですね。そもそもパリ〜ダカール・ラリー用に開発されて、この砂漠の名前が付い

 たと聞きましたから、初心に帰ったのかな。その昔とは言え、これに乗った

 ことあるなんて凄いなあ。侮れませんですね。普通じゃ操縦出来ないよ。ご

 指摘ありがとね。わたしはこのグループの名前もしっかりと覚えられませんで

 した。タリラリラ-ン。

  エリスの年末号が公開になりました。今号でわたしは50年前の二人組ステューディ

 オ乗っ取り犯について、割と長い文章を書いています。すんなりとは分からな

 い題材ですが、わたしは大いに刺激を受けた昔の出来事でした。ご興味のあ

 る方はhttp://erismedia.jp/を探って下さい。

  今週水曜日に携帯電話器を落としました。一瞬、目の前マツクラになりました。

 「確か夕べあったよな、あ、あの時か」と大体の想像がつきまして、大捜索

 開始。でも発見出来ず。事態はだんだん深刻になって行きます。最後は電話

 のプロヴァイダーのところに駆け込みました。そこでGPS検索。なんとか最終発

 信地点だけが分かりました。そして・・・、結果的には見つかったのですよ。

 王子警察署まで取りに行きました。「道端に放り投げてあった」そうです。 

 拾ってくれた方の詳細は分かりません。深く心より感謝、どうもありがとう

 ございます。

  なんと素晴らしいのでしょうか、この公徳心。よその国ではあり得ないで

 しょう。こういうところ、大事にしなきゃね。そういえば、わたしも10月

 13日に目の不自由な人が落とした財布をすぐに拾って渡した事がありました。

 あの時やってて良かった、とつくづく思いましたね。セーフのセーサクとは関係なく、

 わたしたちは美しい心を失っていません。世界中に誇れるところです。

  とはいえ、まずは落し物、失くし物をしないのが第一。皆さんも充分にお

 気をつけ下さい。

  さて今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/a1b9e7719045846c7de4854b4ad3267b678f638b

   ダウンロード・パスワードは、w4ktcy65です。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/11/02

mb191102

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年11月02日を  

 始めましょう。

  郵便局員が未使用切手換金5億円着服だって。印紙じゃないから凄い量だ

 ろうなあ、と思いました。発覚を恐れて沢山の金券屋を使ったとしてもアシが

 絶対に付くだろうに、ともね。でも数年間続けられたって、おかしいね。関

 電の贈収賄とおんなじです。こんな大犯罪が内部で問題にならない訳が無い。

 それを隠してたっていうのもなあ。無駄な公共事業も含めて、こういうおか

 しな出費とか使途不明金を綺麗にしたら、絶対に財政は健全に体力を回復す

 る、これはわたしの確信です。

  しっかりしろい、ポストメン。

M01.Please Mr. Postman(2’31”)Marveletts

-B.Holland, R.Bateman, B.Gordy jr.-   Motownm 374636312-2

M02.にくい貴方( 2’40”)ナンシー・シナトラ

-L.Hazelewood-  Paradiso PA 711-2 (NS307)

N  マーヴェレッツの「お願い、郵便屋さん」に続いてはナンシー・シナトラで、「にくい貴方」

 と来ました。オールディーズ番組みたいな今朝の「幻」です。ただこれには訳が

 ありまして、先週の「ライヴ・マヂック」で実演を体験したスタイナー・ラクネスのアルバム収

 録曲には変わった物が多い、とお話ししていましたが、その1曲が今の「に

 くい貴方」だったのです。ナンシー・シナトラ、1966年の全米第一位獲得曲です。

  多分ね、「ライヴ・マヂック」での実演でも披露していたとは思います。「これ『に

 くい貴方』じゃないかな」とは思ったのですが、「そんな事はあるはずがない」

 ときめつけてました。ボブ・ディランの「マギーの牧場で働くのはもうウンザリだ」

 は、すぐにわかったのですが、まさかナンシー・シナトラとはねえ・・・。

  スタイナーはこんな風に演ってます。

  「にくい貴女」、スタイナー・ラクネス。

M03.Thses Boots Are Made For Walking(3’13”)Steinar Raknes   hca

-L.Hazelewood-     Recknless Records RR513

N  ハーモニカが効果的でしたね、「にくい貴女」、スタイナー・ラクネスでした。この歌は

 調子の良いことばっか言って真心が感じられない相手に「この長靴は歩くた

 めに作られてるけど、今にかあんたを蹴っ飛ばしてやる道具になんのよ」と、

 戦意むき出しの談判です。ナンシーが怒りで清算を迫るのは分かるけど、スタイナーは

 どういうつもりで唄っているのでしょう。下手に蹴っ飛ばしたら虐待だよ。

  非常に真面目に作られている彼の最新作『真実を追いかけて』は、この種

 の、奥底にユーモアが深く忍ばされているようなカヴァ曲が入っています。

  他に有名なのは、サザランド・ブラザーズの「セイリング」でしょうか。

  まずはロド・ステュアートでお聞き下さい。

M04.Sailing(4’38”)Rod Stewart

-G.Southerland- ワーナー WPCR-75088

M05.Sailing(3’49”)Steinar Raknes

-G.Southerland-  Recknless Records RR513

N  こちらもミキー・ラファエルのハーモニカがいい感じでした、スタイナー・ラクネスの「セイリング」。

 一筋縄ではいかないこの北欧男、面白そうです。

  さてライヴ・マヂック二日目の一番大きなホールの最終出演者は、J.ラモッタ。「すずめ」

 という名前を自らつけたイズリアルちゃんです。彼女のアルバムの冒頭曲、「イフ・ユー・

 ヲナ」をどうぞ。

M06.If You Wanna(4’50”)J・ラモッタ・すずめ

-unknown-  Pヴァイン PCD-24815 

N  「イフ・ユー・ヲナ」、J・ラモッタ・すずめでした。まだ世に出て間もない女性歌手の

 すずめ、正直に言うとこの音楽催事の大トリは役が重い印象もなくはなかった

 のですが、舞台に責任を持って臨んでいた姿勢には、大いに好感が持てまし

 た。これなら鳳啓助も安心出来た事でしょう。

  こういうスタイルは70年代の終わりから主に北米の新世代白人女性歌手が試み

 ていたもので、「都会的洗練」が一つの鍵言葉でした。40年経った今、世界中

 からかなり高品質で同類の音楽が生まれているのが現状です。

 今の「イフ・ユー・ヲナ」ではテナー・サクスフォンが印象的でした。こういう音が落ち着い

 て聞けるポップ・ミュージックというのは、今まわりを見渡してもそんなにありま

 せん。ですから余計に印象深く聞こえました。

  先ほどのスタイナー・ラクネスのクヲーテットが新宿のピットインで実況録音した『ライヴ・イン・

 トーキョー』では、John Paal Inderberg、ジョン・ポール・インダバーグと読むのかな、

 この人のバリトン・サクスフォーンが効いていました。それもとても分かり易いフレイズの

 連続だったのも半ば驚きです。高度に研ぎ澄まれた感性と技術を持ちながら、

 それだけの世界に迷い込まない姿は、とても美しい。これも知性のなせる技

 でしょうか。

  ではスタイナー・ラクネスをもう一度、『ライヴ・イン・トーキョー』から、

  「ベイス・コンテムプレイション」〜「ブルーズ・フォー・アレクス」と続きます。

M07.Bass Contemplation(2’37”)Steinar Raknes Quartet

-S.Raknes- Reckless Records RR504

M08.Blues For Alex(6’30”)Steinar Raknes Quartet

-S.Raknes- Reckless Records RR504   

N  バリトン・サクスフォーンだけでなく、ピアノもとても分かり易いフレイズでしたね。スタイナ

 ー・ラクネス・クヲーテット、2012年10月新宿ピットインで録音された『ライヴ・イン・トーキョー』

 から「ベイス・コンテムプレイション」と「ブルーズ・フォー・アレクス」でした。

  さて今年のライヴ・マヂックにはタミクレストも出演していました。ただアルバムや以前

 の実演などと比較すると、あまり感心出来なかった、というのが正直なとこ

 ろです。大音量のギター・ソロで延々と引っ張るのを見ていると、この国の40年

 前のロックバンドを連想してしまいました。

  その翌週、砂漠のロックバンドの祖ともいうべきティナリウエンの新作に出会いました。

 このグループにも登場時に大きな衝撃を受けましたが、その後の活動は必ずし

 もわたしを満足させてくれた訳ではありません。ですから、今回は少し慎重

 に聞いたのですが、ゴーカクよ。

  まず冒頭の1曲を聞いて下さい。

  「テレネ・マローラ」。

M09.Tenere Maloulat(3’42”)ティナリウエン 

-unknown- Pヴァイン PCD 17805

N  ティナリウエンの最新アルバム『アマジャー〜名もなき旅人』から「テレネ・マローラ」でした。  

 「テレネ」というのは砂漠の名前ですね。確かオフロード用のモーターバイクにも同じのが

 あったような、なかったような・・・。 

  今回のアルバムハはモロッコからヌアクショットへの旅をしながら録音制作されたそうで

 す。そのせいでしょうか、声や楽器の音がスタジオ的ではなくて、自然です。こ

 れはいいですね。最近わたしはスタジオにアレルギーがありまして、ああいう場所は

 音楽に最も相応しくないのではないか、とさえ考える程です。砂漠ですから 

 夜なら他の雑音はないし、自然の反響が得られます。気持ちいいだろうな。 

  ただ砂のシャワーを浴びる楽器や機材はたまんないですね。多分すぐに使えな

 くなるでしょうね。それと録音のための電力、これもどうしたのでしょうか。

 発電機を帯行したのかな。砂漠だから掘れば石油はいくらでも出て・・・、

 あ、それはないですね。

  とにかく今回のティナリウエンの最新アルバム『アマジャー〜名もなき旅人』、いい出来

 です。

  もう一曲どうぞ。応答形式のコーラスワークが素敵です。

  「アニナ」。

M10.Anina(3’43”)ティナリウエン 

-unknown- Pヴァイン PCD 17805

M11.リトル・ビット(4’47”)エリカ・ド・カシエール 

-unknown- Pヴァイン PCD 24891

N  晩秋の「幻」号は、砂漠から北欧手間へのデンマークへ移動です。首都コペンハーゲ

 ンからの新しい唄声は、エリカ・ド・カシエール。案内所には「エレクトロR&B」とありま

 すが、そうか、わたしには割と自然に聞こえたこういうのも、そうなっちゃ

 うのか、という思いです。12月の最初の週に発売だそうです。他のトラックはど

 んなでしょう。「エレクトロR&B」なのかな。

  さて次の歌は、何だとお思いでしょうか。まず聞いて下さい。

N12.Where Has All TheFlowers Gone(3’10”)Bill Frisell

-P.Seeger-  Blue Note / Fresh Grass 00602508001635

N  変態ギタリスト、ビル・フリゼルのこれは新しいグループなのでしょうか、ハーモニーと名

 づけられた4人組です。男3人、女ひとり。皆楽器も演奏しますが、ヴォーカル・

 アンサムブルが主体です。何しろ名前がハーモニーですから。

  今お聞き頂いたのは、何と「花はどこへ行った」、ピート・シガーの「Where Have 

 All The Flowers Gone」なんですよ。わたしも最初は「ああ、同名異曲か」

 と思いながら聞いていたのですが、どうも言葉に覚えがある。作者を見たら、

 「ピート滋賀」あるではアーリませんか。本人も驚きでしょうね、これには。

  このハーモニーというグループは、どうやら個性的で高度な音楽活動を経てきた4

 人が「声」を使ってもう一度素朴な音楽を作ってみよう、という趣旨を持っ

 ているようです。これはわたしの推測ですがね。

M13.Everywhere(5’30”)Harmony   

-B.Frisell-  Blue Note / Fresh Grass 00602508001635 

N  ビル・フリゼル主宰のグルーフ、ハーモニーの「エヴェウェア」でした。゚レコード店の試聴機で

 聞いたこのアルバム冒頭曲は、当初えらく「エレクトロ」調に聞こえまして、やっぱ

 りビル・フリゼルだなあ、とその場で納得いたしましたが、アルバム全体を聞くと

 エレクトロ調は影を潜め、実に素直な、それも夕食後の居間で家族が声を合わせて

 いるような雰囲気に包まれました。いいですよ、とても。

  こんな歌が入っていたのも嬉しかった。

  「紅い河の谷間」。

M14.Red River Valley(2’50”)Harmony

-trd-   Blue Note / Fresh Grass 00602508001635    

M15.Hard Times(3’57”)Harmony

-S.Foster-  Blue Note / Fresh Grass 00602508001635  

N  ビル・フリゼルのハーモニーで「紅い河の谷間」でした。

   サボテンの花、咲いてる 砂と岩の西部 

   夜空に星は輝き 狼鳴く西部

  これ以外の英語詞は初めて聞きました。10代の頃からずっと「レッド・リヴァ

 ー・ロック」でしたからね。こういう仕様でもいい歌です、本当に。

  そしてスティーヴン・フォスターの「苦しい時よ、もう来るな」です。こちらもこん

 なに素直に唄われた仕様に出会ったのは初めてです。ビル・フリゼルを始めハーモニー

 の4人は歴戦の強者たち。相当な音楽経験を通ってきている筈です。それが

 こんなに素朴に唄えるとは、これも音楽の魔法でしょうか。ハーモニーでした。

M16.I Don’t Wanna Ride The Rails No More(4’27”)Vince Gill  

-V.Gill-  MCA Nashville 00602577797552

N  日本の70年代フォークのような始まり方でしたが、しっかりと現代カントリー音楽

 で終わりました。ヴィンス・ギルの新しいアルバム「オーキー」から「もう鉄道なんか載

 りたくない」でした。ヴィンスはここのところ上手なギタリストとしての側面を打ち

 出していましたが、今回の作品はこのようなヴォーカルを聞かせる内容になって

 います。とは言え、付属小冊子にはギター倉庫に並んだ名器の前で、ご本人が

 満足そうな顔をして立っていますけどね。

  彼の持つ繊細な旋律が生きている「ブラック・アンド・ホワイト」を聞いて下さい。

M17.Black And White(3’45”)Vince Gill  

-V.Gill-  MCA Nashville 00602577797552 

M18.Finish What We Started(3’35”)Zac Brown Band feat. Brandi Chalilei

-Z.Brown-  Zac BrownCollective / BMG  538477552

N  ヴィンス・ギルで「ブラック・アンド・ホワイト」、そしてザク・ブラウン・バンドで、「フィニッシ

 ュ・ワット・ウイ・スターテド」でした。

  山に登る人たちはよくご存知でしょうが、「引き返す勇気」という言葉があ

 ります。道に迷ってしまった時、人間誰でも「行っちゃえ、行っちゃえ」と

 ばかりに進みたがります。大抵はそれが更に酷い事態を引き起こしてしまう。

 だから「危険」を感じたら、そこから戻って、出直すのが正しい。でもそう

 素直になれないものです。だから「引き返す勇気」が大切、これは真実でし

 ょう。

  オリムピックのマラソンが何と札幌で行われる事になりました。これは前代未聞の大

 事件です。ただ、そもそも灼熱の東京に誘致した事自体が間違っていたので

 す。嘘までついてね。暴走しかけている節々で「引き返す勇気」を出せたら、

 こんなに出場者を迷わす事も起こらなかったのではないでしょうか。

  「始め事を終わりにしよう」、ザク・ブラウン・バンドでした。

  さて、先週もお届けした、わたしが今いちばん観たい映画の一本である

 「カントリー・ミュージック  ア・ストーリー・オーヴ・アメリカ・ワン・ソング・アト・ア・タイム」のサウンド・

 トラックから今朝は、これも超有名曲ですね、

  レイ・プライスです、「クレイジー・アームズ」。

M19. Crazy Arms(2’32”)Ray Price 

-R.Mooney, C.Seals-  Sony / Legacy 19075960422

M20.Me and Bobby McGee(4’22”)Kris Kristofferson

-K.Kristofferson-   Sony / Legacy 19075960422

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  今朝の「幻」、最後はやはり「カントリー・ミュージック  ア・ストーリー・オーヴ・アメリカ・ワン・

 ソング・アト・ア・タイム」のサウンド・トラックから、クリス・クリストファスンで「ミー・アンド・ボビー・

 マギー」でした。実況録音でしたね。これも何年たってもいい歌である事に変

 わりありません。

  ここしばらく生活の全てを奪われていた著作執筆活動、ようやく木曜日に

 終了いたしました。皆様のご支援がここまで導いてくれました、有難うござ

 います。ラグビー日本代表のような事を申し上げましたが、本心です。

  とはいえ校了の翌朝に間違いに気づいたりね、ヤケクソ的な気持ちもあります。

 これから刊行までは、一切関連事案には触れないつもりです。気持ちの良い

 達成感には少々距離がありますね。自信もありますけど。まずはお楽しみに。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/bfa86f454a32c15b94a0ebf676c1f7fe58e8c2e0

    ダウンロード・パスワードは、kd2e3jz3です

  今朝もちょうど時間となりました。

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 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/10/26

mb191026

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年10月26日を  

 始めましょう。今朝は、1971年2月7日のサンフランシスコ、フィルモー・オーディトリアムへご

 招待いたします。もうお馴染みですね。キング・ピーンズが演奏をしています。

  ビート、ウェル、「メムフィス・ソウル・ステュウ」。

M01.Memphis Soul Srew(7’36”)King Curtis

-C.Ousley-  イーストウエスト AMCY-2905

N  キング・カーティスとキングピーンズで「メムフィス・ソウルステュウ」、1971年2月7日のサンフランシ

 スコ、フィルモア・オーディトリアムの実況盤からお送りしました。有名な『キング・カーティス・

 ライヴ・アット・フィルモー・ウェスト』の1曲目に入っていて、このあと素晴らしい演奏

 が8曲も続くのですが、その後の未発表録音や資料を調べると、3日間行われ

 たこの時の公演の最後の日の最終曲なんですね、この「ソウル・ステュウ」のテイクは。

 曲順やツナギが実に巧みで、何の抵抗もなく興奮させられるので、20年以上に

 亘って、わたしはこの曲で始まったと信じていました。編集っていうのは、

 ここまでやれなきゃダメだなあ、と痛感しましたね。

  さて今朝この決定的な名演が冒頭に来た訳は、先週ナマでこのパロディに接し

 たからです。まず1/2カップの出汁、ベイスのジェリー・ジェモットは小原礼、1ポンド

 の背脂ドラムズのバナード・パーディが林立夫、大さじ4杯のメムフィス・ギター、コーネル・

 デュープリーが鈴木茂、一掴みのオルガン、ビリー・プレストンがダクタ・キョンというリズムで、

 マヂック・バンド2019と名付けられていました。そうです、小坂忠が今年のライヴ・

 マヂック出演のために組んだ特別編成、と言っても大体この顔触れで演ってます

 けど、レギュラー・グループではないので、一応は今回のための特別編成楽団です

 ね。彼らが10月19日の演奏に臨んで、その冒頭曲に選んだのが、この「エビ

 ス・ソウル・ステュウ」でして、そのメムバ紹介をするバンマス、キング・カーティスの代行が、

 ピーター・バラカンでした。全員がこの「ソウル・ステュウ」をずっと朝晩のお祈りのよう

 に聞いてきた訳ではないので、完全コピー演奏ではなく、実演の場ならではの

 ご愛嬌「パロディ」でしたが、さすが歴戦の強者揃い、それなりに楽しめまし

 た。

  帰りにバンマス代行に「あれは反則だよ」と言ったら、「まあまあまあ」と窘め

 られ、「これまでに品川でも、目黒でも演った事あるよ」との事でした。あら

 まあ。

  このあとに出て来た忠さんの1曲目が「ノック・オン・ウド」、これもカーティスたち

 がフィルモーのこの時に1曲目に持って来たR&Bでしたね。忠さんも病気の心配

 を吹き飛ばす熱唱で、ひと安心でした。今朝の前半は今回のライヴ・マヂックを簡

 単におさらいしておきましょう。

  まずわたしの印象に強く残った演奏家です。

  これを聞いて下さい、

  「フォークス・アンド・ピーポー」。

M02. Folks & People(4’53”) Steinar Raknes  Ola Kvernberg vln.

-S.Raknes-  Reckless Records RR513   hca.  

N  「フォークス・アンド・ピーポー」、スタイナー・ラクネスでした。アク-スティク・ベイスを弾きながら

 唄います。この日はたくさんの簡易型効果機器を使っての単独演奏。静寂の

 中で、手応え充分な響きを作り出していました。この日、この前に柏で昼過

 ぎに一仕事してきたそうで到着が遅れましたが、こんな日程でよく集中力が

 散らないなあ、と感心したのも事実です。

  彼はノルウェイから来た男で、このソロ形だけでなく、スモール・コムボでも演奏してい

 ます。何と新宿のピットインでの実況録音盤を出していまして、会場で手に入れ

 る事ができました。そちらからも聞いて下さい。

  スタイナー・ラクネス・クヲーテットという名義になっています。2011年12月の録音です。

  「モーニング・ソンクグ」。

M03.Morning Song(4’53”)Steinar Raknes Quartet 

-S.Raknes-  Reckless Records RR504

N  スタイナー・ラクネス・クヲーテットで「モーニング・ソンクグ」でした。さて、アクースティク・ベイスの

 単独演奏と言いますと、多分に技術的な要素が大きい構成を想像しますが、

 彼の場合はそうではありません。大きな体でベイスを完璧に操るのは当然です

 が、同時に唄われる歌がいいのですよ。低い魅力的な声で語りかけるように

 唄います。その日はボブ・ディランの「マギーの牧場で働くのはもうコリゴリだ」を

 披露していたので、「おや」と思ったのですが、アルバムには面白いカヴァが他に

 もありました。「みんなが知っている良い曲を上手に」というジャズ・ヴォーカル

 によくある手合いではないですね。固有の知性とユーモアが感じられる、「フォーク・

 ソング」に近い空気を感じます。

  では昨年発表されたソロ名義のアルバム『チェイシング・ザ・リール・シングズ』から、

  自作曲です。「アンダー・ザ・ペイル・ムーンライト」、スタイナー・ラクネスです。

M04.Under The Pale Moonlghit(5’03”)Steinar Raknes     

-S.Raknes-  Reckless Records RR513

M05.ラ・アンダリエガ(4’02”)フロール・ディ・トロアチェ feat. ラス・ミガス

-A.C.Alarcon,J.Acosta-  ミュージック・キャンプ BG-5235

N  禁欲的なアクースティク・ベイス奏者スタイナー・ラクネスの「アンダー・ザ・ペイル・ムーンライト」に

 続けましてはスペイン語の女声ヴォーカル、フロール・ディ・トロアチェの「ラ・アンダリエガ」で

 す。これにはラス・ミガスという女性が助演していました。彼女たちはメキシコ音楽

 を演奏する5人組。ベイスのような大型の低音弦楽器、そしてギターに近い、な

 んて言ったけかな、ヴィオラみたいな名前だったかな、比較的小型の6弦楽器、

 それとヴァイオリン、トラムペットが2本、合計5人編成で全員がヴォーカルを取ります。

  パツラが2本でマリアッチと称していますが、音楽性は広くて、構成も楽しさ溢れ

 るものでした。今の5人が正式メムバなのでしょうか。アルバムには3人しか写っ

 ていませんでしたがね。当たり前でしょうが、とにかくみんな上手です。電

 気楽器はないのに、その上手さで迫力は充分、加えてメキシコ情緒がありますか

 ら、ライヴ・マヂックでも会場から拍手喝采でした。終わってからの即売サイン会も

 長蛇の列、遅れて並んだわたしは一番最後でした。

  ここまでの最高傑作と呼ばれる最新アルバム『インデストルクティブレ』は、確かによ

 く出来ています。これは今の5人で作ったようで、当日の感じと重なる響き

 ですね。冒頭曲「ラ・アンダリエガ」に続いては、珍しいこんなカヴァをどうぞ。

  イヴォンヌ・エリマンが『サタデイ・ナイト・フィーヴァー』でヒットさせました。スペイン語で唄わ

 れる「イフ・アイ・キャント・ハヴ・ユー」、「シ・ノ・エレス・トゥ」です。

M06シ・ノ・エレス・トゥ(3’15”)フロール・ディ・トロアチェ  

-B.Gibb, M.Gibb, R.Gibb-  ミュージック・キャンプ BG-5235

M07.Besame Mucho pt.I(2’19”)The Coasters

-C. Velasquez, S.Skylar-   Rhino / Atlantic  R2 71090

N  フロール・ディ・トロアチェが唄ったスペイン語の「イフ・アイ・キャント・ハヴ・ユー ~ シ・ノ・エレ

 ス・トゥ」」に続きましてはザ・コースターズの「ベサメ・ムーチョ」でした。実はこのフロール・

 ディ・トロアチェのショウの中でこのメキシコ歌謡の代表曲が披露されました。他にガーシュウ

 ィンの「サマタイム」が聞かれたりするところから、彼女たちは相当にいろんな場所

 で仕事をしているな、と感じた次第です。

M08.What A Difference A Day Makes(2’37”)The Axidentals

-M.Grever-  Not Now Music  NOT3CD308

N  「恋は異なもの」、これもメキシコの歌ですね。ダイナ・ヲッシントンがジャズR&Bで有

 名にしました。今のディ・アクシデンタルズというヴォーカル・グループです。途中からビ

 ッグ・バンド・アレンヂになるところがキャバレー的でした。

  これは3枚組の『アメイジング・ジャズ・コーラス・・・サムタイムズ・スキャット』という編

 集盤からです。タワー・レコーズが古い音楽専門のコムピ屋「ノット・ナウ・ミュージック」と

 組んだ共同企画です。ジャズ・コーラスの黄金期50年代の美しいヴォーカル・ハーモニーが

 全部で60曲入ったお得盤です。お行儀が良い白人のグループばかりですが、そ

 れほど嫌味もなく、楽しめました。

  次は1938年の映画音楽で「ジーパーズ、クリーパーズ」、ハイ・ローズです。

M09.Jeepers Creepers(2’03”)The Hi-Lo’s

-J.Mercer, H.Warren-  Not Now Music NOT3CD308  

N  「ジーパーズ、クリーパーズ」、ハイ・ローズ55年の録音でした。男性4人組のハイ・

 ローズ、わたしは武道館で聞いた事があります。全盛期をとおに過ぎた1970年

 代後期、確かレイ・チャールズの前座じゃなかったかな。マイク1本で、4人が歌いま

 す。絶妙のバランスでスウィング感に溢れたハーモニー、「前座だし」と軽くサラリと流しち

 ゃうところも含めて「流石だなあ」と口アングリ、感動的でした。

  この『アメイジング・ジャズ・コーラス・・・サムタイムズ・スキャット』は、先ほども言いま

 したように白人のヴォーカル・グループ集ですが、おそらくこの中でたったひとり

 の黒人が、ジョン・ヘンドリクスです。ラムバート、ヘンドリクス、アンド・ロスのメムバとして、

 参加して、発声、節回しで異彩を放っています。

  では聞きましょう、「ショーティ・ヂョーヂ」、1958年の吹き込みです。

M10.Shorty George(3’08”)Lambert Hendricks And Ross 

-J.Kern, J.Mercer-  Not Now Music  NOT3CD308 

N  ラムバート、ヘンドリクス、アンド・ロスで「ショーティ・ヂョーヂ」でした。

  さて、ジャズのヴォーカル・グループと言いますと、やはりフォー・フレッシュメンです。マン

 ハタン・トランスファーのアルバム『ヴォーカリーズ』のプロモーション・ヴィディオで、彼等がゲストとし

 て登場する場面があります。「紳士淑女諸君、フォー・フレッシュメンだよ」と紹介され

 て、マントラが興奮して驚くのです。当然演出なんでしょうが、ここだけで彼等

 の偉大さが伝わってきます。この『アメイジング・ジャズ・コーラス・・・サムタイムズ・

 スキャット』には、当然フォー・フレッシュメンが何曲も入っています。

  今朝は55年録音のオリジナル曲、「ウィル・ビ・トゥゲザ・アゲイン」をどうぞ。

M11.We’ll Be Together Again(3’08”)The Four Freshmen 

-C.Fischer, F.Laine –  Not Now Music  NOT3CD308

N  フォー・フレッシュメンで「ウィル・ビ・トゥゲザ・アゲイン」でした。さてこの3枚組には、

 珍しいグループも入っています。わたしも初めて出会ったザ・ダブル・シクス・オヴ・

 パリス、そこそこに知られているらしいです。当初は「フランスに 12気筒の車あっ

 たかな」なんて考えてしまいましたが、 12人ではなく、男4 人、女2人の

 6人編成。それぞれが2種類の声を出すのでしょうか。

  ではザ・ダブル・シクス・オヴ・パリスです。やはりおフランスですから、多少手触り

 が違います。そこが面白いところでしょう。

  「ボルピリシティ」、こちらは1962年の録音ですね。

M12.Bolplicity(2’58”)The Double Six Of Paris

-unknown-  Not Now Music  NOT3CD308    

N  「ボルピリシティ」、ザ・ダブル・シクス・オヴ・パリスでした。

  さて3枚組『アメイジング・ジャズ・コーラス・・・サムタイムズ・スキャット』、今朝は表題

 にもなっている「スキャット」が少ししかなかったですね。探しておきます。最後

 のヴォーカル・グループは、この夏にもリクエストをいただいた、これです。

  「ドリーム」、パイド・パイパーズ。

M13.Dream(2’47”)The Pied Pipers 

-J.Mercer-  Not Now Music  NOT3CD308   

N  さて、今年に入って、口癖のように「新譜が少ない」とこぼしています。

 多分ね、実際には形になっていなくても、ファイルでは「新譜」が出ているので

 しょう。それをケータイに落としてイヤフォーンで聞いて、飽きたら消去する、そうい

 うのが今日的な音楽との付き合い方なんでしょうか。ただファイルでは、制作者

 の都合で勝手に、知らない間に、更新されてオリヂナルがどれなのかわからなく

 なってしまう事もあります。

  油絵などでは筆を置く時がとても重要だ、と言われます。「ここで完成だ」

 と決める瞬間ですね。マルチトラック、ましてディジタル方式の録音ですと、どんな事  

 でもどこまでもやれます。ですから「これはここで出来上がり」と終わらせ

 る判断が大切です。そして、それを元に戻せない状態でまとめて、公表する、

 芸術には今この勇気が必要です。潔くね。

  そんな事を考えていたら、知らぬ間にザク・ブラウン・バンドが新しい盤を発売

 していました。これまでと同じように一聴して「あ、ザク・ブラウンだ」、と分か

 るいつもの音が聞こえます。

  今朝はこれ、「ミー・アンド・ザ・ボーイズ・イン・ザ・バンド」。

M14.Me And The Boys In The Band(4’41”)Zac Brown Band

-Z.Brown-  Zac BrownCollective / BMG  538477552

M15. Foggy Mountain Breakdown(2’41”)

Lester Flatt, Earl Scruggs And The Foggy Mountain Boys    

-E.Scruggs-  Legacy / SONY  19075960422

N  突然のブルーグラス古典曲「フォギー・マウンテン・ブレイク・ダウン」です。これはケン・バ

 ーンズの撮った「カントリー・ミュージック」という映画のサウンドトラック盤からです。これが

 2019年発表ですから映画も今年の作品だろうと思われますが、全く知りませ

 んでした。全体が8つの章に分かれていて、おそらくはこの音楽を歴史的に

 綴ったものでしょう。副題に「ア・ストーリー・オヴ・アメリカ、ワン・ソング・アット・ア・タイ

 ム」とあります。付録の冊子には有名な写真が散りばめられていて、非常に

 魅力的です。おそらくは日本公開されないでしょうが、観たいですね。

M16.I’m So Lonsome I Could Cry(2’44”)

Hank Williams with his Driffting Cowboys 

-H.Williams-  Legacy / SONY  19075960422

M17.Girl From The North Country(3’41”)Bob Dylan with Johnny Cash   

-B.Dylan-  Legacy / SONY  19075960422                                           

N  「カントリー・ミュージック」だったら、絶対出てこなきゃおかしいハンク・ウイリアムズの

 「泣きたいほどの淋しさだ」、そしてボブ・ディランとジョニー・キャッシュの「北国の

 少女」でした。こういう70年代以降のカントリー音楽界がどう描かれているかも、

 大いにきになるところです。早く観たいなあ。

  70年代以降と言いますと、ドリー・パートンたちの活躍も見落とせません。やは

 りこのサントラ盤にも収録されていました。73年の作品です。

  「ジョーリーン」。

M18.Jolene(2’42”)Dolly Parton     

-D.Parton-  Legacy / SONY  19075960422

M19.Jolene(3’21”)Dolly Parton    

-D.Parton-   RCA / Sony 1907589082

N  「ジョーリーン」のオリヂナル、そして先週「トゥー・ドアーズ」を聞いて貰ったアルバム『ダ

 ムプリン』に収められていた、その新しい弦編曲版を続けて聞いて頂きました。

 先週も少し触れていましたが、こんな形で紹介出来るとは考えていませんで

 した。

  さて、映画「カントリー・ミュージック」付録冊子では第六章がこの歌で始まる事に

 なっています。何度も言いますが、「早く観たい」。

M20.Stand By Your Man(2’39”)Tammy Wynette

-B.Sherrill, T.Wynette-   Legacy / SONY  19075960422

M21.I Can’t Stop Loving You(4’14”)Ray Charles

-D.Gibson-  Legacy / SONY  19075960422

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  映画「カントリー・ミュージック」のサントラ盤からタミー・ウィネットで「スタンド・バイ・ヨー・マン」、

 そしてレイ・チャールズで「愛さずにはいられない」でした。これが入ってるのも

 いいですね。サントラは合格よ。

  さて今年背負い込んだ大仕事も、なんとかカタがつきそうです。正直言って 

 疲れ気味。後日談は発表の折にでも、またお話ししましょう。

  あ、チューオーエフエムの生放送、また延期になりました。年越しです。これは私の

 方から提案しました。お年玉になります。また澤田修から詳しいお知らせが

 あるでしょう。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/0e1bbe78be660fb386cc78865b40c0e4dd031d41

  ダウンロード・パスワードは、nr3t7005です。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

♪♪ Twitter “#blues761″の閲覧はコチラ♪♪

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/10/19

mb191019

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年10月19日を  

 始めましょう。先週の台風の被害が次々に拡大した形で露わになっています。

 皆さんは、大丈夫でしょうか。川崎に住んでいるはずのハギリャウさん、問題な

 いですか。心配です。わたしは雨漏り対策に追われて一晩過ごしました。結

 構大変でしたよ。でも大丈夫です。それよりキョーフの締め切りに追われてまし

 た。

  さあ今日、明日はライヴ・マヂックですね。わたしも出掛ける予定です。会場で

 お会いできますでしょうか。声かけて下さいね。 お天気はどうかなあ。

  好天を祈って、静かに聞いて下さい。

  モダーン・ジャズ・クヲーテットです。

  「朝日のように爽やかに」。

M01.Softly As In A Morning Sunrise(6’25”)Modern Jazz Quartet

-S.Ramberg, O.Hammerstein-  Atlamtic 81976-2

N  モダーン・ジャズ・クヲーテットで「朝日のように爽やかに」、彼らの解散コンサート実況録

 音盤からお送りしました。精緻なアンサムブル、そして演奏を身上としたMJQ、

 この最後の音楽会は、演じる方も、聞く方も、とてもお行儀がよろしい。拍

 手の質も違うように聞こえます。黒人音楽という言葉から連想される荒っぽ

 さは皆無。4人が息を詰めて一音たりとも無神経には鳴らしていません。ただ

 窮屈さは、ないですね。そこが不思議な気持ち良さにつながっているのでし

 ょう。

  もっとも、こんな茶目っ気のある演奏も忘れていません。

  ミルト「バグズ」ジャクスンのオリヂナル作品です、「リジェンダリ・プロファイル」。

M02.The Legendary Profile(4’30”) Modern Jazz Quartet

-M.Jackson-  Atlamtic 81976-2

M03.Two Doors Down(4’06”)Dolly Parton With Macy Gray & DORTHY

-D.Parton-  Sony / RCA  19075899082

N  元気な唄声は、ドリー・パートンとメイシー・グレイ、そしてドロシーというロス・エインジェル

 ズのロックバンドです。これは前にも聞いて貰ったかな。「ダムプリン」という映画

 のサウンド・トラックからでした。音楽はドリー・パートンがイクゼクティヴ・プロデュサーとな

 って制作。今のメイシーやメイヴィス・ステイプルズなど大勢の唄い手と共演しています。

 ジャケットが黒一色で地味ですが、内容は強力。ドリー・パートンはここへ来て、非常

 にしっかりした視点を持って音楽に取り組んでいるのが感じられる 1枚です。

 最後にはヒット曲「ジョリーン」を弦編成だけで唄っていて、この仕上がりにも唄を

 疎かにしない姿勢がはっきりと見えました。

M04.The Old Story(5’25”)オラ・オナブルー

-unknown-  BSMF  5081

N  こちらはナイジェリア人の両親を持って、ロンドンで活動するオラ・オナブルーという唄い

 手です。お聞きのように、既に貫禄も感じさせるヴェテランです。今のラテン調にアレ

 ンヂされた「ディ・オールド・ストーリー」はなかなかに面白い構成でした。唄が上手

 いのが分かります。現在はこういう唄い手が住み難い世の中になりつつある

 ような気がするので、ロンドンのどういう場所でどういう編成でどういう歌を唄

 っているのか、興味がありますね。

  さて、次はこの人です、ブリンキー。

M05.For Once In My Life(2’48”)ブリンキー 

-R.Miller, O. Murden-  BSMF  7592

N  先ずは聴いて頂きました「フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ」、ブリンキーです。この人

 1968年から73年の間モータウンにたくさん吹き込んでいましたが、なぜかその殆

 どが発売には至らず、「幻」の唄い手とも呼ばれていました。お聞きのように

 文句なしの唄です。ゴスペルの出身で、結局はそちらの世界に戻って行きます

 が、モータウンに未発表の沢山の素晴らしい録音がある、と噂されていました。そ

 れが今回一挙に46曲も公開され、真の姿が確認出来る事になりました。

  68年から73年のモータウンと言えば、このデトロイトのレイベルが北米全土へ羽ばた

 いた時期です。ソウル・ミュージック全体も世界を揺さぶるほどに力を付けていまし

 た。次はそんなモータウンらしさが感じられる1曲です。

  「イズ・ゼア・ア・プレイス」。

M06.Is There A Place(In His Heart For Me)(4’00”)ブリンキー

-unknown-  BSMF  7592

N  「イズ・ゼア・ア・プレイス」、幻のブリンキーでした。少々南部的な味わいも感じさ

 せてくれました。いいですね、実に。

  そして、こんなご機嫌なカヴァ・ブルーズが入っていました。

  モータウンを一躍有名にした、バレット・ストロングのヒット曲「マニ」。

M07.Money(3’17”)ブリンキー

-B.Strong, B.Gordy jr.-  BSMF  7592

N  「マニ」でした。アレンヂが良かったですね。今朝はスタンダード、ソウル、そしてブル

 ーズと、彼女の三つの側面を聞いて貰いました。このブリンキーのモータウン・アンソロジー

 は2枚組で、他にも面白いトラックが盛り沢山です。じっくり聞いてまたご紹介

 しましょう。

  次もアッと驚く歴史的録音、なんと1969年のアン・アーバー・ブルーズ・フェスティヴァ

 ルの実況です。ヨーロッパで再発見されて評価を受けていたブルーズ音楽を、アメリカの

 大学生たちが「俺たちだって知ってるぜ」とばかりに開催したブルーズ祭りで

 す。あのマジック・サムの出演した部分は既に紹介されていましたが、今回はほぼ

 参加者全員の録音が発表されました。音は良くありません。かなり酷いです

 けど、伝わってくるものは非常に熱い。こちらも2枚組です。

  今朝はそこから2曲お届けします。両方とも有名な曲ですね。

  若き日のB.B.キングで「絶望の人生」、

  そしてミシシッピ・フレッド・マクダウェルです、「ジョン・ヘンリー」。

M08.I’ve Got A Mind To Give Up Living(5’52”)B.B.King

-trd.- BSMF 7594

M09.John Herny(4’41”)Mississippi Fred McDowell

-trd.- BSMF 7594

N  1969年のアン・アーバー・ブルーズ・フェスティヴァルの実況録音で、B.B.キング「絶望の

 人生」、そしてミシシッピ・フレッド・マクダウェルの「ジョン・ヘンリー」でした。

  さて、今年に入って新譜が少ない、面白いものが出ていない、という状況 

 は半ばボヤキのようにわたしの口から出ます。多分ね、もうCDはじきになく

 なってしまうでしょう。これは避けられない、時代による淘汰です。みんな 

 電話で音楽聞いてんだってね、今は。先日新しくなったバーにオーディオ機器を紹

 介しました。それはそれで良かったのですが、普段はお客の持ってるスマフォで

 音楽を流す、と聞いて唖然としました。わたしの生きているうちに完全にな

 くなってしまうのは、絶対でしょう。しかもこの国は例外的にまだパッケイヂ・

 ミーディアとしてCDが市場を持っているそうですから、他の国の状況は推して

 知るべきです。キッスのポスターを部屋に貼っている訳ではありませんが、世も末 

 ですね。

  ボヤキはこの位にしまして、意外な再会をご紹介しましょう。まず、この歌

 を聞いて下さい。

M10.What’s Wrong With Groovin’(2’50”)Letta Mbulu

-Masakela-  Jazzman Jmancd 004

N  多分誰も分からないんじゃないかな。南アフリカ出身の女性歌手、レッタ・ムブール

 です。アレクス・ヘイリーのテレビ映画「ルーツ」で主題歌を唄って注目を浴びました。そ

 の後A&Mから2枚ほどアルバムを発表していました。両方とも頗る良好でした。

 それ以前のアフリカの唄い手と言えばミリアム・マケーバしか知らなかったわたしですが、

 包容力に溢れた豊かな声量には癒されました。その彼女にまた出会うとは・・・。

  これは「ジャズマン」という独立レイベルのコムピCDで見つけたものです。同じ

 ような名前のレイベルがいくつかありまして、いつ頃どこを本拠にしていたのか

 が現時点では釈然としませんが、音の感じ、楽器編成などから、70年代後期、

 から80年代前期に北米のどこかで制作活動を続けていたのではないでしょう

 か。このレッタの歌が「ルーツ」の前か後かもはっきりしません。ただ、「ジャズマン」

 というレイベルから、今の「ワッツ・ロング・ウィズ・グルーヴィン」というシングル盤を出し

 ていたのは事実です。

  もうひとり、懐かしい名前ですね、フレディ・コール。確かナット・キング・コールの

 お兄さんじゃなかったかな。男性化粧品マンダムのコマーシャル・ソングを唄っていたの

 も彼だった筈です。

  ではフレディ・コールで「ブラザー、ウェア・アー・ユー」、多分電気ピアノも彼が弾いてい

 るのでしょう。

M11.Brother Where Are You(4’48”)Freddie Cole     

-Brown- Jazzman Jmancd 004

N  「ブラザー、ウェア・アー・ユー」、フレディ・コールでした。この『ワッツ・ロング・ウィズ・グ

 ルーヴィン』は12曲入ったコムピ盤。きっとモータウンやアトランティックのようなレイベルを目指

 していたのでしょう。シングル盤だけで、アルバムは出せな今ままに活動停止とな

 ったのではないでしょうか。R&Bヒット狙い、そしてジャズ的なインスト、そしてラテ

 ンまで割と幅広く制作しています。

  では「ジャズマン・レコード」のシングル盤集から、このレイベルの性格を如実に伝え

 るダンス曲、「ヤー、ヤー」。フランク・モトゥリーです。なかなかカッコ良いです。

M12.Ya Ya(3’53”)Frank Motley  

-Motley-  Jazzman Jmancd 004

M13.誰もいない海(2’50”)トワ・エ・モア

-Y.Yamaguchi, N.Haitoh-  ビクター VICL-41311

N  先週の「ジューシィ・フルーツ事件」、意外な反応でしたね。これは面白かった。イリ

 ヤがイリヤ・クリアキンを好きでそう名乗った、という新事実も有難かった。イリヤ・クリ

 アキンというのは「アンクルから来た男」ナポレオン・ソロの相棒で、デイヴィド・マッカラムが

 演じていました。小柄で銀髪、魅力ありましたね。彼にはクラシック音楽の素養も

 あって、棒を振った、指揮をしたレコードを出していた筈です。11歳のわたしの

 部屋には、そのポスターが貼ってありました。おそらくその存在すら、もう誰も

 知らないでしょうがね。

  修がそのイリヤを好きだったイリヤがいたジューシィ・フルーツを知らないなら、もっと

 いっぱい知りそうもないグループを・・・なんて考えたのですが、この時代の

 ロックバンドのレコードをほとんど持っていないという事に気付きまして、修いじめ

 は遂行できませんでした。

  わたしの場合、こういった領域を考えると、それ以前のラジオで耳にしてい

 たヒット曲になってしまうのですね。その昔、生で「アサー」をやっていた頃に、

 リクエスト対策で笹塚の図書館から借りて来てたCDを焼いて持ってまして、それ

 を出してみました。その中に、今の「誰もいない海」が入っていました。「今

 はもう秋・・・」です。

  これらは『フォーク歌年鑑』というコムピ連作で、わたしの手元には1969、70、

 71年の3枚がありました。中学校3年から高校二年生ですね。グループ・サウンズ

 の嵐が去って、さあどうしよう、という頃です。情報源はラジオです。その頃

 聞いていて、まだ覚えている歌がいくつかありました。修は当然知りません

 でしょ。

  次はこれです。70年盤から本田路津子で、

  「秋でもないのに」。

M14.秋でもないのに(3’13”)本田路津子

-A.Hosono, N.Ehado-  ビクター VICL-41311

N  「桜美林大学」という基督教学校の存在を日本中に知らしめたのが、本田路 

 津子です。「そういう大学があんのか」と、新鮮でしたね。町田市にあるのも、

 「ルツコ」っていう名前も良かったな。ちなみに京都産業大学を有名にしたのは、

 あのねのねです。

  それはともかく、本田路津子で「秋でもないのに」でした。これは実はあ

 んまり聞いていませんでした。今回初めて通して聞いたんじゃないかな。ち

 ょっと変わった成り立ちで、よくヒットしたな、というのが実感です。やっぱ「桜

 美林大学」のチカラでしょうか。

M15.マリエ(3’12”)ブレッド&バター

-Y.&F. Iwasawa-  ビクター  VICL-41311

N  今朝のワルツは、「白い恋人たち」からの連想で編曲されたような、ブレッド&バ

 ターの「マリエ」でした。これも『フォーク歌年鑑』の70年盤からです。わたしはそ

 の昔、ラジオからカセットに録音して聞いていました。慌てたので、前後のナレイション

 も一緒に入ってしまって、毎回それも聞いていた記憶があります。泉朱子ち

 ゃんだったかな。

  ブレッド&バターには注目していましたね。タイガーズを抜けた岸部シローが加わった

 り、シンセサイザーを使い出したスティーヴィー・ワンダーと一緒に録音したりしてたはずで

 す。お金持ちで遊んでる感じが嫌味なく漂うふたりでした。そして・・・、

M16.さすらい人の子守唄(3’16”)はしだのりひことシューベルツ 

-O.Kitayama, N.Hashida-  コロムビア  COCA-71110

N  「さすらい人の子守唄」、はしだのりひことシューベルツです。これは69年の盤

  に入ってました。デビュー曲の「風」が大ヒットした次の1枚だった筈です。「今

 度のは、よく考えて作ったから、絶対にヒットする」なんて事を作者のはしだの

 りひこが言ってたのを平凡パンチで読みましたが、「風」ほど当たらなかったな。

  そして次、これがレコードになってるのは今日まで知らなかったのです。

  キャッスル・アンド・ゲイツというグループの「おはなし」。

M17.おはなし(2’39”)キャッスル・アンド・ゲイツ

-M.Tamura-  コロムビア COCA-71110

N  キャッソー・アンド・ゲイツで「おはなし」でした。これはね、子供の頃に顔を出し

 ていたフォーク・ソングの集まりでよく聞かされた歌です。PPM愛好家たちの伝承

 歌だとばかり思っていて、ちゃんとした吹き込みがあるのは知りませんでし

 た。しかも町田義人がキャッソー・アンド・ゲイツの一員だったとは・・・。確かに唄

 声は本人ですね。作者は東大生だとか。こういう歌を優しい人たちが好むの

 はよく分かります。ただ、わたしはあんまり惹かれませんでしたけどね。と

 にかくアッと驚く「おはなし」、でした。

M18.昭和ブルース(3’48”)ザ・ブルーベル・シンガーズ

-M.Yamagami, M.Satoh-   コロムビア COCA-71110

N  突然出て来た『フォーク歌年鑑』から、ザ・ブルーベル・シンガーズで「昭和ブルーズ」

 でした。ブルーベル・シンガーズっていうのはフォーク・グループだったのか。わたしは

 ロス・プリモスみたいなムード歌謡グループだと思ってました。次のも歌謡曲だよなあ。

  1968年のカンツォーネコンクールで優勝した高田恭子です。

  「みんな夢の中」。

M19.みんな夢の中(3’15”)高田恭子      

-K.Hamaguchi-  コロムビア COCA-71110

M20.Goin’ Out Of My Head(2’11”)Wes Motgomery    

-T.Randazzo, B.Weinstein-  Verve 825 676-2

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N   最後はウェス・モンゴメリで「ゴーイン・アウト・オヴ・マイ・ヘッド」でクールダウン、オリヴァ・

 ネルスンの編曲でした。『フォーク歌年鑑』の69、70年盤から、「幻」では珍しい種類

 の音楽を数曲お届けいたしました。ま、秋のナツメロです。お楽しみいただけま

 したか。

  あー、良かった。今週はお送り出来ないんじゃないかというキョーフがありま

 した。全然準備が整わなくてね。今、ホッとしています。無断欠勤はいけませ

 んものね。あ、中央エフエムの放送日が延期になってしまいました。ビルの工事が

 あるみたいです。修から正式な通達があるでしょう。12月になります。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/286c7f87551c41d8a1a7405bce541e9092ef5d0b

  ダウンロード・パスワードは、enijgftmです。

  今朝も無事、ちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

  今日、明日はライヴ・マヂックでお会いしましょうね。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/10/12

mb191012

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年10月12日を  

 始めましょう。

  私事ではありますが、ここのところある仕事に追いかけられております。

 時間的に忙しい状態は、もう数年経験していないので毎日が大変です。机の

 上、その周りも散らかり放題。実はこれが嫌でね。ただここ数週間の奮闘で

 ある仕事にもようやく出口の明りが見えて来ました。あと少し、なんですが、

 やり残した場所は、結局のところ難しい。だから後に回された、というのが

 事実ですね。週明けにはスッキリしていたいです。無言のエールを送って下さい。

  さてグリ子さんから「大好きなアルバム」だというお言葉をいただきました。

 スティーヴィー・ワンダの2枚組大作『ソングズ・イン・ザ・キイ・オヴ・ライフ』から、今朝

 はオリヂナル仕様です。

  「可愛いアイシャ」。

M01. Isn’t She Lovely( (6’34”) Stevie Wonder

-S.Wonder-  Motown 157 357-2  

N 「可愛いアイシャ」、スティーヴィー・ワンダでした。簡単な繰り返しがずっと続いて6

 分34秒、これを持たせているのは愛娘がスティーヴィーと遊んでいる時の音声でし

 ょう。ハモニカのソロもなかなかに素敵。長過ぎる感じはしません。

  次も6分を超える録音作品です。1980年代に入ると1曲の長さがどんどん 

 伸びて、LP収録が片面3曲づつなんてのが珍しくありませんでした。ダンス・

 フロア仕様で長くなっているという、弁明の余地はありますが、やはり全体傾向

 として長時間化の波はあちこちに見られました。こう行ったダンス物は、カッコい

 いリズムを弾き出せば、それが単純にずっと続くだけで気持ち良くなれます。

  先々週もお届けしたバーケイズです。

  「ドゥ・イト(レット・ミー・シー・ユー・シェイク)」。

M02.Do It(Let Me See Your Shake)(6’03”)Bar-Keys 

-Bar-Kays A.A.Jones,M.Toles- Robinsongs ROBIN20CDD

N  スタクスでオーティス・レディングのバンドとして演奏していた頃とは全く別のグループに

 なった、80年代のバーケイズで「ドゥ・イト(レット・ミー・シー・ユー・シェイク)」でした。

  驚くほど後のプリンス的ですが、果たして彼はこの頃のバーケイズを聞いていた

 のでしょうか。大いに気になります。しかし時すでに遅きに失したようです。

  さて、偉そうに「まだ1字も書いていません」などとお話ししたエリス次号

 の原稿は、先月中に納めました。そこでは以前「幻」でも聞いて貰った喜多

 嶋修の『ジャスティーン・ヒースクリフ』を採り上げて、旧聞に過ぎない考察をしました。

  1980年代以降彼がロス・エインジェルズで和楽器を使ったフュージョン的な音楽を作っ

 ている話はわたしも耳にしていましたが、実際にしっかりと聞いた事はあり

 ませんでした。以前喜多嶋修を評して、「俺ね、外国へ出て日本人のアイデンティテ

 ィを云々する奴、大嫌いだ」という意見を聞かされた事があります。この発言

 には一理はあると認めます。ただ、特に戦後のアメリカ支配の下で欧米化を是と

 して生きて来た人間にとって自らの存在性は、日本の外へ出るという切っ掛

 けがないと考えられなかったのではないでしょうか。

  『ジャスティーン・ヒースクリフ』と和楽器フュージョンの間には、わたしたちにも充分に関

 係して来るアイデンティティの問題が横たわっていると感じまして、採り上げた次第

 です。あ、ここまでは書いてなかったかな。どっちかと言うと同時代体験し

 たザ・ランチャーズの話の方が多かったでしょうか。エリス、次の号は11月には公開

 となります。またお伝えしますので、ぜひお読み下さい。

  では日本でもフォーライフ・レコードから国内盤が出ていたオサム・キタジマです。

  「アメレイジアン」。

M03.Amerasian Blues(4’18”)Osam Kitajima 

-O.Kitajima-  フォーライフ  28K-86 

N  「泣かないで  もうひとりじゃない」と唄う日本語のリフレインが繰り返される

 オサム・キタジマで「アメレイジアン」でした。これは1985年発表の『フェイス・トウ・フェイス』

 と言うLPからです。

  そしてその14年前に東芝音楽工業のスタジオに密かに潜り込んで重ねた試行

 錯誤の成果が『ジャスティーン・ヒースクリフ』でした。これはなんとアトランティック・レイベルで、

 ワーナー・パイオニアから発売となりました。

  お聞き頂きましょう、シングル盤となった

  「グッド・バイ」。

M04.Good Bye(2’08”)Justin Heathcliff

-J.Heathcliff-  ワーナー  WPCL-12524

N  2分8秒と大変に短い「グッド・バイ」、ジャスティーン・ヒースクリフこと喜多嶋修でし

 た。この時の録音作業は、喜多嶋修が吉野金次というエンジニアと行なっていま

 す。彼は当時、東芝音工の社員でした。新しい録音作業を目指していて、同

 じように新しい時代を音楽面から模索していた喜多嶋修と意気投合。使って

 いないスタジオを無断で使って、録音制作を追求していました。今の「グッド・

 バイ」の冒頭部のギターの音、良かったですね。これはふたりの潜り込み録音の

 成果でしょう。レコードの音してます。

  喜多嶋修と吉野金次は数ヶ月以上、この作業を続けます。今聞くとデモ・テイ

 プ段階、と言い切ってしまえますが、流石に個々の音は良く、これが切っ掛

 けで吉野は、はっぴいえんどの『風街ろまん』の録音に誘われたそうです。

  これらの録音はワーナー・パイオニアという新進気鋭の東芝にとっては敵対会社か

 ら発売されました。どこでどうなったかは知りませんが、吉野はスタジオ無断使

 用と他社の音源制作に加担したかどで、質された挙句にクビとなりました。

  まあ当然でしょう。ただその事が彼を自立した録音技師としての一本立ち

 に繋げたのは大きい。日本の音楽界にとってもです。こんな背景を想像しな

 がらまとめた今回の考察、普段よりも長めになっています。

  さて、その原稿を書くにあたっては、喜多嶋修関係の録音素材をザ・ランチャー

 ズ時代からひと通り聞きました。

  改めて聞き直してとても印象に残った1曲がこれです。

  「想い出のジュリエッット」。

M05.想い出のジュリエッット(2’36”)ザ・ランチャーズ

-T.Mizushima, O.Kitajima- 東芝EMI CT25-5570

N  「想い出のジュリエッット」、ザ・ランチャーズでした。ランチャーズ時代の喜多嶋修作品を 

 聞いていて、気づいた事があります。それは今の「想い出のジュリエッット」のよ

 うに、3拍子、ワルツの楽曲が多い事です。彼らが発表した2枚のLPの中に、

 合計6曲もありました。普通ですと全て4拍子でもおかしくはないのですが、

 これはちょっと珍しい。カントリーの世界でよく聞かれるように、3拍子はある種

 の雰囲気を作るのには便利です。ただし若き喜多嶋修の場合はそういう安易

 な手法ではないように感じました。

  さてでは有名なワルツをお届けしましょう。

  ディズニーの漫画映画、「白雪姫」から、「いつか王子様が」

  今朝はビル・エヴァンスのピアノでどうぞ。

M06.いつか王子様が(4’50”)ビル・エヴァンス    

-Morey, Churghill-  ビクター VICJ-60291 

N  マイルス・デイヴィスの演奏で知られる「いつか王子様が」、ビル・エヴァンスのピアノ、

 スコット・ラファロがベイス、そしてポール・モチアンがドラムズでした。今週ディズニーの漫画映

 画「シンデレラ」のオリヂナルを再び観まして、義理の姉ふたりが何て上手に意地悪

 く描かれているんだろうと感心しました。そしてその場面で流れていた「夢

 は密かに」に非常に良く似たこの音楽を、聞きたくなった次第です。

  ビル・エヴァンスがこの曲を取り上げたのは、実はマイルスよりも早いんですね。 

 当時ふたりは近い関係にありましたから、そこからマイルスは楽曲情報を入手し

 たのかもしれません。

  ふたつのカヴァを比較しますと、ビル・エヴァンスの方は数ある楽曲のひとつとし

 て素材的に扱っていますが、マイルスは固有の雰囲気を創り出すための特別な1

 曲という意識が感じられます。その頃から彼は「サウンド」という概念を持って 

 いたのですね。『ラウンド・ミドナイト』の解説にそんな事が書いてあって、その昔、

 妙な納得をしていたのを思い出しました。

  さて、子供向けの映画音楽からジャズ演奏で有名になった楽曲には「わたし

 の好きなもの」というのがあります。こちらもワルツで、ジョン・コルトレインが1961

 年のアルバム表題曲にしていました。この頃からコルトレインは神様とお話をし始めた

 ように感じられます。ジャケット写真でソプラノ吹いてるしね。

  だいぶ長い演奏ですが、聞きましょう。

  ジョン・コルトレインです。

  「わたしの好きなもの」。

M07.My Favorite Things(13’41”)John Coltrane

-R.rodgers, O.Hammerstein-  Atlantic 1361-2    

N  「わたしの好きなもの」、相良直美ではなくて、ジョン・コルトレインでした。マッコイ・ 

 タイナーがピアノ、スティーヴ・デイヴィスのベイス、ドラムズはエルヴィン・ジョーンズでした。

  長い器楽曲の後にはオーソドクスな男性ヴォーカルをどうぞ。

  「ハイ・デ・ホー」、

  ブラッド、スウェット、アンド・ティアーズ、フィーチュリング・デイヴィッド・クレイトン・トーマスです。

M08.Hi-De-Ho(4’27”)Blood Sweat & Tears

-C.King- Columbia 8869745532  

M09.シャ・ラ・ラ(3’41”)アラ・ニ

-unknown-   PCD -24882

N  スティーヴ・カッツのハモニカが良かったですね、「ハイ・デ・ホー」、ブラッド、スウェット、アンド・

 ティアーズ、フィーチュリング・デイヴィッド・クレイトン・トーマスでした。これはやはり漫画映画

 「白雪姫」の七人の小人が唄う「ハイ・ホー」にひっかけたつもりですが、空振

 りだったようです。続けましたのは、アラ・ニの「シャ・ラ・ラ」、ローリー・アンダスンを

 連想させる仕上がりです。他のトラックもこんな感じなのでしょうか。少々気に

 なります。

  冒頭で部屋の中が大変に散らかっているというお話をしました。この1ヶ

 月間、引っ張り出したCDやレコードもそのままでね。正直いうとこういうのは

 大嫌いなんですが・・・。

  そんな折に限って、「あ、これは聞いてなかったな」というようなアルバムに

 出会うのです。今回はZEのコムピレイションに出会いました。わたしが一目置いて

 いる制作者のドン・ヲズが世に出る切っ掛けとなったグループ、ヲズ(ノット・ヲズ)が

 所属していた1970年代後期のインディペンデント・レイベルです。ポスト・パンク時代の

 音楽の領域がはっきりとしなくなる頃の興味深い音楽が一杯入ってました。

 この頃わたしは黒人音楽しか相手にしなくなっていまして、ヲズ(ノット・ヲズ)の

 ジャケットは覚えていますが、まともに聞いたことはなかったですね。ドン・ヲズ

 がベイス奏者だったなんて知ったのは2年程前ですから。今朝初めて聞きます。

  ヲズ(ノット・ヲズ)で「テル・ミー、ザット・アイム・ドリーミング」。 

M10.Tell Me That I’m Dreaming(6’29”)Was(Not Was) 

N  ヲズ(ノット・ヲズ)で「テル・ミー、ザット・アイム・ドリーミング」でした。本もレコードも仕

 舞う時が重要。次に探す時の事を考えて、正しい位置に戻しましょう。あー、

 片付け、掃除をしたいなあ。

  それはともかく、先日澤田修と話をしていたら、なんとあいつはジューシィ・フル

 ーツを知りませんでしたのよ。話がそこで進まなくて困りました。知らないか

 なあ・・・。「四歳ですよ、その頃」と言われてもねえ。

  それで今朝は品川図書館から借り出した2枚組『シングル・コレクション』からお届

 けしましょう、ジューシィ・フルーツ。   

M11.ジョニーはご機嫌ななめ(3’47”)ジューシィ・フルーツ    

-Y.Okita, H.Chikada- コロムビア COCP-38614/5

N  ジューシィ・フルーツ、まずは大ヒット曲「ジョニーはご機嫌ななめ」1980年6月です。

 知らないかなあ。わたしですらちゃんと覚えてる。と言ってもテレビで唄って

 るのをチラリと観た程度です。この歌の「宇能鴻一郎のポルノ小説をバブルガム音楽

 で表現したかった」という制作者、近田春夫の考えには脱帽でした。でも考

 えてみると、他の歌はひとつも知らない。今回この2枚組『シングル・コレクション』

 を通して聞きましたけれど、正直にいうと恥ずかしかったですね。ことばも

 音もあまりに稚拙。これで良かったのかなあ、という思いが強くします。そ

 んな中で、次の「I.C.B.M.」は、何度か聞けました。このくらいの質で迫って

 くれなきゃね。あんた達、主体的なロック・バンドでしょ。

M12.I.C.B.M.(3’48”)ジューシィ・フルーツ      

-T.Miura, T.Takagi-  コロムビア  COCP-38614/5  

N  ヒューマン・リーグのヒット曲「愛の残り火」を連想させる「I.C.B.M.」でした。これ

 はいいね。ヒットしたかどうかは不明です。多分不発だったでしょう。

  だったらこれはどうだ。

M13.そんなヒロシに騙されて(3’14”)ジューシィ・フルーツ  

-K.Kuwata-  コロムビア COCP-38614/5

N  「そんなヒロシに騙されて」でした。ジューシィ・フルーツはやっぱりグループ・サウンズ

 だったのか。

  当初は近田春夫のバンドだった、というのも解説を読んで知りました。わた

 しはマンキズ的にオーディションを通過して集められたメムバで組まれた完全なヒット製造

 グループだと思っていまして、だからこそ何やっても許してあげていたのです。

  それとは別に今回この2枚組『シングル・コレクション』で見つけた珍しいカヴァ曲が

 ありました。それはセルジュ・ゲンズブール作、フランス・ギャル唄の「夢見るシャンソーン人

 形」です。経緯は知りませんが、訳詞を変えて唄っています。大手レコード会社

 の間でこういう形は異例です。通常では最初の訳詞が「定訳」と呼ばれて固

 定され、それ以外は認めないというナンセンスお約束がありますから。フンサーイ。

  ではジューシィ・フルーツです、「夢見るシェルター人形」。唄は山本リンダ風です。

M14.夢見るシェルター人形(2’23”)ジューシィ・フルーツ    

-S.Gainsbourg, T.Chiaki-  コロムビア COCP-38614/5 

M15.夢見るシャンソン人形(2’33”)フランス・ギャル   

-S.Gainsbourg, T.Iwatani-  コロムビア COCP-39523

M16.枯葉(5’19”)ビル・エヴァンス     

-Prevert, Mercer, Kosma-  ビクター VICJ-60291 

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  4歳児に送るジューシィ・フルーツ集、「夢見るシェルター人形」の次は、岩谷時子の定訳

 で「夢見るシャンソン人形」フランス・ギャルでした。

  最後は先ほどのビル・エヴァンスのLP『ポートレイト・イン・ジャズ』から、季節を考

 えて「枯葉」のモノーラル仕様でした。とはいえ、今日明日は台風19号の直撃を

 受けそうです。みなさんどうぞ充分にお気をつけ下さい。

  還暦ドライヴァさま、「全てのヒット曲は『ラ・バムバ』の焼き直しだ」、と言った

 のは、ダグ・モリスというワーナーミュ-ジックの役員だった男です。これをネタにラジオ日本

 の宮地ジュンの番組を乗っ取ったの、聞いてくれましたよね。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/c886a132229bf0e0fee6f91b776bc36c05ebcf4d

 ダウンロード・パスワードは、bympwesj です。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/10/05

mb190105

前TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年10月5日を  

 始めましょう。涼しくなりました。明日は「真夏日」の予報も出ていますが、

 陽が落ちたらきっと寒くなりますよ、お気を付け下さい。

  音楽をゆっくり聞くにはいい気候です。もっと沢山聞きましょう。この「幻」

 がその手助けになれれば、幸いです。

  始めましょう、ラッキー・ピータスンです。

  「ブルーズ・フォー・ウエス」。

M01.Blues For Wes(4’43”)Luckey Peterson

-P.Peltuccian-  Jazz Village JV 570135

N  「ブルーズ・フォー・ウエス」、先週お届けしたアルバム『ジミー・スミスに捧ぐ』から最終

 曲、ラッキー・ピータスンでした。ここでのオルガン演奏は本物ですね。レズリー・スピーカの

 早回しも非常に効果的でした。この楽器は両手両足が全部バラバラの動きをし

 ます。上下の鍵盤、音色操作、回転スピーカの調整、左足のベイス鍵盤、右足のヴ

 ォリウム・ペダルです。それも頭脳からの指令で動くのでは遅い。4つの肉体部位

 が自律的に、勝手に仕事をしてくれなくては素早い表現は無理です。ラッキーは

 実に器用に全てをこなしていました。

  ヌー・ヨークのブルー・ノート・クラブでリチャード・グルーヴ・ホームズを聞いた時は、面白い

 出来事がありました。終演後白人客が舞台に進み出て、ギタリストに「どこにベイ

 ス」奏者がいるんだ、と尋ねるんです。「この足鍵盤だよ」と説明しても納得

 しない。「ここにベイス・アムプがあるじゃないか」と食い下がります。グルーヴ・ 

 ホームズはベイス鍵盤の音を専用の、アムペグB-15で出してましたからね。「へー、

 こんな分からず屋がまだいるのか」とわたしは見物していました。しつこか

 ったですよ、相当に。

  今の楽曲はオルガンとの相性が良かったウエス・モンゴメリに捧げられたブルーズ・ナムバ。

  ウエスのヤクザっぽさが漂う仕上がりでした。

  ウエスといえば、A&Mの3枚で弦楽器と合わせたりして、とても分かり易く

 優しいジャズで日本でも人気者になりました。でもここ2〜3年で発掘された 

 未発表録音でも分かる通り、もっと男臭い味わいも魅力です。「幻」でも再三

 ご紹介して来ました。まだその延長にあるヴァーヴ時代がわたしは好きですね。 

  特に割と無視されているオリヴァ・ネルスンやドン・セベスキーのアレンジでビッグ・バンド

 と吹き込んだイージー・リスニング路線にダンディズム、伊達男気質を感じます。

M02.Naptown Blues(3’08”)Wes Montgomery

-W.Mongotmery-  Verve 825 676-2  

N  オリヴァ・ネルスン編曲、ウエス・モンゴメリのギターで「ナップタウン・ブルーズ」でした。

  格好いいでしょう。これは子供の頃に聞いていたヒットパレイド番組のヌーズ部分

 のバック・グラウンド・ミュージックで知りました。A&Mへ移る前のウエスを聞いていた

 なんて、なかなかの制作ディレクタですね。

  では同じ時期のウエス・モンゴメリでもう一曲、

  今度は「ヒアズ・ザット・レイニイ・デイ」、こちらの編曲はドン・セベスキーです。

M03.Here’s That Rainy Day(4’50”)Wes Montgomery

-J.Burke, H.V.Heusen-  Verve 8219 85-2  

M04.Hang On Sloopy(3’03”)Ramsey Lewis  

-B.Rssel, W.Farrell-  MCA MCAD-20488

N  ウエス・モンゴメリの「ヒアズ・ザット・レイニイ・デイ」に続けましたのは、先週新譜から

 お届けしたラムジー・ルイスで「ハング・オン・スルーピー」です。タクシ・ドライヴァ45979さ

 んが素敵な反応をしてくれまして、御礼申し上げながらお送りしました。

  これは大ヒットの「ディ・イン・クラウド」の入っている実況録音盤収録の1曲です。

 お客さんの反応が熱狂的。これはわたしもずっと何故なんだろうと考えて、

 もう30年。まだ解決していません。ラムジーがそんなに人気あったのか、収録

 されたワシントンD.C.のボヘミアン・キャヴァーン・クラーブがやたら盛り上がるスポットだった

 のでしょうか。特にラムジーたちは唄がありませんから、その分お客さんたちが

 全員、大声で唄ってる。これ白人ビート・グループ、マッコイズのヒット曲ですよ。

 何で知ってるんだろう。ラムジーはいつもの集団ピアニシモ奏法で彼らを煽って、

 ノリノリの演奏を続けます。計り知れない生命力が溢れている実況録音です。

  さて先週も器楽曲が多かったのですが、今朝もその流れで来ています。

 冒頭の「ブルーズ・フォー・ウエス」が2017年で他は1960年代中期の録音でした。

 ここらで新しいものも聞いておきましょう。楽器編成はあまり変わりません

 からそれほどの違和感はないでしょう。そういうものを選びました。

  イギリスの若手サクスフォン奏者、ビンカー・ゴールディングの新作から

  「アンド・アイ・ライク・ヨー・フェザーズ」。

M05. … And I Like Your Feathers(5’38”)ビンカー・ゴールディング

-unknown- BSMF 5079

N  ビンカー・ゴールディングで「アンド・アイ・ライク・ヨー・フェザーズ」でした。この新譜

 『アブストラクション・オーヴ・リアリティ・パスト・アンド・インクリーディボー・フェザーズ』という

 長い表題です。演奏しているのは、サクスフォンのビンカー・ゴールディング他、ジョー・アー

 モン・ジョーンズがピアノ、ダニエル・カシミールのベイス、そしてサム・ジョーンズがドラムズのクヲー

 テット編成。お聞きのようなオーソドクスな響きが全てではありますが、かなり良い。

 特にビンカー・ゴールディングの考えながら吹いているようなサクスフォンが、こちらにも

 思考を促します。今朝は最も短い演奏時間の、ちょっと変わったリズムを持っ

 た「アンド・アイ・ライク・ヨー・フェザーズ」でした。

  さて、先々週、先週とお届けしたミルト・ジャクスンとモンティ・アレグザンダ・トリオの演

 奏で、ジェフ・ハミルトンというドラマーが気になりました。短いバースのソロがとてもい

 い感じだったのです。それでちょっと調べましたら、既に何枚もリーダー・アルバ

 ムを出していました。

  今朝は2018年にキャーフォーニャはサン・ペドロのアルヴァス・ショウ・ルームで録音された実

 演をお聞きください。

  まず「イン・ヲークト・バドゥ」です。

M06.In Walked Bud(6’33”)Jeff Hamilton Trio

-T.Monk-  Capri Records CAPRI 74147-2  

N  キャーフォーニャ、サン・ペドロのアルヴァス・ショウ・ルームで録音されたジェフ・ハミルトン・トリオで

 セロニアス・マンク作の「イン・ヲークト・バドゥ」、ジェフ・ハミルトンのドラムズ、左手の使い方が

 素晴らしいタミ・ヘンデルマンがピアノ、ベイスはクリストファ・ルーティでした。短かったけれど、

 ドラムのソロ、小味が効いていましたね。先のビンカー・ゴールディング・クヲーテットもそう

 でしたが、こういう60年前の楽器編成が今も続いていて、C調で保守的でな

 い、新しい表現が生み出されているのには感動します。

  ではジェフ・ハミルトン・トリオ、もう一曲どうぞ。ここでも短いけれど面白いドラム・

 ソロが聞けますよ。

  「ベニッシーモ」。 

M07.Bennissimo(4’37”)Jeff Hamilton Trio

-T.Hendelman-  Capri Records CAPRI 74147-2

N  ジェフ・ハミルトン・トリオで「ベニッシーモ」でした。こういう中道的なジャズを、実は

 わたし、ここまであまり聞いて来なかったのです。普通は十代半ばでこの手

 のジャズとか映画や旅行に親しむきっかけができて、教養や見聞が見聞が広く

 なるのですが、わたしは個人的に貧しかったせいもあって、その種の世界と

 無縁で育ちました。結果としてこのようなムキョーヨー人間になったわけですね。

 器楽曲と言えば、安っぽいR&Bやロックのインストとかが気になって、ジャズは分か

 らず終い。たぶん今もその後遺症は残っている筈です。

  なので、今こうやって当たり前の編成で創造的な新しい世界を作り出して

 いるジャズが非常に新鮮に聞こえて来ます。ここまでにいろいろと懲りている

 ので、新しい音楽領域には踏み出さないようにして来ましたが、そうも行か

 なかったようです。しかもそれがストレイトなジャズだなんて、ちょっと可笑しい。

  さて、ツイターにはポークパイさんから、ジェフ・ハミルトンを発見した『ソウル・フュージョン』

 は「イズント・シー・ラヴリーが、またいいですよね」と頂きました。そうです、良

 いのです。みんなで聞きましょう。

  ミルト・ジャクスンとモンティ・アレグザンダ・トリオで「可愛いアイシャ」。

M08.Isn’t She Lovely(4’57”)Milt Jackson Monty Alsxander Trio

-S.Wonder-  Pablo OJCCD-731-2

N  ミルト・ジャクスンとモンティ・アレグザンダ・トリオで「イズント・シー・ラヴリー」でした。

  このカヴァは今回『ソウル・フュージョン』を聞くまで知りませんでしたが、「可愛い

 アイシャ」にはもうひとつ面白いカヴァがあります。それを思い出したのですが、 

 いま手元にないので、ちょっと待ってて下さい。じきにお届けしますからね。

  この歌はスティーヴィー・ワンダの二枚組『ソングズ・イン・ザ・キー・オヴ・ライフ』収録

 です。日本では短い仕様でシングルが切られたのかな。わたしがこの仕事に就い

 た時はこの大作が発売になった直後で、そこら中で大騒ぎになっていました。

  正直この大作は「鋏で摘んで1枚にしても良いんじゃないかな」程度に聞

 いていました。周囲では絶賛の嵐が長いこと止まず、スティーヴィーも神様になり

 かけていた頃ですね。

M09.Love’s In Need Of Love Today(7’05”) Stevie Wonder

-S.Wonder-  Motown 157 357-2   

N  その二枚組『ソングズ・イン・ザ・キー・オヴ・ライフ』の冒頭曲「愛という名の伝説」

 でした。これはオーティス・クレイが2回目に来た時にアンコールで唄っていた筈です。

 同じショウでそこまで唄っていたディープ・ソウルとは明らかに違う音楽であるのは、

 音が出た瞬間に分かりました。確か1回目の時もコモドアーズの「イージー」を唄っ

 てた筈です。クレイは黒人間の流行音楽としてモータウンを捉えているんだな、など

 と生意気な事をその頃考えていました。

M10.カンザス・シティ(3’30”)リビー・タイタス

-J.Leiber, M.Stoller-  ソニー SICP 4966  2   

N  先週、ちょっと前の映画の「レナードの朝」というのを観ました。ロバート・デニ

 ーロが主演の精神疾患の人たちを描いた作品です。ある新薬を使い障害が治り

 そうになる、という筋立てで、わたしは製薬会社が出張って来て悪者になる

 のかなと思いながら見ていましたが、そうではありませんでした。

  終わってエンドロールを見ていたら、「あれ」という名前が「クラブ・シンガー」とい

 う役で出て来たんです。精神疾患の人たちが集団で外出しまして植物園を見

 学します。ただそれが皆んなには不評で、結局は町のダンスホールで大騒ぎをして、

 全員が息を吹き返す事になるのです。そこで唄っていた女性歌手の名前とし

 て出て来たのが「Libby Titus、リビー・タイタス」でした。

  この名前は絶対知ってるぞ、といろいろ思い出そうとしましたが、肝心の

 歌が出て来ません。それで調べたら、LPジャケットを見つけました。これははっ

 きり覚えています。中古盤屋でもよく見たな。たぶん仕事に入りたての頃、

 何度か使った筈です。ただ声も楽曲も出てこない。興味は深まる一方なので、

 思いきって手に入れました。国内盤ですから解説が付いてます。それを読ん

 でクリビツテンギャウ。このヒト、リヴォン・ヘルム、ダクタ・ジョンと繋いで、今はダナウ・フェイゲ

 ン夫人なんだそうです。しかもリヴォンの前には別の男がいて、結婚してるんで

 すね。確かに美形ではありますが、それだけじゃここまではね・・・。傾向

 としては実に嫌な言葉ではありますが、「ハイスペック」な男が好みみたい。最初

 の夫も化粧品会社のオンゾーシだったらしいです。

  その割には話題にならなかったですね。知ってましたか。彼女は70年代後

 半に大挙出現した女性シンガ・ソングライタのひとりとして、比較的恵まれた制作環

 境にいたようです。このLPもロビー・ロバートスン、ポール・サイモン、アル・クーパー、そし

 てフィル・ラモーンやジェイムズ・テイラーたちが絡んでます。更にはマネジメントがボブ・ディラ

 ンを抑えていたアルバート・グロスマンと来れば、当時のCBS系の名士録です。さて

 は他にも・・・と、どうしても考えてしまいます。

  今お聞き頂きましたのは、ポール・サイモンがプロデュースした「カンザス・シティ」でし

 た。次はリンダ・ロンスタトが取り上げた彼女の作品。これは聞いたことありました。

  「ラヴ・ハズ・ノー・プライド」、そいう事なんですね。

M11.ラヴ・ハズ・ノー・プライド(3’54”)リビー・タイタス

-L.Titus, C.Simon-  ソニー SICP 4966   

M12.ハート・ストリング・ハーモニー(4’48”)レイディ・フリークエンシー   

-unknown-  Pヴァイン PCD 24886

N  さてカレンダを2019年に戻して、新しい音楽です。レイディ・フリークエンシー「周波数

 女」と名乗る、キャーフォーニャのヴェンチュラから出て来た音楽家です。たぶん録音周辺

 機器を上手に操れるか、そういう男が側にいると思わせますが、今の「ハート・

 ストリング・ハーモニー」ではずっと同じパタンで続く短いリフの上で、豊かな旋律展開を

 聞かせてくれました。アルバム聞いてみたいですね。「周波数女」本人にも興味

 が湧きました。

  さて、実に久しぶりにPファンクを聞きました。思い出すあるひとつの切っ掛

 けがあったのですけれどもね。たくさん出ていたジョージ・クリントン関係の音楽を

 わたしは全て聞いて来た訳ではありません。特に90年代以降は全く聞いてい

 ないと言っていいでしょう。

  ただしファンカデリック、パーラメントによる波状攻撃で白人社会を揺さぶった70年代

 の力は確かに凄かった。多分に薬物と関係が深く、自らが作り出したコミック・

 ファンクという難解な世界に迷い込んでしまった感もあります。わたしには未だ

 に分からない部分だらけです。ただし「ファンク」という概念をモチーフにして展開

 した革命思想には惹かれるところがあります。全盛期の音楽は決して色褪せ

 る事はないでしょう。

  アメリカ合衆国で維新を試みたPファンク活動の合言葉だったこの歌を今、聞いて

 みます。

  「ピーファンク、ヲンツ・トゥ・ゲット・ファンクド・アップ」。

M13.“P-Funk(Wants To Get FunkedUp)”(7’34”)Parliament  

-G.Cllinton, B.Worell- Casablanca / Poly Gram 822 637-2

N  パーラメントで、「ピーファンク、ヲンツ・トゥ・ゲット・ファンクド・アップ」でした。単純な繰り

 返しにノセられますが、聞く度に何か考えさせられるような気にもなります。

  さて、1日から消費税10%が施行されました。1割というのは相当な税率

 です。それを誤魔化す為の仕組みの複雑さといったらありません。それをた

 だのネタにして時間や紙面を埋める忖度ミーディアのみっともなさ。新聞の低減税

 率作戦も茶番ですね。そもそもそんな言い訳、罪のがれ的な制度を持ち込む

 事の恥ずかしさを、セージカたちは認識しているのでしょうか。でも本当に悪い

 のは、彼らを選んだわたしたちなのです。

  わたしは断じて現金です。やはり現ナマが一番。チャック・ブラウンを呼びましょう。

  「ウィ・ニード・サム・マニ」。

M14.We Need Some Money(8’18”)Chuck Brown  

-C.Jackson-  VAP 007-2

M15.Sanose(3’53”)Ali Hassan Kuban    

-trd. A.H.Kuban-  Piranha Music CDPRIR1575  

後TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  さて、現金主義の次、今朝の最後はエジプトのアリ・ハサン・クバーンの「サノセ」でし

 た。これも今週、思い出す事がありまして、久しぶりに聞きました。割とす

 ぐに記憶は甦りまして、違和感もなかったですね。2001年の作品ですから、

 まだほんの18年前ですし、これを思い出せないんじゃもうお仕舞いかな。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/2f5255226f3695b36f450c0ee95a40e7fc71e12f

  ダウンロード・パスワードは、fr27s1vrです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/09/28

mb190928

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年0 9月28日を  

 始めましょう。もう9月もおしまいです。今月は過ぎるのが早かったなあ。

 いろいろと行事があったせいもありますが、比較的涼しい気候の中で、あっ

 という間に飛んで行ってしまったようでもあります。 

  今朝は先週時間がなくなって先送りになったこの曲からです。

  ブッカー Tとエムジーズで「ファニー・メイ」。

M01.Funny Mae(2’10”)ブッカー・ T. & ザ・ MG’s

-B.Brown- BSMF 7591

N  ザ・ローリング・ストーンズの「ウエストコーストの宣伝屋」の元歌、バスター・ブラウンの「ファニ

 ー・メイ」でした。確かザップの総師ロジャーも実演では採り上げていたR&Bヒット

 です。これはブッカー Tとエムジーズの『ザ・コムプリート・スタックス・シングルズ第一集

 (1962-1967)』という来月発売の新譜からです。エムジーズの手にかかれば、こ

 ういうブルーズ・コードのインストなら、ソロ・オーダーを決めるだけで、30分ぐらいあれ

 ば録音完了とといったところでしょう。そんな速攻セッションぶりの感じられる演

 奏でしたね。

  わたしがエムジーズの最初に買ったLPがワーナー・パイオニアから出ていたベスト盤、

 ネギの写真のあれでした。その後オリヂナルを見つけては買い揃えていました。イギ

 リスの廉価盤専門メイカー、ケイテルの編集物に意外な、面白いカヴァ曲を見つけたりし

 ていました。この「ファニー・メイ」は、今回初めて聞いたな。「第一集」というか

 らには、続編もあるのでしょうか。楽しみです。

  ではその昔によく聞いていたラジオ番組のテーマ曲で覚えた、この決定的な一曲

 をどうぞ。

  「ビートにシビれて」、ブッカー Tとエムジーズです。

M02.Hip Hug-Her(2’22”)Booker T. & The MG’s

-S.Cropper, D.Dunn, A.Jackson, B.T.Jones- BSMF 7591 

M03.Loud Mouth(3’10”)Delbert McClinton

-unknown-  BSMF 2674     

N  エムジースに続いては、先週はメキシコ調でお聞き頂きました、ジョン・レノンのハモニカ先

 生デルバート・マクリントンの新譜から、「ラウド・マウス」です。嬉しそうに唄う姿が浮か

 んで来るような仕上がりでしたね。今回のアルバム『トール、ダーク・アンド・ハンサム』

 は、正式にはデルバート・マクリントン・アンド・セルフメイド・メン・プラス・デイナ、となって

 います。デイナというのは女性サクスフォン奏者のデイナ・ロビンスの事ですね。お聞きの

 ようなルーツ音楽にドップリ漬かったデルバート、ノリノリです。時にトム・ウエイツ風でもあ

 りますが、やはりこんなブルーズ曲主体のアルバムです。

  では名刺がわりの冒頭曲をお届けしましょう。

  「ミスタ・スミス」。

M04.Mr.Smith(4’05”) デルバート・マクリントン        

-unknown-  BSMF 2674     

M05.Ain’t Misbehavin’(3’37”) 

-T.Waller, A.Razaf, H.Brooks-  Elektra Musician 9 60175-2  

N  デルバート・マクリントン、最新盤の『トール、ダーク・アンド・ハンサム』から、「スミスさん町に

 帰る」でした。それに続けたのは、帰って来たジミー・スミスさんでファッツ・ヲーラーの

 「浮気はやめた」です。冴え渡るジョージ・ジャズギタリスト・ベンスンのソロがイカし

 てました。ずっとアナログで聞いていたジミー・スミスの『オフ・ザ・トップ』、CDにな

 っていたのを見つけて、購入しました。それが忘れた頃に届いて、実に久し

 ぶりに通して聞いたら、とても充実した1枚である事に再脱帽した次第です。

  まあ、ジミー・スミス、ジョージ・ベンスン、ロン・カーター、グレイディ・テイト、そしてスタンリー・

 タレンタインという黄金の顔ぶれですから、当然といえば当然。この面子で駄作を

 作るのは、よほど勘の悪いプロデューサーでしょう。

  では同じ『オフ・ザ・トップ』から、ジョージ・ベンスン作の

  「ミモザ」、これがまた良いのですよ。

M06.Mimosa(5’52”)Jimmy Smith     

-G.Benson- Elektra Musician  9 60175-2  

N  後半の短いソロで、ジミー・スミスの閃きの凄まじさが光っていましたね、「ミモザ」

 でした。

  さて、8月、9月とかなりたくさんの曲目を聞いていただいた、クリスタル・トーマ

 スの最新アルバム『ブルーズの事は心配しないでね』で、大変良い仕事をしたラッキー・

 ピータスンは、ピアノ、オルガン、そしてギターの確かな腕を持った男です。わたしはそ

 の器用さがちょっと鼻に付くのではありますが、現役バリバリの演奏家として

 注目は逸らしていなかったつもりです。それが、『ジミー・スミスに捧ぐ』なんて ア

 ルバムを2017年に出していた事は、全く知りませんでした。サクスフォンのアーチー・シ

 ェップ以外はラッキーと同世代の現役演奏家たち。これが皆なかなか腕達者で、か

 なりのスリルを味あわせてくれます。

  ではディジー・ガリスピの作品です。「ザ・チャムプ」。

M07.The Champ(6’47”)Lucky Peterson  

-D.Gillespie-    Jazz Village JV 570135

N  「ザ・チャムプ」、ラッキー・ピータスンのアルバム『ジミー・スミスに捧ぐ』からでした。ここ

 でラッキーはオルガンに専念し、足踏みベース鍵盤も上手に使って、正規のオルガン奏者

 として演奏しています。本当に器用な男だなあ。付属冊子にはジミーの真似を

 した姿の写真があって、これは笑えます。

  アーチー・シェップはお客様的な形で参加していまして、なんと唄まで披露してく

 れました。ではその、即興的に作られたようなブルーズ曲をどうぞ。

  「ジミー・ヲンツ・トゥ・グルーヴ」。

M08.Jimmy Wants To Groove(6’39”)Lucky Peterson  

-A.Shepp, L.Peterson-  Jazz Village JV 570135

M09.Baby What You Want Me To Do(5’03”)ラムゼイ・ルイス アーバン・ナイツ

-J.Reed-  BSMF  5080

N  ラッキー・ピータスンのアルバム『ジミー・スミスに捧ぐ』から、アーチー・シェップのヴォーカル・ナム

 バ、「ジミー・ヲンツ・トゥ・グルーヴ」でした。そしてその次はラムジー・ルイスの新作か

 らこれまたちょっと珍しいジミー・リードのブルーズ・ヒット曲「ベイビ、ワッツ・ユー・ヲン

 ト・ミー・トゥ・ドゥ」でした。

  ラムジー・ルイスがブルーズ曲弾いたら珍しい、というのは失礼ですね。なんせ彼

 はシカーゴ育ちで名門チェス・レコード出身ですから。ただ、わたしよりも若い人たち

 には、フュージョン音楽の鍵盤奏者として知られているのでしょうか。今回の作品

 は、ラムジー・ルイス & アーバン・ナイツという名義になっていまして、息子のフレイン・ル

 イスに制作を任せています。

  そしてフュージョン的な楽曲もしっかり演奏していますよ。

  こんな感じです、「ザ・ローズ」。

M10.The Rose(4’55”)ラムゼイ・ルイス アーバン・ナイツ

-unknown- BSMF  5080 

N  ラムジー・ルイス & アーバン・ナイツで「ザ・ローズ」でした。こういうのは流石にし

 っかり仕上げますね。

  このアーベイン・ナイツの「ナイツ」は、「夜」ではなくて「騎士たち」です。ラムジー

 はまだ戦う気なのでしょうかね。今年でもう84歳になっています。そして、 

 これだけの豊富な経験があるからでしょうか、今回のアルバムでもこういうラウン

 ジ・ピアノ風なC調演奏を難なくキメてます。年の功ですね。ここでも脱帽。

M11.And I Love Her(4’13”)ラムゼイ・ルイス アーバン・ナイツ

-J.Lennon, P.McCartney-  BSMF  5080    

N  「アンド・アイ・ラーヴ・ハー」、ラムジー・ルイス & アーバン・ナイツでした。終了部分は機

 械のフェイドアウトではなくて、全員ピアニシモで演奏しているのですよ。分かります

 ね、皆さん。たぶん面白がって演っているんでしょうが、流石の技術、これ

 も年の功ですね。

  今朝は器楽曲中心でお届けしています。たまたま演奏物が集まっただけで、

 深い意図はありませんが、書き物をしている時などには唄のない方が集中出

 来るかもしれません。

  ではイージー・リスニング・ジャズをもう1曲どうぞ。先々週出会った日本人演奏

 家によるワイズ・プロジェクトです。

  今朝はカーペンターズのヒット曲で、「青春の輝き」。

M13.青春の輝き(4’13”)Y’s Project

-R.Carpenter, J.Bettis, A.J.Hammond-  Della DLDH-1897

M14.ウィークエンド・ラヴィング(3’38”)ジェニファー・ララ

-unknown-  Pヴァイン PCD-17794  

N  今週はあるところで突然このジェニファー・ラーラが流れて来て、とても気分が和み

 ました。やはり唄声というのは良いものですね。その時わたしは、なんの関

 連もないのですが、瞬間的にダニー・トレホの「チカーノ・ソウル・ショップ第1巻」を思い

 出しました。

  さて次は声が入っていますが、ちょっと普通じゃない。ワールド無国籍ミュージッ

 ク的な使い方の女声合唱です。映画「人間失格 太宰治と3人の女たち」のサウン

 ドトラックから「イーストラム」、三宅 純です。

M15.Eastrum(4’02”)三宅 純 

-unknown-  Pヴァイン PCD-27042

N  「人間失格 太宰治と3人の女たち」のサウンドトラックから「イーストラム」でした。

 この映画の事は全く知りませんでしたが、正直言うとあまり観たくないです

 ね。あの甘え野郎の軟派ぶりには、うんざりなんですよ、わたし。今の音楽

 は、安易になりがちな構成が意外としっかりと最後まで作られている点で、

 いいな、と感じましてお聞きいただきました。

  次はこれまた新しいスタイルの演奏です。日本人で初めてブルーノート・レイベルと契

 約したトラムペッター黒田卓也をフィーチュアしたハウス・オヴ・ヲーターズというトリオ編成のグルー

 プです。ドラムとベイス、ここまではいいのですが、リード楽器がなんとハムマード・

 ダルシマーなんです。非常に特徴的な音色を持っていますから、音楽の傾向が限

 られてしまいそうですが、この「セヴンティーン」という楽曲を聴く限りでは、か

 なり幅広い可能性があるように思えます。ベイスのモト・フクシマは日本人です。

  ではお聞きください、ハウス・オヴ・ヲーターズで「セヴンティーン」.

M16. セヴンティーン(4’43”)ハウス・オヴ・ウォーターズfeat. 黒田卓也) 

-unknown-  Pヴァイン PCD-24865

M17.ヴェニス(4’43”)モダン・ジャズ・クアルテット         

-J.Lewis-  ワーナー AMCY-1168

N  ハウス・オヴ・ヲーターズの「セヴンティーン」、そしてモダーン・ジャズ・クヲーテットの映画音楽

 「大運河」から、「ヴェニス」でした。これはジョン・ルイスが初めて担当した映画の

 サウンドトラックですね。今アルバムは『たそがれのヴェニス』という名前で出ています。 

 1957年に発表された作品です。彼らとしては珍しく、ライヴ演奏で練る事なし

 に録音に入ったもので、フーガ形式や対位法を使った精緻な響きがMJQらしい

 神経質さとともに聞かれます。モダーン・ジャズ・クヲーテットの「ヴェニス」でした。

  さてそのMJQの要、ミルト・ジャクスンがモンティ・アレグザンダ・トリオと共演したアルバ

 ムからは、先週「ソウル・フュージョン」をお届けしましたが、同じ盤に面白い楽曲が

 収録されているのに気づきました。それは「ヤノ」という題名のブルーズ曲です。

  これは「矢野さん」というポリドール・レコードの社員制作ディレクターの名前をつけ

 てあるんですね。「矢野さん」、知ってますよ。お酒が好きでね、面白い人で

 した。「ヤノ」という曲があるのは聞いた事がありましたが、ミルト・ジャクスン作だ

 とはねえ。大変な名誉です。

  では改めてお聞き下さい。

  ミルト・ジャクスンとモンティ・アレグザンダ・トリオの演奏で

  「ヤノ」、1977年の録音です。

M18.Yano(4’40”)Milt Jackson And Monty Alexander Trio

-M.Jackson- Pablo  OJCCD-731-2

M19.Trees(1’56”)ラムゼイ・ルイス アーバン・ナイツ

-unknown- BSMF  5080 

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N   今朝の最後は、先ほどのラムジー・ルイス & アーバン・ナイツに戻って、新作の最後

 に収められている「トゥリーズ」でした。今回のラムジー・ルイスは、とても自由に気

 の向くままに好きな事を思い切り演った、ピアノを弾いた、そんな印象です。

 やっぱり楽器を上手に演奏出来るっていうのはいいですね。とても羨ましく

 なりました。

  先週の「たべるトンちゃん」からご投稿頂いた「白い恋人」と「面白い恋人」

 騒動、面白く拝見しました。わたしは当初、「北海道人は、ユーモアが分からない

 んだなあ。『白い恋人』だって、あの映画から頂いた名前だろうが」という反

 応でしたが、今だに、しかも東京でも売っている事には、「少々厚かまし過ぎ

 るなあ」という思いになりました。まして吉本興業が絡んでいるんならば、

 石屋製菓の言い分も分かります。上手いところを全部持って行かれてしまい

 ますからね。ユーモアは洒落で粋に表現しなくっちゃいけません。吉本興業は最

 終的に力で相手をねじ伏せるのが基本思想です。和解した後の合同制作も頂

 けないなあ。全体を通して愉快ではなかったですね。勉強になりました。た

 べるトンちゃん、どうもありがとうございます。

  珍しく歌物が少なかった今朝の「幻」、如何でしたでしょうか。実は今、

 大変な書き物をしていまして、それが大詰めなんです。そんな時は、こうい

 う器楽曲を流して、心を落ち着かせる事も必要のようです。あ、これエリスの

 次の号の原稿じゃありません。実は・・・、ちょうど時間となりました。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/2a1d942e1480913b302860b8e1370fa144b1d35a

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/09/21

mb190921

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年0 9月21日を  

 始めましょう。

  ハギリョウさん、熱烈投稿をありがとうございます。ご希望の決定的な1曲は 

 オーティスの「メリさんのヒツヂ」の後にお届けするつもりだったのですが、ポール・マカ

 ートニのヒツヂが行方不明になって現場が混乱し、先送りになってしまいました。

  今朝は、まずそれでまいりましょう。

  バーケイズです、「ソウル・フィンガー」。

M01.ソウル・フィンガー(2’18”)バーケイズ

-J.King, P.Jones, C.Cunningham, B. Cauley, R.Caldwell, J.Alexander- 

ワーナー WPCR-27517

N  1967 年4月発売の「ソウル・フィンガー」、バーケイズでした。元気一杯のガヤは、録

 音の時に近所の公園で遊んでいた子供達を呼び集めて騒がせた、というジェイム

 ズ・ブラウンの「セイ・イト・ラウド、アイム・ブラック、アイム・プラウド」と同じような過程

 を持ったセッションで出来上がった録音です。

  ハギリョウさん、そうですか。バーケイズは赤坂ムゲンにハコで来てましたか。聞いた

 事があるような、ないような・・・。いつ頃だろう。メムバを増やした頃かな

 あ。

  ご存知の通り彼らはオーティス・レディングのロード・バンドでした。メムフィスの名門スタッ

 クスにはあの最強無比のリズム・セクション、ブッカーTとエムジーズがいましたが、彼らは

 毎日行われる録音仕事第一で、旅に出られません。それで全国で公演を続け

 るオーティスたちはそれぞれに実演専用の楽隊を持っていました。こういうドサ回

 り集団は録音演奏家と較べて一級下の存在なのですが、バーケイズはこうやって

 オリヂナル・ヒットのある実力派でした。それが1967年12月10日に移動中の飛行

 機事故で、オーティスと共に殆どのメムバを失う悲劇に見舞われます。

  それでも生き残ったメムバが志を高く持って再生し、ファンクの誕生に多大な貢

 献を果たしました。標語「ブラック・パワー」が叫ばれた1972年8月の大夏フェス、

  ロス・エインジェルズで行われたワツタクスでのバーケイズを聞いて下さい。

   オーティス・レディングの十八番ジャムプ・ナムバ、

   「お前をはなさない」。

M02.I Can’t Turn You Loose(3’46”)Bar-Keys 

-O.Redding- Stax / Universal 0888072305205

N  「お前をはなさない」、ワツタクスの実況録音からバーケイズでした。唄い出す前に

 「ザ・ファーザー・オーヴ・メムフィース・ソール」とオーティスを紹介していましたね。その通

 りです。この時代の新生バーケイズは、古いR&Bの更新を図っていました。ソウ

 ル音楽のヴォーカル・アンド・インストゥルメンタル・グループの全てが70年代に辿る、いわゆ

 るファンク音楽を録音で、実演で形にしたのです。

  合言葉は「ブラック・ロック」。新加入のヴォーカルのラリー・ドドスンは金髪に染めたオカッ

 パ頭です。この時代に、こんな過激な髪型をしている男はどこを探してもい

 ませんでした。86年に渋谷のライブインで行われた「ミドナイト・ソウル・パーティ」で来

 日した時に「プリンスよりもショーゲキ的だったよ」と話しかけたら、妙に恥ずかし

 そうにしていたのが、今も忘れられません。

  今回、この時期のバーケイズを聞いてみて、驚くほどにアース・ウインド・アンド・ファ

 イア的であり、Pファンク風なのには正直言って驚きました。あのころ俺は何を聞

 いてたんだろう、と思ったくらいです。

  1976年にスタックスを離れ、大手マーキュリーと契約、大型ファンク・ディスコ楽団として新

 たに出発し、放ったシングル曲はキョーレツです。

 「ホットな心は止まらない」という邦題も、同じようにキョーレツでした。

 表題曲「トゥ・ホーット・トゥ・ストーップ」。

M03.Too Hot To Stop(6’25”)Bar-Keys

-C.Allen, W.Stewart, M.Beard, H.Nehls F.Thompson, L.Dodson, L.Smith, H.Henderson、J.Alexnder, F.Freeman,- 

Super Bird  SBIRD 0022CD

N  先ほども申しましたように、バーケイズが赤坂ムゲンに入ってた事実には、わた

 しの記憶では定かではありません。でも想像するに、あそこでバーケイズです。

 さぞや凄まじかったでしょうね。1986年に渋谷のライブインに来た時も、新時代

 のファンクに対応済みでした。このヒットでチャートをかき回していた頃です。

  「フリーク・ショウ・オン・ザ・ダンス・フロア」。

M04.Freak Show On The Dance Floor(6’32”)Bar-Keys

-C.Allen, W.Stewart, M.Beard, M.Bynum F.Thompson, L.Dodson, L.Smith, H.Henderson、J.Alexnder, F.Freeman,- 

Robinsongs  ROBIN0022CDD

N  オーティスの「メリさんのヒツヂ」から始まったバーケイズの4曲、如何でしたでしょう

 か。先にお伝えしましたように、「驚くほどにアース・ウインド・アンド・ファイア的」で、

 「Pファンク風」なのです。この両巨頭より先を行ってたかも知れません。今で

 も充分に、いや今の方が輝いてるかも。ハギリョウさん、どうもありがとうござ

 います。

  さて、先週もお届けしたロバート・ランドルフとファミリー・バンドです。ポークパイさん、

 今度の『ブライター・デイズ』は買って損しませんよ。ではもう2曲、試聴して下

 さい。

  まず「ドント・ファイト・イト」、

  そしてローバック・パップ・ステイプルズの歌ですね、「シムプル・マン」。

M05.Don’t Fight It(3’35”)Robert Randolph & Family Band

-R.Raandlph, D.Cobb, A.Roitere-  Provogue 7585

M06.Simple Man(3’03”)Robert Randolph & Family Band

-R.Staples-  Provogue 7585

N  生演奏同時録音感が充満しているロバート・ランドルフとファミリー・バンドで、最新アル

 バム『ブライター・デイズ』から「ドント・ファイト・イト」、そして「シムプル・マン」でした。

  同じく先週も聞いてもらったビッグ・ママ・ソーントンと1966年のマディ・ウォーターズ・

 ブルーズ・バンドのセッション、今朝はビッグ・ママがドラムズを叩いている

  「エヴリシング・ゴナ・ビ・オールライト」と、

  こちらではハモニカを吹いています。共にわたしは彼女の楽器演奏に接するの

 はこれが初めてでした。

  「ビッグ・ママズ・ブルーズ」

M07.エヴリシング・ゴナ・ビ・オールライト(5’02”)   

ビッグ・ママ・ソーントン with マディ・ウォーターズ・ブルース・バンド1966

-W.M.Thornton-   ライス FLR-5523

M08.ビッグ・ママズ・ブルース(4’07”)  

ビッグ・ママ・ソーントン with マディ・ウォーターズ・ブルース・バンド1966

-W.M.Thornton-   ライス FLR-5523

N  如何でしょうビッグ・ママの弾き唄い。かなり達者な腕前ですね。特にハモニカは

 ジェイムズ・コトンをバックに回してのセンター吹きですから、相当な自信があったので

 しょうか。

  そして、やはりこの時期のマディ・ウォーターズ・ブルース・バンドは別格的な響きを

 持っているのも印象に残りました。世界中のブルーズ好きが真似するワケです。゙

 オーティス・スパンが特に光ります。いい感じでした。

  では先週このセッションでの「変奏曲」をお届けした「シンス・アイ・フェル・フォー・ユー」

 今朝は正しいオリヂナル仕様でお聞き下さい。作者バディ・ジョンスンの妹かお姉さん、

 エラ・ジョンスンが唄います。

M09.Since I Fell For You(3’15”)Ella Johnson       

-B.Johnson-  ACE  CDCHD 623

M10.五万節-オリジナルヴァージョン(3’19”)クレイジーキャッツ

-Y.Aoshima, T.Hagiwara- 東芝 TOCT-25568/9

N  クレイジーキャッツの「五万節-オリジナルヴァージョン」でした。これは歌中の「書いた始

 末書五万枚」「呼んだパトカー五万台」の行りが忖度の対象となり、発売後すぐ

 に別仕様が再録音されました。市場に出回ったのはそちらの方です。わたし

 もカセット・テイプでこのオリジナルヴァージョンを聞いた時は、「アレッ」と驚きました。大

 瀧詠一が持っていた回収仕様を板起こしして使っているようで、明らかに意

 図的なスクラッチ・ノイズが聞こえました。 

  子供の頃は「学校出てからジューヨネン」というのが分からなくてね。「十余年」

 だと知ったのはだいぶ後の事です。わたしも先週「学校出てから五十年」目

 の同期会が先週ありまして、楽しく過ごしました。「呑んだビールが5万本」ほ

 どはなかったでしょうが、中学校の卒業以来、初めて合わせる顔ばかり。ず

 っとこんな感じでした。

M11.旧友再会(4’02”)河島英五

-E.Kawashima-  ワーナー WPCL-10959 

N  河島英五で「旧友再会」です。60年代末のヒッピー演奏家集団、例えばマド・

 ドグズ・アンド・イングリッシュ・メン的なセンを狙って仕上げられたこの歌、わたしは

 完全に納得がいかないのに、いつも最後はジーンと来てしまいます。英五の心

 根にやられちゃうのでしょうか。

  わたしの同期会は、何しろ「学校出てから五十年」ですから、すぐに分か

 る人間とそうでない人間とがはっきりしていました。女の人たちはみんな綺

 麗だったなあ。そんな中でわたしと致しましては、お話しするのをとても楽

 しみにしていた人がいたのですが、まーるで相手にされないまま、先に帰ら

 れてしまいました。「ケンモホロロ」を絵に描いたようなあの態度、「縁がなかった

 んだ」と、改めて諦めた次第です。

M12.What A Difference A Day Makes(2’31”)Dina Washington

-Adam, Grever-   Golden Stars  GSS 5287   

N  ダイナ・ヲシントンで「縁は異なもの、味なもの」でした。確かに世の中はその通

 り。もう30年も前になるかな、引越しをしようと新しい大家さんに面接を受

 けた時、「こういうものは縁ですから」と快く受け入れて貰えた事があります。

 そこで「そうだ、縁なんだ」と妙にガテンが行きました。

  この「恋は異なもの」もそういった縁の不思議さを唄っています。でもね、

 「わたしの暗い日々は終わった」とか「目の前には虹が見える」と、いくら

 縁があっても、わずか24時間で全てがうまい方に展開するばかりではありま

 せん。一瞬であらゆる絆が断たれてしまう事もあります。どうぞご用心下さ

 いね。

   さて先々週は同期会とは別の、これまた首都圏を離れた場所に行きまして、

 夕食に飛び込んだ某成吉思汗焼肉屋で、気になる音楽を耳にしました。唄の

 ない演奏楽曲集で、瞬間的に「あ、これは日本人だ」と判断できる響きです。

 選曲も「あー分かる、分かる」と頷けるものばかり。この焼肉屋と何か関係

 がある人たちなのかなと、帰り際に店主に尋ねたら、「排煙器の音がうるさい

 んで適当に選んでずっと同じのを回してるだけです」と素っ気ない答え。ま

 た空振りでした。家に帰ってそのセッション名を頼りに、その時回っていたCDを

 割り出して入手。自分の装置でじっくり聞いてみました。不思議と印象は変

 わらず、収録曲目にも改めて納得でした。

  タイトルは『ほろよいBar Bitter Jazz』、ワイズ・プロジェクトという名前の、イケダ・

 マサアキを中心とする演奏家集団です。別格的に優れたものではありませんが、

 寛ぐ時などにはなかなか心地良い。

  ではその中から、ライチャス・ブラザーズのヒット曲をどうぞ。

  「アンチェインド・メロディ」。

M13.アンチェインド・メロディ(4’32”)Y’s Project

-A.North-   Life Style Music / Della DLDH-1897

M14.God Bless Our Love~Unchained Melody(5’51”) Al Green

-A.Green, W.Mitchel, R.Randle-  Right Stuff T2-31875

N  ワイズ・プロジェクトの「アンチェインド・メロディ」に続けました、アル・グリーンの中野サンプ

 ラザ公演実況録音で「ゴッド・ブレス・アワ・ラーヴ」そして「アンチェインド・メロディ」の

 メドリーです。この時の拍手にはわたしも混じっています。時は1978年ですか

 らアルも現役バリバリのスーパー・スター。横田基地の方からやって来たおばちゃんた

 ちがもう一声一声に「悶絶うー」とばかりに騒いじゃって、アルが「お黙りな

 さい、あなた~Hush Your Mouth, Honey」と何度も制したくらいです。

  特にこの「ゴッド・ブレス・アワ・ラーヴ」では、お聞きのように所々でマイクを離

 して素の声で唄ってます。それがよく通るんです、サンプラザでですよ。素晴ら

 しかった。このアルバムを聞く度にあの6月の夜が蘇ります。アル・グリーンでした。

M15.Gone To Mexico(2’16”)デルバート・マクリントン

-unknown-  BSMF 2674

N  突然のメキシカン・ルムバ、「ゴーン・トゥ・メキシコ」、デルバート・マクリントンの新譜からです。

 彼はブルーズ、カントリー、R&Bなどのルーツ音楽をよく理解した、いかにもテキサス生ま

 れの白人音楽家。わたしはジョン・レノンにハモニカを教えた男として認知しています。

 その話を聞いた時に、「だからジョンは下手なんだ」と思わず口にしたら、周囲

 は大ウケ。そして笑いが収まると、今度は全員から睨みつけられました。「ジョン

 様になんて事を」という意味でしょうか。

  ここ20年くらいデルバートは好きな音楽に思い切り取り組んでいるようで、

 その姿勢には大いに好感が持てます。今回の新譜は同じようにブルーズ、カントリー、

 R&B調で仕上げられています。また来週、お聞き頂きましょう。

   さて、MJQ、モダーン・ジャズ・クヲーテットが気になる昨今、今朝はミルト・ジャクスン

 とマイルス・デイヴィスとのセッションを聞きましょう。かの有名な『バグズ・グルーヴ』

 です。これはか の有名な1954年のクリスマス・セッションで録られたテロニアス・マンクとの

 緊張感の高いテイクが有名ですが、その前に録音されていたソニー・ロリンズ、ホレス・シル

 ヴァらとのセッションも捨て難い吹き込みばかりです。

  まずどうぞ、テーマがジャムプ・ブルーズ的で面白い「ドクシー」。

M16.Doxy(4’55”)Miles Davis                             

-S.Rollins-  Prestige / Universal  0888072306455

N  ホレス・シルヴァのピアノが冴えてますね、「ドクシー」でした。他のパースネルはパーシー・

 ヒースがベイス、彼はエム・トゥー・メイの叔父さんになるのかな、MJQの正規構成員で

 した。そしてドラムズがケニー・クラーク、後はミルト・ジャクスンがヴァイヴでマイルスのトラムペット、

 ソニー・ロリンズがテナー・サクスフォンとなります。

  では同じ『バグズ・グルーヴ』から、「ナイジェリア」を逆さに綴ったこれも名曲、

  「エアジン」。ソニロリの太い音色で吹き上げるテナーが豪快です。

M17.Airegin(5’01”)Miles Davis                             

-S.Rollins-  Prestige / Universal  0888072306455

M18.Soul Fusion(5’45”)Milt Jackson And Monty Alexander Trio   

-M.Jackson-  Pablo OJCCD-731-2  続くインタプレイ

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  今朝の最後はミルト・ジャクスンが、ジャマイカ生まれのピアニスト、モンティ・アレグザンダーの

 トリオと吹き込んだ1977年のアルバム『ソウル・フュージョン』の表題曲でした。この時バ

 グズは54歳。相変わらずクールでファンキーな音楽をマレットで叩き出していました。ノー

 マン・グランツのパブロ・レイベルからの1枚です。

  京都造形芸術大学が「京都芸術大学」と名前を変えようとして「京都市立

 芸術大学」から抗議と嫌がらせを受けているそうです。この市立芸術大学、

 もともとは「京都市立美術大学」で、「イチビ」という愛称で呼ばれていた学

 校です。ちょっとした出来事がありまして、わたしはそれ以来ずっと親しみ

 を持っていました。

  でも今回の「『京都芸術大学』とはけしからん」という意見は、狭量な京

 都人気質丸出しのようで抵抗あるなあ。その根拠は京都市立芸術大学が私立

 の京都造形芸術大学ごとき三流と「同じ学校のように混同されてしまう」と

 いうところにあり、既に訴訟沙汰になっています。

  わたしの邪推では、市立側が「市立」という部分に引け目を持ってるから

 ではないか、「京都芸術大学」なんて名乗られた日には、あっちが国立と思

 われて「市立」がワリを食う、ブランド権の侵害だ、と考えているのではないか、

 となります。それこそ芸術に無用な、屈折した権威意識です。藝術大学は国

 立の上野だけが本物で、後はオマケでいいのではないか。ゲージュツに学歴、学閥

 を持ち込むナンセンスさが分からないのかなあ。特にこの種の権威を振り回してい

 る美術界に、わたしは叫びます。

  実際に大阪芸術大学は、関西では近畿圏以外では国立大学として通るそう

 です。でも大阪の人たちは皆んな知ってますよ、河内にあるおかしな学校だ

 って事を。著名な卒業生には澤田修がいます。この騒動がどうなるか、興味 

 ありますね。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/5534227d3e4061358ce9fdc47fdbce93e7952ac3

   ダウンロード・パスワードは、8erxfzhnです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/09/14

mb190914

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、わツシいサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年0 9月14日

 を始めましょう。

  先週末、アサーの台風は皆さんの町では如何でしたか。mb送信所では「幻」

 制作に重要なミクサーが水を被りまして、日曜日に分解乾燥作業でした。こうい

 う時に慌てて電源を入れると水は電気を通しますから、短絡しておダブツとな

 ります。以前それで高級アムプを壊したことがあるので、今回は慎重に行い、

 無事を確保、今朝もお届けすることが出来ました。良かったあ。

  急な大雨にはその4日後も出かけた直後に奇襲されまして、酷い目に会い

 ました。ついてないですね。

  さてモーニン・ブルーズ2019年0 9月14日、今朝のワルツは、ロバート・ランドルフです。

  「ハヴ・マーシー」。

M01.Have Mercy(4’17”)Robert Randolph & Family Band co.

-R.Raandlph- Provogue 7585

N  ロバート・ランドルフで、ワルツ「ハヴ・マーシー」でした。新しいアルバム『ブライター・デイズ』

 の名義は「ロバート・ランドルフとファミリー・バンド」となっています。当然ながらゴスペ

 ル色が強いのですが、今回の作品は信仰心が滲み出るような印象ですね。

  今の「ハヴ・マーシー」も、唄い出しはエリック・クラプトン的なのですが、すぐに本物

 のゴスペルへと形が整って行きます。上手な人が弾くスティール・ギターの表現力は、

 通常のエレキの5倍くらいあります。かつて内田裕也とフラワーズでスティールを弾いて

 いた小林勝彦は、当時どの日本のギタリストよりロック的でした。『チープ・スリルズ』の

 コピーも、彼がいたからこそ成立したのではないでしょうか。「心のかけら」と

 かね。

  今回もロバート・ランドルフはかなり狂った演奏を聞かせてくれます。それはとて

 も素晴らしい。ただアルバム全体を聞いていましたら、妙にスライ・ストーンを連想し

 ました。それとプリンスですね、漠然と浮かび上がって来たのは。

  ロバート・ランドルフとファミリー・バンドでもう一曲どうぞ。

  「ストレインヂ・トレイン」。

M02.Strange Train(5’16”)Robert Randolph 

-R.Raandlph, D.Ramsey, S.Sanders, A.Roitere-  Provogue 7585

M03.Love Has Finally Come At Last(3’44”)ジェニファー・ララ

-P.Moten, B.Womack- Pヴァイン PCD-17794

N  とても緊張感の高いロバート・ランドルフとファミリー・バンドの「ストレインヂ・トレイン」に続

 けましたのは、ボビー・ヲマックとパティ・ラベルが1984年に吹き込んだ。「ラーヴ・ハ

 ズ・ファイナリー・カム・アト・ラースト」でした。ジャマイカの女性歌手ジェニファー・ラーラのカヴァ

 です。彼女の『ウィークエンド・ラヴィング』というアルバムが国内発売されました。こ

 れはフランスで1986年に発表されていまして、これまでアナログ盤しかなかったの

 を日本仕様として特別にCD化したものです。

  ミス・ラーラは知る人ぞ知るラヴァーズ・ロック歌手です。完全オリヂナルのヒット曲がない

 ので、なかなか名前が上がって来ませんが、お聞きのように魅力的なアルト・ヴ

 ォイス、それも一瞬ピッチ不良ではないか、と感じさせるような絶妙の音程感を持

 っています。

  ジェニファー・ラーラ、『ウィークエンド・ラヴィング』からもう一曲ラヴァーズ・ロックをどうぞ。

 原曲は、テディ・ペンダグラスが交通事故後に発表した感動的な作品でした。

  「イン・マイ・タイム」。

M04.In My Time(3’50”)ジェニファー・ララ

-C.Well, M.Masser-  Pヴァイン PCD-17794

N  ジェニファー・ラーラで「イン・マイ・タイム」でした。この『ウィークエンド・ラヴィング』は、ダ

 ンスホール・レゲが行き着くところまで行って、スタイルがひと回りした今、とても落

 ち着いて聞くことの出来る1枚になっています。

  ミス・ラーラとは、実はわたしも接点があります。1990年の初め頃、国内企画

 でラヴァーズ・ロックのアルバムを続けざまに制作していた頃、キングストンで出会いまし

 た。現地調達の女性シンガーに穴が出て、誰かいないかと探していた時に、キング・

 ジャミーズが推薦してくれたのが、ジェニファー・ラーラでした。その頃彼女はキングストン の

 郊外に住んでいて、本番当日はバスでセイントルチアのジャミーズ・ステューディオにやって来

 て、この歌を吹き込んでくれたのです。

M05.追憶(4’43”)ジェニファー・ラーラ

-A.Bergman, M.Bergman-  ポリスター  PSCW-1116

N  バーブラ・ストライザンドで有名な「追憶」、ジェニファー・ラーラでした。決して笑いか

 けて来ない表情がバーブラと重なります。アルト帯域の声が生きていますね。

  この吹き込みで、これは彼女にピッタリだと閃いたのが、次のヒット曲でした。

  お聞き下さい、カルチャー・クラブの「君は完璧さ」。

M06.君は完璧さ(5’03”)ジェニファー・ラーラ

-Culture Club-  ポリスター  PSCW-1156

N  当初は「冷たくしないで」だった邦題が「君は完璧さ」に変わったカルチャー・

 クラブ、ボーイ・ジョージの「ドゥ・ユー・リリー・ヲント・トゥ・ハートゥ・ミー」、ジェニファー・ラーラ

 でした。もう少しキイを下げてオカマ度を強調しても良かったかな。

  わたしとセッションしていた頃、既にミス・ラーラは現役バリバリの第一線から退いて

 いまして、時おり転がり込むこういった録音の仕事をこなしていました。普

 段は妻と母親の仕事に専念していたのかな。確か一度は息子を連れてステューディ

 オに来たこともあります。先に紹介したアルバム『ウィークエンド・ラヴィング』はそのち

 ょっと前に吹き込んだもので、上手な唄の落ち着いた印象は変わりません。

  基本的に彼の島の人たちは皆んな音楽の才能に長けていて、例外を除けば、

 唄は誰でも上手です。ミス・ラーラ級の人は大勢いるでしょう。そんな中でわたし

 が強く惹かれたのは、声、テーオンのミリョクでした。

  さて、先週の最後にお届けしたジミー・スミスのヴァージョンは、「現」時代の最後

 にお届けしていたのですね。思い出しました。ペタシ66さん、ご投稿ありがと

 うございます。

  今朝は、ジェニファー・ラーラとコリン・ローチとのデューオでお送りしましょう、

  「エンドレス・ラーヴ」。

M07.エンドレス・ラヴ(5’29”)コリン・ローチとジェニファー・ラーラ

-L.Ritchie- ポリスター  PSCW-1156

M08.マーサ・マイ・ディア(2’29”)ザ・ビートルズ  

-J.Lennon, P.McCartney-  東芝 TOCP-71050/51

N  突然ビートルズ、これはポール・マカートニが絵本の原作を書いた、という報道を見て

 閃き、お届けした1曲です。本当はウイングズ時代の「メアリーの子羊」をお聞き頂

 きたかったのですが、何故かその辺のシングル盤がゴッソリと行方不明だったので、

 ポールがまだジェーン・アッシャーと暮らしていた頃の愛犬「マーサ」を唄った「マーサ・マイ・

 ディア」としました。

  ポールの動物の歌には「山狸ロッキー」というのもあります。こちらは恋人を横

 取りされた狸が相手を殺そうと思い立つ物騒な内容なので、子供に読んで聞

 かせる絵本の題材としては、あまり相応しくありません。それで毛の長い大

 きな犬のマーサに登場して貰いました。

  ポールはこういう健全な歌が得意です。ただジョン・レノンと張り合っていた頃は

 なかなかそういう性格を表に出せなかったのではないでしょうか。何しろ「世

 界の反逆児」ですからね。それでもグループが分裂しかけ、それぞれがバラバラ

 に録音制作をするようになって、この才能は発揮されて行きます。先程の「マ

 ーサ・マイ・ディア」も、ポールひとりがピアノと唄、他は雇われの弦楽器奏者たちで、

 ビートルズのメムバは誰ひとりとして参加していませんでした。

  ところで「メアリーの子羊」と言えば、この仕様も珍しいひとつでしょう。

  オ-ティス・レディングです。

  「メリーさんの子羊」。

M09.メリーさんの子羊(2’33”)オ-ティス・レディング

-pd.-  ワーナー・パイオニア P-5181/3

N  オ-ティス・レディングの唄う「メリーさんの子羊」でした。これは彼の2枚目のシング

 ルのB面曲でして、LP未収録だったものです。イントロの管のリフはそのまんまバ

 ーケイズの「ソウル・フィンガー」ですね。オーティスには珍しくバック・グラウンド・コーラスが入

 ったナムバでもあります。彼が航空機事故で亡くなって10年後に出た『テン・イヤ

 ーズ・ゴーン』という3枚組LPの目玉曲として収録され、当時の日本ファンを驚か

 せたものでした。

  さて、ずっと低調安定期に入ったかのような新譜CDの制作と発売、既に

 世界の大手は「もうCD製造の販売のように馬鹿馬鹿しい事はやめろ」とい

 う通達を出しているそうです。「配信で充分にやって行けるし、吹き込みや録

 音背作は、やりたい奴らが勝手にやればいいんだよ」という判断だそうです。

 ま、ゴモットモでしょう。大きな販売店の売り場もパッとしませんね。覗いてもヒジ

 ョーに寂しいジョーキョーです。

  そんな中で過去に知らなかったLPがCDになった物に出会う機会は、逆に

 多くなっています。次にご紹介する、ビッグ・ママ・ソーントン がマディ・ウォーターズ・

 ブルース・バンドと行ったセッションのアルバムはなかなかの手応えでした。原盤はアーフリー

 ですから、日本ではこれまで正式に紹介されてなかったでしょうね。

  ビッグ・ママ・ソーントンは、エルヴィス・プレズリの、あの「ハウンド・ドグ」のオリジナルを

 唄った女性です。対するマディ・ウォーターズ・ブルース・バンドには、1966年ですか

 らジェイムズ・コトンとオーティス・スパンがレギュラー構成員の時代です。これは悪い筈があ

 りません。録音はシカーゴではなくサン・フランシスコで、1966年4月25日に行われて

 いました。

  ではビッグ・ママがヴォーカルだけでなくドラムズも担当、たぶん叩きながら唄った

 んでしょう。オーティス・スパンのバック・アップもいい感じです。

  ゴスペル調のビッグ・ママのオリヂナル曲です。これはゴスペルだな。

  「ガイド・ミー・ホーム」。

M10.ガイド・ミー・ホーム(4’32”)

ビッグ・ママ・ソーントン with マディ・ウォーターズ・ブルース・バンド1966

-W.M.Thornton-   ライス FLR-5523

N  「ガイド・ミー・ホーム」、ビッグ・ママ・ソーントンと1966年型マディ・ウォーターズ・ブルース・

 バンドでした。このセッションは事前の準備が整っていない状態で行われたような

 気もします。聞いていますと、その場の流れで進行せざるを得なかった状況

 が、伝わって来るのですね。次の「シンス・アイ・フェル・フォー・ユー」も、そんな一例。

 多分これはビッグ・ママだけが知っていて、「あたし唄ってみるから、あんたた

 ちついて来てよ」と始まったのではないでしょうか。どうも皆んな原曲を知

 らないようです。オーティス・スパンがなんとか押っ付けて成立してる感じですね。

 そこが面白い。

  お聞き下さい、「シンス・アイ・フェル・フォー・ユー」

  ビッグ・ママ・ソーントンと1966年型マディ・ウォーターズ・ブルース・バンドです。

M11.シンス・アイ・フェル・フォー・ユー(4’33”) 

ビッグ・ママ・ソーントン with マディ・ウォーターズ・ブルース・バンド1966

-W.M.Thornton-   ライス FLR-5523

N  「シンス・アイ・フェル・フォー・ユー」、ビッグ・ママ・ソーントンとマディ・ウォーターズ・ブルース・バ

 ンド1966でした。これはバディ・ジョンスンが座付歌手だったエラ・ジョンスンに歌わせ

 た1943年のR&Bヒット曲ですが、マディ・ウォーターズ・ブルース・バンドの面々は、よ

 く分かってなかったようですね。ですから、作者の記述がビッグ・ママ・ソーントン

 になっているのも許してあげましょう。

  では、同じ歌の完璧なカヴァを、ナタリー・コールとリーバ・マクタイア、ふたりの女性歌

 手の二重唱でどうぞ。名盤『リズム・カントリー・アンド・ブルーズ』からです。

  「シンス・アイ・フェル・フォー・ユー」。

M12.Since I Fell For You (4’18”)Natalie Cole & Reba McEntire   

-B.Johnson-  MCA  MVCM-466

N  「シンス・アイ・フェル・フォー・ユー」、ナタリー・コールとリーバ・マクタイアでした。これに較べれ

 ば、さっきの同じ題名の歌はビッグ・ママ・ソーントンだけが同じこの歌を唄ってい

 て、他の人たちは「何だこの歌、知らねえなあ」みたいな演奏でしたね。大

 きく破綻しなかったのは流石であります。

  さて、先週この夏初めての経験、ボッサノーヴァをお送りしましたら、面白い録

 音に出会いました。ヴェルテルというブラジルに暮らすフランス系の人間が唄ったボッサノ

 ーヴァ調の楽曲集です。1970年の作品ですから、既に充分ボッサノーヴァは自身の

 世界を確立していた時代ですが、ヴェルテル本人がどこまでその音楽を意識して

 いたかが不明です。私の邪推ではボッサノーヴァみたいに仕上げる意図はなく、ヴ

 ェルテルが自分の音楽をブラジル人たちと演ってみたのではないか、というのが結

 論ですが、果たしてどうでしょう。ただ彼のフランス語の唄い方が、限りなく

 ジョアン・ジルベルト的でもありまして、とてもボッサノーヴァ調なんですね。ここが面

 白い。

  まずは「マラリア」を聞いて下さい。

M13.Mararia(3’53”)ヴェルテル      

-Werther, A.Gill-  ディスクユニオン UNCD024

N  如何でしょうか。未完成な部分もありますが、最終的に唄でまとまって終わ 

 るところが、わたしは気に入りました。決まり切ったボッサノーヴァのパタンに寄り

 かからないリズムにも好感が持てます。ポルトガル語とフランス語は相当に違うでしょ

 うが、複雑な発音という点では日本語しか分からないわたしには、この音楽

 の 秘密のひとつが分かったような気にもなりました。

  ヴェルテル、次はよく知られた楽曲のモチーフを基に展開して行きます。

  「アヴェ・マリア」。

M14.Ave Maria(3’00”)ヴェルテル             

-C.Veloso-  ディスクユニオン UNCD024

M15.ワン・ノート・サンハ(6’07”)スタン・ゲッツ    

-A.C.Jobim-  グラムフォン SKV-1005     

N  ヴェルテルの「アヴェ・マリア」に続いてお聞きいただいたのは、ご存知「ワン・ノート・

 サムバ」、スタン・ゲッツの名演でした。これ、お聞きのようにアナログ盤を使いました。

 それも33回転のコムパクト盤です。数年前になりますか、ジャズのシングル盤に興味

 がありまして、中古盤で見つけたら買っていました。その頃手に入れた一枚

 です。A面が「ディサフィナード」と「鵞鳥のサムバ」、ガチョーです。そしてB面はこ

 の「ワン・ノート・サムバ」1曲という変則 構成。解説はイいソノてルヲ、ソノテルです。お

 そらく1966年の発売でしょう。

  先週アストラッド・ジルベルトをお届けしたら、嬉しい反応が複数ありまして、今

 朝もお届けしました。どちら様も散々聞いて来たでしょうから、新鮮味とい

 う点では今ひとつかも知れませんが、ボッサノーヴァの真髄云々はともかくとして、

 実によく出来た録音ですね。この雰囲気を演出するのは並大抵の技量では出

 来ないでしょう。

  ところでこのコムパクト盤、売れたのかなあ、そんなことも気になりました。

  さて次はアーマド・ジャマルのソロ・ピアノ演奏集です。録音は2016年、17年に済

 ませていたようです。国内で正式に発表されたのは今年になってから。新譜

 として扱って良いでしょう。

  この人はわたしも知っている。なぜかと言えば、シカーゴのチェス・レコードのジャ

 ズ・レイベル、アーゴに在籍していたのでカタログなどで見ていたのでしょう。ただ

 聞くのは初めてかも知れません。少なくとも記憶にはございません。

  ではアーマド・ジャマルの最新ソロ作品、ご一緒にどうぞ。

  では新譜の新曲です。何と即興演奏で作曲を同時に行って完成させたとい

 う、

  「ビコーズ・アイ・ラーヴ・ユー」。

M16.Because I Love You(6’00”)アーマッド・ジャマル

-A.Jamal- キング・インターナショナル KKE 096

N  「ビコーズ・アイ・ラーヴ・ユー」、アーマド・ジャマルのソロ作品『バラード』からでした。

 即興演奏で作曲を同時に行ったという記述には当初驚きましたが、聞いてい

 てピアノ・ソロなら出来なくもないな、という気になりました。この位の人にな

 れば、浮かんだ音はすぐ出せる、あるいは勝手に指が進んでいくでしょうか

 ら、技術的な問題などがある訳ない。それよりも何をどう弾くか、というこ

 とが問題になります。ソロでこういう風に即興演奏と作曲を同時に行うのは面

 白い試みですね。今の「ビコーズ・アイ・ラーヴ・ユー」でも、明らかに「あ、今こ

 こで次どうしようか考えてるな」というような場面が見えました。面白い。

  さてこのアーマド・ジャマルはあのマイルス・デイヴィスがたいそう気に入っていたピアニ

 ストだそうです。一時期熱心に自分のコムボのメムバにならないか、と誘いをかけ

 ていたらしいですね。ただジャマルはシカーゴを出たくなかったので、断り続けた

 そうです。これもいい話。以前お話ししたジョン・ルイスと同じく、マイルスがメムバ探

 しで苦労するなんて痛快です。

  結局ジャマルにふられたマイルスは、レッド・ガーランドをピアニストとして雇い入れる事

 になりますが、彼にジャマル風のブロック・コードを弾かせて「いいね、それだよ」

 と喜んでいたそうです。これもいい話。

  では以前もお届けしたレッド・ガーランド、そしてポール・チェインバーズがベイス、フィリ

 ー・ジョー・ジョーンズがドラムズというトリオ演奏で、どうぞ。

  「ビリー・ボーイ」、1958年の録音です。

M17.Billy Boy(7’17”)Miles Davis

-trd.-  Columbia CK 40837  

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  台風で停電の被害に遭われた方々、ご愁傷さまです。もう通電しましたか。 

 毎日沢山の報道がありましたが、考えてみれば、それも全て電気を使って送

 られているのです。この「幻」も同じです。電気がなければ、送ることも開

 くことも出来ません。わたしたちは既に、電気なしでは生きて行けない社会、

 生活環境で暮らしているのです。音楽だって聞けない。演奏もエレキがなけりゃ

 全くダメですからね。「ネットも携帯電話もつながらなくてどうしようもない」と

 いう悲鳴があちこちで上がっていました。でも振り返れば、ほんの20 年

 程前には、誰もそんな物使ってなかった筈です。妙な心持ちになりました。

  電気が通って、開口一番「これで眠れる、洗濯も出来る、炊飯器でご飯が

 炊ける、今夜テレビ何やんだっけ」と叫んだ女性がいました。これ、非常に印

 象的でした。

  この問題が沈静化した後、「こういう事が起きた時のために、安定した電力

 供給を。そのために原子力発電所の確保が必要です」と、東京電力は言い出

 すに決まってる。わたしは彼らがそのために、意図的に復旧に時間をかけて

 るような気もします。気をつけましょう。

  さて、特別付録は以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/e6818fc7aad4ff46aa1f0ebfef9c98a959e9a169

   ダウンロード・パスワードは、ugt7jijhです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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