カテゴリー : Mornin’ Blues by IsaoWashizu

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/10/21

mb171021

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。ゴダイゴミナトノヨーコさん、「カンザス・シテ

ィ」いいですね、師走に取っときます。もうしばらく待ってね。さあ、今朝は

ライヴ・マヂックの朝です。民クル、ソウライヴと魅力的な顔触れですね、初日は。それ

に負けずに、「幻」も景気付けて行きましょう。ご存知かな、憶えてるかな、

ヲルター・トラウトです。

「ドゥ・ユー・スティル・シー・ミー・アト・オール」。

 

M01.Do You Still See Me At All(4’22”)Walter Trout feat. Jon Trout

-W. Trout-  Provogue PRD75282  Jon Has My Musical DNA  in the womb

 

N  ヲルター・トラウト、イギリスのブルーズ系ギタリストです。まだ「現」時代にロンドンで発行さ

れているギター雑誌の特別付録CDで、お届けした事があります。秋だったな。

先日レコ—ド屋でこの新譜『ウィ・ア−・オール・トゥゲザー』を見つけました。

全曲でケニー・ウェイン・シェパード、サニー・科学者・ランドレス、エリック・ゲイルズ、江戸川

ウインタ−などをフィーチュアしたブルーズ・ロック・アルバムです。力作、という表現が当ては

まる、力一杯の演奏が詰め込まれています。

今の「ドゥ・ユー・スティル・シー・ミー・アト・オール」は息子のジョン・トラウトとの競演で

した。「母親のお腹の中に居る頃から俺のブルーズを聞いている息子は、俺の

音楽DNAを受け継いでいる」と語ってます。ほぼその通りですね。マイナー・キイ

のブルーズ、いい感じでした。

次はここのところ元気なチャーリー・マッセル・ホワイトのハーモニカが冴えます。

「ディ・アザ−・サイド・オヴ・ザ・ピロウ」。

 

M02.The Other Side Of The Pillow(4’55”)Walter Trout feat. Charlie Musselwhite

-W. Trout-  Provogue PRD75282

 

N  「不倫合戦」のような歌でしたね。「ディ・アザ−・サイド・オヴ・ザ・ピロウ〜枕

の向こう側」。ちょっとジミ・ヘンドリクスが演りそうなテムポ感です。こういうのを

カッコ良く仕上げるのは結構難しいんですが、チャーリー・マッセル・ホワイトのハーモニカも冴え

ていて良い出来でした。

このヲルター・トラウトは、弾きまくり型のギタリストですが、このアルバムでは競演者か

ら沢山の刺激、閃きを貰ってる感じです。その象徴的な1曲を聞いて下さい。

誰だか分らずに2枚組を買って、その後ずっと聞き続けている白人若手ギタリスト、

ジョ−・ボナマッサとの掛け合いが竜巻のように繰り拡げられる素晴らしい表題曲、

「ウィ・ア−・オール・トゥゲザー」、うるさいですよ、ご用心。

 

M03.We All In This Together(7’57”)Walter Trout feat. Joe Bonamassa

-W. Trout-  Provogue PRD75282

 

M04.You Can Have Watergate(3’19”)Sweet Pea Atkinson feat. Mindi Abair

-J.Brown- Blue Note 00602557810196  was not was

 

N  ジョ−・ボナマッサを迎えて、ヲルター・トラウトの最新アルバム『ウィ・ア−・オール・トゥゲザー』、

表題曲をお届けしました。これはテイク1、つまり初回の演奏で「これ以上必要

ないね」とオーケイが出たんだそうです。ふたりの凄い集中力と冷静な余裕を聴

き出す事が出来ます。同時に強く感じたのは、ジョ−・ボナマッサは物事を端正に

仕上げる男なんだな、という事です。みなさん如何でしょうか。

続けてお聞き頂いた「ヲーターゲイト」は、スウィート・ピ−・エイトキンスンという1945年生

まれの黒人歌手の新譜『ゲット・ワッチュ—・ディザーヴ』から。彼はヲズ・ノット・ヲズ

のリ—ド・シンガーだった男です。なーんて分ったような事を言ってますけど、

このヲズ・ノット・ヲズというグループを、わたしは全く知らない。もはや死語とも

なったテクノ・ポップのバンドだとずっと思ってました。かなり違うらしいですね。

名盤『リズム・カントリー・アンド・ブルーズ』以来素晴らしい仕事を残しているドン・

ヲズが在籍していたらしい、という話を聞いて驚き、去年かな、エミルー・ハリスの

ライヴ盤のクレジットを見て「ドン・ヲズって最近ベイス弾くの」と萩原健太に訊ねた

ら、「え、知らないの、ヲズ・ノット・ヲズで弾いてたじゃない」と軽くあしらわ

れた経験しかないのです。ヲズ・ノット・ヲズ、未だに一度も聞いた事がない。工

場の屋根に見えるジャケットだけは何故かずっと憶えているんですがね。

そのヲズ・ノット・ヲズでリード・ヴォ—カルだったという注釈付箋に惹かれて試聴し

たら「こりゃいい」となって手に入れたアルバムが、今回の『ゲット・ワッチュ—・ディ

ザーヴ』です。曲によって制作がドン・ヲズとケブ・モで分かれています。今の

「ヲーターゲイト」はドン・ヲズの責任制作、ベイスはもちろん、ドンが弾いていました。

ミンディ・エイベアという人気女性サクスフォーン奏者が一緒に吹いてます。

アルバムを通して聞いていて、「なんかヲマックぽいなあ」と感じ始めたその矢先、

流れ出て来た音楽が、なんとこれでした。

 

M05.You’re Welcome, Stop On By(4’09”)Sweet Pea Atkinson

-T.Thomas, B.Womack-  Blue Note 00602557810196

 

N  「ヨー・ウェルカム、ストッポン・バーイ」、ご存知ボビ−・ヲマックのヒット曲です。大昔、ロス・

エインジェルズのラジオのライヴ番組でシャカ・カーンとデューオでボビ−が唄ってたのを聞いた

事があります。本当にカッコ良かったよ。ひょっとしたらその時のドラムズは沼澤

尚だったかも。それはともかく、今のスウィート・ピ−・エイトキンスンのは、唄が完全に

ヲマック節でしたね。声がほんの少し軽いかな、エイトキンスンの方が。

アルバム全体がこのようなヴィンテイヂ・ソウルの味わいに満たされていて、ゴキゲン。

でも決して古臭い訳ではありません。それは今、貴方が感じてくれている通

りです。わたしが店頭試聴器で聞いた一曲目が次にお届けするこの「ア−・

ユー・ロンリー・フォ−・ミー」でした。多分どなたもノックアウトされてしまうでしょう。

どうぞ、スウィート・ピ−・エイトキンスンです。

 

M06.Are You Lonely For Me Baby(3’20”)Sweet Pea Atkinson

-B.Russel-  Blue Note 00602557810196

 

N  スウィート・ピ−・エイトキンスンで「アー・ユー・ロンリー・フォ−・ミー、ベイビイ」。いいでしょう。

これもヲズの制作です。ドラムズがジェイムズ・ギャドスン、ベイスはドン・ヲズ。典型的

なR&Bスタイルです。それもそのはず、イントロのドラムからして、これとクリソツなので

あります。

 

M07.Searchin’ For My Love(2’29”)Bobby More & The Rhythm Aces

-B.Moore-  Kent CDKENT 140

 

N  ボビ−・ムーアとリズム・エイシズ1966年のヒット曲「サーチン・フォ−・マイ・ラーヴ」、ボビ−・

ヲマックも80年代にビヴァリ−・グレンからのアルバムでカヴァしてましたね。わたしはお

そらくゴールデン・カップスで聞いたのが最初ではないかな。時坊、デイヴ平尾が「ノ

ウ、ノウ、ノウ、ノウ、ノウ、ノウ」とやるのがカッコ良くってね。ブラウン管を見つめていま

した。ボビ−・ムーアはヌー・オーリンズ生まれ、アラバマのモンゴメリーで音楽活動をしてい

ました。マスル・ショールズのフェイムで録音したこの曲にレナード・チェスが目を着けて自分

のチェッカー・レイベルから発売し、ヒットに繋がったという事です。

名著スタックス・レコード物語にボビ−・ムーアはちょこっと出て来ます。この伝説的

なヒット量産ステューディオへ録音に来たらしいですね。とても礼儀正しく、しっかり

と練習も済ませており、作業の段取りも的確で驚かされた、と誰かが言って

たかなあ。これは、普段そうでない人たちとばかり仕事をしていた事の証し

でしょう。

さて先のヲルター・トラウト、スウィート・ピ−・エイトキンスンと、今朝の「幻」は看板に偽り

なしの内容でお送りしています。次もまた素晴らしい新譜。ヴァン・モリスンです。

情報を知らなかったので、先々週かな、レコ—ド店で見た時には驚きましたが、

聞いて再びクリビツテンギャウ。

これまでヴァンの作品は、正直言いますと、わたしには高尚過ぎました。も

ちろん大好きですし何の不満もありませんが、聞く度にわたしの理解出来な

いところで、何か凄い事を唄っているような気がしてなりませんでした。時

には近寄り難いほどの高潔さも感じ、わたしは俗な輩なので、こういうのを

あまり得意としないのです。

今回のは扱っている素材がわたしもずっと馴染んで来たブルーズやR&Bだと

言う事もあって、とても親しみ易い。演奏も単純にごく当たり前の形です。

時々ジェフ・ベックがウロウロしますけど、それもご愛嬌。ジェフは素晴らしい唄い手

たちと一緒に居るのが嬉しくてたまらない、といった感じです。

まずはお聞き下さい。

「ゴーイング・トゥ・シカーゴ」、誰と一緒に唄っているでしょうか。

 

M08.Goin’ To Chicago(5’29”)Van Morrison feat. Georgie Fame 

-C.Basie, J.Rushing-  Caroline International  SRDM 5703574

 

N  「ゴーイング・トゥ・シカーゴ」、まず唄い出したのは、そう、ジョージ・フェイムです。

始まって2分過ぎからヴァンが出て来ます。ジョージがバックグラウンドに回ると、ヴォ

ーカリーズの鬼男、ジョン・ヘンドリクス的なフレイジングが聞かれます。これも乙ですね。

ジョージはもちろんハモンド・オルガンも弾いています。ヴァンはギタ—とハーモニカ、上手で

すね。ゆったりしたリズムがまたタエです。ウッド・ベイスはクリス・ヒル、ジェイムズ・パウ

ェルがドラムズでした。アルバムではこのふたりとは別のリズムも使っていますが、全

体の統一感は乱れていません。

それではロウレンス・クートゥルのベイス、メス・クロウのドラムスで聞いて下さい。こんどは

「ストーミー・マンデイ」と「ロンリー・アヴェヌ−」の素晴らしいメドリーです。

 

M09.Stormy Monday / Lonely Avenue(5’31”)   

Van Morrison feat. Jeff Beck & Chris Farlowe  

-A.Walker, D.Pomus-  Caroline International  SRDM 5703574

 

N  「ストーミー・マンデイ〜ロンリー・アヴェヌ−」これも素晴らしい出来。ヴァンのアヴァンギャ

ルドなハーモニカ、光ります。ここで一緒に唄っているのは、なんとクリス・ファーロウ。

彼も伝説的なイギリスのR&Bシンガ—です。スト—ンズの「アンダー・マイ・サム」を唄ったん

ですよね、確か。ちょっとトム・ジョーンズ的な唄い上げ方は、イギリスのR&B実力

派の伝統でしょうか。イングランドとウェールズの違いがあるか。ジョージといいクリスと

いい、そしてジェフ・ベックなど昔の仲間とこうやって旧交を温めつつ、前向き

な創造に挑戦している姿、羨ましいなあ。

ではクリス・ファーロウ1967年のシングル曲を聞いてみましょう。全英33位だからヒット

してますね。

「ハンドバッグと外出着」。

 

M10.Handbags & Gladrags(3’25”)Chris Farlowe      

-Mike D’Abo-  Charley CD IMM Box 4/3

 

N  「ハンドバッグと外出着」、クリス・ファーロウでした。これを聞いて、おや、と思っ

た方も多いでしょう。ロッド・ステュアートが1969年のソロ・デビュ−・アルバムで唄ってま

した。わたしもほとんどおんなじだあ、と直感しました。では確認してみま

しょう。

 

M11.ハンドバッグと外出着(4’30”)ロッド・スチュワ—ト

-Mike D’Abo- ユニバーサル UICV-20027

 

N  あー、失礼。クリソツではなかったですね。印象的なピアノのリフが同じなので、つ

い似ていると連想してしまいましたが、大分違います。でも、ちょっと考え

させられる歌の内容とその表現、これには同じ物が流れています。まあ、こ

の頃のロッドは何を唄っても素晴らしい説得力があったのですけれどもね。

「ハンドバッグと外出着」、クリス・ファーロウとロッド・ステュアートで聞いてもらいました。

さて、今朝も「幻」電鉄、運行を開始します。あの後も次から次へと汽車

列車鉄道関連の歌が心に浮かんで来ましてね。人間がこの乗り物に馳せた想

いの深さに感心している次第です。ドキュメントの四枚組『トレインズ・アンド・カーズ』

からの発想でお送りして来ましたが、やはり自動車よりも汽車や列車の方が

想像力を刺激するのでしょうかね。スウィート・ピ−・エイトキンスンの「アー・ユー・ロンリー・

フォ−・ミー、ベイビイ」でも「ジャクスンヴィル行き最終列車」と唄っていましたね。汽

車列車から人間がもらったインスピレイション、これは古い時代に限らないようです。

マサチューセッツ州ウースターのまだ若いギター弾き語り男、デイヴ・ケラーも今年のアルバムで唄

ってます。

「鈍行列車」、今朝の始発です。シュッパーツシンコー。

 

M12.Slow Train(4’01”)Dave Keller     

-D.Keller-  Tastee Tone TT-3043

 

N  デイヴ・ケラー運転手の「鈍行列車」に続きまして、2番線を快速急行が通過致

します。危険ですので黄色い線まで下がって下さい。通過します。

 

M13.トレイン(2’41”)1910フルーツガム・カンパニー   

C.Ritchie/K.Jerry, K. Jeffry –  テイチク CD5-1

 

N  1910フルーツガム・カンパニーで「トレイン」でした。それまで「サイモン・セズ」とか「1,2,3,

レッドライト」などの童謡に毛の生えたような健全で分り易い歌を唄っていた1910

フルーツガム・カンパニーが大変身、マイナー・キイで求愛を絶叫したから、そもそもデッチ上

げの実体のない存在だと云う事を知らない日本のファンは大慌てでこの変節を

見守ったのでした。でもこの「トレイン」は大ヒット。その年の本邦初の国際的野外

ロックフェスティヴァル、箱根アフロディーテに来日した時は、肩までの長髪にタンクトップ・シャツ、

フリンヂ付きベストにレス・ポールを弾いていて、「あ、ロックだ」と誰もが驚愕しました。

果たして誰が1910フルーツガム・カンパニーの名で日本に来たのでしょうか。

この快速急行トレインは、去って行った恋人を連れ戻してくれるらしいのです

が、逆に恋人から逃げ出す時に汽車を使う男もいるようです。

ビッグ・ジョ−・ターナーが唄います。

「夜更けの弾丸特急便」。

 

M14.Midtnight Cannonball(2’32”)Big Joe Turner 

-J.Turner-  Rhino R2 72968

 

N  「誰かテケツを買ってくれ、お前から逃げ出すんだ、夜更けの弾丸特急便でさ」、

ジョー・ターナー1955の逃避行でした。ビッグ・ジョ−はどうやら深夜便専門のようで

すね。こんな「オリヂナル」曲も唄っています。

「ミドナイト・スペシャル・トレイン」。

 

M.15Midtnight Special Train(2’36”)Big Joe Turner 

-A.Ertegun, J.Wexler-  Rhino R2 72968

 

N  ア—メット・アーティガンもジェリー植草ラーも、これを「オリヂナル」曲登録するのは、遺憾

ですね。懲役刑で投獄された囚人たちがその光りを浴びると脱走に成功する

と奉られた列車を唄った「ミドナイト・スペシャル」と同じじゃないですか。ビッグ・

ジョ−のその前のヒット曲「コリナ、コリナ」そっくりな部分もあったりして、笑わせて

くれます。このC調さ、たまりませんね。

さて、全ての夜汽車はがヂョーヂア行きに決まっているという説があります。

1973年以来、43年間ずっと走り続けている古い車両ですが、まだまだ現役で

真夜中を突き進みます。

グラディス・ナイト女車掌ほか5人の男性乗務員が今夜も貴方をヂョーヂアにお連れ

致します。シュッパーツシンコー。

「夜汽車よ、ヂョーヂアへ」。

 

M16.Midnight Train To Georgia(4’36”)Gladys Knight & The Pips 

-J.Weatherly-  Music Club Deluxe MCDLX061

 

M17.Soul Tarin(5’19”)Bim Bam Orchestra   

-Bim Bam Orchestra-  Mud Club  MCBBOCD2

 

N  アフロ・ビートですね、「ソウル・トレイン」。トロムボーンのソロがアフリカの大草原を走る蒸気

機関車を連想させてくれました。ビムバム・オーケストラはフランスのグル—プですから、

フランス領のアフリカ大陸かな。「ゲット・オン・ザ・ボード」としきりに勧めます。料金

は後払いなのでしょうか。

さて「ソウル・トレイン」と言えば、フィラデルフィア発でしょう。もちろんこれです。

 

M18.T.S.O.P.(5’48”)MFSB  

-K.Gamble, L.Huff-  Legacy/Epic ZK 66689

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ 「アサー」入り P.B.B.B.

 

N  今朝の「幻」電鉄は、だいぶあちこちを走り回りました。ビムバム・オーケストラ

の「ソウル・トレイン」で連呼される「ゲット・オン・ザ・ボード」でまた某有名曲が閃

いちゃった。この電鉄、期間限定の運行でしたが、まだ続けましょうか。皆

さんの反応も大変宜しい。やはり汽車列車の持つ魅力なのでしょうね。

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/07bc17ce3dcb0c94a6786995d85069b4a22522cb

  ダウンロードパスワードは、1ingrke4です。 

今日、明日とライヴ・マヂック開催。わたしも行きます。会場でお会いしましょ

う。そして明日の衆議院選挙、こちらもお忘れなく。あなたの意見を、一票

に。わたしは既に期日前投票を済ませております。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/10/14

mb171014

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。今朝は先週の最後に思い出して悔

しかった1曲で始めます。10月の4日は、中秋の名月でした。しかし、満月

の二日前。雲が多くてよく見えませんでしたが確かに満月じゃなかった。そ

れはともかく、この歌です。

ザ・ビートルズ、「オッツキサーン」。

 

M01.Mr.Moonlight(2’37”)The Beatles

-R.L.Johnson- Parlophone CDP 7 46438 2

 

N  ザ・ビートルズ、「ミスタ・ムーンライト」でした。ジョンの唄が素晴らしい1曲です。発

表当時の解説ではポ−ルがハモンド・オルガンを弾いて、リンゴがアフリカン・ドラムを叩いた

との事ですから、彼等にとっては変則的楽器編成です。しかもオーヴァ・ダブで

はなくて、全員の同時演奏で吹き込まれています。彼らの柔軟性をもった演

奏能力の証明です。

ところでこれはガヴァ仕様。オリヂナルはこちらです。

 

M02.Mr.Moonlight(2’39”)Dr.Feelgood & The interns

-R.L.Johnson- Varese Sarabande  302 066 334 2

 

N  『ザ・アメリカン・ルーツ・オヴ・ザ・ブリティッシュ・インヴェイジョン〜英国勢興隆のアメリカ・

ネタ』というわたしの大好きなアルバムから、快感センセと研修生たちで「ミスタ・ムーンラ

イト」でした。この僅かな1例をとっても、ビートルズの咀嚼能力の高さが分りま

すね。しかもこれは1962年の「ダクタ・フィールグッド」というシングル盤のB面曲だ

ったと言いますから、名曲発掘嗅覚の鋭さにも脱帽です。

さて満月ではないチューシューの名月、みなさんはご覧になりましたか。先ほど

も言いましたように、雲間に見え隠れするお月さんは確かに左上の方が欠け

ていました。それを見ているうちに、月は真円形なのか、という今までに抱

いた事のない疑問が涌いて来ました。地球だって経度方向に延びた楕円球で

しょ。段々不思議な気持ちになってきて、思い浮かんだ1曲が、これです。

 

M03.Moonlight Sonata(5’01”)Brian Pezzone

-L.V.Beethoven-  Compass Productions  L532-188-2

 

M04.今宵の君は(2’21”)ザ・ジャガーズ

-J.Kern, D.Fields-  東芝 CP32-5817

 

N  ご存知ベイトーヴェンのムーンライト・ソナタ、そしてそのリフを上手に取り込んだザ・ジャ

ガーズ「今宵の君は」でした。「月光の曲」は作られた後で「あたかも水面に

映った月が微かな波で揺れ動いているような」雰囲気からの連想でこう呼ば

れるようになったそうなので、創作の契機と月は無関係ですが、昼間の太陽

よりも人の心にさまざまな想いを呼び起こす存在ですね、お月さんは。

そしてその光りは大判千枚にも値します。

 

M05.月光価千金(2’24”)榎本健一

-L.Shay, W.Jerorme, C.Tobias, S.Namijima-  東芝 TOCT-6019/20

Get Out And Get Under The Moon

 

N  榎本健一の「月光価千金」、唄い出しから「美しいシ−トに」です。「両手」

の巻き舌もカッコいい。「R」の発音は合格です。ひとり芝居のように繰り拡げ

られるエノケン劇場、聞き惚れてしまいます。ただ唄われている内容にはお月さ

んは全く出て来ません。題名に偽りあり、ですね。この他に偽りのない訳詞

もあるそうですが、わたしは未だ聞いた事がありません。誰がどんな風に唄

ってるんだろう、興味ありますね。

さて、先日のチューオーエフエム生放送の時に兵庫県豊岡市石坪慎一郎さんのリクエスト

でお送りした水前寺清子の「だめでもともと」、その時によく似た題名で「だ

めでもともと音頭」というのがあるらしい、とお話ししました。その時は楽

曲確認が出来ていなかったのですが、辿り着きましたよ。

まずはお聞き下さい。

「だめでもともと音頭」、水前寺清子です。

 

M06.だめでもともと音頭(4’05”)水前寺清子

-T.Hoshino, S.Kitajima- クラウン CRCN-41124

 

N  「だめでもともと音頭」、水前寺清子でした。当初は同じ歌を音頭調に再編

曲した物ではないかと考えていましたが、まったくの別モノでしたね。唄われ

ている主題にはそれほど大きな違いはありません。この頃「だめでもともと」

という言葉が流行ったのかな。シングルのA面にはなっていませんね。

水前寺清子はクラウン・レコードの自社番、花王石鹸提供「歌う王冠」で、デビュ—

の時から知ってます。「365歩のマーチ」に代表される前向き努力推奨歌で高度

成長期を風靡しましたが、早々にキャラクタ—を固定されてしまった感がありまし

て、正直なところ本人は辛かったんじゃないかな、このパブリック・イメヂが。

心中お察しいたします。

それではもう一度「だめでもともと」を聞いて下さい。1970年10月の発表

です。

 

M07.だめでもともと(3’34”)水前寺清子

-T.Hoshino, M.Yoneyama- クラウン CRMEG-10387

 

N  「だめでもともと」水前寺清子でした。さてその時にお送りしたもう1曲の

珍品歌謡、坂本スミ子の「メロンの心」、「気持ち」ではなく「ココロ」でしたね。訂

正のココロ。

その後、「『日本民謡とラテン・リズムの融合』って『ドドンパ』じゃんか。ん

なもん、とっくにやってる人達がいるんだよ~って話。だからおスミの『メロンの

心』は重要なんだよなぁ~~」という投稿を頂きました。送信者は、あの「さ

さきがく」という人です。

これ民謡クルセイダーズの「ホ—ハイ節」の事を言ってるのかなあ。改めて聴き直し

てみましたら、確かに「ドドンパ」に聞こえない事もないですね。ただ彼らに

その認識があったかどうか、不詳です。「ドドンパ」ねえ。だったらもう少し

軽薄さを意識的に強調すると思うんですが。

その代表例をどうぞ。

 

M08.お座敷小唄(2’13”)和田弘とマヒナスタ—ズ  

-pd.,A,Mutsu-  キング KICX 2725

 

N  和田弘とマヒナスタ—ズで「お座敷小唄」でした。これ、オリヂナルじゃないですね。

レイベルがキングで、安倍律子とのデューオになってます。図書館で借りて来たんだ

けど、歌謡曲の世界では本人が平気で吹き込み直すから、よく調べなくては

いけませんでした。失礼。近々正式な原ヴァージョンをお届けしましょう。ただ、

原仕様とそれ程の違いはないと思いますよ。「ドドンパ」のリズムはむしろこち

らの方が強調されているでしょう。

この「お座敷小唄」は、その成立にかなり複雑な背景をもっていますが、

簡単に言うと「作者不詳の俗謡歌」となるんでしょうか。この頃は忘年会が

始まる12月になると決まってこの種の「小唄歌謡曲」が流行りました。それ

に「ドドンパ」のリズムは最適だったのです。

 

M09.東京ドドンパ娘(3’28”)渡辺マリ

-T.Miyagawa, Y.Suzuki-  ビクター VICL-5109

 

N  これは カッコいいですね。渡辺マリの「東京ドドンパ娘」です。1961年にヒット

したのを朧げながら憶えているなあ。その頃わたしはこの手のイカレた音楽に

惹かれ始めていたのですが、カテーのジジョ−でなかなか親しむところまでは辿り

着けませんでした。よく同じ学級の不良が「ドドンッパ、ドドンッパ、ワッタシの

ムーネーに」と唄っていましたね。小学校1年生で、既に不良。どんな奴だ。

「ドドンパ」はどうやら国産のビ—トらしいのですが、「フィリピン・マムボ」とも

呼ばれていた事があるそうです。フィリピンのダンス・ビートが土台になってるよう

ですね。ノヴェルティ風味満載、きわめて安易で脳天気、こんなビ—トも世界に珍し

い。スウィングからエイト・ビートへ移って行く間に、この国にはこんな素敵なリズムが

生まれていたのです。

 

M10.松の木小唄(2’53”)三島敏夫

-pd. M.Nishizawa, arr.by T.Mishima –  コロムビア 2CD-457(GES-14)

 

N   これも年の瀬小唄として流行ったかな。三島敏夫「松の木小唄」です。彼

は不思議な、魔力と言った方がいいような雰囲気の唄い手で、子供のわたし

は気持ち悪くて仕方なかった。この嫌らしさは、別格ですね。今の1曲でその

「味」は充分に伝わります。ここでも控え目な「ドドンパ」ビートが全体を支

えています。洋風のナイトクラブでもお座敷でも通用する万能リズム、「ドドンパ」。

大変ケッコ—です。結構なことね、ジョン。本当に結構なことよ。

 

M11.Eghit Days A Week(2’46”)The Beatles  

-J.Lennon, P.McCartney-  Parlophone CDP 7 46438 2

 

N 再びザ・ビートルズ、先ほど同じアルバム『売り出し中』から「エイト・デイズ・ア・

ウィーク」でした。突然これが出て来たのにはワケがあります。

「お座敷小唄」や「松の木小唄」などは国産ゲテモノ歌謡曲のコムピ盤に収録さ

れている事が多く、またこういう盤には非常に珍しい一発曲が入っていたり

するので、わたしも見つけた時には手に入れるようにしています。殆ど1回限

りの発売で廃盤になってしまう運命です。今回「松の木小唄」を日本コロムビア

のサブ・チャンネルから発売された『宴会・お座敷艶歌』という2枚組で探していた

時に、発見したのですよ。今の「エイト・デイズ・ア・ウィーク」創作の基になった

歌謡曲を。

これです。五月みどり「一週間に十日来い」。

 

M12.一週間に十日来い(3’21”)五月みどり

-K.Kojima, M.Endo-  コロムビア 2CD-457(GES-14)

 

M13.I Stand Alone(3’39”)Al Kooper

-A.Kooper-  Columbia  88875099072

 

N  五月みどり「テン・デイズ・ア・ウイーク」でした。それに続けたのはアル・クーパー

3週連続で、「アイ・スタンド・アローン」でした。「ソフト・クリームを持っている」自由の

女神に扮したジャケット画で知られる、あのソロ作『アイ・スタンド・アローン』の表題作で

す。「アイ・スタンド・アローン~わたしは一人で立っている」、ここでアル・クーパーはヌー・

ヨ—ク港に立つ自由の女神になって、行き来する人々の営みをじっと見て、さま

ざまな事を思い浮べる。このアルバムは全編に沢山の具体音/効果音が含まれて

いて、それがアメリカ合衆国の音楽であるかのように構成されています。自由の

女神の耳にも、沢山の会話、騒音が入って来ることでしょう。マイケル・ブルームフィ

ールドがイレクトリッック・フラッグを結成して、あらゆる雑音の集合として「アメリカン・ミュー

ジック・バンド」を提唱した発想も実はここにあったのではないか、とも思えま

す。「アイ・スタンド・アローン」はアルバムを象徴する1曲です。

一方、わたしはこの表題曲を聞く度に「幸福の王子」を思い出します。ツバ

メに自分の身体を覆う純金板を剥がさせて恵まれない人間に届けさせ、最後に

は自分が崩れ落ちてしまうというオスカー・ワイルドの短編です。アルの意図はもう少

し別の所にあったかも知れませんが、先週「ケンタキーの青い月」を聞いた後、妙

に想いが昂って、今朝お届けしました。ブラッド、スウェット、アンド・ティアーズそっく

りな管楽器のリフが出て来ましたね。

早朝労働に勤しむ女性のリクエストで聞き始めたアル・クーパーの世界、正直これま

で疎遠でした。時間をかけて、もうちょっと探索してみます。

今朝は昔の音楽ばかりですね。最も古いのは1801年ベイトーヴェン作のピアノソ

ナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2「幻想曲風ソナタ」です。凄いなあ。そこで新

譜から、と言っても原曲はマイケル・フランクス1976年の作品です。

「マンキ・シー、マンキ・ドゥ」、ティム・トリファズ。

 

M14. モンキ−・シー、モンキ−・ドゥ(3’29”)ティム・トレファーズ  

-M.Franks- Pヴァイン PCD-24673

 

N  コ—ダ部分で出て来る女性のバック・グラウンド・ヴォーカルが魅力的でしたね。何と

いう人だろう。ティム・トリファズでマイケル・フランクスの「マンキ・シー、マンキ・ドゥ」でした。

日本でマンキ・ダンスが流行ったのは1967年から68年、メイジャー・ランスの「満期」

が63年ですから、発祥の地アメリカではもっとずっと前でした。わたしは「マンキ」

といえばミラクルズの「ミッキーズ・マンキ」をすぐに連想します。タミ・ショウのあのエクサイテ

ィングなダンス場面が忘れられません。

では「ミッキーズ・マンキ」ミラクルズ、「マキです。安全運転お願いします」意味不明。

 

M15.Mickey’s Monky(2’44”)The Miracles   

-W.Robinson- Motown 31453-0420-2

 

N  カッコいいね、「ミッキーズ・マンキ」ミラクルズ。タミ・ショウではスモ—キ—と他のメムバが向き合

って振りの掛け合いをするんです。わたしは二十歳を過ぎてから観ましたが、

性的に興奮しました。密林の奥に住む民族の祈祷儀式のようにも見えました。

さて同じモータウンのレイベル・メイト、フォートップス。以前「松笠公園」のフル・ヴァ—ジョン

がCDになっていないからと、ひどく音の悪いLPで聞いてもらったことがあり

ます。この間の片付けの時に出て来たごく初期の2枚組に、なんと6分31秒で

しっかり入っていました。今朝はあらためてその長尺でお聞き頂きます。冒

頭部分がほんの少し切れているような気もしないようではないのですけれど、

リーヴァイ・スタブスの泣き節、ご堪能下さい。

フォートップス、「マッカーサー・パーク」。

 

M16.MacArthur Park(6’31”)Four Tops 

-J.Webb- Motown 530 190-2

 

M17.男が女を愛する時(2’55”)パーシー・スレッジ 

-C.Lewis, A.Wright-  ワーナー 20P2-2368

 

N  フォートップス「マッカーサー・パーク」に続けましては、缶コーヒーのコマーシャルでしきりテレビ

から流れているパーシー・スレッジの名唱「男が女を愛する時」です。印象的なイント

ロからハイトーンの唄が始まる瞬間までのほんの僅かな時間です。ベタついたナレイション

も許してあげましょう。このコ—ヒ—は十年ほど前の発売時にスティーヴィー・ワンダーに

オリヂナルのコマ—シャルソングを唄わせてましたね。次は何をするのだろう。

さて同じアトランティックからのソウル・ミュージックで、この時季にとてもしっくり来る1

曲をお届けしましょう。

マージ・ジョセフ、ご存知でしょうか。彼女のアトランティックでの第一弾アルバムから、

アル・グリ—ンの名作「レッツ・ステイ・トゥゲザー」。

 

M18.レッツ・ステイ・トゥゲザー(3’25”)マージ・ジョセフ

-A.Green-  ワーナー WPCR-27535

 

M19.スタンド・バイ・ミー(2’59”)ベン・E・キング

-J.Leiber, M.Stoller, P.Spector-  ユニバーサル UICZ-1055/6

 

N  今朝、聞いてよかった、そんな気がするマージ・ジョセフの「レッツ・ステイ・トゥゲザ

ー」、如何でしたでしょうか。彼女はアリサ・フランクリンの後継者としてスタックス/ヴォル

トからアトランティックに引き抜かれました。このアルバムは当時新進気鋭のアリフ・マーディン

がアリサとほぼ同じ制作環境で仕上げた物です。弦が秋を感じさせますね。聞い

てよかったな、本当に。

その次は言わずもがなの「スタンド・バイ・ミー」、ベン・E・キングです。これは

図書館で借り出した、ヒット映画の主題歌を集めたアルバムにたまたま入っていた

トラックで、アトランティックR&Bの流れでお届けしました。同名映画の主題歌でしたね。

先週「ドリーム」という映画を観ました。アメリカ合衆国の黒人差別を背景に航空

宇宙局で働く勇敢な女性3人の物語。いい作品でしたよ。挿入されている音楽

も最初の方は60年代のR&B中心で文句なしでしたが、終了部分で有人衛星の

発射に成功し、帰還するまでの長いシークエンスで流れている音楽が、どうにもこ

うにもある既存の映画音楽に聞こえてしまって仕方なかったので、確認の意

味でもう一度、そちらを聞いてみる事にしました。それで図書館に行ったの

ですよ。

これです、ヴァンゲリス「炎のランナ—」。どうぞ。

 

M20.炎のランナ—(3’40”)ヴァンゲリス    

-Vangelis-  ユニバーサル UICZ-1055/6

 

M21.ヴェジョ(2’41”)アルヴァーロ・ランセッチ

-unknown-  Pヴァイン PCD 25243

 

N  懐かしいでしょう、ヴァンゲリス「炎のランナ—」。わたしは昔日曜日の深夜に放送

されていたラジオ番組「ナガオカ・ワールド・ミュージック」でかなり長い間続けて流れて

たのを思い出しました。キャッシュ・ボックスのチャ—トでずっと好成績だったのでしょ

うね。

かなり話題になった映画は観てまいせん。あら筋も未だに知りません。長

距離走者の成功物語なんでしょうか。

「ドリ—ム」ではハピー・エンドの場面で今のメロディに酷似した音楽が鳴り続ける

もので、気になって気になって、クライマクスに没頭出来ませんでした。スコアはハービ

ー・ハンコックがバイト的にやってたみたいです。サントラ盤は2種類が出てまして、ファレル・

ウイリアムズが全編に絡んでますね。「ドリーム」、いい映画ですよ。まだ公開中。

お早めにご覧下さい。

その次のポルトガル語の歌は「ヴェジョ」、アルヴァーロ・ランセッチというブラジル人。彼

の地ではかなりの売れっ子のようです。短いながら一瞬の涼気を吹き込んで

くれました。最新アルバムは11月上旬の発売。通して聞いてみるつもりです。

さて先週の「幻」電鉄、「定刻通り運行中」と申し上げておりましたが、

発車を忘れた運転手がいました。臨時ダイヤで今朝の始発便とします。

本来は「サンフランド行き最終便」、ジョニ—・ダンカンとブル—・グラス・ボーイズです。

 

M22.Last Train To San Ferando(2’26”)

Johnny Duncan & The Blue Grass Boys

-S.Devere,R.Padmore-  ACE CDCHD 1450

 

M23.The Train From Kansas City(3’18”)Shangri-Las

-J.Barry, E.Greenwitch-  ACE CDCHD 1450

 

M24.Kansas City~Hey,Hey,Hey(2’33”)The Beatles 

– J.Leiber, M.Stoller, R.Peniman-  Parlophone CDP 7 46438 2

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ 「アサー」入り P.B.B.B.

 

N  ジョニ—・ダンカンとブル—・グラス・ボーイズで「サンフランド行き最終便」、次発は

シャングリ・ラーズが乗った「カンザス・シティからの列車」、そして折り返し運転で、

三度ザ・ビートルズ、また同一アルバム『売り出し中』から連結車両で「カンザス・シテ

ィ〜ヘイ、ヘイ、ヘイ」でした。

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/df932f8ec573beb429d729779182d81b1fbd9778

   ダウンロードパスワードは、nyx391fbです。

夏のように暑い日のあと急に冷えて来ました。もう午後6時で真っ暗です。

今朝の日の出は午前5時45分。昼間は12時間を割り込んでいます。月日は

風のように去って行きますね。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/10/07

mb171007

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

N おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。生放送直後の日程がちょいとばか
りキツかったので時間がかかりましたが、体調も復活してまいりました。生の
余波はまだ続いております。
「俺は生きる証しを見つけたんだ。一人きりで死んでなるものか」、同感。
ル−カス・ネルスンです。「ダイ・アローン」

M01.Die Alone(2’39”)Lukas Nelson
-L.Nelson- Universal Fantasy 0888072033481

N 唄い出しからして声が父親ウイリーにクリソツでした、ル−カス・ネルスン「ダイ・アローン」。先々
週に引き続き登場です。このアルバム、良く出来てますね。まず何よりも、言葉
をうまく音楽に絡ませる能力が流石です。ちょっとエレキを弾きまくり過ぎかな。
確かに上手いですが。全体の音も重過ぎ、これは性格の反映かな。いずれに
せよ手応え充分な1枚です。今の「ダイ・アローン」では4人を配した女性バック・グ
ラウンド・ヴォーカルが効果的でしたね。9月2日にサム・シェパ—ドの死去に捧げてお届
けしたボブ・ディランの「ブラウンズヴィル・ガ—ル」を思い出しました。
さてわたしが勝手にロドニー・クロウェルと間違えていたクリス・ステイプルトン、あの「ケン
タキ・ウイスキー」男です、彼の新作もなかなかの物でした。独特な節回しが随所に
感じられて、北米カントリ—の健全な成長を目の当たりにする思いです。完全にロッ
ク以降の音楽です。
今朝はその中から、非常にジョン・フォガティ調のこいつをどうぞ。
「セカンド・ワン・トゥ・ノウ」。

M02.Second One To Know(2’57”)Chris Stapleton
-C.Stapleton, M.Henderson- Mercury 0060255742069

N 「セカンド・ワン・トゥ・ノウ」、クリス・ステイプルトンでした。ブロック・コ—ドでイントロを造って
行くのが、正にジョン・フォガティでした。彼もギタ—の腕は確かですね。表に出な
い細かいところの大切さをちゃんと分ってる、そんな感じです。
さて男性新興勢力の次は女王さま、カントリ—皇后の登場です。数年前の実況録
音が出たばかり、と思ったら今度は1991年初夏にナッシュヴィルで行なわれた実演
の記録が発表されました。ナッシュ・ラムブラーズという男五人組と一緒の演奏は、
とても高品質。音楽も音質もちっとも古くない。エミルーの声は可愛いですね。
91年というと頂点に近づいてはいましたが、まだ今のように君臨してはいな
い頃です。
まずはお聞き下さい。ブルース・スプリングスティ—ンの書いた曲で、
「マンション・オン・ザ・ヒル」。

M03.Mansion On The Hill(4’25”)Emmylou Harris
-B.Springsteen- Nonsuch 7559-79390-7

N 「マンション・オン・ザ・ヒル」でした。多分スプリングスティ—ンは生まれ育ったヌー・ジャー
ジ−の工業地帯を唄ったのでしょうが、エミルーの唄からは野原が見えて来ました。
このアルバムでは、バックを付けているナッシュ・ラムブラーズのアンサムブルがとても良くて、
過剰ではない演奏がエミルーを引き立てます。アップライトのウッド・ベイスが功を奏して
いますね。
では彼らとの演奏で、ハンク・ウイリアムズを唄った「ローリン・アンド・ラムブリン」をど
うぞ。

M04. Rollin’ And Rumblin’(The Death Of Hank Willims)(3’34”)
Emmylou Harris
-R.Williams, L.Williams, R.Huskey- Nonsuch 7559-79390-7

N 「ローリン・アンド・ラムブリン~ハンク・ウイリアムズの死」でした。この実演収録の時の映
像がユーチューブに揚がっていまして、そこには「1992年」となっていますが、演
者の衣装がアルバム・ジャケット見開きの舞台写真と同じなので、この時、91年の撮
影でしょう。
ジャケットと言えば、昨今のCDは、紙製の昔のLPなら「二つ折り」と呼ばれた
形がかなり一般的になって来ました。片側の袖に盤、もう片方に解説書と収
まりも良いし、厚みがないので収納空間も稼げます。強度がないから、あま
り積み重ねられないけどね。
これ迄のPケースと呼ばれる汎用形は、盤そのものの出し入れがし易くて便利
なのですが、材料も紙だけだからこっちの方が環境的にも宜しいのではない
か、とも思われます。輸入品の場合は袖に剥き出しで盤が入っているのに抵
抗がありまして、わたしは薄手のビニール袋に入れ直しております。国内だと値
段の面でまだ汎用形が優勢ですが、生産量の問題ではないでしょうか。
いわゆる「紙ジャケ」は縦横比の関係でサイズが一回り大きくなってしまいま
す。この「紙製二つ折り」が普及して欲しいですね。今朝使用したカントリ—音楽
の新譜はすべてこの形でした。
さて、先ほどの「マンション・オン・ザ・ヒル」、これは同名の歌がハンク・ウイリアムズに
もあります。スプリングスティ—ンも当然それを知っていて、先の自作曲に同じ題名
を付けたのではないでしょうか。ひょっとしたら創作のきっかけだったかも。
ではそちらも聞いてみましょう。
ハンク自身の唄で「マンション・オン・ザ・ヒル」。

M05.Mansion On The Hill(2’34”)Hank Williams
-Williams, Rose- ポリドール POOP 29001/7

N かつてソデにされた恋人が暮らす丘の上に建つ邸宅を眺めながら谷底のアバラ
屋で暮らす日々、どういう心持ちでしょうか。間柄が幼馴染みだったら実際
にある話かも知れません。毎日が嫌だろうなあ。それ以上は考えない事にし
ましょう。ハンク・ウイリアムズ、「マンション・オン・ザ・ヒル」でした。
ここで突然、音楽が変わります。

M06.Do You Hear Me Talking’ To You(4’04”)ピープルズ・プレジャー
-K.Yhomas- Pヴァイン PCD-24661

N なんとアナログのオリヂナル盤には40万円という値段が付いたというピープルズ・プ
レジャーのアルバム『ドゥ・ユー・ヒア・ミー・トーキング・トゥ・ユー』から表題曲でした。
40万円ですよ、40万円。かの有名な静岡ロックンロ—ル組合のLP『永久保存盤』
ですら10万円なのに、その4倍です。セリでつり上がったのかなあ。競争となる
と人間は冷静な判断力を失いますからね。9曲入りなので、まず44,444円分お
聞き頂きました。
それはともかく、決して一流ではない、田舎のディスコ・バンドです。正式に
は「People’s Pleasure with L.A.’s No.1 band Alive And Well」となるらしく、
そもそもピープルズ・プレジャーというグル—プ自体がデッチ上げだったかも知れませ
ん。母体はディスコの音楽形式が確立するちょっと前、まだ生演奏主体の飲食兼
遊び場に月単位で出ていたハコ・バンドでしょう。そこにテキト—な女性ヴォ—カルを注
して、「ゲット・ダウン」とか流行りの掛け声を繰り返させて、一丁上がり。当
時のディスコ曲は概ねこんな造りでした。この国だとビクタ—音楽産業が得意とし
ていましたね、こういうのは。
ただ40万円の値が付くだけあって、そこそこの面白さ。特にベイス・プレイヤー
はなかなかの才能と見ました。ヘンリ—・コックという、ここ以外では聞いた事のな
い名前ですが、フェンダ・ベイスがリズム音楽の核として表現領域を拡大して行く時
代を予言象徴するような演奏です。
次の44,444円分はインストゥルメンタルです。
「あの世みたい気分」。

M07.Heavenly Feelings(5’20”)ピープルズ・プレジャー
-K.Yhomas- Pヴァイン PCD-24661

M08.Got To Get You Off My Mind(2’21”)ニコ・ウェイン・トゥーサン
-J.S.McDonald- BSMF 2573

N ピープルズ・プレジャー・ウィズ・ナムバ・ワン・エルエイズ・バンド・アライヴ・アンド・ウェル
の「ヘヴンリー・フィーリングス」でした。ベイス、やるでしょう。考えようによっては、
彼の国ならばこの位の人はいくらでもいたのかも知れませんが、今この人、
何してんのかな、ちょっと気になります。
続いたR&Bはご存知「ガタ・ゲッチュ・オフ・マ・マイン」、ソロモン・バーク尊師の大ヒッ
ト曲です。カヴァしていたのはニコ・ウェイン・トゥーセイント、あトゥーサンかな。フランスのブル—ズ
狂、わたしは今回が初めての出会いです。13曲入りの新作『プレイズ・ジェイムズ・
コトン』からお届けしました。表題でお分かりの通り、今年3月16日、チャック・ベ
リ—の前に亡くなったブルーズ男、ジェイムズ・コトンに捧げられたアルバムです。
贔屓の引き倒し的に終ってしまうこの手の作品の中では、成功例でしょう。
コトン好きな思いはハ—モニカを聞けば充分に伝わって来ます。それ以上にわたしが
気に入ったのは、ヴォーカルです。下手な真似をしないで、自分流に咀嚼して唄
っているところに、とても共感出来ました。フランス人だというから発音にはど
こか問題があるのかも知れませんが、少なくともわたしには抵抗なかった。
黒人みたいに唄うんじゃなくて、そこから吸収した事を外さずに自然に唄う、
それでいてしっかりブルーズを感じさせる、心から良いなあ、という気分にな
りました。
次はあの名曲「コトン・クロップ・ブルーズ」です。

M09.Cotton Crop Blues(2’27”)ニコ・ウェイン・トゥーサン
-J.Cotton- BSMF 2573

M10.Rocket 88(1’58”)ニコ・ウェイン・トゥーサン
-J.Brenston- BSMF 2573

N ニコ・ウェイン・トゥーサンで「コトン・クロップ・ブルーズ」、そして「ロケット88」でした。ジ
ェイムズ・コトンもヴァンガードの3枚組『シカ−ゴ/ ブルーズ/ トゥデイ』でカヴァしてます。そ
れをお手本にしたようです。唄が良かったね。
さてこれは1951年型オールズモービル88クープを唄ったジャッキー・ブレンストンの決定的な
1曲ですね。ドキュメントの4枚組『トレインズ・アンド・カーズ』にもふたつの仕様で収め
られています。
先週、これと同等のコムピ盤があってここでも紹介した事を思い出しました。
『オール・アブロード』というエイスの鉄道唱歌集です。たしか武蔵小山で買ったな。
それを眺めていて、独自の鉄道路線を引いてみようと思い立ちました。
ではご乗車願います。ホ—ムと電車の隙き間にご注意下さい。
昨晩セントルイスを発車、夜通し走って参りました。鈍行夜汽車。当駅からその
まま「幻」電鉄、今朝の始発列車となります。運転手は、森慈英結。
ではシューウパーツシンコー。

M11.Night Train(2’58”)ジミー・フォレスト
-J.Forest- Pヴァイン PCD-4701

M12.Train Kept A Rollin’(2’47”)Tiny Bradshaw
-Bradshaw, Mann- Charly 43

M13.Stop That Train(3’13”)Keith & Tex
-T.Dixon,D.Harriott, W.Jones, K.Rowe- Ace CDCHD 1450

M14.むなしい恋 テイク2(2’24”)ロバート・ジョンソン
-R.Johnson- ソニー FCP 80046/7

M15.ザ・ミッドナイト・スペシャル (4’14”)クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル
-trd.- ビクターVICP-63514

M16.“武蔵と小次郎” part3 冒頭部 (0’44”)タモリ
-音楽著作物に非ず- ソニー MHCL 1238

M17.Psychedelic Train(2’05”)Derrick Harriott & The Chosen Few
-D.Harrio- Ace CDCHD 1450

M18.Blue Moon Of Kentucky(2’17”)Al Kooper
-B.Monroe- Columbia 88875099072

M19.The Last Train For Clarksville(2’45”)The Monkees
-T.Boyce, B.Hart- Music Club Deluxe MCDLX074

M21.One After 909(2’44”)The Beatles
-J.Lennon, P.McCartney- EMI 07243 595713 2 4

M22.Big Train(1’44”)Bobby Wayne
-B.W.Snyder- Ace CDCHD 1450

M23.Hell Train(2’37”)Billy Strange
-Strange- ドキュメント 222687-354

M24.Freedom Train(2’18”)James Carr
-S.Bogard, L.Rodgers,C. Wells- Ace CDCHD 1450

N 「幻」電鉄、運行状況は正常でございます。各車両のご案内を申し上げます。
まず「夜汽車」ジミ—・フォレスト
続きまして「恋人強奪終夜便」タイニー・ブラッドショウ
次発「あの列車を停めろ」キースとテクス
四番線から「むなしい恋」ロバ—ト・ジョンスン
南部特急は「真夜中の脱走列車」クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル
アフリカ大陸横断線車内放送「備前ナイロビ駅前」タモリ
以下「ラリッた暴走機関車」デリック・ハリオットとチョ—ズン・フュウ
「ケンタキー月見号」アル・クーパー
「恋の終列車」ザ・マンキズ
「彼女は909号の次の便」ザ・ビートルズ
「大型列車」ボビ−・ウエイン
「地獄急行」ビリー・ストレインヂ
そして「幻」電鉄、今朝の最終便は「耶蘇会解放線」ジェイムズ・カーでした。
皆さんは何処まで行かれましたか。途中鉄道のない邪賣珈を二度通過しま
したが脱線転覆などありませんでしたでしょうか。てんぷくトリオ三波信介がご
案内いたしました。
さて、「現」に戻って、ドブロの名手ジェリー・ダグラス率いる彼の楽団の新譜
から目玉の1曲です。
ジミ・ヘンドリクスでお馴染みの「ヘイ・ジョ−」。目も眩むような超高等演奏技術
の応酬にお気をつけ下さい。

M23.Hey Joe(4’19”)Jerry Douglas Band
-B.Roberts- Rounder 1166100259

M24.Sympathy For The Devil(6’29”)The Rolling Stones
-M.Jagger, K.Richards- ポリドール P25L 25043

後TM:ボーン・イン・シカゴ 「アサー」入り P.B.B.B.

N 最後はご存知「悪魔に寄せる同情」、ザ・ローリング・ストーンズでした。いつ聞い
ても素晴らしいですね。これはビ—トルズにも出来ないね。躍動感溢れるベイスは
キース・リチャードが弾いているという話をずっと昔に耳にした事があります。本当
かも知れません。ミック・ジャガーは、ジーザス・クライストの処刑に関わったピラト、悲
劇のロシア皇帝アナステイシア姫など歴史上の有名人を引き合いに出して、自分が如何
に縁起の悪い男であるかを訴え続けます。
そして中盤に突然、
「俺は叫んだ、ケネディ一家を殺したのは誰なんだと」
という行りが出て来ます。ジョン・フィッツジェラルドに続いて弟のロバート・フランシス・
ケネディが暗殺されたのは1968年の6月。正にこのアルバム『乞食の晩餐会』録音
中の出来事でした。多分ミックはその報道を聞いて閃いたんでしょう。如何にも
彼らしい。
今朝この傑作をお聞き頂いたのは、その次に来る言葉を確かめるためです。
ミックはこう唄うのです。
「今となっては結局、その犯人は俺とあんた達だろう」
ここです。すべては自分たちのしでかした事なんだ。因果応報、自業自得
ですか。レゲの「アイ・アンド・アイ」とも繋がる考え方のようにも思えます。ミック
がそこまで考えていたかどうかは不明ですが、十代の頃からわたしは妙な納
得がありました。
さて、お立ち会い。強引な解散の後、愚かな議席対策、権力闘争に明け暮
れて自滅しかねない野党勢力。既に危機を脱したかのようなヨユーの独裁与党。
この茶番劇は毎日のテレビ・ショウで長い時間報道されています。正に恰好の題材
ですね。その前までは品行の怪しい代議士たちの話題で持ち切りでした。そ
こに毎朝出て来て得意満面で喋ってる男女たち・・・。
しかし、あらゆる特権で固められた地位に、これらの、お話しにならない
頭が悪く下品な人間たちを選び送り出したのも「俺とあんた達」なんです。
この選挙民不在の政争への怒りから「投票しない」運動も起こりつつある、
と聞きました。でもそれじゃダメ。はっきりと意思表示しましょう。わたした
ちの権利はこれだけです。そしてその後も何をしているか、追っかけましょ
う。頼むね。
トム・ペティ、三条正人と訃報が入っています。安らかにお休み下さい。合掌。
今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。
http://firestorage.jp/download/f14469f1f68ff59adeb42e890a8bccde86192013
ダウンロードパスワードは、27skje95です。
今朝もちょうど時間となりました。
こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/
「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。
そして全国で9500万人のあなたにも、アサー
今月の合言葉、「再放送するくらいなら生一回」。
あ、思い出しました。そうだった。忘れた。悔しい。来週はその1曲から
始めます。果たして・・・。アサー。

 

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/09/30

mb170930

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。心のサムバです。アーサム・ビーツに引き

続き、一夜限りの「オールナイト・ギンザ・ナウ」第二部「モーニン・ブルーズ」でお楽しみ

下さい。

こう始まる筈が、ちゃんと予定したようにはならなかった生放送でしたが、

お楽しみ頂けましたか。開始前に応援に来てくれた人たちもいて、クリビツテンギ

ャウでした。たくさんの差し入れや、鋭い反応の数々、どうもありがとうござ

います。

今朝はその時のプレイリストでご容赦下さい。翌日が新潟出張ではないにしても

忙しく動きのある1日だったので、翌金曜日は午前中死んでいました。今は

大丈夫ですが、振り返ってみれば、よく毎朝やってたなあ、という思い頻り。

そして「あの時オレも若かった」ではなくて、みなさんとのやりとりがわた

しを支えていたんだ、と気付きました。重ねてオン礼申しあげまする。

では中央エフエム84.0 2017年9月28日3時からの使用曲目表をご覧下さい。

 

01.I Can Hear Music(3’15”)The Ronnettes  

-P.Spector, J.Barry-  Lgacy 88697612862

 

02.だめでもともと(3’34”)水前寺清子

-T.Hoshino,M.Yoneyama- CRMEG-10387

 

03.Where Were You When I Needed You(3’12”)Al Kooper   

-A.Kooper/I.Levine-  Sony 88875099072

 

  1. Talk to me Talk to me(2’42”) Little Willie John

-Seneca- Real Gone Music  RGM-0046

 

05.She Loves You(2’10”)The Chipmunks   

-J.Lennnon, P.McCartney-  EMI-Manhttan CDP 7 48379 2

 

06.メロンの気持ち(2’14”)坂本スミ子

-C.Regual-  unknown  熱烈聴取者から贈与のCDRを使用。

 

07.Country Comfort(4’48”)Rod Stewart   

-B.Toupin, E.John- Mercury 558 059-2

 

08.At Last(2’59”)Etta James 

-Warren, Gordon-  MCPS NOT3CD093

09.I Love You Yes, I Do(2’47”)James Brown  

-S.Nix, H.Glover-  BSMF 7534

 

10.One September Day(2’49”)Nina Simone

-R.Stevenson-  Mercury  846 543-2

 

11.Will You Love Me Tomorrow(2’27”)Linda Ronsutatte

-J.Goffin, C.King-  アマゾンからMP3ファイルで購入。

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ 「アサー」入り P.B.B.B. 

 

N  わたしだけの部分は以上です。M01とM09以外はすべてリクエストでお届けし

ました。こういう1回だけの時には、このやり方が良かったと思ってますが、

如何でしたでしょうか。「レギュラーでないとリズムが摑めない」なんてかつては

さも上手に進行させていたような事を言ったらば、「帯でも週1ハコでもオタオタし

ていたのは変わりないぞ」と鋭く指摘されました。その通りですね。失礼。

これ以外は、後日確認してお知らせ致します。なにしろ客演選曲者がその日

新潟出張でしたので。あの場で控えときゃ良かったのですが、オタオタしていて

それどころではありませんでした。

後半のライヴ・マヂック予告特集はわたしの発案です。一度くらいあの伝説的な

「スタジオ・テクノポリス27」の時間帯でピーターと生の放送をしなきゃ、という考えが

ずっとありましたので、この話が持ち上がった時に「ライヴ・マヂックの告知を

ガンガンやっていいから」と誘い出しました。一部ではまずそれがあっての企

画ではなかったか、という誤解を生んだようですが、そうではありません。

ピーター・バラカンをあの時間帯に呼び出せるのは、ワツシイサヲしかいませんよ。まあ、

高額の出演料、あるいは多大なる利点があれば話は別ですが、首都圏で9人

の方々の為にですからね。

当日立ち合ってくれた中央エフエムの方々も、みなさんの凄まじい反応に驚い

ていました。当然だぜ。聴取者から「再放送を」という要望もあったそうで

すが、それは「もう一回ならまた生で」と、お断りいたしました。みなさん

もその方がいいでしょ。同録分をいつもの特別付録のように揚げるのも今回

はナシです。空間に消えて行くハカナキサダメのラヂオホーソーです。音楽も本来なら同じ

でしょう。固定されたレコ—ドやCD使っていますけれどね。今度は、必ずう

まくやるぞ。待っててね。あ、グリ子、ビス子、リス子それぞれの方々はすべて

別人なのですね。勝手に混乱しておりました。これもラヂオならでは。わたし

はみなさんにとっての「アシナガオジサン」になってるかな・・・。

今日は日帰りで大阪シュッチョーです。忙しそうで、カッコいいでしょ。来週からは

いつも通りに続けます。お楽しみに。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

 

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/09/23

mb170923

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。

まゆりんからお便りを貰いました。「九月ももう半分、音楽と一緒にゴキゲン

にいきましょう」、そうです。今朝はもう23日、彼岸の中日ドラゴンズです。

「この八月は知らない間に始まって気が付いたら終ってた」なんて言って

ましたが、「夏が終るまでに」ジュリ—・ロンドンの「夏の日の恋」が間に合って聞

けたのは、今年の夏の大きな収穫でした。

九月も同じでようで、@いう間に過ぎて行ってしまいます。そして今月中に

何とか聞きたかった1曲があります。

それはテムプテイションズの「トライ・トゥ・リメムバー」、見つけました。聞きましょう。

 

M01.想い出の9月 (3’02”)テンプテーションズ  

-T,Jones, H.Scmidt- ユニバーサル  UICY-77403

 

N  シンガ—ズ・アンリミテドのヴァージョンをお届けした8月26日に「LP3枚組を探さなき

ゃダメかな」と言ったらハチオ—ジーさんが「2枚組で持ってる」とのお答えだった

ので折りに触れて探していましたら、何と国内盤で出会いました。それも廉

価1,000円シリ—ズです。『イン・ア・メロー・ムード』というスタンダードを集めたアルバムに

入っていました。

まだ学校へ通っていた頃かなあ、モータウンのオリジナルと見れば買っていまして、

このLPも確か持っていました。その頃はこれらの楽曲を味わうには年功、経

験が不足していたようで、ろくに聞かなかったですね。「トライ・トゥ・リメムバー」

は当時の子分が3枚組のアンソロジーを持っていて、それで聞いて覚えていたよう

です。

本当に久し振りに聞いて、エディ・ケンドリクスのファルセトゥ・リ—ドだったのが意外で

した。記憶と違うなあ。皆様ご存知の通り、頻繁に起こる出来事なのですが。

先ほども言いましたように、このアルバムはテムプスのオリヂナル・ヒットの入っていな

い北米歌謡界定番曲集です。これ以前のゲーノー界では、こういうのを上手に唄

うのが是とされていまして、モ—タウンはそれと違う新しさ、「ザ・サウンド・オヴ・

ヤング・アメリカ」で全米を席巻した訳ですが、ベリー・ゴーディー・ジュニア自身はかな

り保守的な感覚の持ち主で、成功した唄い手には結構この手のスタンダード物を

吹き込みさせてますね。

ではテムプテイションズ、『イン・ア・メロウ・ムード』 からまた聞きましょう。

「ハロー・ヤング・ラヴァーズ」。

 

M02.ハロー・ヤング・ラヴァーズ(3’01”)テンプテーションズ  

-O.Hammerstain II, R.Rodgers- ユニバーサル  UICY-77403

 

N  「ハロー・ヤング・ラヴァーズ」でした。今のは全員のハ—モニ—で終始するこの頃でも

古い白人ヴォ—カル・グル—プのスタイル。フォ−・フレッシュメンみたいなね。でも後半エディケン

が絡んで来る辺りは、流石テムプスです。燃え上がったドゥーワップの後にソウル・ミュ—

ジック界でのヴォ—カル・グル—プを牽引したのは紛れもなくテムプテイションズですが、多

分ね最初のうち、つまり「ザ・サウンド・オヴ・ヤング・アメリカ」でやって行けるま

では、クラブなどでこの種のスタンダード曲を多くリパトゥワにしていたんでしょう。

同じくモータウンでオリヂナルのヴォ—カル・グル—プ・スタイルを確立したフォー・トップスも、ホラ

ンド・ドジャ−・ホランドと出会うまでは、まるでフツ—のジャズ・コ—ラス・スタイルで遣っ

てまして、驚かされます。モ—タウン以前の方が「芸能界の大人歌」なんですよ。

フォー・トップスにはH=D=H、そしてテムプスにはスモーキー、それぞれの企画制作責任

者の存在、大きいですね。ちなみにこのアルバムはフランク・ウイルスンとジェフリー・ボウン

のプロデュースで、編曲者には、オリヴァ・ネルスンやドン・コスタなどが名を連ねています。

さてこのアルバムでは各曲リード・シンガーを替えて配しているのも特徴のひとつ。

メルヴィン・フランクリンやポール・ウイリアムスも前面に出て来ます。おそらく昔の持ち歌な

んでしょう。しかし、このアルバムではどちらかというと控え目にしている、世

界の恋人デイヴィド・ラフィンがやはり光ります。次は正にデイヴィドのための歌の

ようにも聞こえます。

「見果てぬ夢」。

 

M03見果てぬ夢 (3’32”) テンプテーションズ  

-J.Darion, M. Leigh- ユニバーサル  UICY-77403

 

M04.Fool Me Once(3’50”)Lukas Nelson    

-L.Nelson- Fantasy Universal 0888072033481

 

N  突然のファンキーなカントリ—曲は、ルーク・ネルスンの「フール・ミー・ワンス」。実にいいアンサムブ

ルですね。わたしには初めての男ですが、なんとウイリー・ネルスンの息子で、既に相

当なカリアを持っています。このアルバム『ルーク・ネルスン・アンド・プロミス・オヴ・ザ・リア

ル』の録音セッションには、御大ウイリ—の他「ミカ・ネルスン」という女性も参加していて、

彼女も親族のひとりではないでしょうか。ウイリ—はてっきり天涯孤独だと思っ

てたのですが、またまた意外です。

この夏に発表されたこのアルバム、わたしは例によって何の事前知識もなく、

某レコ—ド店で「あと1枚お買い上げになると、ポイント10倍ですよ」とそそのかさ

れて手に取ったのですが、良かった。一筋縄では行きそうもない頑固さと屈

折のない素直さが入れ替わりに顔を出す、深い味は時間をかけて楽しめそう

です。重苦しく始まりますが、充分な面白さを持っています。

次は素直なルークの横顔をどうぞ。ウイリーの声も聞こえます。

「ジャスト・アウトサイド・オヴ・オースティン」。

 

M05.Just Outside Of Austin(4’44”)Lukas Nelson 

-L.Nelson- Fantasy Universal 0888072033481

 

M06.Plan B(3’32”)Randall Bramlett  

-R.Blamlett-  New West NW6398

 

N  前時代的なアブストラクトなソロが続いたこの曲は「代案 プラン・ビ−」です。店頭試

聴器で冒頭の妙なリズムに惹かれ、レイベルがヌー・ウエスト・レコーズだったので信用し

て買ってみたランドール・ブラムレットという男の、『この世の果ての溜まり場 ジューク・

ジョイント・アット・ディ・エッヂ・オヴ・ザ・ワールド』というアルバムです。ランドールは鍵盤

を弾き唄います。サクスフォーンも吹いてますね。これまで相当な数多くの録音、実

演でカリアを持っていて、結構複雑な造りを持った響きの中に彼の歴史が見え隠

れします。この盤もわたしには未知との遭遇でして、聞いていたら60年代後

半からの50年近いロック音楽の歩みみたいのを強く感じました。それでランドール・

ブラムレットを調べたら、やっぱりね、となった次第です。彼にとってはここが行

き尽いた『この世の果ての溜まり場』なのでしょうか。

あなたも時折、出くわすでしょ、古臭くい調度で、捨てられない昔のおも

ちゃみたいのが積み重ねてあって、清潔感のない店主が座っているだけの、

客が来ないバ—。そんな感じかな、アルバム全体は。『この世の果てのたまり場』

そのものです。

ではその店主が気に入っている曲をもうひとつお聞き下さい。

「ドゥ・ユー・ヲント・ビ・フリー」。

 

M07.Do You Want To Be Free(3’53”)Randall Bramlett 

-R.Blamlett-  New West NW6398

 

M08.Slippery Hip(3’40”)Ben Sidran  

-P.Upchurch-  ユニバーサル  UICY-76186

 

N  はい、先週お話ししたベン・シドランの「スリパリー・ヒップ」です。彼のごく初期の

アルバム『アイ・リード・ア・ライフ』からです。今世紀に入って国内盤も出ていたので

すね。思い出したら急に聞きたくなって、探しました。

今のご機嫌な1曲は、ベイスがフィル・アップチャーチ、ドラムスはクライド・スタボ−フィールドと

いう強力なふたり、ピアノ、電気ピアノ、ハモンド・オルガンはベン・シドランです。こう

いうシムプルなモチ—フをここまでリズム的に面白く、おそらくは殆どを即興で仕上げ

てしまえる能力をベンは持っています。カッコいいね、ほんと。

そう言えば先週のベンに触れた大事な部分に間違いがありまして、ここに正

しく記し直しておきます。彼の学位論文「ブラック・トーク」の確信に触れたとこ

ろですので。以下。

「リズムと社会は非常に密接な関係があり、同じ瞬間にそれぞれは突然新しく

変わって行く」以上です。他の場所にも2箇所間違いがあるのに気付きまし

たが、許してね。4枚組『トレインズ・アンド・カーズ』の解説に「要再校正」なんて

言ってたら、自分の文章が「要再読」でした。

ベン・シドランのアルバム『アイ・リード・ア・ライフ』からもう1曲聞きましょう。

「エリヤフ」。

 

M09.Eliyahu(3’06”)Ben Sidran   

-P.Upchurch-  ユニバーサル  UICY-76186

 

N  聞き覚えのないことば、風変わりな響きの「エリヤフ」。これはヘブライ語で唄われ

ていて、ユダヤの古い言い伝えを元に楽曲化した物らしいですね。エリヤフは予言

者イーライジャの事で、ジーザス・クライストの出現を告げるためにこの世に現れた人間

だそうです。世界最大のベストセラー聖書すら読んでいないわたしには理解が届き

ませんが、ベンは自分の出自であるユダヤ文化を大切にしていて、先週お話しし

た日本で立ち上げたレイベルのゴージャズでもユダヤ音楽のアルバムを作っていた筈で

す。ファンキ—なベンのシーリアスな側面を、ほんの少しお目にかけました。

さて先週何気なく口にした「ジャムに毛の生えたようなセッション」というのがコヒ

さんに気に入って貰えたようです。どうもありがとう。今週もベン・シドランで

行きましょう。「バック・ダウン・オン・ザ・ステイト・ストリート」。

これも「ジャムに毛の生えたようなセッション」の正規楽曲化ですね。

 

M10.Back Down On State Street(6’20”)Ben Sidran 

-P.Upchurch-  ユニバーサル  UICY-76186

 

M11.Sweet Little Rock’n’Roller(3’49”)The Bunch 

-C.Berry-  Talking Elephant TECD227

 

N  8月にチャック・ベリーをちょこっとまとめて聞いてもらった時に、マロンさんから

感激のお便りを頂いたバンチという集まりのアルバム『ロック・オン』、手に入りました。

これは「ジャムに毛の生えたようなセッション」ではなくて、ちゃんと楽曲を決めて、

事前に誰が何を演るか決めて、はい本番で演奏したものですね。サンデイ・デ

ニー、リチャード・トムプスンというフェアポ—ト・コンヴェンション在籍者を中心に集まったメムバ—、

1972年の録音です。

楽曲は殆どが古いロックンーロール・ヒッツ。お馴染みの歌ばかりです。そういった楽

曲と、みんな結構真面目に取り組んでいるのですよ。この国でこういう事を

やろうとすると、ありもしなかった「懐かしのオールディーズ」とか言われて、選

曲も編曲も非常に安易なゲーノー界色に染まってしまうでしょ。そうじゃないん

だな。

今のは「ネイディーン」と同じくチャック作の「スウィート・リル・ロケンローラー」、ロド・ステュアー

トのカヴァが有名ですね。

さて、こんな渋い歌もしっかり入ってるのが偉いところです。どうぞ。

 

M12.Willie And Hand Jive(3’36”)The Bunch  

-J.Otis-  Talking Elephant TECD227

 

M13.Jambalaya(On The Bayou)(3’26”)The Bunch  

-H.Williams-  Talking Elephant TECD227

 

N  バンチのアルバム『ロック・オン』から「ウイリーと手淫」、そして「ザリガニ入り南部炊き

込みご飯」でした。リズムの重みが時代背景を感じさせますね。ハ—ドロックの悪影

響ですか。先ほども言いましたように、メムバ—の真剣味が普通じゃないですね。

もう少しC調さがあっても・・・あ、無理は言いません。みんな真面目な人た

ちばかりです。

このアルバムを通して聞いていて、フェアポート世代に北米ロックンロ−ル曲の影響は、実

際にどのようなものがあったのか、興味が沸きました。ビ—トルズ、ローリング・

ストーンズ共に同じところから多大とは言えない位の刺激を受けて音楽に狂って

しまった訳ですが、それとは少し違うんじゃないかな、そんな気がします。

ではバンチ、もう1曲行きましょう。これです、決定的です。

「ザ・ロコモーション」。

 

M13.The Locomotion(3’00”)The Bunch    

-G.Goffin, C.King-  Talking Elephant TECD227

 

M14.Choo-Choo Ch’ Boogie(2’53”)Kenny Roberts 

-Horton, Darling, Gabler-  ドキュメント 222687-354

 

N  はい、機関車関連で繋がりました。ドキュメントの4枚組『トレインズ・アンド・カーズ』

からですよ。聞く程に味が出るコムピュレイションですね、この組み物は。特にカントリ—

系の楽曲は知らない物が多いので、とても面白い。多くの音楽家たちに汽車

の存在が、実に様々な発想、連想を促したか、という事の証明でしょう。

わたしが十代の頃、夜更けに自分の部屋から汽笛がよく聞こえました。ち

ょっと離れた所にあった国鉄の操車場からの鳴き声です。その瞬間、ある種

の感慨が湧くのですが、歌には出来なかったなあ。サイノーの違いですね。

さあ今朝も、夜明けの列車、出発ですよ。ロンドン発蒸気機関車に続きまして

アーカンソー発テネシー経由の「チュー・チュー・チ・ブーギ−」でした。これは先週もお聞き頂

きましたルイ・ジョーダンの代表的なヒット曲ですが、カントリーの世界でももはや定番で

すね。多くの、特にカントリー・スイングの楽団は必ずリパトゥワに入れてます。スティールギ

タ—、フィドルが効果的で、のんびりしてますね。オチの「テイク・ミー・ライト・バック・トゥ・

ザ・トラック」の「ジャック」は意図的に外してるんでしょうか。ルイのヴァ—ジョンでは、

そこで韻が完結するような気もするのですけれど。

4枚組『トレインズ・アンド・カーズ』から、今朝は汽車だけに限ってお届けしまし

ょう。

次はミラ—兄弟で「田舎列車」。

 

M15.Local Choo Choo(2’16”)Miller Brothers    

-Smith, McGrew-  ドキュメント 222687-354

 

M16.Lonesome Train Blues(2’50”)Hank Penny

-Smith-  ドキュメント 222687-354

 

N  時刻通り運行中ですが、何とも頼りない「ロ—カル・チューチュー」、ミラー・ブラザーズ。

そしてこちらは「明日までに着きゃいいや」というような感じの「ロンサム・トレイ

ン・ブルーズ」、ハンク・ペニーでした。アコーディオンがいい味出してます。

さて先ほどカントリ—・スウィング楽団の話が出ました。その代表格、老舗、大御所

ボブ・ウィルスが、エリントンの「A列車」に乗車です。これは確かヌー・ヨークの黒人街行

きの地下鉄ではなかったでしょうか。

 

M17.Take The “A” Train(3’08”)Bob Wills 

-Strayhorn-  ドキュメント 222687-354

 

M18.Train Whistle Nightmare(2’42”)Joe Lewis

-Lewis-  ドキュメント 222687-354

 

N  ボブ・ウィルス「テイク・エイ・トレイン」でした。ヌー・ヨ—クの地下鉄はどれも騒音が酷く

て、妙な緊張を迫られます。はやく目的の駅に着かないかな、そんな事ばか

り考えます。ボブ・ウィルス運転手の方はずっと乗っていたくなるような、のん

びりしたA列車でした。そして「汽笛、夜更けの妄想」ジョ−・ルイスは1954年の

録音です。まだしっかり起きて意識が確かなままに考え事をしているようで、

あまり淋しさ、恐怖のないナイトメアですね。

さて予言者ワトゥーシ・アイザオ、また大当たり。この4枚組『トレインズ・アンド・カーズ』

を聞いていたら、快速夜汽車の発車に出くわしました。運転手は紀見田では

なくて、ジェイムズ・ブラウン、車掌は朴田ではなくて、ボビ−・バードです。

 

M19.Night Train(3’30”)James Brown  

-J.Forrest-  BSMF 7535

 

N  ジェイムズ・ブラウンで快速「ナイト・トレイン」でした。このトラックを含むJ.B.の器楽曲

集が来月再発売されます。唄入りファンク曲が殆どの彼の作品の中で、演奏だけ

のトラックには結構面白い物が多く、今の「ナイト・トレイン」はその代表です。先ほど

の「A列車」ボブ・ウイルスと同じく掛け声がジェイムズの役割で、大陸横断夜汽車

の行き先案内をしていました。

これはジミー・フォレストのヴァ—ジョンがオリヂナルとされていますから、速度をあげた

てはいますが、カヴァ−です。次の1曲は、「ロコモ—ション」のヒットにあやかって作ら

れたデッチ上げ便乗曲でしょう。ジャングル的管楽器群とストップ・ブレイクのギター・コー

ドが聞き物です。

「チュー・チュー」。

 

M20.Choo-Choo(Locomotion)(2’54”)James Brown 

-J.Brown-  BSMF 7535

 

M21.A Walk In The Black Forest(2’32”)Horst Jankowski   

-H.Jankowski –  Universal 06024 9837762

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

N  最後は汽車と関係なく、森林散歩の歌「森を歩こう」、作者のホルスト・ヤンコフス

キでした。イージ−・リスニングとは別の、ジャズ・コムボ仕様でお送りしました。

先週最後の1曲だった「ビリー・ボーイ」のレッド・ガーランドを 聞いた瞬間にピア

ノの音色からホルスト・ヤンコフスキを連想しました。楽器はどれもそうですが、演奏者

の技、略歴、性格を映し出します。本来は音色調整の出来ない筈のピアノが正

にそのショーチョー。人によって出る音は千差万別です。そんな事を連想しました。

遠い昔に一緒に働いていた仲間と再開する機会があり、沢山の話をしまし

た。その時に彼の同僚が「ウツツ」モ—ニン・ブルーズを熱心に聞いてくれていた、と

いう話題が出ました。「大田区の方の建築設計士で・・・」、覚えています。

いつも明け方まで起きていて、凝ったリクエストをくれた人ですね。「ワツシイサヲとい

うのが・・・」とわたしの仲間に話して「その人知ってるよ」となったよう

です。これが電波の面白いトコロです。

奇しくもその話をした直後に、その建築設計士が送ってくれたメイルの紙出し

を見つけました。放送中は全てを保管していましたが、番組完了後は裏が白

紙だったので貰って帰って、コピ—用紙として使っていたのです。なんせ人気

番組だったのでその量が多くて、まだ残っているのですよ。この情報を流用

をしてはいけないのですが、仲間経由で来週の臨時特別「ウツツ」、教えられる

かなあ。

電波ではなくて、パースナル・コムピュータで伝説復活を聴くには、次の手順です。

サイマルラジオのサイト (http://www.simulradio.info) から「中央エフエム」を探して(関

東の左から三列目、上から五段目)、そこの「放送を聴く」をクリックすれば、

それだけで聴取出来ます。ただマッキントッシュ・コムピュータだと、音声アプリケイションが

更に必要な場合があります。

PC巧者の澤田修からも、以下のような指導がありました(全文ママ)。

1.本サイト(鷲巣注 http://www.simulradio.info)の閲覧環境について

本サイトは下記のブラウザを利用してご覧ください。

Internet Explorer 6以降

Netscape 7以降

Opera 7以降

Safari 1.2以降

Firefox1.5以降

2.視聴の推奨環境について

  • Windowsでの視聴

OS : Windows XP , Windows Vista

ソフトウェア : Windows Media Player 9以降

  • Macでの視聴(※1)

OS : Mac OS 10.3.9以降

ソフトウェア : QuickTime 6.5以降

  • 1 : Macでの視聴の際には下記のソフトウェアのインストールが必要です。→ Flip4Mac

とあります。Flip4Macというソフトウェアをインストールしないと再生できないのか

もしれません。ただ、Macで聴いている人はいるので、最新のOSなどであ

れば問題なく聴けるのかもしれません。

みなさん、お分かりでしょうか。わたしは、ソフトウェアのインストールでつまづきま

した。OSが「10.9.5」なのにね。

 

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/263401f7dc43707e00eff7e30f362d6d86f28523

  ダウンロードパスワードは、exq1pqp6です。

さあ、今朝もちょうど時間となりました。来週は生放送の使用曲リストで許し

てね。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週は首都圏で9人のあなただけに、

中央エフエムから生音声でお届けします。

もちろん全国で9500万人のあなたにも、アサー。聞いてね。

 

 

東京都中央区にある中央エフエムからの生放送です!
※当日はド深夜の放送になりますので、スタジオ前からの観覧はできません。サテライトスタジオからの無観客放送になります。

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/09/16

mb170916

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。

今月28日の墓場実況に備えて、現場の下見をして参りました。と言いまし

ても先月に真夏特番で使っているし、それ以前にも何度か見ている放送設備

です。生送りの部屋は機材を一新したそうで、澤田修も慎重を期して何度か

作動確認などを行なっています。それに同行しました。わたしは沢山のサウド・

ロゴを使ったり、細かなミックスを施すやり方ではないので、それほど高度な機材

を必要とはしません。直接かつ確実に応えてくれればそれでいい。これは結

構大変な信頼性なのですがね。今週の下見で概ね信頼出来る、という結論が

持てました。あとは中身。連続番組でないと、何を採り上げたらいいのか分

りません。いきなり「幻」のように馴れ馴れしく話しかけられても、当惑す

る人が殆どでしょうからね。これから残った時間でまとめなきゃ。

さて今朝の「幻」は初登場の男で始まります。

ジム・ローダーデイルで「ワット・ハヴ・ユー・ガット・トゥ・ルーズ」。

 

M01.What Have You Got To Lose(3’00)ジム・ローダーデイル

-J.Lauderdale, D.Penn-  BSMF 6120

 

N  「ワット・ハヴ・ユー・ガット・トゥ・ルーズ」、ジム・ローダーデイルでした。彼は既にグラミ

—受賞などで知られているカントリー界の大物です。手や喉を合わせた相手には大

物がズラリ。今回のアルバムはタイトルに『ロンドン・サザーン』とある通り、基本録音はロン

ドンで行なわれました。演奏はニック・ロウのバンドのメムバが手伝っていまして、プ

ロデユースも その関連のニール・ブロックバンクとロバート・トレハーンのふたり。オーヴァ・ダブ

ではナッシュヴィルのスタジオも使っています。今の曲のベイスは、マスルショ—ルズのデイヴィ

ド・フットが担当していました。

お聞きのようにゆったりとしたカントリー・ソウル、南部の香り漂う内容で、心が

落ち着きますね。ジャケット写真では如何にも南部男といった風貌のジム・ローダーデ

イル。こちらを見据えている目には自身の歩いて来た道、信じていた音楽に対

する誇りが感じられます。フェイドアウトで安易に処理せずでなく、ちゃんと唄い

終えているのにも好感が持てますね。この作品でなんと29枚目という事だそ

うです。

今の「ワット・ハヴ・ユー・ガット・トゥ・ルーズ」は、ダン・ペンとの共作でした。次は

あのジョン・オーツと書いた作品です。

「ディファレント・カインド・オヴ・グルーヴ・サム・タイム」。

 

M02.Different Kind Of Groove Some Time(4’43”)ジム・ローダーデイル  

-J.Lauderdale, J.Oates –  BSMF 6120

 

M03.Move Something(3’44)グレイディ・チャンピオン

-unknown-  BSMF 2528

 

N  共通した南部感覚ながら、もうちょっと元気良く若々しい唄声はグレイディ・

チャムピオン。以前もお届けした1年前に出ていたアルバム『ワン・オヴ・ア・カインド』

から、ムーヴ・サムシングでした。こういう音楽の形がもう世の中の主流になる筈

もないのでしょうが、こうやって若い世代が精一杯の表現をしてくれると、

何故かうれしくなります。グレイディ・チャムピオンでした。

さて先週ムジ鳥さんが教えてくれた浅田あつこの即売会、行って来ましたよ。

9日の中野ブロードウェイ名曲堂、ここは何回かレコ—ド探しで訪れた事がありますが、

このような催しでは初めて。というか歌謡曲の新譜即売会自体が、わたしに

とっては初体験。馴れない環境、状況で戸惑いましたが、無事に楽しむ事が

出来ました。

みなさんにも聞いてもらいましょう。浅田あつこ2017年9月の新譜です。

「泣いてもいいの」。

 

M04.泣いてもいいの(4’00”)浅田あつこ 

-Y.Yume, T.Ike-  徳間 TKCA-90984

 

N  浅田あつこの新譜「泣いてもいいの」でした。ジュリ—の「勝手にしやがれ」、

倍賞千恵子の「さよならはダンスの後で」が浮かんで来る曲調です。本人は「ラ

テン調」と説明していましたが、珍しい位のモロ歌謡曲です。

本人は想像していたより細い声だな、というのが第一印象。新曲に合わせ

た発声なのでしょうか。細いと言えば足が細くてね。グッチやヴィトンではモデルと

して採用されないのではないか、とも思いました。ジャケットで見ていると、年々

可愛くなって来ているのも事実でして、左側だけ長めにした最新の髪型の本

物も美しかったですよ、確かに。

 

M05.河内のからくち(4’48)浅田あつこ  「女の操」「夫婦春秋」

-R.Hayato, T.Yano-  徳間 TKCA-90984

 

N  こちらはぴんからトリオ「女の操」、村田英雄「夫婦春秋」を連想させる新曲B

面の「河内のからくち」です。「カップリング曲はとても大事」と本人も言ってま

した通り、ここ数年密かに彼女がバラ撒いている「河内地雷」のひとつですね。

「河内女のバラッド」以降、「カッパ」「男」と続いた作品群、今回はつれなくな

った男を想ってひとり呑む辛口酒です。それほど河内臭は強くないですね。

前曲が少々やり過ぎだったかな。

ではお聞き下さい。

「わたしの彼は河内男」。

 

M06.わたしの彼は河内男(3’41”)浅田あつこ

-R.Hayato, T.Yano-   徳間 TKCA-90842

 

N  これで麻丘めぐみを連想する人は少なくても、確かな傑作「わたしの彼は河

内男」、お聞き頂きました。実演が終ってからサイン会になりまして、わたしも

一筆貰いました。「河内のヒトなの」と聞いたら「そうよ」と少し嬉しそうに答

えてくれました。もっと話したかったのですが、後ろに並ぶ高齢者を待たせ

てはいけません。今回はここでちょうど時間となりました。

会場に入る時には新譜のチラシが配られてまして、その裏側の略歴に拠ればも

うデビュ—して22年です。年齢も分ってしまいました。「出身地 大阪府」とな

っていますが、河内の何処か知りたいですね。ちなみに事務所の市外局番は、

「072」、明らかにカワチです。

それではかつて「現」モーニン・ブルーズでもヘヴィ・ロ—テイション指定だった名曲、

「河内女のバラッド」をどうぞ。

 

M07.河内女のバラッド(4’15”)浅田あつこ

-S.Mozu, W.Hjirikawa-  徳間 TKCA-90582

 

M08.Night Train To Memphis(2’55”)Red Foley  

-Bradley, Hughes-  ドキュメント 222687-354

 

N  夜の河内から突然メンフィス行きの夜行列車にご乗車いただきました。キャーフォーニャ

にもアラバマにもインディアナにも行きたくない、メンフィスに連れてって、だそうです。

ここで検札でございます。キセル、薩摩の守などご注意願います。

滅多に行かないレコ—ド店で面白い組み物を見つけました。『トレインズ・アンド・

カーズ』という4枚組です。ドキュメンツというドイツのレイベルから出ていまして、

「ドキュメント」なんてカタカナで表記もされてます。アメリカ合衆国の戦後、主に1950

年代の「自動車」と「汽車」を主題にしたカントリ—、ヒルビリ—、ロックンロ—ル、ブル—ズ

曲を集めてあります。当時の庶民の生活の中で、汽車は憧れの遠い場所まで

連れて行ってくれる宇宙船、自動車は時間、空間を自由にしてくれるだけで

なく、速度という魔物と親しくなれる道具であり、富の象徴にもなりました。

これらの乗り物は夢をも運んでたのでしょう。ドイツ語と英語の詳しい解説も

ついていまして、値段は格安でした。

これは楽しそうだ、と即座に購入したのですが、意外と初めて聞く物が多

かったですね。今朝はまずその「汽車」を唄ったいくつかを聞いてもらいま

しょう。今の「ナイト・トレイン・トゥ・メムフィス」はエイス・レコ—ドの優れたR&Bコムピレイシ

ョン・アルバムのタイトルにもなっていますが、これが初出仕様なのかな。完全なカントリ

ー・ソングですね。レッド・フォーリーは「2500万枚のレコ—ドを売った男」と紹介され

ています。

次は誰でもご存知のこの歌です。

 

M09.Chattanooga Choo Choo(2’15”)Bill Haley & The Comets  

-Gorden, Warren-  ドキュメント 222687-354

 

N  オリヂナルはグレン・ミラー楽団ですね、「チャタヌガ列車」でした。唄と演奏は「ロック・

アラウンド・ザ・クロック」のビル・ヘイリーとコメッツ。原盤の都合でしょうか、彼らはこの

4枚組でしばし顔を出します。1954年のカヴァですから、グレン・ミラーの13年後

に吹き込んだことになります。先ほども言いましたように、この4枚組には

カントリ—、ヒルビリ—、ロックンロ—ル、ブル—ズが混在していますが、その中でビル・ヘイリーと

コメッツは異色です。非常にコマーシャルですね、出してる音が。既にポップスです。

さて、「チュー・チュー」と来れば、これが入ってなきゃ話になりません。

ルイ・ジョ—ダンです。「チュー・チュー・チ・ブーギ−」。

 

M10.Choo Choo Chi Boogie(3’06”) 

-Horton, Darling, Gabler-  ドキュメント 222687-354

 

N  何回も繰り返されるキイ・ワード、「あの便に乗せてくれよ、オッサン」、ここが

イカしてますね、「チュー・チュー・チ・ブーギ−」でした。この4枚組『トレインズ・アンド・

カーズ』は、表紙に黒人音楽家の写真が沢山使われていますが、かなり南部の

白人寄りで構成されていて、カントリ—、ヒルビリ—曲が全体の4分の3程を占めます。

わたしが初めて聞く曲が多い、と感じたのもそのせいでしょう。一応「自動

車1」、「自動車2」、「汽車1」、「汽車2」と各盤に名前が付けられていますが、

ブルーズ、R&Bは最後の「汽車2」に詰め込まれています。ちょっと企画倒れ

かな。詳しい解説も、もう一回校正をした方が良いような気がします。でも

ノヴェルティ調の面白いトラックがズラリですから、手に入れた事を後悔してはいません。

これもわたしが初めて聞いた1曲です。

ジミー・デイルの「テネシ—幽霊列車」。

 

M11.Tenessee Ghost Train(2’38”)Jimmie Dale  

-Dale-  ドキュメント 222687-354

 

M12.Rocket88(2’49”)Jackie Brenston & His Delta Cats 

-J.Brenston-  Sony  88697639342

 

N  ジミー・デイルの「テネシ—・ゴースト・トレイン」に続きまして、お待たせしました、

「ロケット88」、ジャッキー・ブレンストンです。しかしこれは先の4枚組『トレインズ・アンド・

カーズ』からではなくて、映画「ノーウェア・ボーイ」のサントラ盤からでした。近所の

レコ—ド屋で某グル—プのベストを物色中に店内で流れていたのが気になってカウンタ—

で訊ねたら、この盤だったのです。中古盤でバック・インレイ中央に折った跡があ

るためでしょうか、なんと「100円」。即刻、買いました。

これはビ—トルズのジョン・レノン、リヴァプ—ルでの下積み時代を描いた映像作品ら

しく、クヲリーメンからシルヴァ・ビートルズ、そしてビートルズになって行く過程で彼らが

影響を受けた音楽を並べているようです。「らしく」「ようです」と、歯切れ

の悪い表現が続くのは、わたし自身がこの映画の存在を知らなかったからで、

盤を手にしてもすぐに気付かず、「主役はジョンに似ているなあ」などと思って

いた位です。

ちょうど、先々月ハンター・デイヴィスの名著「ビ—トルズ」()を入手、合わせて部

分的に更新されている文庫本()も買い入れて、この時代のジョンの行動をお

さらいしていた事もあって、とても楽しく聞けました。

ハンター・デイヴィスの名著「ビ—トルズ」は、68年の発行直後に手に入れて、それ

から3年間は毎晩数頁読んでから眠る、という生活を繰り返したワツシイサヲです。

いくつかの部分は諳んじていまして、その確認のために今回また読み直しま

した。多分3度目の購入です。友人のところに行ったまま帰って来なかった

り、本棚の中で行く方が分らなくなってしまったりと、書籍雑誌も、楽器や

レコ—ドと同じですね。今回は以前持っていた初版をオ—クションで入手しました。う

っかりしていて3回ほど流してしまったのですが、他に誰も入札者がいなく

てね。すんなり落とせました。

みなさんもよくご存知のように世に出る前のビ—トルズはリヴァプ—ルで爆発的

人気を持つ田舎バンドとして活動していたのですが、将来が約束されていた訳

ではなく、まあビート音楽に繋がった不良集団の延長でしかありませんでした。

ジョンは幼少時の両親の離婚後、叔母の家に預けられてそこで生活していまし

た。

この保護者、ミミ叔母さんというのが傑作でね。ジョンをなんとか健全な青年

に「戻し」たくて連日連夜奮闘努力を続けたのです。ハンター・デイヴィスの「ビ—

トルズ」の中で最も長く書かれているのは、この時代のジョンじゃないかな。何

度も出て来るやりとりは本当に面白い。ジョンが出演しているキャバーンに乗り込

むところなんか、何度読んでも、思い出しても笑ってしまいます。

この映画については詳しく知りませんが、この時代のジョンは本当に狂気と

共に生きていました。ビ—トルズとして世に出てからは彼は録音スタジオ以外では

死んでしまったようにも見える位です。そんな情景がこの映画「ノーウェア・ボ—イ」

の中ではどんな風に描かれていたのでしょうか。興味があります。

わたしは、自然消滅して行った解散以降、憑き物が落ちたようにビ—トルズ周

辺にあまり興味がなくなってしまいました。「新事実」を伴う新たな制作物に

も食傷気味で、いくつかの貴重な作品を敢えてやり過ごしています。この「ノ

ーウェア・ボ—イ」もそのひとつだったようです。

 

M13.Movin’ And Groovin(2’04”)   

-D.Eddy, L.Hazelwood-  Sony  88697639342

 

N  これは、ドュエイン・エディの「ムーヴィン・アンド・グル—ヴィン」。このサントラのオリジナル演

奏です。チャック・ベリ—の「お茶目な色男」のイントロと繋げるこの閃き。他のレコ—ド

物色中のわたしがカウンタ—に駆けつけて「これなんですか」と訊ねたのは、この

トラックが鳴っていた時でした。

 

M14.Raunchy(1’33”)The Nowhere Boys  

-S.Manker, W.E.Justis-  Sony  88697639342

 

N  こちらは「ロウンチー」、サム・フィリップス制作、ビル・ジャスティスのヒット・シングルです。こ

の曲はジョンのお気に入りだったようで、先のハンター・デイヴィス著「ビ—トルズ」の

中にも出て来ます。加入直後のジョージ・ハリスンが得意としていた1曲で、どこ

かのオーディションに出掛けるバスの中で「『ロウンチー』を演ってくれよ、ジョージ」とリク

エストする行りがあったと思います。

このサントラには、このようなオリジナル演奏だけでなく、当時影響を受けていた

とされる楽曲が原盤のまんま何曲か入っています。それらには意外な物も多

い。ジーン・ヴィンセントは分りますが、例えば「ロケット88」もそうですし、スクリーミン・

ジェイ・ホウキンズの「呪いかけてやる」とか、ビッグ・ママ・ソーントンの「湯煙夏原ハウン

ド・トッグ」など、直接的には彼らの音楽に反映されなかった楽曲群からは、

蓄えの豊かさを感じます。

これもそれと同列の1曲、ジョンの実演での滅茶苦茶なオルガン演奏は、ひょっ

としたらこの人から感染したのかも知れません。

ジェリー・リー・ルイスで「俺は自然児、やりたいようにやる」。

 

M15.Wild One(1’53”)Jerry Lee Lewis   

-O.Keefe, Owens, Greenman-  Sony  88697639342

 

M16.ライク・ア・ボート・オン・ザ・ウォーター(4’34”)ベン・シドラン     

-B.Sidran- ポリスタ— SOCL-4004

 

N  ベン・シドランという音楽家ご存知でしょうか。ボズ・スキャッグスの代わりにスティー

ヴ・ミラー・バンドに入ったピアニストです。日本ではあまりヒットがなく、わたしもす

ぐには思い浮かべられない。でも特別な出逢いがありました。

今のテレビ番組などでは主題歌も背景音楽も、ミエミエの出ドコがすぐ割れる楽曲

を使うのが美徳のような風潮ですが、かつてのラジオ番組では逆でして、誰の

何だか分らないけれど印象に残るものを探し出して来るのが、ディレクタ—の甲斐

性でもありました。それが番組を通して知られるようになって、「あのテーマは

何ていうの」、なんて噂になり少しでもヒットすれば、「ザマアミロ」なんですよ。だ

からレコ—ド室に籠って棚の間に座り込んで探すワケ。非常に非効率的ですが、わ

たしには密かな歓びのある作業でした。

ベンと出会ったのもそんな時で、わたしは彼の事を全く知りませんでした。

彷徨える阿蘭陀人レイベルから出ていたLPの収録曲がカッコ良くて、即座に採用。

「スリッパリイ・ヒップ」と言ったかなあ。そう言えばここ30年以上聞いてないで

すね。ピアノの器楽曲で、ビ—トがえらくファンキでした。その直ぐ後に突然来日し

たので、新宿厚生年金会館で実演を観ました。お客さんの入りも悪く盛り上

がりにも欠けましたが、ベンが気持ち良さそうにしていたのが印象に残ってい

ます。

それから10年以上経った1990年、吉成伸幸という日本の洋楽王の発案か

ら、ポリスタ—が彼自身のレイベルを設立しました。その時に縁あってわたしも協力

する事になり、何度か実際に会って、案内ブックレットやプロモ—ション・ラジオ番組の制

作でお手伝いをしました。自分で言うのも何ですが、ここでは比較的良い仕

事をしたと自負しています。

ベン・シドランは非常に知的な人で、「ブラック・トーク」という黒人音楽研究の学位

論文を書いていて、ペンギンのペイパ—バックでも出版されていました。その論旨

の核は「リズムと社会は非常に密接な関係があり、同じした瞬間にそれぞれは

突然新しく変わって行く」というもので、いつもながら浅学非才のわたしに

も思い当たる事象がいくつかあったので、非常に納得したものです。

創り出す音楽もそれに倣って含蓄に富んだ高品質を保っていますが、果た

して世界で、特にこの国で彼の意図を何人が理解出来ていたか不詳ですし、

わたしも理解で来ているとは、とても言えません。

何しろ幅広く音楽を聞き、理解しています。しかもその影響をそのまま表

現するほど愚かではありません。いつもベン・シドランの音楽として出して来ま

す。

そこんとこがカッコ良くてね。ドナルド・フェイゲンとも共通する嗜好、背景を持っ

ていますが、あれほど録音偏執狂ではなく、生の実演奏に重きを置いた制作

方針に、わたしは大いに好感を持てちます。

レイベル立ち上げ時に協力したのに最後の方では知らないアルバムが何枚かあり

まして、今の「ライク・ア・ボート・オン・ザ・ウォーター」も『ミスタ・ピーズ・シャッフォー』と

いうわたしの持っていないアルバムからです。オリジナルは1996年に出ていたのが、

ディスク・ユニオンから2015年に復刻されていたようですね。

話が長くなりました。1曲聞きましょう。

今と同じくマージー・コクスとのデューオで聞かせてくれます。「センチメンタル・ジャーニー」。

 

M17.センチメンタル・ジャーニー(5’27”)ベン・シドラン              

-B.Green, B.Homer, L.Brown-  ポリスタ— SOCL-4004

 

N  「センチメンタル・ジャーニー」、ベン・シドランとマージー・コクスでした。このヴァ—ジョンは多少

話題になっていたようですね。多分この国の特別な分野「A.O.R.」ファンに評判

が良かったのではないでしょうか。分るな。

このような軟派路線にも充分に対応可能なベン・シドランですが、わたしは彼

の事を本質的にはジャズ音楽家と見ています。ベン・シドランの幅広く深い知識、

含蓄は、やはりジャズという領域での表現が相応しい。ただスタンダード的な保守

反動ジャズの世界とは重なる部分が少ない、とも思いますが。

自身の弾くピアノはとても上手です。強いタッチの制御が非常に独特ですね。ま

たビ—ト感覚はとてもファンキです。単純なブルーズ循環で、その腕の確かさをお聞

き下さい。

かつて出入りしていたジャズ・クラブの名前を拝借したナムバです。アルバムの表

題曲にもなっています。

「ミスタ・ピーズ・シャッフォー」。

 

M18.ミスター・Pズ・シャッフル(4’35”)ベン・シドラン            

-B.Sidran, L.Sidran-  ポリスタ— SOCL-4004

 

N  「ミスタ・ピーズ・シャッフォー」、ベン・シドランでした。ギタ—がフィル・アップチャーチ、ベイス

はリチャ—ド・デイヴィス、オルガンはリッキ—・ピータスンという素晴らしい面子です。こう

いう何でもない、ジャムに毛の生えたようなセッションが得意なのも彼の重要な個性。

積み重ねた本番経験に裏打ちされたものです。

では彼独特のスタンダ—ド解釈力が発揮された有名曲を聞いて下さい。

ちょっと演奏時間が長くなりますが、たっぷりどうぞ。

「ラヴァ・マン」。

 

M19.ラヴァー・マン(8‘24”)ベン・シドラン       

-J.Davis, R.Ramirez, J.Sherman-  ポリスタ— SOCL-4004

 

N  「ラヴァ・マン」、ベン・シドランでした。ご感想はさまざまでしょう。ぜひ聞かせ

て頂きたいですね。

それとは別に、冒頭と終了部分でカデンツァ的に奏でていたメロディが、とても気

になりました。これはおそらくマイルス・デイヴィスの『マイルストーン』に収録されてい

た「ビリー・ボーイ」からの引用ではないでしょうか。キャノンボ—ル・アダリ—とコルトレイン

を擁していた世界最強マイルス・セクステット時代のレッド・ガ—ランドのピアノ、ポール・チェイン

バーズがピアノ、そしてドラムスがフィリー・ジョ−・ジョーンズという黄金のリズム・トリオだ

けで演奏された古い歌曲です。わたしはこのヴァ—ジョンでしか聞いた事があり

ません。こちらも少し長い演奏ですが、滅多に聞く機会もないでしょうから、

一気に通しましょう。

「ビリー・ボーイ」。

 

M20.Billy Boy(7’14”)Miles Davis Quintet

Red Garland(pf.), Paul Chambers(b.), “Philly” Joe Jones(ds.)

-trd.-  Colmbia CK 40837

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

 

N  久し振りに聞きました「ビリー・ボーイ」。ガ—ランドは日本でとても愛された

ピアニストです。この時代にはマイルスの元で数々の美しいソロをとってました。は

っきり言えば前時代的感覚のお方で、御大がモードの探求に入った直後の、

まだ詩情の余韻が漂っていた頃に辛うじて存在できた、という感じかな。

わたしは好きな一人です。まあ他にジャズ・ピアノ奏者をそれ程知らない、と

いう事もありますが。

さて冒頭でお話しした9月28日早朝、中央エフエムの生放送は0時から澤

田修の「オーサム・ビーツ」、3時から「モ—ニン・ブルーズ」という伝説の復活です。

そこに、更に、素晴らしいゲストが来てくれる事になりました。来る10月

21日、22日に行なわれる「ライヴ・マヂック」の企画制作責任者、ピ—タ—・

バラカンです。この時間帯に生出演、前夜は池袋でイヴェント出演、当日は朝から

テレビの収録で新潟へ出張という過密日程の隙き間に重労働をお願いしまし

た。早起きの人だから、途中で眠っちゃうかもしれない。みなさん、生の

反応を願いますよ。

わたしの悩みもこれで解消。楽しみです。全国9500万人の方々も聞ける

ようですが、その方法は修に聞いて来週ここでもお知らせしましょう。ち

ょうどあと10日間。リクエストはこの「幻」宛にどうぞ。多分チューオーエフエム所蔵

音源では対応出来ないでしょうから、早めに頼みます。

さて今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/9bce42b969ec4d7f353fa45f253990d55f5399e2

   ダウンロードパスワードは、ipjd9fpvです。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

東京都中央区にある中央エフエムからの生放送です!
※当日はド深夜の放送になりますので、スタジオ前からの観覧はできません。サテライトスタジオからの無観客放送になります。

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/09/09

mb170909

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。9月9日です。例年ですと、まだ

この時期は暑さ、モーレツな残暑に悶え苦しんでいますけれど、妙に過ごし易い

2017年の秋、長月です。天候不順の夏と共に過ぎ去った、あの恋を思い出し

て聞いて下さい。

「愛のリメンバー」、バニーズです。

 

M01.愛のリメンバー(2’30”)バニーズ

-Y.Suzuki-  キング KICW 8569

 

N  バニーズで「愛のリメンバー」でした。このグル—プはエレキの神様、寺内タケシがブルージ

ーンズの次に組んだ歌入り楽団です。ブルージーンズは専属歌手を擁していました

が、基本的には演奏家集団でした。それがヴォーカル・アンド・インストゥルメンタル・グループ

であるグループサウンズの台頭に押されて体制変更を強いられ、GS対応済新グル—

プ結成となった訳です。わたしが知るところでは、この辺りの組織変更や人

事は事業家寺内タケシの気分というか、その場の緊急対処的に行なわれていた感

もあります。

後に「3年目の浮気」でヒットを出すヒロシ&キーボーのヒロシ、黒沢年男の弟、黒沢博

と鈴木義之がヴォーカル/ギタ—でフロントラインを固め、一応はGSの体裁を整えていまし

た。ハイトーンで唄うドラムスの井上正は参加時に全くの音楽未経験者で、まず鉄下

駄を履いて砂浜を走り足腰を鍛えた、という根性美談を月刊明星で読んだ憶

えがあります。

ただやはり基本的にはエレキグループで、インストゥルメンタル盤1967年のアルバム『レッツゴ

ー運命』はレコ—ド大賞の編曲賞を獲っています。編成に於けるテラさんの立場が

微妙で、別格扱いのようでした。大抵は一緒に演ってましたけどね。「愛のリメ

ンバー」のリ—ドも御大ではないでしょうか。

この「愛のリメンバー」は万年筆屋提供の歌番組で何度も聞いたので、印象に

残っています。それほどヒットしなかったと思いますが。詞曲は鈴木義之、才能

あるなあ、とイサヲ少年は感心していました。

なんでこんなに次から次へとバニーズ余話が出て来るんだろう。それほどファン

だった訳でもないのにね。「愛のリメンバー」バニーズでした。

さて、片付けをしていたら「九月の雨」収録のアルバムが出て来ました。これ

はある制作の時に資料として手に入れたものですが、あまり参考にならなく

てね、大して聴いていませんでした。アル・ヒブラ—はベルカント的な発声の個性的な

節回しが特徴。ブルーズ的ではないですね。その辺りが大向こうに受け入れら

れた事も理解出来ます。

ではお聞き下さい。アル・ヒブラー1956年の録音です。

「九月の雨」。

 

M02.September In The Rain(2’39”)Al Hibbler

-H.Warren, A.Dubin-  Varese Sarabande VSD-5930

 

N  「九月の雨」、アル・ヒブラーでした。名曲ですね。やはりこの時季に聞くと、一

層真実味が増して来るようです。ただし、「今はもう春」という行りがありま

すから、「思い出す、あの九月」あるいは「わたしの心は、まだあの九月」な

のかな。簡素な言葉、旋律で唄われる美しさには何の破綻もありません。

さて、メイヴィス・ステイプルズ75歳の誕生日記念公演実況録音盤に出会いました。

どこでもあまり採り上げられていないみたいですが、内容は豪華ですよ。

まず、前座をお楽しみ下さい。

マイクー・マクダナウがステイプルズの持ち歌を披露します。

「フリーダム・ハイウェイ」。

 

M03.Feedom Highway(3’31”)Michael McDnald

-R.Staples-  Black Bird  8914020089

 

M04.People Get Ready(4’17”)Glen Hansard  female

-C.Mayfield-  Black Bird  8914020089

 

N  マイクー・マクダナウの「フリーダム・ハイウェイ」でした。アルバムではこの前にバディ・ミラー、

エミルー・ハリスが唄ってます。ゴーカでしょ。この誕生日公演が行なわれたのは2014

年の11月19日、シカゴのオーディトリアム劇場でした。実況盤の発売は今年になって

から。ドン・ヲズが音楽監督を務めています。マイクー・マクダナウはゴスペル音楽活動

も行なっていますから、メイヴィスのためなら、二つ返事で参加承諾だったので

しょう。

次の「ピーポ−、ゲット・レディ」はアイルランドの音楽家グレン・ハンザード名義です。

絡んでいる女性は誰だろう。ジェフ・ベックがロド・ステュアート版であてた短いフレイズ

が、まるでオリヂナルのようにぴったりとハマッているのが面白いですね。これから

この歌はしばらくこの形で演奏される事でしょう。

先週開催された「すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り」、たくさんのご来場、あ

りがとうございます。ここ数年は前日のうちから音響を組み上げています。

今年8月29日の陽も暮れた頃、最終調整で担当者が確認の為に誰かの「ピー

ポ−、ゲット・レディ」のかなり新しいカヴァを鳴らしていたら、妙齢の女性が現れ

「これ何て云う歌なの、教えて」と、調整席に近づいて来ました。「吸い寄せ

られるような魅力ね」と絶賛。こちらも嬉しくなって「『ピーポ−、ゲット・レディ』、

最初に出たのはイムプレッションズだよ。いいよー。」と教えてあげました。手に入

れられたかな。

さてメイヴィス・ステイプルズ75歳誕生日記念公演、主役が出て来ます。しかも

エアロン・ネヴィルとの二重唱。さらには楽曲が、あの「リスペクト・ヨーセルフ」。

 

M05.Respect Your Self(3’52”)Mavis Staples & Aaron Navile 

-L.Ingram, B.Rice-  Black Bird  8914020089

 

N  「リスペクト・ヨーセルフ」、エアロン・ネヴィルとメイヴィス・ステイプルズでした。重量感溢れる

唄ですね。この公演には、タ—ジ・マハルやグレッグ・オールマン、ボニ—・レイットも参加し

ていて、賑やかな事と言ったらザ・バンドの「ラスト・ヲーツ」みたいです。フィナ—レ

が「ザ・ウェイト」なのも同じですね。メイヴィスはちょっと怒鳴り過ぎでもありま

すが、相当に興奮しているのかも知れません。

1曲、珍しい物が入っていたので、次に聞いてもらいましょう。メイヴィスの参

加していた家族ゴスペル・グループ、ステイプル・シンガーズは、1980年代の半ばにシカゴ

のプライヴェイト・アイという独立系レイベルに所属していた時期があります。なんだ

ったかな、全米第一位曲を出してまして、そのプロデューサーが日本人だった筈で

す。ステイプルズはそこで2枚アルバムを吹き込んでいまして、その片方がデイヴィド・

バーンの制作でした。東急ハンズ、いやトーキン・ヘッヅのリーダーで、その頃、世界の音

楽を土着民族方向に牽引していましたね。ここのレイベルでステイプルズは大した成

功を収めなかったので、この時代は無視されているようでもありましたが、

75歳誕生日記念公演ではそこから1曲採り上げられていました。それもかな

りの熱演です。

お聞き下さい、「スリパリー・ピーポ−」。

 

M06.Slippery People(4’55”)Mavis Staple, Win Butler & Regine Chassagne

-D.Byrne, C.Frantz, J.Harrison, M.Weymouth-  Black Bird  8914020089

 

M07.It’s All Your Falt(3’34”)ザ・スウィ—トバック・シスタ—ズ

-C.Walker-  BSMF 6121

 

N  音圧感、熱気溢れるシカゴのオーディトリアムの実況から、軽快なオ—ルドファッションド・ミ

ュージックへシフト・チェインヂ。スウィ—トバック・シスタ—ズという女二人男四人のグル—プです。

女性メムバの結婚、妊娠、出産があってしばらく活動休止状態だったようです

が、今回完全復活して新譜を届けてくれました。お聞きのようなカントリ—調です

けれども、彼らはヌー・ヨークの下町ブルックリンから出て来ています。

ここはカントリ—音楽的風情とは無縁の土地。アフリカやカリブ系黒人移民の北米大陸

表玄関。彼らが多く住み着いていて、舗装された道、石造りの街並みからは

コンテムポラリーなR&Bが漂います。ヒップホップや米国産レゲが生まれ淘汰される地域

でもありました。ちょっと郊外へ出れば広い緑地にも出会えますが、絶対カント

リー音楽じゃあないなあ。ここからスウィ—トバック・シスタ—ズのような集団が出て来る

とは・・・、北米大陸でのカントリ—音楽浸透度は侮れませんね。

お聞きのように洗練された楽音、ヴォ—カル・ハ—モニ—、心地良いスウィング感が身上。

戦前の安酒場音楽、ホンキー・トンク調を意識しているようです。土着性はそれほど

強くなく洗練度は高いものの、わたしにはとてもカントリ—音楽に近く聞こえます。

ではもう1曲。

「アイ・ガット・ラッキー・ウィズ・ユー」。

 

M08.I Got Lucky With You(2’36”)ザ・スウィ—トバック・シスタ—ズ

-E.Miller-  BSMF 6121

 

N  実に気持ちの良い響きです。ザ・スウィ—トバック・シスタ—ズで「アイ・ガット・ラッキー・

ウィズ・ユー」でした。

日本でも「アコースティック・スウィング」なる呼称をつけて、ジャムプ・ブルーズやカントリー・

スウィングを軽く演奏する集団に夜の繁華街などで出会う事があります。大抵は

男女混合で楽しそうには見受けられますが、大体はそこまで。このくらい上

手にやってくれたら嬉しいですね。

ではザ・スウィ—トバック・シスタ—ズ、次は曲調も少々変り、終了部分の厚いヴォ—カル・

ハーモニーが聞き物です。

「イフ・ドリンキン・ドント・キル・ミー」。

 

M09.If Drinkin’ Don’t Kill Me (Her Memory Will)(4’16”)

ザ・スウィ—トバック・シスタ—ズ

-H.Sanders, R.Beresford-  BSMF 6121

 

M10.The Mona Lisa(3’29”)Brad Paisley  

-B.Paisley, C.DuBois-  Hump Head  HUMP197

 

N  はい、この声と節回し、ご存知ブラッド・ペイズリーです。実に彼らしい元気一

杯の「ザ・モナ・リーサ」でした。2013年の作品です。

これはこの間出た『5イヤーズ・オヴ・カントリー・トゥ・カントリー ベスト・オヴ 2013-2017』

という2枚組からのトラックです。2013年からイギリスで行われているカントリー音楽祭

「C To C」、その「5周年を記念して制作された」と帯にありまして、収録ア—

ティスツは有名どころばかり。これは嬉しいと飛びつきました。その音楽祭の実

況録音だと思ったんですね。

しかし、そうではなく過去に出演した人たちの既発表曲を集めたオムニバス盤

でした。ちょっとガックリ来ましたが、現在のカントリ—音楽界最前線で活躍する若

手、中堅どころがズラリ。言ってみればコンテムポラリー・カントリ—最新型録です。

通して聞くとね、「あー、今はこうなんだ」という思いも新た。平均してど

れも一定音圧が高く力強い響きで、最新の高度な録音技術を駆使して作られ

ている事が分ります。あまり田舎的な響きではありません。今のカントリ—・ラジオ

局は一日中こんな感じか・・・。正直に言うと一度目に聞いた時ははとても

疲れました。

でもそれはこの盤の造りが音楽家同士を競い合わせるようになっていて、

特に昨今のカントリ—音楽の充実度を誇らし気に唄い上げている、という理由も成

立するでしょう。わたしですらこれまでも数年間は彼らの新しい作品をずっ

と喜んで聞いて来たのですからね。

これら現代北米田舎音楽の象徴がブラッド・ペイズリーでしょう。溢れんばかり

の生命力を漲らせ、イタリア人女性のモーナ・リーサに「ウ−ノ、ドゥオ、トリ、クァトゥロ」と声

を掛けていました。

次はダリアス・ルーカー。黒人のカントリ—歌手です。絶対数としては少ないものの、

決して奇異な存在ではありません。カントリー・チャート第一位のヒットも持っています。

「サニー」のボビ−・ヘブやチャ—リ—・プライドも同列の人たち。今のエアロン・ネヴィルも

そうかもしれないし、チャック・ベリーだって「あいつは白人だ」って映画「キャディ

ラック・レコード」の中で言われてるでしょ。デビュ—作の「メイベリーン」はほぼ完璧な

カントリ—曲ですよ。

その現代版、ダリアス・ルーカーで聞きましょう。「カム・バック・ソング」。

 

M11.Come Back Song(3’51”)Darius Rucker

-D.Rucker, M.Green-  Hump Head  HUMP197

 

M12.Take Hold Of My Hand(3’45”)Dwight Yokam 

-Ritchie, Yokam-  Hump Head  HUMP197

 

N  『5イヤーズ・オヴ・カントリー・トゥ・カントリー ベスト・オヴ 2013-2017』から続けまし

たのは、ドゥワイト・ヨーカムで「テイク・ホ—ルド・オヴ・マイ・ハンド」。ずっと可愛い感じ

でいた彼も既に中堅どころ、押しも押されもしないヴェテランで、他のトラックに引

けを取らない出来の作品を提供しています。

去年かな、レイベルがアトランティックだという事で興味を掻き立てられて聞いたハンタ

—・ヘイズという若い唄い手を覚えていますか。アルバムを聞いた時には、ちょっ

とやんちゃ坊主のような印象を持ちました。彼はこの2枚組にもしっかり参

加しています。音の造りからはあまりカントリ—色が感じられないのですが、盛り

上げて行く唄の筋道には、他のトラックと共通する表現方法があります。やっぱ

カントリ—歌手なんだ、と改めて認識した次第。オムニバス盤にはこんな楽しみもあり

ますね。

ではそのハンタ—・ヘイズです。「アイ・ヲント・クレイズイ」。

 

M13.I Want Crazy(3’58”)Hunter Hayes 

-Hayes, Verges, McKenna-  Hump Head  HUMP197

 

M14.Tennessee Whisky(4’53”)Chris Stapleton   

-D.Dillon, L.H.Bartholomew-  Hump Head  HUMP197

 

N  やんちゃ坊主ハンタ—・ヘイズに続いては、ぐっと落ち着いて「テネシー・ウイスキー」、

クリス・ステイプルトンでした。エミル—・ハリスと共同名義でアルバムを作ったり、自身の『トラ

ヴェラー』が数々の音楽賞に輝いたりと、知る人ぞ知る実力派。「テネシー・ウイスキー」

はごく当たり前の簡単な形式の中に、独特な想いが込められているようです。

流石はジャック・ダニエルズ。

こうやってカントリ—音楽最新型録を聞いていますと、この音楽の今の姿がよく

分ります。結果を急ぎ過ぎて破壊力を持て余し自滅して行ったR&Bやロックと

は少し違って、この30年ほどでゆっくり時間をかけて確かな力を付けて来た

んだなあ、というのがわたしの今の率直な感想です。

さて次も人気者。ヒット打ちの常連、ラスカル・フラッツです。2013年のベストセラ—・アル

バム『チェインヂード』から、「バンジョー」。

 

M15.Banjo(3’45”)Rascal Flatts 

-T.Martin, W.Mobley, N.Thrasher-  Hump Head  HUMP197

 

N 多分にイレクトリックでロック的な造りながら、これが今のカントリ—だ、と言わんばかり

の音楽でした。ラスカル・フラッツの「バンジョー」。アレンヂにも巧みにこの楽器がフィーチュア

されていましたね。泥沼、荒れ地にハマッても、四駆でとにかく突き進め、バンジ

ョ—の音を聞くまでは・・・。短時間集中豪雨には気をつけましょう。

この国で一般的にはディキシー・ジャズやブルーグラス専門であまりシュッとした印象

のない楽器、バンジョ—。でも上手に使うと非常にリズムを刺激的にしてくれます。

例えば、ザ・コースターズの「ザット・イズ・ロックンロ—ル」や、ドゥービーズの「リスン・トゥ・

ザ・ミュージック」をよく聴くと、ビ—トの要がバンジョ—だ、と分る筈です。そもそ

もは「バンシヨウ」と言ってアフリカから持ち込まれた楽器だそうです。有名な絵画

にもなっています。ミレーの「晩鐘」。

確かジョン・レノンが実母のジュリアから教わった楽器はバンジョ−でしたね。クヲリーメン

の頃この楽器を持った写真があったような・・・。

さて今バンジョ—と言えば、ベラ・フラックという狂気の天才がいて、次々と意欲

作を発表しています。これまでも何回か紹介していますね。今朝は彼以外の

バンジョ−奏者も聞いてもらいましょう。

ノーム・ピンクリーというアメリカのバンジョ—弾きが、1976年に発表された『ケニー・

ベイカ—・プレイズ・ビル・モンロー』というアルバムをなぞった2013年の作品、『ノーム・

ピンクリー・プレイズ・ケニー・ベイカ—・プレイズ・ビル・モンロー』からです。ケニー・ベイカーと

いうのはフィドル弾きで、彼がビル・モンローの作品をカヴァしたLPを、ノーム・ピンクリー

がバンジョーで再度カヴァしたというややこしい成り立ちですが、内容は太鼓判を

押せる出来。緊張感の高い生セッションです。

その中からどうぞ「モンロ—のホーンパイプ」。

 

M16.Monro’s Hornpipe(3’06”)Noam Pinkely

-B.Monro-  Compass 4616

 

N  何処かしらクラシック音楽にも繋がる響きを持った「モンロ—のホーンパイプ」、ノーム・ピ

ンクリーでした。バンジョ—、マンドリンやアコーディオンなど、今はあまり表に出て来ない楽

器には隠された能力がありまして、名手が操ると一瞬にしてその音楽全体を

塗り変えてしまう事がしばしあります。みなさんもこのバンジョ—、ちょっと注

目してみて下さい。などと考えていたらとても面白いアルバムに出逢いました。

スミソニアン・フォークウェイズから今年発表された『スティーヴン・ウェイド アクロス・ジ・アメリキー』

という、バンジョ—研究者の作品です。全編ひとりで弾き語り、トラックニよっては

文字通り語りを交えての生演奏録音。各曲の調弦法やカポタストの位置までが記

載された学術的な解説付きです。スミソニアン・フォークウェイズだから当然か。

まず1曲、彼の先輩音楽家がお母さんから受け継いだ遊び唄、なのかな。

「スウィング・アンド・ターン、ジュービリー」。

 

M17.Swing And Turn, Jubilee(3’56”)スティーヴン・ウェイド 

-trd. J.Ritchie-  オフィス・サンビーニャ FLSI-23212

 

N  「スウィング・アンド・ターン、ジュービリー」、スティーヴン・ウェイドの唄とバンジョ—でした。

とても素朴で可愛らしい。バンジョ—の腕も確かです。今のようにギタ—が発達普

及する前は、このように一般家庭でバンジョ—が親しまれていた事を偲ばせます

ね。スティーヴン・フォスタ—の「おお、スザンナ」の唄い出しにも「あたしゃアラバマから

バンジョーを抱えてやって来た」とあるでしょう。この楽器は金属の骨組みを持

っていて、音の立ち上がりは早く、かなり大きな響きを伴いますから日本家

屋では気軽に弾けないでしょうが、アメリカの田舎の豊かな木材を使った広い部

屋ならこんな風に優しく可愛らしい音を奏でてくれるのですね。

しかしそれだけではない。野外でも逞しく鳴らせます。次の曲ではスティーヴ

ン・ウェイドが鉄道の駅やキリスト教会から聞こえて来るモチ—フを重ね合わせて、ひと

つの南部の田舎の風景画を描いています。注釈は語り。後半は「コ—ル・クリ—ク鉱

山の騒動」という物語につながります。これは「アルプス一万尺」だな。

ではスティーヴン・ウェイド、「トラブル・アット・ザ・コール・クリーク・マインズ」。

 

M18.Trouble At The Coal Creek Mines(5’20”)スティーヴン・ウェイド  

-trd.-  オフィス・サンビーニャ FLSI-23212

 

N  バンジョ—と語り、唄だけで、とても幅広い表現が出来る証明、「トラブル・アット・

ザ・コール・クリーク・マインズ」でした。

さて、この『スティーヴン・ウェイド アクロス・ジ・アメリキー』の中には、他にとても興

味を惹かれたトラックがあります。お聞き下さい、これです。

 

M19.KC Whistle(2’38”)スティーヴン・ウェイド     

-H.Smith-  オフィス・サンビーニャ FLSI-23212

 

N  このアルバムでのタイトルは「KC ウィッソー」となっていますが、お分かりですね。

ザ・ローリング・ストーンズの『ベガーズ・バンクエット』に収録されている「放蕩息子」

です。彼らがロバ—ト・ウルキンズ師の「ザッツ・ノー・ウェイ・トゥ・ゲット・アロング」から盗

用し、それをジャガ—/リチャード作としたものだから、世界中の良心的ブル—ズ愛好

家から袋だたきにされて、それでも何故か未だにジャガ—/リチャード作となってい

るイワク付きの1曲です。このアルバムの解説にはスト—ンズこそ出て来ませんが、ウィル

キンズ師始め、ロイ・エイカフなどによる流用例が紹介されています。ここでは原曲

をホーバート・スミス作としていますね。スティーヴン・ウェイドは「E」のオープンチューニングで

の演奏です。この調弦法なら、誰でも簡単に、しかもそれらしく弾けます。

本当に簡単です。

ではその分り易い例をお聞き下さい。

 

M20.放蕩息子(2’53”)ザ・ローリング・ストーンズ     

-M.Jagger, K.Richards-  ポリドール P25L 25043

 

M21.That’s No Way To Get Along(Prodigal Son)(2’55”) ロバ—ト・ウルキンズ

-R.Wilkins-  Pヴァイン PCD-2251

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

N  ザ・ローリング・ストーンズの「放蕩息子」、そしてその元ネタ「ザッツ・ノー・ウェイ・トゥ・

ゲット・アロング」でした。ミックとキ—スがお手本にしたのは、同じウィルキンズ師でもこ

れとは違うヴァ—ジョンだという指摘もあります。そっちはもっとそっくりな筈

です。

この種の民間伝承音楽は作者を特定するのが難しく、楽曲として形を定め

た人間が自分の創造作品として登録すればそれで勝ち、という世界。そう云

った例は地球中に沢山あります。ただストーンズの場合は明らかな盗用で、言い

逃れが出来ないのではないでしょうか。同じブル—ズ愛好家として先達に敬意

を表して欲しかったところですね。「P.D.」、「trd.」という表記もごく一般的

なんですから。バンジョ—の話から回って、とんだオチになりました。

「音楽は一生かけて楽しもう」音楽雑誌エリスの最新号が公開されています。

今号では、ワツシイサヲが「月光仮面」について論じています。どうぞご覧下さい。

興味あるでしょ。ご意見、ご感想を頂けたら、幸いでございます。

http://erismedia.jp/    ここからお入り下さい。購読は無料です。

今朝の特別付録は、以下の隠し場所。こちらもどうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/69f39fbb945ecabb2aacc9351054d8fb03ed38cc

ダウンロードパスワードは、sfd3t3r9です。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国9500万人のあなたにも、アサー。


東京都中央区にある中央エフエムからの生放送です!
※当日はド深夜の放送になりますので、スタジオ前からの観覧はできません。サテライトスタジオからの無観客放送になります。

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/09/02

mb170902

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。

今年は8月が短くなかったですか、皆さん。歳を取れば月日が過ぎるのに

加速度がついて早くなって来るというのはよく言われますが、それでも先月

は特に早かった。知らない間に8月になっていて、あっという間に9月が来

た。真夏を味わうひと時もありませんでした。まるで梅雨の延長のような日々

が続いた事もありますね。

そこで、音楽で過ぎた夏を偲びます。

ディ・アイズリー・ブラザーズ、「サマー・ブリーズ」。

 

M01.Summer Breeze(6’16”)The Isley Brothers

-Seals, Crofts-  Rhino  R2 70909

 

N  「タイトルに偽りあり」と言われそうな暑苦しい「サマー・ブリーズ」、ディ・アイズリー・

ブラザーズでした。ギター・ソロがなんともねえ。しかし、こういうのを快いと感

じる気分が分らないでもありません。瞳を閉じれば、追憶の彼方の灼熱の日々

が浮かんで来ます。ジャスミンの香り、して来ましたか・・・。

さて新しいグル—プです。最近主権回復傾向にあるブルーグラス音楽、その勢い

には相当強いものがあります。パンチ・ブラザーズのような突出した才能が現れ

る事はある程度納得出来るとしても、その背景にかくも大勢の非常に優れた

演奏家、愛好家がいるとは。北米音楽の幅広さ、奥深さを痛感致します。し

かも、女性を含む若い人間たちがずっと熱心に取り組んで、進行形の新しい

音楽として創り続けて来た事実には、ちょっと圧倒されますね。日本ですと

狭量な、新機軸を認めない、共通する価値観で固まった堅物達が、年功序列

的に嗜好する音楽として存在するブルーグラスです。北米でも似たような傾向だ

と思っていましたが、全然違いました。

ここにまた新しいブルーグラスが登場します。しかも東部の伝統的な都会、ボス

トンからです。まずは聞いて下さい。

トゥイステッド・パインで「サムシング・スペシャル」。

 

 

M02.Something Special(3’02”)ツイステッド・パイン

-unknown-  BSMF 6118

 

N  ねじれ松の「サムシング・スペシャル」でした。このグループは5人組。楽器編成は、

フィドル、ギター、マンドリン、ベイス、バンジョ−で、フィドルとギターがふたりが女性でヴォー

カルも取ります。全員バークリー音楽院と言いますから腕の方は保証付き。でもジャ

ズの学校という印象の強いバークリーからブルーグラス・グル—プが出て来るとはね。

わたしの認識不足でしょうか。まあ昨今では日本にもここに通ってた、卒業

したと自称する若い音楽家がいくらでもいて、だいぶ門戸は広くなっている

ようですが、かつて1962年に国を代表するような形で渡辺貞夫が留学した頃

を多少は知っている身としては、隔世の思いもまた新たです。ボストンから出て

来た新しいブルーグラス・グル—プ、トゥイステッド・パインで「サムシング・スペシャル」聞いて

もらいました。

 

M03.We Went To The Beach(3’07”)Little Big Town  

-M.Jenkins, C.McCgill, L.Veltz-  Capital 00602557077520

 

N  なんとなくトゥイステッド・パインから連想したカントリ—系のヴォ—カル・グループ、リトゥル・

ビッグ・タウンで「ウイ・ウェント・トゥ・ザ・ビーチ」でした。カントリ—の歌に海辺が出て来

る事はもう珍しくないですね。レゲっぽい演奏にご執心だったケニー・チェズニ—と

いう人もいました。

さてこの歌の真意は何処に。

 

   シヴォレーのアストロ・ヴァンで

        イワシの油漬缶のように詰め込まれて

        わたしたちは海に出掛けた

        例年通り6月の半ばに

 

ちょっと超現実主義的な唄い出しですが、何の事はない家族の夏旅行の思

い出でした。多分ね、海が珍しいから「We went to the beach」と自慢げに

繰り返しているのでしょう。なあんだ。

男女ふたりずつで非常に健全そうに見えるグル—プのリトゥル・ビッグ・タウン、出

身はアラバマのジェファスンです。日本だったら内陸と言われる環境ですね。こりゃ

海が珍しい筈だ。

さて初対面の男、ジョ—・ボナマッサのカ—ネギ—・ホ—ル公演実況録音盤、相変わらず

よく聞いています。とても高品質である事は言うまでもありませんが、満た

されているエネルギ—感が並ではありません。これはアクースティクだけであのカ—ネギ—で

演るんだ、という本人の強い意気込み、それが他の演奏者、そしてお客さん

にも伝わているのでしょう。

この国でアクースティク・ライヴといいますと、日頃アムプの大音量でごまかしている

自称ロック・バンドが生ギタ—のコ—ド・ストロ—クだけの伴奏で日頃のリパトゥワをなぞり、

語り中心で展開する安易な実演のようですが、このジョ—・ボナマッサのカ—ネギ—・ホ

—ル盤、聞いて貰いたいね。ここには音楽に対する謙虚さがまずあります。

では真実に素直に向き合う物理的に正しい姿勢が現れたジョ—・ボナマッサのカ—

ネギ—・ホ—ル公演から今朝もどうぞ。

「ドライヴ」。

 

M04.Drive(6’19”)Joe Bonamassa  

-Joe Bonamassa-  J&R Adventures JRA56880

 

N  短調のギタ—・ソロが九月の風に似合います。「ドライヴ」、ジョ—・ボナマッサのカ—ネギ

—・ホ—ル公演実況盤からでした。磨かれた正確な演奏は説得力を持っています。

その証明のような録音でした。始めの部分で左チャンネルの再生が不良でした。

せっかくのアクースティク生演奏なのに、申し訳ありません。安物機材の限界でしょ

うか。

さて次はこの2枚組の冒頭曲、これを試聴器で聞いてすぐに買ったのです。

何処の誰だかも知らないのにね。

「ディス・トレイン」。

 

M05.This Train(5’24”)Joe Bonamassa  

-Joe Bonamassa-  J&R Adventures JRA56880

 

M06.This Tain(3’41”)Randy Travis

-S.R.Tharpe-  Warner Curb WD2-886402

 

N  ジョ—・ボナマッサの「ディス・トレイン」、間奏ではクロズビー、スティルス、アンド・ナッシュの「組

曲 青い目のジュディ」からの引用があったよう聞こえましたが、どうでしょう

か。

続けてたのはランディ・トラヴィスの同名異曲。いつまでも色褪せない響きです。

さて、アンディ・ウイリアムズに関しましては、また「嫌いなのお」というご意見

をいただきまして、余計な事を口にしたと後悔して居ります。絶大なるご賛

同を得られるつもりだったのですが、やはり洋楽番組NHK「アンディ・ウイリアムズ・

ショウ」の影響力は、想像を絶するものがありました。ただしわたしにとっては

当時から面白くなかったのは事実です。その前のシリ—ズがミッチ・ミラ—の「ミッチと

歌おう」だったかな、いずれにせよ学校の音楽の時間と変わらない雰囲気で

物足りなかったので、あまり観なかった・・・、いや世俗歌舞音曲厳禁の家

庭では観せて貰えなかったのが本当のところです。だからこんなにひねくれ

たのです。

ミッチ・ミラ—は60年代に米コロムビア・レコ—ドの軽音楽部門の長でして、だからこ

のレイベルはロック時代に乗り遅れたのですよ・・・、あ、話がまた逸れた。

さて、そのアンディ・ウイリアムズ嫌悪に「深い反省」を心に刻みまして、これか

らお届け致しますのは、同傾向の「ヴォ—カル」に属するこの女性です。

まずはお聞き下さい、決定版を捜索中の「サマタイム」です。

 

M07.サマ-−タイム(3’09”)ジュリー・ロンドン  サマタイム

-I.&G.Gershwin, Heyward-  東芝 TOCJ-66144

 

N   ジュリー・ロンドンで「サマタイム」でした。これまた冒頭部分で左チャン不良。さっき

よりはマシでしたが、重ねて済みません。いつか「夏の日の恋」のヴォ—カル仕様

を投稿で教えてもらってユーチューブで聞いたところ、個性的なアレンヂもさる事な

がら彼女の声、唄い方に非常に惹かれまして、「今年の夏が終るまでに」ぜひ

聞こう、と思い立ちました。調べたら彼女のリパトゥワとしてはあまり重要作品

ではないようで、 お買い得な2枚組ベストには入っていませんでした。中古盤

で見つけて手に入れたら、本来は新聞広告やダイレクトメイルで案内される通販商品

でした。手に入れた現物はバラになってレンタル品から下がって来た物で、そのオリ

ヂナル組み物の内容、詳細は分りませんがおそらくは同傾向の退屈な歌モノが数

枚のセットになってたんじゃないかな。

通して聞いて、良かったですよ。わたしは彼女のレコ—ドを1枚も持っていな

かった。ちゃんと聴いたこともなかったんじゃないと思います。でもその名

前はずっと憶えていました。その理由は・・・、まずはこの1曲を聞きまし

ょう。

1959年の映画「避暑地の出来事」主題歌「夏の日の恋」です。

 

M08.夏の日の恋(2’21”)ジュリー・ロンドン  

-Steiner,Discant-  東芝 TOCJ-66144

 

N  「夏の日の恋」、ジュリー・ロンドンでした。すてきなアレンヂでしょう。歌も聞く人

に肩透かしを食わせるような味です。このハス(斜)から攻めて来るのがジュリー

の魅力、わたしはそう感じられます。ですからさんざん耳にした事のある楽

曲も別の響きとなって聞こえます。先ほどの「サマタイム」も生真面目には唄って

なかったところが大変宜しい。下手をするとこういう大曲は窮屈になります。

「夏の日の恋」はやはり編曲の勝利ですが、ジュリ—の声、唄がなければ、決

して成立しません。正式なクレジットがないので不明ですが、この制作は、当時

の旦那だったボビ—・トゥループによるものではないでしょうか。あの「ルート66」

の作者のボビ−・トゥループです。芸人の両親の下に生まれたジュリ—は、子役とし

て芸能界に出て女優を続けた後、音楽家と結婚して一度は引退していました

が、離婚後ボビ−に出会って唄い手として再出発しています。彼は「親切に優

しく」ジュリ—を導き、生まれ変わらせました。

ボビ—と出逢う以前の吹き込みを聞いた事がないのでなんとも言えません

が、彼女の声、唄い方、そして何よりも人間性を重んじた制作は、大成功と

言って良いでしょう。

 

M09.アイ・リメンバー・ユー(2’37”)ジュリー・ロンドン 

-Mercer, Schetzinger-  東芝 TOCJ-66144

 

N  3週間前にお送りした「アイ・リメンバー・ユー」とは同名異曲の「アイ・リメンバー・ユー」。

ひょっとしたら「思い出はいつまでも」という邦題はこちらのものかも知れ

ません。どこでも扉の向こうから聞こえて来るようなジュリ—の声が生きてます。

先ほどはハスから攻めると形容しましたが、ジャズという誤解が生み出す、大声

で怒鳴るようには、ジュリ—は決して唄いません。音程の制御やリズムのツボは実

に正確でこの声でここまで聞かせるにはかなりの声量もあった筈です。低音

の魅力も素晴らしい。

では彼女の素晴らしさが顕著に現れた1曲をどうぞ。

「帰ってくれたら嬉しいわ」。

 

M10.ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トウ(2’15”)ジュリー・ロンドン 

-C.Porter-  東芝 TOCJ-66144

 

N  いかがでしたか。ジュリ—・ロンドンの「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トウ」、

実に妙なる味わいです。これの決定的な仕様と言えば、やはり白人のヘレン・メリ

ルがクインシー・ジョーンズの制作でクリフォード・ブラウンと吹き込んだ1954年版となりま

すが、極めて近い雰囲気にありながら、別の魅力があります。参考までにそ

ちらも聞いて頂きましょう。

 

M11.ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トウ(4’20”)ヘレン・メリル

-C.Porter-  ポリグラム 814 643-2

 

N  如何でしょうか。ヘレン・メリルの方はやはり演奏が完全なジャズ、それも相当に

高度な出来ですから、直接比較は出来ません。ジュリ—の吹き込みはこの決定的

録音の後で、当然そちらを聞いている筈です。その解釈はヘレンとそれほど違わ

ない。でも自分のスタイル、サウンドを崩さずに仕上げているところが素晴らしい。

きっとボビ—の親切で優しい助言があったのでしょう。

さてここでもうひとり、よく似た傾向の女性に登場して貰います。

 

M12.New Yourk State Of Mine(3’14”)青江三奈

-B.Joel-  ディスク・ユニオン THCD-053

 

N  お分かりでしょうか、ミナ・アオエ、青江三奈です。彼女が1995年にヌー・ヨーク

で録音した「我が心の紐育市」です。あの衝撃的な「恍惚のブルーズ」で歌謡

曲歌手として登場する前には大きなキャバレーなどでスタンダード曲を唄っていて、

ジャズ・シンガ—として知られていたのは有名な話と言いますが、わたしは実際

には知りません。その頃に取った杵柄でもう一度ジャズを唄ったアルバムが『パッ

ション・ミナ・イン・N.Y.』です。この前にもマル・ヲルドロンらと安易に仕上げたジャズ・

アルバムはありましたが、こちらの方が充実しています。次はウィットの効いたアレンヂ

でお聞き頂きましょう。

「イセザキ、ミナト・ヨコハマ」。

 

M13.モーニン〜伊勢佐木町ブルース(3’01”)青江三奈

-B.Timmons, K.Kawauchi, Y.Suzuki-  ディスク・ユニオン THCD-053

 

N  「伊勢佐木町ブルーズ」、青江三奈でした。彼女がキャバレ—で唄っていた頃お手

本にしていたのがジュリ—・ロンドンだった、とどこかで聞いた記憶が昔からあり

まして、いつもながらわたしは妙な納得をしたものです。多分これは事実で

はないでしょうか。『パッション・ミナ・イン・N.Y.』の解説は岩浪洋三が書いていま

す。そこにジュリ—は出て来ません。ジューン・クリスティーの名前はありますが、わた

しの勘では、青江三奈が聞いていたのは絶対ジュリ—だよ。

その頃ジュリ—が日本でどのように評価されていたかは、今月まで「苗字がロン

ドンだからイギリス人だろう」と信じていたわたしが知る由もありませんが、1964

年にボビ−・トゥループ楽団の歌手として来日してるそうですから、ある程度は知

られていたと思われます。少なくともビリ—やエラ、サラ、ニーナたちより親しみ易さ

はありますよね。

 

M14.Cry Me A River(3’48”)Joe Cocker 

-A.Hamilton-  A&M75021 6002 2

 

N  これはジョ—・コッカ—がリオン・ラッセル率いるヒッピー集団と唄った「クライ・ミ—・ア・リヴ

ァ」、1970年フィルモア・イ—ストでの実況録音です。ジュリ—・ロンドンの持ち歌でした。

彼女の高校時代の級友が書いたそうで、1955年12月にビルボードで9位とい

う成績を残して、アルバム『その名はジュリ—』に繋がりました。彼女の出世作と

言って良いでしょう。先ほどの勝手なジュリ—・「ロンドン」イギリス人説には、ここ

でジョ—・コッカ—がカヴァしてたことも関係してるかも知れません。ただ、なぜこ

れがジュリ—の持ち歌だとわたしが知っていたか、それは謎です。こういう事を

教えてくれる人は、十代の頃わたしの周りに全くいませんでしたから。

ジョ—・コッカ—のこの歌は何故か心にずっと残っていて、しかも聞く度にオリヂナ

ルにもずっと親しんでいるような不思議な思いに繋がるのです。正直な事を言

いますと、ジュリー・ロンドンの「クライ・ミー・ア・リヴァ−」を聞いたのはこの夏が始め

てでした。なんと逞しくもいい加減な想像力でしょう。

 

M15.クライ・ミー・ア・リヴァ−(2’56”)ジュリー・ロンドン

-A.Hamilton- 東芝 TOCJ-66144

 

M16.縁は異なもの(2’05”)ジュリー・ロンドン   

-Grever, Adams-  東芝 TOCJ-66144

 

N  先週は「九月の雨」を、「幻」定番のダイナ・ヲッシントンに代わってジュリ—・ロンドン

でお届けしました。今週はダイナの十八番の「恋は異なもの、味なもの」もジュ

リ—で聞いてもらいました。多くのゲンミツさジュンスイさを重んじるジャズ・ファンが否

定するダイナ・ヲッシントンのR&Bはジュリ—のお手本のひとつだったようで、他にも

重なる楽曲があります。そこでも無理せずに自分のやり方で仕上げている処

に好感が持てます。

「夏の日の恋」で始まった今年の「ひと夏の出来事」、最後はボッサ・ノ−ヴァ

の「ディサフィナード」です。ちょっと鼻つまり気味の、ジュリ—の声、これも魅力的

ですよ。ではどうぞ。

 

M17.デサフィナード(2’05”)ジュリー・ロンドン  

-Mendonca, Hendricks, Cavanaugh, Jobim-  東芝 TOCJ-66144

 

M18.Brownsville Girl(11’00”)Bob Dylan  

-B.Dylan-  Columbia CK 40439

 

M19.Going Home(4’08”)Aaron Neville     

-P.D. arr.by A.Neville-   EMI Gospel  7243 8 20381 2 2 EDG 20381

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

N ジュリ—・ロンドンのボッサ・ノーヴァ「ディサフィナード」これも大変宜しかったですね。

その後はボブ・ディランの「ブラウンズヴィル・ガール」、わたしがディランのヴォ—カリスト

の魅力を劇的に認識した長尺曲です。11分もあるのは今回再確認しました。7

分ぐらいだと思ってました。なんと逞しくもいい加減な想像力でしょう。

この共作者であるサム・シェパードが亡くなりました。戯曲でピューリッツアー賞を受

賞している俳優です。映画の脚本も書きました。ヴィム・ヴェンダースの「パ

リ・テキサス」他、ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「砂丘」、ピンク・フロイドが音楽を担当

したあのフィルムです、これに脚本で参加していたのは知りませんでした。「ブラ

ウンズヴィル・ガール」録音の1986年頃はディランと親しくてロ—リング・サンダ・トゥアの記

録も著していました。とても思慮の深い人でした。俳優としての彼をわたし

は全く知りません。何か1本観てみたいですね。ご存知でしたら教えて下さい。

サム・シェパード2017年7月27日没、73歳。どうぞ安らかにお休み下さい。ジェシ

カ・ラングと出来てたんだってね、ウーン。

最後はエアロン・ネヴィルの「ゴ—イング・ホ—ム」、ゴスペル的アルバム『ビリーヴ』からです。

今月初頭の中野区の盆踊り当日、「さあ河内音頭だ」というところで雨が降り

出して、暫し天幕内で待機させられました。その時鳴り渡った、午後5時を

告げる中野区のチャイムの調べがこれだったのです。原曲はドヴォルザークの「新世

界」からですね。ボ—イスカウト歌集では「一日(ひとひ)の終わり」という題名

で「遠き山に陽は落ちて・・・」という唄い出しでした。雨はなかなか止ま

ずに結局盆踊りは中止。わたしは知らなかったのですが、翌日続きを開催し

たそうです。テントの中で重苦しく聞いた「一日(ひとひ)の終わり」は、心に

強く残りました。

今朝の「幻」、割といい雰囲気でしたね。ジュリ—のお陰かな。明け方の窓辺

にぴったり・・・、それ程じゃないか。こういう傾向の音楽をわたし自身が

落ち着いて聞けるとはね。若い頃から「女性ヴォ—カル」がいい、なんて言って

る年寄趣味の持ち主が、わたしの周りに居ました。あいつはまだ音楽を聞い

てるのかな。ジュリー・ロンドンを教えてやろうか。

先々週のチャック・ベリー集にマロンさんから感激のお便りを頂きました。バンチとい

うグル—プ、いやセッションかな、その手段のアルバム『ロック・オン』ですか、聞いてみた

いですね。少なくともチャックの歌が2曲は収録されているようです。盆踊りも

終ったので、只今捜索に入りました。

「すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り」、この正式名称を河内人は誰ひとりと

して正しく呼んでいませんでしたね、とにかく36回目の盆踊り、たくさんの

ご来場、有り難うございます。首都圏の9人様にも再会出来ました。それ以外

のたくさんの方々ともお会い出来ました。ああいう現場なので騒々しく慌た

だしく、ゆっくりとお話ませんでした事をお詫び致します。なにしろわたし

は土方筆頭進行責任者ですから。来ている筈の逢いたかったお方とすれ違っ

て残念な事もありましたが、それはまたのお楽しみ。

今年は個人的な日程がキツくて、2日目の開演前には疲れ切っていたのですが、

ランキン・タクシーに貰った濃縮チョーセンニンジン液が効きまして、乗り切れました。あり

がとう、ランキン。涼しかったのも有り難かったですね。30日以来、やたらと提

灯が吊り下げられているツイターです。凄いハクリョク

特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/c11c9443d2e2488c6c0f777239bf6cfb382140ad

   ダウンロードパスワードは、iuv6n7ijです。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国9500万人のあなたにも、アサー。

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/08/26

mb170826

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。以前リクエストで「サマタイム」をお送りし

た時に「決定的なヴァージョンを教えて欲しい」と言いました。まだどなたから

もお答えは頂いて居りません。で、この歌をなぜよく知っているのかなと考

えてみました。おそらく世界で最も有名な歌50曲に入るでしょうから常識の

範囲内ですが、言葉も大体は諳んじる事が出来ます。

そして思い当たったのがこの人でした。

サム・クックです。「サマタイム」。

 

M01.Summertime(Part1)(2’25”)Sam Cooke

-I.&G. Gershwin, Heywood-  MCPS NOT 3CD089

 

N  「サマタイム」、サム・クックでした。彼の歌なら長い事ずっと聞いていまして、それ

で憶えていたのでしょう。ただし、今のヴァ—ジョンではありません。これは自

分で立ち上げたレコード・レイベル「キーン」からのシングル盤として出ていた物で、そ

れほど知られていないと思います。わたしもいま何種類も出ている多曲安売

りの組み物の中で出会いました。しかも「パート1」とあります。では「パート2」

は、・・・すぐ次ぎのトラックとして収録されていました。

 

M02.Summertime(Part2)(2’21”)Sam Cooke 

-I.&G. Gershwin, Heywood-  MCPS NOT 3CD089

 

N  当初は同一録音の一部、二部ではないか、とも思いましたが、こうして聞く

と全く違うアレンヂ、セッションですね。曲の知名度を借りて何とかヒットを、と再度

試みたのでしょうか。まだ白人市場で黒人の唄い手が一般的でない頃、こう

した定評を持ったスタンダ—ド曲をリパトゥワにするのは、極く当然の事でした。逆

にサムはその度合いがどちらかと言えば少ない方でしたが、こうやって吹き込

んでいる訳です。「サマタイム」自体が、南部黒人の日常を描いたオペラのアリアですか

ら、サムの黒人意識を傷つけるものではなかったでしょう。このように再度吹

き込むのも分ります。

ただわたしがずっと聞いていたのはこれら二つとは更に違う仕様でした。

黄色いジャケットのRCA盤ベストのスロウ・テムポ−版です。この収録時間の極めて短い

LPはカセット・テイプに入れて一日3回は聞き続けた時期がありますから、その頃

脳味噌に刷り込まれたのでしょう。

わたしにとっての決定的な「サマタイム」はこれでした。

 

M03.サマ—タイム (2’23”)サム・クック 

-I.&G. Gershwin, Heywood- ユニバーサル UIGY-7044

 

M04.Sweet Leilani(2’29”)Sam Cooke 3-14

-trad.-  Sony RCA Victor LSP-2221

 

N  「サマタイム」に続いてサム・クックの唯一のハワイアン楽曲「スウィート・レイラニ」、大手RCA

からの第一作『クックズ・トゥアー』からお届けしました。これは世界中のポップソング

を唄って地球を一周する企画性の強いLPで、パリ、ブラジル、南太平洋、メキシコ、

ロ—マ、ジャメカなどを回ります。「サヨナラ」を連呼する「日本の別れ歌 ジャパニーズ・

ファウェル・ソング」も収録されています。これが中国風でね。当時のアメリカ人の日本

文化認識を象徴しています。このようにサムを一般市場へ売り出そうという

並々ならぬ意欲が伺えますね。サム自身にも迷いはなく、これまで疎遠だった

分野で自分を試す事に積極的に取り組んでいます。「サマタイム」でした。

さて、今日はもう8月26日、晩夏です。そろそろ去り行く2017年の夏、

皆さんは如何お過ごしになりましたか。楽しい思い出だらけの人も、暑さに

苦しんだ人も、月末の二日間は踊り狂って逝く夏を締めくくりましょう。音

楽は、これです。

 

M05.旅立て俊徳丸(4’53”)初音家賢次

-trd.-  歌舞音曲 KB-1001

 

N  故初音家賢次名人で「旅立て俊徳丸」ラジオ用短尺モノ仕様でした。オリヂナルは、

無伴奏で20分という長さに亘り続きます。その冒頭部に追加録音をして仕上

げたラジオ用短尺モノ仕様、どこかパンクな雰囲気が漂いますね。これも河内音頭

の大きな特徴でしょう。

「月末の二日間は踊り狂って逝く夏を締めくく」るのは、毎年この時期に

「すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り」が大々的に開催されるからです。この盆

踊りは今年で36回目となります。結構な歴史です。特にここ数年参加者が激

増していまして、会場は飽和状態。櫓提灯の申し込み状況などを見ると、今

回も相当な混雑が予想されます。8月11日に行なった事前強化講習、踊りの

練習会には百人を超える参加者が集まりました。それも若い人たち、男性が

増えている状況が目立ちます。来週の水曜日、木曜日、観るだけ聴くだけで

も結構、ぜひ錦糸町にお越し下さい。

 

M06.大阪人情町歩き(7’24”)堺家小利貴丸

-S.Sakai-  SRS-001

 

N  練習会などで使うと必ず問い合わせのある「大阪人情町歩き」、堺家小利貴

丸でした。昨年は堺会を率いて「すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り」に参加し

てくれました。若さと興奮のあまり舞台で鼻血を出してしまいまして、血止

めのティシューを鼻の穴に突っ込んで初日を務めた姿が印象に残っている人も多

いでしょう。これは35年間の歴史で初めての事でした。今年の二月に会主の

利貴丸師が突然亡くなりまして、彼が中心になる時代が始まりました。ワツシイサ

ヲは更なる健闘を祈ります。

さてこの36回を迎えるこの盆踊り、これまで数えきれないほどの音頭取り

が錦糸町の櫓に昇っています。ただ年に1回だけであるため、なかなかその

名前、顔、芸風を覚えてえてもらう事が難しいのも事実。そんな中で彼女は

別格的に定評を持っています。そして、今回滑り込みで参加が確定しました。

月乃家小菊です。キングストン・ミクスの決定的なこの一音頭をどうぞ。

「気持ちヨホホイホイ」。

 

M07.気持ちヨホホイホイ(4’46”)月乃家小菊

-K.Tsukinoya, I.Washizu-  歌舞音曲 KB-1001

 

M08.ヤミン・シェル・コカヴァイム シーズ・オヴ・スターズ(4’03”)イエメン・ブルース

-unknown-  Pヴァイン PCD25233

 

N  ディ・アザ・サイド・オヴ・カワチ・コンテムポラリー・トラディショナル・サマタイム・アウトドア・ダンス・

ミュージック、ゴーシュー音頭「気持ちヨホホイホイ」、月乃家小菊でした。「すみだ錦糸町河

内音頭大盆踊り」の開催詳細は後ほど詳しくお伝えいたします。お楽しみに。

それにうまく繋がったアラビア語の、これも踊りを伴う音楽でしょう。イエメン・

ブルーズというグル—プの「ヤミン・シェル・コカヴァイム~シーズ・オヴ・スターズ」でした。今

月日本でも発売された新譜です。新しい音楽集団ですが、中心人物は既に相

当なカリアを持ち多方面で活躍中のヴェテラン揃い。彼らをあのビル・ラズウェルがプロデ

ュースしたのが今回の新譜です。誰でも思いつきそうな非常に素朴で小さなモチ—フ

を力強く繰り返すうちにそれが核、柱、梁となって大きな構造物に姿を変え

て行く、こんな印象を受けます。ラズウェルも自分が出しゃばってなくて、良い

まとまりを見せています。この9月1日から3日間東京公演もあります。音

頭で精気を全て奪われなかったら、ぜひ観たいですね。

ではイエメン・ブルーズでもう1曲。

「サティスファクション」。

 

M09.サティスファクション(3’41”)イエメン・ブルース

-unknown-  Pヴァイン PCD25233

 

M10.Leftovers(4’26”)ジェイ・ジェイ・テムズ   

-unknown-  BSMF 2529

 

N  打って変わって暖かく豊かな包容力を感じさせてくれる女性の唄声です。ジ

ェイ・ジェイ・テムズという南部のR&Bシンガ—、昨年の秋に日本でも紹介されてい

ましたが、わたしはうっかりしていました。ほぼ一年遅れでの「幻」登場で

す。後期スタックス、ハイ、そして マイアミのTKなど70年代のソウル・ミュ—ジックに共通

する落ち着いた手触りを持った仕上がり、ジーンと来ますね。別に往年の大物

が関わっている訳ではなく、また意図してあの頃の響きを再現しているので

はないと思いますが、わたしには妙にしっくり来ます。

やはり何よりもジェイ・ジェイ・テムズ自身の唄声ではないでしょうか。それを

活かそうとするなら、この編曲、演奏でしょう。アルバムにはもっと力で押しま

くるスタイルの歌も多くありますが、わたしはこのような南部のカントリー・ソウルに期

待をします。ひょっとたら、白人女性かも知れません。

今のは「レフトーヴァーズ」、そしてもう1曲、「ホ—ルド・ミー」。

 

M11.Hold Me(4’33”) ジェイ・ジェイ・テムズ   

-unknown-  BSMF 2529

 

M12.Move Something(3’35”)グレイデイ・チャンピオン  

-unknown-  BSMF 2528

 

N  ジェイ・ジェイ・テムズの「ホ—ルド・ミー」に合わせるように続いたのはやはりミシシッ

ピはジャクスンに本拠を構えるマラコのフレッシュ・マン、グレイデイ・チャンピオン。彼も1年前

に本邦に登場しています。その前にお届けしたジェイ・ジェイ・テムズのアルバム『ロウ・

シュガー』の制作も手伝っていて、重なるところの多い音楽面はその為でしょう

か。南部の黒人男ですとやはり力強いシャウター的要素が求められるので、アルバム

にはそう言った唄い方で吹き込まれたトラックが多いのですが、わたしはこのよ

うな包み込む節回しの作品に好感を持ちました。彼はハ—モニカも吹きます。

80年代に入って南部のR&Bやソウルが力を失って行く中で孤立しながらもそ

の灯りを点し続けたレイベル、マラコ。その頃に較べるとサウンドがだいぶこなれて来

たようです。当時はステューディオ・ミュージシャン全員がカントリ—部門と共通する白人だっ

た、という話もあります。今はどうなんでしょうか。

ではグレイデイ・チャンピオン、「ムーヴ・サムシング」に続いてもう1曲。

アルバム表題曲です。「ワン・オヴ・ア・カインド」。

 

M13.One Of A Kind(4’41”)グレイデイ・チャンピオン 

-unknown-  BSMF 2528

 

M14.エクスペリエンス(4’49”)マイク・チャンピオン

-unknown-  PCD-24647

 

N  こちらは同じチャムピオンでもオ—ストラリアの選手、マイク・チャムピオン。以前も聞いてもら

った「イクスピアリアンス」です。実にスムースな流れで何の引っ掛かりもなく最後まで

進みます。黒人達がこういう傾向を好むのは昔からの事ですから驚く事では

ありませんが、ジャクスン・ミシシッピのチャムピオンとはちょっと質が異なりますね。グレイデイ

もきっとスムースな流れを求めている筈で、それは先の2曲が成功例でしょう。

でもマイクとは明らかに違う。録音技術との関わり合い方かな、とも思います。

さて、最近には珍しくR&B、ソウル調の「幻」、次はヴォ—カル・グル—プのライヴで

す。レイ、グドマン、アンド・ブラウンと言えば80年初頭に活躍したヌー・ジャージ−のヴ

ォ—カル・トリオ。その前はモーメンツという名前でスウィート・ソウル界に君臨していました。

彼らの実況録音盤をこの間レコ—ド店で見つけました。海賊盤ではないでしょう

が、独立レイベルからのリリ—スで細部の造りはあまり丁寧とは言えない商品です。

名義はレイ、グドマン、アンド・ブラウンで、ヒットした「ステイ」で始まります。途中で「黒檀と象牙」を唄うのですが、そこにこの歌の作者であるポール・マカートニが呼び

出されて飛び入りします。と言っても勿論本人ではなく、誰だろうねこれ、3

人と踊っている写真もあるのですが、全くの別人。「Paul McCartney」とは

っきり書き添えてありますけれど、少しも似ていない。場末の実演のおふざ

けでしょうか。

それにしてもなあ。あのポール・マカートニですよ。ビ—トルズの来日記者会見で交

わされた唯一の音楽的応答で、ポ—ルが「黒人の音楽はよく聞いている」と答

えていまして、この盤のクレジットを見た時に瞬時にそれを思い出し、「ああ、未

だにこういう場所を回って音楽を吸収してんのか」と邪推しましたが、簡単

に裏切られましたね。

録音も決して良くない。ただその粗雑な感じが、現場を連想させてくれる

のは事実。割と大きい会場ではないでしょうか。熟女の「キャーッ」なんて嬌声

もしばしば聞かれます。

レイ、グドマン、アンド・ブラウンの実演でのクライマクスは、やはりモ—メンツ時代のヒット曲で

す。フィナーレに持ち込む前にメドリーでたっぷり聞かせてくれます。流石だな、や

っぱりヴォーカル・グループだな、という納得が胸いっぱいに拡がります。

八王子60オーバさん、聞いて下さい。あなたの好きなモ—メンツですよ。

メドリーは

「ルック・アット・ミー、アイム・イン・ラーヴ」

「ラーヴ・オン・ア・トゥー・ウェイ・ストリート」

「ウィズ・ユー」

「ドント・クライ・アウト・ラウド」以上5曲です。

 

M15.Moments Medely(10’52”)Ray, Goodman And Brown  Paul McCartney

Look At Me I’m In Love  -Goodman, Harman-

Love On A Two Way Street  -S.Robinson, B.Keys-

With You  -K. Ascher, C.B.Sager-

I Don’t Want You To Go  -B.Roberts, C.B.Sager –

Don’t Cry Out Loud  -P.Allen, C.B.Sager-

Metropolitan Recording Corporation JBR 12008

 

M16.My Old Man(3’47”)Zac Brown Band

-Z.Brown, N.Moon, B.Simmonetti-  Elektra 756786620-3

 

N  圧巻とも言えるモーメンツ・メドリー、如何でしたか。最後は「ドント・クライ・アウト・ラ

ウド」。「あなたしか見えない」ともうひとつの邦題があったような・・・。リタ・

クーリヂで何かの音楽祭の優勝曲にならなかったかな。共に曖昧な記憶です。

モーメンツはキャロル・ベイヤー・セイガーの作品をよく採り上げていたのですね。知らなか

ったな。

それに続けたのはザク・ブラウン・バンドの最新盤から「マイ・オ—ルド・マン」でし

た。このアルバムは確かな手応えを感じさせてくれる出来で、彼らは安定期に入

ったかなとも思わせられます。発表直にすこし触れただけでその後は、なか

なか紹介出来ませんでしたが、今朝は中に収められている「マイ・オ—ルド・マン」

を聞いてもらいました。

さて水曜、木曜と踊って夏を送ると9月、次の季節がやって来ます。

 

M17.Try To Remember(3’59”)Singers Unlimited 

-Schmidt, Jones-  ユニバーサルUCCU-5125

 

M18.September In The Rain(1’42”)Julie London  2-1

-A.Dubbin, H.Warren-   EMI 0996 312129 2 5

 

後TM代わり:見た目が大事 / ランキン・タクシー

-T.Shirahama-  ワーナー WPC6-8504/5

 

N  「トライ・トゥ・リメムバ」シンガーズ・アンリミテッドでした。このテンプテイションズ版が良くて

探している、という事を以前お話しした事がありますが、まだ見つかってい

ません。昔のLP3枚組のアンソロジー買わなきゃダメかな。

そしてその次もこの季節の「幻」定番、「九月の雨」でしたが、今年は常任

歌唱者ダイナ・ワシントンではなくて、別の人です。彼女の名はジュリー・ロンドン。何故

か、その訳は来週のこの時間にお伝えいたしましょう。

ザ・バンチ・・・・

では第36回すみだ錦糸町河内音頭大盆踊りの開催詳細をお伝えします。

 2017年8月30日(水曜日)

   2017年8月31日(木曜日)

    両日とも午後5時開場 午後5時30分開演

   会場は、竪川親水公園内特設会場(首都高速道路7号線高架下)

    JR総武線錦糸町駅 東京メトロ半蔵門線錦糸町駅 から徒歩5分

    都営地下鉄新宿線/東京メトロ半蔵門線 住吉駅から徒歩10分

   お問い合わせは、03-3631-8506 関根楽器 午前10時から午後6時まで

   詳細は、盆踊り広場イヤコラセ東京     http://www.iyakorase.com/

出演者(両日共通)

ファミリー光博とそのファミリー会社中

ファミリー光博

ファミリー博美

ファミリー博夢

ファミリー博希

司家 貴嗣

月乃家 菊二

月乃家  小菊、その他

関西音頭連盟 羊の會四十二

生駒一久

生駒尚子

大道とおる

永田充康

河洲虎丸

久乃家夢太

八常大介

近江若三郎、その他

二日目8月31日には、特別ゲストとして若井ジェイムズぼんが登場します。

旧知の盟友、ランキン・タクシ—も乱入予定。後テ—マ代わりに今流れているのは「見た

目が大事」のクラブ・ミクスです。先ほどの「気持ちヨホホイホイ」とミキサーが同じスティーヴ

ン・スタンリ。時間までどうぞ。NHKの朝番組みたいですね。では「第36回すみだ

錦糸町河内音頭大盆踊り」会場でお会いしましょう。

 

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

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  ダウンロードパスワードは、0qe2yq04です。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国9500万人のあなたにも、アサー。

 

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/08/19

mb170819

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。

おそらく何処でもやらない愚連キャムベル追悼を試みましたが、間違えて「カント

リー・ボーイ」を「ラインストーン・カウボーイ」と紹介していました。申し訳ない。全く気

付かなかったですね。ちょっと怖くなりました。おそらく「フィーニクス」の次に

この国で知られているグレンの「ラインストーン・カウボーイ」です。わたしも大好きな歌

のひとつなのに・・・。いやはや何とも言い訳すら浮かびませんです。改め

てお届けします。紹介は、先週と同じ事を言いましょう、以下。

この翌年に「ラインストーン・カウボーイ」を世界中でヒットさせて、グレンは大御所となり

ました。この歌も彼自身がラジオで聞いて気に入り、すぐに実演の場で唄い始

めたといいます。こういうところは実に好感の持てる音楽愛好家でした。日

本ではその後で何か のコマ—シャルに使われたような記憶があるのですが、思い

出せない。どなたかご存知ではないですか。

では聞いて下さい、「ラインストーン・カウボーイ」。

 

M01.Rhinestone Cowboy(3’16”)Glen Campbell

-L.Weiss-  Zonophone  7243 8 21834 2 6

 

N  「ラインストーン・カウボーイ」でした。当初は装飾の付いたダンガリ—・シャツを着ている

だけの似非西部牛追い男、シティ・サーファーのような人種の歌だと思っていたので

すが、違いました。「俺だって・・・」と明日の大成功をモーソーするウダツの上が

らない庶民の歌でした。グレンの丁寧で誠実な唄い方が心に残ります。

グレン・キャムベルではささきがくさんが動画を揚げてくれた「ゲス、アイム・ダム」、

これが良かったですね。モロにフィル・スペクター衝撃波を浴びたブライアン・ウイルスンの制

作で、コ—ラス担当のオネーサンたちの大雑把な振りが大変宜しい。観ながら一緒に合

わせました。1965年の作品ですからグレンのビ—チボ—イズ参加騒動の頃かな。

聞いて下さい。「ゲス、アイム・ダム」。

 

M02.Guess I’m Dumb(2’58”)Glen Campbell 

-Wilson, Titleman-  Zonophone  7243 8 21834 2 6

 

N  先週のグレン・キャムベル集に追加で二曲、「ラインストーン・カウボーイ」と「ゲス、アイム・ダ

ム」でした。

積み残しはまだあります。8月5日のホ—ソ—でお届けした、タージ・マハルとケブ・

モーの「ドント・リーヴ・ミー・ヒア」、そしてロバ—ト・クレイの「ザ・セイム・ラーヴ・ザット・

メイド・ミー・ラーフ」、更にはエアロン・ネヴィルの「ガッタ・サーヴ・サムバディ」ゴスペル・アルバ

ム『ビリーヴ』仕様、これらに共通する編曲発想の原点です。「ちょうど時間と

なりました。また来週」と翌週にもお届けするような事を言ってましたが、

まだでした。と言いますか調べたら「原点」の「原仕様」が手許になかった

のです。2種類の実況録音はありましたが、どちらも先の3仕様のオオモトとは

言い難い出来でした。それで町を歩いて探し出したのが、こちらです。

アル・グリーン1972年の発表作品、「ラーヴ・アンド・ハピネス」。

 

M03.Love And Happiness(5’01”)Al Green

-A.Green, T.Hodges-

 

N  名曲「ラーヴ・アンド・ハピネス」、アル・グリーンでした。「午前3時に電話があって、

物事は動き出した・・・」推理小説のような唄い出しです。愛の力を信じて

懸命に恋人を説得する内容で、演奏面でもとても優れた、南部R&Bの理想的

な成立ちを持っています。当初はシングル曲ではなかったのですが、評判が高く

なり1年後に改めて単独で発売されました。わたしにはその前後と大して変

わってないようにも聞こえますが、アル自身、このアルバム『アイム・スティル・イン・ラ

−ヴ・ウィズ・ユー』は初期の形に戻ろうと試みた、と語っていまして、特にこの「ラーヴ・アンド・ハピネス」では化学作用みたいに全てがうまくハマっている、と満足

げです。冒頭の語りから「1、2、3、4」とヘッドカウントが入って来るところが、

カッコ良い。これはギターのティーニー・メイボン・ホッヂズが足踏みで刻んでいるようです。

確かオーティス・クレイも来日した時、ほぼカーボン・コピーのような形でリパトゥワに入れて

ました。わたしは美しき20代の頃から親しんでいるのですが、先の3曲には

この残像が投影されているように聞こえてならないのです。如何でしょうか。

さて、エリス次の号は今月の終わりに公開されるのかな。わたしは今回も一番

最後になって原稿を入れました。故意ではありません。「締め切りはいつです

か」と訊ねたら「先週だよ」という返事が帰って来て、慌てて書き出したの

です。さすがに途中で怒られてね。「みんなもう揃ってるから、お前の字数

はこれだけだ」と指定も受けました。こちらが悪いのだから従うしかありま

せん。なんとか間に合わせましたが、出来はどうだろう。ご意見をお待ち致

します。

テ—マはチャック・ベリ—。彼の追悼で何種類か冊子が出ていたので、ついつい買っ

てしまい、読んだ後の感想文のつもりだったのですが、チャックだと沢山の思い

出がこぼれるように流れ出て、ヨユーであっという間に字数超過。泣く泣くでは

ありませんがかなり削りました。今朝はそこに載せられなかった事も含めて、

チャック・ベリ—の初盆です。旧暦にしても少々遅くなりましたが、関西では今が

地蔵盆の真っ盛りです。

まずはこの1曲から。

 

M04. ベイトーヴェンをぶっとばせ(2’37”) ヘレン・ディクソン    

-C.Berry-  Pヴァイン PCD-17762

 

N  ハイ、例のイントロが初めて世に出た「ロール・オーヴァ・ベイトーヴェン」、ヘレン・ディクスンで

す。この女性歌手、白人なんです。コロムビアの黒人レイベルのオーケイからもレコ—ド出

してるし、今のギタ—演奏はミッキー・ベイカーだと言うし、謎が多いなあ。黒人のロッ

クンロ—ル的R&Bを白人がカヴァしてポップ市場で売り出す形は1950年代前半には

よく見られました。ブレンダ・リ—などはその好例でしょう。この「ベイトーヴェン」

もそのひとつだったのですが、ヘレン側の目論みは外れました。チャックのオリヂナル盤

がヒットしてしまったからです。

また、このヘレンの吹き込みには大きな過ちがあります。それはこの楽曲を、

ノヴェルティ色の濃いジャムプ・ブルーズの延長で仕上げている点です。出来は決して

悪くはありませんが、チャックの音楽の持つ「永遠の十代感覚」が不在なのです。

オリヂナル仕様から沸き上がって来る生き生きとした若さの躍動がないのです。

ビ—トの解釈が、前時代のものですね。大人に「ベイトーヴェンをぶっとばそうぜ」

と呼びかけても、きっと相手にされないでしょう。ルードヴィヒ・ヴァン・ベイトーヴ

ェン自身が非常なユ—モア家だったとしてもです。

さて、今のヘレン・ディクスンは以前も紹介したイギリスのエイスの編集盤からお届けし

ました。これは何度も言うように、流石の出来映えです。実に多方面からの

収集が為されていて、やはりイギリスのロックンロ—ル通でしか作れない内容です。し

かも中途半端な出来のトラックが皆無、という点でも太鼓判。解説も実に詳しい。

日本の大いに誤解されたチャック・ベリ—・カヴァを集めて1枚というのも成立する

でしょうが、酷いだろうね、その質は。

次も同じ『ロックンロ—ル・ミュージック! ソングス・オヴ・チャック・ベリ—』からです。チャック

本人の事を「あんな嫌な奴はいない」、と本気で罵っていたジョン・ハモンド・ジュ

ニアが唄っています。

「ノー・マニ・ダウン」。

 

M05. ノー・マネー・ダウン(3’49”)ジョン・ハモンド

-C.Berry-  Pヴァイン PCD-17762

 

M06.ブラウン・アイド・ハンサム・マン (2’02”)バディ・ホリー  

-C.Berry-  Pヴァイン PCD-17762

 

N  ジョン・ハモンド・ジュニアがとても真面目に一生懸命唄っていた「ノー・マニ・ダウン」、

そしてバディ・ホリ−で「茶色い目玉の色男」でした。これはバディの死後、残っ

ていた録音にスタジオ・バンドの伴奏をオーヴァダブした物だそうです。ひょっとし

たら本人は発表するつもりがなくて吹き込んでいた物かも知れません。

冒頭では不法労働の罪で証言台に立っていた「茶色い目をした男」が、歌

が進むに連れて歴史的な騒動を引き起こして行きます。最後はミロのヴィーナスと

戦ったり、完全に抑えられていた試合でフルカウントからホ—ムランをかっ飛ばしたり

するので同一の人物の逸話ではなく、通して語られていたのは如何に「ブラウ

ン・アイド」、つまり黒人が優れているかという、明らかな人種論です。これを

そのまんま「ブラック・マン」と唄ったら当局から危険分子として目をつけられ、

早めのムショ入りをしていたかも知れません。バディ・ホリーはどういう思いだった

のでしょうかね。

次は1964年、出所後のヒット曲として有名な「ネイディーン」です。どこかで、こ

の曲は既にロックンロ—ルの次に来るロックのスタイルで作られているとも書かれていまし

たが、基本的にはギタ—伴奏を伴う語り物がチャックの基本である事に変りはなく、

自動車販売店頭でのやりとりを唄った先ほどの「ノー・マニ・ダウン」、「茶色い目

玉の色男」などと同じように、ここでもチャック・ベリ—劇場が展開して行きます。

このカヴァは、ザ・バンチというイギリスのフォーク系ミュージシャンの集まりの唄と演奏で、

フェアポート・コンヴェンションのメムバ—も参加しているそうです。

 

M07.Nadine(3’20”)The Bunch   

-C.Berry-  Pヴァイン PCD-17762

 

N  ザ・バンチで「ネイディーン」でした。チャックの歌は例えば「ジョニ—・ビ・グッド」な

どのように非常に分り易い反面、独得な観点、発想で書かれた難解な物語も

多く、沢山の解釈が成立します。この「ネイディーン」もどちらかと言うとそのひ

とつじゃないかな。バスに乗っていてイカした女を見つけて追いかける粗筋には、

何か他の例えが隠されているような気がします。

『ロックンロ—ル・ミュージック! ソングス・オヴ・チャック・ベリ—』からもう1曲聞きましょう。

ホリーズで「スウィート・リトル・シクスティーン」。

 

M08. スウィート・リトル・シックスティーン(2’21”) ホリーズ     

-C.Berry-  Pヴァイン PCD-17762

 

N  ホリーズらしい秀逸なカヴァでした「スウィート・リトル・シクスティーン」。60年代のイギリスの

ビート・グループらしい「イキがり」が随所で鳴っています。さて、今回出版され

たチャック・ベリ—関連の冊子のひとつに「ブルース & ソウル・レコーズ」誌8月号があり

ます。そこでわたしが絡んだ事件について、首都圏で9人、全国で9500万人

のあなただけには逸早くお伝えしました。それにはエリスの記事でも触れていま

すからお楽しみに。それはともかく、この号には特別付録としてチャック・ベリ—

のCDが付いていました。それも、1960年代半ばから70年代初頭までのあ

まり重要視されていない珍しい録音を集めた物で、なかなかに面白い1枚で

した。そこからも聞きましょう。

まずはあの印象的なイントロのリフの元ネタ曲を自身で礼儀正しくカヴァした、

「エイント・ザット・ジャスタ・ウーマン」です。

 

M09.Ain’t That Just Like A Woman(2’15”)Chuck Berry  

-C.Berry-  ブルース & ソウル BSR-136

 

M10.Johnny B. Goode(2’45”)Chuck Berry  

-C.Berry-  ブルース & ソウル BSR-136

 

N  20世紀後半の若者音楽を支配したあのイントロのリフの元ネタとなった「エイント・ザ

ット・ジャスタ・ウーマン」のチャック・ベリ—による感謝と表敬仕様、そして1966年再吹

き込みの「ジョニー・B・グーッド」でした。

かつては全く気にも留めなかった、二度目の録音ですが、オリヂナルとは比較

のしようもありませんが、粗雑なライヴに馴れたからでしょうか、この「J.B.D.」

にもそこそこに活気を感じました。

後年この歌は「ほぼ俺の事だ」と本人も言っていたそうです。ただし、「読

み書きゃ全然ダメだけど、ギタ—弾かせりゃ最高さ」という行りは明らかに彼自

身ではないですね。チャック・ベリーは決して文盲ではなく、多くの書物に親しん

でいて、何よりもこんな素晴らしい歌の言葉を編み出せたのですから。それ

とも、奴隷時代に黒人たちは読み書きを法律で禁じられていた歴史を揶揄し

ているのでしょうか。そのくらいチャックは「読んでいた」のです。

例のイントロも、時代によって微妙に変化しているのも分りましたね。その最

終型はこれでした。

 

M11.Lady B. Goode(2’55”)Chuck Berry       

-C.Berry-  Decca 00602557561241

 

N  チャック・ベリー、遺作となったアルバム『チャック』から「レイディ・B・グーッド」でした。

長く芸能活動を続けていると、自分の最も売れた頃、一般に認知されている

姿を自分で演じるようになります。パブリック・イメヂである自身のパロディをなぞ

れば大向こうも納得してくれる訳です。個性的である人ほど、そう成り易い。

たとえば、偉大なるサッチモ、ルイ・ア—ムストロングの晩年を思い出して下さい。受け手

がそれしか望まない、という状況もあるでしょうね。こういう事を終世一切

拒否したのはマイルズ・デイヴィスとボブ・ディランだけのようにも思えます。チャールズ・

エドワード・アンダスン・ベリ—の場合は、彼がチャック・ベリ—になった時点で、既にパロデ

ィだったとわたしは理解しています。

「分ったよ、あれを演りゃいいんだろ。演ってやるよ」と架空のロックンロ—ル・

スタ—、チャック・ベリ—をずっと演じていたのではないでしょうか。だからと言って

そこに欺瞞はなく、懐メロ感情とは無縁で、いつも現在進行形のチャック・ベリ—が

いて、「お仕事」と言い切りながらも、人格が滲み出ていた点が多くの人を惹

き付け続けたのだと、わたしは確信しています。

最後になってしまったアルバムでは、その突っ張りがちょっと緩んでいる、そ

んな印象を持ちました。そのひとつがこの「レイディ・B・グーッド」です。これ

は自分でアンサー・ソングを唄っていた「メムフィス」と「リトゥル・マリー」、あるいは「ジョニ

ー・B・グーッド」と「バイ・バイ・ジョニー」との関係とは少し違って聞こえません

か。今の録音は、彼の他に息子と孫のギタ—三本セッションとされていますが、間奏

の二番目に出て来るのは、かなりギャリー・クラ—ク・ジュニア風でしたね。

さて「ジョニー・B・グーッド」は、ピアノ弾きのジョニー・ジョンスンをモデルにして書か

れた、という説もあります。そもそもチャックはジョニーのトリオに入れて貰ってそこ

から職業音楽家として始まった訳です。それ以後は彼の独創性が爆発して恩

師よりも名が知られるようになってしまった訳です。義理堅いチャック・ベリ—は

ジョニ—を録音、舞台でもずっと専属として固定しましたが、長い時間が経つう

ち疎遠になって、本人も行方不明状態でした。映画「ヘイル、ヘイル、ロケンロー」の撮

影の前に故イアン・ スチュアートが音楽責任者のキース・リチャ—ズに「ジョニ—はまだ生きて

るぞ」と告げ、なんとか探し出して再び共演が出来た、という美談が残って

います。

映画の中でジョニ—は現役時代と変わらぬ演奏能力を発揮して存在を表明。そ

の結果、ソロ・アルバムも制作されました。ここで「恩師」のピアノを聞いてみまし

ょう。

まずは「ジョニー・B・バーッド」。

 

M12.Johnnie B.Bad(2’35”)Jonnie Johnson 

-unnkown-  Elektra 9 61149-2

 

N  ジョニー・ジョンスン、1991年のソロ・アルバム『ジョニー・B・バーッド』から、その表題

曲でした。この盤現物は、新宿三丁目で拾って来たCDプレイヤーに入っていた

もので、長い事再生不能でしたが、長い時間が経ってポリカ—ボネイトの変質でも

起こったのでしょうか、今はこのように聞く事が出来ます。ただ盤しかない

ので、収録曲名など周辺事項はネットで拾ってい書き加えてあります。

ジョニー以外の参加メムバーは以下の通り。

ギター:エリック・クラプトン

ギター:スティーヴ・ファーガスン

ベイス:ジョリー:スパムピナート

ドラムス:トム・アードルノ

この中でクラプトンとスパムピナートは映画でも付き合っていましたね。あの変な形

のベイスを弾いていたのがスパムピナート。ここでの彼の演奏は出色の出来映えです。

ブルーズ・ピアニストのソロ・アルバムですから全体も地味ですが、とても充実している

セッションで、気持ちの良い音が続きます。ジョニ—はチャックの録音では割とひとつの

スタイルに徹してたようですが、ここでは実に達者な腕前を存分に披露していま

す。早朝のゴミ捨て場に感謝。

次もとても良い演奏です。

「クリーク・マーッド」。

 

M13.Creek Mud(5’29”)Jonnie Johnson 

-unnkown-  Elektra 9 61149-2

 

N  「クリーク・マーッド」、ジョニー・ジョンスンでした。ジョニー、冴えてますね。例えば1950

年代だったらこの位の弾き手は、どこの黒人酒場にでもいたでしょう。彼ら

は放っておくと1曲をいつまでも続けます。即興演奏の霊感がずっと降り注

いでいる感じ、そんな情景がこのアルバムからも伝わって来ます。

次のは60年代前半のデッチ上げインストゥルメンタル曲を再現したかのような、ノヴェルテ

ィ感覚が愉快です。

「フォールト・ライン・トリーマー」。

 

M14.Fault Line Tremer(3’45”)Jonnie Johnson  

-unnkown-  Elektra 9 61149-2

 

M15.ユー・キャント・キャッチ・ミー (2’42”)チャック・ベリ—    

-C.Berry-  MCA MVCM-48001/3

 

N  「フォールト・ライン・トリーマー」。ジョニー・ジョンスンに続けたのはローリング・ストーンズもカヴァ

した「ユー・キャント・キャッチ・ミー」でした。ここでのピアノはジョニーではなく、チェスの

大御所、オーティス・スパンです。何らかの事情でジョニーが来れなかったのでしょう

か。スパンがチャックに付き合ったのはこの時だけだそうです。1956年の録音でし

た。

さて、LP時代に入ってからは、シングル盤の王様チャック・ベリ—も対応に迫られ

まして、ひとつの概念でまとめられた、と言えなくもないアルバム制作に取り組

みます。その代表作が1973年の『バイオ』でした。この表題曲ではスライドをエル

モア・ジェイムズ的に鳴らしながら、自分自身が音楽を志してからの半生を語って

います。「実録 ジョニー・B・グーッド」です。

 

M16.Bio(4’24”)Chuck Berry 

-C.Berry-  ブルース & ソウル BSR-136

 

N  さて何気なく始めたチャック・ベリ—集、話が長いですね。どうしてもこうなって

しまう。エリスだってあの倍は行けた、あ、それはないですね。ここからまた1

曲毎に語っていると、タケ小山さんの時間を侵害してしまいます。ここから先

はわたしの今の気分でチャック・ベリ—・トップ9を紹介しましょう。ただ順不同で

す。まずは誰も知らないこの珍しい1曲からどうぞ。

 

M17.トゥー・ポップド・トゥ・ポップ (2’34”)チャック・ベリ— 

-C.Berry-  MCA MVCM-48001/3

 

M18.バック・イン・ザ・U.S.A.(2’27”)チャック・ベリ— 

-C.Berry-  MCA MVCM-48001/3

 

M19.ウィー・ウィー・アワ—ズ(5’24”)チャック・ベリ—

-C.Berry-  MCA  MVCM -22106

 

M20.バイ・バイ・ジョニー(2’04”)チャック・ベリ—

-C.Berry-  MCA MVCM-48001/3

 

M21.コンフェッション・ブルース(2’08”)チャック・ベリ—

-J.MacShan, W.Brown-  MCA MVCM-48001/3

 

M22.You Never Can Tell(2’40”)Chuck Berry 

-C.Berry-  Chess  CH-92521 JVC-473

 

M23.メムフィス・テネシー (2’12”)チャック・ベリ—

-C.Berry-   MCA MVCM-48001/3

 

M24リトゥル・マリー (2’38”) チャック・ベリ—

-C.Berry-  MCA MVCM-48001/3

 

M25.Come On(1’48”)Chuck Berry wt. Martha Berry 

-C.Berry-  Chess  CH-92521 JVC-473

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

N   今の気分の「チャック・ベリ—・トップ9」如何でしたか。

まず「トゥー・ポップド・トゥ・ポップ」。これについて言及した文章をわたしは

読んだ事がないですね。「ハバナ・ムーン」同じくカリブ調のノヴェルティ曲です。16歳の

時に初めて聞いてからずっと好きです。

次は「バック・イン・ザ・U.S.A.」。最後に出て来る「ハンバーガーがジュウジュウと音

を立てて鉄板の上で焼かれてる」という行りが迫って来ます。これに感化さ

れ、しばらく立ち入るファミリ—・レストランを「シズル」だけに決めていた位です。

そして「ウィー・ウィー・アワ—ズ」。わたしの唯一好きなエリック・クラプトンのソロで、映

画「ヘイル、ヘイル、ロケンロー」サウンドトラックからでした。

ひねくれ者のわたしは「J.B.D.」より「バイ・バイ・ジョニー」の方が好きで、

これも「出稼ぎに出たジョニ—が一嫁さんを連れて帰って来て、線路の側に家を

立てて、汽笛が鳴ると台所の扉のところに立って手を振ってる」という最後

の章がたまらなくてね。一緒に唄ってると涙がこみ上げて来る事もありまし

た。こんな美しい情景を、あの人間不信男が唄うんですよ。

「コンフェッション・ブルース」これもストーンズ版で知りました。テムポーを少し落とした

そちらもなかなか良いですよ。よりブルーズ的です。

「ユー・ネヴァ・キャン・テル」、チャックの「そんなモノよ」という世界観がよく現れた

歌ですね。この思想に共鳴する多くの人間がカヴァしてます。これは珍しいスティ

ーリオ・ミクスでお届けしました。

そして「メムフィス」、その続編の「リトゥル・マリー」。わたしがチャック・ベリーに決定的

に打ちのめされた1曲は、これかも知れません。続編では娘さんと長距離通

話が出来たようで何よりでした。

最後の「カム・オン」は、チャックとしては異色とも言える程の「一般的性を持っ

た」ポップ曲です。これもちょっと珍しい、娘と唄った仕様で聞きました。

この盤ではクレジット「Martha Berry」とありますが、「イングリッド」ではないで

しょうか。マーサはチャックのおばあちゃんです。

今もチャック・ベリーのCD盤は、まだ店頭在庫で沢山手に入る筈です。チェスの初

期の物は紙ジャケットで殆どが発売されていました。最低でもベスト盤はいつでも

買えるでしょう。ぜひ自分の物として聞いて、自分なりのチャック・ベリーを創り

上げて下さい。16歳の時から約30年間、友達の2枚組ベストをずっと借りっ

放しにしていた男からのお願いです。

8月11日の中央エフエム放送をお聞き頂き、ありがとうございます。わたしも

想像ほど酷い出来ではなかった、という感想でした。ポークパイさん、喉の調子

をご心配下さって、ありがとうございます。多分ね蚊取り線香の副作用では

ないかな。わたしも最初に自分の声をきいて、「なんてしゃがれているんだ」

と驚きました。別に風邪等ではないですよ。歳を取ると鼻が詰まったような

声になってしまうようで、エミルー・ハリスにややその兆候が感じられます。NHK

土曜朝のDJも第二変声期を過ぎて久しいですね。わたしはまだそこまでは

行ってません。元々がこんな声ですからこれで鼻が詰まったら多分誰も聴き

取れなくなってしまうのではないでしょうか。気をつけます。

「DJはしゃべくり声と曲のピンポンだな~と、感じました」とクリやん。な

る程そう考えればいいか。今回のようにひとりだけだと、結構持て余す訳で

すよ、時間空間を。そんな時にお便り等があると、その人とお話が出来て順

調に進みます。それに突然ハコを用意されると、えらく構えてしまって挙げ句

に舞い上がって終わり、です。ト—シロはやっぱ生の方がいいな。

とりあえず無事終了しました。どうもありがとうございます。

さあ、今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/0b5084e639cdee22abe781e2ce67e49bb26adcbd

ダウンロードパスワードは、3duxm8v7です。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国9500万人のあなたにも、アサ—。