カテゴリー : Mornin’ Blues by IsaoWashizu

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/08/24

mb190824

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年8月24日を  

 始めましょう。

  星陵高校、残念でした。先週の河内行きで、出来れば甲子園で見られるか

 も、と願っていた智辯和歌山との準々決勝、結局行けずにテレビ観戦となりま

 したが、大変緊張感の高い、充実した試合でしたね。タイブレイクを実際に経験す

 るのは、わたし自身初めてでしたが、それなりの切迫した効果を出していま

 したね。決勝での投手奥川は前日の休みで、張り詰めた気分が途切れてしま

 ったのでしょうか。明らかにそれまでの集中力が欠けていたように見えます。

 投球数制限と並んで、難しい問題が残りました。酷暑の中で「鍛える」のが

 正しいかどうかは別の話ですが、この大会が涼しい時期に行われていたら、

 全く別の雰囲気でしょう・・・あ、同じような事を以前にも言ってましたか。

 とにかく観る方も含めて、まず暑さとの闘いがある「全国高等学校野球選手

 権大会」でした。

  さて、それでは、今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

M01.Japanese Farewell Song(2’54”)Sam Cooke

-H.Yoshida, F.Morgan-  Real Gone RGRNBCD001

N  いきなり「サヨナラ」で失礼しました。「ジャパニーズ・フェアウウェル・ソング」、サム・クック

 です。1960年発表のアルバム『クックの旅道中』からでした。割と知られている歌

 のようで、細野晴臣が『泰安洋行』でカヴァしていました。わたしはそもそも

 RCA移籍後の第1作LP『クックズ・トゥア』の存在すら知らずにいて、CD時代

 になって初期の録音を網羅した組物で出会った位ですから、あまり偉そうな

 事は言えません。

  このLPはサムが一般市場を目指して漕ぎ出した記念すべき作品です。世界旅

 行に仕立てて、北米での異国情緒を煽りそうな、全て既に知られている世界

 各国的楽曲を集めています。多分に大向こう受けを狙った内容で、RCAで先

 に成功していた黒人ハリー・ベラフォンテを意識しているのでしょう、「さらばジャマイカ」

 も入っていますね。その中にこの「ジャパニーズ・フェアウウェル・ソング」も入ってい

 ました。

  それが、先週面白い再会遭遇につながりました。これです。

  ナンシー梅木で「サヨナラ」。

M02.サヨナラ(2’42”)ナンシー梅木

-Berlin- ユニバーサル UCCM-9040 

N  「サヨナラ」、ナンシー梅木でした。小樽生まれの彼女は、1950年代にアメリカに渡り

 放送界、レコード界、映画界で活躍した大和撫子です。彼女が1957年北米発売

 のLP『ミヨシ(彼女の本名)・シングス・フォー・アーサー・ガッドフリー』で唄っている「サヨナ

 ラ」と、冒頭にお届けしたサム・クックの「サヨナラ」2曲は、よく似た雰囲気ですけれ

 ども別の楽曲ですね。どういう関係なのでしょうか。タネ明かしは、今朝の最

 後でお話ししましょう。どうぞお楽しみに。

  さて特に第二次大戦後、欧米人の異国情緒には「ニッポン」が参入しまして、

 音楽でもいろいろと題材に採り上げられました。今の「サヨナラ」もそのひとつ

 でしょうか。ただサム・クックの「サヨナラ」の編曲はモロ中国風ですね。彼らからは東

 アジアの遠い国、中国、朝鮮、日本の区別が付き難かったのでしょう。尤も戦

 前からノヴェルティ的に日本の地名を用いた洋楽曲はありました。次の題名は、鎖

 国中も国際貿易港として栄えた九州の町、「ナガサキ」です。

M03.Nagasaki(2‘55”)ジャンゴ・ラインハルト

-H.Warren, M.Dixon-  BSMF  7586 

N  ここのところ続けてお届けしているジプシーのギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトが、や

 はり大道芸出身のヴァイオリニスト、ステファン・グラッペリと一緒に演奏した「ナガサキ」で

 した。と言っても、題名と楽曲主題は何の関係も無いようです。スリム・ゲイラード

 も確か演ってましたね。

  さて先週の日野てる子「夏の思い出」は、リクエストしてくれたハギリョウさんが、

 当該楽曲を知った時の状況を丁寧に説明してくれました。そうか、オールナイトニッポ

 ンだったのか。ありがとうございます。更に今週も続けて、彼が発表当時を知

 っている訳がないリクエストを頂きました。

  トワ・エ・モアで「誰もいない海」。

M04.誰も居ない海(2’51”)トワ・エ・モア

-Y.Yamaguchi, N.Naitoh –  東芝 LPC-8038   

N  トワ・エ・モアで「誰もいない海」でした。これもだいぶ流行った歌ですね。「今

 は、もう秋」と、誰もが口ずさんでいました。ただ、わたしはオリヂナル仕様の

 響きが頭に入っていないので違和感がないのですが、今のを聞いて「おや」

 と感じた人も何人かいるのではないでしょうか。実はこちらはハリウッド録音の

 特別仕様なのです。

  1970年秋にロス・エインジェルズを訪れたトワ・エ・モアの芥川澄夫、白鳥英美子ふた

 りは、当地のリバティ・ステューディオで1枚のアルバムを吹き込みました。それが『トワ・

 エ・モア・インU.S.A.』という作品で、「ある日突然」や「空よ」の英語版の他、

 その頃の洋楽ヒットのカヴァが収録されています。そしてその中に今の「誰もいな

 い海」があるのです。いや、これが正規録音なのかも知れません。シングル発売

 時期からすれば、その可能性も大いにありますね。ロス・エインジェルズとは言え、

 モロに東芝の音になってます。編曲は森岡賢一郎、おそらく東京から譜面を持

 って行ったのでしょう。現地調達のセッション・メンのうち、ドラマーはアール・パーマーで

 す。あのリトル・リチャード・スペシャルティの録音で圧倒的な全速前進ビートを叩き出して

 いた男です。彼は比較的早い時期に西海岸に移って仕事をしていましたが、

 まさかトワ・エ・モア・セッションに参加していたとはね。

  真夏の目眩に弄ばれた身と心を苦に、入水自殺を図るような危険性も漂い

 ますが、「死にはしないと」と思い留まっていますのでご安心下さい。それに

 してもいきなり「死」とは怖い。若さゆえの衝動は分かりますが、もう少し

 落ち着いた方がいいですよ。あ、余計なお世話ですね。

  では同じく夏の日の恋の処理に悩んで辿る北帰行、傑作をどうぞ。

  奥村チヨで「北国の青い空」。

M05.北国の青い空(3’35”)奥村チヨ

-J.Hashimoto, Ventures-  エキスプレス KPCD-1008

M06.Hard Times(3’12”) クリストーン“キングフィッシュ”イングラム

-C.Ingram, T.Humbridge-  PCD-24844

N  ヴェンチュアズ作曲の「ホッカイドウ・スカイズ」奥村チヨでした。続けましたのは「ハード・

 タイムズ」、ブルーズの新巨星、キング・フィッシュです。お聞きになってお分かりでしょ

 うが、セカンド・コーラスはケブ・モが唄っています。ドブロ・ギターもね。でもキング・

 フィッシュは存在感の差を感じさせません。堂々たるものです。メイジャー界へのデビ

 ュー作『クリストーン“キングフィッシュ”イングラム』からは何回か紹介していますが、総じて

 大した出来です。全体に漂うゆったりとした安定感が大変宜しい。

  もう1曲行きましょう、アルバム最終曲です。

  「ザッツ・ファイン・バイ・ミー」。

M07.That’s Fine By Me(4’44”) クリストーン“キングフィッシュ”イングラム

-C.Ingram, T.Humbridge-  PCD-24844

M08.The Blues Ain’t Nothing But Some Pain(4’51”)クリスタル・トーマス

-S.Scott- スペースエイジ SPACE021

N  「ザッツ・ファイン・バイ・ミー」、クリストーン“キングフィッシュ”イングラムに続きましては、こ

 ちらも何度も紹介したクリスタル・トーマス。ようやく正規の盤が手に入りました。ジ

 ャケット、冊子の写真がどれも良かったですね。その最新盤『ブルーズを心配しな

 いでね』から、女流ジャズ・オルガン奏者、シャーリー・スコット作の「ブルーズ・エイント・ナシ

 ング、バット・サム・ペイン」でした。こちらも上等な出来映えです。

  これは先のキングフィッシュにも感じた事ですが、極く当たり前の自然な表現とし

 てブルーズ感覚が滲み出るところには、全く脱帽です。まだこういう流れは断

 ち切られていないんだ、そんな気分にさせてくれます。この2枚、『クリストーン“キ

 ングフィッシュ”イングラム』『ドント・ヲリー・アバウト・ザ・ブルーズ』は、ずっと持っていた

 いですね。いずれも今年制作された盤です。

M09.バット・ノット・フォー・ミー(3’47”)モダン・ジャズ・カルテット

-I.Gershwin, G.Gershwin-  プレスティッヂ / ユニバーサル UCCO-5506

N  モダン・ジャズ・カルテットで「バット・ノット・フォー・ミー」でした。先週のジャンゴ以来、

 MJQに興味が湧いてきて、古い作品を聞き直しています。全員が知的な横顔

 を持つ黒人演奏家集団モダン・ジャズ・カルテット、彼らが同じ黒人たちに与えた影

 響は、これまで自分が考えていたのよりも遥かに大きいのではないか、そん

 な気がしてきてなりません。よく言われる「室内楽的」というよりも、自由

 な即興演奏を主体としながらも、要所要所 に「厳密なアンサムブル」を配して繋

 いで行く構成は、とても斬新だった筈です。マイルス・デイヴィスもそう云う処があ

 りましたね。MJQ以降はジャズが明らかに新しくなった、と云うよりも、新

 しい形が加わった、昨日今日わたしはそんな風に考えるようになっています。

  『ジャンゴ』アルバムから、ガーシュウィン作品で「バット・フォー・ミー」でした。

  さて、今のジャズがどんな風になって行くのか、と云う事にも大いに興味が

 あるわたしです。昨今よく言われる「何でもアリ」と云う考えがわたしはあま

 り好きではなく、ひとつの音楽に採り入れられている要素には絶対的必然が

 あるとずっと信じています。

  そんな頑固男がこんな新しいジャズを聞くと、一瞬安心出来ます。

M10.Eliana’s Song(4’14”)ティム・リース

-T.Ries-  BSMF 5076 

N  美しいアンサムブルです。ティム・リーズの新しいアルバムから「エリアナズ・ソング」でした。

  2000年代初頭にザ・ローリング・ストーンズのリパトゥワをジャズで料理した『ザ・ローリ

 ング・ストーンズ・プロジェクト』というアルバムがあったそうです。わたしは全く知ら

 なかったのですが、その中心人物で、自らもストーンズの実演に参加していたサクス

 フォン奏者がこの、ティム・リーズ。

  新作ではこのように音圧や弾みで押し切らずに、確実な演奏をまとめてい

 ます。次はジェイジア・リーズがヴォーカルを執っている1曲、ティムの奥さんでしょう

 か。

  「ベラズ・ララバイ」。

M11.Bella’s Lullaby(3’21”)ティム・リース

-T.Ries, J.Ries-  BSMF 5076

N  「ベラズ・ララバイ」、ティム・リーズの最新作『ライフ・チェインヂズ』からでした。

  唄い出しの旋律がどこかで聞いた事あるように思えて、ずっと悩んでいま

 す。どなたかお分かりになったら教えてください。

  このアルバムにはジャック・ディジョネット、ビル・フリゼール、ラリー・ゴールディングズなど、

 浦島ワツシ太郎でもよく知っている演奏家が参加しています。それも安心の原因

 でしょうか。

  では、即興を盛り込んだ少し長い演奏です。

  ティム・リーズで「レイト・ラスト・ナイト」。

M12.Late Last Night(7’56”)ティム・リース

-T.Ries-  BSMF 5076 

M13.Little Sun Flower(8’21”)エスニック・ヘリテイジ・アンサンブル

-unknown-  BSMF 5072 

N  ティム・リーズで「レイト・ラスト・ナイト」、そしてその次は、こちらもアクースティクなやり取

 りに終始する「リル・サンフラワー・パカッション」、以前もご紹介しましたね、シカーゴのエス

 ニック・ヘリテイヂ・アンサムブルでした。

  長い時間の演奏にお付き合い下さり、どうも有り難うございます。では女

 性の唄声をどうぞ。

  アンジェリーク・キジョウです。

  「ベムバ・コローラ」。

M14.Bemba Colora(3’44”)Angelique Kidjo

-J.C.Fumero-   Verve / Universal 774449-8

N  「ベムバ・コローラ」、これの入っている『セリア』というアルバム、わたしはとても気

 に入っています。相変わらずの力強い歌声には圧倒されますが、以前の作品

 のように一色で塗り固められていないところがいいのかな。この夏の収穫で

 した。

  この夏の収穫と言えば、先程はキングフィッシュに助演していたケブ・モの新作も、 

 何度か聞き返している大事な作品です。彼の事はデビュー以来ずっと注目して

 いました。一時、音楽の主題や表現が固まってしまいそうで心配だったんで

 すが、今回の『オクラホマ』では柔軟な姿勢が蘇っているような気がします。

  その中から聞いて下さい、「ザ・ウェイ・アイ」。

M15.The Way I(3’22”)Keb’ Mo’           

-K.Moore, J.L.Parker-  Concord 0088807201913

N  「天国はもう一度機会を与えてくれる」と唄う「ザ・ウェイ・アイ」、ケブ・モでし

 た。わたしにも一回くれるのかなあ・・・。

  さて、チカーノ・ソウル・ショップダニー・トレホのDJも「幻」で評判良かったですね。

 ツバチリで分かってますね、皆様。今朝もご登場願いましょう。

  まずは「ドント・テル・ミー」、ジョーイ・キノーネス、

  そしてローズ・ロイスがオリヂナルの「アイム・ゴーイン・ダウン」、デスティニ・ファリーナスです。

M16.Don’t Tell Me(3’56”)Joey Quinones

– J.Quinones – ミュージック・キャンプ BG-5233

M17.I’m Going Down(2’42”)Deztini Farinas  

-N.Whitfield- ミュージック・キャンプ BG-5233

M18.I Can’t Live Without You(5’02”)Tony Momrelle 

-T. Morelle S.Grey-   ViBE 45  VIBE 45002CD 

M19.サヨナラ(2’26”)ナンシー梅木                                

-H.Yoshida, F.Morgan-  ユニバーサル UCCM-9040 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  期せずしてこの夏を振り返るような、リヴュウ形式でお送りする形になりまし

 た。ダニー・トレホDJに続けたのはロンドンのスティーヴィー・ワンダ生き写し男、トニー・モム

 レル、彼の最新作も評判良かった。みんなスティーヴィーが好きなんですね。唄い方

 もさる事ながらアルバム全編を通してシンセサイザー・ベイスの使い方がスティーヴィー・ワンダ

 そのまんまに聞こえます。本人は自然体なのでしょうが、ここまで乗り移っ

 ちゃう事があるんですね。周囲も「クリソツだよ」なんて喜んでるのかな。

  最後はナンシー梅木の「サヨナラ」でした。これが冒頭でサム・クックのカヴァしていた歌

 です。何よりもナンシー梅木は「サヨナラ」という別れの挨拶に絡んだ題名の歌を3

 曲も唄っていまして、それが混乱の原因です。1957年のハリウッド映画「サヨナラ」

 にアーヴィング・バーリンが書いた主題歌があったのですが、ナンシーは1956年に別曲

 の「ジャパニーズ・ファウェル・ソング」を先に吹き込んでいたのです。それが1957年

 に発表の際には括弧付き「サヨナラ」という題名になりました。そこには映画の

 認知度を利用したいとする商業的配慮もあったようです。ただこちらの歌の

 方が映画主題歌よりまとまりも良く評判にもなったのでしょうか、ひとり歩

 きを始めて人々に知られるようになり、サムもホソノもそちらを唄ったというのが

 顛末のようです。しかもナンシーは、遅れて映画主題歌も吹き込んだので、更に 

 混乱しました。更に彼女は渡米前に別の「サヨナラ」曲を唄っていたらしいので

 す。なんと複雑なジジョー、お分かり頂けましたでしょうか。もう少し整理が

 必要かな。

  さて、今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。 

http://firestorage.jp/download/117b061d21ec62554f3a44a839b5176391dfd01c

    ダウンロード・パスワードは、zj7tdwugです。

  では今度は本当のご挨拶です。今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/ 

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/08/17

mb190817

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年08月17日を  

 始めましょう。

  この国が大本営発表でずっと嘘をついてきた敗戦を明らかにした74年前の

 「終戦の日」が過ぎました。何とか「8月15日の子どもたち」は読み終えま

 した。正直に言うと、率直な子どもたちの反応は面白かったですね。天皇が

 喋ってるラジオ放送を聞いて、「神様じゃないんだ」と悟る行りは心に残りまし

 た。そもそも裕仁は自分を「神」と信じていたのか、敗戦後どういう思いで

 「人間宣言」をしたのか、そこに新たな興味が湧きました。その他の収めら

 れている率直な状況や感想は、やはり信じられない位に酷い話が殆どで、特

 に、16日以降の外地での実話は恐怖です。そして誰もが「戦争は嫌だ」と言

 っています。これが何で政府を含んだこの国の総意にならないのか、不思議

 ですね。

  それと「玉音放送の音がひどかった」という多数の声にも同意出来ます。

 あの演説は事前にSPに直接切り込んだ盤を使っていた筈ですが、確かに酷い

 音で、加えて言葉遣いが文語体で感じの熟語が多く、要領を得ません。なん

 せ「朕おもふに」、ですから。何かを広く遠くに音声で伝える時には、その表

 現法と音響装置がとても大切なのです。これまで、「玉音放送」の記録音声は

 何回かお届けして来ました。今年は、それを改めて文章化し、朗読した音声

 をお届けしましょう。大和田伸也が読みます。

終戦の詔書(5’17”)大和田伸也

キング  KICG 5076

N  そして・・・、

昭和21年日本降伏文書調印式 マツカサ元帥(1’25”)タモリ

アルファ TAMORI-3   

M01.夏の終わり(3’03”)キャロル

-E.Yazawa-  フォノグラム PHCL-3032

N  ふたつの歴史的な演説、そしてリクエストをいただきました「夏の終わり」キャロル

 です。タクシドライヴァ45979号さんからとは珍しい。もう夜が明けるのがだいぶ

 遅くなって来ました。1ヶ月後は秋分です。昨今の早朝、7時前の陽射しには、

 あの刺されるような強さが無くなっています。日中が本格的に暑くなる頃、

 季節はもう移っているのです。

  ですから、キャロルの「夏の終わり」は夏が終わる前に唄わなきゃダメ、毎年そ 

 うキモに念じておりました。リクエスト有難うございます。真夏のうちにお届けでき

 ました。

  何の行楽や行事もない家庭で育った、わたしの子供の頃の8月は、持て余

 す程に暇でした。町内の少年野球も早々に敗退し、毎日学校のプールに通うだ

 けの毎日。15日を過ぎて秋風が立ち始めると、何も起こらずに過ぎてしまっ

 た夏休みへの後悔、残された宿題の恐怖が迫ります。そんな夕方にヒグラシが「カ

 ナカナカナ」なんて鳴かれると、もう堪りませんでした。

M02.夏の日の思い出(2’50”)日野てる子

-M.Suzuki-   POCH-1564 

N  こちらはハギリョウさんから頂いたリクエスト「夏の日の思い出」日野てる子です。

 よくご存知ですね、こんな古い歌を。1965年かな、売り出して来たのは。た

 くさんの歌番組に出てました。いつもムームーを着て、ハイビスカスの花を、未婚だか

 ら右側に挿して歌ってました。

  厳密には「冬の浜辺は・・・」とありまして、夏の日の思い出を探して、

 あの日の浜辺を過ぎた季節に彷徨ってます。実際にこんな事あんのかな、わ

 たしは今でも疑問です。いつの間にか、いや既にこんな歌が似合う時期にな

 っています。「夏の日の思い出」、日野てる子でお聞きいただきましした。

  しかし、まだまだ暑い日は続きます。

M03.愛してタムレ(2’51”)

-T.Hiraiwa, T.Hagiwara-  東芝 TOCT-25568/9

N  谷 啓の傑作「愛してタムレ」でした。南太平洋のリズム「タムレ」、谷啓の前にビル・

 ジャスティス楽団で「タムレ第一番」というのがありまして、そこからの発想でデッチ

 上げられた歌でしょう。ツナギ部分でアラブ音階的なメロディが出てくる辺りは、萩

 原哲晶ならではです。このリズムは流行らせ損じまして、今では辛うじて「愛

 してタムレ」で残っているくらいでしょうか。そもそも「タムレ」なるリズムが本当

 にあったかどうかも、わたしには定かではありません。

  さて、先週何気なく口にした「ロカビリー剣法」に反応があったのには驚きま

 した。生憎とわたしはそのPVを観た事がありません。映画の一部分なのでし

 ょうか。存在すら知らなかった。ぜひ拝見したい。

  ではお聞き下さい。

  美空ひばりです、「ロカビリー剣法」。

M04.ロカビリー剣法(3’26”)美空ひばり

-M.Yoneyama- コロムビアCOCP-36084 

N  出てくる剣豪が男ばかり。あんみつ姫くらいは登場させてやっても良かった

 のではないでしょうか。他に女流剣士と言えば「リボンの騎士」、「オスカルさま」

 か・・・。

  どういう経緯かは忘れましたが、この歌には殆ど偶然に出逢いまして、大

 いに刺激を受けました。そして作ったのが、これです。

  免許皆伝本家「ピップホップ剣法」。

M05.ヒップホップ剣法(5’04”)桂木佐和と北関東ロックンロール組合

-I.Washizu, D.Kimura-  イーストウエスト AMCM-4329

M06.Yellow Bird(1’56”)チェット・アトキンズ  

-M.M.Monton-  BSMF   7586

N  「ピップホップ剣法」、桂木佐和と北関東ロックンロール組合でした。低音強調盤『ベ

 イス・スピン第3集』からです。

  さてその次はハイチの歌とされている「イエロー・バード」でした。カリプソで世に出

 たワールド・ミュージックの祖、ハリー・ベラフォンテが唄ってからかなり後の1967年頃に、

 ほんの少しポピュラーヒットしかけた歌です。多分これで一獲千金を目論んだ仕掛

 け人がいたのではないでしょうか。その策略はもろくも崩れ晩夏の朝露と消

 えましたが、いい歌ですね。レゲでカヴァがあったような気もします。

  今のギターはチェット・アトキンズ。ソロ名義と参加セッション吹き込みをまとめた2枚組か

 らです。端正な演奏は、本人の人格そのものといった印象です。彼はハンク・ウイ

 リアムズの「コールド・コールト・ハート」のリズム・ギターを弾いたのがきっかけで、ここま

 でのキャリアを重ねる事が出来ました。その録音はスティール・ギターがフィーチュアされてい

 るので、あまり表面にチェットは出て来ませんが、その歴史的セッションをもう一度聞

 いてみましょう。

  「コールド・コールト・ハート」ハンク・ウイリアムズです。

M07.コールド・コールト・ハート(2’47”)ハンク・ウイリアムズ

-H.Williams-  ポリドール  POOP 29001/7

M08. Country Gentleman(2’15”)チェット・アトキンズ

-C.atkins, B.Bryant-  ウルトラ・ヴァイブ OTLCD70072

N  チェット・アトキンズがリズム・ギターを弾いているハンク・ウイリアムズの「コールド・コールト・ハー

 ト」に続いては、彼の代表曲のひとつ「カントリー・ジェントルマン」でした。この「田

 舎紳士」は非常に礼節を弁えています。「田舎教師」は田山花袋か・・・。誰

 か「田舎淑女」も弾いてくれたら面白かったのに。

  それでは誰も敵わないギターの神様、チェット・アトキンズの妙技をお楽しみ頂きま

 しょう。驚かないで下さい、これ一人で弾いてんですよ。 

  「第三の男」。

M09.Theme From “The Third Man”(2’21”)チェット・アトキンズ 

-A.Karas-  ウルトラ・ヴァイブ OTLCD70072

M10.I’ll See You In My Dream(2’32”)ジャンゴ・ラインハルト

-I.Jones-  BSMF   7586

N  チェット・アトキンズ「第三の男」に続きましては、先週お伝えしましたジャンゴ・ラ

 インハルトです。まずはソロ名義作品から「夢で逢いましょう」でした。端正なチェット

 に較べると、とても乱暴な弾き方のように聞こえますが、細かな音の重ね方 

 などが非常に独特で、多くの音楽家に刺激を与えた理由が分かります。

  その一人が、モダーン・ジャズ・クヲーテットのジョン・ルイスです。彼は即興演奏を重ん

 じながらも全体構成としては室内楽のような緻密な組み合わせを標榜した男

 で、モダーン・ジャズ・クヲーテットはバップ以降のジャズの大きな柱ともなりました。

 そのジョン・ルイスはジャンゴ・ラインハルトがヌー・ヨークに来た時に何度も聞きに行き、自

 分の音楽にたくさんの参考事例を学んだ、と語っています。その挙句、「ジャン

 ゴ」という大きな作品を書き上げ、1956年には表題アルバムも発表しました。

  では「幻」では珍しく、MJQの室内楽的ジョン・ルイス作品を聞きましょう。

  アルバム『ジャンゴ』から、まず「ミラノ」。

M11.ミラノ(4’23”)モダン・ジャズ・クアルテット

-J.Lewis-  ユニバーサル  UCCO-5506

N  モダーン・ジャズ・クヲーテット、アルバム『ジャンゴ』から「ミラノ」でした。ジョン・ルイスの

 作品、そしてモダーン・ジャズ・クヲーテットの演奏は、映像的な想像力を刺激します

 ね。それも穏やかな、モノクロームの遠景写真のような・・・。

  では同じくモダーン・ジャズ・クヲーテット、ジョン・ルイスの作品です。

  「ジャンゴ」。

M12.ジャンゴ(7’06”) モダン・ジャズ・クアルテット

-J.Lewis-  ユニバーサル  UCCO-5506

N  これまた素晴らしい仕上がりの「ジャンゴ」でした。こういう器楽曲を聞くと、

 聞く人間の想像力が試されます。決して全て同じでなくて構わないのですが、 

 思い浮かぶ事柄で人格が測られる恐れもあります。わたしが何を観ていたか、

 それは秘密にしておきましょう。

  さてこのようにジョン・ルイスに刺激を与えたジャンゴ・ラインハルト、先週も言いまし

 たように、彼はジプシー楽団員で、旅から旅への見世物的な興行を続けながら

 演奏や即興の能力を磨いて行きました。北米の黒人ジャズ音楽家は、呪いや念

 仏で超現実的な力を発揮する超人間的民族集団である「ジプシー」という出自

 に、想像力を最大限に刺激されたのではないか、そんな事を考えました。

  ザ・コースターズが恋の特効薬を分けて貰うのはルースおばさんというジプシーの女

 性ですし、マディ・ヲーターズが惚れ薬をルイジアナまで買いに行くのも、やはりジプシ

 ー女のところです。カーティス・メイフィールドは、そのものズバリの「ジプシー・ヲーマン」と

 いう歌を書いています。ジョン・ルイスの描いた画とは構図や彩色が異なりますが、

 共通する「ジプシー」という鍵の言葉がジャンゴには肯定的な先入観として機能 

 しているように思えます。

  ジャンゴ・ラインハルトの即興演奏能力は、暖かく熱く歓迎されたヌー・ヨークでジャズ・

 メンと交流する事で更に研ぎ済まされました。ではそんな例をお聞き下さい。

  まずトラムペットのビル・コールマンとのデューオで

  「ビル・コールマン・ブルーズ」、

  そしてデューク・エリントン楽団との実況録音です。

  「ブルーズ・リフ」。

M13.Bill Coleman Blues(2”50”)ジャンゴ・ラインハルト

-unknown-  BSMF   7586 

M14.Blues Riff(2’51”)ジャンゴ・ラインハルト    

-unknown-  BSMF   7586 

N  ジャンゴ・ラインハルトで「ビル・コールマン・ブルーズ」、そして「ブルーズ・リフ」でした。

 エレキを弾くジャンゴ、如何でしたでしょうか、わたしには、おそらくヌー・ヨークの

 実演現場で実際に見聞きしたギタリストたちから沢山の具体的な奏法や音の使い

 方を吸収した様子が見えました。ブルーズ形式の構成も完全に自分のものとし

 ています。何の破綻もありません。凄いな。

  願わくば、もう少しいい音で欲しかったですね。ジャンゴの作品は演奏自体

 は素晴らしいのですが、録音、およびその管理という点では今ひとつです。

 月光仮面的存在なのはそれが障害になっている事もあります。今朝使ってい

 る2枚組は、まだ正規の盤ではないので、音質の最終的な判断が出来ません。

 鮮明な響きに仕上がっている事を望んでいます。

  さてジャンゴと気の合ったヴァイオリニストにはステファン・グラッペリがいます。この全て

 の音楽をクロスオーヴァした天才は、言葉よりも楽音で喋り意思を交えていたよう

 な印象があります。芸は道端からの叩き上げ、そんなところでもジャンゴと波

 長の同調があったのでしょう。

  仲良い友達同士が程よく呑んで夢中になって話し合っている、そんなセッション

 を2曲どうぞ。 

   まず「クレイジー・リズム」、 

   そして「ナイト・アンド・デイ」。

M15.Crazy Rhythm(3‘01”)ジャンゴ・ラインハルト 

-I.Caesar-  BSMF   7586 

M16.Night And Day(3‘06”)ジャンゴ・ラインハルト  

-C.Porter-  BSMF   7586 

M17.I Got Sand In My Shoe(2’50”)The Drifters              

-A.Resnick, K.Young- Rhino / Atlantic  8122 79837 3 

N  ジャンゴ・ラインハルトとステファン・グラッペリの熱い語らい如何でしたでしょうか。こう

 いう演奏を聞くと、チャーリー・クリスチャンが初めてベニー・グドマンと演った時に、「ローズ

 ルーム」を40分続けた、という話は嘘じゃないんだな、という気になります。

 拾い集めるのに困る程のインスピレイションを天から浴びたふたりの演奏でした。

  さて、その次はザ・ドリフターズの「アイ・ガット・サンド・イン・マイ・シューズ」です。

 お聞きのように、これは大ヒットした「渚のボードヲーク」完全な二番煎じです。あ

 らゆる部分に「ボードヲーク」が隠れています。「ダウン・バイ・ザ・シー」のとこな 

 んて、ホントそのまんまです。よくやりますね。

  これ、先々週に紹介したヤビー・ユーとキング・タビーのダブ・アルバムにカヴァが入

 っていました。こちらは「サンド・イン・マイ・シュー」で、片方の靴に砂が入ってし

 まったようです。

  ではお聞き下さい。ダブです、「サンド・イン・マイ・シュー」。

M18.Sand In My Shoe Dub(3’05”)King Tubby

-p.d.-   ビート・レコーズ  BRPS103

M19.It Was You(5’30”)Norah Jones

-N.Jones-  Blue Note 00602577440410

N  突然の、本当に突然という表現が相応しい、ノーラ・ジョーンズの「イト・ヲズ・ユー」

 でした。最新作『ビギン・アゲイン』からです。非常に逞しい成長ぶりが伺える

 ここでのノーラ。ピアノを勿体付けて弾く仕草も様になって来ています。歌には抽

 象的な言葉が綴られていて、一筋縄では分からない。これも大物たる所以か。

 全てを理解出来てはいませんが、わたしは虚飾を排した単純な演奏形式が気

 に入っています。ノーラ・ジョーンズでした。

  さて先日の日本橋の盆踊りには、たくさんのご協力を頂きまして、ありが

 とうございます。「保存会」が保存している他の盆踊りと「更新会」が更新し

 ている状態の違いを分かって貰えましたでしょうか。ロンゲさん、トンちゃん、

 グリ子さんたちの他に、あっと驚く澤田修までが顔を出してくれました。多謝。

  では日本橋のビル街に鳴り響いたこの音頭を、全国9500万人の方々に

 お届けいたします。

  三音家浅王丸、1982年の歴史的録音です。「赤城の子守唄」。

M20.赤城の子守唄(5’00”)三音会オールスターズ faet.三音家浅王丸

-p.d.-  歌舞音曲 KB-2001 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  三音家浅王丸「赤城の子守唄」でした。何年経ってもこれは傑作ですね。

 お客さんたちが段々と狂ってくる様が恐ろしい。わたし今週末は河内に居ま

 す。何か面白いネタを持って帰る事が出来ればいいのですが、向こうで仕入れ 

 た事をそのまんま喋ると身辺に危険が生じる場合もあります。要注意。

  久々に都心に出ますと、街のオリムピック色がノーコーになっているのに気付かされ

 ます。果たして無事に終わるのでしょうか。日頃は注目される事もなく、華

 やかな舞台と縁遠い運動競技関係者たちの、積極的な取り組みはよく分かり

 ます。ここで競技自体を知ってもらえるかどうかですからね。ただしこの後

 に及んでも、未だわたしは開催反対です。疑問が多すぎる。多くの協賛企業

 がパラリムピックを引き合いに出して「支援してます」と主張するのも本音ミエミエだ。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/9debc2c6abaf27775dfffe7d86b2cf16e3e9feb0

       ダウンロード・パスワードは、jns5kmkzです

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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「アートアクアリウム夏祭り」全国盆踊り大集合
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当日のスーパーDJ

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/08/10

mb190810

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年08月10日を  

 始めましょう。

  言いたかないけど、本当に暑い。今週は昼間自転車に乗る事が何度かあり

 まして、走ってる時はいいのですが、止まったり降りた時がたまらなかった

 ですね。もちろん赤信号の交差点は日陰で待機なのですけれど、汗が噴き出

 して来ました。甲子園も始まって、ニッポンの夏、キンチョーの夏、今が盛りです。

  さあ夏はここに、時は今だ、町の中で踊りだそう

  マーサとヴァンデラス、「ダンシン・イン・ザ・ストリート」。

M01.Dancin’ In The Street(2’38”)Marth & The Vandellas

-W.Stevenson, M.Gaye, I.J.Hunter-  Motown 530 230-2

N  マーサとヴァンデラスで「ダンシン・イン・ザ・ストリート」、モータウンのヒット曲でわたしが「マイ・

 ガール」と並んで上位、いや1位に挙げる大好きな歌です。発売は1964年、前

 の東京オリムピックの年ですね。その頃は全く知らなかったなあ。これはモータウン幹

 部が「ダンス物は夏だ」と英断を下して市場に投下、それが見事に当たって大

 ヒット、永遠の名曲になりました。ウイリアム・ミッキー・スティーヴンスンの企画制作感覚がモロ

 に冴えてますね。バリトン・サクスフォーンがシビれるリフを聞かせてくれます。クリッシー・

 ハインドの居たプリテンダーズのデビュー直後の実演はこれが流れる中、メムバが出て来

 て定位置に着いてからの演奏開始。わたしはそれだけで興奮していましたよ。

  さて、ここでまたゲストDJです、どうぞ。

M02.ケ・セラ(イズ・ディス・ラヴ)(3’10”)ベイビー・バッシュ&フランキー・J feat.チキス・リヴェーラ

-F.Bautista jr., R.Bryant, J.Martin, L.Mendes, E.Rios, D.Salas-

バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233

M03.ドゥ・ユー・ラヴ(4’17”)トリシュ・トレドfeat. ベイビー・バッシュ

-B.Bryant, E,Rios,J.Quinonets,T.Toledo-

バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233

N  先週もおいで願いました、メキシコ人のダニー・トレホさんです。あの、カフの使い方、

 お分かりですね、よろしく願います。今朝お持ちいただいたシングル盤は、ベイビ

 ー・バッシュとフランキー・J、チキス・リヴェーラをフィーチュアした「ケ・セラ」、そしてトリシュ・トレド

 とベイビー・バッシュで「ドゥ・ユー・ラヴ」でした。

  日本では「オールディーズ」と十把一絡げにされてしまう、こういう甘いポップ

 楽曲が、アメリカとメキシコの国境沿いではいつも変わらず聞かれているようです。

 スペイン語で唄われる主旋律と英語のラップのコムビネイションで、立派な21世紀仕様に

 なっていますが、醸し出す雰囲気は1950年代的であります。

  この『ダニー・トレホ・プレゼンツ チカーノ・ソウル・ショップ第1巻』はお聞きのように

 DJ入りで仕上げられた一枚。かつて、1980年前後の浮かれ始めたこの国に

 も沢山この手の「DJ入り特別仕様」がありました。車の中で流すためのカセット

 に多かったようです。大抵はイカサマの即席DJが、あたかも北米西海岸のFM

 ラジオ局で流れているように装ってね。音楽はナムパなロック的ポップスですから、わ

 たしはあまり縁がなかったですけれど、確かに流行っていたな。音楽の間に

 波の音が入っていたりもしましたね。みんな、何を夢見ていたのでしょうか。

  さて先週ダニー・トレホさんが持って来てくれた「マイ・エインジェル・ベイビー」、実に

 久しぶりに聞きました。流れている内に、初めて聞いた時のターン・テイブルが見

 えて来たりしてね。もちろん「幻」で。こういう映像を伴う音楽の思い出、

 皆さんにはありませんか。

  「音で画を見せろ」、これは修行時代によく言われた事です。ラジオには画

 がないからこそ、言葉と音楽で聞いている人たちの心に情景を浮かばせるん

 だ、という事です。これは大変な事ですよ。聞く側のソーゾー力にもよるしね。 

 如何でしょうか。

  それとは別に、この「マイ・エインジェル・ベイビー」で閃いた平山三紀の「真夜中

 のエインジェル・ベイビー」を探して聞いてみましたが、どうも印象が違うんです。

 思い浮かんだのは別の歌なんでしょうか。1975年発表っていうのも、記憶と

 少し違うなあ。もう少し後だったような気がするんです。鍵となっている「真

 夜中のエインジェル・ベイビー」のところの旋律が違って聞こえるし、全体の響きも

 こんなハード・ロック調ではなかったような・・・。

  皆さんにお聞きいただいて、ご意見を頂戴しましょう。

  では平山三紀の「真夜中のエンジェル・ベイビー」です、どうぞ。

M04.真夜中のエンジェルベイビー(3’22”)平山三紀

-J.Hashimoto, K.Tsutsumi-  CBSソニー30DH423  

N  「真夜中のエインジェル・ベイビー」、平山三紀でした。これは彼女がCBSソニーに移

 籍してからのシングルです。作者は橋本淳、筒美京平で変わっていませんが、音

 が確かにこの時代のソニー的ですね。

  しかし今の時期、平山三紀と言えば、やはりこの歌でしょう。

  「真夏の出来事」。

M05.真夏の出来事(4’26”)平山三紀

-J.Hashimoto, K.Tsutsumi-  コロムビア  CA-4386/7

N  「真夏の出来事」、平山三紀でした。素晴らしい仕上がり、永遠の名曲です。

 作編曲者の仕事歴から察するに「原曲」がありそうですが、これは正真正銘

 の創造作品と信じております。何かご存じでしたら。ぜひお教え下さいませ。

 確かシングル盤のジャケットには二代目のシヴォレイ・コーヴェット・スティングレイが遠くに写っ

 ていたな。真夏の夜に車でナムパされた娘の歌です。朝になって女の方から去

 って行くのが、新しい恋の形だったのでしょうか。でも「But we are part now」

 なんて分かったのかなあ、みんな。

  英語と言えば、全英女子で優勝した渋野日向子ね、取材ではしっかりとし

 た自然な答えをしています。これは立派。ですが優勝直後の、側近が書いた

 物を見ながら読んでた英語メッセヂが、酷かったですね。この時のヴィディオはも

 う流されなくなったようですが、恥ずかしかったなあ。国際的に活動してい

 る運動競技選手は英語の日常会話が出来て当り前の時代です。彼女も高校卒

 業してんだから、6年間はこの外国語を学んでる筈です。

  「笑顔が素敵」「シンデレラ」だとか言って、やたらと持ち上げるミーディアにも嫌

 気が差しました。「シンデレラ」は西城正三だけなの。こういう時には一同「絶

 賛」の嵐、そして不祥事が起きれば、一億総動員で罵倒です。進次郎に関し

 てもね。

  さて、「真夏の出来事」これは今回、図書館で借り出したCD盤です。題名

 は『エバーグリーン・ポップス・ヒッツ』コロムビアの2枚組、と言っても両方で78分だか

 ら、1枚でも行けます。収録曲を見て、これは久しぶりに聞きたいなと、くす

 ぐられたヒット曲をちょっとご紹介しましょう。

  まずは「白いサンゴ礁」、ズーニーブーです。

M06.白いサンゴ礁(2’44”)ズーニーブー

-Y.Aku, K.Murai- コロムビア  CA-4386/7

N  ズーニーブーで「白いサンゴ礁」でした。このグループはGS狂乱時代の終わり頃 

 に「R&Bなら日本一」という触れ込みで登場しました。わたしは「日本一の

 R&B」を是非とも聞きたかったのですが、当時出演していたテレビ番組では、 

 このオリヂナルしか歌っていませんでしたね。オルガンがハモンドじゃなく、ヴォックスの

 キッチュな音とも違って、なんでしょうね。エレクトーンかな。阿久悠と村井邦彦とい

 う新しい世代による新しい歌謡曲です。

  さて、60年代後期からのポップ調歌謡曲集コロムビア『エバーグリーン・ポップス・ヒッ

 ツ』は、こういった洋楽的な響きの楽曲が並べられています。その象徴として、 

 1枚目の1曲目、冒頭はこの歌で始まるのです。

M07.真っ赤な太陽(2’38”)美空ひばり  ジャッキー吉川とブルーコメッツ

-O.Yoshioka, N.Hara-  コロムビア  CA-4386/7

N  「真っ赤な太陽」、美空ひばりでした。これはGS狂乱時代の煽りを食らっ

 て、女王ひばりも68年に遂にブルコメと共演、と話題になった1曲です。確か

 に彼女はポップ・コムボとはそれまで吹き込んでいませんでした。ただ、いつの

 間にか和風歌曲の頂点に君臨していましたが、洋楽的な、折衷楽曲は得意と

 するところでして、ジャズのスタンダードには定評がありまして、他に「お祭りマン

 ボ」「ロックンロール剣法」なんていう傑作がすぐに浮かびます。また「真っ赤な太

 陽」を、わたしは長い間ブルコメの井上忠夫(後に大輔)の作曲だと信じて疑わ

 なかったのですが、ビッグバンド、シャープス・アンド・フラッツの原信夫だったんです

 ね。同じテナー吹きという事でしょうか。

  吉岡治の「いつかは沈む太陽だから、涙にぬれた恋の季節なの」という詞

 (ことば)が14歳のワツシイサヲの心には妙な余韻を伴って響きまして、そこで諸 

 行無常を悟ったとか、未だに悟っていないとか・・・。

  「真っ赤な太陽」、美空ひばりでした。

  さてこの『エバーグリーン・ポップス・ヒッツ』では、こんな歌にも出会えました。

M08.ヤンキーの兄ちゃんのうた(1’52”)嘉門達夫

-T.Kamon-  コロムビア  CA-4386/7

N  嘉門達夫で1983年の「ヤンキーの兄ちゃんのうた」です。彼は即興的なこの手

 の小作品を得意としています。ただしこれには、原曲がありますね。そう、

 1976年に大ヒットしたこの歌です。

M09.河内のオッサンの唄(3’12”)ミス花子

-H.Miss-  コロムビア COCJ-33830 

N  これまた永遠の傑作、ミス花子で「河内のオッサンの唄」でした。先の「ヤンキーの兄

 ちゃんのうた」は、これのパロディでしょう。録音状態からすると実演の場で

 唐突に唄い出したようでもありますが、整理された詞(ことば)、節回しから

 しますと、周到な準備があったようにも思えます。

  さて、何回かお知らせしております、アートアクアリウム夏まつり/盆踊りです。

  今日と明日、日本橋「福徳の森」で開催。音頭はスーパーDJが生で皿回し、

 腕と脚に覚えのある音頭狂、踊り好きが集まって、再開発成ったビルの谷間で

 河内音頭の盆踊りです。もちろん腕と脚に覚えのない方も大歓迎。河内音頭

 は連など組まなくても、ひとりで簡単に踊りの輪に入れます。みんなと一緒

 に3周もすれば習得出来る簡単な踊りです。その代わり、奥は深いですよ。

 まあ、それは現場で確かめて下さい。

   今日10日(土曜日)は午後5時30分、7時00分の2回

   明日11日(日曜日)は同7時00分からです。

  日曜日の前半は東京牛深ハイヤの会のみなさんが、熊本のハイヤ節を踊っ

 てくれます。一部では「ドレスコードあり」「浴衣着用」などと騒がれていますが、

 もちろんそんなドレスコードはありません。銀ブラ途中の自由なカッコで大丈夫です。

 どうぞ挙ってご参加下さい。ワツシイサヲがお待ちしております。

  地下鉄 銀座線、半蔵門線「三越前」駅A6を出て、右側へ徒歩1分の場所。

  主催は一般社団法人 日本盆踊り協会です。なお台風の影響など悪天候時に

 は、公式の開催発表が次のサイトに掲載されますのでご確認下さい。 

   http://artaquarium.jp/  https://bon-odori.net/aa-natsumatsuri/

   では、今年吹き込まれた新作音頭をお聞き下さい。

  錦糸町の盆踊り開催に貢献し、三年前に惜しくもなくなったダービー通りの

 呑み処「たこ八」の店主を詠み上げましたるこの外題、

  「上野英夫半生記」、ファミリー光博でございます。

M10.上野英夫物語(9’36”)ファミリー光博 

-M.Family, I.Washizu-   FM   FM-1904

M11.Guava Jelly(3’20”)シンシア・シュロス

-B.Mareley-  PCD-24674

N  ファミリー光博の新作「上野英夫半生記」、如何でしたでしょうか。ご存知のよう

 にかつて河内音頭は新聞(シンモン)詠みと言いまして、最新の出来事を報道番

 組のように大衆に伝える役割を果たしてもいました。ですから新作の外題が

 いくつも出ておかしくはないのですが、ここのところは浪曲の定番を手堅く

 詠むのが定着しております。今の「上野英夫半生記」は追悼音頭ですが、こ

 のように新しい、昨今の話題をすくい上げた外題がもっともっと作られて欲

 しいですね。そういうことが出来るのも河内音頭の大きな魅力ですから。

  続けてお送りしましたのはシンシア・シュロスというジャメカの女性歌手の「グァヴァ・

 ジェリー」、ボブ・マーリーの歌です。彼女は1971年にタレント競技会で優勝して、この

 世界に入りました。その頃はまだジャメカのヴォーカル・スタイルが今みたいに確立して

 いませんで、北米のR&Bを素直に唄う魅力的な様式があったのです。76年

 発表のこのアルバム『シンシア・シュロス レディ・アンド・ウェイティング』でもその名残りは漂

 っていまして、ちょっと気怠く甘い唄がまだ聞けます。シンシア・シュロスでした。

  さて冒頭の「ダンシン・イン・ザ・ストリート」のように、かつて夏場はレコード市場が

 賑やかでしたが、今年は特に低調ですね。もっとも音楽のパッケイヂ商品自体が

 商品として機能しているのはこの国だけだそうですから、これでも活況なの

 かもしれませんが、とにかく新譜が少ない。復刻や再発が目立ちます。新譜

 も「過去の響きを再現」するのが美徳として認知されているようで、新しい、

 万人の目を覚ますような音と出会うのは稀です。庶民のビート音楽はこのまま

 無くなっていくのかも・・・、と不安になります。

  レゲの世界は殊更に新譜枯渇現象が顕著です。これまでならば、棚に入りき

 らない程の新人、新作が並んでいましたが、ここ3ヶ月くらいは見た目も余

 り代わり映えしません。イキの良い音を聞きたいですね。

M12.Every Word And Move(4’31”)Bitty McLean Sly & Robbie

-D. McLean L.Danbar, R.Shakespiare-  Tabou1 SRCD002

N   数週間前にも紹介した今年のレゲ新譜、ビティー・マクリーンが憧れのスライ・アンド・ 

 ロビーと制作した『ラーヴ・リスタート』から「エヴリ・ワード・アンド・ムーヴ」でした。

 このアルバムはオーソドックスな手法で造られていまして、わたしのような浦島太郎

 も無理せずに楽しめる1枚です。そこが気に入っているのですが、正直なと

 ころ、もう少し革新性が欲しかったですね。人間とは欲張りなものです。

  さて、ジャンゴ・ラインハルトというギター弾きをご存知ですね。ジプシーの血を引い

 てこの世に現れ、チャーリー・クリスチャンよりも早く、リード楽器としてのギターの可能性

 を世界に知らしめた男です。火傷をして左手が不自由だったのですが、その

 短所を独自の鍛錬で克服し、逆に他人が真似できないような奏法で傑作を沢

 山残しました。ヨーロッパを訪れた北米のジャズ・メンとの交流も盛んで、彼の地か

 らも大いに注目されていました。ただし録音制作の記録が系統立てて整理さ

 れていないので、月光仮面状態な存在です。そんな彼の『ソロ・アンド・デュエット・

 レコーディングズ』が2枚組で出ます。わたし自身、これまで余り聞いていなかっ

 たものですから、有難い発売です。

  改めて何曲か聞いて貰いますが、今朝はソロの作品から、これまた独創的な

  「二人でお茶を」、こちらをどうぞ。

M13.Tea For Two(2’51”)ジャンゴ・ラインハルト

-V.Youmans, I.Caesar-  BSMF 7586

N   ジャンゴ・ラインハルトのソロ・ギターで「ティー・フォー・トゥ」でした。これはとても真似

 出来ませんね。来週以降のジャンゴ・ソロ、デューオ作品、どうぞお楽しみに。

  さてカントリー界の巨匠、チェット・アトキンズでも同じような成り立ちの2枚組を見つ

 けました。こちらは自己名義と、セッション参加の吹き込みをそれぞれ1枚づつの

 CDに集めたものです。ソロ作品は素晴らしいものばかりです。流石はカントリー・

 ジェントルマン・オヴ・ギターですね。興味深いのはセッション作品で彼の幅広い対応能力

 が分かります。

  まずナッシュヴィルの腕利きピアニスト、フロイド・クレイマーの

  「オン・ザ・リバウンド」。

M15.On The Rebound(2’06”)Floyd Cramer feat.Chet Atkins 

-F.Cramer- ウルトラヴァイブ OTLCD 70072(Jasmine JASMCD 3726/7) 

N  「オン・ザ・リバウンド」、チェット・アトキンズが参加したフロイド・クレイマー作品でした。

 こういうのは、セッション・ギター弾きとして、なんでもない仕事でしょうね。

  そして、この印象的なイントロのギターがチェットだというのは知らなかったなあ。

  威張りブラザーズで、「起きなよ、スージー」です。アサーだよ。

M16.Wake Up Little Susie(1’58”)Everly Brothers 

-F.Bryant, B.Bryant-  ウルトラヴァイブ OTLCD 70072(Jasmine JASMCD 3726/7

N   チェット・アトキンズはナッシュヴィルのギタリストからRCAレコーズの役員にもなった男です

 が、彼の全盛期にはエルヴィス・プレズリという革命児が人気絶頂で、世界が彼を

 中心に動いているかの如く、全方位に影響を与えていました。チェットも何回か

 はセッションにも参加する、立場的には制作責任者でもあったようですが、どうも

 上手く行かなかったようでして、ギタリストとしてのクレジットに留まっています。

 多分、新しい世代の価値観に戸惑う事が多かったのではないでしょうか。

  では幸いにも破綻せずに成功した、エルヴィスとのセッションから

  「マニ、ハニ」。1956年の録音です。

M17.Money Honey(2’37”)Elvis Presley

-J.Stone- ウルトラヴァイブ OTLCD 70072(Jasmine JASMCD 3726/7)

M18.Sunshine(3’26”)Tony Momrelle feat. Ben Jones      

-T.Momrelle, B.Jones-  Vibe VBE 45002CD

M19.My Pradise(5’10”)Tony Momrelle  

-T.Momrelle, O.Lazarus, A.Economides, M.PattoA.Wynen-

Vibe VBE 45002CD

N  戎プレズリの「マニ、ハーニ」に続けました、トニー・スティーヴィー・ワンダ・モムレルです。こ

 れでアルバムの半分くらいを紹介しちゃったかな。ほぼつながっている感じの「サ

 ンシャイン」と「マイ・パラダイス」でした。確かに「笑えるほどクリソツ」と言いますか、

 流しているといつの間にかスティーヴィーを聞いているつもりになってしまい、突

 然ワレに返って「ああ、トニーなんだ」と気づく次第です。にも関わらず気持ちが

 悪くなったりしないのは、彼の素直な自然体の為せる技でしょうか。

M20.学生節(3’34”)クレイジーキャッツ

-D.Nishiyama, T.Hagiwara-  東芝 TOCT-25568/9

N  「遺憾に存じます」のイントロが「抱きしめたい」だった、そうです。ただしヴ

 ェンチュアズの演奏ですがね。日本で圧倒的人気だったふたつのグループを繋げちゃ

 う感覚も恐ろしいです。それをテーコーなく聞かせるのも植木等の人格でしょう。

 この「誠に遺憾に存じます」というフレイズが先ごろの吉本興業の謝罪文にあり

 まして、その出典を皆様にお聞きいただきたく、先週はお届けしました。確

 か大源は昭和40年代の官僚の国会答弁だったんじゃないかな。このころは一

 応過ちを認めて謝っていたんですね。今と違います。

  さて今お届けしたのは、「学生節」でした。これは、おそらく町なかで唄い

 継がれていた戯れ歌の形を整えて作品としたのではないか、というのがわた

 しの邪推です。かつてはこういう成り立ちでヒットした歌謡曲がいくつかありま

 した。「ケメ子の歌」、「夢は夜開く」なんかはその代表かな。当初は「作者不詳」

 でしたね。

  この「学生節」では、信じる事の大切さを主題としていますが、「信じる者

 は皆、騙される」というランキン・タクシーの名言もございます。お気をつけ下さい。

  久しぶりにクレイジー周辺を聞くと他の傑作も思い出します。正に「いろいろ

 あるよ、いろいろね」です。

M21.虹を渡って来た男(2’21”)啓   

-N.Tanami, T.Hagiwara-  東芝 TOCT-25568/9

N  「ヒンビキ・カラカラ・ヒビリキリン」、「虹を渡って来た男」谷 啓でした。彼の個性は

 非常にクレイジーにとって重要でした。ギャグを突然シラケさせる才能は圧巻でした

 ね。その一方で、ほのぼのした暖み溢れる、曖昧な希望を抱かせてくれる歌

 がよく似合いました。「ヘンチョコリンなヘンテコリンな娘」とかね。この「虹を渡って来

 た男」は、谷 啓の主題歌と言ってもいいんじゃないでしょうか。映画「クレイ

 ジーだよ奇想天外」の中で唄われました。

M22.いとしのレイラ(7’05”)デレク・アンド・ドミノス

-E.Clapton, J.Gordon, E.Patrick-  WEA AMCY-2600/1

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  最後はデレク・アンド・ドミノーズで「いとしのレイラ」でした。これもわたしには真

 夏の印象がありますが、何故でしょうか。

  皆さんよくご存知の通り、これはエリック・クラプトンがジョージ・ハリスンの妻パティ・

 ボイドに恋をしてしまい、その横恋慕の苦しみを唄ったとされています。パティ

 はその後エリックと一緒になったので、ジョージは哀れな被害者というのが一般的

 な認知ですが、実はその前にエリックの当時のガールフレンドとジョージははデキていた、

 というショーゲキ的事実が「ルーフトップ・コンサートのビートルズ」にありました。笑ったね。

 ジョージはリヴァプール時代からこの道がお好きだったらしいのですが、「やっぱり」

 でした。

  本と言えば、毎年この時期になると、ああ、読んでおけば良かった、と後

 悔する1冊を、今年は読破するつもりです。古本で買ったのは、もう30年も

 前でしょうか。ずっと気になっていましたが、今年こそと探し出して読み始

 め、あと一章のところまで漕ぎ着けています。書名は「8月15日の子どもた

 ち」。この国の無条件降伏で過酷な戦争が終わったあの日に、まだ幼かった子

 どもたちが何処で何をしていてどう感じていたか、アンケートのような形で集めた

 肉声をまとめた本です。奥付けによれば1987年7月25日発行となっていま

 した。語られているのは、いずれも生々しく恐ろしい話ばかり。ほとんどの

 人たちはほとんどなんです。この国が如何に狂っていたか、絶対的な価値を

 見失っていたか、よく分かります。74回目の8月15日の前に読み終えるつ

 もりです。

  さて、先日は投票にイケイケなんてけしかけて、それっきりでした。失礼。わ

 たしは投票率高くなったんじゃないか、という感触を持ちましたね。投票所

 に割と大勢の人たちが居た事などから判断したのですが、そうでもなかった

 です。そして結果も想像通り。最悪の事態は避けられましたが、あの国民を

 馬鹿にした政治は当面、変わらないでしょう。もっと酷くなるかな。

  わたしは「NHKから国民を守る党」の動きに注目しています。NHKに関

 する政策方針にも賛同します。それ以上に、党籍を剥奪されたダメ議員を引き

 込んで国会内での政党として認められるようにするやり方に非難が集中して

 いますが、これが国政の現状、茶番なんですよ。そこを露わにして、どこが

 悪いんだと居直っているのが痛快です。この制度をずっと黙認してきた国民、

 その上でやりたい放題して来た全ての与野党は、ちゃんと見解を発表せい、

 これがわたしの意見です。

  さて、「表現の不自由展」の中止騒ぎは中央ミーディアにおいてはもはや過去の

 話題のようですが、根は非常に深く、心ある人たちの間ではまだ終焉を迎え

 ていません。こんなツイートを目にしました。

  《わざわざ「表現の不自由展」なんか開催しなくても、今の日本自体が「表

 現の不自由展」そのものだ。参院選での安倍晋三の札幌の演説で「安倍やめ

 ろ」と言った市民の強制排除から、沖縄辺野古での新基地建設反対派の強制

 排除に至るまで、今の日本は北から南まで安倍政権による言論弾圧が常態化

 している。》(きっこ)
  https://twitter.com/kikko_no_blog/status/1157947870072299520

  これ、馬券を100円ずつ買っているという噂の、かつての「現」聴取者の

 「きっこ」さんじゃないかな、ふとそんな連想をしました。お元気なようで

 すね。良かった。もちろん論旨には完全に同意致します。

   関連した発言では、以下に興味を持ちました。

  《あいちトリエンナーレの「表現の不自由展・その後」は、中止してはい

 けなかった。テロ予告や脅迫は犯罪だ。警察は犯人を捕まえろ。正当な表現

 の自由を守るために、警察はアベ首相の選挙演説と同じくらいの警戒措置を

 とるべきだった。誰のための警察なのだ?》(前川喜平)
     https://twitter.com/brahmslover/status/1158107864654729217

  《テレビから帰宅して資料読みをしています。やっぱ、今書かなきゃなら

 んと思うのは『表現の不自由展』について。警察がテロ予告の犯人を捕まえ

 る気なさそうなのに驚愕。こんなんでオリンピックとか万博開ける? 一方、

 あの方に野次を飛ばしたくらいで警察に囲まれる。警察ってそういう組織で

 いいんか?》(室井佑月)
     https://twitter.com/YuzukiMuroi/status/1157893752968474624

   わたしはテロ予告があったんだから、警察が自慢の力でそれを防いで、犯

 人を現行犯逮捕して起訴出来れば良い例となるだろう、と真剣に考えました

 が、皆様はいかがでしょう。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/b8b23058bca1a50ceb086f0ce70361a20f24a3c6

    ダウンロード・パスワードは、r8x57034です。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

   夕方、日本橋でお待ち致します。ワツシイサヲでした。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/08/03

mb190803

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年08月03日を  

 始めましょう。

  最近、迂闊な過ちが多くなりましたわたし自身は、かねてより杜撰な性格

 でありまして、それを改めようといい歳をして取り組んでいるのですが、思

 うようになりません。これが原因で迷惑を被る人たちもいる訳で、大変申し

 訳ない。結局はひとつひとつをしっかり、きっちり、バッチリ、みっちり詰めて

 いくしかないのですね。

  先週は失礼いたしました。特別付録から漏れていた1曲をまずお届けしま

 しょう。

  ケブ・モです、「オクラホマ」。

M01.Oklahoma(4’53”)Keb’ Mo’

-K.Moore, D.Tucker-  Concord  0088807210913

N  ケブ・モの新譜から「オクラホマ」でした。先週話をしながら、お届けしていなか

 った1曲です。

  このアルバムは、これまでに較べると賑やかな客演者もいませんで、地味な印

 象かもしれませんが、わたしは逆にケブ・モという人間の大きさを感じていま

 す。聞く度に「往年のブルーズと同質のキレ」はもちろん、彼にはもうひとつ外

 側に音楽の輪が回っているような気がしています。

  あ、同じ事言ってますね、ケブ・モの新譜から「オクラホマ」でした。

  次も先週お届けしたアンジェリーク・キジョウの新譜からです。

  ティト・プエンテ作の「エレグワ」。

M02.Elegua(3’06”)Angelique Kidjo

-J.Collazo, T.Puente-  Verv / Universal 774449-8

M03.Rumbia(1’59”)Cecil Loyd & The Starline Troubadors

-unknown-  Dub Store DSR CD 023

N  アンジェリーク・キジョウのアルバム『セリア』から、「エレグワ」でした。今回の新譜を聞い

 て強く感じるのは、言葉の音韻をとても大事にして選曲され、仕上げられて

 いるという点です。今の「エレグワ」でも印象的でしたが、唄が全体をぐんぐん

 引っ張っている感じがします。気持ち良いですね、こういうのは。

  それに続けましたのは、『ジャメカ・ジャズ・フロム・フェデラル・レコーズ』という編集

 盤から「ルムビア」、先週の「プロファイル・チャチャ」と同じく、セシル・ロイドとスターライン・

 トゥルバドーズでした。モノクロームのジャケット写真も素敵なこの CDは、副題に「カリブ・

 ルーツ、ジャズ、メント、ラテン、メレンゲ、そしてルムバ 1960-1968」とありまして、これ

 まであまり表に出て来なかったフェデラルというレコード・レイベルの作品を集めた盤 

 です。

  お聞きのように、ジャメカ人の土着的な庶民ビートよりも、瀟酒なホテルのラウンジで

 夏場に鳴っているような響きですね。ジャメカでは、スカやロックステディ以前にはこう

 いう白人向け避暑地音楽が主流ではなかったか、と邪推も働き出します。

  もちろんフェデラルはこの手の音楽ばかりではありませんが、この盤に限って

 は、こういったお品の宜しい録音が集められていました。日本でも60年代前

 半のAMラジオからは、この種の器楽曲がいつも流れていたような気がします。

 特に午前中の時間つなぎ用によく聞かれました。

  演奏しているのは、この島でも特別に上手な人たち。彼らが主にアメリカやイギ

 リスからの避暑客が泊まっているホテルで演奏していたのは、ここに集められたよ

 うな大人しくも高度な音楽です。ただでさえ音感の鋭いジャメカ人たちの器楽演

 奏技術がこういう場所で鍛えられたのは、疑う余地がありません。この盤に

 何度も登場するギタリスト、アーネスト・ラングリンはその代表でしょう。尤も、その中で

 何人かは「こんなんばっかりじゃやってらんねえよ」と、スカタライツに参加した

 り、土着ビート音楽集団に加わったりもしていましたけれど、彼らの重要な仕

 事が、アメリカ大陸からのお客のためにトップ40をカヴァする事でした。特別な目的

 を持っていない人間たちは、聞いたことのある音楽を聞けば安心していられ

 ますからね。

  それがトップ40自体の変化、人々の好みの流れで、原曲自体の傾向が変わっ

 ていきます。いわゆるラテン・ジャズのスタイルではなくなって来るんですね。この

 アルバムの最後は1968年に現地で発売された、本国では66年にママズ・アンド・パ

 パズが放ったヒット曲でした。

  ジョン・フィーリップス作、「マンデイ、マンデイ」。

M04.Monday Monday(3’36”)Winston Turner Quintet

– J.Philips-  Dub Store DSR CD 023

N  『ジャメカ・ジャズ・フロム・フェデラル・レコーズ カリブ・ルーツ、ジャズ、メント、ラテン、メレンゲ、

 そしてルムバ 1960-1968』から「マンデイ、マンデイ」、ウインストン・ターナー・クインテットの演奏

 でした。

  さてここのところ続けてお届けしているクリスタル・トーマス、只今来日中です。明

 日は広島県尾道市の瀬戸田サンセット・ビーチで実演があります。東京は先月31日

 に渋谷クアトロでブラデスト・サクスフォンとの演奏会がありまして、出かけて来ました。

  雑誌「ブルース・アンド・ソウル」刊行25周年記念の催事でもありまして、特別な

 ゲストに吾妻光良が出て来ました。いつもながらのユーモアとテンションを織り交ぜた音

 楽が素晴らしかったです。

  クリスタルについて私が強く感じるのは、あちこちで言ってますように「極めて

 自然なブルーズ感覚」です。この晩も彼女の唄からは、ごく当たり前のように、

 とてもブルーズ的な表現が自然に流れ出ていました。吾妻光良の話では、何と

 彼女はエスタ・フィーリップスを知らなかった、というんです。吾妻は年代の違いとい

 う事を強調していましたが、こういう音楽に関わっていて、同性の名人であ 

 るエスタを知らない、なんて事は考えられません。なのに全くのアドリブ的に繰

 り出す節回しが、ほぼ完璧なのです。これには参ったな。クリスタルの「極めて自

 然なブルーズ感覚」は血なのでしょうか。

  それはともかく、この晩クリスタルが唄ってくれた1曲に、あれがありました。

 嬉しかったですね。ひょっとして、生でこの歌を聞いたのは生涯初めてかも

 しれません。新しいアルバムではラッキー・ピータスンの受け持っていたパートを吾妻光良

 が担当し、かなり快いハーモニーをキメてくれました。「1回合わせただけ」だった

 そうです。

  ではお聞きください、「レッツ・ゴウ・ゲット・ストーンド」、クリスタル・トーマスです。

M05.Let’s Go Get To Stoned(2’56”)クリスタル・トーマス

-N.Asford, V.Simpson-   Pヴァイン  PLP-6960   

N  クリスタル・トーマスで「レッツ・ゴウ・ゲット・ストーンド」でした。

  さて今朝は、私の他にもうひとりディスク・ジョッキーをお招きしています。ロス・

 エインジェルズのチカーノの星、ダニー・トレホさんです。

  まずはご挨拶をお願いしましょう。

M06.マイ・エンジェル・ベイビー(3’58”)フランキー・J & トリシュ・トレド

-D.McKenna, B.Silva- バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233

N  「真夜中のエンジェルベイビー」は平山三紀、こちらは「マイ・エンジェル・ベイビー」、 

 フランキー・ジェイとトリシュ・トレドでした。オリヂナルは1978年にトビー・ボウが放ったヒット

 曲です。ビルボードのチャートで好位置に着けていたのですが、当時の国内発売元

 RVCには何の資料もなく、担当者もおらず、そもそもやる気が全くない、とい

 う状態。わたしは宮益坂上のRVCを訪ねて、向こうから届いていたシングルを聞

 かせて貰った覚えがあります。確か、今と同じとても暑い頃だったような・・・。

  フランキー・ジェイとトリシュ・トレドはメキシコ系のインスタント・デューオ。フランキー・ジェイが英語の

 部分、トリシュ・トレドがスペイン語を受け持っています。なかなかの味わいですね。

  メキシコにつながる北米西海岸沿いではこのようなチカーノ・ソウルと呼ばれる、R&B

 やポップスのカヴァ・レコードがそれなりの市場を持っていまして、このアルバム題名

 が、そのものズバリの「チカーノ・ソウル・ショップ第1巻」。

  では次へ参りましょう。皆さんよくご存知ですね、

  1963年にジャン・ブラドリーが唄った「ママ・ディドゥント・ライ」。

M07.ママ・ディドゥント・ライ(2’38”)タラ・ニュー

-C.Mayfield-  バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233  

M08.キャッチ・ユー・オン・ザ・リバウンド(2’38”)コタ   

-unknown-  バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233   

N  タラ・ニューで「ママ・ディドゥント・ライ」、そして「キャッチ・ユー・オン・ザ・リバウンド」コタ。

 曲間のおしゃべりはD.J. ダニー・トレホさんでした。彼は刑務所を出たり入った

 りする青年期を過ごし、それから映画に出たりして知られるようになり、今

 はチェインの飲食店などを経営しているこの地域の顔役ですね、多分。若い頃か

 らR&Bが大好きで、こうやって音楽界にも進出して来ました。声がとても印

 象的ですが、皺だらけの顔がまた強烈。髪の毛は後ろで結んでいます。厚い

 胸板に白いタンクトップ、その向こうには車高を落としたアメリカ製のフルサイズ・クープが

 停めてありまして、これだけでチカーノ気分は満点。内容もお聞きのようにゴキゲ

 ンです。

  ここまでは北米ヒットのカヴァでしたが、これはオリヂナル原盤でお届けしましょう。

  ブーロ・バンディードで「コラ・ソン」、ホルヘ・サンターナもギターで参加しています。

M09.コラソン(4’17”)プーロ・バンディード 

-unknown-  バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233  

N  ブーロ・バンディードの「コラ・ソン」、今朝の特別ゲスト、ダニー・トレホさんの紹介で『チ

 カーノ・ソウル・ショップ第1巻』からお届けしました。

  さて次は1962年のパリーに移動です。この年の10月20日、有名なオリムピック

 劇場で、「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル」が開かれました。おそらくこの

 規模のブルーズ音楽会は、ヨーロッパでは初めてだったのではないでしょうか。ブル

 ーズ自体がまだ弾き語りの域を出ず、本格的なバンド形式が台頭してくる少し

 前ですから「フォーク・ブルーズ」の命名は間違っていませんね。登場するブルーズ

 音楽家たちも多彩ですが、それは順々にご紹介しましょう。

  まずはジョン・リー・フッカーです。既にエレキを弾いていますが、ひとりで気楽にや

 るスタイルは相変わらず。まず唄うのは「ザ・ライト・タイム」。レイ・チャールズに同じ題名

 の歌がありますが、その原曲でしょうか。

M10.The Right Time(4’29”)John Lee Hooker

-N.Brown, O. Cadena, L.Herman-  Fremeaux & Associes  FA 5614 

M11.Money(4’01”)John Lee Hooker

J.Braford, B.Gordy jr.- Fremeaux & Associes  FA 5614 

N    歴史的ブルーズ音楽会鑑賞夏季特別講座「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァ

 ル・ライヴ・イン・パリス」、まずジョン・リー・フッカーでした。彼の「マニ」は聞いた事が

 ありませんでした。ジョン・リーは夕方、深夜の2回の公演でそれぞれ唄ってい

 ます。この頃のお気に入りだったようですね。モータウンから出たバレット・ストロング

 のオリヂナル・ヒットは1959年でした。

  「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル・ライヴ・イン・パリス」、次はソニー・テリーとブ

 ラウニー・マギー。このようなフェスティヴァルには欠かせなかったハモニカとギターのデューオで

 す。彼らの特徴は、ブルーズでありながらも明るく楽しいところ。フォーク人種に

 支持されたのもよく理解出来ます。この公演でも音楽の洗練度が違います。

  では1回目のショウから「アイム・ア・ストレインジャ・ヒア」、まさに当夜のふたりです。

M12.I’m A Stranger Here(4’42”)Sonny Terry & Brownie McGhee

-S.Terry, B.McGhee-  Fremeaux & Associes  FA 5614   

N  1962年の「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル・ライヴ・イン・パリス」からソニー・

 テリーとブラウニー・マギーで、「アイム・ア・ストレインジャ・ヒア」でした。

  さて、次はバンド形式のブルーズです。聞かせてくれるのは、Tボーン・ヲーカー。

 彼はビッグバンドをバックにジャムプからもう少しジャズに近い位置でブルーズを歌

 い続けた男です。万国で愛された鑑賞芸術ジャズの部類として、ヨーロッパ公演も

 何回かしています。ただし、初めてのお目見えはこの「アメリカン・フォーク・ブルーズ・

 フェスティヴァル」の時でした。「ストーミー・マンデイ」を自ら紹介しますが、まだそんな

 に知れ渡っていないのが、パリの聴衆の反応からも分かります。

M13.Call It Stormy Monday(4’09”)T-Bone Walker

-A.T.Walker-  Fremeaux & Associes  FA 5614 

N  Tボーン・ヲーカー、「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル・ライヴ・イン・パリス」から

 「ストーミー・マンデイ」でした。

  この「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル」はヨーロッパで、最低でもパリでは初

 めてのブルーズ音楽会です。集まったパリの人々のどのくらいの割合で、ブルーズ

 理解者が居たかは不明ですが、少なくとも生の実演に接するのは、ほとんど

 の人たちがほとんだったでしょう。そこを和らげて上手く繋ぐのが司会者の

 腕の見せどころ。ここではピアニストのメムフィス・スリムが「ボンソワー」なんて言って如

 才なく進め、人々の緊張を和らげています。

  それでは、そのメムフィス・スリムのピアノ演奏をどうぞ。

  「ロッキン・ザ・ハウス」。

M14.Rockin’ The House(2’52”)Memphis Slim 

-P.Chatman-  Fremeaux & Associes  FA 5614 

N  「ロッキン・ザ・ハウス」、メムフィス・スリムでした。

  さてこの「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル」に参加した紅一点は、ヘレン・

 ヒュームズ。彼女もジャズとブルーズの間に居た女性歌手です。ピンのヴォーカリストで専

 属のバンドを持たなかった彼女は、ここでオールスター・バンドを従えて唄います。

  「ミリオン・ダラー・シークレット」。

  そして2回目の公演の最後にほぼ参加者全員で奏でられた最終曲です。

  「バイ、バイ、ベイビー」最後のコーラスが聞きものです。

M15.Million Dollar Secret(3’50”)Helen Humes 

-H.Humes-  Fremeaux & Associes  FA 5614 

M16.Bye Bye Baby(10’33”)

All Stars Of American Folk Blues Festival In Paris 

-P.Chatman-  Fremeaux & Associes  FA 5614    

N  ヘレン・ヒュームズで「ミリオン・ダラー・シークレット」、そして参加者全員による「バイ、バ

 イ、ベイビー」、3枚組『アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル・ライヴ・イン・パリス』か

 らでした。後半ヴェルカント的な発声で唄ってる男は誰でしょうか。気になりまし

 た。

  終演後のパリの人たちの興奮度合いが面白いですね。この3枚組は夕方から

 の公演を開催時間帯に沿ってまとめてあるので、お客さん達が段々とブルーズ

 にのめり込んでいくのがハッキリと分かります。このフェスティヴァルが切っ掛けになっ

 て、大陸ではブルーズが再発見されて行く事になります。「再発見」というより

 「初体験」でしょうか。それが、イギリスのビート・グループのブルーズ化、更にはハー

 ドロックへと進んで行ったのは、皆様もご存知の通り。

  今朝の「幻」は、歴史的ブルーズ音楽会鑑賞夏季特別講座「アメリカン・フォーク・ブ

 ルーズ・フェスティヴァル・ライヴ・イン・パリス」をお送りしました。

M17.I Should Have Loved You More(5’18”)Tony Momrelle feat.Sid Gauld  

-T.Momrelle, C.Frank-  Vibe  VBE 45002CD  

N  「もっと君を愛すべきだった」なんて言ってるトニー・モムリールです。そういうの

 は、この時点で手遅れなんです・・・あ、関係ないですね。笑ってしまう位

 にスティーヴィー・ワンダーな唄、節回し。声そのものもクリソツです。70年代初頭からの

 驚異の三部作を過ぎて、人間的にも才能も落ち着いた頃の、言ってみれば円

 熟期のスティーヴ・ホーランド・ワンダー的です。悪くないですね。この国でも、今40

 歳台で「歌が上手い」と言われている洋楽形の唄い手は殆どがスティーヴィー・ワンダ

 ーの影響を受けていますが、このトニー・モムリールほどの人間はいませんね。気負い

 のないジャケットのポートレイトも気に入ってます。今の「アイ・シュドゥ・ハヴ・ラヴ・ユー・

 モー」では2本のギターを使って面白いリズムを打ち出していました。フィーチュアされ

 ていたシド・ゴウルドはソロのフリューゲル・ホルンを吹いていたん人です。

  ではトニー・モムリール、もう1曲、

  今度はメイサとのヴォーカルの絡みが素晴らしい、「ウィ・ハドゥ・サーチド・フォー・ヘヴン」。

M18.We Had Searcher For Heaven(5’31”)Tony Momrelle feat. Maysa

-T.Momrelle,O.Lazarus,A.Economides,B.Jones,A.Wynen-Vibe VBE 45002CD

M19.遺憾に存じます(2’26”)植木等

-Y.Aoshima, T.Hagiwara- TOCT 25568/9

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  8月に入っての一回め「幻」、如何でしたでしょうか。最後は植木等で「遺

 憾に存じます」でした。ここのところ、「遺憾」な事が多発しておりますので、

 ウサ晴らし的にお届け致しました。

  ようやく長い梅雨が開けます。盆踊りの季節到来ですね。皆様お変わりあ 

 りませんか、首都圏河内音頭推進協議会 イヤコラセ東京 議長の鷲巣功です。

  今年から撤退した「すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り」へ、労いのお提灯を

 幾張りも戴いているようです。皆様方の厚いご支援に感謝いたします。どう

 もありがとうございます。

  さて、お盆に入る直前の週末に、日本橋で誰でも参加出来る盆踊りがあり

 ます。わたしたちイヤコラセ東京も総出で盛り上げます。昨年のおさらいを兼ねて、

 どうぞ踊りに来て下さい。皆様にご案内いたします。もちろん無料です。

  名称 アートアクアリウム夏まつり/盆踊り

  日時 2019年8月10日(土曜日)、11日(日曜日)

  10日(土曜日)は午後5時30分、7時00分の2回

  11日(日曜日)は同7時00分からです。前半は東京牛深ハイヤの会のみ

   なさんが、熊本のハイヤ節を踊ってくれます。河内音頭も生演奏ではあ

   りませんが、選りすぐりの河内音頭をスーパーDJが回します。簡単な踊

   り指導もございます。

  会場 福徳の森  東京都中央区日本橋室町二丁目5番10号

 (東京メトロ銀座線、半蔵門線「三越前」駅A6出口より徒歩1分)

  主催 一般社団法人 日本盆踊り協会

  会場となる福徳の森は、古くから近隣住民の信仰を集めている由緒正しき

 福徳神社に隣接した広場で、これまで様々な催事に使われています。今年は7

 月21日から毎週末、日本全国の盆踊りが行われていまして、その一環で「河

 内音頭も」、となりました。踊り好き、音頭狂の皆様の熱い力で、暑気払いで

 す。

  ぜひご参加下さい。控え室、着替え場所も用意してございます。

  こんなご案内が、新設された「イヤコラセ東京」のウェブ・サイトに掲載されていま

 す。わたしも現場におりますので、ぜひどうぞ。ただし悪天候などの場合は

 開催中止となる事があります。

一般社団法人日本盆踊り協会のウェブサイト https://bon-odori.net などでご確認下さい。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/6c955528590ff821b590dc306600def529df0142

  ダウンロード・パスワードは、9crt612eです

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

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   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/07/27

mb190727

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年07月27日を  

 始めましょう。もう7月は終わりです。今月は過ぎるのが早かったな。

  その最後に届いた訃報が、アート・ネヴィルのものでした。まずは、彼が

 1969年に発表した味わい深いR&B曲です。

  「ハートエイクス」。

M01.Heartaches(3’33”)Art Nevilles

-unnknown-  Charley CD NEV 1

N  2019年7月22日にヌー・オーリンズの音楽一家ネヴィル家の長兄、アートが亡くなり

 ました。享年81でした。「ファンクの生みの親が死亡」という・ウェブ・ヌーズの見

 出しで知ったのですが、当初それだけでは誰の事か分かりませんでした。確

 かに「パパ・ファンク」を自称していたようです。ミーターズですしね。ただソロ名義

 のシングルですと、今の「ハートエイクス」のような南部のソロ・シンガーのような仕上がり

 の楽曲が、意外と多いのです。わたしはずっと「大人しくて物分かりの良い

 お兄さん」的な印象を持っていましたけれど、その実像を確かめる前に亡く

 なってしまいました。遠く極東の島国から、ご冥福をお祈りいたします。合

 掌、礼拝。

  お直りください。さあ07月27日、元気よく行きましょう。

M02.Outside Of This Town(4’06”)クリストーン“キングフィッシュ”イングラム

-unknown-  Pヴァイン PCD-24844

N  以前1曲だけ紹介しましたね。レス・ポールが小さく見える巨漢クリストーン“キングフ

 ィッシュ”イングラム。ミシシッピ州クラークスデイルで生まれ育った、ブルーズの新星です。元気

 よく行って貰いました。「アウトサイド・オヴ・ディス・タウン」です。

  「俺はこの町を出て行くぞ」と始めるところが、カッコいいですね。往年のブ

 ルーズと同質のキレの良さが感じられます。この最新アルバムではバディ・ガイやケブ・

 モとも張り合っています。そちらもおいおい、聞いて行きましょう。

  さてアンジェリーク・キジョーの新作が届きました。まずはお聞き下さい。

  「ラ・ヴィーダ・エ・アン」。

M03.La Vida Es Un (4’34”)Angelique Kidjo

N 「ラ・ヴィーダ・エ・アン」、アンジェリーク・キジョーの新作からです。今回のアルバムはサール

 サの女王、セリア・クルーズへ捧げられています。現代アフリカ音楽に対するサールサを始め

 とするキューバ音楽の影響はとても大きく、わたしも当初は何故だろうと疑問で

 した。

  二次大戦後に独立したアフリカ大陸の諸国は、当初どこも社会主義国家をお手

 本としたため、当時の急先鋒だったクーバとの親交を持ちまして、それが音楽

 にも反映していた、これはママドゥ・ドゥムビアから聞いた話です。

  アンジェリーク・キジョーの祖国ベナンでもそうだったのでしょうか。今回は全体にサー

 ルサ調です。ただクーバやプエリトルコへ乗り込んで現地演奏家と、という安易な方法

 を取らずに、自分の選んだ音楽家たちと自分なりの捧げ方をしているのには、 

 好感が持てます。今の「ラ・ヴィーダ・エ・アン」は地元ベナンのブラスバンドを起用し

 た吹き込みです。わたしはこの人、あまりにも上手に音楽を仕上げてしまう

 ので、ここしばらく敬遠していたのですが、今回はいい感じで聞いています。

 これから、精力的に作られている他の録音も聞いて行きましょう。

  さて今週は実に興味深い一冊の本を読みました。これからしばらくは、そ

 れについて、お話ししましょう。まず、いつものリスたちに主題歌を歌って貰

 います。どうぞ。

M04.All My Loving(2’16”)The Chipmunks

-Lennon, McCartney-   EMI-Manhattan CDP7 48379 2 

M05.One After 909(3’18”)The Beatles

-Lennon, McCartney- TheSwingin’ Pig TSP-CD-026

N  チップ・マンクスで「オール・マイ・ラヴィン」でした。これを初めて聞いて、もう55年

 ほど経ちます。その時は正にショーゲキでしたね、10歳のわたしには。驚きまし

 た。それがCD時代になって手に入れる事が出来た時は、文明に感謝したも

 のです。あ、初めて聞いたのは、隣の部屋で姉が点けていたラジオ放送でした。

  続けたのはザ・ビートルズの「ワン・アフタ909」のリハーサル仕様です。かのゲット・バ

 ック・セッションからでした。今週読んだ「興味深い一冊の本」というのは、映画「レ

 ト・イト・ビ」にもなった、このゲット・バック・セッションの最後を飾った屋上の生演

 奏を、当時の現場に居た人間の証言を基に、細部まで書き起こした記録です。

 元々この無料演奏会に興味があったわたしはレコード店で見つけて、すぐに飛び

 ついて、あっという間に読破しました。語られている細部が、全て面白いも

 のでした。

  そのひとつに、先の「ワン・アフタ909」があります。これはジョンとポールがリヴァ

 プール時代に作った楽曲で、録音として残されていなかったので、素材不足に

 悩んだこのセッションに持ち出されたんですね。グループ4人、特にヘロイン依存で無気

 力状態だったジョンを含め、この懐メロには昔の少年時代のような元気さで、取

 り組みました。屋上の演奏の中でもハイライトです。

  それが「興味深い一冊」によりますと、「ワン・アフタ909」は一度ローリング・ストー

 ンズに供出された事実が明らかになっています。当時ビートルズのマネイジャだった

 ブライアン・エプスタインの下で働いていた、後にストーンズの代理人に居座るアンドルー・オー

 ルダムは、商業的に成功を収めたビートルズから何かオコボレを貰おうと周囲をうろ

 ついていて、ジョンとポールの作品を欲しがっていました。

  そんな矢先、たまたま接触できた時にふたりが提示したのが「ワン・アフタ909」

 だったというんです。ストーンズはあまりこの楽曲に興味を示さず、それじゃ別

 の1曲をとなって、ふたりがその場で書き上げたのが、この歌だったという

 んですね。

M06.I Wanna Be Your Man(1’54”)The Rolling Stones

-Lennon, McCartney-  London Calling  LCCD5014

N  ザ・ローリング・ストーンズでレノン・マカートニ作の「彼氏になりたい」でした。これは

 1964年の2月の「サタデイ・クラブ」という放送番組の録音です。先ほどの「ワン・

 アフタ909」のリハーサル仕様と同じく音質は酷いですけども、迫力のある演奏です

 ね。ロックだなあ。先ほども言いましたように、原曲はストーンズの練習場でジョンと

 ポールが仕上げた事になっていて、その作業を見ていたミック・ジャガーとキース・リチャ

 ーズはたくさんの刺激を受けて参考になった、と言ってます。ただ以前に読ん

 だ別の書物では、ジョンが恩着せがましく「あんた達にいい歌があるんだよ」

 とミックに持ちかけたような記載がありました。果たしてどちらなのでしょうか。

  ただしこのビート・ポップ曲を、こんな形にしたのはストーンズの力ですね。ブライア

 ン・ジョーンズが鍵を握っているようですが、「あいつら(ビートルズ)が絶対出来

 ない風に演ってやろうぜ」という強い競合意識があったのは想像に難くない

 でしょう。シングルになったスタジオ録音もこれと同じようなブルーズ調ですね。

  おっとこの「興味深い一冊」の題名をまだ言っていなかった、失礼。正式

 な名前は「「ルーフトップ・コンサートのビートルズ」」で、DUブックスから出版されています。

 今年の1月だ。知らなかったなあ。

M07.For You Blue(2’25”)The Beatles   

-G.Harrison-  Apple / Parlophone 07243 595713 2-4

N  「フォー・ユー・ブルー」でした。正規の映画の中では、ジョージ・ハリスンがアップル・ビ

 ル前に停めたベンツのクーペから降りてくる場面で始まりましたね。

  このジョージ、このセッションで一度、グループを辞めています。『ホワイト・アルバム』の

 時にはリンゴ・スターが本気で辞めましたし、人間関係が深刻な状態だったんでし

 ょう。ただジョージの場合は条件闘争の意味合いもあったようで、復帰後は以

 前よりも意見を尊重されるようになったそうです。

M08.I Me Mine(2’24”)The Beatles

-G.Harrison-  Apple / EMI 0946 3 82472 2 7

N  やはりジョージ・ハリスン作の「アイ・ミー・マイン」、こちらはフィル・スペクターが過剰なリヴ

 ァーブでベトベトに仕上げた本来の『レト・イト・ビ』からお送りしました。 ジョージ

 はその頃、活発化していたロンドンのロック現場に通じていて、他所の音楽家とも

 交流を持っていましたから、世俗を離れて生きていたジョンとポールも、だんだ

 ん彼の言う事を真剣に聞くようになって行ったそうです。そのきっかけとな

 ったのは、前作『ホワイト・アルバム』の「ワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウイープス」の録

 音に、エリック・クラプトンを連れて来た事でした。

M09.While My Guitar Gentley Weeps(4’34”)The Beatles

-G.Harrison-  東芝 TOCP-71041/53

M10.Super Yer Blues(4’01”)Super Group  

-Lennon, McCartney-  The Swingin’ Pig TSP-CD-026

N  「ワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウイープス」に続いて、こちらは今発売中のレコード・

 コレクターズ誌で特集されているローリング・ストーンズの「ロックンロール・サーカス」からの「スーパ

 ー・ヤー・ブルーズ」、唄と演奏はスーパー・グループ、ジョン・レノン、エリック・クラプトン、そ

 してベイスがキース・リチャーズ、ドラムズがミッチ・ミッチェルです。多分ジョンは『ホワイト・アルバ

 ム』の「マイ・ギター」セッションの時にエリックと渉りを付けたんでしょう。このスーパー・

 グループの後、プラスティック・オノ・バンドでも彼を起用していますね。

  先ほども触れましたように、この時期のジョンは起きていればラリッていて、何

 に対しても無気力、集中力と持久力の欠如が甚だしい状態でした。映画「レト・

 イト・ビ」の中でも特にスタジオ内での態度には、目に余るものがありますね。ポ

 ールの真剣な語りかけをまともに聞けないのです。側にはいつも影のように小

 野洋子がついているし・・・。

M10.ドント・レット・ミー・ダウン(3’33”)ザ・ビートルズ

-J.Lennon, P.McCartney- 東芝 CP32-5602

N  「ドント・レット・ミー・ダウン」、ジョンがアップル・ビルの屋上で叫んだ「貴い愛」です。

 この劇的な屋上いきなりフリー・コンサートでは、それまでのスタジオ内でのチグハグな関

 係が嘘のように、4人のアイドルたちは一致団結して唄と演奏に励みました。そ

 の録音は「フィル・スペクターが過剰なリヴァーブでベトベトに仕上げた」形で一度は世

 に出ましたが、今お聞きいただいたように、本来の姿に戻されて「裸体」で

 も出されています。これがどこまでのヌードか分かりませんが、既にこの世に

 いないメムバもいる中で、録り直しやオーヴァ・ダブをせずに、こうやって充分以

 上に聞ける物に仕上がっています。わたしは彼らに世界一の実演楽団の称号

 を与えたい。

  それは、 1日6回の出番をこなしたハムブルグでのハコバン時代に培われた演奏

 技術と芸人感覚でしょう。明るい場所で他人を前にすると、最大級のサーヴィス

 が自然に出てしまう性です。ジョンの嬉しそうな顔と言ったらありません。こ

 の一冊、「ルーフトップ・コンサートのビートルズ」によれば、屋上では同じ楽曲を何回も

 繰り返して演奏して、「OK」テイクを出したそうですが、それでもやはり世界一

 の実演楽団に変わりはないでしょう。

  一方でこの時期になると、それぞれがグループでワイワイやるだけでなく、内向

 的な思考を持ち始めていたのも事実でした。

M12.Across The Universe(3’38”)The Beatles

-Lennon, McCartney-  Apple / Parlophone 07243 595713 2-4

M13.The Long And Winding Road(3’33”)The Beatles

-Lennon, McCartney-  Apple / Parlophone 07243 595713 2-4   

N  「ルーフトップ・コンサートのビートルズ」で語られる多くの楽曲の中で、象徴的な2曲、

 ジョンの「アクロス・ザ・ユニヴァース」、ポールの「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」、

 ともに『レト・イト・ビ ネイキド』からです。「アクロス・ザ・ユニヴァース」は、最初のスペ

 クター仕様ではテイプの速度を下げて、キイも半音低くなっていましたので、最初に

 この原調版を聞いた時には違和感が付きまといましたが、やはりこちらの方

 がジョンの唄に切実さが感じられます。

  「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」は、この空中分解セッションを何とか形

 に仕上げた立役者、ビリー・プレストンの間奏がいいですね。ずっと聞きたかった

 仕様です。ここでベイスを弾かされてるのは、ジョンでしょうか。かなり戸惑っ

 ている感じです。

  新著「ルーフトップ・コンサートのビートルズ」を出すまでもなく、この時のビートルズ周

 辺のドタバタ騒ぎは衆人の眼下で繰り広げられたので、既に多くの事実が晒さ

 れています。そもそもは「記録映画を作ろう」という発案で始められたセッション

 ですからね。それでもわたしは、「そうだったのか」と「やっぱり」を繰り返

 しながらこの一冊を読んで、また彼らに、彼らの音楽に興味が湧きました。

M14.Oklahoma(4’53”)Keb’ Mo’

-K.Moore, D.Tucker-  Concord  0088807210913

N  ちょっと話が長くなりましたか。「幻」モーニン・ブルーズ、2019年7月27日に

 戻りましょう。ケブ・モの新譜から「オクラホマ」でした。このアルバムは、これまで

 に較べると賑やかな客演者もいませんで、地味な印象かもしれませんが、わ

 たしは逆にケブ・モという人間の大きさを感じています。聞く度に「往年のブル

 ーズと同質のキレ」はもちろん、彼にはもうひとつ外側に音楽の輪が回っている

 ような気がしています。

  もう1曲どうぞ。「ライディン・オン・ア・トレイン」。

M15.Ridin’ On A Train(3’00”)Keb’ Mo’    

-K.Moore, T.Yafes-  Concord  0088807210913

M16.Got My Mojo Workin’(3’07”)クリスタル・トーマス

-P.Foster- スペースエイジ SPACE-021

N  続けました。クリスタル・トーマスの「モージョ・ワーキン」です。

  兎の尻尾か前足か、とにかくずっと持っていた呪いの決定打の効きめが弱

 くなって来ているので、ルイジアナのジプシー女のところへ行って念仏を唱えて貰

 って、効能新たにするんだ。これであいつは一発だね。

  と唄っています。「モージョ」は男にも効く惚れ薬なのですね。媚薬第九番み

 たいなもんでしょうか。

  さて今ギターを引いていたのがラッキー・ピータスン、今回のクリスタルのアルバムの、恐ら

 くは司令塔になった男です。わたしは20年ほど前から彼に注目していまして

 ね。あまり騒がれませんでしたが、何枚かアルバムを持っていました。カッチリとキメ

 込むまではいかないものの、割と冴えたアレンヂ感覚を持ってます。そんな1

 曲をどうぞ。1999年の作品です。

  「ファニー、ハウ・タイム・スリップス・アウェイ」。

M17.Funny How Time Slips Away(4’37”)Lucky Peterson

-W.Nelson-  Gitanes / Verv 547 438-2

N  ラッキー・ピータスン、ジョー・ルイス・ヲーカーをヴォーカルに配しての「ファニー、ハウ・タイム・スリッ

 プス・アウェイ」でした。さてクリスタル・トーマスの新作でわたしが嬉しかったのは、アシュ

 フォード・シムプスンの「レッツ・ゴウ・ゲット・トゥ・ストーンド」を採り上げていた事です。

 ラッキーのレイ・チャールズばりの唄は、前に一度聞いて貰っていますね。今朝は以前

 ラッキーがソロ作で吹き込んでいた同じ歌を聴いてもらいましょう。

  「レッツ・ゴウ・ゲット・トゥ・ストーンド」。

M18.Let’s Go Get Stoned(4’21”)Lucky Peterson

-N.Asford, V.Simpson-   Gitanes / Verv 314 537 897-2

N  そして、こんな事は滅多にしないんだが・・・

M19.Let’s Go Get Stoned(2’58”)The Coasters

-N.Asford, V.Simpson-   Rhino / Atlantic RHM2 7739-8

N 「レッツ・ゴウ・ゲット・トゥ・ストーンド」、ザ・コースターズでした。この歌はこれが初出

 のようですね。調べた事はなかったのですが、レイだと思ってました。

  さて先ほど、ラッキーの編曲能力について話しましたが、それを証明する事実

 をひとつお届けしましょう。

  名盤『リズム・カントリー・アンド・ブルーズ』の中の「ファニー、ハウ・タイム・スリップス・アウェ

 イ」です。これが先のラッキー・ピータスンのとそっくりなんです。特にリズム、ベイスの

 パタンは、ほぼ同じ。『リズム・カントリー・アンド・ブルーズ』のプロデューサー、ドン・ヲズは、

 きっとこれを来ていたに違いありません。

  ではどうぞ、アル・グリーンとライル・ラヴェットが唄います。

  「ファニー、ハウ・タイム・スリップス・アウェイ」。

M20.Funny How Time Slips Away(4’30”)

-W.Nelson-  MCA MCAD-10963

M21.I’ll Remember You(2’29”)Kui Lee

-K.Lee-  Sony A28604 

M22.Farewell Medley(4’50”)Gabby “Pops” Pahinui

-trd.-  Hula  CDHS-567

M23.Profile Cha Cha(2’37”)Cecil Loyd & The Starline Troubadors

-unknown-  Dub Store DSR CD 023 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  最後の3曲は、ようやく開けそうな梅雨を後押しするつもりで、

  まずクイ・リーの「アイ・リメムバ・ユー」、

  そしてギャビー・パヒヌイの「お別れメドリー」、共にお馴染みのハワイアンでした。

  最後は新顔です。セシル・ロイドとスターライン・トゥラウボウダーズで「プロファイル・チャ・チャ」、

  これについてはまた後日、詳しくお伝えします。

  ビートルズの劇場公開映画で、DVD化されていないのは、「レト・イト・ビ」だけ

 ですね。多分被写体になっている東洋女性が許諾を出していないからではな

 いかと思われますが、ほぼ1ヶ月間フィルムとテイプを回し続けた訳ですから、膨

 大な量がある筈です。覗いてみたいですね。映画の方は海賊版で秀逸な日本

 語字幕付きの物が出回っています。サウンド・トラックは初期に少量出回った木箱入

 り豪華版がありましたが、その後は話題になりませんでした。ひとり知り合

 いで持ってた奴がいたな。あれ、どうしちゃったかなあ・・・、などわたし

 が唯一同時代的に付き合えたアイドル4人の思い出です。

  さて今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/3c359f3daab3af282cf79e7c4dc37c378ea59291

  ダウンロード・パスワードは、73pnh3si 、今週は大家さんがフジロックに出かけるので、

 木曜日に揚げました。ですから来週の木曜日に削除されてしまいます。いつ

 も金曜日の午前中に数人の方が落としてくれていますが、ご注意下さい。

  さあ今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

♪♪ Twitter “#blues761″の閲覧はコチラ♪♪

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/07/20

mb190720

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年07月20日を

 始めましょう。今朝は・・・あ、別の番組が始まってしまいます。

M01.The “In” Crowd(5’46”)Ramsey Lewis Trio

-B.Page-   MCA MCAD-20488

N  こちらはモーニン・ブルーズ2019年07月20日です、お間違えないように。

  第25回参議院議員通常選挙の投票は、明日です。既に事前投票を済ませた

 方もいらっしゃるかもしれませんが、皆様お忘れなく。

  家の側のポスター掲示板を見ていましたら、東京都選挙区から無所属で野末陳

 平が立候補しているのに驚きました。あの「チンペー」です。わたしは13歳の

 時に毎晩、彼がDJを務める短いラジオ番組を聞いていました。アシスタントのオネーサン

 をいろいろとからかうだけの他愛ない番組ですが、2曲ほど最新の音楽が流れ

 るので、情報源の乏しいわたしには貴重でした。

  陳「まずは『マサチューセッツ』、ビージーズ。これはね、マサがチューするんだよ」

  姉「イヤン」

  こんな具合です。その他週刊平凡パンチで話題の女性を相手に連載対談も持

 ってましたね。急速に普及した民間放送の構成作家たちが、出演者として表

 側に雪崩れ込んで来た時代の急先鋒でした。

  その題名は忘れてしまいましたが、月〜金オビの短いラジオ番組の主題曲が、

 今の「ディ・イン・クラウド」だったのです。チンペーがタイトルを叫ぶと拍手と共にこれ

 が始まります。「カッコいいな」と聞いていました。楽曲を特定できたのは、そ

 こから数年経ってからです。実況録音でその場に居合わせたお客さんたちの

 反応が素晴らしい。器楽曲で歌がありませんから、よけい自由に反応できる

 のか、フルトラックを聞けるようになった二十歳過ぎにはそんな事も考えていまし

 た。同じ曲を矢口清治に好きなようにやって貰っていた「ミュージック・トゥデイ」

 の後テーマに使っていた時期もあります。

  「ディ・イン・クラウド」の後しばらくして、チンペーは別の番組に出て来て、これ

 も内容は殆ど同じなんですが、テーマ曲が「ティン、ティン、ティン、ウパッパ・ルバドゥバ・・・」

 と、もっとノヴェルティ度の高い音楽になってました。このふたつとも亀渕昭信大

 先輩が制作担当だったらしいです。本人から聞きました。

  さて第25回参議院議員通常選挙の候補者として立候補した野末陳平、彼は

 1971年から参議院銀を4期務めてます。引退したのは1995年で、議員活動中

 は「税金党」結成を始め、何度か注目されましたが、動き自体がだんだん政

 治屋的になって来たのは否めません。ここ数年ウェブサイト上で活発な発言をして

 いているのを知り、「元気だなあ」と感心していましたが、立候補とはね。ポ

 スターには「最後のご奉公」、だなんてありますが、果たして・・・。選挙民は

 甘くないぞ。

  第25回参議院議員通常選挙活動や辺野古基地反対運動を見ていると、今政

 治に関わっている一般の人たちの高齢化を思い知らされます。昨日も東中野

 駅前でチラシを配っていた日本共産党の支援者はみな年配の方でした。思わず励

 ましちゃったよ。若い人間は政治とはムカンケーを決め込んでいるようです。政治

 が即ち国家ではない、これは事実ですが、日々そして将来の生活は勿論の事、

 ゲーノーや芸術も運動競技でさえ「政治とはムカンケー」では決してありません。皆

 さんせめて、どうか投票に行きましょう。庶民が自分たちの尊厳を保てるか

 どうか、今回は特に大事です。わたしにもそれしか出来ないのです。

  さて香港の騒動は未だ沈静化しません。女性指導者はこれ以上譲歩しない

 だろうし、このままだと単なる破壊活動にされてしまう恐れもあります。同

 志たちよ、是非とも上手くやってくれ。ただ今回の件で、感心するのは若い

 人たちが立ち上がっている事です。日本からも支援者が現地に入り、帰国し

 て報告会など開催をしているようです。宜しい。ただし、向こうでの無差別

 破壊活動には加担しないで欲しい。大事な事です。

  さてわたしが目にした報道では未だ体験していませんが、この運動では、

 何かが唄われているのでしょうか。あれだけの人たちが同じ歌を同時に口に

 しながら進んで来たら驚異です。鎮圧に当たる警察組織は逃げ出すでしょう。

 1968年シカゴの全米民主党大会で、集まった人々は「whole world’swatching

 〜世界中が見ているんだ」と叫んで警察の暴力を阻止しました。途中から完

 全に軟派の徒になってしまったブラス・ロック・グループ、シカーゴ・トランジット・オウソリティ

 は、デビュー・アルバムでこの時の集団音声をコラージュして使っています。

  先週も述べましたが、今わたしたちには、立ち上がった時の歌がない。「アベ、

 カエレ」と叫んだだけで身柄を拘束されてしまう恐ろしい政治が行われている国

 なのにです。香港の抵抗歌、興味ありますね。

  彼の地の同志たちに送りましょう、ウディ・ガスリーです。

  「ユー・シャル・ビ・フリー」。

N02.You Shall Be Free(3’07”)Woody Guthrie

-Ledbetter-   NOTNOW  NOT5CD915

M03.Plague On The Land(3’03”)Yabby You

-unnknown-  Beat / Pressure BRPS103

N  ウディ・ガスリーの「ユー・シャル・ビ・フリー」の次は、ジャメカのヤビー・ユーで「伝染病蔓

 延」。でした。この国も政情不安定で庶民は大変な苦痛を味わい続けています。

 この録音は1976年前後、既にボブ・マーリーが第三世界のスーパー・スターとして君臨

 していた頃ですが、彼はちょうどこの年に国内政党の対立に巻き込まれ、狙

 撃されています。頭脳警察のパンタは、この事件にとても衝撃を受けた、と語

 っていました。わたしはジャメカの音楽を聞くと、どれにでもどことなく「陰」

 を感じます。このような国情が庶民の心に映し出されているからではないか、

 そんな想像をしています。ジャメカではこういった社会問題を主題とした歌を

 「カルチュア」と呼ぶんだそうです。

  さて韓国とのカンケーも予断を許さず、緊張度が高まっています。どのような

 形で着地をするのか、「外交のアベ」に皆さん期待しましょうね。

M04.Korea Korea(3’15”)Bob Kent  

-unknown-  BSMF 7585

N  ジョー・ターナーの「コリーナ、コリーナ」なら聞いたことありますが、これは「コリア、コリ

 ア」です。「韓国、韓国」ですね。「コリーナ、コリーナ」は1956年のヒットですからそれ

にあやかって柳の下の二匹目ドジョウ狙いのノヴェルティ曲です。53年に無期延期となった朝鮮戦争は、ジェット戦闘機同士の空中戦が行われた事で知られ・・・、あんまり関係ないですか、とにかく、核こそ使われませんでしたが、大戦以

降の現代の戦争です。その前線支援基地は日本だったのです。この特需で極

東の敗戦国は息を吹き返しました。

  第二次大戦と同じく大勢の米兵が朝鮮半島に送り込まれました。その中に

 はジミ・ヘンドリクスやボビー・ブランドもいたそうです。ヴィンテイヂ楽器が注目される

 ようになって、一時は韓国にフェンダ社の歴史的なギターやベイスが沢山ある、とい

 う噂が流れました。それは米兵が持ち込んだ物で、帰国時に売り払われたり

 放置されたまま残っているからだ、と「見て来たような」話も出回りました。

 あながち嘘ではないかも知れません。

  今の「コリア、コリア」は、ボブ・ケントという唄い手名義のシングル盤ですが、キング・

 カーティスの若い頃の録音を集めた編集盤に入っていました。2枚組で、全34曲。

 1枚目がソロ名義の器楽曲、こちらは以前日本でも発売されていたトラックが殆どで

 すが、2枚目が他人の後ろで吹いた歌モノ。こちらは本邦未公開でしょう。

 これらの録音はアトランティックで信任を得て落ち着くまでのスポット奏者時代の物が

 殆どで、「コリア、コリア」のような珍しい吹き込みを聞く事が出来ます。

  冒頭曲は、これでした。

M05.Soul Twist(2’50”)キング・カーティス

-C.Ousley-  BSMF 7585

N  どなたもご存知の「ソウル・トゥイスト」、キング・カーティスです。トゥイスト・ブームまっ盛り

 の1962年にR&Bチャートで第一位獲得。サム・クックの「パーティを開こう」では、ラジ

 オのDJに「『ソウル・トゥイスト』を聞かせてくれ」とねだる一行があります。その位、

 流行っていたんですね。

  さて2枚組『ザ・ソウル・オヴ・キング・カーティス』から、またヴォーカル曲をどうぞ。

 ウィルバート・ハリスンで「オフ・トゥ・ワーク・アゲイン」。

M06.Off To Work Again(2’39”)Wilbert Harison

-unknown-  BSMF 7585

N  「オフ・トゥ・ワーク・アゲイン」。ウィルバート・ハリスンでした。週給を貰う日「ペイ・デイ」

 をテーマにしています。「金曜日にはお札が飛んで行く〜eagle flys on Friday」

 と「ストーミー・マンデイ・ブルーズ」からの引用も聞こえましたね。

  テキサスのブルーズ、ジャズ、R&B、ソウル、そしてファンクやフュージョンの手前まで活動し

 た一代ブロウ男、キング・カーティス・ウーズリー。彼にはやはりノヴェルティ味の濃いR&Bが

 似合っていました。それはリーバー・アンド・ストーラーとのコースターズ・セッションで身につ

 いた感覚だと思われがちですが、この1枚目、それ以前の器楽曲を聞くと、

 元々こういう下手物精神を持っていたんだな、と分かります。

  「イリジシボー・ユー」。

M07.Irresistible You(2’53”)キング・カーティス

-unknown-  BSMF 7585    

M08.Soul Twist(3’15”)キング・カーティス

-C.Ousley-  BSMF 7585

N  「イリジシボー・ユー」、キング・カーティスでした。そしてヒットしたオリディナルよりもノヴェル

 ティ度が高い「ソウル・トゥイスト」のテイク7でした。この2枚組『ザ・ソウル・オヴ・キング・

 カーティス』は、これからちょっと先、来月23日の発売です。お楽しみに。

  さて、ケブ・モーの新譜が届きました。いつもながら地味ですが圧倒的な存在

 感です。この人はラリー・カールトンと一緒に来た時に初めて目の当たりにして、そ

 の背の高さに驚きました。ビルボード東京の前の席から見上げたら、八村塁な

 んてものじゃなかったな。

  今回は完全なソロ名義ですが、この歌では、ローザンヌ・キャッシュをフィーチュアしていま

 す。

  「プット・ヲーマン・イン・チャーヂ」。

M09.Put Woman In Charge(4’05”)Keb’ Mo’ feat. Rosannne Cash

-K.Moore, J.L.Parker, B.Nelson-  Concord 00888072101913

N  いつもながらのケブ・モー音楽ではありますが、またグッと幅が広がったような

 感じです。ローザンヌ・キャッシュはジョニー・キャッシュの娘。ここしばらくは他人の作品で

 の客演が目立っています。お聞きのように鋭い声、そして唄い方ですが、ケブ・

 モーの、それをも包んでしまう大きな人柄が印象的でした。

  次はアルバム冒頭曲。「俺の名前はジュニア、テネシーのメムフィスから来た」という歌い

 出し、淡々としたリズムが特に心迫ります。

  「アイ・リメムバー・ユー」。

M10.I Remember You(4’56”)Keb’ Mo’

-K.Moore, B.LaBanty-  Concord 00888072101913

M11.God And Country Music(3’12”)George Strait with Harvey Strait

-L.Laird, B.Dean, L.Mckenna-  MCA Nashville 00602577117299

N  ケブ・モーの「アイ・リメムバー・ユー」に続いては、ジョージ・ストレイトの「神様と田舎音

 楽」。最新作『ホンキ・トンク・タイム・マシーン』からです。だいぶ前に手に入れてズルっ

 と通して聞いただけで放っておいたのですが、先々週聞き返したら、相当な

 自信作だというのがようやく分かりました。どのトラックも集中力が漲っていて、

 手も気も抜かれていません。今の「ゴッド・アンド・カントリー・ミュージック」ではお孫

 さんかな、ハーヴィー・ストレイトが最後のハーモニーで付き合ってくれていました。

  次、行きましょう。

  「ブルー・ヲーター」。

M12.Blue Water(3’40) George Strait

-G.Strait, B.Strait, D.Dillon-  MCA Nashville 00602577117299

N  「ブルー・ヲーター」、ジョージ・ストレイトでした。わたしが彼と出会ったのはまだ10

 年ほど前ですから、最近の事です。しっかりと唄う姿勢に惹かれた、とでも

 言いましょうか、芸能の徒にありがちな杜撰さがないのですね、この人は。

 持っている世界は、ちょっと前の懐かしい風景で、これがまた格別。今回は

 田舎の安酒場、ホンキ・トンクがその場所のようで、題名に「ホンキ・トンク」と入って

 いる物がふたつあり、他の歌でもこの言葉が唄い込まれています。

  ジョージ・ストレイトは、失われつつある村はずれの安酒場で出合った物語を回想

 しているのでしょうか。

  では表題曲をお聞き下さい。素晴らしいカントリー・ジャムプです。

  ジョージ・ストレイト、「ホンキ・トンク・タイム・マシーン」。

M13.Honky Tonk Time Machine(2’45”)George Strait

-B.Strait, B.Long, B.Butler-  MCA Nashville 00602577117299

M14.OCT 33(4’50”)Black Pumas

-E.Burton, A.Quesada-  ATOATO 0500CD

N  薄暗い音響空間にチェンジ・ダウン。ブラック・プーマズという若い二人組の「オクト33」

 でした。ギター弾きのエイドリアン・ケサーダとエリック・バードンという唄い手は、お互い

 にアメリカの地方都市で音楽を続けていました。ジャケットの写真を見ると黒人と白

 人ですが、どっちがどっちかは、まだ分かりません。今回のアルバムはふたりが

 出会った南西部、音楽の都オースティンで仕上げられています。

  共に明らかに新しい世代なんですが、わたしは視聴した際に、妙な居心地

 良さを感じまして、みんなにも聞いて貰おうと思った次第です。如何でしょ

 うか。弦のアレンヂが歌謡曲的な「オクト33」でした。

  同じリフレインが繰り返されるパタンが多く、基本的には人間による生の楽器演奏

 ですね。エイドリアン・ケサーダは多方面で活躍してきたギタリストだけあって、単純な

 モチーフの連続でも一味違います。

  「タッチ・ザ・スカイ」

M15.Touch The Sky(4’25”)Black Pumas

-E.Burton, A.Quesada-  ATOATO 0500CD

N  わたしには未だ正体不明の、エイドリアン・ケサーダとエリック・バードンの二人組、ブラ

 ック・プーマズで「タッチ・ザ・スカイ」でした。ジャケッドにはこの二人と一緒に黒毛の

 子猫が写っていまして、これがグループ名の由来の黒豹ようです。ストークリー・カーマ

 イケルのブラック・パンサー、黒豹党とは関係なさそう。

  アルバム全体の印象はほとんど全曲同じで、暗い闇が見えます、いや闇は見え

 ないものかな。曲調に幅広いヴァリエイションがまだ持てていない感じです。でもど

 こか惹かれるブラック・プーマズ。もう一曲聞いてください。

  このアルバムの扉を開ける1曲です。

  「ブラック・ムーン・ライジング」

M16.Black Moon Rising(3’42”)Black Pumas

-E.Burton, A.Quesada-  ATOATO 0500CD

M17.Rising Up(3’49”)Tony Momrelle

-T.Momrelle, C.Frank-  Vibe  VBE 45002CD     

N  まるで80年代のスティーヴィー・ワンダーのように聞こえます。新人、といっても

 2015年にソロ作を発表してで世に出ていた、トニー・モムリルの最新作『ベスト・イエット・

 トゥ・カム』から「ライジング・アップ」でした。この人はイギリスで唄っている黒人で、

 インコグニートのリード・ヴォーカルやシャデのバック・グラウンド・ヴォーカルを務めたりしていま 

 した。強いワンダ・ショックが感じられると同時に、ドニー・ハザウェイの影響も見えま

 す。次のロンドンでの実況録音、レイ・チャールズの「アイ・ビリーヴ・トゥ・マイ・ソウル」で

 は、レイ以上にドニーだな。

M18.I Believe To My Soul(5’13”)Tony Momrelle   

-R.Charles-  Vibe  VBE 45002CD       

N  如何でしょうか、トニー・モムリル。溌剌とした唄い方が頼もしいですね。同時に

 北米黒人がこういう美学を失ってしまったような状況に陥って久しいのも気

 がかりです。

  しかし、先ほどちょっと通ったオースティンでは、まだこんなに生きのいいブルーズ

 が、生まれています。本来はトロムボーン奏者であるクリスタル・トーマス、今朝は本領発

 揮で吹いて貰いましょう。

  新作『ブルーズなんか気にしない』から「ザ・ブルーズ・ファンク」。

M19.The Blues Funk(3’15”)Crystal Thomas

-E.Stout-  Pヴァイン PLP-6960

M20.My Girl(2’55”)The Temptations   

-R.White, W.Robinson –  Motown / Universal  B—15942-02

M21.珊瑚礁のかなたに(3’00”)ミルス・ブラザーズ 

-J.Pitman-  ユニバーサルUCCU-9026

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  クリスタル・トーマスの「ザ・ブルーズ・ファンク」に続けまして、テムプテイションズで永遠の

 「マイ・ガール」でした。これはエリス最新号の水口正裕さんの連載「ブロードウェイま

 で12時間と45分」にテムプスの実録ミュージカルの報告があったので、無性に聞き

 たくなってお届けしました。3週連続のザ・テムプテイションズ、わたしはやっぱり

 これかなあ。

  おっと新しいエリス、もう誰でも読めますよ。今回わたしはだいぶ遅れて

 聞いた日本のフォークとロックについて書きました。http://erismedia.jp/ 、ここです。

 ひらけゴマのパスワードはw83ed、どうぞお読み下さい。

  以前お伝えした行方不明の半ズボンたち、見つかりました。出てこなかった

 らこれからどうしよう、と思案していたのですが、長雨が止むのと同時に意

 外な場所で救出されました。ここ数年わたしはこれまでに持っている衣服を

 着潰す事を心がけています。今回の発見で、まだ10回くらいは夏が来ても大

 丈夫かな。これから穿くぞー。お騒がせいたしました。

  「幻」の今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。

http://firestorage.jp/download/923177c9e5f740da06f80d72c65786a71731678d

  ダウンロード・パスワードは、29787x8e

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/07/13

mb190713

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。今朝も「幻」モーニン・ブルーズ2019年07月

 13日を始めましょう。先週の生放送、如何でしたでしょうか。わたしはスタジ

 オ入りした時から室内の景観に違和感を覚え、修に「ここ、大きな棚がなかっ

 たっけ」と尋ねた程のウラシマタローでしたが、比較的落ち着いて出来た、と自負し

 ています。突然の2時半受け渡しには戸惑いましたが、終了時刻前にネタが尽

 きてしまう事もなく、なんとか終えられました。

  今朝の「幻」は、最後の方で浮かび上がった「幻」の1曲からです。

M01.ドリーム(2’51”)パイドパイパーズ

-J.Mercer-   ユニバーサル UICZ-1547/8

N  パイドパイパーズで「ドリーム」でした。これは八王子60オーヴァさんのリクエストだっ

 たのですが、わたしの方で楽曲が特定出来ず、グレン・キャムベルとボビー・ジェントリ

 ーの「夢を見るだけ」で、正直に言いますと「お茶を濁した」のです。当日直

 ぐに八王子60オーヴァさんからのメイルも頂きましたが、「夢」という世界中に溢

 れている題名ですから、そこでもはっきりしませんでした。それが世田谷図

 書館で検索をしましたら、今の録音が出て来たので、お届けしましたが、こ

 れでよかったでしょうか。

  借り出したCDの解説を読んでいて、「ジューン・ハトゥンがメムバに・・・」とあ

 ったので、「ここに正式在籍者なんて居たのか」と疑問が浮かんで、わたしは

 勘違いしていた事に気付きました。てっきり「サンド・パイパーズ」だと思って

 いたのです。「グアンタナメラ」他のヒットで知られるあのデッチ上げ合唱団とは違って、

 パイドパイパーズは由緒正しいヴォーカル・グループでした。ジョー・スタフォードも正式な

 メムバでしたし、周りにはジョニー・マーサーや、トミー・ドージーなどの大物がいます。

 それが分かって、わたしの中では「ドリーム」事件は落着です。八王子60オーヴァ

 さん、間違っていませんか。

M02.Dream Baby Dream(3’19”)Sucide

-M.Rev, A.Vega-  Big Beat / Ace CDWIKD 315

M03.Teenage Kicks(2’24”)The Undertones

-J.O’Nell-  Big Beat / Ace CDWIKD 315

N  先週観た映画「グーッド・ヴァイブレイション」サウンドトラック盤から、中枢となる70年

 代後半のパンク・ロックを2曲、スーサイドで「ドリーム、ベイビイ、ドリーム」、ディ・アンダトー

 ンスの゙「ティーネイジ・キクス」でした。共に今聞くと、そんなに破壊的ではありませ

 んね。あの頃はもっと荒々しく響いていました。

  とは言え、これらのパンク・ロックが時代の流れを変えたのは事実です。わたし

 にとってはあまり有り難くなかった。白人は、パンク・ロックで、北米黒人はヒップ

 ホップで、そしてジャメカ人はダンスホール・スタイルで、日本人は演歌とアイドルで、音楽を

 ぶち壊してしまった、ずっとそう考えています。その真っ只中に、わたしは

 生きていた事になります。それは果たして、幸せ、それとも不幸せ・・・。

  さて、この映画「グーッド・ヴァイブレイション」サウンドトラック盤から先週お届けした

 名手バート・ヤンシュの「アンヂー」、あれはデイヴ・グレアムの作品でしたね。生弦楽器

 遣い同士、お互い意識するところがあったのでしょうか。

  今朝は参議院選挙も近いところで、ルイジアナ州の歌、作者ジミー・デイヴィスの選

 挙運動にも使われた「ユー・アー・マイ・サンシャイン」をお聞きください。

 名手バート・ヤンシュ、1975年の録音です。

M04.You Are My Sunshine(3’35”)Bert Jansch

-Davis, Mitchell-   Castle CMEDD009

M05.One Good Man(4’14”)Janis Joplin

-J.Joplin- Clumbia CK 9913

N  バート・ヤンシュの「ユー・アー・マイ・サンシャイン」に続きましては、ジャニス・ジョプリンの「ワ

 ン・グーッド・マン」、先週のクリスタル・トーマスのオリヂナルです。収録アルバムは『パール』で

 はなくて『コズミック・ブルーズ』でした。

  クリスタルがジャニスをどのように知っていたかは、確か昨年末に会った時に質問

 した覚えがあります。彼女は丁寧に答えてくれましたが、肝心の内容が定か

 ではないので、今月末にもう一度尋ねてみます。今朝はアルバート・キングの

 この1曲、「キャンチュー・シー・ワッチュー・ドゥイン・トゥ・ミー」。

M06.Can’t You See What You’re Doing To Me(3’26”)Crystal Thomas

-A.King-  Mr.Daddy-O. Space-021

N  「キャンチュー・シー・ワッチュー・ドゥイン・トゥ・ミー」、クリスタル・トーマスでした。この仕上がり、

 カッコ良いですね。アルバートみたいに絶対的な存在感が確立していれば何て事ない

 でしょうが、そうでない人間に、この手の楽曲は上手に仕上げるのが難しい

 筈です。「どこにもあるような」タダのブルーズ曲になってしまいがちです。ステデ

 ィなリズムで飽きさせずにここまで聞かせてくれるのは、嬉しいですね。

  さて先週間違えてお届けした「ガット・マイ・モージョ・ワーキン」、直ぐにツイターで反

 応がありました。こういうのは嬉しい。今日はCDの最後に収められている、

 その別テイクを聞いてもらいましょう。エレキとドラムズだけのダウン・ホームな演奏で、

 今わたしはこちらの方が気に入っています。これ聞くとクリスタルの唄の力を思い

 知らされます。何とこのギターはラッキー・ピータスンなんですね。それもお見事です。

M07.Got My Mojo Workin’(2’12”)Crystal Thomas

-P.Foster-  Mr.Daddy-O. Space-021

M08.Worried Life Blues(4’22”)Otis Spann

-O. Spann-   Candid CCD 79001    1960 N.Y.

N  クリスタル・トーマスで「ガット・マイ・モージョ・ワーキン」ボーナス・テイクでした。同じくデューオ

 でブルーズ、「ヲリード・ライフ・ブルーズ」こちらはオーティス・スパンとロバート・ジュニア・

 ロックウドのふたり。1960年にヌー・ヨークで録音された『オーティス・スパン・イズ・ザ・

 ブルーズ』からです。この「ヲリード・ライフ・ブルーズ」はスパンの自作曲で、よく知

 られていますね。「ファイン・ステューディオ」という場所ですから、ピアノはちゃんと調

 律されている筈ですが、何故あんな狂ったような響きになってしまうのでし

 ょうか。黒魔術の仕業ですね。

  もう1曲、スパンが叩きまくります。「オーティス・イン・ザ・ダーク〜闇夜のスパン」。

M09.Otis In The Dark(4’32”)Otis Spann

-O. Spann-   Candid CCD 79001

N  本当に灯りを暗くした所で弾いているような印象です。よく付けた題名だ。

  次はここで付き合っているロバート・ジュニア・ロックウドで行きましょう。スウィート・

 ホーム・メムフィースなんて唄ってますが、ちょっと疑惑の、

  「テイク・ア・リル・ヲーク・ウィズ・ミー」。

M10.Take A Little Walk With Me(3’23”)Robert Lockwood Jr.

-R. Lockwood Jr.-   Candid CCD 79001

M11.Funny How Time Slips Away(4’37”)Lucky Peaterson

-W.Nelson-  Gitanes 547 438-2

N  「テイク・ア・リル・ヲーク・ウィズ・ミー」、オーティス・スパンとロバート・ジュニア・ロックウドでし

 た。その次は先ほど上手なギターを聞かせてくれたラッキー・ピータスンの「ファニー、ハウ・

 タイム・スリップ・アウェイ」です。彼の1999年のソロ作からでした。ドン・ヲズ制作のア

 ル・グリーン版はこれを参考にしているようですね。ヴォーカルのお客様は、ジョー・

 ルイス・ヲーカーでした。この盤ではティミー・トーマスの「ワイ・カーント・ウイ・リヴ・トゥギャザ」

 やボビー・ジェントリーの「ビリー・ジョーに捧げる歌」なんかも演ってまして、どれ

 も仕上がりは良好です。

  そして、先週クリスタル・トーマスと一緒に歌っていたこの歌を、1997年のソロ作『ム

 ーヴ』で既に採り上げていた事に、気づきました。今朝も唄って貰いましょう。

  「レッツ・ゴー・ゲット・ストーンド」。

M12.Let’s Go Get Stoned(4’21”)Lucky Peaterson

-V.Simpson, J.Ashford-  Gitanes / Verve  314 537 897-2

M13.Let’s Go Get Stoned(2’58”)The Coasters

-V.Simpson, J.Ashford-    Atlantic / Rhino  RHN2 7739-A

N  「レッツ・ゴー・ゲット・ストーンド」、ラッキー・ピータスンとザ・コースターズで続けました。こ

 のコースターズは有るラジオ番組で聞いて、放送局に問い合わせて手に入れました。 

 なんとアトランティックのオムニバス4枚組で、あたかもこの3分間の為に買ったよう

 になりました。でもこの歌のためなら、不満はありません。

  今朝の冒頭で紹介した映画「グーッド・ヴァイブレイション」には、ロンドンの有名な

 ラジオ・ディスクジョッキーのジョン・ピールが出て来ます。彼が自分の番組でテリー・フーリー

 の持ち込んだシングル盤を紹介したのが、アイルランドのパンク・ロックに火が着くきっか

 けとなるんです。そこで、ジョンが「普段はこんな事しないんだが・・・」と、

 前置きして、同じ盤を2回続けて回すんです。

  かつてビートルズが北米に上陸して嵐を巻き起こした時、どこか田舎のDJが

 「抱きしめたい」を1時間続けて回した、という話があります。放送フォーマット

 の厳密なロンドンではそうも行かず、ジョンの場合はこれでも特例中の特例だった

 のでしょうか。とても面白い場面でした。

  さて、この前の日曜日がリンゴ・スターの誕生日でしたね。番組中に思い出した

 のは良かったのですが、「おめでとう」を言ってなかった。放送中にユーフォー#バ

 ナナアッポーという差出人名でLazy酋長さんからは「おめでとう」を、貰ってい

 ました。79歳だって。クリビツテンギャウ、チャッタマゲ。

  改めて、「お誕生日おめでとう、リンゴー」

M14.Act Naturally(2’36”)The Beatles

-J.Russell, V. Morrison-  東芝  TOCP 51115

N  LP『ヘルプ』から「ありのままに演じりゃいいんだ」、バック・オウエンズのヒット曲

 カヴァ、ザ・ビートルズでした。彼ら最後のカヴァ曲ですね。リンゴ・スターはこの前に

 も「ボーイズ」や「彼氏になりたい」などでリード・ヴォーカルを執っていましたが、

 それらは、やや唄わされている感があります。映画「ヤア!ヤア!ヤア!」で「リンゴ

 のテーマ」と紹介された「ディス・ボーイ」、あれは嫉妬深いジョン・レノンの歌ですしね。

  この「アクト・ナチュラリー」はリンゴ自身が選んできた好きな歌でしょう。彼のカントリ

 ー趣味は、時間をかけて花開きました。では『ホワイト・アルバム』から、

 世間があっと驚いたリンゴの自作曲、「無視するなよ」をどうぞ。

M15.Don’t Pass Me By(3’41”)The Beatles

-R.Starkey- ユニバーサル  UICY-78856

N  ザ・ビートルズで「ドント・パス・ミー・バイ」でした。調子っぱずれのフィドルがいい

 感じです。リズムはポールお得意の2ビート。この『ホワイト・アルバム』録音中は4人の

 仲が険悪だったとは信じられない位に、和気あいあいと演ってます。リンゴは

 この頃、一度グループを辞めているんですね。「もう、あんたたちには付き合え

 ないよ」とばかりに出て行ったのです。「ドント・パス・ミー・バイ」のセッションの後

 でした。それ以前にも本人に無断でドラムズを差し替えたりもされてたんです

 から、リンゴの気持ちは分かります。当時この事件は完全に隠匿されました。

  4人が完全に分裂してから、リンゴは自由な立場で音楽に取り組みました。

 本来の個性は、ビートル・リンゴーでなくなってからの方が、伸び伸びと表現出来

 ていたようにも感じられます。

  次は意外な選曲ではありますが、本人がノリノリで歌ってる感じが最高。

  「16歳で、可愛くて、俺だけのもの」です。

M16.You’re Sixteen(You’re Beautiful, And You’re Mine)(2’50”)Ringo Starr 

-B,Sherman, R.Sherman-  Apple / Capital 09463 93827 2-9

N  先週の30分延長に対応して急遽「放り込んだ」グレン・キャムベルの「フェニクスに

 着く頃までには」は、望外の効果でした。名曲、名唱、名演、名録音の為せ

 る技でしょうね。頭が下がります。同じ歌をアリサ・フランクリンの4つ年上のお姉さ

 ん、アーマが唄っていました。こちらは同棲中の女性が「さよならと書いた手紙」

 を残して出て行ってしまう、面白いひっくり返しの詞(ことば)に置き換え

 られていて、愚連のとは違う切実さが漂います。そこんとこもヨロシク。

  では、アーマ・フランクリンで「フェニクスに着く頃までには」。

M17.By The Time I Get Phenix(3’16”)

-J.Webb-  ウルトラ・ヴァイヴ  CDSOL-5725

N  そしてリクエストの代わりにお送りした「ヨーアー・エヴェシング」と並んで、この時期

 のテムプテイションズのわたしの5曲に入る、隠れた名曲、先週お約束したこれです。

  デイヴィド・ラフィンのダンディズム、ここに極まれり

  「イッツ・ユー・ザット・アイ・ニード」。

M18.(Loneliness Made Me Realize)It’s You That I Need(2’37”)

-N.Whitefield, E.Holland-  Motown B0015942-02

N  デイヴィド・ラフィンはやっぱりいいなあ。いつも惚れ惚れと聴き込んでしまいま

 す。「60年代北米黒人の美学の極致」でしょう。

  さて、先日大手コムビニ・チェーンデ代用通貨の事故がありました。上層部の官吏

 能力のなさが露見しましたね。関連して面白い記事を目にしました。それは

 「あれほど役員が無知無能である事が知れてしまったにも関わらず、株価が

 ちっとも下がらなかった」という指摘です。おにぎりや唐揚げで釣った挙句、

 即刻ポスターまではがして勧誘中止という茶番を演じたら、通常その企業は再起

 不能でしょう。株主は全員が身内だったのでしょうか。

  いろいろと複雑なやり方で代用通貨が出張ってきましたが。わたしからひ

 と言、いつだって現ナマが一番。チャック・ブラウンの言う通りです。

  「ウイ・ニード・サム・マニ」、その通り、意義なーし。

M19.We Need Some Money(8’16”)Chuck Brown

-C.Brown-  Raw Venture Records  VPA007-2 

M20.Satin Soul(4’27”)Gene Page   1:12’33”

-B.White-  ワーナー  WPCR-28113

M21.Every Little Honky Tonk Bar(3’12”)George Strait

-G.Strait, B.Strait,D.Dillon-  MCA Nashville 00602577117299

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  「現ナマ主義」チャック・ブラウンに続いては、ジーン・ペイヂの「サテン・ソウル」、そして、

 珍しく最後にカントリーで終了です。

  ジョーヂ・ストレイトの最新作『ホンキ・トンク・タイム・マシーン』から「エヴリ・リル・ホンキ・トン

 ク」です。このアルバム、以前にちらっと紹介しただけでしたが、改めて聞いた

 ら、大変な自信作だと言うのが分かりました。また改めてお届けするつもり

 です。ご期待下さい。

  いろいろとドタバタ続きでしたが、生の「現」は格別ですね。とてもたくさ

 んの有意義な刺激を貰いました。ありがとうございます。やっぱり人間同士

 は実際に会って話して、と言うのが大切なんだ、と言う事でしょう。今度の

 「生現」はいつ頃だろうか・・・。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/f2bb4ba6cdb9b93cb199f5896e8c5fb72cc12e27

  ダウンロード・パスワードは、y3rngx01です。

  今朝もうまい具合に、ちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

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幻リスナーの皆様

データのやりとりに手違いがありまして、更新が半日遅くなってしまいました。申し訳ございませんでした。

大家

モーニン・ブルーズ 2019/07/06 生放送(2:30-4:59)

mb190706

前TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年07月6日を  

 始めましょう。3時からアサーの筈だったのに、2時半に受け渡しされてしまい、

 クリビツ。音楽足りるかなあ。お話で時間を繋ぐのは苦手でして、修大家の様に

 は、とても出来ません。

  まずは始めましょう。1曲目はベルファスト・カウボーイです。

  ヴァン・モリスンをフィチュアした最強のザ・バンドで「4%パントマイム」。

M01.4%パントマイム (4’32”)ザ・バンド

-R.Rbertson, V.Morrison-  東芝 TOCP-67394

N  映画「グーッド・ヴァイブレイション」で再認識した1970年代からのアイルランド紛争、

  それでもこの主人公であるテリー・フーリーが音楽を通して生き抜いた時間の記録

 は、なかなかに面白い物語でして、暫くはこのサウンドトラックからお送りしました。

  まずは映画の1曲目で流れるこの歌です。

  ハンク・ウイリアムズです。「わたしは希望を持っている」。

M02.I Saw The Light(2’44”)Hank Williams  

-H.Williams-  Big Beat / Ace CDWIKD 315

N  映画「グーッド・ヴァイブレイション」のサントラがパンク一色ではなくハンクもいる、幅広く

 音楽が集められているのには感心しました。それで名手バート・ヤンシュで「暗示」、

  いや「アンジー」。

M03.Angie(3’08”)Bert Jansch  

-D.Graham-  Big Beat / Ace CDWIKD 315

N  映画の大半は、この時代に不満を抱えた青少年たちの抵抗、反抗の武器

 となったパンクロックです。その中で成功例として登場する代表的なふたつのグルー

 プをお聞きいただきました。

  ルーディで「ザ・プレッシャズ・オン」、

  ディ・アウトキャスツで「ジャスト・アナザ・ティーネイヂ・レベル」。

M04.The Pressure’s On(2’30”)Rudi

-G.Marshall,R.Mathews, B.Young-  Big Beat / Ace CDWIKD 315

M05.Just Another Teenage Rebel(3’13”)The Outcasts

-C.Cowan, G.Cowan, M.Cowan, C.Getgood-  Big Beat / Ace CDWIKD 315

N  映画の中で原盤の取り引きに出てくるのが、シャングリ・ラーズです。わたしは、

 時間と手間と、もちろんお金をつぎ込んで作った録音の代償が「これでいい

 のかなあ」、と思いましたが、まあテリーの判断です。破格の安値で原盤を売る

 といい、「それにシャングリ・ラーズのサインを付けてくれれば渡そう」となります。

  彼女たちで、月光の曲を基に唄われる、「過去、現在、未来」、

  そして何度も出て来るジャメカ音楽を代表して、アプセッターズです、

  「自由列車」。

M06.Past, Present And Future(2’39”)The Shangri-Las

-A.Butler, J.Leiber, G.Morton-  Big Beat / Ace CDWIKD 315

M07.Freedom Train(2’09”)Upsetters

-E.Wilson-  Big Beat / Ace CDWIKD 315

N  上手い具合に午前3時になったので、AM局の真似をして「走れヘドライト」で

 す。実は今週立ち寄った靴の修理屋さんの店頭で、「走れ歌謡曲」のスポットを

 耳にしました。それで、「3時にやってみよう」と思いついたのですが、これ

 で始めるわけには行かないなと躊躇していました。それが2時半開始となっ

 て、問題なく実現しました。多分間違えた人はいない思いますけれどね。

M08.口笛天国(2’20”)口笛ジャック

-Cook, Greenway-  ソニー MHCP 190

N  今朝きたリクエストです。ご希望曲がたくさんありましたが、最初のこれには驚

 きました。ヴェンテンさんありがとうございます。

  青山ミチで、マリアさま「叱らないで」。

M09.叱らないで(3’56”)青山ミチ

-T.Hoshino, J.Kosugi.-   ディスク・ユニオン DSKA 0023/4

N  そしてこれもリクエスト。ち冷えさんからでした。

  橋幸夫です。「雨の中の二人」。

M10.雨の中の二人(3’32”)橋幸夫

-T.Miyagawa, I.Tone-  ビクター VAL-15

N  小学校六年生の時ですね、この歌は。最終学年の最終学期の通信簿が良か

 ったんですよ、想像以上に。それで学校からの帰り道に自然とこの歌が口を

 ついて出て来たのを覚えています。空は晴れていましたけどね。

  そして新発見、アイ・ジョージ、「ク・ク・ル・ク・ク・パロマ」。

M11.ク・ク・ル・ク・ク・パロマ(5’28”)アイ・ジョージ

-T.Nakano, T.Mendez-  テイチク  TfC-617

N  石松譲治、アイ・ジョージで「ク・ク・ル・ク・ク・パロマ」でした。大した歌唱力で

 すね。脱帽です。体がそれほど大きくないのに、全身が共鳴箱の様な感じで

 した。

  そしてこの日、ムジ火の鳥さんが中央エフエムまで持って来てくれたCD-Rを回

 しました。

  W.C.カラスの新しいグループ、ワイルド・チリューンの新譜『ロケンロー・ファンテイジー』です。

  「不眠の犬」。

M12.不眠の犬(4’20”)W.C.カラス

-W.C.Karasu-  Pヴァイン PCD-27040

M13.To Know Him Is To Love Him(1’47”)The Langley Schools Music Project -P.Spector-  Big Beat / Ace CDWIKD 315

N  突然「あった途端に一目惚れ」、フィル・スペクターの出世作です。これは冒頭の

 「グーッド・ヴァイブレイション」のサウンドトラックからです。この場面で閃いたのが、こ

 の歌でした。共に3拍子、ワルツです。

  多分初出仕様、ピート滋賀を擁した、ザ・ウィーヴァーズです。

M14.Goodnight Irene(4’02”)The Weavers

-Ledbetter, A.Lomax-  Proper  BOX 184

N  たべるトンちゃんからの「香港若手活動家連支持」に応えて、プロテスト・シンガー

 のピート・シガーに大きな影響を受けたバーバラ・デインで、「ジス・リトル・ライト・オヴ・

 マイン」です。ここで触れましたように、わたし達にはこういう時に唄う歌があ

 りませんね。とても残念です。

M15. ジス・リトル・ライト・オヴ・マイン(2’56”)バーバラ・デイン

-trd.-   ライス / Smithonian Folkways  FLR-3415

N  ここからはテキサスのブルーズ・シンガー、クリスタル・トーマスの新譜『ブルーズなんて御構い

 無し』からお送りしました。録音にはラッキー・ピータースンとチャック・レイニーが参加して

 いますが、地味な職人仕事に徹していまして、それが好印象。全体にとても 

 いい出来です。

  まずはとても難しいタイプのシムプルなブルーズを。こういうのをサラリと仕上げて

 しまうのは、驚きです。

M16.I Don’t Worry My Self(3’15”)Crystal Thomas

-J.Granville-  Pヴァイン PLP-6960

N  クリスタル・トーマスで「アイ・ドント・ケア・マイ・セルフ」でした。そして「ワン・グーッド・マ

 ン」と紹介したのですが、こちらが流れてしまいました。これも黒魔術の仕業

 でしょうか。

  「ガット・マイ・猛女・ワーキン」。

M17.Got My Mojo Workin’(3’07”)Crystal Thomas

-P.Foster-  Mr.Daddy-O. Space-021

N  「ガット・マイ・モージョ・ワーキン」、クリスタル・トーマス、新譜『ドント・ヲリー・アバウト・ザ・

 ブルーズ』からです。この編曲はカッコいいですね。初めて聞いた時は唖然として

 耳を奪われてしまいました。粘っこいギター、それに絡みつくようなクリスタルの声、

 唄。傑作トラックです。早めに出して良かったかな。

  そこで気を取り直して、ジャニス・ジョプリン作の「ワン・グーッド・マン」。

M18.One Good Man(3’05”)Crystal Thomas

-J.Joplin-  Pヴァイン PLP-6960

M19.It’ll All Be Over(3’21”) Crystal Thomas

-L.Sanders-  Pヴァイン PLP-6960

N  ストレイトなブルーズ「ワン・グーッド・マン」、そして女声シンガーズを加えたゴスペル・ナム

 バ「イット・ウィル・オール・ビ・オーヴァ」、続けてお送りしました。

  ラッキー・ピータースンとは、メイヴィス・ステイプルとのジターンのセッションでの出会いでした。

 上手いのは当然として、今ひとつ人間性が掴めないままここまで来ましたが、

 今回このアルバムで、かなり分かりました。

  それを決定づけたのが、この歌です。「レッツ・ゴー・ゲット・ストーンド」。

M20.Let’s Go Get Stoned(2’56”)Crystal Thomas

-V.Simpson, J.Ashford-  Pヴァイン PLP-6960  

N  ここからは内田裕也について少しお届けしました。裕也さんについては「エ

 レキング」に寄稿した追悼文で、わたしの全てを語りました。おーたかさんから

 のリクエストは「決めてやる今夜」でしたが、敢えてもっともっと若い頃の「天使

 のハンマー」を聞いて貰いました。

M21.天使のハンマー(2’50”)内田裕也

-L.Hays, P.Seeger-  東芝 TOCT 11140/1

M22.ゲスト紹介(50”)矢沢永吉、内田裕也

フォノグラム PHCL-3031

M23.ジョニー・B・グッド(3’20”)キャロル

-C.Bsrry-   フォノグラム 30LD-21

N  ここのところ、日比谷のアジ檄の後にカッコ良く「ジョニー・B・グッド」のスタジオ

 録音を繋げたかったんですが、CDプレイヤが突然停止、申し訳ありませんでし

 た。

M24.ヴェリディカル・ダブ(4’16”)NST & ザ・ソウル・ソース・ミーツ・キム・ユルヒ

-N.Sonteck, K.Yulhee-   Pヴァイン  PCD-24851

M25.赤城の子守惰撫(4’05”)全関東河内音頭リズム隊

-trd. arr. by I.Washizu-  歌舞音曲 KB-2001

N  日韓ダブ覇権争いの後に、わたしからの重大発言、「すみだ錦糸町河内音頭

 大盆踊り」からの撤退を発表いたしました。この声明文は近々、イヤコラセ東京の

 ウェブサイトで公開されます、というか本来1日に公開予定だったのですが、未だ

 に揚がっておりません。もし、そちらで不可能となりましたら、独自の公開

 をいたします。その時はまたお伝えいたしますので、今しばらくお待ちくだ

 さい。

M26.Liquid Lunch(3’59”)Caro Emerald

-J.V.Wieringen, W.Hoogendorp, R.Veidan, V.Degior, D.Schreurs-

Grand Mono RBCP-2688

N  タクシ・ドライヴァ45979さんに「別格級の女性ヴォーカルを」と考えいまして、そ

 う言えば「現」時代に修大家と大騒ぎした唄い手が居たな、と思い出したの

 が彼女です。現在は、出産して母になり音楽活動を停止、との事です。大勢

 が関わった一大売り出し作戦を展開していましたが、その後始末はどうした

 んでしょうかね。もう少し歌って欲しかったなぁ。

  その雰囲気を引き継いで次へ、と考えたのですが、実際にはだいぶ雰囲気

 が違っていましたね。

  ペタシ66さんからのご希望で

  「ウーッ・シュビ・ドゥ・ビ」。

M27.Ooh Shoo Be Doo Be(2’39”)Joe Carroll  

-J.Carroll.B.Graham-  ソニー  ESCA-7766

N  ジョー・キャロルで「ウーッ・シュビ・ドゥ・ビ」でした。ここで「作者がアイラとジョージ

 のガーシュウィン兄弟だ、知らなかった」と言ってましたが、わたしの間違いで、

 ジョー・キャロル自身とビル・グレアムの共作でした。我修院兄弟はアルバムの次の収録曲

 「オウ、レイディ、ビ・グーッド」でした。「ガレスピではないか」、とのメイルもその場

 頂きましたが、今朝回した『ジョー・キャロル with レイ・ブライアント』(ソニー  ESCA-7766)

 では、「J.Carroll,.B.Graham」です。また調べます。

  次も謎の多かった1曲。八王子60オーヴァさんのご希望はパイド・パイパーズ

 の「ドリーム」だったのですが、思い当たりません。わたしがいつかの本番中に

 口ずさんだ、と言われましたが、記憶がない。「ドリーム」といえば、わたしに

 はこれしかありません。

  グレン・キャムベルとボビー・ジェントリーです。

  「夢を見るだけ」。

M28.All I Have To Do Is Dream(2’34”)Glen Campbell with Bobby Gentry

-B.Bryant-  Capital / Zonophone  7243 8 21834 2 6

N  グレン・キャムベルとボビー・ジェントリーで「夢を見るだけ」でした。この後、八王子

 60オーヴァさんから別のメイルをいただきました。捜査を継続いたします。

  大詰めを迎え、やはり時間が微妙になって、放り込んだのがこれ、同じグレ

 ン・キャムベルの「フェニクスに着く頃までには」。詞曲、編曲、そして唄と全て揃った

 傑作です。

  いま聞いたって、充分に素晴らしい。今後百年経っても色あせる事はない

 でしょう。そんな思いを再認識致しました。

M29.By The Time I Get Phenix(2’42”)Glen Campbell

-J.Webb-  Capital / Zonophone  7243 8 21834 2 6

M30.You’re My Everything(3’12”)The Temptations

-N.Whitefeild, R.Penzabene, C.Grant-  Motown BOO15942-02

N  ロンゲさんからテムプテイションズの「ユー・ディペンド・オン・ミー」へリクエストを頂いており

 ましたが、LP『シング・スモーキー』が出て来ませんで、「ヨー・マイ・エヴェシング」をお

 届けしました。今年の5月ごろからテムプスが聞きたくなって、ずっと机の上に

 置いておいた、廉価ではない豪華CD3枚組からです。この後に入ってるわた

 しの大好きな歌は、来週の「幻」で聞いて貰いましょうか。

  そして2019年7月6日朝の生放送の最後は、3拍子、ワルツでした・

M31.ラスト・ワルツ(3’01”)エンゲルベルト・フンパーデインク

-Reed, Mason-  ソニー MHCP 190

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  いつものように後枠がドタバタで終わりました。ただエンゲルベルト・フンパーデインク

 の「ラスト・ワルツ」は途中で終らせる訳には行きません。フェイド・アウトじゃないし

 ね。

  たくさんの同時進行メイル、ありがとうございます。首都圏だけでも9人以上

 の方々が聞いてくれているのが分かりました。励みになります、力が付きま

 す。さあ、また来週「幻」だ。

  この日の朝も、ちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【現実】モーニン・ブルーズ 2019/07/06

深夜の生放送、現在OA中!

AWESOME BEATS & MORNIN’ BLUES

※アプリ”Listen Radio“から日本全国どちらからでもお聴きいただけます。
全国のラジオ局 → 関東 → Radio City中央エフエム(東京)を選局 してお楽しみください。

2019年7月5日金曜日24時~翌朝5時。
出演:澤田修・鷲巣功
中央エフエムの大きい方のスタジオから、当然、生放送!
リクエスト、ご質問、ご要望などは、 Voice@fm840.jp まで。
※件名に「ABMB リクエスト」などと書いていただけますと幸いです。

久々の生放送、ご期待ください!!

※アプリ”Listen Radio”から日本全国どちらからでもお聴きいただけます。



【幻】モーニン・ブルーズ 2019/06/29

mb190629

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年06月28日を

 始めましょう。今日は間違いないな、

  お天気が不安定です。お気をつけ下さい。ただし「令和初の台風」だなん

 て大袈裟ではないでしょうか。今年の3号ですよ。本気でそんな事を言わな

 きゃいけないのかなあ、ヌーズ司会者は。

   一方わたしのレゲ後遺症は結構重かったですね。それほどの熱狂的信奉者で

 はなかったつもりですが、三つ子の魂、百まででしょうか。

  今朝の一曲目はこれ、

  ビティ・マクリーンで「テイク・マイ・ハート ~ ラーヴ・リスタート」。

M01.Take My Heart[Love Restart](5’55”)Bitty McLean  Sly & Robbie

-D.McLean, L.Dunbar, R.Shakespeare- Silent River / Hi-Def  SRCD002

N  これはレコード店頭で視聴して買いました。冒頭部分でヴォーカルが裏で漏れて来

 る部分はヘドセットの不具合だと思って、ケイブルを引っ張ったり揺すったりしまし

 たが、他のトラックでも似たような効果が使われていまして、意図的なものだと

 分かりました。4週間続いたレゲ後遺症の治療に新宿に向かいまして、新譜

 を漁ったのですが、思うようなものはなかった、これが感想です。先週のリー・

 スクラッチ・ペリーのアルバムはまあまあだったかな。

  その時に出会ったのがこのビティ・マクリーンです。まだかなり若そうですが、お

 聞きの通りのオーソドクスな仕上がりで、本当に2019年のものか、と確認したほ

 どです。多分スライ・ダンバーとロビー・シェイクスピアのタクシー・リディムが大好きなんでし

 ょうね。プロデューサーとしてだけでなくアルバムの名義にもふたりの名前を連ねて

 います。

  長い間吹き荒れたダンスホール嵐の後に咲いた一輪のひなげし、かな。ヒンナゲシと

 来ればアグネス・チャンですね・・・あ、関係ありません。響きは90年代の中道物

 と変わりませんが、リズムの細部は2019年製らしく詰められているようです。

 唄には哀愁を漂わせるジャメカらしさがあります。そう言えば、この手の新しい

 歌い手はしばらく出ていなかったような気もしますね。

  もうひとつ、これは中のブックレットを見て分かったのですが、ミクスをデルロイ・ポ

 ティンガが担当していました。この男、俗称「ファタ」は、わたしが頻繁にキングストン

 でセッションを行なっていた二十数年前に前にステューディオ周辺で何度か出会ってい

 ます。一緒に仕事をした事もあるかも知れない。そのファタが今も仕事を続けて

 いるのを知って、嬉しくなりました。冊子に写っているミクサー・ボードの前の男

 はマクリーンでしょう。ファタではありません。この年代物ボードもいいですね。たっ

 た16チャンネルで当然完全アナログ。わたしが出入りしていた頃と変わっていません。 

 このアルバムがこれらの機器をそのまま使って作られたかどうかは不明ですが、 

 それぞれの確かな楽器の音が録れていれば、後はエンジニアの耳と腕です。これ

 で充分な気もします。他の写真に写っている久し振りのスライとロビーは相当に年

 齢を重ねていました。当然でしょう。

  ではビティ・マクリーン、アルバム冒頭曲「テイク・マイ・ハート」に続いてもう1曲、

  「ソング・オヴ・ソングズ」。始まりの部分はこの様に仕上げられていました。

  頭出しの間違いじゃありません。ここでも陰の声が聞こえます。

M02.Song Of Songs(3’47”)Bitty McLean  Sly & Robbie

-D.McLean, L.Dunbar, R.Shakespeare- Silent River / Hi-Def  SRCD002

M03.カサノヴァ(4’58”)フランキー・ポール

-Levert, Blackmon-  バッドニュース BN-009

N   突然の「ドモアリガトウ、アナタハキレイ」、渋谷クアトロのフランキー・ポールです。1994年5

 月18日の録音でした。これは俗にいうP.A.アウト、場内拡声用調整卓の出力を

 ディヂトー・オー ディオ・テイプ・デッキで録音しただけなので、観客の反応が録れて

 いませんが、現場はなかなかに盛り上げっていました。マイクを立てられたらも

 っと良い雰囲気が伝えられたでしょう。

  何しろ録音要請がわたしの所へ来たのが当日の午後でした。ですからリハーサル

 にも立ち会っていません。本番に間に合うように、用事を済ませて私物の携

 帯型スティレイオDATデッキを持って行って、それをP.A.アウトに接続して本番開始、

 となったのです。こんな経験は最初で最後でした。

  ミクスを担当したデイヴィッド・ロウの腕前は前の年にキングストンで仕事をしていまし

 たから、不安はありませんでした。でも今聞いたら部分的に雑音が入ってま

 すね。これは実際に楽器から出ていた音でしょう。

  先週デニス・ブラウンを紹介した時に、ちょっと評価が不利になってしまうよう

 な事を言ってしまったフランキー・ポールでしたので、名誉回復のためにお送りしま

 した。レヴァートの「カサノーヴァ」のカヴァです。キャミーオーの「ワード・アップ」を中に挟ん

 でいました。雰囲気は共に完全な別物ですね。

  フランキーは日本で最初にアンカーからのアルバムが紹介された時から好きでした。アメリ

 カのソウル・ミュージックのマナーを身につけた、あのバリトン声が素晴らしい。盲目という

 事でしたが、東京で泊まっていたキャピタル東急ホテルの池の鯉に餌をあげていた、

 という目撃情報があった事も報告しておきましょう。

  さて先ほどの中性的な細い声で唄うタイプと並んで、フランキーのようなストロング型

 バリトン・シンガーも、ジャメカから多く出ています。ジャック・ラディクスがわたしは好き

 だったなあ。今も唄ってるんでしょうか。

  では同類の唄い手を続けて聞きましょう。

  ヌー・ヨークに住んで音楽を続けていたジェリー・ハリスです。「ティアーズ・イン・ヘヴェン」。

M04.Tears In Heaven(4’45”)Jerry Harris

-E.Clapton-  アルファ・エンタープライズYHR1146

N  ジェリー・ハリスで、エリック・クラプトンの「ティアーズ・イン・ヘヴェン」、1995年のアルバム『Asahi』

 からお送りしました。

  さて、ジャメカへのアメリカ音楽の積出港、ヌー・オーリーンズでひとつ悲しい出来事が

 ありました。この人の訃報です。

M05.Blue Monday(3’03”)Gorge Benson

-D.Bartholomew, A.Domino-   Provogue ORD75812

N  ジョージ・ベンスンの「ブルー・マンデイ」、今年のアルバム『ヲーキング・トゥ・ヌー・オーリーンズ』

 からお届けしました。女声のバック・グラウンド・ヴォーカルが良かったですね。こう

 いう全くの無関係その他大勢コーラスは、今や得難い存在です。さて訃報といっ

 てもジョージ・ベンスンが亡くなったのではありません。この「憂鬱な月曜日」を

 ファッツ・ドミノーと一緒に作ったデイヴ・バソロミュウが23日にヌー・オーリーンズ郊外の病院

 で亡くなりました。なんと百歳。もうこれは長寿のお祝い事です。

  新聞報道ですと「バーソロミュウ」となっています。確かに「Bar」ですから「バ

 ー」となるのは分からないでもありません。でもダーティ・ダズン・ブラス・バンド

 のメムバたちと話していたら「バーソロミュウ」が伝わらなくてね。彼らが「バソロミュウ」

 と発音しているのを聞いて、「ああ、そうか」と合点しました。

  ファッツ・ドミノーの片腕としていつも側にいたデイブ・バソロミュウ、わたしはなぜか

 親しい思いをずっと持っていました。パツラ吹き、バンマス、そしてソングライター、プ

 ロデューサーという履歴に憧れていたのかもしれません。亡くなってしまってから

 というのはある意味で失礼かも知れませんが、今朝は彼を偲んでデイブ・バソロ

 ミュウ作品集をお届けします。

  今のジョージ・ベンスン「ブルー・マンデイ」に続けます。

  ボニー・レイットとジョン・クリアリーという贅沢な組み合わせでメドリー、

  「アイム・イン・ラヴ・アゲイン / オール・バイ・マイ・セルフ」、おお、これもゴーカ。

M06.アイム・イン・ラヴ・アゲイン / オール・バイ・マイ・セルフ(3’24”)

ボニー・レイット・アンド・ジョン・クリアリー

-D.Bartholomew, A.Domino-   キング  KICP1274/5

N  「アイム・イン・ラヴ・アゲイン / オール・バイ・マイ・セルフ」、ボニー・レイットとジョン・クリアリー

 でした。一旦終わりそうになってからの展開が面白かったですね。

  これは何回もお届けしているファッツ・ドミノーに捧げらた『ゴーイン・ホーム』という

 特別仕様の2枚組に収められているトラックです。ダクタ・ジョンが亡くなった時の

 「ドント・リーヴ・ミー・ディス・ウエイ」もこの盤から選びました。

  他にも面白い人たちがバソロミュウとファッツ・ドミノーの作品を採り上げています。

 こんなのは如何でしょう。

  ニール・ヤングで、「ウォーキング・トゥ・ヌー・オーリーンズ」。

M07.ウォーキング・トゥ・ニューオーリンズ(3’15”)ニール・ヤング

-D.Bartholomew, A.Domino, R.Guidry-   キング  KICP1274/5

M08.ゴーイング・トゥ・ザ・リヴァー(4’49”)ロビー・ロバートソン・ウィズ・ギャラクティック

-D.Bartholomew, A.Domino-   キング  KICP1274/5

N  ニール・ヤングの「ウォーキング・トゥ・ヌー・オーリーンズ」、面白い出来ですね。ファッツ、バソ

 ロミュウと同じように作者のひとりに並んでいますのは、ボビー・チャールズです。「飛

 行機が嫌なら歩いてヌー・オーリーンズまで来い」とファッツがボビーに言った事が作品

 の動機になったそうです。

  その次は、ロビー・ロバートソンがヌー・オーリーンズのジャム・バンド、ギャラクティックと一緒

 に演った「ゴーイング・トゥ・ザ・リヴァー」、これも後半のテムポー・チェインヂ以降が聞

 きものでした。

  さてこれもファッツのヒット曲、有名な「アイ・ヒア・ユーノッキン」、ウイリー・ネルスンでどうぞ。

M09.アイ・ヒア・ユーノッキン(2’54”)ウィリー・ネルソン

-D.Bartholomew, P.Ming-   キング  KICP1274/5

N  ピアノの調律の狂っている具合がなんとも言えない「アイ・ヒア・ユーノッキン」、これ

 多分ファッツの雰囲気を出すために意図的に狂わせたんでしょうね。ウイリー・ネルスン

 でした。

  大ヒットを連発していたファッツ・ドミノーの側にいたデイブ・バソロミュウ、楽曲を整理

 して、そのアレンジをまとめたり、そして録音では陣頭指揮を執る仕事をしてい

 た筈です。ここからはファッツ・ドミノー名義の録音から、バソロミュウ絡みの作品を聞

 いていきましょう。まずは唄のない演奏物です。

  「セカンドライン・ジャムプ」。

M10.Second Line Jump(2’35”)Fats Domino

-D.Bartholomew, A.Domino-  Proper  PROPERBPX 138

N  あまりセカンドラインぽくない「セカンドライン・ジャムプ」でした。1956年の作品です。

 デイブ・バソロミュウが活躍していたのはファッツ・ドミノーと重なる、50年代から60年

 代半ば位までですから、それほど長い期間とは言えません。それでもヌー・オーリ

 ーンズの音楽界では充分な大御所でした。作品の傾向はその頃の町のヒット曲とそ

 れほど変わっていた訳ではありません、つまり良きヌー・オーリーンズ風であったわ

 けです。ただトラムペッターでありましたし、バンド・マスターの経験からか、アレンヂが

 比較的細かく凝っていました。完璧だったのでしょう。それでいて窮屈な印

 象を与えず、ヌー・オーリーンズらしいユーモア、ペーソスを感じさせてくれるのは、流石

 の風土です。わたしは特に管楽器の何気ないまとめ方が好きでしたね。

  ファッツの出世曲「ブルーベリー・ヒル」に、バソロミュウは作者として参加していません。

 しかし同じ年、1956年のちょっと早い時期に発表されたこの歌は、ファッツとの

 共作。この2曲の関係はどうなっているのでしょうか。

M11.Somethin Wrong(2’43”)Fats Domino

-D.Bartholomew, A.Domino-  Proper  PROPERBPX 138

M12.Brand New Baby(2’37”)Fats Domino

-D.Bartholomew-  Proper  PROPERBPX 138

N  「ブルーベリー・ヒル」にそっくり、というかほとんど同じ曲と言える「サムシング・

 ロング」、そして「ブランド・ヌー・ベイビー」いずれもファッツ・ドミノーでした。「ブランド・

 ヌー・ベイビー」は、バソロミュウひとりで書いた作品。ちょっとジャズ的、チャールズ・

 ブラウンの「メリー・クリスマス、ベイビー」的ですね。大当たりしたその歌を意識してる

 のかな。ファッツが満足そうに歌っていました。

  さてファッツとバソロミュウの作品、今度は1957年に発表された物です。しんみり

 した雰囲気かと思いきや、明るく楽しく歌っています。ビートもご機嫌。この

 日、何か良い出来事でもあったのでしょうかね。

  「アイ・スティル・ラヴ・ユー」。

M13.I Still Love You(1’58”)Fats Domino

-D.Bartholomew, A.Domino, Watson, Palmer-  Proper  PROPERBPX 138

N  サクスフォーンのソロが素敵ですね、エンディングのひと吹きも効果が出ていました。き

 っとバソロミュウの指示でしょう。「アイ・スティル・ラヴ・ユー」、ファッツ・ドミノーでした。

  ファッツ・ドミノーという強烈な個性を通しますから、もちろんファッツ色になるのは

 当たり前、いやバソロミュウは意識的にファッツ調で仕上げたのではないか、その辺り

 がわたしの裏方根性をくすぐるのかもしれません。

  とは言いましても、バソロミュウ作品で一番好きな歌は、と聞かれたら、迷わず

 こう答えるでしょう。

  「ワン・ナイト」。

M14.ワン・ナイト(3’25”)キャロル

-D.Bartholomewm P.King , A.Stelman-   フォノグラム 30LD-21 

N  ご存知「ワン・ナイト」、キャロルのデビュー・アルバム『ルイジアンナ』からでした。これはい

 いですね。コーラス・ハーモニーの付け方が凝っていて、オリヂナルと格段に響きが違いま

 す。そもそもの原曲はスマイリー・ルイスの1956年。それをエルヴィス・プレズリが翌年カ

 ヴァする時に、健全なる青少年への影響を考えて歌詞の一部を変更しています。

  本来は「One night of sin  未婚者同士の非道徳な婚前交渉の夜」というと

 ころを、「One night with you  あなたとの一夜」と曖昧にボカしているので

 す。ただオリヂナルの言葉で唄った仕様も残っていまして、そちらは御大の死後

 1983年に発売されていました。

  キャロルのはエルヴィスの健全仕様を土台にしていますが、見事な仕上がりです。

 この形で実演でも演ってたのかなあ。ぜひ聞きたかったですね。

  さて6月23日に百歳で亡くなったヌー・オーリーンズ音楽界の顔役、デイヴ・バソ

 ロミュウの作品集、如何でしたか。最後に本人に登場して、唄ってもらいましょ

 う。そしてパツラも吹いてもらわなくちゃ。

  彼の書いた傑作のひとつ、お猿たちが「何て人間は愚かなんだろう」と語

 り合ってます。沖縄で逃げ出した仲間たちも同じような事言ってんじゃない

 でしょうかね。

  「ザ・マンキ・スピークス・ヒズ・マインド」、ダーティ・ダズン・ブラス・バンドを従えての

  デイヴ・バソロミュウです。合掌。

M15.ザ・モンキー・スピークス・ヒズ・マイント(3’52”)ダーティー・ダズン・ブラス・バンド

-D.Bartholomew-  アメリカーナ  28C

M16.MacAarthur Park(6’19”)フォー・トップス  

-J.Webb-  BSMF 7581

N  「リーヴァイ・スタブス、レイディズ・アンド・ジェントルメン」、フォー・トップスの「松笠公園」

 です。1996年、ラスヴェガス はMGMグランドでの実況録音盤がリマスタされて登場

 です。わたしは出てたのも知らなかった。この時はまだ創立メムバの4人が居

 まして、かなり充実したショウを展開しています。

  多分この「松笠公園」が1曲目なんでしょう。リーヴァイだけが出てきて唄い 

 上げて途中の「There will be another song for me…」のところで他の3人が

 登場したのでしょう。拍手歓声が起こります。照明もここで明るくなるんじ

 ゃないかな。ベタではありますが、いい演出です。観たいね。この「松笠公園」

 をフルサイズで唄ってくれるのは嬉しい。ラスヴェガスですからそれなりのショウで、楽

 団もいかにものハコバン風ですが。4人の緊張感はずっと保たれています。

  モータウンでヒットを連発する前の4人はデトロイトのジャズ・ヴォーカル・グループでした。

  フォー・フレッシュメン的な存在を目指していた筈です。ここで唄われた黄金のリパトゥ

 ワの中に1曲、そんな来歴が偲ばれる1曲がありました。これも嬉しかったな。

  コール・ポーターです。

  「あなたはしっかり私のもの」。

M17.I’ve Got You Under My Skin(5’44”)フォー・トップス

-C.Porter–  BSMF 7581

M18. You’ll Never Find Another Love Like Mine(3’31”)Lou Rawls

-Gamble, Huff-  Knight Records  KNCD  82001

M19.Lady Love(3’40”)Lou Rawls

-Gamble, Huff-  Knight Records  KNCD  82001

M20.シー・ウォズ・ ザ・ワン(3’43”)ファニア・オールスターズ

-E.Gale, J.Pacheco-   RVC  FAN-5031

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  フォー・トップスの大人エンタテインメントの後はそのまま続けて保守的な流れでお楽しみ

 頂きました。ジャメカのバリトン歌手で連想したルウ・ロウルズです。

  「ユール・ネヴァ・ファインド・アナザ・ラーヴ・ライク・マイン」、「あんたはこの愛以上の

 ものを見つけられないよ」ですって。随分と自信過剰な歌ですね。邦題「別

 れたくないのに」ってのは、これなのかな。そして「レイディ・ラヴ」、ともにフィ

 ラデルフィア・インタナショナルから70年代に放たれたヒット曲でした。

  ルウ・ロウルズはゴスペル・クヲーテットの名門ハイウェイQ.C.ズに在籍していまして、サム・

 クックとは高校生時代からの馴染み。「悲しき叫び」の「イエー」の合いの手はルウ

 です。俗楽に転向してからは音楽が彼の指向性とは逆に流れてしまったので、

 割と肩身の狭い思いをしていましたが、70年代にフィラデルフィアで確立させた官能

 路線はそれなりに評価されて良いのではないでしょうか。ソウル音楽好きの間で

 はあまり尊重されてません。私にとっては、何よりあの声、そして正確な唄、

 これだけでウッフン合格よ。

  最後は先週に引き続き、ファニア・オールスターズでした。これは先週のバッタ・アルバム

 の次のナムパ路線『リズム・マシーン』からで、エリック・ゲイルがギターでフィーチュアされてい

 ます。お聞きのようにイージーなリスニングですが、スネア・ドラムを外して、サルーサの骨

 格は崩していません。「シー・ヲズ・ザ・ワン」でした。先週のバッタLPはいま随分

 と高い値段がついているのですね。驚きました。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/86e302b10b85219711a132e589f20c815430cb35

  ダウンロード・パスワードは、4ukbgmvsです。

  あ、フォートップスのライヴ盤、写真を忘れました。失礼。

  今朝もちょうど時間となりました。

  来週は生だ。修はね、割といい感じで、ヨユーなんですよ、いつも。それに較

 べてアタシはいつもドタバタで大騒ぎ。終われば逃げるようにして京橋を後にしま

 す。リクエストは、お早めにどうぞ。既に頂いてもおります。チューオーエフエムかこちら

 の投稿欄へどうぞ。図書館行かなきゃ。

  みんな起きて聞いてね。私たちも起きて放送します。今朝もありがとう。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

♪♪ Twitter “#blues761″の閲覧はコチラ♪♪



深夜の生放送、復活!

AWESOME BEATS & MORNIN’ BLUES



2019年7月5日金曜日24時~翌朝5時。
出演:澤田修・鷲巣功
中央エフエムの大きい方のスタジオから、当然、生放送!
リクエスト、ご質問、ご要望などは、 Voice@fm840.jp まで。
※件名に「ABMB リクエスト」などと書いていただけますと幸いです。

久々の生放送、ご期待ください!!

※アプリ”Listen Radio”から日本全国どちらからでもお聴きいただけます。