カテゴリー : Diary (日記)

【幻】モーニン・ブルーズ 2020/03/28

mb200328

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようございます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2020年3月28日

 を始めますよ。町はコロナで大騒ぎです。庶民は猫の目のように変わる対応に振

 り回されている、というのが本当の姿でしょうか。この後に及んで「週末の

 外出自粛」を要請されても、困る人たちがいるのは事実です。「ほっとけば何

 とかなる」と先送りした初動の拙さのツケです。そういう為政者、指導者を選

 んだわたしたちにも責任は大いにあります。これを忘れない事ですね。

  大友良英がね、「自分の予定されていた仕事、特に一般客を入れる音楽実演

 が次々に中止になるのは悲しいけれど、ここで世の中を一度白紙にしてみた

 らどうだろう、休もう」という趣旨の発言をしていました。正しい。少々大

 袈裟ではありますが、今回の騒動がわたしにはバベルの塔のようにも見えてき

 ます。こういう時こそラジオです。

M01.憧れのラジオ・ガール(4’16”)南佳孝

-T.Matsumoto, Y.Minami-  ソニー SRCL 4129

N  今朝の1曲目は、「憧れのラジオ・ガール」南佳孝でした。わたしにとってはか

 なり唐突な主題を持つこの歌は、確かシングル盤にもなりました。この前に「モン

 ロ・ヲーク」が郷ひろみの「セクシー・ユー」として売れてたから、南佳孝ここにあり

 と大ヒットを狙ったのでしょうか。

  『サウス・オヴ・ボーダー~国境の南』から『セヴンス・アヴェヌー・サウス〜七番街南』ま

 で、1970年代終わりから80年代初頭の間、南佳孝の音楽はかなり充実して

 いました。坂本龍一の編曲、一流音楽家の演奏も冴え渡り、ジャケットも凝って

 いました。『七番街南』に使われた「夜更かしをする人たち」には参った。素

 直に感服しました。

  南佳孝を冒頭に持って来たのには訳があります。先週末のNHK総合テレビ

 で時代劇の殺陣の演技に命をかけた大部屋俳優物語が放送されていました。

 超高速ヴィディオ・カメラなど同放送局が導入した最新の収録技術の宣伝色も強く、

 ひょっとしたら再放送かもしれませんが、わたしはとても面白く観ました。

  そのテレビ劇の題名が何と「スローな武士にしてくれ」だったのです。やられま

 した。これは南義孝が音楽を担当した同名映画の主題歌で、「ヲンチュー」の唄い

 出しが新鮮でした。前述の番組の最後でこれが被さってくるので、終了後し

 っかり聞こうと探したら、何と持っていません。「現」時代に確か使った覚え 

 あるんだけどな。図書館からかり出したのかな。とにかく、現物がない。そ

 れでCBSソニー時代のベスト盤を入手して聞き直した次第です。

  あ、京橋からの生放送、予定は着々と進んでいます。澤田修が4月からの

 レギュラー番組に起用されて慌ただしいようですが、リクエストなどは既に受付中です。

 宛て先を申し上げておきましょう。 

  104-0031東京都中央区京橋3-1-1 東京スクエアガーデン

  中央エフエム「オーサム・ビーツ、モーニン・ブルーズ」の係、「御中」

M02.スローなブギにしてくれ(3’11”)南佳孝

-T.Matsumoto, Y.Minami-  ソニー SRCL 4129

M03.スローなブギにしてくれ(3’02”)橋本仁

-T.Matsumoto, Y.Minami-  エイベックス  AVCD-1110

N  「ヲンチュー」が 続きました。ロック・ステディ調の「スローなブギにしてくれ」を唄っ

 ていたのは、大阪でアース、ウインド、アンド・ファイアのコピー集団を総師モーリス・ホワイト役

 で統率していた橋本仁という男です。忘れないでね、「御中」。

  さてやのとあがつま名義で出ている『遊星と蝶々』、これはなかなかの作品

 です。以前2曲ほど紹介した時も、重度聴取者の方たちから鋭い反応を頂き

 ました。ありがとうございます。

  その時に「矢野顕子自身はこれまで殊更に日本を意識した事はないのでは

 ないか」、と申しました。これはよくある取って付けたような「和風情緒」を

 演出しようとしなかった、という意味でして、少々言葉足らずだったようで

 す。

  南佳孝のCBSソニー時代ベスト盤を探しに行った時に、そのレコード店で流れてい

 たのが矢野顕子のデビュー盤『ジャパニーズ・ガール』でした。立ち読みをしたりし

 て比較的長時間店内にいたせいもあり、1976年当時の矢野顕子の音楽がジワジ

 ワとわたしに伝わって来ました。ちょうど青森の民謡を集めた2枚組も出たば

 かりですから、それも含めて『遊星と蝶々』をもう一度聞いて行きましょう。

M04.津軽ツアー(2’11”)矢野顕子

-A.Yano-  徳間 TKCA-70371

N  矢野顕子1976年の『ジャパニーズ・ガール』から「津軽トゥア」でした。演奏はリト

 ル・フィートです。このアルバム制作を取り仕切った三浦光紀によりますと、作業開

 始に当たって「誰と一緒に録音したいか」と尋ねたところ、矢野顕子は「ザ・

 バンドと演りたい」と答えたそうです。あらゆる意味で恐ろしいですね。

  さて今の「津軽トゥア」では後半が「ホーハイ節」に変わって行きます。青森に伝

 わる盆踊り歌の掛け声ですね。この流れが何とも自然で、木に竹をつないだ

 ようなチャチな和洋合奏ではありません。何よりも自信に溢れ、堂々とした矢野

 顕子自身が圧倒的です。この時彼女はまだ20歳そこそこなのです。ザ・バンド

 の代わりに「じゃあ」と指名されたリトル・フィートも精一杯の対応をしています。

 これも心地良い。

  さて2019 年の東京でもこの「ホーハイ節」が聞かれました。民謡クルセイダーズで

 す。アルバム『エコーズ・オヴ・ジャパン』から聞きましょう。

M05.ホーハイ節(5’12”)民謡クルセイダーズ

-trd.-  Pヴァイン  PCD-25239

N  民謡クルセイダーズの「ホーハイ節」、アルバム『エコーズ・オヴ・ジャパン』からでした。こ

 のグループのリード・ヴォーカルのフレディ塚本は民謡を正しく学んだ人間で、それが民

 クルの単なるゲテ物化を救っている、とわたしは見ています。今の「ホーハイ節」も

 なかなかの出来映えでした。後は演奏楽器の音色をもう少し何とかしてくれ

 ればなあ、と希望します。

  この40年以上前に世界の最先端で唄われていた「ホーハイ節」、矢野顕子が登 

 場した時、何人かは彼女の「津軽ルーツ」に着眼しましたが、本人の個性があま

 りに際立っていたので、このような伝承要素はその陰に隠れてしまっていた

 ような印象すらあります。矢野顕子自身にとっては、育つ途中で耳にしてい

 たこの掛け声が蘇った作用による、極く自然な表現だったと思われますが、

 今聞いてもその独創性には舌を巻くばかりです。

  さて、先ほど民クルの「フレディ塚本は民謡を正しく学んんだ」と申しました。

 似非民謡が蔓延っている今の世の中では、ちょっと風変わりな日本調の音楽

 がすぐ民謡的と解釈されますが、そんな甘いものじゃない。まず発声からし

 て西洋の音楽とは全く異なりますし、鍛え上げられた節コブシが響かなければ

 成立しない世界なのです。

  そこんとこを矢野顕子はよおく分かっている。前回お聞きいただいた「弥

 三郎節」では本人が実に上手に唄っていましたが、次の「あいや節」では白

 戸琴菜という今年13歳になる少女がリード・ヴォーカルを担当しています。どうぞ。

M06.あいや節(5’02”)やのとあがつま  

-trd.-  スピードスター / ビクター VICL-65280      

M07.津軽あいや節(3’22”)佐藤りつ

-trd.-  華宙舎 / オフノート  OK-6

N  やのとあがつま、新譜『アステロイド・アンド・バタフライ』から「あいや節」でした

 弱冠13歳の白戸琴菜の確信に満ちた歌声も、お見事です。

  続けましたのは『真説じょんがら節』から佐藤りつという人の「津軽あい

 や節」でした。昭和8年、1933年の録音です。いきなりこういう物に接しま

 すと、今に生きるわたしたちは誰でも戸惑うのが事実です。ただ何度か聞い

 ていますと、理解も深まり面白さも感じるようになります。その切っ掛けと

 なるひとつは「ことば」ですね。今の津軽あいや節ですと、まだ細部は分か

 り難いでしょうが、次の「山づくし」なら多少は親近感を持って貰えるでし

 ょうか。

M08.津軽小原節(山づくし)(2’49”)津軽家小すわ  

-trd.-  華宙舎 / オフノート  OK-6

N  春日山、嵐山、高尾山、大江山、そして富士の山、最後に津軽のオハラ岩木山

 と締めるあたりは構成の妙ですね。ことばの訛り具合も面白いですし、何し

 ろ発声が驚異的です。津軽家小すわで「津軽小原節〜山づくし」でした。

  このオハラ節というのは日本全国にあるようです。瞽女さんが移動しながら唄

 い、それが各地に残って伝わっているという説が正しいそうですが、わたし

 は西郷輝彦の「青春小原節」のせいでしょうか、ずっと鹿児島の俗謡歌だと

 思っていました。「西郷隆盛はおいらの兄貴・・・」のところを覚えてますね、

 まだ。

M09.津軽じょんがら節(踊用)(3’08”)佐藤りつ

-trd.-  華宙舎 / オフノート  OK-6

N  さて津軽といえばじょんがら節です、これは高度な三味線の演奏技術が要で、

 日本全国の腕利き三味線師たちがこぞって競い合います。河内にも上手いの

 がいますよ。今の佐藤りつの「津軽じょんがら節」は踊り用の編曲が施され

 ていまして、三味線は名手で知られる高橋竹山でした。「あいや」「おはら」「じ

 ょんがら」と青森、津軽を代表する三つの節を最新の2枚組『真説じょんが

 ら節』からお届けしました。

  やのとあがつまの『遊星と蝶々』から、次は誰でもご存知の「斎太郎節」

 です。伊豆の温泉旅館のテレビコマーシャルでもお馴染みですね。

M10.斎太郎節(4’49”)やのとあがつま

-trd.-  スピードスター / ビクター VICL-65280 

N  前半のピアノの低音部ではなぜか山下洋輔を連想した、やのとあがつま「斎太

 郎節」でした。

  さて今回の『遊星と蝶々』には、ショーゲキ的な『ジャパニーズ・ガール』にも収め

 られていた楽曲「ふなまち唄」が再録されています。これは彼女の創作曲で、 

 「幻」のデビュー・アルバムのために録音されたのですが、企画自体が没になった

 為に『ジャパニーズ・ガール』の初出は「ふなまち唄pt.2」になっていました。そ

 れで今回の録音は「ふなまち唄pt.3」となっています。

  1976年のパートII、2020年のパートIIIと続けてお聞きいただきましょう。

M11.ふなまち唄pt.II(5’53”)矢野顕子

-A.Yano-  徳間 TKCA-70371

M12.ふなまち唄pt.III(4’58”)やのとあがつま

-trd.-  スピードスター / ビクター VICL-65280  

N 後半部分は青森ねぷた祭、弘前ねぶた祭で飛び回る「ハネト〜跳人」の囃し

 言葉を持ち込んで、これまたドラマチックながら自然に流れて行きます。こういう

 作品を20歳で作れたのは、やはり天才矢野顕子だからでしょうか。彼女の自

 然さを何よりも尊重する完璧な考え方が素晴らしい釣り合いで表現された新 

 作『遊星と蝶々』、あなたも是非、ご自分の時間の中でゆっくりとお楽しみ下

 さい。とても豊かな心持ちになれます。

  また、彼女が導いたとも言える日本独自の響きに挑む洋楽経験者が増えて

 来ている現状は、ある意味でこの国の誰もが待っていたものです。形はどう

 あれ、ここから世界の最先端で堂々と表現出来るわたしたちだけの音楽が生

 まれて来る事をわたしは期待します。

  では同系統の新星、カルラ・トリオでお聞き下さい。

  「八風吹不動〜八つの風老けども動かず」

M13.八風吹不動(5’45”)カルラ・トリオ

-M.Yagi-  カルラ 番号なし

M14.Circle Game(2’52”)Buffy Sainte-Marie

-J.Mitchell-  Vanguard  VMD 74004  2

N   バフィー・セイントメアリの「サーコー・ゲイム」でした。今週、1本の映画を観ました。

 春に公開予定の「ラムブル」という作品です。これは北アメリカ大陸先住民、俗に

 アメリカ・インディアンと呼ばれていた民族から出た音楽家に焦点を当てた、興味深い

 ものです。

  ヨーロッパから北米大陸を侵略した白人たちは、アフリカから黒人を連れて来て奴

 隷として働かせ、差別虐待すると同時に、元からそこに住んでいた民族を追

 いやり、土地を奪い取ってアメリカ合衆国を築いたのです。この映画を見ると、

 その歴史の中でいわゆるインディアンは、黒人よりも差別され蔑まれていた事実が

 分かります。黒人のふりをして白人をやり過ごした、なんて話が出て来るく

 らいですから。

  ただ音楽の世界では才能に恵まれた人間が何人も出て、白人主体の音楽史

 を塗り替えて行ったのです。その辺りは痛快でもありますが、この 102分の

 映画では実績を築いた人間、その周辺の証言を元に、如何にアメリカ・インディアンた

 ちが普通の水準から遠く離れた暮らしを続けざるを得なかったかが、分かっ

 て来るのです。

  わたしたちは民族的な伝承による自らの存在性〜アイデンテティを失って久しく、

 そんな事に拘る事は必要ないと行った価値観の中で生きているので、長いこ

 と先に住んでいたのにその土地を追われ、身について親しみのある文化も隠

 さなければならない辛さが分かり難いかもしれません。でもね、例えば福島

 の原発事故で町を追い出され、戻れなくなっている人たちの現状を思い浮か

 べれば、多少は想像がつくでしょう。アイヌや琉球の人々への対応も無関係では

 ない。アメリカ・インディアンたちの通って来た道はもっと過酷でした。

  60年代後半に登場したバフィー・セイントメアリは、アメリカ・インディアンのフォーク歌手として

 この映画の中でも重要な役割で登場します。「サーコー・ゲイム」は映画「いちご白

 書」の主題歌としてこの国でもヒットし、彼女も有名になりました。ただしその

 前には、やはりアメリカ・インディアンが鍵となる映画の主題歌を唄っています。

  「ソルジャー・ブルー」。

M15.Soldier Blue(3’22”)Buffy Sainte Marie

-B.Sainte-Marie-   Vanguard  VMD 74004  

M16.Mr.Can’t You See(3’10”)Buffy Sainte Marie  

-B.Sainte-Marie-  Ace / Vanguard  VMD 74004   

N  アメリカ・インディアン クリー族のバフィー・セイントメアリで、映画「ソルジャー・ブルー」の主題歌、

  そして「ミスタ、キャンチュ・シー」でした。

   彼女は60年代後半にFBIやCIAから目をつけられていた程の急進的な存

 在でもあります。だからこその主題歌抜擢だったのでしょう。一方で弾き語

 り主体の音楽にも出自を反映させ、ジューズ・ハープを演奏します。口でくわえ

 て糸を引っ張って音程を調節する「口琴」と呼ばれる楽器ですね。頭蓋骨を

 響かせると良い音が出ます。彼女がピンク・フロイド、急遽招集されたデッチ上げ1910

 フルーツガム・カムパニと出演した伝説の箱根アフロディーテでもこの楽器演奏を披露して

 た記憶があります。

  ではそのジューズ・ハープを巧みに使った名曲をどうぞ。

  リンダ・アンドリンダーズで「夕陽よいそげ」。

M17.夕陽よいそげ(2’53”)ザ・リンド&リンダーズ  

-M.Kijima, H.Katoh-  TECH 32412/3

M18.ジプシー・アイズ(3’43”)ジミ・ヘンドリックス  

-J.Hendrix-   MCA 24029   

N   リンダ・アンドリンダーズで「夕陽よいそげ」でした。そして、やはりアメリカ・インデ

 ィアンの先祖を持つジミ・ヘンドリクスで「ジプシー・アイズ」でした。彼はスーパースターとし

 て映画に登場します。しかもクライマクスはウード・ストゥークでの「星条旗よ永遠なれ」。

 アメリカ・インディアンと黒人の混血という、アメリカ合衆国を支えた民族ルーツの叫びを国

 歌にぶちかました演奏は、今でも色褪せていません。

  バフィー・セイントメアリ、ジミヘンを始めとしてたくさんの再認識をさせてくれるこの

 映画につきましては公開前にもう一度お話したいと考えています。どうぞお 

 楽しみに。 

M19.When I Need You(5’13”)Michael Broomfield

-A.Hammond, C.B.Sager-   ソリッド CDSOL-5611 

N  ペタシ 66さん、マイク・ブルームフィルドの「ミスタ・ジョンスン、アンド・ミスタ・ダン」の収

 録盤を教えて下さってありがとうございます。それを探しながら、他にも彼

 が残していたアルバムを入手しました。フロリダのTKレイベルから出ていた『カウント・

 タレント・アンド・ディ・オリヂナルズ』です。今朝はそこからスライド・ギターが冴えてい

 る「はるかなる想い」でした。原曲はリオ・セイヤー1977年のヒットですね。

M20.モンロー・ヲーク(3’30”)南佳孝

-E.Kisugi, Y.Minami- ソニー SRCL 4129                                    

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  今朝の最後は南佳孝の「モンロー・ヲーク」。この郷ひろみ仕様をわたしは思い出せ

 ません。別に知らなくてもいいか。「ヲンチュー」の頃には、南佳孝自身もテレビの

 歌番組によく出ていましてね、それを観た友人が「こいつは口を開ける前に

 声が出て来る」としきりに言ってました。一理あると判断したわたしは懸命

 に追っかけましたが、納得する場面に遭遇する事はなかったですね。いつも

 ながらの与太話です。

  さてコロナ騒動に明け暮れる状況下で、わたしは今週、自分なりの万全の対策

 をとった上で、運転免許の更新を済ませ、映画の試写会にも出かけました。

 それぞれ異常なしでした。今夜も3人以上が集まる寄り合いがあったのです

 が、会場が使えなくなってしまい、流会です。とにかく皆さんもお気をつけ

 下さい。こういう時こそラジオです。

  一週間の動き、特にオリムピック「延期」を始めとして、いろいろ言いたい事は

 山ほどありますが、今週は河野太郎防衛大臣の「カタカナ語粉砕」発言に拍手だ

 な。防衛大臣になってから警戒していたけど、今回は合格だ。「都民ファースト」

 に始まって「クラスター」「オーヴァシュート」「ロックダウン」などの横文字が得意の、カイロ大

 学を首席で卒業された雌狸さんよ、あんたには次の一文を送ろう。

  「この人たちはまた、意味のわからない片言のカタカナ英語を使って人をまく

 のが上手です。上手というよりは、それが本当に立派でかっこいいと思って

 いるらしく、心ある人がくすくす笑ったり、軽蔑したりしていることを知ら

 ないのです」大岡 信の日本語相談(朝日新聞社 朝日文芸文庫)からだよ。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/84b773c1b6d4217441b28bd3a60d3a9db85688af

  ダウンロード・パスワードは、ujx53cicです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。



♪♪ Twitter “#blues761″の閲覧はコチラ♪♪

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Twitterでの応募希望の方は、
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〆切は、4月02日(木曜)正午までとさせていただきます。

ご応募お待ちしております!!

【幻】モーニン・ブルーズ 2020/03/21

mb200321

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようございます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2020年3月21日

 を始めましょう。

  昨日が春分の日、でもその前、17日から昼の方が長くなっているんです。

 春分が「お彼岸の中日」ではないですね。秒単位を無視すれば、16日が12

 時間ずつかな。ところで、この「日の出日の入り」これはどうやって決定さ

 れているのでしょうか。理科で「日の出日の入り」が出て来た小学校六年生

 の時は毎月20日前後に海まで出かけて、日の出を実際に観測していましたが、

 管轄の気象台発表とはかなり差がありました。町中では建物などによっても

 誤差が出ます。緯度と経度で決められているのでしょうか。

  今日は5時42分が「アサー」、17時54分が「ヨルー」です。行きましょう、春

 らしくボッサ・ノーヴァです。まだ暗いね。

M01. Gimme Shelter(4’36”)Groovy Waters feat.Lizette

-M,Jagger, K.Richard-  PMBmusic MBB 9998

N  以前、大家の澤田修に教えて貰ってすぐに入手した『ボッサン・ストーンズ〜ディ・ 

 イレクトロ・ボッサ・ソングブック・オヴ・ザ・ローリング・ストーンズ』からです。ボブ・マーリー

 編と一緒に買いました。想像どおりの、実に安易な企画制作でしたね。ボッサ・

 ノーヴァという音楽は、本質がなくても形が作れてしまうという見本です。

  今の「ギミ・シェルタ」は、グルーヴィー・ヲーターズ・フィーチュアリング・リゼットというC調

 な名義になっています。CD盤自体はメキシコ製ですが、実際の録音はどこでしょ

 う。どこの国の人間が関わっているのでしょうか。謎の多い『ボッサン・ストーンズ

 〜ディ・イレクトロ・ボッサ・ソングブック・オヴ・ザ・ローリング・ストーンズ』でした。

  件の病魔コロナ・ウイルスの猛威が収まりません。こういう漠然とした不安が募る

 時、わたしがいつも思い出すのはこの「ギミ・シェルタ」という歌です。

   嵐がやって来るみたいだ 今日は大変な1日になりそうだ

   どこか逃げ場がなけりゃ おいらは吹き飛ばされてしまう

   戦争だ、みんな気をつけろ 全てを踏みにじる戦いだ・・・

M02.ギミー・シェルター(4’36”)ザ・ローリング・ストーンズ   

-M,Jagger, K.Richard-  ロンドン / ポリドール  P25L 25045  

N  1969年に発表された傑作LP『レット・イト・ブリード』の冒頭を飾るこの「ギミ・

 シェルタ」は、冒頭でフェイド・インして来るパカッション、トレモロのかけられたエレキの音から

 して不確定要素に溢れています。それにドラムズ、ベイスが加わると一定の音圧

 が洪水や津波のように激流となって押し寄せて来る。正に「問答無用」。その

 中で流されないように決死の踏ん張りでこらえるミック・ジャガーの叫びヴォーカルが

 聞こえて来ます。素晴らしい。制作担当のジミー・ミラーの能力も最大限に発揮さ

 れている感じです。

  この歌はミック・テイラー加入直後の1969年アメリカン・トゥアでも演奏されていて、映

 画「ギミ・シェルタ」の中では、フリー・コンサートをオルタモント・スピードウェイで行うことが数

 日前に決まって、その会場施工を突貫で行う場面に被されます。12 月のサンフラ

 ンシスコ郊外ですから結構寒いでしょう。陽が落ちて寒風吹き荒ぶ中、鉄骨を組

 み上げて行く作業映像の背景に流れる「ギミ・シェルタ」・・・、この場面がまた

 素晴らしい。迫り来る危機に押しつぶされそうになった切迫感溢れる音にな

 っています。でもなぜかどの盤にも収録されていません。LPからCD時代に

 なりDVDとの組み合わせで出た、この時実況盤『ゲット・ヤ・ヤズ・アウト』の豪

 華仕様にも入っていませんでした。それで3年後の72年の北米トゥアを収録し

 た実況録音『レイディイズ・アンド・ジェントルメン』を聞いてみたという訳です。

M03.ギミー・シェルター(4’51”)ザ・ローリング・ストーンズ   

-M,Jagger, K.Richard-  ユニバーサル  UICY-76339 

N  1972年の北米トゥアの実況録音『レイディイズ・アンド・ジェントルメン』から「ギミ・シェ

 ルター」でした。まだミック・テイラーがいる頃で、ボビー・キイズ、ジム・プライス、ニッキ・

 ホプキンズが入った8人編成のストーンズです。ショウ全体の内容、構成は改められま

 したが、73年1月の「幻」日本公演にはこの陣容で来る事になってました。

 日本武道館で、前座はフラワー・トラヴェリン・バンドです。

  それはともかく、この1972年の北米トゥアをミック・ジャガーはとても高く評価し

 ているそうです。この頃ストーンズはもはや不良少年たちの集まったビート・グループ

 ではなく、既に正真正銘の世界一のロックバンドでした。旅公演はドサ回りでは

 なくワールド・トゥアです。小さなコンサート会場から運動競技場を使う「アリーナ・ショウ」

 を開拓する、巨大なロック・ビジネスへの先駆でした。大きな舞台装置、照明、音

 響を使い、メムバだけでなく補充演奏家も加え、誰もが満足出来る迫力の舞台

 娯楽を創り上げたのです。ザ・ローリング・ストーンズ72年の北米トゥアがその後のロック

 / ポップ音楽の実演興行に計り知れない影響を与えたのは、火を見るよりも明

 らかでしょう。マイクー・ジャクスンやマードンナだってその例から漏れません。

  ただヒネクレ者のわたしとしましては、69年の北米トゥアの方がロックバンドとして相

 応しかったように感じます。ギタリストが交代するという大手術の後、ミックはそこ

 までの旧態依然とした芸能界的しがらみを断ち切って独立を目指し、自身の

 レコード・レイベルを起こし、活動はもちろん、存在をも自分たちで管理しようと

 しました。その第一歩として成功させたのがこの時の北米トウァですから、彼の

 気持ちは分からなくもありませんが、どうかなあ。いま聞くと確かに一定の

 音は出ていますが、緊張感が足りず、演奏が雑です。全体にスリルに欠けます。

 69年の時は音に危機感が漂っていて、それがロック音楽の骨格を支えていたよう

 に思えるのです。

  でもね、みんなこのストーンズに憧れた。この時には日本から大勢の音楽関係

 者が、西海岸まで観に行ってます。ヌウ・ミュージック・マガジーンやアサヒグラフの特集記

 事にもなった。非合法録音の海賊盤もたくさん出ていた。18歳のわたしは雑

 誌を読んでは海賊盤を聞き、世界一のロックバンドに想いを馳せていたのです。

  メムバ紹介の最後がキース・リチャード、そして間髪を入れず「バイバイ、ジョニー」が

 始まるところは、海賊盤で聞きました。今でもはっきりと覚えています。

M04.バイバイ・ジョニー(4’32”)ザ・ローリング・ストーンズ

-C.Berry-  ユニバーサル  UICY-76339

M05.Funnie Mae(2’05”)Booker T. & The MG’S

-B.Brown, W.Grassco-  Pヴァイン  PCD-4935  

N  ザ・ローリング・ストーンズ72年の北米トゥアから「バイバイ、ジョニー」でした。「ギミ

 シェルタ」の実況仕様を聞きたくて、おさらいしたストーンズの『レイディーズ・アンド・

 ジェントルメン』です。数少ないわたしの私物DVDに「ギミ・シェルタ」があります。

 こちらも、もう一度観てみよう。

  続けたのはブッカーTとエムジーズで、「ファニ・メイ」でした。勘の鋭い方はもうお

 分かりですね、ザ・ローリング・ストーンズの犯罪行為の筆頭に挙げられるのが、こ

 の「ファニ・メイ」をそっくりパクったこれです、

  「西海岸の宣伝屋助手」。

M06.ウエスト・コーストの宣伝屋(3’10”)ザ・ローリング・ストーンズ

-N.Phelge-  ロンドン / ポリドール  P25L 25035  

M07.2120 South Michigan Ave.(4’38”)

George Thorogood And The Destroyers feat.Chalie Musselwhite 

-N.Phelge-   Capital 50099902933825  

N  「西海岸の宣伝屋助手」に続けましたのは、同じく「ナンカ・フェルヂ」名義で作

 者登録がされている「南ミシガン通り2120番地」、ジョージ・サラグッドとデストロイヤー

 ズ、フィーチュアリング・クロマチック的音色のチャーリー・マッセルホワイトでした。数週間前にお届け

 しましたら嬉しい反応がありまして、今朝もお楽しみ頂きます。流石にこれ

 は盗作ではないでしょう、というか被害楽曲をわたしはまだ知りません。

  さて先週の『至上の愛』アリーサ・フランクリンにもたくさんのご反響を頂きました。

 やっぱり純な信仰心というのは人を打つのでしょうか。それはね、打たれた

 人たちが純粋な信心を持っているという証明だ、とも言えます。宗教を問わ

 ず、信じる人は救われるのです、ぬわんちって。

  タクシ・ドライヴァ45979号さんの投稿にありましたとおり、この場にミック・ジャ

 ガーが居合わせているんです。初日のカットでチラリと写ります。隣りはチャーリー・

 ワッツじゃないでしょうか。2日目はもう少し長く写ってます。お供を連れて仰々

 しくではなく、噂を聞きつけて足を運んでみた、そんな感じです。多分、先

 ほどの72年北米トウァの時の空き日だったのではないでしょうか。周りの誰も

 「あ、ミックだ」なんて騒いでいません。通りがかりの白人客といった感じでアリ

 ーサとジェイムズ・クリーヴランドの儀式を観ています。至近距離で何か感じたのかな

 あ。心を打たれたのかなあ・・・。別に興奮して踊り出したりはしていませ

 んでしたが、妙に嬉しかったですね。 

  市販されているこのDVDにはリージョンの問題が付きまとっているようです。

 販売元でも絶対に分かっているのに改めないのはなぜでしょうか。ご注意下

 さい。

  では明日の朝の礼拝のためにゴスペルを一曲お届けしましょう。

  アルバム『至上の愛』からアリーサ・フランクリンと南キャーフォーニャ・コミュニティ・クワイアです。

  2日目の「ワッタ・フレンド・ウィ・ハヴ・イン・ジーザス」、

 「慈しみ深き友なるイエスは・・・」の唄い出しで知られているこの歌は賛美歌

 312番として有名ですが、まるで違う歌に聞こえます、オリヂナルLPでは2枚目

 のエイメンでした。

M08.What A Friend We Have In Jesus(6’19”)Aretha Franklin

-trd.-   Rhino / Atlamtic R2 75627   

M09.Playing In A Band(4’04”)ライフ・レオ・バンド

-unknown-  BSMF 8040   

N  まるでオールマン・ブラザーズですね。殆ど「ラムブリン・マン」なこの歌は「プレイング・

 イン・ア・バンド」というもので、オランダのライフ・レオ・バンドというグループの新譜『俺

 たちが目指すとこ』からです。彼らは前作がオールマンズに捧げたアルバムだったそ

 うですから、オリヂナル曲がこうなってしまうのは、頷けなくもありません。で

 もねえ、オランダだよ、和蘭。ここは北米の黒人音楽に理解のある国で、古くは

 まるでオーティス・レディングだったハーマン・ブルードというR&B歌手がいましたし、女

 サクスフォン奏者のキャンディ・ダルファーもオランダ人でしたね。

  このアルバム『ウェア・ウィア・ヘディング』も、聞いているとリーダーでギタリストのライフ・

 レオのオールマンズへの思慕が強く感じられ、和蘭人のアイデンティティは具体的には伝わ

 って来ません。これは「自分自身でいるより、目標としてアイドル視している対

 象そのものになりたい」という、北米音楽、特に黒人音楽に憧れる人たちに

 共通した世界的な傾向です。

  わたしたちの周りにもいますね、そういう勘違いした人間たちが。自分自

 身の思想、言語、発声、音感と全く違う、そもそも体型、肌や瞳、髪の毛の

 色からして別物なのに無理な事だと思いますよ、ローマ字で名乗ったとしてもね。

  オランダ人なら、まだ人種的、文化的に近いかも知れません。そのせいでしょ

 うか、このライフ・レオ・バンドは聞いていると何か微笑ましい気分になって来る

 のも事実です。いつか彼らがその栄養を充分に吸収して、自分たちにしか表

 現出来ない世界を見せてくれる時を期待してもう一曲聞きましょう。

  同じく最新アルバム『ウェア・ウィア・ヘディング』から、「ファンキ・ガムボ」。

M10.Funky Gumbo(2’44”)ライフ・レオ・バンド

-unknown-  BSMF 8040    

M11.Tequila Con Yerba(4’00”)ファントム・ブルーズ・バンド  

-unknown-  BSMF 2693

N  和蘭憂歌団に続けましたのは「テキーラ・コン・イエルバ」ファントム・ブルーズ・バンドで

 す。彼らはタージ・マハルのバックバンドとして活動していた経験があります。グラミー

 やW.C. ハンディ賞なども貰っているそうです。ゴリゴリのブルーズだけではなく

 幅広い、グドールドR&B的音楽性を持っています。今は6人組。ドラムズ。ベ

 イス、鍵盤、ギターに、サクスフォンとトラムペットの管2本が入っています。

  「テキーラ・コン・イエルバ」というのはイエルバ茶で割ったテキーラでしょうか。美味し

 いのかな。ファントム・ブルーズ・バンド、新作『スティル・クッキン』から、今度はヴォーカル 曲

 をどうぞ。

  「バーッド・ブラーッド」。

M12.Bad Blood(3’37”)ファントム・ブルーズ・バンド

-unknown-  BSMF 2693 

M13.Born Under A Bad Sign(4’36”)Booker T. Jones

-W.Bell, B.T.Jones- Edth Street records / Amplified Distribution ESR- 51182

N  先々週、先週と続けてお届けしたブッカーTジョーンズの新作から、今朝は正に

 決定的な「悪い星の下に」を聴いて頂きました。ご存知の通り、原曲はアルバー

 ト・キングですね。その時の制作責任者はアル・ジャクスンでした。ドラムがエラくカッコイイ

 ですよ。

  これを書いたのがウイリアム・ベルとブッカーTでして、1966年のヒット曲になりまし

 た。クリームもカヴァしてましたね。わたしはゴールデン・カップスがそれをコピーしてた

 のを聞いてこの歌を知りました。

  今となっては存在自体が信じられない、若者向け朝のワイドショー「ヤング720」

 で演奏してたのを観て「これは宜しい」と興奮気味に学校に行ってから話し

 てたら、「オリジナルはアルバート・キングで、作者がブッカーTジョーンズだ」と知っている

 野郎が既にいました。悔しかったな。

  ブッカーTジョーンズの2020年仕様は、ほぼ原曲通りの構成の中で息子のテディ

 のギターが冴えてます。彼はこの世代では珍しくヘヴェメトー・ロックの過剰な影響が

 ありません。細かな音を大事にする辺りは父親譲りでしょうか。「悪い星の下

 に」、ブッカーTジョーンズでした。

  さてここ2カ月ほど、この国の報道を独占している新コロナ・ウイルス感染、これ

 ほど長い間、話題になり続ける事を誰が想像出来たでしょうか。まあこの国

 の対応の悪さが、それに拍車をかけている事実もありますけれどね。

  学校閉鎖による子供たちの自宅待機にも限度があるようで、屋外活動とし

 てテントを張っての本格的な野営が人気とか。これは面白い。ただ高度なインフラを

 前提とした無菌で清潔な文化生活に慣れている都会の現代人がいきなり野外

 に出ると面食らう事が多いので、どうぞお気をつけ下さい。まずね、電気来

 てないよ。ボーイスカウトに任せなさい。

  過去に伝染病でひどい目に何度もあっているヨーロッパは即刻封鎖を施行して、

 食い止めるのに必死です。「国土と国民を護るんだ」という行政機関の明確な

 姿勢の表れですね。にも関わらず「オリムピックを」なんて言っている島国が極東

 にあります。お笑いです。「予定どおり」だって。とっくに予定を踏み外して

 るのにね。「予定どおり」というのは、まず日程が守られての事だってのが分

 かってないですね。多分じきにWHOの意向にIOCが従わざるを得ないから、

 という言い訳で中止、あるいは延期が決定になるでしょう。おそらくもう決

 まってる筈です。現政権を護るために「どうやって誤魔化そうか」だけに頭

 をひねっているんです、立派な方々が国費を使ってね。未だに「開催反対」

 を唱えているわたしは、発表がとても楽しみです。

  そういった日本国政府の茶番劇とは別に、この世界大会でしか脚光を浴び

 られない地味な運動競技に携わる人たちの心情は如何ばかりか、と察します。

 たぶん相当には頭に来てるんじゃなかな。こういう時に「スポーツは政治と関係

 ない」という空言をほざくノータリンがいますが、現代の運動競技の国際大会は、

 政治が絡まなきゃ成立しないって事が分かってないようですね。今回の五輪

 の政治的な流れを、よおく認識して頂きたい。

  地味な運動競技に携わる人たちは競技の本質とは無縁の組織にずっと利用

 されて、最後は切り捨てられるのです。「他にやりたい奴はいくらでもいるよ」

 あるいは「そんな競技は必要ないね」とばかりに。IOCがまずそうだ。JOC な

 ど言うに及ばず。

  19日深夜に発表された専門家会議の「新見解」だって、露骨なスタンドプレイ

 で一方的に独善で決めた方針が非難の嵐を浴びたので、掌を返したような変

 更をしただけです。「休校解除は自治体の判断に委ねる」とか「イヴェントは慎重

 に」など、自らの責任を放棄して当事者たちに決定を任せるという、サイテーの

 政策です。しかもそれを他人に言わせる。何かあった場合は「だから俺は言

 ったんだよ」と必ず言い訳をするでしょう。要するに「俺の顔をツブすなよ」

 という事だけなんです。こういう時にこそ、鮮やかな政治手腕でわたしたち

 の国土、わたしたち国民を護って欲しいのですが、望むべくもないですね。

  さて外にも出られないイタリアでは、窓を開けて歌を唄ったり鍋釜を鳴らして

 共存を確認し合っていると聞きました。投稿欄に日曜日のグリ子さんも書いて

 くれていました。とても良いですね。「ゲイムは1日1時間」なんて基準を設け

 るより、よほど人間的だ。音楽が立派に機能してる。ただし、こういう時に

 唄える歌が私たちにあるかどうか、これも大きな問題です。わたしの番が回

 ってきたら「ホンダラ行進曲」で行こうかな。

  隣のフランスでは「コロナという戦争」との宣言で外出禁止令が出されていて、人

 の全くいない街頭の映像がテレビ画面では流されています。

M14.広場で(2’57”)バルバラ  

-J.Brel-  Elsur 010

N  渋谷のエルスール・レコーズからの新譜はシャンソーンです。このレコード店に通う熱心なシャ ン

 ソーンのファンがまとめた『シャンソーン拾遺集』という、題名も素敵なCDが出ました。

 日本に馴染みの深い、誤解の多いフランスの音楽の姿をもう少し多面的に楽しん

 で貰いたい、という選者の想いが伝わる内容です。そこからバルバラの「広場

 で」をお届けしました。作ったのは、ジャック・ブレルです。

  最近わたしは、この「広場」という概念が日本の都市には欠けていると感

 じるようになりました。報道番組などで庶民の意見を集める時、必ずと言っ

 て良いほど取材場所は、銀座通りの歩行者天国と新橋の蒸気機関車が展示し

 てある「SL広場」です。わたしも嫌いではありませんが、ここは「狭場」。

 ちっとも広くはありませんし、人々は慌ただしく通り過ぎて行くだけです。

 ヨーロッパの都市にはどこも広々とした「広場」があって、そこに様々なご用と

 お急ぎでない人たちが集っています。これは街という概念の違いではないで

 しょうか。しかし今は誰も居らず閑散とした状態のようです。

M15.パナム(3’42”)ジュリエット・グレコ     

-Ferre-  Elsur 010

N  『シャンソーン拾遺集』から「パナム」、ジュリエット・グレコでした。花の都パリーを唄った

 1960年の作品です。この『シャンソーン拾遺集』に超有名曲はなく、このように隠

 れた、少なくとも日本では話題にもならなかったけれども捨てがたい第二次

 大戦後の名作が20曲入っています。「拾遺集」という題名に相応しいですね。

  選曲者は蒲田耕二です。もうひとつの大きな特徴は、おそらく全てSP盤か

 らのサラ起こしであるにも関わらず、上等な音質が確保されている点です。気

 が遠くなるような雑音処理をやり遂げたのはモリタ・ジュンという人でした。

  今の「パナム」を唄っているジュリエット・グレコは、シャンソーン界に大きな波紋を投げ

 た革新的な女性歌手ですが、がマイルス・デイヴィスと出来てたなんて話は、この盤

 の解説で知りました。「死刑台のエレベイター」の時かなあ。凄い話だ。

  ではその畏れを知らぬギリシア系パリジェンヌ、ジュリエット・グリ子でもう1曲、

  年老いた踊り子が、自らの全盛時代を回想する歌、「オルガ」。

M16.オルガ(3’07”)ジュリエット・グレコ   

-Plante, Aznavour-  Elsur 010

M17.Some Of These Days(4’59”)Mike Bloomfield

-S.Brooks-  Demon FIEND CD 92

N  ジュリエット・グレコの「オルガ」に続いては「サム・オーヴ・ジーズ・デイズ」、以前ジム・

 クウェスキンの唄で聞いてもらっています。これは何とマイケル・ブルームフィールドの弾き語

 りでした。

  先週お届けした「土曜の夜の恋人に」には@驚く反響がありました。まずは

 ちびえ女史の替え歌。これには参った、参りました。「じゃがれごえ」、失

 礼いたしました。

  そしてペタシ66さんの詳細な解説にもクリビツテンギャウ。確かに番組の中で意味

 不明の長いジングル的なシークェンスが何箇所かありました。これはいつ突然コマーシャル

 が入っても全体の流れを損ねないように、各局の規定で要所要所に差し込む

 ステイション・ブレイク替わりの時間調整帯です。歌謡曲番組だと木村好夫のギター演歌

 なんかが使われていましたが、「馬場こずえの深夜営業」では、マイケル・ブルーム

 フィールドの「ミスタ・ジョンスン・アンド・ミスタ・ダン」、スティーヴ・グーッドマンの「イッツ・ア・

 シン・トゥ・テル・ア・ライ」、そしてジェシ・コリン・ヤングの「ソング・フォー・ジュリ」などだ

 ったそうです。

  これもペタシ66さんの記憶。凄い事覚えてますね。ありがとうございます。

 こういう爪弾き系器楽曲をよく知っていてセンス良く挟むラジオ職人が、その頃ま

 だ制作現場にいたという事でしょう。うーん。その「ミスタ・ジョンスン・アンド・ミス

 タ・ダン」の替わりにと、マイク・ブルームフィールドで「サム・オーヴ・ジーズ・デイズ」を

 お聞き頂きました。「ミスタ・ジョンスン・アンド・ミスタ・ダン」は何処に入っているん

 だろう。

  ペタシ66さんは、わたしがこの「土曜の夜の恋人に」から縁遠かった理由も

 推測してくれました。多分そんなところでしょう。当時は友人のレコードを借り

 て聞いていた事も一因かもしれません。

  大滝詠一がソニーと契約してナイアガラ原盤の音源を一挙に再発売した時、何枚か

 は「内容更新」を受けてオリヂナルとは異なった形になっている物がある、とい

 うのもペタシ66さんから教えてもらいました。今回「バー、バー、バー」を求め

 てわたしが手に入れた1996年版CD『ゴー・ゴー・ナイアガラ』に入っていたこの

 歌との再会は、嬉しかったですね。

M18.Cobra Twist (1’44”)大滝詠一  

-E.Ohtaki-  ソニー / ナイアガラ  SRLC 3500

N  「コブラ・ツイスト」でした。これをわたしはシングル盤「青空のように」のB面で

 聞いていました。誰かとプロレスの話をしていて発想が突如閃いたそうで、その

 頃の決め技「アバラ折り」をキイワードにして、既存のトゥイスト曲のフレイズで構成した

 大滝詠一得意の「モンタージュ」曲です。スリー・ファンキーズ「でさのよツイスト」や藤木孝

 「ママのツイスト」が盛り込まれているのがミソ。

  基本となったのは、リップコーズの「ヘイ、リル・コブラ」1963年でした。

M19.Hey Little Cobra(2’01”)The Lip Chords

-C.Connnors, M.H.Connors-  Sundazed  SC 6098

N  リップコーズの「ヘイ、リル・コブラ」、1963年にロス・エインジェルズ周辺でヒットしたホット・

 ロッド音楽です。リップコースは最初4人、途中から3人になったヴォーカル・グループで、

 制作関係者を見ると、責任者がブルース・ジョンストン、ギターがグレン・キャムベル、ジャック・

 ニーチェがセッション監督などという錚々たる布陣です。これからビーチ・ボーイズ人脈と

 の関連が深いのが分かりますね。

  後にビーチ・ボーイズのLP表題曲にもなったこの歌も吹き込んでいました。

  「リル・デュース・クープ」。

M20.Little Duce Coupe(1’55”) The Lip Chords

-B.Wilson.R.Christian-  Sundazed  SC 6098    

N  リップ・コーズの「リル・デュース・クープ」でした。これも1963年の録音でした。

  さてCD『ゴー・ゴー・ナイアガラ』で再会した「コブラ・ツイスト」は、1996年版で

 こんな仕様に生まれ変わっていました。これも嬉しかったですね。

M21.Cobra Twist[’81 MIX](2’12)大滝詠一

-E.Ohtaki-  ソニー / ナイアガラ  SRLC 3500

M22.Tinnitus(2’59”)Manou Gallo    

– M.G.Blacksmith –  DJIBOI  cj033-lc27125

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  「コブラ・ツイスト 81年ミクス」に続いたのはマヌ・ガロの『アフロ・グルーヴ・クイーン』か

 ら最終曲「ティニテュス」でした。実にクールでしたね。これは知人が「久しぶりに欲

 しくなって新品を買ったよ」と言っていた盤です。嬉しいじゃアーリマセンカ。今の

 世の中、パッケイヂ音楽は既に限りなくタダです。映像作品が「見放題」で無償

 になるのも間近でしょう。それでも盤を買って聞く、入場料を払って映画館

 で観る人はまだまだ居なくならない事を祈ります。わたしが生きている限り

 はね。

  屋台舟もライヴハウスもナーンにも悪くない。頼りにならない政府、医療機関、地

 方自治体は放っておいて、早くわたしたちでコロナを退治しよう。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/80c7fb1bc76adeedab8d8b48987c42819ca70870

  ダウンロード・パスワードは、p4nen5dyです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

   もう少しだけど明るくなってます。

♪♪ Twitter “#blues761″の閲覧はコチラ♪♪

【幻】モーニン・ブルーズ 2020/03/14

mb200314

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようございます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2020年3月14日

 を始めましょう。義務教育機関の閉鎖、運動競技の無観客試合や音楽催事の

 中止など、新コロナウイルス感染防止対策が本格化して来ました。ここまでに打つ手

 があった筈、と感じているのはわたしだけではないでしょうが、とにかくこ

 れ以上の拡大は避けたいですね。手洗い、うがい、庶民の出来る事をして防

 ぎましょう。こういう時には家でラジオです。

M01.Barbra Ann(2’15!)The Regents

-F.Fassert-   Collectables  COL-CD-9922

N  「あ、2月29日の放送とおんなじだ」、と気づいた人は、・・・いませんね。

 「あ、台本間違ってる」と騙された人も、・・・いませんね。正真正銘の「幻」

 モーニン・ブルーズ2020年3月14日、ですよ。なあんて無観客一人相撲はこの

 くらいにします。リジェンツで「バーブラ・アン」でした。

  これを今朝の冒頭でお送りしたのには訳があります。先日の「バーブラ・アン」

 横山千本ノックの後で、身近な人間から「『バーブラ・アン』良かったけど、大事な

 のがひとつ抜けてたよ」と声をかけられました。その時に彼が引き合いに出

 した歌をわたしは全く知らなかったんです。俄然、探究心に火がつきまして

 探しました。ネット上で非常に悪い音質でほんの少し聞く事が出来たんです。

 すると余計に好奇心が燃え上がって、なんとしてでも手に入れたい、とな

 ります。その後は割と簡単でした。しかも安価に「大事なひとつ」は入手

 出来ました。

  これです。

M02.土曜の夜の恋人に(3’30”)大滝詠一

-E.Ohtaki-  CRCL-3500    

N  はい、「バーブラ・アン」を語るなら忘れちゃならない「大事なひとつ」、それが

 大滝詠一「土曜の夜の恋人に」でした。この歌は1976年に出た『ゴウ、ゴウ、

 ナイアガラ』に収められています。馬場こずえが出演していたTBSラジオの深夜番

 組主題歌ですね。「土曜の深夜」という括りですが、番組の中では本人が「日

 曜朝3時から5時」と言っていました。これは正しい。わたしも「シンヤ」では

 なく「ソーチョー番組」のつもりでお送りしております。

  主題歌を特別制作させてくれるなんて、予算があったんでしょうね。後テーマ

 も大滝詠一のオリヂナル曲のようでした。こちらの前テーマ曲は全体、特にリズムは、

 同じ時期に放送されていた野末陳平の番組のテーマ曲「チン、チン、チン、ウパッパ・ルバ

 ルバ」に影響を受けてますね。それを「馬場こずえ」で「バー、バー、バー」と

 「バーブラ・アン」を持ってきたのが、流石の大滝詠一です。カズーの動きも面白

 い。唄声もこの時期の大滝詠一ですね。

  馬場こずえという人は、その後NHKの「若いこだま」を受け持ったりし

 た、この世界でもかなりの重要人物なのですが、わたしは今日まで濃厚接触

 がなかったのですよ、意外でしょう。いま残されている録音を聞くと、ほと

 んどひとりで喋りっぱなし。勘はいいですね、なかなかに鋭い。進行も上手 

 だ。ただし積極的に音楽を紹介する人間ではないですね。流れているのはか

 なり捻られた楽曲ばかりですが、たぶん本職の選曲屋がお仕事でしているの

 でしょう。

  このアルバム『ゴウ、ゴウ、ナイアガラ』自体は当時聞いていた筈ですが、肝心のラジ

 オ番組を知らなかったので、印象が薄かったようです。「土曜の夜の恋人に」

 大滝詠一でした。

M03.会いにゆく(3’16”)やのとあがつま

-A.Yano. H.Agatsuma-  スピードスター / ビクター  VICL-65280  

N  お届けしましたのは、「会いにゆく」。やのとあがつまという名義の二人組、

 矢野顕子と三味線弾きの上妻宏光です。この新譜に関しても、わたしは知ら

 なかった。「予約受付中」というのを目にして大慌てで予約を入れたんです。

  尊敬する矢野顕子です。彼女がこういう事をしてくれた、先週のジェイムズ・

 テイラーと同じく聞く前から期待大でした。この新譜から何曲か聞いて行きまし

 ょう。

M04.いけるかも(3’25”)やのとあがつま

-A.Yano,-  スピードスター / ビクター  VICL-65280   

N  やのとあがつまの「いけるかも」、『小惑星と蝶々』という題目をもつ矢野顕

 子と上妻宏光のアルバムからお届けしました。これまでも自由に音楽をやって、

 その都度わたし達を満足させてくれ来た矢野顕子です。今回も当然、絶対的

 な質を落とさずに仕上げています。こちらも流石です。ただ今回は上妻宏光

 という三味線弾きとがっぷり組んだ制作、この新譜の知らせを耳にして、わ

 たしの期待は膨らみました。

  と言いますのは、これまで矢野顕子は他に較べようのない独特な音楽を創

 って来ていますが、決して日本的な情緒に頼って来た訳ではなく、矢野顕子

 という個人の感性の表現でした。それが海外では非常に日本的なものと解釈

 されたのは仕方ない事でしょう。なんせデビュー作が『ジャパニーズ・ガール』です

 からして。

  わたしたちが彼女の音楽に接して驚くのは、矢野顕子という個人の感性の

 異端さであり、日本的な感性に共感した訳ではなかった筈です。彼女もこと

 さら「日本的」なものを意識した事はなかったんじゃないでしょうか。今回

 参加した人たち、造られ方は、CDの詳細記載でした知り得ませんが、成功し

 ています。そう聞こえます。比較的矢野顕子的なここまでの2曲をお聞き頂 

 いまして、お分かりの方も多いでしょう。過度な緊張感がありません。

  一方、わたしですら興奮した上妻宏光という三味線弾きとの手合わせです

 からそれなりの和風な作品もいくつか収められています。民族音楽というも

 のはそんなに甘くありませんで、面白半分にかじっただけでは成立しません。

 そういう事を充分に理解した上で、彼女が実に上手にコブシ、フシを表現してい

 る「弥三郎節」を聞いてみて下さい。初めはその道の本格的な民謡歌手が唄

 っているかと思った程です。

M05.弥三郎節(3’30”)やのとあがつま

-trd.-  スピードスター / ビクター  VICL-65280  

M06.The Wilds Of Wonder(3’06”)Sonny Landreth  

-S.Landreth-  Provogue  PRD75822  

N  やのとあがつま「弥三郎節」でした。今回の作品『アステロイド・アンド・バタフライ』

 は、以前にも紹介した『民謡源流考』や『真説じょんがら節』と並べてじっ

 くり聞いてみたいですね。近いうちにその機会を設けましょう。お楽しみに。

  続けたのはサニー「学者」ランドレスの新譜『ブラックトップ・ラン』から「ザ・ワイルズ・

 オヴ・ワンダー」です。確かな腕前のスライド・ギターが冴えていました。風貌からは

 想像出来ないロック感覚に溢れています。わたしはどうしても彼の公立大学

 講師のような学者然とした風貌に引っ張られてしまいまして、その自然体で

 こういう音楽を演奏している姿が不思議に見えます。

  さて、先週このアルバムと一緒にご紹介したブッカーTジョーンズの新譜『ノート・バ

 イ・ノート』は、わたしにとって本当にゴキゲンなアルバムです。先週の「B-A-B-Y」

 や「タイム・イズ・タイト」の他に、スタクス時代のこんな歌が入っていたのには驚きま

 した。

M07.These Arms Of Mine(2’43”)Bokker T.Jones feat. Ty Taylor   

-O.Redding, –  EDR / Amplified Distribution  ESR-51182

N  オーティス・レディングの、本来はB面ですけど、事実上のデビュー・ヒットとなった自

 作曲「ジーズ・アームズ・オヴ・マイン」、ブッカーTジョーンズの新譜『ノート・バイ・ノート』

 からタイ・テイラーのヴォーカルをフィーチュアしてお送りしました。アレンヂはほぼ原曲通り、

 タイトルを唄い出す冒頭部分では誰もが「オーティスじゃないか」、と思い浮かべるで

 しょう。でも立派にタイ・テイラーの歌になっています。こんなカヴァにめぐり合え

 るなんて、長生きもしてみるものですね。ブッカーT自身もライナに「わたしの大

 きな心残りは、この録音をオーティスに聴かせられなかった事だ」と書いているの

 も充分に頷けます。

  とは言え今はもう2020年、原曲の発表から50年以上が経っているのです。

 今回の新譜はブッカーTの息子、テディ・ジョーンズが中心になって作られているよ

 うですね。新世代と力を合わせた合作です。先週の「ハバナ・ムーン」で才能豊か

 な彼のギターの片鱗はお楽しみ頂きました。今朝は彼の自作曲を聞いて貰いま

 しょう。唄も彼自身が歌っています。

  アルバムの最終曲、「パラライズド」。

M08.Paralyzed(3’30”)Bokker T.Jones feat. Teddy Jones    

-T.Jones-  EDR / Amplified Distribution  ESR-51182  

N  ブッカーTジョーンズの新譜『ノート・バイ・ノート』から息子テディ・ジョーンズのヴォーカル

 をフィーチュアして「パラライズド」でした。

  さて、アリーサ・フランクリンの『アメイジング・グレイス』と言えば、絶頂期にあった彼女

 が教会で行なった公演を収めたLP2枚組ですね。CD時代にその時の録音の

 ほぼ全てが増強されて出ていました。その時に収録された映像が最近発表さ

 れまして、出回っています。わたしの手元にも来ました。既に話題となって

 ていましたが、暫くは観ずにいました。それはずっと抱いていたLPの印象が

 あまりに神々しかったからです。わたしは内実を充分に認めるものの、敬遠

 していました。多分そんなに何回も聞いていない筈です。近づくのが半ば怖

 かった位の、特別な存在です。それに画がついたとなると、もっと切実に迫

 られる事が想像されまして、DVDはずっと机の上にありました。それを先週、

 思い切って観ました。

  流石に圧倒的な説得力でして、2日間行われたゴスペル集会のほぼ全編、通し

 て2時間以上の映像からは、瞬時も目が離せませんでしたね。この様を「素

 晴らしい」と賞賛するのは容易いでしょうが、北米の黒人音楽の底にはこう

 いうものが流れているんだ・・・、わたしからすればどうしようもない距離

 があります。しかしここにある真実は、否定出来ません。圧倒されながらも

 複雑になって来る情感、思考。それを和らげてくれたのが、アリーサと南キャーフォーニ

 ャ・コミュニュティ・クワイアの唄声でした。

M09.Precious Load, Take My Hand~You’ve Got A Friend(8’37”)

Aretha Franklin with Rev. James Cleveland

-T.Dorsey, C.King-  Rhino / Atlantic  R2 75627    

N  トーマス・ドージー作の古典「プレシャス・ロード」とキャロル・キングの「ユーヴ・ガタ・フレンド」 

 を上手くひとつにまとめたアリーサ・フランクリンと南キャーフォーニャ・コミュニュティ・クワイア。この

 ゴスペル公演のクライマクスです。どの声からも純粋な信仰心が溢れ出ています。し

 かも自然な進行で、どんどん登りつめて行く。わたしたちは全く敵いません。 

  ここでお説教を挟んだりして、全体を引っ張ってるのが、ジェイムズ・クリーヴラ

 ンド牧師です。この公演はアリーサの独演会ではなく、どちらかと言えば、彼の講

 話会が主体で、特別ゲストにアリーサ・フランクリンが招かれた、とするのが正式でしょ 

 う。ジェイムズ・クリーヴランド師も唄い手で、ピアノも弾くゴスペル音楽家です。集会 

 は彼が有り難いお話を垂れてから、「ではアリーサに唄って貰おう」といった感

 じで進めて行きます。

  演奏を受け持つのは、ドラムズがバナード・パーディ、ベイスはチャック・レイニー、ギター

 がコーネル・デュープリー、コンガにパンチョ・モラーレス、そしてオルガンはケニー・ルーパー、アレグザ

 ンダ・ハミルトンがクワイアの指揮を担当。R&Bセッションに較べれば音数が遥かに少ない

 演奏ですが、それぞれの心が熱く煮えて来るのがわかりますね。

  それでは圧倒的存在感のジェイムズ・クリーヴランドをフィーチュアして、

  「プレシャス・メモリーズ」。

M10.Precious Memories~ Ending(8’26”)

Aretha Franklin with Rev. James Cleveland    

-trd.-  Rhino / Atlantic  R2 75627  

N  「プレシャス・メモリーズ」アリーサ・フランクリン、ジェイムズ・クリーヴランドでした。このクリーヴ

 ランド師、思いのほか気さくな服装で出てきます、法衣、いや牧師の司祭着で

 はありません。ちょっと面食らいますね。話し方もごく普通で、不自然な誇

 張もありません。こういうお説教はやはりマーチン・ルーサー・キング師があの素晴ら

 しい声で絶対的な形を作りました。黒人初の米大統領に何度もなり損ねたジェ

 シー・ジャクスン師もその影響を受けていました。ジェイムズ・クリーヴランド牧師のはそ

 ういった流れとは違う、別のスタイルですね。

  ゴスペル界ではこのように著名な牧師で音楽家という存在は珍しくなく、各 

 地の教会を訪れて講話を垂れ、クアイアの指導をするのが日常的なお仕事になっ

 ています。更に条件が整えば、「ではここでLP1枚」とばかりに録音して自

 主的レコード制作までつなげる例も、かつては多く見られました。またゴスペル

 教会で唄われるのは古くからの賛美歌だけではありませんで、新しい楽曲も

 多く、常に更新が為されている世界ですから、彼のような同時代的牧師音楽

 家は必要なのです。

  ではよく知られた牧師音楽家、アンドレ・クローチの2005年のアルバム『ソウルフリイ』か

 ら彼の自作による「スルウ・イト・オール」を聴きましょう。   

M11.Through It All(3’23”)Andre Crouch   

-A.Crouch-  Light 5914

M12.One Of These Days(2’20”)Caravans feat.ShirLey Caesar 

-P.D.-  Savoy SCD 7012

N  「スルウ・イト・オール」、ゴスペル伝道師アンドレ・クローチでした。その後にお聞き頂いた

 のはゴスペル・ヴォーカル・グループの名門キャラヴァンズで「ワン・オヴ・ジーズ・デイズ」、

 同じ題名を持つ歌がゴスペルにたくさんありますが、これは古いスタンダードです  

 ね。殆どシャウトしっ放しのリードシンガーは、シャーリー・シーザーでした。実に魅力的な

 歌声です。

  ではキャラヴァンズ・フィーチュアリング・シャーリー・シーザーでもう一曲、

  「ハレルヤ、イッツ・ダン」。

M13.Halleluja It’s Done(4’05”)Caravans feat.Shirley Caesar

-E.Williams-  Savoy SCD 7012     

M14.墓標の影(3’39”)クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル

-J.Fogerty-   ビクター VICP-62073  

N  先週お届けした「タイム・イズ・タイト」はみなさんの心にかなりの印象を残せた

 ようです。良かった。関連したお便りも頂きました。

  火野さんが送ってくれた、ヤング・ミュージック・ショウのエムジーズの演奏場面、これ

 です、観ましたよ。48年振りかなあ。この頃はまだ家がカラーテレビではなかった

 ので、仲の良かった友達の家に見せて貰いに行きました。大瀬康一の「月光

 仮面」時代と同じです。

  出番を控えたクリーデンスのメムバみんながソデから憧れの眼差しで観ているのが

 いいですね。エムジーズがすぐそこで演奏しているんです。気持ち、分かるな。

 番組本編ではこの前にクリーデンスとエムジーズがスタジオでセッションする場面があって、

 そこで演奏されたのが今の「墓標の影」だった筈です。確かオーヴァラップで実演

 場面と繋がってたんじゃないかな。「墓標の影」、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴ

 ァル 、傑作アルバム 『グリーン・リヴァ』からでした。

  その他ポークパイさんご指摘のスタイル・カウンシルね、彼らは殆ど60年代のソウル・

 ミュージックをなぞってました。最初の「マイ・エヴァ・チェインジング・ムーズ」なんて音

 そのものがカーティス・メイフィールドのシカゴ・ソウルでした。ですから当然これも「タイム・

 イズ・タイト」の影響下にあるのは明白です。 

  ポークパイさんは同じ「タイム・イズ・タイト」をシングル盤でも紹介してくれまし

 たね。わたしは何年も探し歩いたアルバムでようやく聞けました。その時手に入

 ったのはK-Telの廉価版だったかな。今朝はベストCDからですので、シングル仕

 様とは微妙に違うかもしれませんが、聞いて下さい。

  「タイム・イズ・タイト」、ブッカーTとエムジーズ、1969年の作品です。

M15.Time is Tight(3’16”)Booker T. & The MG’S

-B.T.Jones-  Pヴァイン  PCD-4932      

M16.Hip Hug-Her(2’58”)Booker T. & The MG’S

-S.Cropper,B.T.Jones,D.Dunn,A.Jackson-

Wonderful Bird Records WOU-8010        

M17.Mrs.Robinson(3’42”)Booker T. & The MG’S   

-P.Simon-  Pヴァイン  PCD-4932   

N  途中からダンゴ・ミクスで繋げましたのは、「ビートにしびれて」、こちらは1970

 年発表の実況録音です。サンフランシスコでの演奏かな。そして「ミセス・ロビンスン」。エムジ

 ーズは、こういう既成のヒット曲の料理の仕方がとても上手でした。彼らの音楽

 は、一時「カースティーリオのカートリッヂ用」なんて言われてましたけれど、選曲、リズム

 のアレンジは群を抜いて独創的でした。

  やはりエムジーズはいい、とてもいい。世界中の音楽狂たちが彼らのようにな

 りたかった気持ち、分かります。

M18.The Horse(2’44”)Booker T. & The MG’S   

-J.James-  Pヴァイン  PCD-4932    

N  当時流行っていた踊りにあやかって命名された、「ラーヴ・イズ・オールライト」とい 

 う題名のヴォーカル曲のB面カラオケ、「ザ・ホース」でした。これも堪らない出来です

 ね、踊りは馬に乗って手綱を操る仕草をするんです。「現」時代にこれを回し

 て、八木新之助プロデューサーと踊ったのは、今も忘れられません。

  つい調子に乗って続けたブッカーTとエムジーズ、ひとまずお休みにしますが、

 これで締めといたしましょう。正に決定的な「グルーヴィン」。

M19.Groovin’(2’44”)Booker T. & The MG’S 

-F.cavalliere-  ワーナー WPCR-27551   

M20.Everytime We Say Goodbye(5’39”)John Coltrane

-C.Porter-  Atlamtic  1361-2      

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  「幻」3月14日、最後の1曲は、「エヴリタイム・ウイ・セイ・グーッドバーイ」、ジョン・

 コルトレイン、1961年のアルバム『わたしの好きな物』からでした。ここでピアノを弾

 いていたマッコイ・タイナーがこの6日に亡くなっていました。わたしは彼個人の音

 楽をそんなに沢山聞いていたという訳ではありませんが、頻繁にヌー・ヨークに行

 っていた頃にブルー・ノートの日程表を見ると、殆ど必ず彼の名前がありましてね。

 それもいつもビッグバンド編成でした。その頃すでにこの演奏形態は時代遅れ

 になっていましたが、彼にはビッグバンドでなければ表現出来ない音楽があっ

 たようです。「ああ、どうしてもこれでやりたいんだな」と、毎回妙な納得を

 していました。それで彼の名前を聞くとブルー・ノートが連想されるのです。一度

 でも観ときゃ良かったな。享年82、安らかにお休み下さい。

  東京書籍から出ている向井康介著「大阪芸術大学」を読み終えました。こ

 れは大変面白い。いま映像作家で活躍している著者が、四国の田舎から大阪

 の河南町にある大阪芸術大学に入って過ごした4年間の記録です。旅先の本

 屋で立ち読みして約束に遅れた程に読ませる一冊です。ここの大家さん澤田

 修もこの学校の出身ですので、いま貸してあります。多分もう読み通した事

 でしょう。みなさんにもお薦めしておきます。

  エリスの最新号が公開になっています。Http://bccks.jp/bcck/162940/info

 行ってパスワード「an87cを入れてくれれば、読む事が出来ます。

  「幻」今朝の特別付録は、以下の隠し場所、どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/c0dff1800dfac446e6eb74910ea7fc4c52a01ed5

  ダウンロード・パスワードは、w9nn789wです。

  一向に終息の兆しすら見えない新型コロナ・ウイルス性肺炎の猛威、イタリアはかなり

 深刻な状態のようです。夏の世界的な催しだけを優先しているこの国の政府

 の対応なんかあてになりませんから、ひとりひとりの力で感染を防ぐだけで

 す。何よりまず、手洗いとうがいで凌ごう、みんな。

  さて今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

♪♪ Twitter “#blues761″の閲覧はコチラ♪♪

【幻】モーニン・ブルーズ 2020/03/07

mb200307

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようございます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2020年3月7日

 を始めましょう。観客なしで行うプロスポーツ、出場選手はどんな思いなのでし

 ょうか。阪神タイガーズの人たちがね、一番調子狂うって言ってた人がいます。

 「普段増笛や太鼓で大騒ぎしてるでしょう。ラッパ吹いたり風船とばしてる中

 でやってるから、全然その気にならんとちゃうか」ってね。確かにそうです。

 お客の応援もなければ野次もない。まるで高等学校の練習試合ですからね。

 その割に2月29日には本塁打が5本も出てたりもしましたが。明日からの大

 相撲は悲惨だろうな。本当に可哀想です。

  こういう娯楽系の催事を御える事は大義名分が成立し易いので簡単に言え

 ますが、関係者たちの経済活動が掛かってます。感染対策万全の国会や官邸、

 党本部の間を公用車で移動している、絶対安全地帯にいる人間は、何か感じ

 ているんでしょうかね。

  もうそろそろ、明らかに手遅れな、馬鹿げた、その場しのぎの、大向こう

 受けを意識した対応発表を「ここらで止めてもいいコロナ」。

M01.自動車ショー歌(2’45”)小林旭

-T.Hoshino, G.Kanoh-  クラウン CRCN 40051

N 小林旭「自動車ショー歌」でした。現代文の口語訳を致します。

    あの娘を自分の愛玩女にしたいからといって

   毎日ただ通っているだけなのは馬鹿ではないか

   身も心も痺れた状態で待っていても

   後で冷たい仕打ちを受けるのに決まっている

   だからと言って酒を浴びるが如く呑むのも程々に

   この辺りで止めたらどうだろうか

  恐ろしい歌ですね。当時はもちろん、今でもNHKでは絶対唄えないでし

 ょう。これが発表されたのが1965年。わたしの記憶にもあります。結構なヒ

 ットもしてたようで、町の大きなレコード店の売り上げ番付にも載ってたな。

  あくまで一般的な名前だけですが、今では既に無くなっているメイカー、ブランド、

 モデルが出て来るのもご愛嬌です。以前御紹介した「恋の山手線」の二番煎

 じと言えなくもありませんが、「おやマーキューリーな人だこと てなてなおだてに

 すぐルノー」などという辺りには、感心せざるを得ません。間奏で「若い民謡」

 風になるのもオツなところ。

  もちろん、この歌を成立させているのは「アキラの無意識過剰」な人間性があ

 っての事、脱帽です。「パンデミック」とか「クラスター」なんて縁遠いカタカナで真実を

 煙に巻くダマシ方というのは、80年代までの低俗無能広告屋のする事です。そ

 れ以前の「自動車ショー歌」のぶっ飛んだ言語感覚を見習って欲しいですね。

  さて「無意識過剰のアキラ」、もう一曲行きましょう。

  「さすらい」です。

M02.さすらい(3’34”)小林旭       

-S.Nishizawa、K.Tsubouchi, S.Komabayashi-  クラウン CRCN 40051  

N  小林旭の「さすらい」でした。

  「夜がまた来る思い出つれて・・・」と唄い出されると、この人は決して

 「無意識過剰」ではないな、と素直に納得出来ます。ただ、どうやって感情

 移入をしているのか、他人には分からない。そこがこの人の最大の謎です。

  さて「さすらい」と言えばもうひとつ別の歌があります。今のアキラは詞西澤

 爽、曲が植内要、狛林正一で1960年に発表されたものですが、その5年後

 にも同じ題名のヒット曲がありました。唄っていたのはこの人です。

M03.エイトマンのうた(2’40”)克美しげる            

-T.Maeda, T.Hagiwara-  東芝TOCT-8513

N  「エイトマンのうた」、唄はミスタ・エイトマン克美しげるでした。数年前に通信屋のテレビ・

 コマーシャルで使われていたのを思い出した人たちも多いでしょう。

  「エイトマン」は人気漫画がテレビアニメイション化されたもので64年に日本中を席捲し

 ました。ふりかけの丸美屋提供の30分番組があって、それを見逃さないため

 に毎週木曜日の夕方には、わたしも遊び場から走って帰りました。

  「警視庁捜査一課の刑事は七人ずつ7つの課に組織されている。そのどこ

 にも属さない八番目の刑事が、エイトマンなのだ」という触れ込みです。それまで

 の「鉄腕アトム」や「鉄人28号」が完全なお子様仕立てだったのに較べると、

 かなり大人っぽい雰囲気が漂っています。でもこの「エイトマン」は改造人間で、

 危機が迫るとスーパーマンみたいに「ヘンシーン」します。体は鋼鉄で出来ているので、

 物語も事件推理より派手なロボット同士の超現実的殺陣が売りだった筈です。ワツ

 シ少年はフォノシート本を買って貰っていて、繰り返し何度も聞いていましたね。

  先日中古盤屋でこの時代のテレビ漫画主題歌を集めたLP箱物を見つけたの

 ですが、表紙には漫画「エイトマン」の絵がありませんでした。唄っていた克美し

 げるは洋楽の日本語詞カヴァをしていた唄い手で、声に象徴されるように爽や

 かなイメヂがあって、ワツシ少年の好きなひとりでした。しかし女と博打にだらし

 なく、身を売るまでして彼の歌手生命を支えていた愛人を殺して収監され、

 出所後に今度は覚醒剤使用で再逮捕されました。その後2013年に亡くなって

 いたのが報道されています。「呑み、打つ、買う」の全部で失敗したのです。

  殺人事件直後に彼の録音作品は市場から消えました。今もそれは続いてい

 て、「さすらい」は古いドーナツ盤を手に入れないと聞く事が出来ません。先日

 槙原敬之が2年越しの捜査で逮捕された時も、すぐにメイカーから全作品の「廃

 盤」処理が宣言され、店頭在庫以外はもう買えなくなりました。楽曲の関係

 者が犯罪に関与していた場合、テレビ番組の主題歌なんかでは問題にもなるで

 しょうが、作品全てを市場から抹殺しちゃうのはどうかなあ。例えば克美し

 げるの「さすらい」は、とても良い唄ですよ。でも聞けない。

  「犯罪」当事者に依存してお給料を貰ってた人たちも多いでしょうにね。

 この類の事件が起きた時に、「本人とは一切関係ありません」なんてわざわざ 

 公式発表や無差別送信をするところもあります。「掌を返す」というのはこう

 いう事です。これは一種の裏切りですし、周りにいたのにそこまでに気づか

 ず何もしなかった人たちにも、大きな責任はあるでしょう。

  あ、「エイトマン」でした。作詞が前田武彦、作曲が萩原哲晶、悪い筈がない。

 特に作曲が素晴らしい。頭の「ファイト、ファイト、エイト、エイト」は萩原哲晶の発案で

 はないでしょうか。彼が「戦時中にイヤという程やらされたので、知らぬうち

 に行進曲は得意になった」とどこかで話していました。確かに「ホンダラ」「ゴマ

 すり」「大冒険」と、彼が関わったクレイジーの行進曲は、出来が宜しい。でも克

 己しげるの声が歌に健全な色をつけています  

  この主題歌はなぜかCDになっていて、今も聞けるようです。この国は子

 供には寛容なのでしょうか。エイトマンのフォノシートに入っていた主題歌じゃない挿入

 歌を聞いてみたいので、昭和アニメ全集を手に入れようかな・・・。

M04.Many Worlds(3’01”)Sonny Landreth

-S.Landreth-  Provogue  PRD75822

N  サニー・ランドレスの新譜が出ました。『ブラックトップ・ラン』、「舗装道路走行」でしょ

 うか。ジャケット裏には遠くまで続く舗装された道が描かれています。5年振りの

 録音作品だそうです。おととしですか、恵比寿で聞かせてくれたのは。あの

 学者然とした姿、演奏態度が今も瞼に残っています。

  お聞き頂いたのは「メニー・ワールズ」全体の印象は「あー、やっぱランドレス」で

 す。もちろんギターを何本も持ち替えて様々な音色を聞かせてくれますが、全

 体の統一されたランドレス像は変わりません。学者然とした姿、演奏態度が見え

 ます。適度な緊張感が心地良いですね。

  さて次の一枚もわたしにとってとても嬉しい新譜でした。

  まず聞いて下さい。カーラ・トーマスでお馴染みですね「B-A-B-Y」。

M05.B-AB-Y(3’12”)Bokker T.Jones  

EDR / Amplified Distribution  ESR-51182

N  「B-A-B-Y」、ブッカーTジョーンズの新譜『ノート・バイ・ノート』からでした。唄って

 いたのは、アヤナ・アイリッシュです。ブッカーTジョーンズ自身の「ノート」によれば、カーラ

 の「B-A-B-Y」は、彼のスタクスでの最も輝ける編曲なんだそうです。確かに可愛

 らしさと南部R&Bの泥臭さが調和した魅力的な仕上がりです。ほぼそのまま

 を2019年にキャリフォーニャで演奏、録音していますが、ちっとも懐メロ的ではなくて、

 力強い響きです。

  このアルバムは、彼の職業音楽家としての実績を固めたメムフィスのスタクス・レーベル期

 のおさらいを、息子のギタリスト、テディと一緒にまとめたもののようですが、こ

 んなに元気一杯の新しい1曲も入っています。

M06.Havana Moon(4’27”)Bokker T.Jones       

EDR / Amplified Distribution  ESR-51182

N  演奏開始と終了部分のハチロク・ビートがなんとも気持ち良い「ハバナ・ボート」でし

 た。ご存知の通りチャック・ベリーが原曲ですね。これは意外でした。ブッカーTジョ

 ーンズとチャックの関係は今まで知りませんでしたからね。ひょっとして息子テディ

 の持ち寄った楽曲かもしれません。彼の個性的なギターはこのアルバム全般で大活

 躍です。なお今の「ハバナ・ボート」では、レニー・カストロがパカッションを担当していま

 した。

  さて偶然レコード屋さんの店頭で見つけたこの『ノート・バイ・ノート』、即座に購入

 を決めたのは、この曲の完全版とも言える仕様が入っていたからでもありま

 す。ブッカーTもこれを録音するのは最後じゃないかな・・・。

M07.Time Is Tight(9’04”)Bokker T.Jones         

EDR / Amplified Distribution  ESR-51182

N  名曲「タイム・イズ・タイト」、ブッカーTジョーンズ自身も何回か録音していますが、 

 これが決定的な仕様となるでしょう。えらく大曲風になってますが、嫌味は

 ありません。この匙加減がブッカーTジョーンズの身上ですね。

  この楽曲「タイム・イズ・タイト」は1971年にNHKテレビの「ヤング・ミュージック・ショ

 ウ」の第一回で、クリーデンス・クリアヲータ・リヴァイヴォー公演が放送になった時、前座を

 務めたエムジーズが演奏した場面を未だに克明に覚えています。4人はオリヂナル・

 メムバでね。中間部の長いブレイク部分で感極まったアル・ジャクスンが立ち上がっその

 場でぐるりと体を回す場面が、実に印象的だったなあ。それ以来、この「タイム・

 イズ・タイト」を探し続けたんですが、なかなか決定的な録音に出会えませんで

 した。 映画「アップ・タイト」のサントラとかブルーズ・ブラザーズのとか、どれも今ひ

 とつ。それが今回の新譜収録の長尺物で満足出来ました。嬉しいですね、ホント。

  さて、ブッカーTジョーンズの職歴で割と知られていないのが、ウイリー・ネルスンのスタン

 ダード曲集『スターダスト』を制作した事です。1978年ブッカーT、はリタ・クーリッヂの妹

 だかお姉さんのプリシラと結婚した事もあって、R&Bの世界をちょっと離れて

 いました。その頃の大仕事がこれです。ブッカーTの暖かな人間性、幅広い音楽

 た点が意外性と共に大きく評価され、ブッカーTの役割はあまり知られませんで

 した。

  今回の『ノート・バイ・ノート』では、その時の表題曲を再び録音しています。

  お聞き下さい、2020年の「スターダスト」。マット・バーニンガーが唄います。

M08.Stardust(4’25”)Bokker T.Jones       

EDR / Amplified Distribution  ESR-51182        

N  唄い出しで「ウイリーじゃないの」、と聞き間違えそうなマット・バーニンガーの声が

 聞こえる「スターダスト」、ブッカーTジョーンズの新譜『ノート・バイ・ノート』からお届けし

 ました。

  さて、シャボン玉ホリデーで有名になった超有名定番曲に続いて、お待たせしま

 した。ジェイムズ・テイラーの新作『アメリカン・スタンダード』を聞いて行きましょう。先

 週の放送で予習してますから、どんな問題が出ても。皆さん大丈夫ですね。

  まずは「イッツ・オンリ・ア・ペイパ・ムーン」、笑ってしまう程、モロにJT調です。

M09.It’s Only Paper Moon(3’11”)James Taylor     

-H.Arlen, Y.Harburg, B.Rose-  Fantasy 0088807214519

M10.ジャマイカ事情(4’20”)ランキン・タクシー       

-T.Shirahama-  ワツシ WAZCD-002 

N  ジェイムズ・テイラーの新作『アメリカン・スタンダード』から、笑ってしまう程JT調な「イ

 ッツ・オンリ・ア・ペイパ・ムーン」でした。素晴らしい。しかしその次に出てきたの

 は、ランキン・タクシーの「ジャマイカ事情」、ジェイムズ・テイラーのあの声の余韻をぶち消す

 効果は絶大です。実はこの「ジャマイカ事情」には、発表当時から盗作疑惑があ

 ります。

   ドア開ければ熱い風が やって来ました、またジャマイカ

   たった1回行っただけでも胸一杯の懐かしさ

  などと調子のいい事を言ってますが、ここのところの旋律をよおく確かめ

 て下さい。

  ね、「イッツ・オンリ・ア・ペイパ・ムーン」と同じでしょ。クリソツなんてもんじゃない、

 そのまんまです。ランキン・タクシーはレゲ以外の音楽趣味はわたしより年上感覚で、

 いわゆる「モダン・ジャズ」を普段自然に聞く世界にいましたから、知らず知ら

 ずのうちにこの旋律が体に沁み着いていたのでしょう。

  「ジャマイカ事情」収録のランキン・タクシーの革命的デビュー盤『家事だぁ』の制作に

 立ち会っていたわたしは「この旋律は完全に『イッツ・オンリ・ア・ペイパ・ムーン』だ

 から、そういう記述をしておこうよ」と何度か本人に進言したのですが、彼

 の「いいよ、大丈夫だよ」で、今も「詞曲:白浜隆」になっているのです。

 ただ、これまで誰からもこの点を指摘された事はありません。唄があまり上

 手くないと、同じ歌でも違って聞こえるようですね。

  話が横道にそれました、ジェイムズ・テイラーの新作『アメリカン・スタンダード』から続

 けてお送りしましょう。先週、以前からのわたしが親しんでいた同じ歌をアルバ

 ムの収録順にお聞き下さい。

  まず「わたしの青空」

  そして「今夜教えて」

  「あなたのお側に」

  「ガッド・ブレス・ザ・チャイルド」

  そして

  「オールマン・リヴァ」以上4曲です。

M11.My Blue Heaven(2’43”)James Taylor   

-Whiting, Donaldson-  Fantasy 0088807214519  

M12.Teach Me Tonight(2’58”)James Taylor    

-Cahn, Depaul-  Fantasy 0088807214519  

M13.The Nearness Of You(3’52”)James Taylor  

-H.Carmicheal, N.Washington-Fantasy 0088807214519  

M14.God Bless The Child(3’21”)James Taylor      

-B.Holiday-  Fantasy 0088807214519

M15.Ol’ Man River(2’53”)James Taylor            

-J.Kern, O.Hammerstein-Fantasy 0088807214519        

N  「マイ・ブルー・ヘヴン」

  「ティーチ・ミー・トゥナイト」

  「ニアネス・オヴ・ユー」

  「ガッド・ブレス・ザ・チャイルド」

  「オールマン・リヴァ」以上4曲、ジェイムズ・テイラーの新作『アメリカン・スタンダード』から

 続けてお送りしました。こうやってお届けして行くと、NHK-FMの「軽音楽

 をあなたに」風ですね。また古い話で恐縮しました。

  如何でしたでしょうか、『北米定番歌謡曲集』は。もちろんこれが全てでは

 なくて、あと9曲のスタンダーズが収録されています。原題が「Standerd」と単

 数になっているところが多少気になります。『北米基準』なのかな。

  久しぶりに買ったミュージック・マガジーンでも詳細が解説されていました。ただ

 わたしの今の印象と言いますと、普段とそれほど違わないじゃないか、とい

 うのが本当のところです。ボブ・ディランのカヴァ・アルバムの方が特殊な感覚に溢

 れていたような気もします。

  この前のジェイムズ・テイラーのアルバムはいつものように自作曲中心でした。その

 中にひとつだけあったカヴァが、次の「ワイルド・マウンテン・タイム」です。

M16.Wild Mountain Thyme(2’57”)James Taylor    

-F.McPeaks-  Concord / Universal  0888072352704

N  「ワイルド・マウンテン・タイム」、ジェイムズ・テイラーのこの前のアルバム『ビフォア・ディス・ワー

 ルド』からお届けしました。これはもともと古いアイルランド民謡ので、それが今

 は整理されたこのような形になって伝わっているようです。こういうのを自

 曲で固めた作品集の最後に持って来るセンスもわからないではないですが、ジェイ

 ムズ・テイラーは素晴らしい楽曲を作る一方で、このように自由にカヴァ・ソングを取

 り上げて来ました。先週の「おおスザンナ」もその一例ですし、チャック・ベリーの「プ

 ロミスト・ランド」なんかもあったな。

  この『アメリカン・スタンダード』の前には『カヴァーズ』という既に他人が唄った発

 表済みの楽曲ばかりのアルバムも作っています。その冒頭曲がこれでした。

  テムプテイションズ1965年のヒット曲、オーティス・レディングも唄ってましたね、

  「イッツ・グロウィング」。

M18.It’s Growing (4’08”)James Taylor

-W.Robinson, W,Moore-  Hear Music / Universal  0888072308299

N  「どうやらテイラー家では頻繁にモータウンのヒット曲が流れていたのではないか」、

 妹や弟たちの音楽活動からも、そんな様子が伺えます。ジェイムズ・テイラー、2008

 年のアルバム『カヴァーズ』から、テムプテイションズの「イッツ・グロウィング」でした。

  長い間音楽活動を前向きに続けるのは本当に難しい事です。歳を取ると、 

 人間どうしても保守的になったり、後ろを向いたりするものです。そういう

 時に手っ取り早く昔好きだった歌をなぞるのは、よくあるやり方です。この

 半ば唐突に出たカヴァ・アルバム『カヴァーズ』は、「JTよ、お前もか」と思わせる

 に充分でしたが、そのすぐ後に『ビフォア・ディス・ワールド』を出したりするわけ

 ですから、今回の『アメリカン・スタンダード』も彼自身の単なる保守化ではないでし

 ょう。何よりも聞いていて他のアルバムとそれほど違わない、という部分がその

 証明であるように思えます。

  では『カヴァーズ』から、もう2曲どうぞ。

  「サマタイム・ブルーズ」、

  そして「ウイチタ区鉄道線路保守要員」。

M19.Summertime Blues(2’40”) James Taylor

-E.Cochran, J.Capehart-  Hear Music / Universal  0888072308299

M20.Wighita Lineman(3’41”)James Taylor       

-J.Webb-   Hear Music / Universal  0888072308299

M21.How Sweet It Is(3’30”)James Taylor     

-Holland, Dozier, Holland-  Warner 3113-2 

M22.Shower To The People(4’32”)(3’52”)James Taylor

-J.Taylor-  Warner 3113-2 

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  ジェイムズ・テイラー『カヴァーズ』から、「サマタイム・ブルーズ」、「ウイチタ・ラインマン」でした。

  そしてJTのカヴァと言えば、わたしはこれです、「君の愛に包まれて〜ハウ・

 スウィーティーズ」、1975年の作品で、偽装受験勉強中にカメちゃんのオールナイト・ニッポン

 で聞いたのが初めてです。わたしは今もその時の事を克明に覚えています。

  最後は偉大なるシンガ・ソングライタに敬意を評して彼の自作曲、「愛の恵みを~シャ

 ワ・トゥ・ザ・ピーポー」、1976年のシングル仕様でお聞きいただきました。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/8e0097df80857d5678bc699a90bda1b3c1e57889

 ダウンロード・パスワードは、2qnvm01sです。

  今朝の仕様音楽素材の参考写真は、届いてるかなあ。送信環境が普段と違

 いますので、朝になって「幻」画面にあったら問題なし、もしなかったら、

 月曜日までに送るようにします。果たして・・・、

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2020/02/29

mb200229

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようございます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2020年2月29日

 を始めましょう。義務教育機関の閉鎖、運動競技の無観客試合や音楽催事の

 中止など、新コロナウイルス感染防止対策が本格化して来ました。ここまでに打つ手

 があった筈、と感じているのはわたしだけではないでしょうが、とにかくこ

 れ以上の拡大は避けたいですね。手洗い、うがい、庶民の出来る事をして防

 ぎましょう。こういう時には家でラジオです。

M01.バーバラ・アン(2’07”)リジェンツ 

-F.Fassert-  ワーナー  WMC5-87/8

M02.Barbra Ann(3’22”)The Beach Boys      

-F.Fassert-  Capital 0602547517630

N  「バーバラ・アン」、リジェンツ1961年のヒット曲です。後半ヲーフマン・ジャックが乱入して

 来たこの仕様は映画「アメリカン・グラフィーティ」のサウンドトラックからです。まだ浅い夜

 に町中を流す車のラジオから聞こえて来ましたね。そしてビーチ・ボーイズの『パー

 ティ』から同じ「バーバラ・アン」、こちらは1966年のカヴァです。シングルにもなって

 います。ラジオのリクエスト番組で上昇しいたのを覚えています。「バー、バー、バー」

 で始まるところが分かり易くて、好きだったな。

  ビーチ・ボーイズの『パーティ』というアルバムは、「出せば何でも売れる」という人

 気沸騰中だったビーチ・ボーイズが、満足な準備も出来ないのに新譜を出さなき

 ゃならなかった事情から、「だったら仲間を集めて宴会を開いて、それを録音

 しちゃえばいいよ」とばかりに、メムバの家に楽器を持って集まって飲食をし

 ながら、気に入った歌をその流れで唄い、演奏。それで制作完了という過程

 で作られた、素晴らしい発想ではあるけれど、安易な1枚、と信じていまし

 たが、今回、全80トラックの2枚組完全盤を聞きまして、5回もセッションが行われ

 て、結構念入りに造られていた事を知りました。メムバも演奏中は半分ラリッてた

 んじゃないかと思っていましたが、そうではなかったですね。

  「バーバラ・アン」は3つのトラックがありまして、歌詞の確認をしながらだんだ

 んと仕上がって行くのが分かります。コーラス・ハーモニーは最初からキマッていまして、

 流石です。ファルセトーが効果的ですね。オリヂナルにはない最後のブルーズ・エンディング

 は殆ど即興のようです。ここもいいセンス。

  実は身近な人間があるところでリジェンツの原曲を耳にして、「ビーチ・ボーイズよ

 り断然カッコ良い」と感動していたものですから、妙に確認してみたくなりまし

 て、『パーティ』の完全盤を手に入れてみた次第です。オリヂナルを知ってからずっ

 とリジェンツで聞いていたので、ビーチ・ボーイズでこの歌を聞いたのは、少なくと

 も40年ぶりですね。意外と良かった。「ビーチ・ボーイズやるじゃないか」と、 

 素直に納得しました。この歌、簡単に出来そうですが結構難しくて、だいぶ

 前にわたしも仲間とやってみたんですが上手く行かなくて、最後は喧嘩にな

 って終わった苦い経験もあります。

  今更ですけどこのリジェンツ、白人の5人組なんですね。萩原健太が書いた「ア

 メリカン・グラフィティから始まった」(2016年エレキング・ブックス)には、この楽曲やグル

 ープ周辺のゴタゴタがかなり詳しく紹介されていて、大変面白いですよ。元々は

 ブロンクスで結成されたイタリア系の青少年ドゥワップグループでした。

  ではヲーフマンが絡んでこないオリヂナル仕様でお楽しみ下さい。

  「バーバラ・アン」、ザ・リジェンツです。

M03.Barbra Ann(2’15!)The Regents

-F.Fassert-   Collectables  COL-CD-9922

N  ザ・リジェンツで「バーバラ・アン」、ザ・リジェンツでした。2番目に出て来る歌詞に

   Danced with Betty Lou

   Tried Peggy Sue

   But…..

   ベティ・ルーと踊って   

   ペギー・スーも試してみた

   だけど・・・、という行りがあります、

  冒頭でWent  to a dance looking for romance

 とあるので、てっきりわたしはずっどンス・パーティで周りの女性に声を掛けて

 は誰からも相手にされないモテないダメ男の哀れな状況を想像していました。た

 だよく考えてみると、そもそも「バーブラ」というのは女性です。健太の本に

 もリジェンツの結成メムバだったフランク・ファサートが妹の事を歌ったらしい、と記されて

 います。引っ込み思案だったのかな、この子は。

  ですから本当は「せっかくダンスに行っても同性の友達とはしゃいでるだけ

 のバーブラ・アン、彼女たちは男の子たちと遊びたがってるんたよ、バーブラ・アン、

 さあ僕の手を取って・・・」と語りかける優しき第三の男の歌なのでした。

 また恥をかくところでしたが、今回この誤った解釈が正されて良かった。 

  一方「バーブラ・アン」の主題を間違って捉えていたおかげで、いつも連想し

 ていた古い歌があります。

M04.What Your Name(3’13”)Dug Sahm 

-Johnson-   ポニー / ヴィレッヂ・グリーン PCCY-00093

N  「ワッチョー・ネイム」、ダグ・サーム1990年の『ジューク・ボックス・ミュージック』からお届

 けしました。

   君、なんて名前だったっけ 

   絶対、前にあってるよね

   メリーじゃないね、スーとも違う 

   思い出せないなあ

  というこの唄い出しからわたしは、辺り構わずナムパをかけるC調男を思い

 描いていました。前の誤解したバーブラ・アンと似た状況です。こういういい加

 減な態度はダメです。恋する相手にはまごころを持って接する事が必要なので

 す。

M05.What Your Name(2’17”)Don & Juan

-Johnson-   Collectables COL-5519

N   「ワッチョー・ネイム」、こちらは1962年に全米7位を記録したオリヂナルです。これ 

 を唄っていたのが、ビルのペンキ塗りをしていた黒人二人組で、その名もドンと

 ホァン、ドンファンです。この芸名も何とC調か。岡田真澄もマッツァオです。ただし唄

 は純でして、いい加減な動機ながら、かなり切実に迫ります。ダグ・サームも

 途中からマジになって本気度が上がってました。何か思い出してんのかなあ。

  冒頭の「バーブラ・アン」から澤田修の「横山千本ノック」風な流れになって来た

 今朝の「幻」、もうひとつ行きましょう。先週ヘンリー・トーマスでお届けした「ジョン・

 ヘンリー」です。これにち冷えさんから「私の知ってるのと違う」、というお便り

 を頂きました。これは古い伝承歌で、たくさんの人たちが唄っています。し

 かも、それぞれが微妙に違っているのが大きな特徴です。

  主人公は黒人の線路工夫。有名なエピソードには蒸気機関と渡り合って勝利す

 る話がありまして、肉体労働階級の英雄的に奉られています。19世紀の人間

 ですから、もう少し史実に基づいた確かな物語があってもいいように思えま

 すが、半ば神話的に語られています。当時の奴隷制度を正当化するために存

 在した、と言えなくもないでしょう。

  最も古い録音は1924年と言われます。先週のヘンリー・トーマスのが29年です

 から、かなり初期のものですね。60年代にフォークの人間たちが挙って採り上げ、

 この国でも知られるようになりました。そこでさらにそれぞれの独自の「

 解釈」が加えられ、諸説が入り乱れる要因となったようです。

  今朝はその「ジョン・ヘンリー」をいくつか聞いて行きましょう。

  まずはピート・シーガー1957年の録音です。

M06.John Henry(4’28”)Peat Seeger

-trd.-  Properbox 184

N  半ば語り物のようなピート・シーガー1957年版「ジョン・ヘンリー」でした。この吹

 き込みの16年前に、ウディ・ガスリーが録音しています。次はそちらをどうぞ。

M07.John Henry(2’46”)Woody Guthrie   

-trd.-  Not Now Music NOT5CD915

N  ウディ・ガスリーの「ジョン・ヘンリー」、1941年の録音でした。

  構成、進行はほぼ同じですが、通常このように広く慕われる歌にありがち

 な覚えやすく愛嬌のあるリフレインがないですね。それがこの歌の決定的な流布を

 阻んだのかな、今聞いていてそんな思いも過ぎりました。

  次はかなり新しくなります。2009年に出たジム・クウェスキンのアルバム『エンジョイ・

 ヨー・セルフ』に収められていた「ジョン・ヘンリー」です。ピート・シーガーやウディ・ガスリー

 の流れを正当に受け継いだ東海岸のインテリ・フォークシンガーであるジム・クウェスキンは以

 前にも吹き込んでいる筈ですが、21世紀になっての新作にこの伝承歌を選び

 ました。  

M08.John Henry(5’23”)Jim Kweskin 

-trd.-  Properbox 184

M09.Mama, Let Me Lay It On You(Baby, Let Me Follow You Down)(4’43”)

Hot Tuna

-B.Dylan-  BSMF 6187     

N  「横山千本ノック」的「幻」、如何でしたでしょうか。ジム・クウェスキンの「ジョン・

 ヘンリー」は、あまり物語に踏み込まず、慣れ親しんだ古い歌を久しぶりに唄っ

 てみた、そんな感じがしました。

  それに続けましたのは、ボブ・ディラン70歳を祝ったアルバムから「ママ、レット・

 ミー・レイ・イト・オン・ユー」、ホット・ツナでした。発売された2011年当時、まだグループ

 として存在したのでしょうかね。フィドルもちゃんと入っていました。

  さて、先々週だったかな、久しぶりにCDを整理した、とお話ししました。

 その後また以前と同じく散らかりつつありますが、その時の動機は、この盤

 が見つからなかったからです。

M10.All Of Me(5’31”)Dina Washington        

-Simons, Marks-  フォノグラム PHCE-10015 

N  「オール・オヴ・ミー」、ダイナ・ヲッシントン, 1958年のヌーポート・ジャズ・フェスティヴァルの実

 況録音です。映画「真夏の夜のジャズ」のチャック・ベリーと並ぶクライマクス場面でお馴

 染みですね。この盤がどこに入ったのか行方不明になってしまいました。こ

 れが直ぐに取り出せないと、わたしは困ります。この時は他のダイナ盤も集団

 でいなくなってました。整理した結果、無事救出されましたので、先ほどお

 送り致した次第です。探しながら思い出していたのが、同じ「オール・オヴ・ミー」

 のこの仕様です。

M11. All Of Me(4’23”)憂歌団

-N.Sakai, G.Marks-    徳間 TKCA-30169    

N  憂歌団1981年のアルバム『夢・憂歌』から「オール・オヴ・ミー」でした。かなり

 飛躍した詞(ことば)が乗っかってますが、当時はまだ「秀勝」だった木村

 の唄が素晴らしい。わたしはとても好きですね、この「オール・オヴ・ミー」。以前

 にもお話ししたと思いますが、某クラブの楽屋で木村秀勝がヲーミング・アップ的に

 これを唄っているのを至近距離で目撃した事があります。例えようもなく良

 かった。それ以来、決定的な「オール・オヴ・ミー」と言えば、ダイナと憂歌団です。

  さて無事救出されたダイナ・ヲッシントン、こちらも聞いて頂きましょう。

  「ティーチ・ミー、トゥナイト」。

M12.Teach Me Tonight(2’47”)Dina Washington  

-Cahn, Depaul-  Golden Stars  GSS 5287

M13.My Blue Heaven(2’06”)Fats Domino    

-Whiting, Donaldson-  Properbox  138

N  ダイナ・ヲッシントンで「ティーチ・ミー、トゥナイト」、そしてファッツ・ドミノーで「わたしの青空」

 でした。これは「夕暮れに・・・」と父親がよく唄っていましたね。それで

 覚えたようなものです。1967年頃だったかな、日立の洗濯機に「青空」とい

 う名前が付いた機種があって、そのコマーシャルにも最後の「私の青空」を「日立

 の青空」と変えた歌が付いていた記憶があります。サンヨー・テレビの「日本」以

 降、やまとことばで家庭電気製品に命名するのが流行っていました。

  さて、このようなスタンダード、定番曲を並べたのには訳があります。鷲巣功

 著の「河内音頭」の書評を読もうと本当に久しぶりに月刊「ミュージック・マガジー

 ン」を読んだら、ジェイムズ・テイラーの新譜紹介記事に出会いました。北中正和大

 先輩が、丁寧に書いています。わたしはその情報を全く知りませんで、すぐ

 に入手しようとしたのですが、何と入荷/発売が2月28日つまり昨日の金曜

 日だったのです。

  以前の「現」時代には、放送局に行く途中に偶然見つけて買って来て、ま

 だ聞いてもいない盤をいきなり回した事もありました。確かナット・キング・コール

 の赤坂コパカバーナでの実況盤だった筈です。「想像を超えて酷かったらそこで止

 める」なんて断りを入れてね。

  生放送なら度胸を決めて、こういう面白い事も出来ますが、今回はちょっ 

 と間に合いません。そこでマガジーンの記事を読みながら、ジェイムズ・テイラーの新

 譜に収録されている各曲の自分の決定盤を並べてみよう、と考えました。流

 石に今回の新譜『アメリカン・スタンダード』にはひねくれ者のワツシイサヲでも知っている

 超有名曲がズラリ。わたしの音楽的変遷、それによって形成された好みもはっ

 きりしました。しばらくお付き合い下さい。

  今の「ティーチ・ミー、トゥナイト」、そして「わたしの青空」ともに新譜の収録曲で

 す。ジェイムズ・テイラーはどんな風に仕上げているか、とても楽しみです。

  来週、一緒に聞いて行きましょう。

M14.Old Man River(4’45”)The Temptations   

-J.Kern, O.Hammerstein-   Motown 314549515-2    

M15.Nearness Of You(3’09”)Norah Jones   

-H.Carmicheal, N.Washington-   Blue Note 7243 5 32088 2 0

M16.God Bless The Child(5’56”)Blood, Sweat and Tears  

-B.Holiday-  Columbia  CK 9720

N  ザ・テムプテイションズで、「オールマン・リヴァ」、ノーラ・ジョーンズで「ニアネス・オヴ・ユー」、そ

 してブラッド、スウェット・アンド・ティアーズの「ガッド・ブレス・ザ・チャイルド」でした。

 流石に名曲ですね。確かな手応えがあります。

  ジェイムズ・テイラーは、数年前にも『カヴァーズ』というアルバムを出していました。

 それと今回の『アメリカン・スタンダード』とどう違うのか、そこにも興味があります。

 数々の斬新なオリヂナル曲で時代を変えたジェイムズ・テイラー。彼自身も「アメリカン・スタン

 ダード」をたくさん書いています。一方で時空を超えて親しまれる名曲を分け

 隔てなく採り上げる彼の姿勢には非常にずっと前から好感を持っていました。

  そんな一例を聞いて下さい。

  スティーヴン・フォスターの「おお、スザンナ」です。

M17.Oh! Susanna(2’02”)James Taylor         

-S.Foster-  Waner 7599-27183-2

M18.Lodi(3’13”)Creedence Clearwater Rivival

-J.Fogerty-  ビクター VICP-62073 

N  ジェイムズ・テイラーの「おお、スザンナ」に続いては、20世紀のスティーヴン・フォスター、

 ジョン・フォガティの「ローダイ」、クリーデンス・クリアヲータ・リヴァイヴァルでした。庶民、労働

 者たちの生活を自身の歌に投影し、一方で大自然を唄ったジョン・フォガティ、昔

 から言っているのに誰からも同意を得られないわたしのスティーヴン・フォスター説、

 皆さんは如何お感じでしょうか。

  さて前半でも出て来たち冷えさんが熱心にリクエストしてくれたアーマド・ジャマル

 の「サタデイ・モーニング」、調べましたら、あちこちで結構なお値段が付いていま

 した。しかし、幸運な事に極めて納得出来る安価で手に入れる事が出来まし

 た。ジェイムズ・テイラーの新譜がらみで今朝は時間もたっぷりあります。ちょっと

 長いですが、お届けしましょう。

  アーマド・ジャマルの「サタデイ・モーニング」です。

M19.Saturday Morning(10’24”)Ahmad Jamal    

-A.Jamal-   Jazz Vilage   JV 570027   

M20.Variations On A Theme By Erik Satie (1st Movement)

Adapted From Tris Gymnopedies(1’38”) Blood, Sweat and Tears

-E.Satie-  Columbia  CK 9720              

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  今朝の最後、10分以上あった「サタデイ・モーニング」の後は、ブラッド、スウェット・

 アンド・ティアーズで「エリック・サティ三つのジムノペディ主題による変奏曲第一楽章」で

 した。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/3e031fd23050425a8907c7a5c4160cd497abbec4

  ダウンロード・パスワードは、9r62k1vwです。

  あ、使用音楽素材の写真、ファッツ・ドミノーが抜けていました。済みません。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

 そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。



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X Ambassadorsの直筆サインプレゼント

今週、2月29日のリアルロックスもプレゼントあり!

今月、初来日公演を行ったX Ambassadors(エックス・アンバサダーズ)とのインタビューの模様を4時台にこってりお届けします。

そこでメンバー3人の直筆サインを1名様に差し上げます。

CDケースにちょうど収まるサイズ!

応募はメール、ウェブ、ツイッターでお待ちしております。

メールは、 realrocksアットzip-fm.co.jp まで。

ウェブはZIP-FM websiteメッセージから。

住所、氏名、電話番号と【XAサイン希望】と書いてご応募してください。

Twitterでの応募希望の方は、
リアルロックスの公式アカウント(@realrocks)をフォローしていただき、該当ツイートをリツイートしてくださいませ!当選者にはDMでご連絡いたします。

〆切は、3月05日(木曜)正午までとさせていただきます。

ご応募お待ちしております!!

【幻】モーニン・ブルーズ 2020/02/22

mb200222

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようございます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2020年2月22日

 を始めましょう。

  先週の「フライング」「南ミシガン通り2120番地」にはタカハシミチオさんからお便りを

 頂きました。ありがとうございます。よく覚えていてくれましたね。感謝で

 す。こういう風に意外な反応はわたしを喜ばせてくれます。もう一度、どう

 もありがとうございます。

  さて、今朝は懸案から参ります。お待たせ致しました、タクシ・ドライヴァ45979

 さん、これですか。

  「フィッシング・ブルーズ」、ヘンリー・トーマスです。

M01.Fishing Blues(2’44”)ヘンリー・トーマス     

-C.Smith-  Pヴァイン PCD-20079

N  何箇所も針が盤をこする音がしますね。古いSP盤から起こしたのでしょう。

 「フィッシング・ブルーズ」、 ヘンリー・トーマスでした。これで合ってますか、タクシドライヴ

 ァ45979さん。

  わたしはラヴィン・スプーンフルの「フィッシング・ブルーズ」を聞いた事がないのです。

 バタフィールドたちと一緒に収録されているLP『ワッツ・シェイキン』にも入っていませ

 んね。あなたはどこで聞いたのですか。

  今のヘンリー・トーマスは1900年代の始め、27年から2年間ほど吹込みをしてい

 ます。生まれは何と19世紀、1874年だそうです。お聞きになってお分かり

 の通り、ギターを弾いて唄いますが、更に変な音が聞こえます。これはクウィル

 (Quill)と呼ばれる、綿の糸を巻きつける筒、糸巻きですねこれを組み合わせ

 た縦て笛的な楽器らしく、今は南米のサンポーニャのような形の完成品も出回って

 います。

  ヘンリー・トーマスが実際に吹いたのがどんな形をしていたかは不明ですが、多分

 ハモニカのように首から吊って鳴らしていたのではないでしょうか。割としっか

 りした音程です。特定の調が決まっていて曲に応じて、持ち替えをするので

 しょう。ただ長音階の列で並んでいるので、いわゆるブルーノート的表現は無理な

 ようです。故に一般的なブルーズのイメヂらしからぬ、ほのぼのとした明るさが

 漂います。

  今の「フィッシング・ブルーズ」は意味深長な内容ですが、このクウィルの音色で救わ

 れているような気もします。ではそのクウィルが活躍するヘンリー・トーマス初期の録音

 を聞いてみましょう。

  有名な「ジョン・ヘンリー」です。 

M02.John Henry(2’43”)Henry Thomas       

-trd.- Pヴァイン PCD-20079

M03.It’s All In The Game(3’00”)Tommy Edwards 

-C.Sigman-  Acrobat ADDCD3192

N  謎の多いブルーズマン、ヘンリー・トーマスの「ジョン・ヘンリー」に続いては、先々週、フォー・ 

 トップスでお届けした「恋のゲイム」でした。唄はトミー・エドワーズ、これがオリヂナル・

 ヒットのようです。実はワタクシ何故か先週のエディ・アーノルドと混同していまして、だ

 いぶ前にエディのベスト盤を買った時も「何故『恋のゲイム』が入っていないんだ

 ろう」と訝しがった程なのです。改めて調べると、トミー・エドワーズ説に出合い

 ました、この人は全く聞いた事がなかったのです。

  トミー・エドワーズは、サム・クックが主体性を持った音楽活動の開拓をする前の黒人

 娯楽歌手の典型で、黒人ならではの声、節で白人のためにポピュラー曲の美しい

 旋律を唄う運命を背負って生きました。同時期に活躍した人間としてレイ・チャー

 ルズがいますが、この人は完全に別格です。アーメット・アーティガンという正しい理解

 者も常に側にいましたしね。

  そのトミー・エドワーズのベスト盤には、これでもか、とばかりに白人好みの歌曲

 が並んでいます。こんな1曲もありました。

M04.I Really Don’t Want To Know(2’14”)Tommy Edwards  

-D.Robertson, H.Barnes-  Acrobat ADDCD3192

N  ご存知「知りたくないの」です。カントリー好きだったソロモン・バークの同じ唄に較

 べると、過剰な甘さが気になります。多分造り手側の想定している聴衆像が

 違うのでしょう。ソロモンのはバプテスト教会に集まった黒人庶民ですが、トミーのを

 聞いていると、白人マダムがラウンジ・テイブルで「あら、いい歌ね」と呟くのが聞

 こえるみたいです。とても滑らかで流れるような唄自体は決して悪くはあり

 ませんが、やはり社会状況を考えるとどうしても白人に媚びて食いつなぐ宿

 命が見えてきてしまいます。この時代、ナット・キング・コールですらギリギリのとこ

 ろに居たんですから。

  この『ザ・トミー・エドワーズ・シングル・コレクション 1951-62』は、彼がこの期間に

 MGMレコードに残した吹き込み52曲で構成されています。ライオンが吼えるメトロ・

 ゴールドウィン・メイヤーズの音楽部門ですから、娯楽路線重視に変わりはありません。

 このトミー・エドワーズもそこで運命を決められてしまったようです。全体にアレンヂ

 がどうしても釈然としませんが、流石に佳曲が多く収録されています。

  こんな歌も入っていました。フレディ・フェンダの十八番、

  「シークレット・ラーヴ」。

M05.Sectret Love(2’44”)Tommy Edwards 

-S.Fain, P.F.Webster-  Acrobat ADDCD3192

N  そして、大いに意外だったのはこれです。

  「恋の殺虫剤」。

M06.Now And Then There’s A Fool Such As I(2’39”)Tommy Edwards

-W.Trader-  Acrobat ADDCD3192

N  「恋の殺虫剤」なんて邦題が付いている訳のない、「ナウ・アンド・ゼン、ゼアズ・

 ア・フール・サッチ・アズ・アイ」でした。これを「ナウ・アンド・ゼン、ゼアズ・ア・フール

 『殺虫剤』」と唄うのですよ、洋楽オヤヂたちが。

  もう絶対に店終いをしてるはずの洋楽カラオケ屋が渋谷駅の南口にその昔あり

 まして、仕事の先輩たちに連れて行かれた事があります。「おう鷲巣、お前も

 なんか行け」なんて言われて、たまたま目にした曲目表にあったのが、「ナウ・

 アンド・ゼン、ゼアズ・ア・フール・サッチ・アズ・アイ」でした。すると酔っ払ったオヤヂ

 たちが「おう、殺虫剤か」なんて大騒ぎになりました。わたしの唄自体は誰

 も聞いてはいないのですがね。

  これまでこの歌はエルヴィス・プレズリでしか聞いた事ありません。その仕様は

 楽曲、唄、編曲、演奏すべてケチの付けようがない出来映えです。特にエルヴィス

 がノリノリで唄ってるのが気持ちよく伝わって来ます。間奏の手拍子は、絶対に

 本人だな。オリヂナル・ヒットのハンク・スノウもどこかにあるはずです。聞いてみよう。

  今朝はエルヴィス・プレズリでどうぞ、

  「ナウ・アンド・ゼン、ゼアズ・ア・フール殺虫剤」。

M07.Now And Then There’s A Fool Such As I(2’32”)Elvis Presley

-W.Trader–  RCA  07863  66050

M08.野崎小唄(2’57”)田端義夫

-S.Imanaka, Y.Ohmura-  キープ2CD-464  

N  「殺虫剤」に続けて「野崎小唄」、田端義夫でした。

  新型コロナウイルスの感染は今も絶頂に至っておらず、警戒状態が続いています。

 健康な皆さんはぜひ手洗い励行で防御して下さい。

  それはそうと、個人タクシー協会の新年会から感染が拡がったのは事実のよう

 ですが、その報道の際には、あたかも屋形船での新年会が悪かったように言

 われています。それに対して、わたしは毎回「違うだろう」と、憤っており

 ます。こういう時に発言力がなく抵抗出来ない存在を悪者にして虐めるのが

 大手報道機関の常套手段です。気を付けて下さい。

  個人タクシー協会と屋形船支援のために、「野崎小唄」をお聞き頂きました。「ど

 こを向いても菜の花さかり」ですから、季節的にもぴったりです。個人タクシー

 協会、屋形船、絶対に悪くないぞ。悪いのはここまで放置して彼岸が過ぎる

 のを待っている、この国の構造だ。

   わたしはこの「野崎小唄」のオリヂナルとされる東海林太郎版で父親がよく唄

 っていたのに親しんでいましたワン・コーラスなら覚えています。ただし田端義夫

 の今のは、多分全盛期を過ぎた頃の吹き込みでしょう。唄は流石の節回し、

 脱帽です。ただしバタやんの「春」と言えばならこれでしょう。

M09.十九の春(3’53”)田端義夫

-trd.Y.Mototake-  キープ 2CD-464

N  「十九の春」田端義夫でした。沖縄俗謡歌という事です。田端義夫が琉球を

 旅公演した時に聞き染めて持ち歌にした、という説があります。実にいい歌

 ですね。男が女の歌を歌う歌謡曲の悪しき伝統的手法も、これだけは許して

 やる。わたしと師、朝倉喬司を繋いでくれた恩義のある一曲です。

  さて、「春を待つこころ」に因んだ楽曲をもう一つ、リチャード・ロジャーズ作曲

 の「スプリング・イズ・ヒア」そして「ヨー・ストーリー」のメドリー、

  アーマド・ジャマルの即興ピアノでどうぞ。

M10.Spring Is Here / Your Story(5’00”)Ahmad Jamal

-R.Rodgers, Hart, B.Evans-  キングKKE 096 (JV570140)

N  「スプリング・イズ・ヒア」そして「ヨー・ストーリー」、アーマド・ジャマルでした。多分に即

 興的でしたが、ベイスとのデューオでしたから、ある程度の決め事があらかじめあ

 って、全て気分で進行したのではないでしょう。それにしても気持ち良さそ

 うに弾いていましたね。羨ましい。

  さてアーマド・ジャマルはピッツバーグ生まれのピアノ弾き。わたしの大好きな一人で

 す。世代的には1930年生まれですから、今年90歳になります。人によって

 はチャーリー・パーカーと同列に並べてその偉業を評する人もいる程の音楽家です。

  この「スプリング・イズ・ヒア〜ヨー・ストーリー」のメドリーは『バラード』という最新盤

 で聞けます。ゆったりしたい時、あるいはとてもせわしない時に思い切って

 聞いてごらんなさい、過ぎて行った時間が見えます。

  お忙しい現代人のあなたは、そんなことばかりもしていられませんね。

 刻一刻と訪れる新しい時を刻むかのような、別のピアノ曲で今日のリズム、テムポー

 に戻りましょう。4月ブルーノート東京にやって来るビル・ローレンス・トリオです。ロンドン

 のロニー・スコットのクラブでの実況録音盤から、

  「チャイナ」をどうぞ。

M11. China(6’40”)ビル・ローレンス・トリオ  

-unknown- BSMF 2

N  ピアノ・トリオというジャズの最小編成ながら、ベイスがイレクトリックという現代仕様の

 ビル・ローレンス・トリオで「チャイナ」でした。短いモチィーフを執拗に繰り返す辺りが現代

 的、いや今の人的といった方がいいかな。すべてが計算されているようで機

 械的に進行するのも今の音楽家風です。

  さて次は女の声。もう10年以上のカリアを持つ唄い手、ロビン・マッケルの新しい

 アルバムは全曲がカヴァです。そこからまず、ビリー・ホリデイで知られる、

  「ドント・イクスプレイン」。

M12.Don’t Explain(5’46”)ロビン・マッケル  

-B.Holiday,A.Herzog jr.-  BSMF 5090

N  「言い訳は言わないで」でしょうか。「ドント・イクスプレイン」、ロビン・マッケルでした。

 終了部分に被ってくる女声のバック・グラウンド・ヴォーカルがいいですね。大変に効

 果的です。

  夜遅く帰って来る同居人に対して、「分かってるわ、問答無用」と相手の説

 明を拒否するこの歌、確かにシャツに付いた口紅という物証を挙げられてしまっ

 ては、言い訳も出来ません。ただ今の世の中には求められても説明をしよう

 としない図々しい嘘つきがのさばっています。

  シンゾー、全ての事実を説明せよ、完璧に、だ。

M13.Mercsdes Benz(3’23”)ロビン・マッケル  

-J.Joplin-  BSMF 5090

N  同じロビン・マッケルのアルバム『アルタレイションズ』から、このカヴァは珍しいですね、

 ジャニス・ジョプリンの「ベンツが欲しい」でした。オリヂナルは無伴奏でしたが、こち

 らはヌー・オーリンズ調の厚めのサウンドが唄を支えています。

  欲しいのは、「メースウィーディース・ベンツ」と「カラー・テレビ」かあ。ジャニスは奇妙な

 塗りを施したポルシェ356を持ってたんじゃないかな。歌の内容と少々矛盾です

 ね。詳細不明ですけれど。

  さて先日、模型製造会社退職後、今は嬉々として古物商を営んでいる親友

 からLPレコードをかなりの量、貰いました。その中にとても興味深い盤があり

 ました。それらは近々集中的にお届けする予定ですが、ある朗読の裏で流れ

 ていた器楽曲に吸い寄せられました。

  昔のラジオの時間調整で多用されていたこの旋律、響き、・・・これですよ。

 調べてみたら、なんと例によって、ずっと前から持っていた盤に入っていた

 のです。

  ビリー・ヴォーン楽団です。

  「星を求めて」。

M14.星を求めて(2’12”)ビリー・ヴォーン  

-Hatch-  ユニバーサル UICY-80038 

N  耳にした事あるでしょう、「星を求めて」ビリー・ヴォーン楽団です。そうか、

 こういう題名だったのか。もう忘れないぞ。なんでも1960年公開の 英映画

 「恐怖のサーカス」の主題曲だったそうです。こんな優しい旋律が流れる中、動

 物、子供、有色人種の虐待される場面が続いたのでしょうか。白人は恐ろし

 いですね。それではサヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・・。

  それはともかく、今回の出会い、いや再会はなぜかとても嬉しかったです。

 曲目、演奏者が特定できた事もホッとひと安心でした。裕一くん、どうもあり

 がとう。

  さて、先週はラムブリン・ジャック・エリオットの「くよくよするな」をお聞き頂いた

 ボブ・ディランの還暦祝いアルバムから今朝も一曲どうぞ。

  ジョン・ゴーカです。

  「ジャスト・ライク・ア・ヲーマン」。

M15.Just Like Woman(4’15”)John Gorka

-B.Dylan-  BSMF 6187  

N  ジョン・ゴーカで「ジャスト・ライク・ア・ヲーマン」でした。やっぱり、ボブ・ディランはい

 い歌を作るなあ、心からそう感じますね。20世紀に入ってからしばらくは、 

 そういう実績を気分でぶち壊すような姿勢で音楽を続けていたようにも感じ 

 ましたが、彼の創り出した傑作は不滅です。来日公演は、もう売り切れか。

 観たい気がするなあ。 

  さて年初めにCDなどの整理をしたばかりですが、1ヶ月も経つとまた散ら

 かってしまって、先週また片付けを敢行致しました。気に入っても忘れてし

 まっていた盤に「再会」するのもこんな時です。

  あーそう言えばあったなコレが、で今朝はメイヴィス・ステイプルズの新譜から、

  「ブラザーズ・アンド・シスターズ」。

M16.Brothers And Sisters(3’32”)Mavis Staple

-B.Harper-  ANTI CAT.# 876790-2 

M17.Let It Rain(4’53”)Mina Agossi          

-B.Few-  Naïve NJ 621911  

N  メイヴィス・ステイプルズで「ブラザーズ・アンド・シスターズ」、そして片付けで「再会」

 した正体不明の黒人女性歌手ミーナ・アゴシの「レト・イト・レイン」でした。このオーストリ

 ア制作のアルバム『レド・アイズ』は、なぜ購入したのか分かりません。店頭の棚に

 並んでいたのを、ニーナ・シモンと間違えたような記憶がありますが、それは他の

 だったかな・・・。女性ヴォーカルをまとめて整理していて出て来ました。パースネ

 ルを読みますと、ドラマーが「オノエ・イチロー」という日本人でした。演奏自体、そし

 てミクス的にも控え目なドラムズですけれど、遅ればせながら極東の島国からエイル

 を送っておきましょう。フレー、フレー、イチロウ。

  今の「レト・イト・レイン」で「It’s Rain All Round The World」なんて唄われる

 と、「It’s Rainnin’ All Over Of The World」という行りがフィードバックして来ま

 す。続けて傑作LP『リズム、カントリー・アンド・ブルーズ』から、

  「レイニー・ナイト・イン・ジョージア」、サム・ムーアとコンウェイ・トゥウィティでお送りしましょう。

M18.Rainy Night In Georgia(5’12”)Sam Moore & Conway Twitty  

-T.J.White-  MCAビクター

M19.Goin’ Home(3’54”)Aaron Neville 

-trd.-   Tellit  Records7243 8 20381 2 2 EGO 20381

M20.遠い恋人(6’20”)マーヴィン・ゲイ    フィードバック

-M.Gaye, G.Fuqua, S.Greene-  ユニバーサルUICY-94041

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  「雨のジョージア」に続きましては、「遠き山に陽は落ちて〜ゴーイン・ホーム」、

 エアロン・ネヴィルでした。遠くの雷が印象に残ります。いい出来ですね。春雷には

 もう少しかな。その前に「春一番」ですね。

  そして今朝の最後に、史上最大の「キャーッ」が聞ける、マーヴィン・ゲイの1974

 年実況録音で「遠い恋人」をお届けしました。この「ディスタント・ラヴァ」と唄い

 出した時の嬌声は、シェイ・スチューディアムのビートルズ公演時の比じゃありません。文

 句なしに史上最大です。わたしはかつて、ここだけ何度も聞き返した事があ

 ります。

  そう言えば、マーヴィンの最新の未発表ライヴの時の映像が大久保のソウル・バーに

 ある、と以前申し上げました。それをこの間確認しに行きましたら、わたし

 の勘違いでした。今回観たら印象もまるで違っていて、つくづく記憶はあて

 にならない、と痛感した次第です。わたしに限っての事かもしれませんが。

  今お届けした1974年のライヴはマーヴィン自身の状態も含めて、最高の出来です。

 演奏陣も理想的な面子。ベイスはここでもジェイムズ・ジェイマスン、ヒムセルフ。素晴らし

 い。

  さて今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/efb9ec6cc85109e4f1282d82f370001a90a20b28

  ダウンロード・パスワードは、wgkcrjccです

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

   わたしは妙齢の女性から、しっかり三日月ホテルに誘われています。

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【中止】THE WHOの『TOMMY』大音量上映会に3組6名様を御招待!

【中止】THE WHOのロックオペラ『トミー』御招待企画!

【お詫び】

3月9日(月曜)ZEPP名古屋で開催予定のTHE WHOのロックオペラ作品トミーの大音量上映会ですが、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点から【中止】となりました。
それに伴いまして3組6名様の御招待企画も取りやめとさせていただきます。ご応募いただいたみなさん、申し訳ありません。

3月9日(月曜)夜7時半からZEPP名古屋で開催される
THE WHOロックオペラ『トミー』一夜限りのキネマ最響上映@ZEPP名古屋
にリアルロックスをお聴きの3組6名様を御招待いたします。

THE WHOが、ロックとオペラを融合させてしまった画期的な作品「トミー」をライヴハウスのダイナミックな音圧、ライヴ級の大音量、迫力の大画面で楽しめるという最高の上映会です。

そのイベントに3組6名様を一般自由席に無料御招待いたします!!

応募はメール、ウェブ、ツイッターでお待ちしております。

メールは、realrocksアットzip-fm.co.jp まで。
ウェブはZIP-FM websiteメッセージから。
住所、氏名、電話番号と『ザ・フーのイベント希望』と書いてご応募してください。

Twitterでの応募希望の方は、リアルロックスの公式アカウント(@realrocks)をフォローしていただき、該当ツイートをリツイートしてくださいませ!
当選者にはDMでご連絡いたします。
締め切りは、3月01日(日曜)朝5時までとさせていただきます。

ご応募お待ちしています。

イベントの詳細はコチラ

※トミーとは、、、
幼い時に目撃した事件のショックで心のうちに閉じこもり、
見ること、聴くこと、話すことができなくなってしまったトミーが成長と共に生まれ変わり、自由な世界へと解き放たれるというお話し。。。

Ozzy Osbourneの直筆サインプレゼント

家宝にしていいレベルです

な、な、なんと、今週のリアルロックスもプレゼントあり!

2月22日のリアルロックスでは、、、、

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※LPサイズの最新作のジャケット写真に直筆サインが入っています!

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