カテゴリー : Mornin’ Blues by IsaoWashizu

【幻】モーニン・ブルーズ 2018/02/17

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TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。昨日はお聞きいただきまして、

どうもありがとうございます。2ヶ月の間隔が空くとなかなかリズムが取り戻せ

なくて、今回もシドロモドロで終わってしまいました。今朝はそのおさらいです。

まず前の番組のDJ交代でドサクサに紛れながら、1曲目はセキユタカさんのリクエスト、

先週ある処で隣り合わせになりまして、そこで貰ったご希望曲でした。

ニールスンで「子犬の歌」。

 

M01.子犬の歌(2’45”)ニルソン

-Nilson-  BMG BVCP-2068

 

N  ニールスン、「子犬の歌」でした。1970年の発売です。こういうリクエストは嬉しいで

すね。当時、新しいシンガ=ソングライタを熱心に紹介していた故中村とうよう大先

生の話などをしました。

そして、「幻」で熱烈的案内中のアルバム『ザ・ゴールデン・エイジ・オヴ・アメリカン・

ロックンロール』「カントリー・エディション」その第二集から

「500マイルズ・アウェイ・ホーム」、ボビー・ベアで聞いて貰いました。

 

M02.500 Miles Away From Home(2’20”)Bobby bare

-B.Bare, H.West,C.Williams-   Ace CDCHD

 

N  そしてこの国ではもっとポピュラーなP.P.M、ピーター、ポール&マリーのヴァージョンで

同じ曲。10歳の頃に家にあったピーター、ポール&マリーのアルバムは擬似ライヴ仕立ての

この曲で始まっていました。10年ほど前に神保町で程度の良い同じ盤を見つ

けて購入。さぞかし感激するだろう、と期待と共に聞いたら、「あれ、こんな

モンだったっけ」と肩透かしを喰わされたことがありました。

ではピーター、ポール&マリーで「500マイルも離れて」。

 

 

M03. 500マイルも離れて( 2’43”)ピーター、ポール&マリー

-B.Bare, H.West,C.Williams-  ワーナー wpcr-14347

 

N  500マイルと言えば、当時の私は「インディアナポリス500マイル」、楕円トラックを廻る単座

自動車のレイスですね、あれに夢中でして、何か関係あるのか、としきりに考え

ていました。

ピーター、ポール&マリーは声の強弱の付け方が素晴らしい。それだけで感動します。

今の「500マイルも離れて」でも控えめながら、その魅力が伝わってきました。

そして・・・。

 

M04.Windy City(3’16”)Alison Krouss   

-P.Goble, B.Osborne-  ユニバーサル  UCCO-2002

 

N  アリスン・クラウスの「ウインディ・シティ」です。2017年に印象に残ったアルバムを思い浮

かべますと、彼女の『ウインディ・シティ』が出てきます。特に個性的ではないので

すが、「清楚で端正」という、ジャケット写真そのものような感触でした。

次は北国の少女からリクエストがあったウイリー・ネルスンです。昨年、息子のルカス名義

のアルバムから親子で唄った、「ジェントル ・オン・マイ・マインド」風な

「ジャスト・アウトサイド・オヴ・オウスティン」。イリノイ州からテキサスに飛びましょう。

 

M05.Just Outside Of Austin(4’45”)Lukas Nelson feat. Willie Nelson  

-L.Nelson-  Fantasy 0888072033481

 

N  2月に振り替える昨年2017、次の2枚はとても印象が強かったですね。

まずはヴァーン・モリスンの『ロール・ウィズ・パンチーズ』から、

「アイ・キャン・テル」。

 

M06.I Can Tell(3’51”)Van Morrison

-S.Smith-  Exile / Caroline  nonumber

 

N  ジェフ・ベックのギターがとても光る「アイ・キャン・テル」。『ロール・ウィズ・パンチーズ』、

ヴァーン・モリスンの昨年の作品からでした。生放送でも言いましたが、ジェフはやは

り唄と合わせるのが上手です。これもそうです。「多分ヴァーンの制作話を聞き

つけて勝手に押しかけて引かせて貰ったんじゃないか」とも言いましたが、

あくまでも推測です。その位に嬉しそうに弾いてます。

さて次も私にとっては大きな作品でした。

ロバート・クレイの「ザ・ウェイ・ウイ・アー」。

 

M07.The Way We Are(5’03”)Robert Clay

-T.J.White-    Jay-Vee / ウルトラヴァイブ JV2017J

 

N  ロバート・クレイの「ザ・ウェイ・ウイ・アー」、メムフィスでハイ・リズムのメムバーと一緒に作った

2017年のアルバムからです。これも良い出来の1枚でした。ロバート・クレイの今の

思想、存在がとても明確に出ています。ジャケット写真の含み笑いも素晴らしい

ですね。

そして次はい未だに正体不明のデューオ、75ダラー・ビルズ。正直には2016年

の発表ですが、盤としての発売は昨年でした。昨今アナログの在庫管理はかなり

不安定でして、枚数も非常に少ない。大抵は初回版のみ、という事が多いの

で、情報を掴んでからすぐに予約して買いました。

B面の1曲め、「カミンズの滝」です。

 

M08.Cummins Falls(4’50”)75 Daller Bill

-unnkown-    TW-J

 

N  この「カミンズの滝」を流した直後に世田谷区の矢追誠久さんから「ティナリ・ウェ

ンぽいギターですね」とメイルを頂きました。ありがとうございます。確かにその

通りです。瞬間的にここまで長い間に亘って世界をリードした、ブルーズ・ロック的

なフレイジングが、そろそろ変わって行くのか、そんな事を考えました。とは言

え、最後の効果音がカミンズの滝の音だったのか、とこの場で気づいた位の鈍感

なわたしです。確かな予言ではないと自分でも思います。

そして間違って買った大当たりの2枚組、

ジョー・ボナマッサ、カーネギー・ホールでの実況録音盤からどうぞ。

「ザ・リヴァ・ランズ・ロウ」。

 

M09.The Valley Runs Low(4’30”)Joe Bonamassa

-J.Bonamassa, J.House-  JER ADVENTURES  JRA56880 1-3

 

N  ほとんど名前しか知らなかったジョー・ボナマッサ、このカーネギー・ホールでの実況録

音盤は素晴らしい。全編アクーティク楽器によるアンサムブルなので、カーネギーの音響の良

さが伝わって来ます。ジョーはじめ各演奏者は、ほぼ完璧と言って良い水準の

音を鳴らしています。それを肯定的に受け止めるファンが、また素晴らしい。

音楽を媒体に解り合っている姿が見えます。普段は高音圧大音量のヘヴィメトーし

か聞いてないかもしれませんけど。みんな素直に感動して居ます。

そしてこれは期待に違わない出来の作品を仕上げてくれたウム・サンガレの新譜。

有無を言わさずに全編進行します。

今朝は冒頭曲「ベナ、ベナ」。

 

M10.Bena Bena(4’55”)Oumou Sangare

-O.Sangare-  Pヴァイン  PCD-18822

 

N  この後で今回参加しているトニー・アレンの事を少し喋ったかな。とにかくウム・サ

ンガレの新譜は98点の出来でした。ただし、点数が良ければそれで万事OKと

いう物ではありませんで、わたしは早くも次が心配です。あ、余計なお世話

ですね。

 

M11.What Will I Tell My Heart(2’30”)Fats Domino

-Gordon, Lawrence, tinturin-  AVID AMSC 1272

 

N  今年亡くなった音楽家として挙げられるのが、このファッツ・ドミノー。最初の

アルバムから「俺は自分になんと言ったら良いんだろう」でした。もうとっくの

昔に自分の意思で一線を退いていたファッツですから、世界にもそれほどの喪失

感はなかったでしょうが、やはり実際に居なくなってしまったという現実は

大きいものでした。

徹頭徹尾のヌー・オーリンズ音楽家、ファッツ・ドミノー、彼の音楽こそは永遠に鳴り響

き、唄い継がれん事を。

 

M12.Blue Monday(2’18”)Fats Domino

 

-Batholomew,Domino-  AVID AMSC 1272

 

N  ここで「マイ・ブルー・ヘヴン」と間違ってしまいましたね。なぜか「私の青空」

が頭にありまして。考えてみるとファッツのヒット歌には「ブルー」が多く絡んで居ま

す。「ブルーベリ・ヒル」「ブルー・マンデイ」「マイ・ブルー・ヘヴン」「アム・アイ・ブルー」、この

位なら誰でもありますかな。

さてわたしにとって、昨年亡くなった大事な人の筆頭は何と言ってもこの

人です。

 

M13.Big Boy(3’06”)Chuck Berry

-C.Berry-  ユニバーサル UICO-1293

 

N  チャック・ベリーで「ビッグ・ボーイ」でした。このゴリガンなギター・ソロ。恐ろしいエネ

ルギーですね。ヘヴィメトー、かかって来やがれ。あの人がおそらく、初めて自分で

企画して制作進行を取り仕切ったアルバム『チャック』は、図らずも遺作となってし

まいました。彼も第一線を退いていた感がありますが、話があればきっと何

処へでも出かけた事でしょう。ギブスンのギターを自分で持ってね。月に一回知

り合いのレストランで実演を続けていたという話を聞くと、胸が詰まります。亡く

なった後にはたくさんの雑誌などで特集が組まれていました。わたしは「こ

の国にこんなにファンが居たのか」と、正直言って驚きました。それらの記事に

ついては、電子雑誌「エリス」20号でわたしが「ロックンロール検証」をして居ますの

で、よろしければご覧下さい。訃報直前の不思議な胸騒ぎについてはウェブ報

「エレキング」に寄稿しました。これもロックンロール信者の必然的偶然でしょうか。

ではわたしの大好きな77曲の中からひとつ行きましょう。

「バック・イン・ザ・ユー・エス・エイ」。

チャック、俺は自分が死んでもあんたのロックンロールを聞くよ。

 

M14.Back In The U.S.A.(2’26”)Chuck Berry

-C.Berry-  MCA  MCD 80245

 

N  チャック・ベリーと昨年の同時期に亡くなった音楽家には、ブルーズ・ハモニカ奏者の

ジェイムズ・コトンがいました。彼の功績も本当に大きかったですね。ファンク感覚を

ブルーズに持ち込んだ事は、ロバート・クレイ世代に繋がっています。

そして 2017年も押し迫った12月17日、この人がなくなっていました。

 

M15.Unseen Eye(4’59”)妹尾隆一郎     

-S.B.Williamson- Pヴァイン PCD-5741

 

N  自らウィーピング・ハープと名乗ったハモニカ奏者、妹尾龍一郎です。彼の死去に関

しては、来たる4月3日に北沢タウンホールで「ブルースをよろしく! ありがとう妹

尾隆一郎」と題した催しがあり、わたしも実行委員の一人として参加してい

ます。詳しいお知らせは下段にも掲載してありますので、ご覧いただき、ぜ

ひご参加ください。会費もお香典も不要です。ワツシイサヲも喪服でお待ちいたし

ております。

隆一郎の追悼記事もエレキング最新号に寄せました。そこでわたしは、初めて

彼を見た時に吾妻光良がメムバーにいてそれが良かった、と書いたのですが、そ

れが大間違い。当時の関係者からご指摘を頂きました。

その時ギターを弾いていたのは、川口充(マコト)という人でオリヂナル・メムバなのだ

そうです。大変失礼。今度お会いしてお詫びしなくちゃ、と思っています。

なお、「エレキング」の記事は、敢えてそのままにしてあります。

その川口充(マコト)がギターを弾いている録音を聞いてもらいました。妹尾隆一

郎の最初のソロ・アルバムから、サニー・ボーイ・ウイリアムスンのナムバで「アンシーン・アイ」。

ではもう一曲、

兵庫県宝塚育ちの妹尾隆一郎が書いて吹いて唄った列車物「トレインズ・カミング」。

阪急電車のことなのでしょうか。

 

M16.Train S Coming(4’32”)妹尾隆一郎  

-R.Seno- Pヴァイン PCD-5742

 

M17.Masquarade(5’43”)Jerry Harris       

-L.Russel-  ポリスター PSWCW

 

N  わたしはこの国のブルーズ・ハモニカ吹きは誰も皆、妹尾隆一郎の影響下にあると

考えています。今のジェリー・ハリスのレゲ調「仮面舞踏会」を決定的にしている間

奏のハモニカ・ソロ、これを吹いていた西村ヒロも同じでしょう。ハモニカの底しれぬ魅

力を目の前で教えてくれた妹尾隆一郎よ、永遠に。

さて話題沸騰の冬季五輪よりわたしが気になるのは、この運動競技です。

 

M18.Baseball-Crazy(2’57”)大滝詠一  

-E.Ohtaki-  ソニー SRCL 5009

 

N  はい、大滝詠一で「ベイスボール・クレイズイ」でした。日米でキャムプが始っていま

して、新聞の運動面もだんだん賑やかになって来ました。オープン戦もじきに始

まります。わたしは誰にも期待が持てるこの季節が好きですね。

先週ジョン・フォガティの最近の実演映像を観ました。ほとんどがクリーデンス・クリアヲ

ーター・リヴァイヴァルのヒット曲で、それはそれは楽しいものでした。中で1曲、ソロ作

品が採り上げられていましてね、それが野球の歌、「センタフィールド」です。

 

M19.Centefield(3’52”)John Fogerty  

-J.Fogerty-   Ryko 10825

 

M20.おキュウ小僧(0’52”)愛田勝彦   

-unnkown-  アルファ   TAMORI-3

 

M21.Ain’t That A Good News(2’24”)Sam Cooke      

-S.Cooke-  RCA PD87127

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  ジョン・フォガティの「センタフィールド」の次は、愛田勝彦で「オキューコゾー」、これは生放

送ではお届けできなかった1曲です。あくまでも時間の都合です。そして今

朝の最後は春の頼り、「いい知らせじゃないか」、寒クックでした。

先週の日曜日の夕方、妙に「春」を感じました。そうしたらその日、一部

では春一番の知らせ。異例に寒かった今年の冬もじきに過ぎて行きます。と

は言え、油断は禁物。特にインフルエンザにはご注意を。幸い今年は周辺に感染者

が居ませんでしたが、まだ潜伏中かも。春三月も暖かい日ばかりではあり

ませんからね。

16日朝に中央エフエムで行なった生放送のおさらいをした今朝のモーニン・ブルーズ、

特別付録は下記のアドレスに隠してあります。聞けなかった方など、どうぞ。

http://firestorage.jp/download/79de6fe5316c28f2a524a0c1a28a77be76b29094

  ダウンロードパスワードは、msjjrxrcです。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2018/02/10

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TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。

今年になってから面白い話題が少ないですけれど、これは面白くなるかも。

昨日から21世紀の茶番ショウ、冬季オリムピック平昌大会が始まりました。果たして

無事に終わるのかどうか・・・。韓国は完全に政治利用していますね。平和

だとか統一なんて言葉を使ってね。しかし、もう北鮮にいいように弄ばれて

る。あの大統領のスタンドプレイでしょうかしら。ロシア薬物疑惑の出場可否も土壇

場まで揉めてました。この競技会自体、当初は国家単位での参加ではなかっ

た筈です。雑音だらけ、競技以外の話題が満載の冬季オリムピック平昌大会。大き

な事件がなければいいですがね。

今朝はこの忌まわしき世界の清濁を併せて包み込む、久しぶりにスティーヴィー・

ワンダーの歌声で始めましょう。

ゴスペル歌手のティナ・キャムベルのアルバムに客演しています。

「ラーヴ、ラーヴ、ラーヴ」。

 

M01.Love Love Love(3’35”) ティナ・キャンベル  feat.Stevie Wonder

-unknown-   BSMF 2582

 

M02.旅する前に(1’57”) ジェファーソン・エアプレイン  

-Y.Kaukonen- BMGジャパン BVCM-37053/4

 

N  「ラーヴ、ラーヴ、ラーヴ」、ティナ・キャムベルとスティーヴィー・ワンダーでした。「ラーヴ、ラーヴ、

ラーヴ」と言えば、沢田研二のザ・タイガーズの最後期、加橋かつみが抜けてサリ

ーの弟シローが入ってから出したシングル曲の題名と同じです。クリームの「ホワイト・ルーム」

的なワウワウを使った、「時はつかの間に・・・」とか言う唄い出しでしたか。も

ちろんこちらはそれとは別の歌。昨年末に発表されたティナ・キャムベルのアルバムか

らです。当初は配信のみだったこの作品は、それでも2015年にビルボードのゴ

スペル・チャートで第1位を記録しました。既に「配信」だけでこんなマーケットを確立

していたのですね。

日本市場はまだパッケーヂ商品としてのCDが異常に売れる国なんだそうです

が、その流れは、せめてわたしが死ぬまで続いて欲しい。これは「悲しき願

い」なのでしょうか。

続けたのはジェファスン・エアプレインの「旅する前に」でした。「あなただけを」の

ヒットの後にグループの名前が知れ渡って、サンフランシスコ周辺のラジオ局で盛んに流れた

器楽曲です。ブルーズ好きで、後にジャック・キャサディとホット・ツナという変則的かつ

個性的な演奏体を組むヨーマ・カウコネン が書きました。ジェファスン・エアプレインと言う名

前自体、ヨーマがふざけて付けた「ブラインド・レモン・トーマス・ジェファスン・エアプレイン」か

ら来てるそうです。盲目のブルーズ歌手と第3代合衆国大統領が共存する素晴

らしい感覚です。

実はちょっと気になる事があって、先週ジェファスン・エアプレインを聞いていまし

た。「あなただけを」以外、これまではあんまり聞いてなかったですね、実は。

図書館で借りて来たのは『ヒッツ』と言う2枚組のベスト盤。

まずはこれをどうぞ。1968年の時点で「メイド・イン・ジャパン」という言葉が

聞かれる、グレイス・スリックの書いた

「グリージー・ハート」。

 

M03.グリージー・ハート(3’25”)ジェファーソン・エアプレイン  

-G.Slick- BMGジャパン BVCM-37053/4

 

N  「グリージー・ハート」でした。この頃グレイスはロック界の女性リーダー的な立場にあり

ました。ロンドンのヨーコ・オノ、シスコのグレイス・スリックてな感じです。またLSDに代表

される新しい薬物との関係も親密でして、今の「グリージー・ハート」も主題はそ

こにあるようです。

これ以前にサンフランシスコを中心にヒットして彼らの名を上げた名曲、やはりグレイス・

スリックの書いた「ホワイト・ラビット」という作品があります。これはルイス・キャロルがラリ

って書いた小説「不思議な国のアリス」を基にしていると言われています。

 

M04.ホワイト・ラビット(2’32”’)ジェファーソン・エアプレイン  

-G.Slick- BMGジャパン BVCM-37053/4

 

N  ジェファスン・エアプレインで「ホワイト・ラビット」でした。1967年のヒットです。確か「あ

なただけを」のB面が「イカした車」という歌で、原題が「She Has A Funny

Car」。わたしは西海岸のホットロッドを連想したのですが、その解説を書いていた

福田一郎センセには理解できず、チンプンカンプンな記述があったのを覚えてます。こ

の歌もラリった時のヒラメキ、発想が動機で作られたものではないでしょうか。違

いますかな。

その頃月刊「ミュージック・ライフ」には巻末に「ヒー・セッド、シー・セッド」というペイヂ

がありまして、読者からの短い雑文、コントが掲載されていました。直後に押し

寄せる深夜放送ラジオ文化にも繋がる受験生的投稿合戦の発端です。

そこにね、「グレイスフルというのは美しいという事なのね。じゃあジャニスフルとい

うのは醜い事なの?」という一通がありまして、わたしはこの機知に「なる

ほど」とガテンして、「グレイスフル」という英単語を一つ覚えました。

確かに真っ直ぐの長い髪を揺らして歌うグレイスは綺麗でした。わたしは憧れ

ていたな。と言っても、不鮮明な写真一枚くらいでしか彼女の姿は知らなか

ったのですがね。それに較べれば、ジャニスの唄の切実さには、迫られて迫られ

て憧れるなんてモノじゃなかったですよ。

さて今回ジェファスンを聞いた切っ掛けは、彼らの「ヴォランティアーズ」という作品

がずっと気になっていたからです。昨今、主に野外の催事などで、しきりに

重宝がられるのが「ボランティア」という存在です。事前の打ち合わせ等でも処理

に困る雑用など、「それはボランティアに任せて・・・」と解決される事が多い。

最終的な現場では、放り出せない人たちが見るに見かねたような状況で対応

するのが実情ですから、「勤労奉仕」という義務的な実働を「ボランティア」とい

うカタカナで誤魔化しているような気がしてならないのです。もちろん文字通り

「志願して」作業をしてくれる人たちへの非難ではありません。運営者の意

図的な狡さの指摘です。開催中の冬季五輪平昌大会では「ボランティア」の就労拒

否事件もあったと聞きました。その原因は「寒さ」だったようなので、ちょ

っと複雑ではありますが。

それに関連して、この言葉を初めて聞いたのはジェファスンのアルバム・タイトルだっ

たな、と思い出した訳です。ジェファスンの存在は、当時の新しい反体制社会意識

によって支えられていた部分があります。 その表題曲「ヴォランティアーズ」の

歌詞です。

 

   世の中で何が進行しているか、見極めよ

   革命だ、革命だ

   街中で踊り出そう

   出合いはなんて素敵なんだ

   俺たちはこの国を変えていく志願兵だ

 

明確な社会改革主張ですね。作者のひとりマーティ・バーリンは朝のゴミ収集車の

荷台への書き込みから閃いたそうですが、その位に昂まった思想をいつも持

っていた証拠でしょう。それではジェファスン・エアプレインイン1969年の作品です。

「ヴォランティアーズ」。

 

M05.ヴォランティアーズ(2’03”)ジェファーソン・エアプレイン  

-Balin, Kantner- BMGジャパン BVCM-37053/4

 

N  ジェファスン・エアプレインインの「ヴォランティアーズ」でした。

この2枚組の1枚目は、彼らのロック音楽とその思想がどう流れて行ったか、

如実に伝えるものでした。そもそも音楽的な志向を一にして集まった仲間で

はないため、演奏や響きにひとつの太いものが流れ続けている訳ではありま

せん。それが余計に、サン・フランシスコという土地柄の中で長く維持された音楽ブラ

ンドの歴史であり、時代を映し出すものになっています。件のグレイス・スリックは、

かなりの発展家で身近な男とすぐデキちゃう性癖があって、それがこの飛行機

の進路決定に大きく影響していたのもシスコの流儀でしょうか。

またこのグループは、町に集まって来ていた若き才能ある音楽家たちが集い

交わう場の中心となっていまして、この功績も大きかったでしょう。C.S.&N.

の結成以前から彼らと付き合っていた事もよく知られています。これもブラン

ド力のお陰でしょう。

ではデイヴィド・クロズビーとスティーヴン・スティルスも加わっている「ウードゥン・シップ」、

アルバム『ヴォランティアーズ』からです。

 

M06.ウッドゥン・シップ(6’24”)ジェファーソン・エアプレイン     

-Crosby, Kantner, Stills- BMGジャパン BVCM-37053/4

 

M07.I Fall To Pieces(2’50”)Patsy Cline  

-H.Cochran,H.Howard-  Ace CDCHD 845

 

N  ジェファスン・エアプレインインの「ウードゥン・シップ」でした。これはC.S.&N.のデビュ

ー・アルバムにも収められていましたね。

わたし自身、いろいろな意味で勉強にもなった飛行記録でした。ただし、

2枚目の方ね、ジェット、ロケットのエンジンになってからのジェファスンは、ちょうど今の

超高価格高級車のように動力性能装備共に過剰で、実際のところ全部を聞い

ていられませんでした。蛇目樽的ギターと辛勢和音それに射烏兎専門の叫び声、

これらが高音圧で押し寄せてくる、ジャーニーみたいな80年代のメガヒット・ポップス

の典型です。スター・シップ時代に来日した時はもうサン・フランシスコのフォーク・ロック・グル

ープの面影は全くなかった。あの精神性は何だったんだろう、私は一抹の寂し

さを感じていました。ただし誰もそんな事は言いませんで、ヒット曲のお陰か、

人気はあったようです。プロペラ飛行時代のジェファスン・エアプレインを一緒に聞いて

頂きました。

さてそれに続いては先週お届けした『ザ・ゴールデン・エイジ・オヴ・アメリカン・

ロックンロール』、の「カントリー・エディション」からです。先週は「聞き覚えのある物が少

ない」とボヤいていましたが、それでもこんな有名曲が入っていました。

まずお聞きいただいたのは「アイ・フォール・トゥ・ピーシーズ」、パッツィ・クライン1961

年のヒットです。大変なポピュラー・ソングですから、どなたもご存知でしょう。

そして1956年レイ・プライスがヒットを放ってから、これまた大勢の人たちが唄っ

たこの曲。これもご存知でしょう、「クレイズィ・アームズ」。

 

M08.Crazy Amrms(2’34”)Ray Price

-C.Steals, R.Mooney-  Ace CDCHD 845

 

N  サビのバックグラウンド・ヴォーカルが素敵なレイ・プライスの「クレイズィ・アームズ」でした。

『ザ・ゴールデン・エイジ・オヴ・アメリカン・ロックンロール』、「カントリー・エディション」はエイス・

レイベルの例に倣って各曲毎に詳しい説明が付いています。それも楽曲作成段階、

吹き込み時点での生々しい余話ばかり。こんな解説付きコムピ完全盤を作れる

なんて、本当に羨ましくなります。

さてこれに収録のもうひとつの有名曲は、これまた説明の必要もない位の

決定的なこの歌です。スラップ・ベイスのような鋭いギターは、ジミー・コルヴァード

という録音現場に居合わせた子供が引いているのだそうです。

ではどうぞ。「シクス・デイズ・オン・ザ・ロード」、デイヴ・ダドゥリーです。

 

M09.Six Days On The Road(2’18”)Dave Dudley

-C.Green, E.Montgomery-  Ace CDCHD 845

 

N  『ザ・ゴールデン・エイジ・オヴ・アメリカン・ロックンロール』、「カントリー・エディション」から、

「シクス・デイズ・オン・ザ・ロード」、デイヴ・ダドゥリーでした。

さて先週、革命歌「インタナショナル」を聞いて、ソ連の国歌がこれだったのか、と

確かめようとしましたら、わたしの手元にあった世界の国歌集は1991年の同

国崩壊後のものなので、「インタナショナル」ではありませんでした。1993年に制定

された新しい国歌は、グリンカという作曲者の、歌劇の終幕で歌われる合唱曲を

転用しているそうです。

それでは改めまして、小澤征爾指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団で、

「ロシア連邦国歌」。

この冬季五輪では聞けませんので、ここで斉奏致します。

 

M10.ロシア国歌(1’30”)小澤征爾指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団 

-Glimka- ユニバーサル PHCP-1115

 

M11.「君が代」(1’04”)前場コウ

-pd.-  キング KICG 3074

 

N  非常に小音量でしたから、お聞き取りになれない方もいましたか。ヴォリウム

を上げてもう一度、どうぞ。小澤征爾指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団

演奏の「ロシア国歌」に続いては、日本国歌です。

この「君が代」は何と英語詞で唄われています。しかも明治36年生まれの

前場コウと言う人が唄っています。

そもそもこの「国歌」は、開国後イギリス王子が日本にやって来て、先方が

「女王陛下に幸あれ」と共に訪問地の国歌を演奏するしきたりに則ろうとし

た際、この国にはそれがない。対応に当たった役人が慌てて英国軍楽隊長の

ジョン・ウイリアム・フェントンに作らせた、と言う代物です。随分前に「作曲 フェントン」

となっているのを目にした時は不思議に感じたものです。

唄われる言葉、旋律の由来は、その後様々な、半ばコジツケ的諸説が入り乱れ

ておりますが、まず現在の形にまとめたのはアイルランド人だったというのが衆知

の事実ですから、英語詞が付いていてもおかしくは無い、と考えられなくも

無い・・・、三重否定で更にややこしくなって来ますが、こんな形の「君が

代」が伝わっていたのですね。

さてそのイリミダレタ諸説の根拠ともなるものを聞いて下さい。まずは宮中で和

歌を披露する時に詠まれる「君が代」です。これは一種の喉慣らしで、練習

曲、エチュード的に用いられていたようです。無伴奏斉唱、アカペラです。450年前

から伝わると言われていますから、河内音頭より歴史は浅いですね。

続いて雅楽版の「君が代」。近代国家において国歌、国旗は非常に厳密なも

のでして、迂闊には扱えない。公式の場では徹底して管理されます。いつか

国技館の「第九」の手伝いをした時、本番当日に某国大使館から国旗の差し

替えを要求されたことがあります。縦横比が違う、と言うんです。それから

すると星条旗をオートバイの燃料タンクやTシャツの柄にしている感覚は、一体何だ。

不敬罪の対象にならないのか。確かデイヴ平尾も星条旗柄の長いクルタ服みたい

の着てましたね、2枚目のLPジャケットで。ボーイスカウト時代に国旗と国歌へも忠誠

を叩き込まれた身としては、理解に苦しみます。ただ、わたしも持ってます

よ、ユニオンジャック模様の靴下。

国歌も同じく、正式には政府が公認した譜面、歌詞でなければそうは呼べ

ないとの事です。この雅楽版「君が代」は、宮内庁楽部の演奏ですから、正

式な形なのでしょう。

 

M12.和歌披講「君が代」(1’45”)芝 祐靖、石川 高、八木千暁、田渕勝彦

-pd.- キング KICG 3074

 

M13.雅楽版「君が代」(2’21”)宮内庁楽部

-pd.- キング KICG 3074

 

N  厳かに「君が代〜ヨー・ワールド」でした。フー・アー・ユー。さて星条旗は俗な商品の

文様になりまして一般化し、国歌「星条旗」は素晴らしいロックに姿を変えて親

しまれました。

CD付属の大鷹俊一の解説によれば「アメリカの現実をギターで串刺しにした」、

そうです、その通り。ジミ・ヘンドリクスが1969年8月18日月曜日、ヌー・ヨーク郊外

のウドゥストークで奏でたアメリカ国歌、「星条旗」です。

 

M14.スター・スパングルド・バナー ~ パープル・ヘイズ~                  

  ウッドストック・インプロヴィゼーション ~ ヴィラノヴァ・ジャンクション(16’34”)ジミ・ヘンドリックス

-J.S.Smith, adpd. by J.Hendrix, J.Hendrix- ユニバーサル MVCZ-10042/3

 

N  途中で針を上げようにも上げられない連続した熱演、ウドゥストークのジミヘンでし

た。いやはや。この時、彼自身そして集められたメムバのコンディションは最上では

なかったと言います。何よりリハーサル不足がジミは気になっていたようですが、

その苛立ちが緊張感に昇華したような17分間。この月曜日朝の本番の頃には

お客さんも帰り始めていて、「僅か」2万5千人しかいなかったと言います。

平日の朝日が昇ってだいぶ経つ9時。受け入れ環境も良いとは良いとは言え

ませんね。それでも最後の「ヴィラノヴァ・ジャンクション」まで、見事な構成で繋い

だジミ・ヘンドリクス。針を上げなくて良かった。その突端に持って来たのがアメリカ国

歌、「星条旗」でした。よくアメリカ国歌「星条旗よ永遠なれ」と呼ばれます。こ

のユバーサル盤の和文録音詳細でもそうなっていますが、そちらはスーザ作の行進

曲。アメリカ国歌は単純に「星条旗」です。

ジミヘンは最後のライヴ録音となったイギリスはワイト島のフェスティヴァルに参加した時、

彼の国の国歌である「女王陛下に幸あれ」を演奏しています。もし来日が実

現していたら、「君が代」をこんな感じで演奏し、それを実況盤で発売しよう

としたら、右の圧力で止められた、なんてね。

さて「インタナショナル」からのつながりでここまで来た「国歌」、こんな例もあり

ます。

 

M15.アイランド・ウイ・ラヴ(4’05”)ランキン・タクシー ダニー・ドレッドと共に     

-T.Shirahama, Hon, R.Lightbourne, O.J.- 東芝 TOCT-24894

 

N  ランキン・タクシーが「たまたま来日中」だったダニー・ドレッドと一緒に唄ったジャメカ

国歌「我が愛する島」でした。この国家もジャメカがイギリスの植民地になって、

60年代に独立した歴史を持ち、国歌もその後に作られたものです。形は完全

に常識的な西洋のものですし、歌詞は標準的なクイーンズ・イングリッシュ。

今朝使っている国歌は、小澤征爾指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団に

よる『世界の国歌』と言うアルバムからの演奏です。オーケストラですから当然かもし

れませんが、収められている67ヶ国の殆ど全てが、こう言う西洋音楽の様式

で作られていて、それぞれの地域性や民族性は微塵もなく、全部が「チャチャチャチ

ャーン」で終わる。こういうのに違和感感じないのかなあ、オザワも。そこへ行く

と「君が代」は明らかに異色です。まあ、これを国歌として認めるかどうか

は別の問題としてね。

一時期、国際運動競技会などで斉唱する時にこれでは迫力不足だ、と言う

批判が上がりましたが、安易な行進曲風だと、私は帝国軍歌を連想してしま

います。先週の「ともしび」の『たたかいのうた』を聞いていても何度かそ

んな気分になりました。自分たちを、他とは違ってエラいんだ、ツヨいんだ、と

自賛していると、どうしても同じ様な表現にたどり着くのでしょうか。難

しいところだな。

では近代に西洋的な独立をした第三世界の国家の象徴であるジャメカの国歌

を、先ほどのような不遜の輩による低俗下劣軽佻浮薄体ではない、正規の演

奏で聞きましょう。

ジャメカ国歌「アイランド・ウイ・ラーヴ」斉奏。

 

M16.ジャマイカ国歌(1’05”)小澤征爾指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団  

-Hon, R.Lightbourne, O.J.- ユニバーサル PHCP-1115

 

N  ジャメカ国歌「アイランド・ウイ・ラーヴ」、小澤征爾指揮 新日本フィルハーモニー交

響楽団でした。

ジャメカとのボブスレー使用契約を破棄された大田区の町工場の人たち、悔しい

でしょうね。ただ日本側が関係に安心しきっていたのではないか、と言う疑

念がわたしにはあります。契約条項とは別に、一度約束したら最後まで大丈

夫、と言う訳ではないですよ、海外とは。特にジャメカ人は侮れません。第三者

立会いの契約書面があったとしてもね。

一度締結された国際条約を「あれは前任者のした事。だからもう一度見直

しを」なんて言い出してるのはオトナリの国です。

さて、国歌でつないできました今朝のモーニン・ブルーズ、次はアメリカ大陸西部の

テキサス人馬牛共和国の讃歌をお聞きください。大統領ダグ・サームが「サン・アントニオ

国家を讃えるこの歌を送ろう」と宣言して始めます。

「ヘイ、ベイビ、ケパソ」。

 

M17.Hey Baby Que Paso(4’11”)Texsas Tornados     

-A.Meyers, B.Sheffield-  Virgin  7243 8 47751 2 4

 

M18.South Of The Border(4’20”)Texsas Tornados 

-N.Kennedy, M,Carr-  Virgin  7243 8 47751 2 4

 

 

N  テキサス国讃歌「ヘイ、ベイビ、ケパソ」、に続いて「国境の南」、これも針を上げら

れませんでした。ダグ・サーム、フレディ・フェンダー、いいですね、ほんとにいい。

さて「ミナミ」があれば「キタ」もあるのが「幻」モーニン・ブルーズ。季節に相応し

く参りましょう。同名ミュージカルが日本にも回って来るようです。

ボブ・ディラン作「北国の少女」。

 

M19.Girl From North Country(8’27”)ダニー・ブライアント   

-B.Dylan-  BSMF  2597

 

M20.Les Mauvaises Herbes(4’33”)ガイ・ベランジャー   

-unkown-  BSMF 5049

 

N  イギリスのギタリスト、ダニー・ブライアント、2007年の実況録音で「北国の少女」でし

た。ヲルター・トラウトの後継者として嘱望されているダニー、確かに卓越した腕前で

す。

続けて聞いてもらったのは、先週もお届けしましたね、カナダはフランス語圏の

ケベック州からやってきたハーモニカ吹きガイ・ベランジャーの最新アルバムから、これ何て

発音するんだろ、「レ・ムヴェジアルブ」、でいいのかな、ヴェンテン様。意味は「ザッソ

ー、雑草」でした。小さな楽器ハーモニカを掌で覆ったり露わにしたりして音色に

微妙な変化を付ける、細かな技が見て取れるような演奏ですね。

沖縄県名護市の市長選、4日朝の投票開始直後から嫌な予感がしたのです

が、それが当たってしまいました。現地とはなんの繋がりもないシンジローを2

回も呼んで煽った挙句、基地反対の市長の時に凍結させていた米軍再編交付

金を、自党の推薦者が当選したらすぐに再開と言います。三権分立ではない

のか、この国は。

そもそも国の金で地方を治めると言う考え、流れがおかしいのですが、例

えば東京を例に取ると、町は区に、区は都に、「助成金」の名目で金を貰わな

きゃやって行けない仕組みなんですよ。現実を取らざるを得ない民の選択は、

一概に否定できません。まして沖縄の状況はもっともっと複雑。ただ、一番

大事なのは「個人の尊厳」です。全ての政策は、これを基本に考えるのが当

然でしょう。

「今朝のロンチョー」でした。それでは「幻」放送局、本日の放送を終了いたし

ます。

 

M21.君が代(1’05”)小澤征爾指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団

-trd.-  ユニバーサル PHCP-1115

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  しばらく前にBBCが国会議員から放送終了時に国歌「女王陛下に幸あれ」

を流せ、と強要された時、即刻テレビ放送で「分かりました。では『女王陛下

に幸あれ』です」とセクス・ピストルズの同名異曲のPVを流していたそうですね。

いやあ、やるなあ。ミィーディアはこういう独立感覚を持ってなきゃね。今どこか

の国では政権に胡麻を擦るのが業務の主体となっています。特に電波ね。紙

媒体は運動競技界の不祥事とか、どうでも良い著名人の不純交遊を追っかけ

て叩くのが義憤と勘違いしてる。かけがいのない媒体人たちよ、大いなる誇

りと高き理想で仕事してくれ。頼んだぜ。

来週は中央エフエムで生放送です。早いなあ。まだ2017優良盤の選定が出来て

いません。今日から始めなくてはね。ただ部屋が寒くて寒くて・・・。

生放送は2018年2月16日3時からです。84.0Mhz中央エフエムでお聞き下さ

いその前の3時間、同日0時からはここの大家さん、澤田修の「アーサム・ビーツ」、

何でもこの日はプログレを流すとか、さて・・・。

その翌々日、2月18日は両国回向院「ほくさい音楽博」、

http://www.toppingeast.com/event/888/

3月17日は池袋東京芸術劇場で「東京都民俗芸能大会」でウロウロしています。

https://tomin-fes.com/list/mingei.html

そして4月3日は下北沢タウンホールで「ブルースをよろしく!ありがとう妹尾隆

一郎」です。ここでは実行委員ですから喪服着用。

「エレキング」と言うウェブ報に妹尾隆一郎への感謝を書いたのですけれど、こ

れが公表されてから、訂正の繰り返し。当初はそれ程ではない引用事項だっ

たのですが、見直しを重ねて行くうちに、本人の名前とか没年までが違って

いたりして大騒ぎ。えらい事でした。当方の校正の不徹底です。ご指摘下さ

った方々に、深く感謝いたします。昔の記載事実が違っている、というご意

見もいただきました。タウンホールでお会い出来れば、お話をしたいですね。あと2

箇所、自分でも気に入らない部分がありますが、表現上の筆致ゆえ、戒めと

してそのままにしてあります。現状はもう大丈夫の筈。どうぞご覧下さい。

http://www.ele-king.net/news/rip/006124/ に掲載されて御座います。

そして今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/8c3af2c7ff48b6b0a67882ac52c956ea82ca9916

       ダウンロードパスワードは、jjwk6135です。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2018/02/03

mb180203

 

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。

平幕優勝栃ノ心、おめでとう。取り組みを見ていると、相手が土俵を割っ

た時に、そっと支えています。気は優しくて力持ち、こういう人格が相撲取

りのお手本ですね。ジェントー・スモー・レスラー、トチノシン。これで所属部屋春日野の暴

行事件が隠蔽されない事も祈りつつ、彼の出身地、グルジアに捧げましょう。

ザ・ビートルズ、「バック・イン・ザU.S.S.R.」。

 

M01.バック・イン・ザU.S.S.R.(2’44”)ザ・ビートルズ

-J.Lennon, P.McCartney-   東芝 TOCP-71050

 

N  ザ・ビートルズで「バック・イン・ザU.S.S.R.」でした。いつ聞いてもカッコいい。

サビ最後の「Georgia is always on my mind」、これはホーギー・カーマイケルの「我

が心のヂョーヂア」と、綴りが同じソ連から独立宣言前のグルヂアを引っ掛けたシャ

レですね。その前が「モスクワ娘が俺を気持ち良くさせてくれる」ですし、なんせ

題名が「ソビエト社会主義共和国連邦に帰って来たぜ」ですからね。ジョン・レノン

の鋭さに較べて音韻や言語感覚で劣っていると言われていたポール・マカートニも、

やるときゃやる証明です。

これはグル—プ分裂の危機にあったビ—トルズ1967年の通称『ホワイト・アルバム』と

呼ばれる2枚組の冒頭曲です。この「バック・イン・ザU.S.S.R.」は、聞けばお

分かりの通り、ポ—ルが全ての唄と演奏を一人でやってます。お見事、達者で

す。このアルバム制作時期にはロンドンのアビー・ロード・スタジオで4人がバラバラに作業

をしていて、エンヂニアたちは大忙しでした。マルチ・トラックのオーヴァ・ダブはこの頃

から当たり前になって、作業時間が無制限に伸び始めた頃です。まあ天才ポー

ルの仕事は早かったようですから、彼の神経が正常だったら終わりの見えない

セッションではなかったでしょうがね。

次もポ—ルがひとりでやってます。わたしには特別な想い出の一曲、

「アイ・ウィル」。

 

M02.アイ・ウィル(1’45”)ザ・ビートルズ

-J.Lennon, P.McCartney-   東芝 TOCP-71050

 

M03.Nashville Sonow(4’06”)デイヴ・スチュワート with Karen Elson

-unknown-  BSMF 6032

 

N  えらくシブーい男性ヴォーカル、セルジュ・ゲンズブールみたいですね。2週間前にも聞

いて貰ったデイヴ・ステュアートのデューオ・アルバムから「ナッシュヴィル・スノウ」でした。こ

こでは世界の美形、カレン・エルスンとの二重唱です。ナッシュヴィル、この音楽の都にも

雪は降りますが、それを唄った楽曲はあまりないですね。すぐに浮かんで来

ますでしょうか、あなた。

おそらくは婚姻関係にないと思われる男と女がキングサイズ・ベッドで話をして

いる。明日はハリウッドに映画を作りに戻る・・・、そんな歌です。デイヴはこう

言う性格で生きて行く事を決めたのでしょうか。考えてみればデイヴはユーリズミ

クス時代もアニー・レノクスにお仕え申し上げていた訳ですから女性の前での振る舞い

は慣れたものか・・・。

いい男でキメるデイヴ・ステュアート、次は二人の女性と歌います。

「月への片道切符」。

 

M04. One Way Ticket To The Moon(4’07)

デイヴ・スチュワート with The Secret Sisters

-unknown-  BSMF 6032

 

N  思わせぶりな終了部でしたね。「ワン・ウェイ・ティケット・トゥ・ザ・ムーン」、多分に井

上陽水調でした。レースのカーテンのように忍び寄る秘密姉妹のコーラス・ワークが不気味

です。彼女たちは秘密のまま、表に出ないでいた方がいいかも・・・、と誰

かが言ったとか言わなかったとか。「ワン・ウェイ・ティケット・トゥ・ザ・ムーン」、デイヴ・

ステュアートとシークレット・シスターズでした。

さて、カントリ-音楽の未熟若輩者ワツシイサヲは先々週、実に魅力的なアルバムをみつけ

ました。それは『ザ・ゴールデン・エイジ・オヴ・アメリカン・ロックンロール』、これだけでも

グッと来ますが、その「カントリー・エディション」です。まとめたのはイギリスのエイス。こ

のレイベルの商品なら間違いなしですから、即刻注文。海外の通販屋だったので、

少々到着までに時間がかかりましたが、今週無事に入手できました。

建国の士の彫刻がありそうな絶壁山を望む田舎駅、そこに停車中の大陸横

断鉄道を近所の人たちが見物に来ているジャケット画がとてもいいですね。手前

の女性ふたりは自転車で来ています。例によって貴重な写真を沢山使った

詳しい解説付きですが、これは生きているうちに読破出来るでしょうか。そ

の種の物がだいぶ貯まって来ています。

収録曲は1959年から65年の間のヒット曲ですが、正直言ってあまり馴染みの

歌はなかったです。お恥ずかしい。そんな中で、あ、これは、と言うのがみ

つかりました。1963年、ボビー・ベアが放ったヒット、この歌です。

「デトロイト・シティ」。

 

M05.Detroit City(2’49”)Bobby Bare

-M.Tiliis, D.Dill-  Ace CDCHD 845

 

N  「デトロイト・シティ」、ボビー・ベアでした。とてもよく造られていましたね。後半

のセリフにはこのヴァ-ジョンで初めて出会いました。他も同じようですが、全体に

地味な作品ばかりです。「田舎音楽篇」と言う看板に偽り無し。

次は最も地味なスタイルでの演奏と言ってもいいでしょう。

ジミー・ディーンの「ビッグ・バーッド・ジョン」、1961年にヒットしています。

 

M06.Big Bad John(3’02”)Jimmy Dean

-J.Dean-  Ace CDCHD 845

 

N  ジョニー・キャッシュはずっとこんなスタイルでした。バックグラウンド・ヴォーカルも付けない

事が多かったですから、いまのジミー・ディーン「ビッグ・バーッド・ジョン」よりシムプ

ルな形で70年代まで唄っていました。大したもんですね。

他所から流れて来てこの町の炭鉱で働く無口な大男「ビッグ・ジョン」の物語

です。以前はこうした身体的特徴を持つ人物が詩歌、小説で主人公となる事

が多くありましたが、昨今は皆無です。この傾向が進むと、全ての人が同じ

体格体型で同じ様な顔をして、同じ言葉を喋り同じ行動を取る社会が来るの

ではないでしょうか。

研究が続けられている動物を利用して人間の臓器を作り、それを移植して

 

治療すると言うやり方はどうでしょう。まだ人体実験は行なわれていないよ

うですから未知の世界ですが、使った動物の癖が残ったりして・・・、

「あいつ、犬なんだよ。耳がすごく良くてさ。高周波40キロまで分かんだよ」

「二階が好きだなあ、と思ってたら、やっぱ鶏だったんだ」なんてね。

こうなったら、とても面白いのではないでしょうか。人間は敵わないですね。

さて『ザ・ゴールデン・エイジ・オヴ・アメリカン・ロックンロール』の「カントリー・エディション」、

もう一曲聞いて下さい。これはタイトルに覚えがありましたが、聞いたところ、

実際には知らなかった歌でした。

ドン・ギブスンです、「オー、ロンサム・ミー」。

 

M07.Oh Lonsome Me(2’30”)Don Gibson

-D.Gibson-  Ace CDCHD 845

 

M08.<うたごえ運動>に参加するある労働者の声~オチューシャ(1’34”)タモリ  

-no musical track-  アルファ  TAMORI-3

 

M09.雲が人々を殺さぬように(2’11”) 音楽文化集団ともしび

-N.Hikmet, K.Okada-  TMC-09111

 

N  傑作LP『タモリ3  戦後日本歌謡史』から、「<うたごえ運動>に参加するある

労働者の声」続けて「オチューシャ」、そして「音楽文化集団ともしび」の唄う「雲

が人々を殺さぬように」を、お聞き頂きました。反核の歌ですね。

先月、新聞広告で「望星」の広告を見ました。東海大学の総師松前重義が

始めた意見雑誌です。2018年2月号の特集は「歌はどこへ行った?」という

もので、執筆者にわたしもたまに顔を出す渋谷のエルスール・レコーズ店主、原田尊

志の名前もあったので、書店で取り寄せて読みました。大変結構な内容でし

た。

「風呂屋のカラオケ」、「NHKのど自慢」、「演歌専門レコード店」など、現在

では決して主流とは言えない場所での「歌」を取り上げています。そのひと

つが「歌声喫茶」でした。取材に出向いたのは、「真夜中のギター」が千賀かほ

るの持ち歌だった事を知らない世代の人間ですので、殆ど初体験が連続する

世界の探求だったようです。

「望星」今号では他の取材記事も同じでしたが、若い素直な記者による率

直な印象記は、どれもとても良かった。まだまだ通う人たちがいる「歌声喫

茶」の現状を、ひねくれ者の私ですら肯定的に知る事が出来たのです。

その私も流石に「うたごえ」は知らない。世代的には完全に行き遅れてい

まして、西武新宿駅の脇に「ともしび」という店があったのを目視していた

だけです。

ご存知でしょうが、この「歌声喫茶」は、戦後の社会主義運動、労働運動、

学生運動と密接な関係にあります。芸能による左のオルグでもあった訳です。

そこでの絶対的な一曲がこの歌でした。

 

M10.インターナショナル(2’57”)音楽文化集団ともしび

-E.Pottier, P.Degeyter-  TMC-09111

 

N  「インタナショナル」でした。60年代後期の学生運動が盛んだった頃は、あちこち

で声高々に唄われていましたが、わたしは実体験として接した事はありませ

ん。「歌声喫茶」の取材記事を読みながら、「そう言えば、インターを唄ったこと

無いな、考えてみればよく知らない」と省みて、「音楽文化集団ともしび」

の盤を手に入れました。

1871年のパリ・コミューン蜂起の時に起草、その後1888年に楽曲化され、その

後は長くソビエト社会主義共和国連邦の国歌として承認されていたようです。崩

壊前のオリムピックでの国歌斉唱はこれだったのか。記憶ないなあ。

確かに名曲です。このアルバムに収録されている楽曲の中でも断トツの出来で

すね。唄っていたのは今でも歌声喫茶に通う人たちと、その従業員たちです。

自己とその対象は時世時節で変われども、この歌にある「いざ 戦わん、奮い

立て いざ」の精神は不変的にずっと持っていたい心情です。当初は通常の音

楽商品に較べて、到らない部分ばかりが気になりましたが、まだこういう世

界が残っているんだな、という驚きも含めて、多くを感じ取った次第です。

協力者に知り合いの名前を見つけたりしてね。

次はチリの「ニエヴァ・カンシオン」という音楽を通じて社会を変えようという運動

で生まれた唄です。農業従事者こそ大切な民なのです。

聞いて下さい、「耕す者への祈り」。

 

M11.耕す者への祈り(3’43”)音楽文化集団ともしび

-V.Jara, H.Hayashi  TMC-09111   ニエヴァ・カンシオン

 

M12.集団就職で東京に務めるある若者の声(2’46)タモリ  

-no musical track-  アルファ  TAMORI-3

 

M13.Purple Cow(1’47”)Dale Yard

-R.Manuel, R.Capone-  Stax / Craft CR00009

 

N  音楽文化集団ともしびで「耕す者への祈り」そして先ほどと同じく、傑作

LP『タモリ3  戦後日本歌謡史』から、「集団就職で東京に務めるある若者の声」

続けたギター演奏曲は「紫の牝牛」、デイル・ヤードでした。

先週あまり良い評価をしていなかった『スタックス・カントリー』、どうにも諦めきれ

ず、今週も聞いています。昔は買ったレコードが外れてたりすると、大変でした。

損害を最小限に留めようと、詭弁を使って交換したり売りつけたりしたもの

です。詐欺ですね、これは。その位、レコードは貴重だった。いや金がなかった

だけか。

萩原健太はそういう時に「好きになるまで聞き続ける」という努力をした

そうです。偉いね。何かの拍子にデキてしまった女に操を立てる、普通じゃで

なかなかやれる事じゃ無い、という話を聞いたことがあるような・・・。

それはともかく、『スタックス・カントリー』です。今の「パープル・カウ」は、ボビー・

マニュエルという本名の男で、エンヂニアとしてスタックスに雇われました。その後演奏家

として録音や生実演で仕事をしていました。2013年にはホワイト・ハウスでバラク・

オバマ大統領を前にメムフィス・ソウル・ステュウを弾いたと言いますから、こちらも大し

たモノですね。全盛期のスタックス・スタッフの層の厚さが分かります。

次は憧れのナンシー・シナトラがリー・ヘイゼルウドと1968年に発表していたという曲で

す。わたしは聞いた事がないですね。

では本日の始発列車が走り出します。

デアロン・リーで「ロング・ブラック・トレイン」。

 

M14.Long Black Train(4’10”)Daaron Lee

-L.Hazlewood- Stax / Craft CR00009

 

M15.Ten O’clock Train(7’48”)ジミ・バーディアニ 

-unknown-  BSMF  2596

 

N  2本目の列車が予告なしに発車して行きました。かなり大型で速度も出せる

感じでしたね。本来は10時発車の予定だったんですけども。

イタリアのブルーズ・ギタリスト、ジミ・バーディアニという男です。解説に「ジョ−・ボナマ

サのファンにはドンピシャ」とありますが、その通り。2月23日発売のアルバム『ブーギ・

ダウン・ザ・ロード-ライヴ』では、ジミヘンの「ヘイ・ジョー」とか、ジェフ・ベックの「哀し

みの恋人たち」といった、かつてのギター小僧が虜になった名曲を披露してい

ます。ジミ・バーディアニでした。

さて国境なきブルーズ団、次はカナダ、それもフランス語圏のケベック出身のガイ・ベラ

ンジャー、ハーモニカ吹きです。1月26日に発売になった新作から、今朝はふたつあ

るヴォーカル曲のうち、

「フーズ・レフト・スタンディング」。

ルース・デュフォルトという女性が英語で歌っています。

 

M16.Who’s Left Standing(5’07”)ガイ・ベランジャー 

-unknown-  BSMF 5049

 

M17.John Brown’s Dream-Subway Light Of Mine(3’50”)イラナ・カッツ・カッツ

-trd.arr.by I.Katz-  BSMF-2594

 

N  カナダ、ケベックのガイ・ベランジャーに続いては、先週紹介したアパラチアの女性フィドル

奏者イラーナ・カッツ・カッツで「ジョン・ブラウンの夢」そして「わたしの地下鉄の灯火」

メドリーでした。相変わらず引き続き、音程不安定なヴォーカルに妙に惹かれており

ます。こういう風に幼い頃から親しんでいる歌を、大人になって普通に唄え

る世界、環境、実に羨ましい。この国ですと、「ドーヨー」という全くナンセンスな

楽曲群の中から選ぶ事になってします。ちょっと恥ずかしいですね。介護施

設などで音楽療法というのが導入されていますが、そこで年寄りたちに唄わ

せるのが、これらの「ドーヨー」です。いい歳をして「チイチイパッパ」なんてでき

ますか。先の「望星」特集記事には、もっと現在を力強く唄っている年寄り

たちが出て来ていました。そもそも「ドーヨー」は、子供を馬鹿にしているので

はないか、ともわたしはずっと考えています。

 

M18.Groovin’(2’40”)The Young Rascals    

-F.Cavaliere, E.Brigati-  Rhino / Atlantic 8122 79834 8

 

N  突然、ヤング・ラスカルズの「グルーヴィン」でした。これは文句なしに素晴らしい。

本当に「Sunday afternoon」、日曜日の午後の落ち着いた気楽な感じです。

今こうやって聞くと細かなリフやさまざまな楽器や効果音に改めて気付かされ

ます。それに較べると唄が未消化のようですが、これで絶妙なバランスが取れて

いるのでしょう。1967年のヒット曲でした。当時これを聞いて評価していた人

たちは、この国ですとごく僅かなポップス通だけだったでしょう。この後「ヤング」

を外してただの「ならず者たち」となり、「自由への賛歌」を歌い出した頃か

ら、多少は知られるようになって行ったようです、彼らは。わたしもその時

に知りました。

一方この「グルーヴィン」、実はわたしには、こちらの仕様の方が馴染んでいま

した。

 

M19.Groovin’(2’40”)ブッカー T. & The MG’s  

-F.Cavaliere, E.Brigati-  ワーナー WPCR 27551

 

N  ハイ、ブッカー・ティーとエムジーズで同じ曲、「グルーヴィン」でした。これは子供の頃

毎晩聞いていたラジオの帯番組のコマーシャルの時の背景音楽に使われていて、自然

と耳に馴染んでいたのです。もちろんブッカー・ティーたちの演奏とは知る由もあ

りません。はたち前にベスト盤で出会ったときは感動しましたね。そしてこれ

を選んでくれたラジオの裏方の人には、深い感謝の念を覚えました。今ここで

もう一度、ありがとう。

 

M20.Easy(4’42”)The Commodores      

-L.Ritchie- Motown 3746363582

 

N  ザ・コモドアーズで「イーズィー」でした。これのキイワワードは「easy like Sunday

morning」です。西洋では日曜日はただのお休みではなく、特別な曜日です。

朝、教会に行って礼拝を済ませ、その後「Sunday afternoon」をゆっくりと

過ごす。午前中も午後も「easy」なのです。この「easy」は「安易」とか「簡

単」ではなくて、「穏やかで静かな」でしょう。明日の日曜日、「easy」にお

過ごし下さい。

では「Sunday morning」が出てくる歌をもう1曲、

「マック・ザ・ナイフ」、エラ・フィッツジェラルド、1960年のベルリンでの実況録音です。

 

M21.Mack The Knife(4’39”)Ella Fitzgerald  

-B.Brecht, K.Weil-  Realgone Jazz RGJCD315

 

M22.Daniel(3’52”)Elton John         

-B.Taupin, E.John-  Polydor 314 512 532-2

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  戯曲「三文オペラ」からクルト・ワイル作「マック・ザ・ナイフ」、エラ・フィッツジェラルドでした。

ボビ−・ダーリンの軽快なヴァージョンが有名ですね。スティングのもありまして、これ

が彼の性格にぴったり合った良い出来。企画アルバムで世に出てましたが、正規

の盤には納められていないのかな。

最後はエルトン・ジョンの「ダニエル」。スペインヘ旅立ってしまう兄貴分を慕って唄わ

れる渇いた感傷の歌です。ずっと好きでした。1972年の発表ですか。ウーン。

先週告知した「第49回東京都民俗芸能大会」の入場整理券、貰えた人いま

すか。「舞台で踊りたい」という人は「幻」ワツシまでどうぞお申し出下さい。

こちらで詳細をご確認下さい。https://tomin-fes.com/list/mingei.html

また、2月18日には両国の回向院で「ほくさい音楽祭」という催しがあり

まして、こちらでもオンドDJのターンテイブルで河内音頭が踊れますよ。

詳細はここです。http://www.toppingeast.com/event/888/

瀬尾龍一郎への感謝の会、少しづつ、内容が決まりつつあります。こちら

からの呼びかけに、大勢の人たちから参加のお返事をいただいています。流

石、ウィーピング・ハープ妹尾隆一郎。以下ウエブサイト表紙をご覧ください。

こちらががウェブサイト。

https://bluesisalright.wixsite.com/thanks-senoh

ツイターはここです。

https://twitter.com/thanks_senoh

そしてフェイスブック。

https://www.facebook.com/thanks.senoh/

直接のメイルはこちらにどうぞ。

thanks.senoh@gmail.com

 

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/15dd1ec6618d8255ee7563e442731dfad51f7836

  ダウンロードパスワードは、70fqkp2j

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。


【幻】モーニン・ブルーズ 2018/01/27

mb180127

 

前TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。冷えますね。北国の少女は「リル〜、

リル〜」と元気なようですが、25日朝には家の台所の水道管が凍り付いて断水

となりました。薬缶の水でなんとか凌ぎましたが、ひょっとしたら生まれて

初めての経験かもしれません。翌26日には洗面所でした。残っていた風呂の

水で顔を洗う、これは初めてではないかも。さて今朝は・・・。皆さんのお

宅は如何だったでしょうか。

さて今朝の1曲目は、2週間先送りにして来た、これです。

「愛のランドロ—ド」、グラディス・ナイトとピップス。

 

M01.Landlord(4’29”)Gladys Knight & The Pips

-N.Ashford, V.Simpson-  Columbia 982735 2

 

N  澤田修を歌った「愛の大家さん」、グラディス・ナイトとピップスでした。これは先々

週、先週と使っていたコロムビア時代のベスト盤からです。実はこの収録曲の中で

一番好きなのがこの歌で、ずっとこれを最後に聞いて貰うつもりで用意して

いたのですが、いつも時間調整がうまくいかずに代打を送っていました。そ

れで今朝は先発メムバ、それも一番打者としての起用です。

ニック・アシュフォードとヴァレリー・シムプスンの作ったゴスペル感覚が濃い「ランドロ—ド」、

グラディス・ナイトとピップスでした。

さて今朝は、まず先週の「ラジコ事件」についてお話ししておかなくてはな

りません。これはわたしの全くの勘違いでした。メイル送受信、ウェブサイト閲覧止

まりのコムピュータ通信アレルギー患者が、間違えました。「触った事もない人間が迂

闊な事を言ってはいけません」というのは自分の事です。思わせぶりに「お

楽しみに」としたのも聞ける筈、という思い込みがあったからでした。二重

に迂闊でしたね。混乱させて申し訳ありません。

改めてお伝えします。中央エフエムは、ラジコでは聞く事は出来ません。放送局

に確認もいたしました。2月16日早朝は、地上電波あるいはサイマルラジオでお楽

しみ下さい。

おーたか様、この一週間落ち着かなかったのではないですか。大変失礼致

しました。

今回はこの手のシステムのコミュニケイションのやりとりの難しさを思い知りました。文

章能力があればいい、という訳でもないですね。日頃使い馴れている人たち

の常識が分らないこともありまして、ウヲーサヲーする事も多いここ数日です。パソ

コン塾に行かなくてはなりません。SNS学科試験を担当者に受けさせ、厳重注

意するという処分でお許し下さい。

さて、先週リー・アン・ヲマックでお送りした「テイク・ザ・デヴォ−・アウト・オヴ・ミー」、

今朝はオリヂナルのジョージ・ジョーンズで聞いてもらいましょう。

「気から煩い出しとくれ」。

 

M02.Take The Devil Out Of Me(2’43”)George Jones

-G.Jones-  retro world BLUE178

 

N  先週お送りしたリー・アン・ヲマックのカヴァは単なる女版、と言ってもいい位に直接

的な形だった事が分るジョージ・ジョーンズのオリヂナル「テイク・デヴォ−・アウト・オヴ・

ミー」でした。尤も、アレンヂのしようがなかったのかも知れませんね、こういう

歌は。

もう一昨年前になりますか、安価で手に入れた6枚組のジョージ・ジョーンズ名

句集。こういう時には大変役に立ちます。同じ3枚目に面白いカヴァが入っ

ていました。

聞いて下さい、ハンク・ウイリアムズの名曲をカヴァしています。

「ヘーイ、グッドルキン」。

 

M03.Hey Goodlookin’(2’21”)George Jones

-H.Williams-  retro world BLUE178

 

N  ハンク・ウイリアムズ、1951年の「ヘーイ、グッドルキン」、ジョージ・ジョーンズのカヴァです。

これを1974年にカヴァしていた日本人がいます。残念ながら正規盤には収録さ

れず、「幻」トラックとなったのですが、21世紀のCD化の際にボ—ナスとして世に

出ました。

聞いて下さい、飯田雄一とオレンヂ・カウンティ・ブラザーズです。

「ちょいとそこ行くカワイコちゃーん」

 

M04.Hey Goodlookin’(2’21”)オレンジカウンティ・ブラザーズ

-H.Williams-  ケンロードミュージック AOCD 1006

 

M05.Night Train(3’48”)バーナード・アリソン 

-B.Allison- BSMF 2592

 

N  オレンヂ・カウンティ・ブラザーズで「ヘーイ、グッドルキン」でした。いいでしょう。横浜

は保土ヶ谷の田舎紳士、飯田雄一はとにかくセンスが良くって、この他にも沢山

の名曲をモノにしています、ほとんどはステレオですけど。

それに続けたのはジョニー、ルイス、アンド・チャーではなくて、ルーサー・アリスンの息子の

バナード・アリスンの「ナイト・トレイン」。最新アルバムからです。親父のル—サ—は80年代以

降のブルーズ界で台頭して来た男で、ブルーズをファンキ—に更新しながらこの世を去

りました。その遺志を継いだ息子のバナ—ド、最新作では21世紀のファンキー・ブル

ーズを聞かせてくれます。今の「ナイト・トレイン」は彼のオリヂナル。カッコいいですね。

アルバム全体にこんな感じで、ストレイトな音で時代の深層部を切り裂くような響き

です。

かと思えば、こんなカヴァも聞かせてくれます。

ブルック・ベントンでご存知でしょう、「キディーオ」。

 

M06.Kiddio(4’40”)バーナード・アリソン

-B.Benton, C.Otis- BSMF 2592

 

M07.Tricky Thing(4’30”)ジェシー・マルテンス・アンド・バンド

-unknown- BSMF 2595

 

N  バナード・アリソンの「キディーオ」に続いては、ジェシー・マルテンスというドイツの女性歌手。

先のバナードと一緒にラス・ブルーズ・キャラヴァンのメムバーとして世界を回っています。

ちょっとジャニス・ジョプリン的にも聞こえますが、真似をして悦に入ってるので

はないでしょう。モロにストレイトなブルーズを歌わずに、その感覚を自分なりに咀嚼

して、オリヂナル曲で勝負。今回の新作は特にそうです。表題曲「トリッキ・シング」

でした。英語にも不自然さがないですね。こういう音楽は現地語がなんであ

れ、英語詞で唄うのが当たり前になってます。ヨ—ロッパは大体都市部ならどこ

でも英語が通用しますから、その土壌の上に成立しているのでしょう。しか

し、この国は未だに違います。いくら芸名や音楽の題名をロ—マ字にして本人が

ガイジンのつもりになってもね。

では英語で唄う独逸人ジェシー・マルテンス・アンド・バンドの新作『トリッキ・シング』か

らもう1曲マイナ—・キイのナムバをお聞き下さい。

「アンダカヴァ」。

 

M08.Undercover(3’48”)ジェシー・マルテンス・アンド・バンド

-unknown- BSMF 2595

 

M09.Subway Blues(5’21”)イラナ・カッツ・カッツ

-unknown-  BSMF-2594

 

N  毅然とした男勝りのジェシー・マルテンスに代わってなんとも脱力的な、気の抜けた

ような女性の声が聞こえて来ました。イラナ・カッツ・カッツというアパラチア出のブル—ズ・

ヴォーカリスト / ヴァイオリニストです。写真で見ると、そうだな、まだ若いですよ。アルバ

ムはこれで3枚目ですから。

今回は『サブウェイ・ストーリーズ 地下鉄物語集』という題名で新譜を発表してい

ます。全編こういう唄い方なので、最初は愕然としますが、確かに魅力はあ

ります。別に非力ではありません。ヴァイオリンも何処となく頼りないのですが、

何故か印象に残りますね。

アパラチアというのは山脈の名前で有名な、ヌー・ヨークからミシシッピに下る北米東部

の広大な地域で、ほぼ孤立した山の中。アイルランド人が入植していましたから、

アメリカ合衆国の他の地域とは多少違う文化環境かも知れません。

そこに生まれ育ったイラ−ナ・カッツ・カッツは、地元の音楽文化を吸収しながらも、

ブルーズの魅力に取り憑かれて音楽活動を続けています。新譜が『サブウェイ・ストー

リーズ 地下鉄物語集』と題されていますから、都会へ出たのかな。

「地下鉄ブルーズ」に続いては、ルイジアナ生まれのブル—ズ・マンに捧げた

「トリビュート・トゥ・スリム・ハーポ」。

 

M10.Tribute To Slim Harpo(3’40”)イラナ・カッツ・カッツ

-unknown-  BSMF-2594

 

M11.Rooster Funeral(3’56”)ロン・ウッド・アンド・ロニー・レイン

-unknown-  BSMF 7547

 

N   イラ−ナ・カッツ・カッツ、「ハーポに捧ぐ」いいですね。しわがれ声でバリバリで唄うだ

けがブルーズじゃないのよ、というイラ−ナに耳を傾けましょう。あの音色の魔術

師、ロニー・アールも彼女を気に入っているようです。

今の「ハーポに捧ぐ」では雄鶏が鳴いていました。そしてその次にお届けし

たのは「雌鶏の葬儀」、ロン・ウッドとロニー・レインです。正式公開されなかった映画

「マホニーズ・ラスト・スタンド」のサウンドトラックからですが、その映画を知らないので何

とも言えません。いかにもサントラ的な場繫ぎシ—ケンスが殆どで、歌曲楽曲としての

体裁を整えているトラックは極く少なめです。この頃、1971年前後は、リード・ヴ

ォ—カリストのロッド・ステュアートがソロ活動で大当たりを取っていて、レギュラー・グループ、フェ

イシーズの活動は、特に録音制作で障害がありました。それで当てにならないロッ

ド抜きで、ロンとロニーがサウンドトラックの仕事を引き受けたようです。カチッと決まった

ヒット曲系は皆無ですが、ブリティッシュ・トラッド、ケイジャン、北米南部マウンテンなどの土着

音楽が好きだったロニー・レインの個性がジワーッと滲み出る感じ。ロニ—の憧れていた

憧憬が見えるようです。じっくり聴くと今の「ルースター・フューネラル」は、なかなか

に面白い構造をしていますが、かろうじてしっかりした形を保っている作品

がこれ位なので、他は推して知るべし。捉えどころのない音曲が続きます。

ただ他所の国から北米西部、南部を夢見た、先ほどのオレンヂ・カウンティー・ブサザ

ーズと相通じる部分が無きにしも非ず、です。

ロン・ウッドとロニー・レインによる映画「マホニーズ・ラスト・スタンド」のサウンドトラックから聞

いて頂きました。

 

M12.The Finer Things In Life(3’01”)O.B.McClinton

-J.Wearthrly- Stax / Craft CR00009

 

N  モロのトリカン、ここまで典型に徹したものも少ない、と思いきや、この唄い手は

黒人なんです。曲名は「ザ・ファイナー・シングズ・イン・ライフ」。昨年末に出ていた『ス

タックス・カントリー』という胸が時めいちゃうようなアルバムからです。

70年代の始めにスタックスは当時の経営者アル・ベルの方針で、カントリー市場に進出し

ました。その意図は定かではありませんが、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった

スタックス、何も怖い事はなかったのでしょう。その部門で最初に契約したのが今

のO.B.マクリントンでした。O.B.はR&Bの楽曲作家として、ジェイムズ・カー、クラーレンス・

カーター、アーサー・コンリー、ステイプル・シンガーズ等に作品を提供し、ある程度は売れてい

ました。古くは1965年のオーティス・レディングのLP『ソウル・バラッドを唄う』にも1

曲採用されています。そちらを聞いてみましょう。

「キープ・ヨ・アームズ・アラウンド・ミー」、オーティス・レディング。

 

M13.Keep Your Arms Around Me(2’54”)Otis Redding

-O.B.McClinton- Rhino / Atoco 8122 79827 4

 

N  オーティス・レディングで「キープ・ヨ・アームズ・アラウンド・ミー」でした。オ-ティスにかかっ

ては全てが彼の節で唄われてしまいますから、原曲の魅力を探るのは難しい

ところですが、O.B.マクリントンの書いた「キープ・ヨ・アームズ・アラウンド・ミー」は、南

部のソウル・バラッドとしては合格点です。しかしO.B.は根っからカントリー好きで、

チャーリー・プライドの成功を知り「そろそろ俺の番だろう」と信じていたそうです。

最初に出したシングル「カントリー・ミュ—ジック・ザッツ・マイ・ライフ」以降、5枚もLPを

出しましたが、どれも大成功したとは言えません。なにしろわたしですら、

彼の名前を全く知らなかった位ですから。先ほどの「ザ・ファイナー・シングズ・イン・

ライフ」は、当時売り出し中のカントリ—作曲家ジム・ウィザリーの作品でしたが、発売に

は至りませんでした。

さて『スタックス・カントリー』という素敵な表題のアルバム冒頭曲は、これです。

ベッキ・ブルーフィールドで「スウィート・カントリー・ミュ—ジック」。

 

M14.Sweet Country Music(2’59”)Beki Bluefield

-T.Lordi- Stax / Craft CR00009

 

N  ベッキ・ブルーフィールドで「スウィート・カントリー・ミュ—ジック」でした。もう少しキメて欲し

かったな。アーサー・コンリー位に、とは言いませんがね。

このアルバム『スタックス・カントリー』をレコ—ド店で目にした時は、この盤の上でスタックス

のR&Bとメムフィスのカントリ—が混じり合った、理想的な音楽が展開されているだろ

う、と想像を逞しくしましたが、お聞きのように収録曲のほとんどは、非常

に保守的な規格内カントリー・アンド・ウエスタ—ン音楽でした。制作はほとんどナッシュヴィル

で、外部プロデューサーにお任せだったのもその一因のようです。アル・ベルにとっ

てカントリーは音楽的な興味対象ではなくて、黒人主導で支配出来る筈の大きな白

人市場という商売上の目的でしかなかったようです。

 

M15.My Girl(2’41”)Danny Bryan

-W.Robinson, R.White- Stax / Craft CR00009

 

N  ダニー・ブライアンというメムフィス周辺では音楽関係者との長く深い交遊で知られた

男のカヴァ・ソング「マイ・ガール」でした。このトラックの制作にはサム・フィリップスの息子

も絡んでいますが、これも今イチだなあ。どれも生煮え、これがアルバム『スタックス・

カントリー』を聞いてのわたしの正直な感想であります。

さて、先週「ミスタ・ム—ンライト」で思い出した「ムーン・ドッグ」、今朝は打楽器の

即興アンサムブルを聞きましょう。おそらくヌ—・ヨ—クでの路上録音ですね。

「イナ・ドアウェイ」。

 

M16.In A Doorway(5’19”)Moon Dog     

-L.T.Hardin- ユニバーサル UCCO-5299

 

N  「イナ・ドアウェイ」、名称権闘争でアラン・フリードに勝ったムーン・ドッグ、ルイス・トーマス・

ハーディングの路上録音でした。

都会を歩いていると様々な音声に出会います。そこから想像力を働かせて

自分なりの音で画を描く、こんな事をムーン・ドッグはやったのだと思います。

そこに閃きを感じてレコ—ド制作を決断したプレスティッヂ・レイベルも偉い。だからこ

そ、今こうやって彼の音楽を楽しめるのです。

以前「現」時代も聞いて貰いましたが、ルイス・トーマス・ハーディングの作品をもう

1曲。ジャニス・ジョプリンが採り上げた事で有名な

「オール・イズ・ロンリネス」、今朝は内田裕也とフラワーズ。麻生レミのヴォーカルと石間秀

機のシタールでどうぞ。

 

M17.オール・イズ・ロンリネス(6’09”)フラワ—ズ    

-L.T.Hardin-  Pヴァイン PCD-72228/9

 

M18.Capim(4’58”)Manhattan Transfer

-Djavan-  Atlantic 81803-2

 

N  銀座のライヴ・スポット「メイツ」で収録されたシタールの音色から、一足飛びに地球の

反対側へ飛んで、ブラジルです。マンハタン・トランスファの「カピム」でした。

先週のジョン・ヘンドリクスのジョアン・ジルベルト歌曲集、わたしは大いに気に入って

ます。各楽曲がすぐに終ってしまい、必然的に全体の収録時間も短いのが物

足りないところですが、大したもんだなあ、という印象は変わりません。

寒い時のブラジル音楽も悪くないな、という連想で取り出したのがマンハタン・トラ

ンスファの『ブラジル』です。これはメムバのティム・ハウザーが「ブラジル」をインスピレイション

に制作したアルバムですが、別に全てが現地での録音という訳ではなく、今の

「カピム」もドラムスはジョン・ロビンスン、パカッションはパウリーニョ・ダ・コスタでした。ヴォ—

カルには作者のジャヴァンも入ってました。

ブラジルの土着的なヴォ—カル・ハーモニーは基本的に大人数で合唱の形になる事が普

通で、それを上手くマンハタン・トランスファ的に料理したティム・ハウザーの手腕は見事です。

決してボッサ・ノーヴァの雰囲気に依存していないところがね。と言っても実にティ

ムらしいのは、今の「カピム」でボッサ・ノーヴァの立役者スタン・ゲッツにソロを取らせて

いるところ。年期の入っている音楽ファンならば、ひと唸りでしょう。

では今朝はゲッツの参加したアントニーオ・カルロス・ジョビム作品を最後にお届けしま

しょう。

まずは「夢見る人」。スタン・ゲッツ、ジョアン・ジルベルト、そしてアントニ−オ・カルロス・

ジョビム。

「真夏のからすみ」ではなく「真冬のボッサ・ノーヴァ」です。

 

M19.夢見る人(2’34”)スタン・ゲッツ、ジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビン

-A.C.Jobim, G.Lees-  ポリドール  POCJ-9520/2

 

M20.ハウ・インセンシチヴ(3’24”)スタン・ゲッツ、ルイス・ボンファ、アントニオ・カルロス・ジョビン

-A.C.Jobim, V.D.Moraes-  ポリドール  POCJ-9520/2

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N   「真冬のボッサ・ノーヴァ」、最後は「ハウ・インセンシチヴ」、ゲッツとジョビムは変わらず

ルイス・ボンファが加わっていました。ゲッツねえ。この人には面白い話があります

が、それはまた暑くなってからお話ししましょうか。

 

さて来る3月17日、18日には、こんな催しがあります。

第49回東京都民俗芸能大会です。

これは「『都民芸術フェスティバル』事業の一環として、都内に伝承されて いる 民俗芸能のうちから、テーマごとに伝承団体を一堂に集めて、一般に公開し、都 の民俗芸能に対する理解と関心を高めるとともに、この大会を通じて民俗文化財の 保護育成、伝承意欲の高揚を図ることを目的とする」のだそうで、公演タイトルが 第49回東京都民俗芸能大会「はなふうりゅう花風流〜うたとおどりの競い」となっています。会場は池袋の東京芸術劇場プレイハウス。

ここになんと錦糸町の河内音頭大盆踊りが招かれたのですよ。「都内に伝承

されて」いるのですね、立派に。とは言え音曲は河内の物ですから、本場か

ら若手バリバリの音頭取り、地方(ぢかた、サイドメン、ウイメン)を呼んで、誇り高

きオリヂナル「錦糸町マムボ」を踊ってもらいます。わたしたち首都圏河内音頭推

進協議会としてはここで、都内の他の地域の民俗芸能を圧倒しようと企てて

います。どうぞ支援も含めお越し下さい。

とは言いましても無料入場整理券の応募受付が今月末の締め切りです。ギリ

ギリになってしまって済みません。https://tomin-fes.com/list/mingei.html

ちらですぐにご応募願います。また「舞台で踊りたい」という人は「幻」ワツシ

までお申し出下さい。優遇いたします。

 

さて、もうひとつ、昨年末に亡くなったブルーズ・ハーモニカ吹き妹尾隆一郎へ

感謝の会を催す事になり、わたしも裏方で働いています。以下ご案内いたし

ます。これについては詳細が決定され次第、ここでも告知いたします。

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/6000b0c75a1138470212fcb439e9767476d9de34

   ダウンロードパスワードは、rq4rkgenです。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2018/01/20

mb180120

 

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。

稀勢の里、休場ですってね。わたしは昇進直後の引き回しが、第一の原因

だと考えています。久し振りの日本人横綱だということで、各方面から注目

を浴びたでしょう。それは当然ですが前の場所で負傷しているのですよ。そ

れなのに相撲人気を煽る為に様々な催事に引っ張り出して、稀勢の里は休む

間もなかった。怪我を完全に直して横綱として始められなかった。四股名を

含めて力士の全権を管理している相撲協会の、先見のなさが現れています。

八百長の効かない格闘技ならば、何よりもまず身体です。稀勢の里は悔しい

だろうな。横綱にしておいて食いつぶす、という愚を働いた相撲協会。他に

も本質的な部分で問題を抱えているオーズモー、この後どうなりますか。

さてモ—ニン・ブルーズ、今朝も始めましょう。先週のリー・アン・ヲマック、早速のご

反応、ありがとうございます。どちらかと言えば怖そうなお顔で、わたしの

苦手なタイプの女性ですが、妙に惹かれるものがありまして、手に入れてから

しばしば聴いております。先週「かなりゴスペル的な部分が感じられる」とか

言ってました。今朝はモロにそのまんまのゴスペルをまずお聞き下さい。

「テイク・ザ・デヴォ−・アウト・オヴ・ミー」。

 

M01.Take The Devil Out Of Me(1’37”)Lee Ann Womack

-G.Jones-  ATO / PIAS ATO0412CD

 

N  「テイク・ザ・デヴォ−・アウト・オヴ・ミー」、リー・アン・ヲマックでした。ジョージ・ジョーン

ズの書いた歌で、「わたしの心から悪魔を追い出して下さい」と連呼し、最後

には「出てった、居なくなった、すっきりした」と祈りの効用で解決、極め

て単純な歌です。悲観と楽観が交差する極めてジョージ・ジョーンズらしい内容で

すね。来週はオリヂナルを聞いて頂きましょうか。

リー・アン・ヲマック次は今回のアルバム『ザ・ロンリー、ザ・ロンサム、ザ・ゴーン』の冒頭曲

です。わたしはこの響きから瞬時にゴスペルの香りを嗅ぎ付けました。教会で

大勢に唱和される形とは違いますが、北米深南部のカントリ—・ゴスペルの臭いがか

なり濃く漂います。あなたには如何でしょう。

「オール・ザ・トラボー」。

 

M02.All The Trouble(5’41”)Lee Ann Womack  

-L.A.Womack, W.Pajne, A.Wright-  ATO / PIAS ATO0412CD

 

N  リー・アン・ヲマックで「オール・ザ・トラボー」。これを1曲目に持って来た最新アルバム

『ザ・ロンリー、ザ・ロンサム、ザ・ゴーン』では今時珍しく煙草を指に挟んだモノクローム

写真がジャケットに使われています。何か意図するところでもあるのでしょうか。

さて次も先週1曲聞いて貰ったテキサスの紳士集団の演奏です。スタジオ・ジャムの

印象は何度聞いても変わらず。今朝はかなり長いヴォーカル曲です。

「シェイキン・オール・オーヴァ」。

 

M03.Shakin’ All Over(8’03”)The Texas Gentleman  

-F.Heath-  New West NW6407

 

N  「いいか早く終われ」と言いたくなるような長い演奏。何回か「ここで終わ

りだな」と思わせながら、また続く。この辺りもスタジオ・ジャム的です。タイトルを

叫ぶ所は他の曲にほとんど同じものがありますね、何だったけかな。他にも

「ワイルドで行こう」そっくりなリフが出て来たりしてました。特に決め事なしに

テキトーに音を出し合っていると、過去に聞いたような弾いたようなフレイズがどん

どん出て来るのでしょう。ですが、終了部分には冒頭のリフが繰り返されたり、

意外としっかり作られているようでもあります。決して洗練された高度な演

奏ではありませんが、聞いていて、思わずニヤニヤしてしまう、テキサス・ジェルメンの

「シェイキン・オー ル・オーヴァ」でした。

さて、テキサスには紳士たちもいれば遊び人たちもいます。

 

M04.Keep A Knockin’ But You Can’t Come In(2’01”)

Bob Wills and The Texas Playboys

-B.Wills-  Metro Select METRSL038

 

N  ボブ・ウイルスとテキサス・プレイボーイズで「キープ・ア・ノッキン、バット・ユー・キャーント・カム・

イン」です。このタイトルはリトル・リチャードの「キープ・ア・ノッキン」と同じ言葉遣いです

リトル・リチャードの方は「明日また出直せ」と続きますが、こちらは「入れないよ」

と繰り返すだけでした。

さてテキサスの紳士たち、遊び人たちを代表してもう1曲。

チェット・アトキンズで「カントリー・ジェルマン」

 

M05.Counyry Gentleman(2’12”)Chet Atkins

-C.Atkins, B. Bryant-  RCA / Budda74465 99673 2

 

N  いつ、何を耳にしてもその正確で端正な爪弾き方に心を洗われる思いのチェッ

ト・アトキンズで「カントリー・ジェルマン」でした。

さて、先週の蔦屋代官山店で行なわれた「DJ糸居五郎 深夜放送、このこ

ろの洋楽を語るトークショウ」にはたくさんの方々にお越し頂きました。ありがと

うございます。僅か1時間でしたのであまりたくさんの音楽をお届け出来な

かったのですが、そこは三枚連作『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ

−・ゴ−!』をお買い求め頂き、お楽しみ願います。

「一番気に入ったのは、どれ」と淳に尋ねられ、思わず出たわたしの答え

はヒューマン・ベインズの「ノー、ノー、ノー、ノーバディ・バット・ミー」。始まったら肝心のヴ

ォ—カルがすっ飛んでて慌てて調整、何て場面もありました。失礼。全編を覆う

フィードバック音も含めて、とてもカッコいいサイケデリック・ロックです。大好きです。

これのオリヂナルはご存知アイズリー・ブラザーズ。そちらを聞いてみましょう。

1964年のヒットで「ツイスト・アンド・シャウト」の延長線上にある、初期のアイズリーが得

意としたゴスペル・ロックンロ—ルです。こちらも充分にカッコいい。ベインズのカヴァは後

半のブレイク・パートからヒントを得て、そこを主旋律に持って来たようです。その

着眼点も正しい。

ディ・アイズリー・ブラザーズ、「ノー、ノー、ノー、ノーバディ・バット・ミー」。

 

M06.Nobody But Me(2’19”)The Isley Brothers  

-O.,R.,R.Isley-  Varese Sarabande 302 066 103 2

 

M07.Mr.Moonlight(2’39”)Dr. Feelgood & The Interns  

-R.B.Johnson-  Varese Sarabande 302 066 334 2c

 

N  アイズリー・ブラザーズの「ノー、ノー、ノー、ノーバディ・バット・ミー」に続けました、ダ

クタ・フィールグーッドとディ・インターンズで「ミスタ・ム—ンライト」、こちらもビートルズのカヴァし

たオリヂナル仕様がこれです。

タクシドライヴァ45979号からご投稿をいただきました。仰せの通りムーン・ドッグ

ズというのは、彼らがシルヴァ・ビートルズと名乗る前の彼らのグル—プ名でたぶん

伝説のDJ、アラン・フリードのラジオ番組「ムーンドッグ・ロックンロ—ル・ショウ」から取られた

筈です。その頃はジョニーとムーン・ドッグズだったんじゃないかな。その影響でし

ょうか、同名のロックンロ—ル・グループはこの国にもたくさん存在した筈です。もう

ひとり、本家ムーンドッグという路上現代音楽家もいましたね。とても興味深い

作品を生み出していました。久し振りに聞いてみたくなりましたが、今朝は

45979号さんのリクエストにお答えしましょう。

ザ・ビートルズ「ミスタ・ムーンライト」、本日の月齢は3です。

 

M08.ミスター・ム—ンライト(2’41”)ザ・ビートルズ   

-R.B.Johnson- 東芝 TOCP-71044

 

M09.ライク・ア・ローリング・ストーン(1’34)ボブ・ディラン

-B.Dylan-  ソニー SRCS 5503

 

N ビ—トルズに続いて大物の揃い踏み、ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」

でした。これは3枚組のブートレグシリ—ズに収められているデモ・ヴァージョンです。

例の「ラ・バムバ」論を披露した時に投稿で確か八王子60オーバ−さんから頂い

た投稿にもありました。原曲は4分の3拍子、ヲーツだったのですね。1991年

に発表されたこの非公式録音集にも「ここまで明らかにされなかったけれど、

当初この歌は4分の3拍子で書かれていた。『ライク・ア・ローリング・ストーン』はヲーツ

だったんだ」と特記されています。「こんな歌があるけど、どうかな」と、非

常にリラックスして唄い演奏してます。誰を前にしてるのでしょうか

 

M10.Whisper(4’35”)チャスティ・ブラウン  

-unknown-  BSMF  6130

 

N  メイヴィス・ステイプルズのような深みのある声で唄ってくれたのは、チャスティ・ブラウ

ン、1/26に本邦初登場ですが、本国アメリカでは既に6枚アルバムを発表しているそ

うです。かなり白い、ライトスキンと呼ばれる色の薄い肌の黒人女性。キュートな顔つ

きです。シンガ・ソングライタという事になるのでしょうが、力強い説得力に溢れた

唄が魅力です。楽曲全体の造りも宜しい。アルバム『シルエット・オヴ・サイレンズ』から

「ウィスパー」でした。

次はユーリズミクスのデイヴ・スチュアートが過去に発表したからデユーオ作品を集めてま

とめた『ナッシュヴィル・センションズ』からです。まずはジョス・ストーンと唄った、

「ピクニク・フォー・トゥー」。

 

M11.Picnic For Two(4’15”)デイヴ・スチュワート  feat. Joss Stone

– unknown –  BSMF  6032

 

N  わたしのデイヴ・スチュアートといいますと、猛女アニー・レノクスの尻に敷かれて言う事

に従っているような印象が強いのですが、ここでは自立した姿が見られます。

相手はみな著名な唄い手ばかりですが、デイヴ・スチュアートが媚びも背伸びもせず

に落ち着いて唄う姿勢には好感が持てました。

  『ナッシュヴィル・センションズ』からもう1曲、今度はアリスン・クラウスとの二重唱です。

「ドロウイング・イン・ザ・ブルーズ」。

 

M12.Drowning In The Blues(3’47”)デイヴ・スチュワート  feat. Alison Krauss

– unknown –  BSMF  6032

 

M13.ベアトリ姐ちゃん(2’22”)榎本健一 feat. 長沢

-Suppe, Y.Kobayasi, K.Shimizu-  東芝 TOCT-6019/20

 

N  突然のエノケン、中間部には可愛がっていた長沢純も一緒に唄っていた「ベアトリ

姐ちゃん」です。原曲はフランツ・フォン・スッペの作ったオペレッタ「ベアトリ—チェ」です。

「ベアトリ姐ちゃん」という題名から始まって、訳詞、うたの表情すべてに洒落

た感覚が溢れています。エノケンはカッコいいね。粋だよ。

なぜこの歌か、といいますと、来日した「核兵器廃絶国際キャンペ−ン」の事務

局長がベアトリス・フィンという名前で、瞬間的に連想したからです。世界唯一の被

爆国であるニッポンが、核兵器禁止条約の採決に出席しないという卑屈な方法で、

逃げ回っている現状は実に見苦しい。今回も「ベアトリ姐ちゃん」の会見申し入

れをアベは逃げてましたね。カンボーチョーカンは「日程調整がつかない」という説明

不足のリユーで、一緒に逃げてました。あんた達には信じてる事がある筈だ。そ

れを直接対面して話せばいい。自信も誇りもあるだろうが。逃げるなよ。

以前沖縄県知事が緊急の案件で急遽「来日」した時もアベは会わずに逃げた

ね、あの男。知事はその日に県内の公務を差し置いて、沖縄から飛んで来て

んだよ。その強い思いが分らないのでしょうか。ギワクのアキエと手エつないでタラ

ップ昇り降りしてましたね、一週間程前は。

ベアトリス・フィンと1月17日の国会議員との討論会での自民党議員の佐藤雅久

外務副大臣の発言は、完全に核兵器を容認しているものと同じです。聞いて

いて思わず「本気か」と確かめたくなりました。この国の核戦争肯定論はこ

こまで来ているのです。それを正しいと信じているなら、何故この意見を核

兵器禁止条約の採決の場で主張しないのでしょうか。相手がね、NPO法人の

代表という「平民」だからエラソーに本音を言ってんですよ。国連や世界各国家

の重鎮の前からは逃げてんのに、市井の人々の前では豹変する。代議士って

いうのは、そんなに偉いのかね。公務員より働かなきゃいけない大衆のゲボク

だろうが。

「北が一発打ってくれりゃあなあ」と、本気に考えている人間がマツリゴトを

ツカサドッているのです。「ベアトリ姐ちゃん」たちの願いを踏みにじる被爆国の民、

つまりわたしたち、アイ・アンド・アイ、さあどうしよう。

一方、わたしたちの中には、一般社会ミーディアでこんな中傷記事を書く人間

が居る事もお伝えしておきましょう。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180118-00005906-bunshun-pol

 

M14.No More Blues (Chega De saudade)(2’15”)Jon Hendricks

-A.C.Jobim, de Mrares, Hendricks, Cavanaugh-  Reprise 93624 8245-2

 

N  異質なヴォ—カル曲が続きます。「想いあふれて」という題名で知られるアントニオ・

カルロス・ジョビム作のボッサ・ノーヴァ曲、音韻の魔術師ジョン・ヘンドリクスがジョアン・ジルベ

ルトの歌を英語でヴォーカライズしています。彼の作品は殆どがジャズ曲ですから、

異色の1枚となります。1961年の発表、だいぶ目の付けどころが早いですね。

わたしはこの間レコード店で目にするまで存在を知りませんでした。収録されて

いるのは名曲ばかりですが、ポルトガル語でなく、それほどボッサ・ノーヴァ調では

ないヴォーカルが絡むとまた別の音楽のようにも聞こえて来ます。

ではジョン・ヘンドリクスのアルバム、『ジョアンに乾杯』からこれも超有名曲ですね。

「静かな夜」という英語の題名が付けられた「コルコヴァド」。

 

M15.Corcovado(2’23”)Jon Hendricks

-A.C.Jobim, Kaye, Lees-  Reprise 93624 8245-2

 

M16.Jive Samba(2’15”) Jon Hendricks

-Adderley, Hendricks-  Reprise 93624 8245-2

 

N  ジョン・ヘンドリクスのアルバム、『ジョアンに乾杯』から「コルコヴァド」に続けましたのは、

キャノンボール・アダリー作の「ジャイヴ・サムバ」のヴォーカライズです。やはりこういう音

の方がしっくり来ますね、ジョン・ヘンドリクスは。キャノンボールのは1962年の発表で

すから、こちらが初出作品になるのでしょうか。タイトルからしてヴォ—カル曲的で

す。

さて東亜細亜の港町をリル探しに飛び回っている途中で別のリルに出会いまし

た。エスタ・フィリプスです。フィリピン近海で見かけた、という噂を頼りに尋ね歩いた

結果、出会えました。リル・エスタ・フィリプスです。成人した姿は先週も見て頂きま

したが、今朝は「リル」がまだ正式な芸名についていた頃の録音をお聞き頂き

ます。

まずはアムプが火を噴きそうなエレキのソロが素晴らしい

「ザ・ディーコン・ムーヴズ・イン」、クライド・マクファタの居た時のドミノーズが一緒に唄

っています。1951年、リル・エスタ、16歳です。

 

M17.The Deacon Moves In(2’48”)Little Esther

-Ward, Marks-  Proper  INTRO CD 2090

 

N  ご機嫌なジャムプ・ブルーズ、「ザ・ディーコン・ムーヴズ・イン」でした。これはかな

り有名でダンス系のコムピ盤にもよく収録されて居ます。唄の上手さはさて置い

て、その表情がとても大人。時折り唄声に少女らしさが覗くのはご愛嬌。文

句なしの天才、「神女」ですね。リル時代の名唱を集めた、プロパーのこのアルバム

には、ジャケットに四葉の写真が配されています。それを見ると、本当に子供。

リルと付くのも分ります。

同じく 1951年、16歳での吹き込み。「ディーコン」よりも更に大人の情緒で

唄っています。

「サタデイ・ナイト・ダディ」。今度はリル・ウイリー・リルフィールドとのデューオです。

 

M18.Saturday Night Daddy(2’41”)Little Esther feat. Little Willie Littlefield

-Leiber, Stoller-  Proper INTRO CD 2090

 

N  さて「幻」鉄道、今朝の始発です。少女車掌が乗り込んでいますが、お手を

触れない様に願います。では中央幹線、出発進行。

「メインライナ」。

 

M19.Mainliner(2’37”)Little Esther

-Leiber, Stoller-  Proper INTRO CD 2090

 

N  リル・エスタ・フィリップス、「メインライナ」でした。さて今更ですが、これまで当鉄道会

社は「幻」電鉄でしたが、客車を引っ張る機関車はほとんどスティーム・ロコモーティヴ、

蒸気機関車でしたので、社名を「幻」鉄道と改めました。以降宜しく願いま

す。さてリル・エスタ・フィリップス、この時代はジョニー・オーティス一座の唄い手として活

躍していました。その関連でしょうか、リーバー・ストーラーの作品も多く唄ってい

ます。前の2曲もそうでした。そして、今年の干支に因んだあの歌も吹き込

んでいます。ソーントン叔母さんからちょっと借りたようですね。

湯煙夏原です、「狂犬」。

 

M20.Hound Dog(2’33”)Little Esther    

-Leiber, Stoller-  Proper INTRO CD 2090

 

M21.What Difference Does It Make? (3’51”)Tasha Taylor  

-T.Taylor- Pヴァイン PCD-24270

 

N  リル・エスタ・フィリプスで「ハウンド・トッグ」、一匹だけじゃなくて、何匹も居ました

ね。「ハウンド・ドッグズ」でしょうか。散歩途中に暴走してリ—ドを振り回されて

いるような感じでした。

続けてはエスタとも関わりの深いダイナ・ヲシントンの「恋は異なもの」からヒラメキを

頂いたような題名を持つ「ワット・ディファレンス・ダズ・イト・メイク」、タ—シャ・テイラ—。

2010年に発表された公式第一作『テイラー・メイド』からお届けしました。この

頃から最新盤『ハネー・フォ−・ザ・ビスケット』まで、彼女の基本的な音楽に対する

姿勢は変わっていませんね。7年前のこの作品も、良質なソウル・ミュ—ジックです。

既に自分が制作管理者、プロデューサーです。自分の唄を活かすという目的がはっ

きりしていて、「その位でいいわ」なんて判断はないようで、どれもテッテテキに

詰められています。それでいてちっとも窮屈ではないのは、大器ゆえでしょ

うか。そろそろ新しい作品も聞きたくなって来ましたね。今朝は『テイラー・メイド』

から、もう1曲お聞き下さい。

「オール・ディス・タイム」。タ−シャ・テイラ—に多謝。

 

M22.All This Time(4’28”)Tasha Taylor 

-T.Taylor- Pヴァイン PCD-24270

 

N  タ−シャ・テイラーで「オール・ディス・タイム」。でした。

ではタ—シャの父親、偉大なるジョニー・テイラーの書いた、と言いますかゴスペル普遍

の題材をとても上手に洗練させてジョニーが作った名曲も聞いておきましょう。

アル・グリーンです。「ガッド・イズ・スタンディング・バイ」。

 

M23.God Is Standing By(3’15”) Al Green   

-J.Taylor-  Right Stuff  72435-42679-2-5

 

M24.Hero(Wind Beneath My Wings)(3’40”) Gladys Knight & The Pips

-L.Henley, J.Silbar-  Columbia 982735 2

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  アル・グリーンの「ガッド・イズ・スタンディング・バイ」に続いては、今週もグラディス・

ナイト・アンド・ザ・ピップスでした。「ヒーロー」、「愛は翼にのって」というタイトルもあ

るそうですね。日本でも当たったのかな。わたしはマイティ・クラウズ・オヴ・ジョイ

が採り上げているのを聞いて知ったと思います。グラディス・ナイト・アンド・ザ・

ピップス、コロムビア時代のベスト盤からでした。

 

さて、中央エフエムでの生放送決定にたくさんの拍手、ありがとうございます。

2018年2月15日木曜日の24時、午後12時、つまり、二日が重なる一瞬、

2018年2月16日金曜日の0時、午前0時から、澤田「大家」修が3時間

で、その後の2時間がウツツ・モ—ニン・ブルーズです。

送信周波数は84.0メガヘルツ。受信機は万全にしておいて下さいよ。電池入っ

てますか。ラジコでも聞けます。設定は簡単。わたしにも聞こえます。

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/0d7d77ef51f90996f42669f1aa73b89bed4f0d5d

   ダウンロードパスワードは、bh1mjzj4です。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2018/01/13

mb180113

 

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。今日は代官山蔦屋で

「DJ糸居五郎、深夜放送、このころの洋楽」を語るトークショウ当日です。

かなり会場が広いですから、みなさん、挙ってお出掛け下さい。淳は深夜

放送グッズを持って来ると言っていますけれど、何があるのかなあ。あの頃か

らずっと持っていたというのも凄いなあ。楽しみにしましょう。

さて先週リルで始まりリルで終った、というのは「ワツシの美学」、とのお言葉を

頂きました。有り難うございます。しかしながらあれは偶然で、まだ子供だ

ったが故に名前に「リトル」と冠を被されていたエスタ・フィリップスに気が付いただけ

でした。あ、「美学」と言っておけば良かったかな。わたしの場合、仕組むと

外す、無意識が評価されるという「悪い星の下に」生まれたようです。

エスタにつきましては、綴りの間違いがありました。投稿欄の日野さんのご指

摘通り、「Esther Phillips」です。失礼いたしました。「リル」に関してはチョーサ

チュー。銀座に舞い戻ったのは知らなかったなあ。歌舞伎町に流れたら逢えたか

もしれないのに。大勢のケメ子やヨーコが名乗りを挙げる前に、リルもたくさん居た

のですね。興味が膨らんでいます。いつかリル大会やろうか。生語りがいいで

すね。こういうアンサ・ソングの琴オーシューが丁々発止で行なわれていたのに、いつ

からこの国はこんなに窮屈になってしまったんでしょうか。答えは風の中に

舞っているのかも知れませぬ。

さてワツシ美学の集積所「幻」モーニン・ブルーズ、今朝もイヒョーを突いてこの歌から。

 

M01.The Cold Days Of My Life(4’21”)The Chi-Lites

-E.Record- Edsel / Brunswick DIAB 872

 

N  今年の冬は寒い。先週ちょっと暖かくなりましたが、また冷え込んで来てお

ります。年齢でしょうか着込んだり暖房を強くしたり、対策にオーワラワです。そ

んな折、台所のガス・ストーブが壊れてしまいました。ランキン・タクシー宅から頂いた

もので、もう20年以上使って来ました。さすがにお役御免で、新規導入を決

定、電気屋に探しに行ったのですが、炎が見えて上に薬缶を乗せられる形の、

言ってみれば最も単純な形のものが、今は当たり前じゃないのですね。結局

注文という事になってまだ届いてません。今週の朝は特に寒かったですよ。

そこで今朝の第一曲は「我が生涯の最も冷えた日」でした。ザ・シャイ・ライツ

です。去年からずっとフィ−チュアされ続けているシャイ・ライツ、年末にベスト盤をひと

りじっくり聴く機会がありまして、「やっぱりいいなあ」と再認識しました。

殆どの楽曲はユージン・レコ—ド作でして、その世界は大体ワンパ・ターン。淋しいよ

う、淋しいよう、と男がひとりでベソかいてるような内容です。その頂点が先

週の「たれかあの娘を知らないか」なのは、皆さんご存知の通り。そしてこ

の「我が生涯の最も冷えた日」もそれに続く出来映え、というか他の楽曲も

殆ど一緒、おんなじ主題です。

今のはシングル用短縮版。LP仕様は7分位の長尺で、特に大きな変化もなく、

延々と繋がって行きます。これがまた大変宜しい。今のではちょっと物足り

なかった。長尺版はCDになっているのかな。こんな風に徹底して、悲しく

苦しい胸の内を唄うユ—ジン・レコード、彼をワン・トリック・ポニーと称してはいけませ

ん。哀愁をこんなに沢山の形で表現してくれたのですから。さすが友人レコード。

昔、横田基地で彼らのショウを観た事がありまして、前半のクライマックスが、この

「ザ・コールデスト・デイ・オヴ・マイ・ライフ」でした。中間部の起伏に乏しい繰り返

しを延々と続けながら、司会進行を務めるマ—シャル・トムプスンが車のステアリング・ウィー

ルを操作する真似をしながら、「俺は今ドライヴ中だ。おや、テネシー州に入ったよ

うだ。ここにテネシ—から来てる奴は居るか」と呼びかけるんです。すると客席

から「おー、ここにいるぞ」と声が上がる。本土を遠く離れた駐留基地です

から、アメリカ全国の人間が集まっている訳でして、次には「ルイジアナ出身者はど

こだ」「ハーイ」と応答で盛り上がって行きます。

彼らの「シャイ」というのは「シャイ・タウン」、シカーゴの事ですから、「ウインディ・シティ」

と呼ばれるこの町を理解して付けられた邦題が「北風の中で」なのでしょう。

これも傑作ですね。「我が生涯の最も冷えた日」じゃお話になりません。シカーゴ

の灯火、シャイ・ライツでした。

さて年が明けけてから変則的に直接、「犬」に因んだリクエストを頂きました。

喜んでお届けしましょう。遠くで聞いてくれている池田小鹿さんのご希望で、

ザ・ビートルズ、「ヘイ、ブードグ」。

 

M02.ヘイ、ブルドッグ(3’12”)ザ・ビートルズ

-Lennon, McCartney- 東芝 TOCP-65300

 

N  LP『イエロ・サブマリン』から「ヘイ、ブードグ」でした。「レイディ・マドーオナ」に似た

ビ—トでしたね。いま気付いた。このPVは確か一昨年に発売されたDVDにも

入っていました。その時の印象は、ラリッたジョンの仕切る混乱したセッションのよう

だったのですが、こうやって聴きますと、随分しっかりと出来上がっていま

すね。「レイディ・マドーナ」のプロモーション・フィルムの画が、実はこの「ブードグ」を演

奏しているところだったとか、沢山の記録素材を持つこのグル—プにありがち

な事情が付きまとっているようです。わたしはいま聞きながら、何かの漫画

に出て来た「ラムプ」という名前の、警察犬ではなくて、犬の警察官を連想し

ていました。池田小鹿さんありがとうございます。

さて今のはジョンの犬、今度はポ—ル・マートニの飼っていた犬です。

「マーサ・マイ・ディア」。

 

M03.マーサ・マイ・ディア(2’30”)ザ・ビートルズ

-Lennon, McCartney-  東芝 TOCP-71050/1

 

N  ザ・ビートルズ、2枚組の内部分裂失敗作、俗称『ホワイト・アルバム』から、ポ—ル・

マートニの「マーサ・マイ・ディア」でした。これは重ねられた弦以外の全ての楽器をポ

—ルが演奏してるんですってね。珍しくもないけれど、全体の統一感は流石で

す。ハンター・デイヴィス著「ビートルズ」の初版口絵に当時の恋人ジェーン・アッシャーと一

緒に写っていた大きな毛の長い犬です。確か文中にも一度登場していますね。

ブルドッグとオ—ルド・イングリッシュ・シープドッグ、戌年に因んでジョン・レノンとポール・

マカートニの犬の歌をお届けしました。

次はジェリ−・リーバーとマイク・ストーラーの犬小屋で生まれて、ウイリー・メイ・ソーントン母堂

の下で育てられ、南部の勤労青年が愛犬家ロックンロール大会で優勝させた狂犬です。

 

M04.Hound Dog(2’17”)Elvis Presley    

-J.Leiber, M.Stoller-  RCA 07863 66050-2

 

原文

湯煙夏原破雲怒告

蔵院翁留沙汰異夢

湯煙夏原破雲怒告

蔵院翁留沙汰異夢

家憂延音場請裸人

縁能不連胴部魔隠

和漢朗詠文

湯煙ノ夏原ニ、雲破レテ怒リ告ゲル

蔵院ニ翁留マル沙汰、夢異ナリテ

家ハ憂イノ音ガ延ビ場ヲ裸人請ケ

縁能ワズ連カヌ胴部、魔隠レタリ

 

N  エルヴィス・プレズリの「ハウンドグ」でした。上に揚げた漢詩は、その昔、博多で

詠まれていたというこのロックンロ—ル曲の歌詞とその読み下し文です。一部不詳で

して、完全ではありませんが、参考までに見てもらいました。森田一義氏の

ご協力、ありがとうございます。

さて新年ですから新しい音楽も聞きましょう。昨年末の発売でしたね。わ

たしは今年になってから手に入れました。

リ—・アン・ヲマックで「シャイン・オン・レイニデイ」。

 

M05.Shine On Rainey Day(3’18”)Lee Ann Womack

-B.Cobb, A.Combs-  ATO0412CD

 

N  北米カントリ—界の、もう中堅どころになるのかな、リ—・アン・ヲマックの新譜『』か

ら「シャイン・オン・レイニデイ」でした。ちょっと線の細い感じですがなかなかどう

して、しなやかで強靭な唄いぶりですね。演カントリー歌手とは違って、シンガ・ソン

グライタ的な側面を強く持っているリ—・アン・ヲマック、アルバムからは割と濃いゴスペル

色も感じられました。いずれまたお届けしましょう。

さて同じく北米はカントリー・ミュ—ジック・ステイト、テキサスからの新譜です。ダラスを本

拠地としているスタジオ・セッション音楽家の集団、テキサス・ジェントーメン、ジェルメン。これ

が自分達の名義では初めてのアルバムになるのかな。内容は一言で表現するのな

ら、スタジオ・ジャム。それをオーヴァ・ダビングで楽曲単位にまとめた印象です。ま

たゆっくり聞いて貰うつもりですが、今では得難い、というか70年代のロック・

アルバムは皆こんな感じだったなあ、という思いと共に聞きました。

今朝は冒頭の一曲「ハービー、ドゥービー」、スタッフの「フーツ」に似たモチーフが繰り返

されてます。

 

M06.Habbie Doobie(6’16”)The Texas Gentleman

-D.Creamer-  New West NW6407

 

M07.恋のほのお(2’51”)エジソン・ライトハウス 

-B.Mason, T.Macaulay-  ワーナー WPCR-17928

 

N  さて出ましたCD三枚連作『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ

−』、今日の生語り皿回しに備えて、当日のアサー漬けでおさらいです。

まずお届けしたのは、エヂスン・ライトハウスで「ラーヴ・グロウズ〜恋の炎」、流行り

ましたね。これにはわたしもひとつ思い出がありまして・・・あ、これは蔦

屋でお話しましょう。1970年ですね、日本で流行ったのは。イギリスのデッチ上

げグル—プ、衛士さん灯台。こうやって聞くと、手の込んだ造りで実に良く出

来てます。これで当たらなきゃ恥ってなもんです。

今朝も沢山のヒット曲をお届けますから、さっそく次へ行きましょう。まずは

柔らかな手触りの健全洋楽流行歌からどうぞ。

トレメローズで「サイレンス・イズ・ゴールデン」。

 

M08.サイレンス・イズ・ゴールデン(3’07”)トレメローズ    

-B.Crewe, B.Gaudio-  ワーナー WPCR-17927

 

N  最後の裏声無段階移動が良かったですね。貴乃花部屋親方はこの歌が好きな

んでしょうか。「沈黙はキン也」、トレメロ—ズでした。オリヂナルはフォーシーズンズなんです

っ てね。知らなかった。彼らのB面曲に目を着けたのは、デイヴ・クラーク・フ

ァイヴのメムバだったマイク・スミスだった、というのも余話として充分な事実です。

次もファルセトー・ヴォーカルで唄われます。

ウィッシュフル・シンキングの「ピーナッツ」

 

M09.ピーナッツ(2’20”)ウィッシュフル・シンキング  

-J.Cook-  ワーナー WPCR-17927

 

N  これもフォーシーズンズで有名らしいです。前の曲と同じく、ザ・ワイルド・ワンズが

「スタ−誕生」の原形「タレント・スカウト・ショウ〜あなた出番です」で唄っていたのを

覚えています。鍵盤楽器担当で5人目に入った天才少年渡辺茂樹、通称チャッピ

ーが得意のウラ声でリードを取ってました。わたしはウィッシュフル・シンキングというグループ

自体、このCDで知ったのであります。

あの忌まわしきハード・ロックの対極に出て来たようなソフト・ロックという概念は、

ひとつの特別な形のように捉えられていますが、若々しい新感覚を持ったポッ

プスの主流派だったのですね。加瀬邦彦のワイルド・ワンズはこの手のものを選ぶ

センスがとても良かった。ウィッシュフル・シンキングの「ピーナッツ」でした。

次も忘れられないですね。

ザ・シーカーズで「ジョージ・ガール」。

 

M10.ジョージ・ガール(2’17”)シーカーズ

-T.Springfield, J.Dale-  ワーナー WPCR-17928

 

N  「ジョージ・ガール」、ザ・シーカーズでした。大好きでした。イントロの口笛がなんと

も魅力的です。引っ込み思案で優柔不断な女の子に「しっかりしなよ」と元

気づける、義務教育で音楽の時間に唄われても差し支えない歌です。

13歳の初夏ですね、流行っていたのは。この歌も先の2曲と同じように、

日本人の唄でテレビから覚えました。木の実ナナと尾藤イサオの「ザ・ヒットパレード」

です。誰が唄っていたかなあ。槙みちるだったかなあ。シーカーズがオーストラリアのグ

ル—プだというのは、今日まで知らなかったです。メムバにカンガル−とコアラが居たか

どうか、今日の午後、淳に聞いてみましょう。ビージーズ以前に成功例があっ

たんですね。

ここまでの3曲どれも健全な洋楽流行歌で、それを好きだったというわた

しも、まだイーコだったのでしょうか。

次の歌は1966年と69年に日本でヒットした、と解説にありましたが、始めの

方は体験していません。69年の時はラジオでよく流れていて、唄い出しの「Have

You Ever Seen・・・」で現在完了形を頭に叩き込んでいました。

P.F.スローンで「孤独の世界」。

 

M11.孤独の世界(3’04”)P.F.スローン 

-P.F.Sloan-  ワーナー WPCR-17928

 

M12.青春の光と影(3’14”)ジュディ・コリンズ

-J.Mitchell-  ワーナー WPCR-17928

 

N  P.F.スローンで「孤独の世界」、そして以前ジョーニ・ミッチェルの仕様で聞いて貰った

「青春の光と影」オリヂナル・ヒット・ヴァ—ジョン、青い目のジュディ・コリンズでした。

当然ながら、こちらの方が売れ筋を意識した巧みな造りですね。これもラジオ

で何回も聞いたなあ。わたしがチャ—ト狂だったのはとても短い間でしたから、

多分スタンダ—ド化してから後の事だったように思います。

さて、CD三枚連作『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−』、の

第二集、第三集でお届けしている今朝の「幻」モーニン・ブルーズ、先週もお届け

したコマ—シャルなビート・ポップスを続けて参りましょう。

まずトミー・ジェイムズ・アンド・ザ・ションデルスの「モニー・モニー」

アーチーズで「シュガー・シュガー」

レーン&ザ・リーキングズ「ストップ・ザ・ミュージック」、以上の3曲です。どうぞ。

 

M13.モニー・モニー(2’51”)トミー・ジェイムズ・アンド・ザ・ションデルス 

-B.Bloom, R.Cordell, B.Gentrey, T.James –  ワーナー WPCR-17927

 

M14.シュガー・シュガー(2’45”)アーチーズ

-Barry, Kim-  ワーナー WPCR-17928

 

M15.ストップ・ザ・ミュージック(2’53”)レーン&ザ・リーキングズ

-C.G.Westlake, M.Subotsy-  ワーナー WPCR-17927

 

N  健全ビート・ヒット・ポップス三連発、今朝はトミー・ジェイムズ・アンド・ザ・ションデルス

の「モニー、モニー」、アーチーズで「シュガー、シュガー」、そしてレーン&ザ・リーキングズですね、

「ストップ・ザ・ミュージック」をお届けしました。

「モニー、モニー」は今でも充分にカッコ良いです。68年のヒットから20年位経った

頃、スキ—場のゲレンデ放送で耳にした事がありまして、その時も「カッコいいなあ」

と興奮しました。レイ・チャールズ「ワダイセイ」の白人十代仕様ですね。

「シュガー、シュガー」は子供向けアニメイション・テレビ番組の主題歌だったそうです。

全米全英で第一位獲得。日本で68年に発売された時からわたしも親しんで

いましたが、何と言ってもウイルスン・ピケットがフィラデルフィアで吹き込んだ仕様が気に

入っています。ジェフ・バリーが書いた原曲がいいからですね、きっと。立派な

大人の音楽です。

「ストップ・ザ・ミュージック」、解説では「湯原昌幸のスウィング・ウエストがカヴァ−して

いた」とありますが、わたしの記憶は萩原健一のテムプターズですね。LPに入れ

てた筈です。「ストップ・ザ・・・」と誰でも分る英語の表題を連呼する時に、

リズム・ブレイクがあるでしょう。ここで客席から「キャーッ」と来るんです。当時の

お約束です。ショーケンが何かポ—ズで特別な見栄を切るのかな。今のレーン&ザ・リー

キングスのには、この「キャーッ」がないもんだから、何か物足りないのですよ、ハイ。

歌はダンスにジョノカを連れて行ったら他の男に獲られた、という「テネシー・ヲーツ」

と同じく、これまた永遠の主題を持っています。完奏の最後は、エレキのアーミング

でキメて欲しかったですね。

さて先ほどは英語の現在完了形記憶法が出て来ましたが、今度は世界地理

の時間です。イギリス北東部第一の工業都市は、ヌーカソー、ニュ—カッスル。大きな港を持

っている事から、試験前には「入荷する」なんて風に覚えませんでしたか。

一方、 次に唄われるふたつの都市は鉄道で繫がれていて関係が深く、繊維

製品を中心に19世紀のイギリス経済を支えた事で知られています。

ではお聞き下さい。ピンキーとフェラスで「マンチェスタ—とリヴァプール」。

 

M16.マンチェスターとリヴァプール(2’18”)ピンキーとフェラス  

-Popp, Marnay, Fishman-  ワーナー WPCR-17928

 

N  これは本国では全くヒットしていないそうです。世界中で知られていると思っ

ていましたが、分らないもんですね。中学校の社会科学習にも多大なる貢献

をした、ピンキーとフェラスで「マンチェスタ—とリヴァプール」でした。

さて次の2曲はいずれも当時のグループサウンズのシングル曲にもなりました。

1曲目めはザ・ジャガーズ、そしてカーナビーツのカヴァ、覚えてるかな。続けてど

うぞ。

 

M17.キサナドゥの伝説(3’34”)デイヴ・ディー・グループ

-A.T.Blaikley, K.Howard-  ワーナー WPCR-17927

 

M18.オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ(3’00”)ベッドロックス  

-Lennon, McCartney-  ワーナー WPCR-17928

 

N  デイヴ・ディー・グル—プというのは日本だけの呼び名で、本当はデイヴ・ディー、

ドージ−、ビーキー、ミック、アンド・ティッチだ、というのは某英国人から教わりました。

ジェフ・ベック・グループも、本当はジェフ、ミック、ロニー、ニッキー、アンド・ロッドだった、

というのは聞いた事がありませんです。

このグル—プの前の曲「オーケイ」はロシア民謡をアレンヂしたと言われ、このモンゴルに

あったとされている歓楽の都を唄った「キサナナドゥの伝説」は、何故か最後に「オ

ーレイ」と入りそうなスペイン / メキシコ調です。パツラ3本のマリアッチ調は、プロの仕事。

詳細不詳ながらワ—ルド・ミュ—ジックの祖です。

1968年の発表直後に何故か姉が瞬間的に魅了され、ドーナツ盤を買って来て

ました。ただ、わたしの方が長く聞き続けましたね。貴重なシングル・レコ—ドで

すから。かなり刺激的な鞭の音が効果音として入っていますが、ジャガ—ズの

方はこれがショボくてね。ヤング720に出て唄ったときは岡本信がしきりに鞭を

振り回すものの、音は全く聞こえず可哀想でした。「おお、愛に生きて死のう、

あなたを連れて行きたい遥かなキサナドゥ」という唄い出しだった筈です。

時は流れて1980年、同じ綴りが「ザナドゥ」と読み換えられ、映画で大ヒット。

六本木には同じ名前のディスコもありましたね。急にお洒落になっちゃった。わ

たしは一貫して「木更津」で通しました。デイヴ・ディー、ドージ−、ビーキー、ミック、

アンド・ティッチ、「木更津の伝説」でした。

その次「オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ」はママレイドのカヴァの方が日本では有名で

しょうか。アーサー・コンリーのも良いですね。「オバディ・オバダ」なんて発音でね。

このベッドロックスのも日本で当たったそうです。ドラムスがいいですね。確実なビ—

トだ。何て奴だろう。

カーナビーツのカヴァは「デズモンド」と「メアリ」を、「太郎」と「花子」と置き換え

て、アイ高野が唄ってました。

さて、先週末に古くから唄っている人間と長い話をしました。相手はそ

の昔、京都のディスコに出ていて、その頃からブルーズ音楽を志していたのですが、

憧れのスローものを唄い出すとヤクザのマネイジャがすっ飛んで来て、「他のもっと踊

れるのにしろ」と迫られたそうです。そして毎晩、最後にこれを演奏しない

と帰して貰えなかった、と言って教えてくれたのが、この曲です。

 

M19.ヴィーナス(3’34”)ショッキング・ブルー

-R.V.Leeuwen-   ワーナー WPCR-17927

 

N  永遠のヒット曲「ヴィーナス」、ショッキング・ブルーでした。オランダのグル—プでしたね。「帰

してもらえなかった」というと、毎晩演るワケだ。ブルーズを指向している人間

には辛いですね。心中お察し致します。80年代にバナナ・ラーマで2度目のヒットも

記録しています。イギリスのヌーウェイヴ・グル—プのひとつとわたしが見ていたバナナ・

ラーマがこれを唄った時には、大いに落胆致しました、ハイ。

さて遠い昔のヒット・メドリー、いかがでしょう。流行音楽界は十年一日ではあ

りません。今のチャ—ト上位曲とは、全く比較にならない物が並んでいます。た

だ、現在の欧米のチャ—トをちょっと真剣に聴いてみると、それほど音楽そのも

のは変わっていない、という事に気付きます。流行るか、流行らないかの表

層的付加価値は、その世界の中にいないとチンプンカンプンですが、人々に受け入

れられる音楽の要素自体は普遍のように思えます。酷いのはこの国の商業音

楽です。作り手、売り手の都合だけで発せれられている雑音ですね、ほとん

ど。時々訪れる携帯電話ショップが、店内音楽として有線放送でこの国の最新ヒッ

ト曲を流しているのですが、正直言って耐えられません。いつでも早く帰りた

い、ここから逃げ出したい、そんな思いが募って来ます。

それはともかく、2018年も明けたばかり。これから507年後のヒット曲はど

うなっているのでしょう、果たして・・・。

 

M20.西暦2525年(3’15”)ゼーガ−とエバンス 

-Evans-  ワーナー WPCR-17928

 

M21.誓いのフーガ(2’45”)フェアリー・ダスト  

-Hill, Cochrane-  UICZ-1435/6

 

N  ゼーガ−とエバンスで「西暦2525年」。全米一位獲得後、一切音信がないという

潔い一発屋の鏡です。そして原題を「2010年」という「誓いのフーガ」でした。

こちらはCD三枚連作『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−』に

は収められていません。「2525」との関連でどうしてもお届けしたかったので

図書館で借りて来ました。内容は「43年先の2010年、わたしたちはまだ愛

し合っているだろうか」といった、割とフツーの愛の歌でした。その2010年を

通り過ぎてしまった現在、作者、実演者に問いかけてみたいですね、「愛しあ

ってるかい」と。それから今、聞いていて感じました。バッハの音楽は結構残

虐ですね。

さて、『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−』の第二集、第三

集、如何でしたか。この三枚連作には、懐かしいR&Bも沢山収録されていま

すが、今回は半ば意図的に避けてお届けしました。その訳は、自分自身もこ

れが出なければ生涯聞かなかった筈のヒット曲をもういちど確かめたかったか

らであります。これまでにかなりの回数を通して聞いていますが、全然飽き

なかっ たですね。昔のヒットのオムニバスに共通して漂う古びた印象もない。通し

て聞いていると気分が上向きになると言いますか、まだハ—ド・ロックに汚染され

ていないし、エルモア・ジェイムズの洗礼を受ける前のハツラツとした十代前半のワツシイサ

ヲになっている自分を感じました。一方、何の進歩成長もしていない自分もそ

こ居ました。昔話もいろいろ長かったですね。だから年寄は嫌われる・・・

あ、お時間よろしいようで。

 

M22.オー・ハッピー・デイ(5’00”)エドウィン・ホーキンズ・シンガーズ

-E.Hawkins-  ワーナー WPCR-17928

 

M23.You’re Number One(In My Book)(5’12”)Gladys Knight & The Pips

-W.Raglin, W.Zimmerman, D.Meyers, L.Sylvers-  Columbia 982735 2

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−!』第二集、第三集から

お届けした今朝の「幻」モ—ニン・ブルーズ、最後はエドウィン・ホウキンズ・シンガーズの

「オウ・ハピー・デイ」、1969年全米第四位を記録したヒット曲です。大所帯のゴスペ

ル・クアイアです。トップ10入りした中で最も大勢の人間が録音に参加した楽曲と

いう記録を持っていなかったかな。こういうのは矢口清治が詳しい。

最後は『ゴ−・ゴ−・ゴ−!』とは関係なく、グラディス・ナイトとピップスの『ヨー・

ナムバ・ワン・イン・マイ・ブック』。コロムビアへ残した録音を集めたベスト盤からお届け

致しました。グラディスは、何時聞いても本当にいいですね。

 

本日のイヴェントのお知らせをここでもう一度しておきましょう。

2018年1月13日(土)、今日です。代官山の蔦屋、綺麗なところですよ。

「DJ糸居五郎、深夜放送、このころの洋楽」を語るトークショウ

三枚連作『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ  ゴ−・ゴ−・ゴ−!』

の制作者、宮治淳一の対談相手にワツシイサヲが出演します。

13時45分に開場して、14時から開始の予定。入場出来るのはこのCDを予約

あるいは購入した方先着100名様ゲンテー、急げ。と言ってもこの前の梅勇芸徒

みたいに一杯になってくれるかなあ。会場自体が広そうだし。

病的重度聴取者たちを招集いたします。蔦屋だよ、全員シューゴー。

詳しくは、蔦屋代官山店までお問い合わせ下さい。

〒150-0033 渋谷区猿楽町17-5

電話:03-3770-2525

event_daikanyama@ccc.co.jp http://real.tsite.jp/daikanyama/event/index.html

 

そして、関係皆様のご尽力で中央エフエムでの生放送、今年の第一回が決定し

ました。

2018年2月15日木曜日の24時、午後12時、つまり、二日が重なる一瞬、

2018年2月16日金曜日の0時、午前0時から、修と5時間です。

送信周波数は84.0メガヘルツです。受信機の調整をしておいて下さい。

45979号、2月16日早朝は、中央、江東、墨田周辺を流せ。

大家の修が2017年の優秀作品を並べるそうで、わたしはどうしようかな、

と思案中です。何か妙案ございましたら、お伝え下さいな。

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/bd3169149d1c99f338eb5f376d0b2756ac0f210c

ダウンロードパスワードは、wv8gxgbzです。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2018/01/06

mb180106

 

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。

2018年、明けました。おめでたい方にも、おめでたくない方にも、新しい

一年の始まりです。モ—ニン・ブルーズ、今年もお付き合い下さい。今日はもう六

日、新年のニチジョーが始まります。

さあ新春第一曲、まずはイヒョーを突くこれで行きましょう。

 

M01.Have You Seen Her(5’29”)Chi-Lites   

-E.Record-   Edsel / Brunswick  DIAB 872

 

N  シャイ・ライツ、「ハヴ・ユー・シーン・ハー」です。え、12月の歌ぢゃないの、という声

が聞こえますが、今年はこれで始めました。

未だ着手に至らない大編纂版「わたしが選ぶ1001曲」に、必ず入るこの歌、

12月には合計3回ほど皆さんにも強制的にお聞き頂きました。日毎に寒さが

厳しくなって来る年の瀬に、ひとりで聞いているとジーンと来ますね。正に名

曲、間違いなし。

年も改まった1月の最初にこれを持って来たのには、ちょっと訳がありま

した。ご存知でしょうが、この歌は作者ユジーン・レコードのこんな想いが詠まれ

ています。

 

   ひと月前までは雲雀のように幸せだった

   今あの公園へ行きひとり同じベンチに座る

   子供達が集まって笑いながら言葉を交わす

   でもそんな事じゃこの心は癒されない

   想い出から逃げられない

   何度やってみてもだめだ

   今日もひとりで言い続けてる

   きっとあの娘は帰って来ると

   ああ、叫びが虚しく響くだけだ

 

恋人を失った哀しみに耐えられなく、ただ彷徨い続けるひとりの淋しき男

の姿が描かれます。そしてこの次にあの有名な繰り返しが続けられます。

 

   何処へ行っても面影が浮かぶ

   街角に立っても映画をみても

   あの娘を見かけた事はないか

   教えてくれ、あの娘を見てないか

   

   冷たい風の中にあの声が聞こえる

   ラジオからの甘い歌を聞いた時さえ

   あの娘を見かけた事はないか

   教えてくれ、あの娘を見てないか

 

   何ゆえにあの娘は居なくなってしまったんだろう

   いつもすぐ側にいてくれたのに

   ここにひとりぼっちで取り残されてしまった

 

きっと皆さんも心の底に、思い当たる同類の出来事のひとつやふたつはあ

るでしょう。突然、何の前触れもなく去っていった最愛の人。追いかけよう

にも何の手掛かりもなく、ただ出会う人間に、見た事はないか、知らないか、

と訊ね続ける事しか出来ない・・・、泣かせますね。

この、居なくなってしまった恋人を探し続ける想いは古今東西、数多の芸

術芸能作品の主題となっています。そんな中で永遠の名作と言えば、ハンフリ—・

ボガートの「カサブランカ」でしょうか。先々週の「港のヨーコ、ヨコハマ、ヨコスカ」も同じ

ですね。その気になれば、他にいくらでも出て来る筈です。

そんな事を考えていたら、ある歌が浮かびました。

 

M02.上海帰りのリル(3’33”)津村 謙

-J.Tojo, M.Wakuchi-  キング KICM 8214

 

N 「上海帰りのリル」津村 謙、1951年のヒット曲です。これをわたしはずっとデ

ィック・ミネの歌だと信じていたのです。

西新宿のラジオ局で丁稚奉公をしていた頃、わたしは仕事を早く覚えたくて

自分の担当外の番組の制作スタジオにも出入りさせて貰っていました。あるドラマ

番組の制作者に面白い人がいましてね。テイプを巻き取る空リ—ルをデッキにかける

時に、決まって「リール、リール」とこの歌を口ずさむのです。時には例のひっく

り返し符丁で「ルーリ・・・」なんて言ってね。

その頃はテイプ・レコーダーが機材の主役ですから、もう何回も何回も「リール、リー

ル」が出て来るのですよ。このC調さがたまらなく可笑しい。実に馬鹿馬鹿し

いのですが、作業が終ってからスタジオを出て、ひとりでよく笑ったものです。

「たれかリルを知らないか」という行りが印象的な「上海帰りのリル」はそれ

以前から知っていまして、子供ながらにある種の感慨を覚えていました。そ

の頃から、てっきりこれはディックの歌だと信じ込んでいたようですね。今回シャ

イ・ライツの「たれかあの娘を知らないか」から連想して「そうだ、あれがある」

と閃いたつもりで、2017年も押し迫った頃にディック・ミネのアルバムを入手したら、

そこにあったのは「上海リル」という題名の楽曲でした。そして聞いてみたと

ころ、どうも違うんだな、これが。

 

M03.上海リル(3’49”)ディック・ミネ     

-A.Dubin, H.Warren, I.Tsuda-  テイチク TECE-3085

 

N  ディック・ミネ1924年のヒット曲で、「上海リル」でした。こちらの主人公「リル」は

上海在住。舞台はそこの日本租界でしょう。新天地を求めたか、本土を逃げ

出したか、ここに渡ったリルは夜の女。男は単身赴任中。日華事変が勃発する

前の、特殊任務を背負った諜報部員とすると情況はグッと盛り上がりますね。

まあ只のナムパ師かも知れませんが。彼が行きずりに出会ったリルを偲んでほの

かな恋心を唄ったのが、「上海リル」でした。ここでのディックの歌はほぼ完璧と

言って良い出来です。キャブ・キャロウェイもかくや、と思わせる程、限りなくバタ臭

い。終了部に付け加えられた半音進行のスリルは堪りません。元々は外国曲なん

ですね、これ。

さて戦後日本に帰って来た元シークレット・エ−ジェイントマンは、まだリルが忘れられず

に、探し続けます。あの街にいたらしい、という噂を聞きつけて訪ねたのが、

やはりミナト横浜だった訳です。「ハマのキャバレ—に居た」らしいのですよ。海を見

ているんですよ。

もうお分かりですね。東条寿三郎作詞、渡久地政信作曲「上海帰りのリル」

は「上海リル」の返歌だったのです。それも17年の長き間を、第二次大戦を挟

んでのアンサ・ソングでした。これにはわたしも感動しましたね。同じタンゴ調でと

ても品良くまとめられています。やられました。安価なDVDで売られてい

た同名映画も入手して観たくらいです。これは「クリフサイド」という横浜元町の

有名な、崖っ縁にあったナイトクラブが舞台になっていました。

「上海リル」と「上海帰りのリル」物語、如何でしたでしょうか。実を言いま

すと、この閃きは12月14日の梅勇芸徒での「生語り皿回し」の時に天から

降臨して来ました。年が変わったら早速、と決めていたのですが、こんな顛

末を迎えるとは思いませんでした。とても面白かったですね。「リル」というの

は 「little darlin’」の事らしい。「上海リス」ではありませんのでお間違えな

いように願います。

さてその「生語り皿回し」の時にファッツ・ドミノーに触れて「私の青空」はシング

ルで日本でも出ていてヒットしたんじゃないか、と話したら前の方に陣取った

R&B通の方から、「ありゃディック・ミネだよ」とのご指摘を受けました。「あ

あ、そうなのか」と手に入れたばかりのベスト盤を調べましたが入っていませ

ん。他には・・・と探したら、榎本健一の唄った「私の青空」がありました。

 

M04.私の青空(2’24”)榎本健一

-C.Tobias, S.Namishima, K.Enomoto-  東芝 TOCT 6019/20

 

M05.雨に消えた初恋(3’00”)カウシルズ  

-A.Komfeld, S.Duboff-  WPCR 17926

 

N  1928年、堀内敬三が訳詞した「私の青空」、エノケンの歌でお聞き頂きました後、

西の空に雨雲が発達しまして、突然の雨。そこにわたしの初恋は消えてしま

いました。

「雨に消えた初恋」1967年、牛も知ってるカウシルズでお届けしました。これ

は先々週から紹介している『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−!』

の第一集からです。12月27日に三枚連作で発売されたこのアルバムは、文句な

しの出来で、大変気に入っています。アルバムでは必要ないけれど、この1曲は

欲しいなあ、というのがズラリと並んだ楽しい企画です。

同傾向のオムニバス盤には、矢口清治たちポップス好きが続けている『僕たちの

洋楽ヒット』というシリーズもあります。こちらもなかなかに凝った内容で、今や

ここでしか聞けないトラックも沢山あって、わたしも見つければ手に入れていま

す。作品全体の印象はとても真面目で健全。ああ、こういう人たちが洋楽市

場を支えているんだな、という事実を思い知らされます。

それに較べるとこちらの『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−!』

は、もう少しテキトー、イーカゲン。選ばれた1曲、1曲に制作者の人格が反映してい

るようにも感じられますが・・・。

さて、制作者よりももっとテキトー、イーカゲンなワツシイサヲにはこの盤で初めて聞い

たんじゃないか、と思われる仕様も何曲かありました。そのひとつが、これ

です。

トーイズの「ラヴァーズ・コンチェルト」。

 

M06.ラヴァーズ・コンチェルト(2’34”)トーイズ  

-Linzer, Randell-  WPCR 17926

 

N  全米チャ—トで2位まで上がったヴァージョンの「ア・ラヴァーズ・コンチェルト」でした。

これはわたしも、全く知らなかったですね。黒人3人のガール・グループです。

曲目解説にもある通り、日本でよく知られたのはサラ・ヴォーンの歌でした。わた

しの家でも、姉が突然、この「ア・ラヴァーズ・コンチェルト」が1曲目に入っている

LPを買って来ましてね、「わたしはジャズ歌手になる」と宣言してしばらく熱

心に聞いていました。でもじきに放り出したので、すぐわたしの物になりま

した。フエルト張りの豪華仕様だったですよ、そのアルバムは。

 

M07.ラヴァーズ・コンチェルト(2’45”)サラ・ヴォーン

-Linzer, Randell-  TYCJ-60012/3

 

N  「ア・ラヴァーズ・コンチェルト」、やはりサラ・ヴォーンの歌は圧倒的ですね。終了部分の

ロングトーンの制御は信じ難い水準にあります。これには弦も入っていますし、明

らかにポップ市場を意識した造りですが、ヒット曲にはならなかったのかな。

わたしにとって、『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−!』

収録曲はその殆どがその昔ラジオで耳にしていた楽曲ばかりですが、先ほどの

トーイズのように知らない物に出会うと、音楽を聞く歓びもヒトシオ。結構な出来映

えです。

DJ糸居五郎の語りが入っているところも嬉しいですね。

 

M08.悲しき願い(2’27”)アニマルズ 

-Benjamin, Marcus, Caldwell-  ワーナー WPCR 17926

 

M09.バス・ストップ(2’54”)ホリーズ  

-G.Gouldman-  ワーナー WPCR 17926

 

N  DJ糸居五郎の語りに続けて、アニマルズの「悲しき願い」、そして 「バス・ストッ

プ」ホリーズでした。

アニマルズは日本でもスター・グループでしたね。「朝日のあたる家」、この「悲しき

願い」、そして「悲しき叫び」、どれもラジオから流れていました。特に印象的

だったのは、隣の兄さんのスタンド洗車に連れて行って貰ってカ—ラジオで聞いた

「悲しき叫び」です。これがサム・クックの「ブリング・イト・オン・ホーム・トゥ・ミー」だ

と知るの、はかなり後の事ですが、わたしにとっては劇的な出会いでした。

現在の公式資料ですとアニマルズは1965年に「悲しき叫び」を発表した事になっ

ていますが、もっと前のような気がするなあ。ひょっとしてサム・クックだったり

して・・・、まさか。

ホリーズは60年代中期イギリスのビート・グループでもコーラス・ハーモニーが別格的に美し

い。R&Bカヴァの選定も、ちょっと他とは違っていました。なんせグレアム・ナッシ

ュが居たからねえ。ハ—モニ—の相方、アラン・クラークとは小学校で席が隣だったそうで

す。この『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−!』の解説で知り

ました。

次はハーマンズ・ハーミッツです。「ヘンリ—8世君」、「ミセス・ブラウンのお嬢さん」はよく聞

いていた覚えがありますが、このアルバムに入っていた「見つめ合う恋」は、恥

ずかしながら、カーペンターズで知っていました。彼らも通常のビート・グループとは

ひと味違う音楽性でした。解説には他の英国グル—プが失速する中で人気グル—

プの座を護り孤軍奮闘した、というような事が書かれていますが、確か66年

に来日した際はお客の入りが悪く、「この手のグル—プはもう終わりだ」なんて

酷評を朝日新聞の夕刊で呼んだ覚えがあるな。

では「見つめ合う恋」、ハーマンズ・ハーミッツとカーペンターズで続けて聞いて貰いまし

ょう。

 

 M10.見つめ合う恋(2’36”)ハーマンズ・ハーミッツ 

-D.Black, M.London-  ワーナー WPCR 17926

 

M11.見つめ合う恋(3’04”)カーペンターズ

-G.Stephens, L.reed-  ポニー キャニオン  PCCY-10091

 

N  「見つめ合う恋」、ハーマンズ・ハーミッツとカーペンターズで続けて聞いて頂きました。

ここまで『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−!』第一集から、

ほぼ収録順にお届けしています。それでこんなに物語が繋がってしまうので

す。さすがラジオ番組を基本構成としているだけの事はあります。わたしの話

もつい長くなってますね。

50年前の生放送ですから、DJの発言には今ではとても考えられない、ア

ッと驚く言語が電波に載っています。そのひとつがこれ。

 

M12.いつも心に太陽を(2’44”)ルル    

-D.Black, M.lomdon-  ワーナー WPCR 17926

 

N  ルールを「出目狸」だって。凄いなあ。確かに60年代にはこういう身体的特

徴を揶揄した愛称が良く使われていました。すぐ浮かぶのはエロガッパ、これは

鳳啓介ですね。放送作家だった前田武彦はたくさんの誹謗的愛称命名で知ら

れていました。ナマズのオバさん、三日前のハムバーグなどありましたね。

子供の頃わたしの周りには「出目」と呼ばれている男がいまして、本当に

目が出てるんですよ。もちろん本人承認の仇名。授業中には教師からもその

ように指命されていました。「はい、次は出目、お前」とね。この間当時の学

友と話していてこの話題が出ましてね。お互いに何とも言えない笑いを抑え

るのに必死でした。ル—ルが「出目狸」というのは知らなかったなあ。

 

M13.君の瞳に恋してる(3’20”)フランキー・ヴァリ    

-B.Crewe, B.Gaudio-  ワーナー WPCR 17926

 

M14.かなわぬ恋(3’10”)アソシエイション  

-D.Addrisi, D.Addrisi-  ワーナー WPCR 17926

 

N  2017年モーニン・ブルーズ最終放送曲でもあった「君の瞳に恋してる」、オリヂナル

のフランキー・ヴァリで、そして52年振りくらいで聞く「かなわぬ恋」、ディ・アソシエイ

ションでした。これはグループサウンズのカヴァ演奏でしか聞いたが事なかったかも知

れません。元々は初代ジャニーズのために書き下ろされた曲だそうです。これも

解説からの引用です。凄い事実だなあ。それを知ってたのもまた凄い。

今の2曲とも穏やかな曲調のヒットでした。ではここからは60年代後半のコマ

ーシャルなビ—ト・ポップスを続けます。この辺の楽曲も今では埋もれてしまってい

てなかなか聞く機会がありません。この第一集後半で4曲続けてくれたのは

嬉しかったですね。そのまんまどうぞ。

 

M15.ハンキー・パンキー(2’51”)トミー・ジェイムス・アンド・ザ・ションデルズ  

-J.Barry, E.Greenwich-  ワーナー WPCR 17926

 

M16.ラ・ラ・ラ(3’07”)シャムロックス  

-Paul-  ワーナー WPCR 17926

 

M17.悪魔とモーリー(4’23”)ミッチ・ライダー・アンド・ザ・デトロイト・ホイールズ

-W.Stevenson, F.Long, J.Maracalco, R.Blackwell-  WPCR 17926

 

M18.ノー・ノー・ノー(2’52”)ヒューマン・ベインズ  

-O.Isley, R.Isiey, R.Isley-  ワーナー WPCR 17926

 

N  「ハンキー・パンキー」トミー・ジェイムス・アンド・ザ・ションデルズ

「ラ・ラ・ラ」シャムロックス

「悪魔とモーリー」ミッチ・ライダー・アンド・ザ・デトロイト・ホイールズ

「ノー・ノー・ノー」ヒューマン・ベインズ

いづれも60年代後半のチャ—トを賑わしたビ—ト・ポップスです。カッコいいね。「ラ・

ラ・ラ」はね体育の授業中に唄って教師から怒鳴られた経験があります。シャムロッ

クスがスウェーデンのグル—プだったという事も全く知りませんでした。「ノー・ノー・ノー」

も嬉しかったね。

 

M19.春がいっぱい(3’02”)シャドウズ   

-Bennett, Welch-  ワーナー WPCR 17926

 

N  さて今朝は来週の蔦屋代官山店での宮治淳一との生DJにも備えて三枚連作

の『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−!』を中心にお届けしま

したが、なんと1枚目だけで終盤まで来てしまいました。ここまで記憶を呼

び起こしてくれるなんて、凄い内容ですね。皆さんは如何でしたか。若い人

には聞いた事のない歌ばかりだったかも知れませんが、逆に新鮮だったんじ

ゃないかな。今こういう感触のヒット曲はありませんからね。この世から消えて

しまった歌謡曲と同じかな。来週も一夜漬けならぬ、朝漬けでちょっとおさ

らいする予定です。お楽しみに。蔦屋代官山店の生DJについては、後枠で詳

しくお伝えいたしますので、そちらをご覧下さい。

『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−!』から、今朝の最後は

シャドウズの「春がいっぱい」でした。

 

M20.When A Woman Loves A Man(2’51”)Ester Philips 

-C.Lewis, A. Wright-  Rhino / Atlantic  R2 72624

 

N  年を越えてもパーシー・スレッヂの「男が女を愛する時」を使ったテレビ・コマーシャル

が続いて流れています。わたしはとても嬉しい。今朝はその女性編、「女が男

を愛する時」、エスタ・フィリップスでお届けしました。先月も聞いて貰いましたね。

エスタを年末年始によく聞きました。まだ全体像を捉えるところまでは来てい

ませんが、時代の流れを乗り越えた、素晴らしい唄い手だった事は今更いう

までもないでしょう。

今のような気の効いたカヴァで彼女の才能は最大限に発揮されています。次

の実況録音仕様でもその魅力が充分以上に伝わって来ます。

ビートルズの「アンド・アイ・ラヴ・ハー」ならぬ「アンド・アイ・ラヴ・ヒム」。

 

M21.And I Love Him(6’27”)Ester Philips    

-J.Lennon, P.McCartney-  ワーナー WPCR-27598

 

M22.What A Diff’rence A Day Makes(4’22”)

-M.Grever, S.Adams-  Sony ZK 45483

 

N  「アンド・アイ・ラヴ・ヒム」、エスタ・フィリップス1970年、ロス・エインジェルズのクラブ「パ

イド・パイパ−」での実況録音でした。後半「ハ—トに灯を点けて」の行りを引用

しているところなんかが、実にエスタです。時空を超えた唄、演奏ですね。

続けましたのはクロスーヴァ時代にまた輝いたエスタの代表作、75年録音の「恋は

異なもの」です。当時エスタはLP1枚に尊敬するダイナ・ワシントンの持ち歌を必ず入

れているとも言われていました。ただこれは宣伝文句に過ぎない、というの

が私の判断です。確かに何曲かは吹き込んでいますが、毎LPに1曲という

程ではなかったのが実情。ただ、ダイナが唄で取り込んでいた、ブル-ズ、R&B、

ジャズという都会の黒人音楽領域を文字通り「クロスオーヴァ」させて行く感覚、能

力がエスタには備わっていて、時代こそ違えどもそこを上手に重ね合わせたのだ

ろう、と考えます。実際に発声、節回しは時にそっくりに聞こえますからね。

彼女のクロスオーヴァ感覚はそれ以前にも光っていました。大人になってからの

第一ヒット作は、カントリ—・ソングだったのです。1967年にR&Bチャ—トで一位、全米

ポップ・チャ—トでも8位に輝いた、「リリース・ミー」。

 

M23.Release Me(3’17”)Ester Philips

-E.Miller, W.Stevenson-  Rhino / Atlantic  R2 72624

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  「リリース・ミー」エスタ・フィリップス、いいですね。このヒットの頃、エスタにはまだ「Little」

が付いていたかも知れません。「リル・エスタ・フィリップス」ですね。日本でこの歌が

初めて流行ったのはエンゲルベルト・フムパティンクだった筈。そっちも長い事聞いてな

いなあ。どんなだろう。

今朝はすっかり『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴ−・ゴ−・ゴ−!』に

乗っ取られてしまいましたが、来週も第二集、第三集からお届けする予定で

す。どうぞお楽しみに。

 

関連イヴェント出演のお知らせをもう一度しておきましょう。

2018年1月13日(土)代官山蔦屋

   「DJ糸居五郎、深夜放送、このころの洋楽」を語るトークショウ

三枚連作『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ  ゴ−・ゴ−・ゴ−!』

の制作者、宮治淳一の対談相手にワツシイサヲの登場です。

当日は、13時45分に開場して、14時から開始の予定。入場出来るのはこの

CDを予約あるいは購入した方先着100名様ゲンテー、急げ。と言ってもこの前の

梅勇芸徒みたいに一杯になってくれるかなあ。会場自体が広そうだし。

みなさん、お願い致します。招集いたします、病的重度聴取者たちよ、

蔦屋だよ、全員シューゴー。

詳しくは、蔦屋代官山店までお問い合わせ下さい。

〒150-0033 渋谷区猿楽町17-5

電話:03-3770-2525

event_daikanyama@ccc.co.jp http://real.tsite.jp/daikanyama/event/index.html

 

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/33d0063090f1f379e4c9a39c70cad209c97114ad

     ダウンロードパスワードは、g9m5p3ibです。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/12/30

mb171230

 

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。今年、2017年最後の「アサー」です。

「街中が賑わうのはこれからもしれませんよ」というお便りを頂いています。

その通りでした。23日土曜日午後に新宿へ出たら凄い人並み。思うように歩

けませんでした。静かな年の瀬どころじゃないですね。今日と明日はどうだ

ろう。

毎年ね、この時期になると「来年こそ良い年でありますように」ってみん

な言うでしょ。ことしがまるで酷かったみたいに。でもね、それは悲しい。

そうやって願い事をして来年を迎えられるだけでも、今年は良かった一年の

筈です。つい叶えられなかった抱負、予定などを否定的に見て「今年はダメだ

った、だから来年を・・・」と考えてしまいますが、あまり欲をかかずに行

きましょう。

どんなに辛くても、誰にだって来年はやって来る。「良い年だった一年に感

謝、そして来年の末にも同じように再来年を迎えられるように良い年に」。

あ、鬼が大笑いしてます。

気楽に行きましょう、こんな感じで。

 

M01.My Toot Toot(3’30”)Rockin’ Sydney

-Simien-  Rhino R2 70946

 

N  12月14日の梅勇芸徒、もしくは倍憂迎門での生DJの時に最後のつもりで

回したのが、この12インチ・シングルでした。それが殊の外ウケまして、一番前のお

客さんはジャケットを手に「全部ひとりで演奏してんですね」と感慨深げでした。

それで終れなくなってしまい、またしばらく続いたのです。先々週のツイターに

ムジ日野さんが揚げてくれた動画、これが良かったですね。2回繰り返して観

ました。その場で付き合った演奏陣がみんなニコニコしてる。楽しい実演でした。

わたし自身も久し振りに聞きまして「いいなあ」と痛感しましたし、みなさ

んの暖かい反応がとても嬉しかった。毎週ビルボ—ド誌の到着を待ちかねて、

ブラック・チャ—トへの新規参入盤を探しにウイナーズへ出掛けていた頃が蘇りました。

さてその前、8日のチューオー・エフエムでの生放送の時に、澤田修が1000本ノックで

題材とした「スウィート・ソウル・ミュージック」には、こんなのもありますよ。これはロン

ドンでデニス・ボーヴェルと仕事をした時にもらった盤じゃなかったかな。他にも

R&Bのカヴァばかりが入った、向こう風に言えばラヴァーズ・ロック・アルバムです。

短い収録時間が玉にキズですが、アニマルズの「朝日のない町」なんか良かったな

あ。

さあ、今朝はレゲ調「甘く素敵な黒い音楽」、キング・クールです。

 

M02.Sweet Soul Music(3’23”)King Cool

-O.Redding, A.Conley,S.Cooke-  Vogue  74321193812 BM 650

 

M03.Tracks Of My Tears(3’01”)Smoky Robinson & The Miracles

-W.Robinson-  Motown 374636312-2

 

N  キング・クールの「スウィート・ソウル・ミュージック」に続けては、スモーキー・ロビンスン・アンド・サ

ザ・ミラクルズの「トラックス・オヴ・マイ・ティアーズ」です。昨年12月に頂いた、謎の女

グリ子さんからのリクエストにお答えしました。本当にこれは名曲ですね。詞曲、

編曲、演奏、ヴォ—カル・ハーモニー全てが素晴らしい。もちろんスモーキーの唄は別格な

出来映えです。

謎のグリ子さん、楽しんで頂けましたでしょうか。「ライク・ア・ローリング・ストーン」

余話、ありがとうございます。そうですね、最初は3拍子だったんですね。

そのテイクも公式に出てますね。持ってたなあ。確認して宮治淳一に伝えます。

あの時しきりに唸ってましたね、「これもかあ」って。俺は間違ってなかった。

さて先々週、ちょっと高速バスに乗る機会がありました。普段は居眠りをし

ているのですが、この日はとても良いお天気で、窓の外の景色をずっと眺め

ていました。途中パ—キングエリアで休憩した時にCDのワゴンセイルを発見。この高速

道路でのCD販売というのは侮れませんで、わたしは見つければ確認点検を

怠りません。邦楽国内盤が殆どですが、正規ル—トを外れた流通経路だからでし

ょうか、新品なのに価格がかなり安い。実は『ホテル・キャーフォニャ』も2年程前に

同じパーキング・エリアで手に入れました。この時買った一枚はこれです。

 

 

M04.Two Trains Running(3’50”)The Butterfield Blues Band

-Davis, Copyright Control-  ワーナー 20P2-2106

 

N  はい、ご存知バタフィールド・ブルーズ・バンドの「トゥー・トレインズ・ラニング」です。

名盤『イースト・ウエスト』からです。これの一曲目に収録の「ヲーキン・ブルーズ」をこ

の番組の前テ—マ曲に使っていますから、もちろん既に所有していますけれど、

破格値で見つけると「何かの時、誰かにあげよう」とつい買い込んでしまう

のは以前お話しした通り。問題は「何かの時」と「誰か」ですね。16歳の半

年間、毎晩3回は聞いていたバタフィールド・ブルーズ・バンドの『イースト・ウエスト』か

ら「トゥー・トレインズ・ラニング」でした。

このパーキングエリアではもう一枚、破格値で新品を入手しています。

 

M05.チェルシーの朝(2’30”)ジョニ・ミッチェル

-J.Mitchell-  ワーナー WPCR-7522B

 

N  ジョ−ニ・ミッチェルの「チェルシー・モーニン」、アルバム『青春の光りと影』からお届けしま

した。このアルバムは持っていなかったですね。タイトル曲以外はしっかり聴いてい

なかったです。「青春の光りと影」自体は1967年 にジュディ・コリンズが発表し

てヒットしていますが、作者ジョ−ニ自身のヴァージョンは1969年発表のこのアルバムに

収められていました。全曲極めて簡素な編成で演奏されているこの作品から

は、既にジョ−ニの狂気が充分に伝わって来ます。今の「チェルシー・モーニン」は非常

にクロズビ—、スティルズ、アンド・ナッシュ的な響きです。この頃はこの世界の人たち仲

良くて交流が盛んでしたからね。羨ましい時代です。

それでは表題曲を聞きましょう。「青春の光りと影」、ジョ−ニ・ミッチェルです。

 

M06.青春の光と影(4’30”)ジョニ・ミッチェル

-J.Mitchell-  ワーナー WPCR-7522B

 

M07.Jerusalem(1’53”)Faces

-R.Wood-  Waner Bros. 7599-26191-2

 

M08.Richmond(3’04”)Faces

-R.Lane-  Waner Bros. 7599-26191-2

 

N  ジョ−ニ・ミッチェルで「青春の光りと影」をお聞き頂いて、その後はフェイシーズの

「イエルサレム」、LP『ロング・プレイヤー』からです。トラムプ米大統領が突然イスラエルの「首

都」と認めた聖地。クリスマス、年を跨いで問題は片付きそうもありません。国連

決議に賛同した日本は大丈夫なの、アメリカに逆らって。そんな報道を耳にしな

がら、ふと『ロング・プレイヤー』の最後に収められていたこの曲を思い出しまし

た。たぶん題名に深い意味はないでしょう。ロン・ウドがひとりでスライドの練習

をしているようなトラックです。

その成果が次の「リッチモンド」に現れたのでしょうか。同じキイのモチーフを共有し

ています。フェイシーズの個性の側面を担っていたロニ—・レイン色が濃く出た、捉えど

ころのない魅力を感じさせる1曲です。レインが居た頃のフェイシーズは一筋縄では

行かない、入り組んだ性格の音楽集団でしたね。

ロド・ステュワートとロン・ウドが前に出るようになってからはかなり単純なロックンロ—

ル・バンドに変身しました。わたしはそちらも決して嫌いではありませんが、

それ以前の魅力には他では得難い味わいを感じていました。この「リッチモンド」

はそのひとつとして印象に残っています。

では、ロド・ステュワートが唄う単純なロックンロ—ル・バンドのフェイシーズも聞いて下さい。

ビッグ・ビル・ブルーンジーのブルーズ曲です。「アイ・フィール・ソウ・グーッド」。

 

M09.I Feel So Good(8’49”)Faces

-W.Broonzy-  Waner Bros. 7599-26191-2

 

N  ヌー・ヨークのフィルモア・イーストでの実況収録でフェイシーズの「アイ・フィール・ソウ・グーッド」。

後半にベタ乗りの8ビ—トに換えて煽るあたりに、このグル—プ絶頂期の魅力が

出ています。無責任な位に明るいロドの唄が素晴らしい。

さて、先月の「鉄砲光丸東京公演」には沢山のお運びを頂きまして、あり

がとうございます。その片付けが終ってから、帰りに大分前にDJをやった事

がある大久保のソウル・バ−「ストーン」に立ち寄りました。あそこのコレクションはかな

り充実しています。珍しい動画映像は愛好家が自発的に持って来てくれる事

もあるらしく毎回驚かされます。ジェイムズ・ジェイマスンがずっと弾いてるマ—ヴィン・

ゲイの実演実写には参ったなあ。この晩はなんとワイルド・チェリーの実演実写動画

を観る事が出来ました。大昔にソウル・トレインに出演したのを1回だけ観ています。

でもその時はレコ—ドの画ヅラ合わせで迫力がなかったので、今回のテレビ・ショウ実

演の動くワイルド・チェリーには興奮しました。トラの黒人管が二人、女声コーラスも含む

フル編成。その頃人前ではこの形でやっていたんでしょう。スラックスは全員ベルボト

ムのパンタロン。面白かったですよ。演奏曲は、もちろん「プレイ・ザット・ファンキ・ミュ

ージック」、わたしの目は釘付けでした。

 

M10.Play That Funky Music(3’10”)Wild Cherry

-Parissi-  Univwesal 556 408 2

 

N  “This Program should be played loud!”、 ワイルド・チェリーで「プレイ・ザット・フ

ァンキ・ミュージック」でした。ここには永遠のカッコ良さがありますね。「現」時代に

修が若いバンドのこの曲のカヴァを持って来て、それが殆どオリヂナル通りのカーボ

ン・コピーだったのも頷けます。

ダンスの音楽と言えば、八王子60オーバ−さんから、ディールの東京公演に行って

来た、というお便りを頂きました。ディール、ソーラー・レイベルのヴォーカル・アンド・インス

トゥルメンタル・グループです。ファンクという概念が一般化する頃の、少数に絞った編成

で電気的技術もかなり積極的に採り入れた新しいサウンドを創り出してました。

わたしも気に入っていて、応援していたつもりなんですが、このグループに

あのベイビ−・フェイスが居た事を、全く知りませんでした。これはお恥ずかしい。

いやはや。「トゥ・オケイジョンズ」のリクエストもあったので、手持ちを探したら、CD

でないんですよ。所属していたソーラーの原盤自体が今CDでは手に入り難いら

しく、以前出ていたコムピ盤などは中古で結構な値段が付いています。わたし

が同時代的に現在進行形で栄枯盛衰を体験したソウル音楽レコ—ド会社といえば、

まずはこのサウンド・オヴ・ロス・エインジェルズ・レコーズ、ソーラーになるでしょう。わた

しも何枚かでライナを書いていましたし。

最初はドン・コーネリアスをエクゼクティヴ・プロデュ—サ—に立てて、ソウル・トレイン・レコーズと

いう名前で始まったのかな。今回は辛うじて某所に残っていたディールのベスト盤

を入手して聞いてみました。ちょうどプリンスが市民権を得て、音楽の形を大き

く変えて行ったのに呼応するような存在でしたね。そこにベイビ・フェイスの才能

は大きく影響を与えている筈です。大変失礼しました。

そんな事もありまして、今夜は現在わたしの手許にあるソーラーの音源で、忘

年会代わりの大舞踏会と行きましょう。ゲット・ダウンのご用意を。

まずはこのレイベルの顔的存在でしたね、ウィスパーズです。

「イッツ・ア・ラーヴ・シング」からどうぞ。

 

M11.It’s A Love Thing(5’05”)The Whispers

-Shelby, Meyers-  Union Square Music 2CD5

 

M12Material Thangs(6’30”)The Deele

-Greene- Solar 72435-82078-2-8

 

M13.Midas Touch(3’48”)Midnight Star

-Watson,Watson-  Union Square Music 2CD5

 

M14.A Night To Remember(5’05”)Shalamar

-Meyers, Sylvers, Beard-  Union Square Music 2CD5

 

M15.Fantastic Voyage(4’00”)Lakeside

-Lewis, Shockley, Alexander, Beavers, Craig, McCain, Shelby, Wood, Stokes- Union Square Music 2CD5

 

M16.Two Occasions(3’55”)The Deele

-Babyface, Dee, Johnson-  Solar 72435-82078-2-8

 

N ソーラー年忘れ大舞踏会、

ウィスパーズ「イッツ・ア・ラーヴ・シング」

ディール「マティーリアル・サングズ」

ミドナイト・スター「マイダス・タッチ」

レイクサイド「ファンタスティック・ヴォヤーヂ」

そして 八王子60オーバ−さんのリクエスト、

ディール「トゥ・オケイジョンズ」でした。

サウンド・オヴ・ロス・エインジェルズ・レコーズ、如何でしたか。大体80年代中期のデ

ィスコという巨大なミーディアを意識していた頃のメイジャーなソウル・ミュ—ジックの典型です。

洗練された明るい楽しさが基本で、ヒップ・ホップ感覚に全てが駆逐される前の

最後の灯と言っても良いかな。興味深いのは、娯楽型非路上感覚的ラップを盛

り込んだダンス曲を、既にカッコ良く形にしている点です。複雑なアレンヂや高度な

演奏技術の先に、肉声が復活するという現象、嬉しいじゃア—リマセンカ。

今のラインナップには、わたし自身完全には満足していませんので、来年はソーラー

音源を掘り出す事も目標のひとつにしておきます。

 

M17.I Can’t Stand in The Rain(3’07”)Dee Dee Bridgewalter 

-M.A.Peoples,D.Maurice, K.B.Miller-  Sony / Okeh 889854506112

 

N   今年のベスト・アルバムという訳ではありませんが、年も押し迫って届けられた

ディー・ディー・ブリヂヲーターのアルバム『メムフィス・・・イエス、アイム・レディ』には、非常に

確かな手応えを感じました。正直に言うと、ディー・ディーの事を見直しました。

クロス・オーヴァ歌手の看板を外しかけてからの彼女が多少気になってはいました

が、こんな内実を伴った作品を聴かせてくれるとは、想像していませんでし

たね。ライナにあった「そう、確かに今のわたしはジャズの唄い手だ」という一

句が、今のわたしにはとても重たい説得力を伴って迫ります。

今朝はアン・ピーポーズの唄った、「アイ・キャント・スタンド・イン・ザ・レイン」でした。

そして・・・。

 

M18.Alone Again(Naturally)(4’04”)Ester Phillips   

-R.O’Sullivan-   Sony / CTI ZK 45483

 

M19.愛するあなたに(3’15”)レターメン 

-T.Randazzo,B.weintein, B.Crewe,B.Gaudio- 東芝 CR-2379

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  「アイ・キャント・スタンド・イン・ザ・レイン」、ディー・ディー・ブリヂヲーター。そしてそこ

からの連想で、この年末によく聞いていたエスタ・フィリップスで「アローン・アゲイン」で

した。ディー・ディーの新作の後、妙にエスタを思い出しまして、これまであまり良

い印象を持ってなかったCTI時代の作品も聞いています。彼女に関しては、

新年2018年早々にお話ししましょう。

そして2018年、モーニン・ブルーズ最後の1曲は、レタ—メンの「愛するあなたに」

でした。先日某「リサイクル」屋のほぼゴミ箱のような中から100円で買いました。

メドリーで「君の瞳に恋してる」が唄い込まれています。レタ—メンといえば、「ミスタ

論理」でしょうが、わたしは絶対にこれです。盤質もそれほど悪くなかった

でしょ。100円の割には。

 

さて投稿欄で緊急報告した、年明けイヴェント出演のお知らせをもう一度。

2018年1月13日(土)代官山蔦屋

「DJ糸居五郎、深夜放送、このころの洋楽」を語るトークショウ

三枚連作『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ  ゴ−・ゴ−・ゴ−!』

(ワーナー WPCR-17926/7/8)の制作者、宮治淳一の対談相手にワツシイサヲの登場です。

お正月は箱根駅伝も観ずに、この三枚を聴いてリロンブソーしときましょう。

当日は、13時45分に開場して、14時から開始の予定です。入場出来るのは

このCDを予約あるいは購入した方先着100名様ゲンテー、急げ。

詳しくは、蔦屋代官山店までお問い合わせ下さい。

〒150-0033 渋谷区猿楽町17-5

電話:03-3770-2525

event_daikanyama@ccc.co.jp http://real.tsite.jp/daikanyama/event/index.html

 

27日に蔦屋の公式サイトで告知後、個別に情報公開解禁でしたので、ちょっと

お伝えするのが遅くなりました。みなさん、お急ぎ下さいね。

 

先週の「ジュ・テーム」は「ジュテーム・モワ・ノン・プリュ」でざました。南欧方面担

当ヴェンテンさま、ありがとうございます。ジェーン・バ—キンの「ジ」が紛れ込んで

いたようです。

ここ数ヶ月、投稿欄が常連さまたちに占領されている趣ですが、ご意見ご

感想は広く皆様から募っております。異論、反論、誤りのご指摘なども含め、

広く会議を起こし万機公論に決すべしですので、どなた様もご参加下さい。

お待ちしています。

 

今年最後の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/c3f4ec1813003dd4073a0fe83515084dff63fc11

  ダウンロードパスワードは、rkuk16x5です。

今年もちょうど時間となりました。一年間ありがとうございます。皆さん

のお陰で、2017年もやって来れました。来年も面白くやって行きましょう。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

 

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/12/23

mb171223

 

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。

昨日は今年の冬至でした。日の出が6時46分、入りが16時32分。今日は

それより4秒ほど陽のある時間が長くなってます。もう昼間が延び始めてる

んだよ、みんな。春だよ。とは言え寒い日が続きます。お体大切に。

先週末にハーモニカ奏者の妹尾ウイーピング・ハープ隆一郎が亡くなりました。体調不

良で闘病中だったらしいですね。わたしにとっては、国内のブルーズ音楽家の

中でいつでも気持ちよく話せる珍しい存在、特別でした。歳を取らないとい

うか、昔から同じ外観、人間性。初めて観たのは六本木のロアビルの客寄せ

催事で演奏してた時です。ローラー・コースター名義だったかな。みんなボロみたいな

デニム着てて、汚くてね。吾妻光義がギタ—を弾いてた。全編シカゴ・スタイルのコピー

演奏に近かったけど、ちゃんと歌を分ってる、というのが伝わって来た。そ

れからだいぶ経ってあちこちで出会うようになり、仲良くして貰いました。

本人はお酒を一滴も呑めなくてね。それでも周りの酔っ払いと普通に付き合

ってた。いい男だったですよ。大阪で亡くなりましたが、東京でも多分この

後に何か行なわれる事になるでしょう。分り次第お知らせします。

まずは合掌。安らかにおやすみ下さい、セノーチャン。

さあ、久し振りの標準仕様、そして年の瀬、今年もうあと2回となってし

まった「ブルーズ番組ではない」猛人武流主です。今朝は看板に偽りなしで参

りましょう。

正に決定的なこの男、エルモ・ジェイムズ、「シェイキョー・マニメイカ」。

 

M01.Shake Your Money Maker(2’51”)Elmore James 

-E.James- Charly SNAJ 722 CD

 

N  エルモ・ジェイムズで「シェイキョー・マニメイカ」、冒頭で間違っている、というか全くい

い加減に始まった没試技「テイク1」も含めてお聞き頂きました。唄い出し前の

細かなコード・トリルが美しい。エルモと言いますと一発ゴリガン男のように捉えられ

ていますが、粗雑な録音セッションでもかなり細かな表現をしているのが聴き取れ

ます。そのひとつが今のコード・トリルでしょう。

さてこの「シェイキョー・マニメイカ」をそのまんまパクった大ヒット曲、と言えば皆さん

誰でもご存知のこれです。

ダウンタウン・ブギウギ・バンド、「スモーキン’ブギ」ナインティーン・セヴンティーフォ−。

 

M02.スモーキンブギ(2’54”)ダウンタウン・ブギウギ・バンド 

-T.Arai, R.Uzaki- 東芝 CA32-1205

 

N  1974年発売のダウンタウン・ブギウギ・バンド出世作「スモーキン’ブギ」でした。これ

を聞いて「シェイキョー・マニメイカ」じゃないか、と閃いた人は、まだこの国には少な

かったでしょう。だからパクれた、ヒットしたのでしょう。その3年も前から既

に原曲を自分たちのリパトゥワにしていた子供達、自称「日本で唯一の、ハ—ドロック

的じゃない本格的ブルーズ・バンド」で活動していたわたしたちが大いに憤慨し

たのは、言うまでもありません。

実際にはわたしたちも「シェイキョー・マニメイカ」はエルモ本人に出会う前にバタフィールド

の仕様を聞いていて、そっちをお手本にしていたんじゃなかったかな。エレクトラ

の『ワッツ・シェイキン』というオムニバス盤に入っていた筈です。お察しの通り、わた

しの所有物ではなかったですけれど。

毎回のようにお話ししていますが、エルモとの出逢いは1970年真夏の京都の

ロック喫茶でした。あの薄暗い空間に鳴り響いたスライド・ギタ—の三連符の衝撃。

その時からわたしの人生は変わってしまった。大袈裟な話ではなく、明白な

事実です。今わたしはエルモ・ジェイムズに何と言ったらいいのでしょう。感謝か

恨みか・・・。

 

M03.Dust My Bloom(2’47”)Elmore James 

-E.James- Charly SNAJ 722 CD

 

N  エルモ・ジェイムズ、「ダスト・マイ・ブルーム」でした。これが最初の、オリヂナル仕様と

いう事になるのかな、この曲をエルモは何回も吹き込んでますから。今のハーモニカ

はライス・ミラー、二代目サニー・ボーイ・ウイリアムスンですね。宇崎竜童を始めDTBWBの

メムバがどの程度ブル—ズを意識していたかは実感では分りません。「シェイキョー・

マニメイカ」もひょっとしたらフリートウド・マックからのヒントだったかも。ただし、今聞

くと実にオリヂナルで巧妙な造りになっているのが聴き取れます。上手い。こう

いうノヴェルティ調の物こそ真面目にしっかり作らなきゃダメだ、という鉄則を理

解出来てます。これは裏方の制作陣の勝利です。その正しい思想が、後日こ

のような傑作を生んだのです。

 

M04.港のヨーコ、ヨコハマ、ヨコスカ(4’35”)ダウンタウン・ブギウギ・バンド  

-Y.Aki, R.Uzaki-  東芝 CA32-1205

 

M05.ラ・バンバ(2’56”)ロス・ロボス

-adapted By R.Valens-  ポリドール POCD-1813

 

N   ダウンタウン・ブギウギ・バンドで「港のヨーコ、ヨコハマ、ヨコスカ」でした。いくつか気

になる所がない訳ではありませんが、ほぼ完璧な出来映えと言って良いでし

ょう。これは紛れもない傑作だ。

さて続けましたのはご存知「ラ・バムバ」。ロス・ロボスの演奏で、同名映画主題

歌としてお送り致しました。

実は12月3日のラジオ日本「名盤は泡」放送以来、「50年間ヒット曲ラ・バムバ

説」が水面下で話題になっているそうです。先週の三鷹「梅勇芸徒」のカウンタ—

では、毎晩「これもラ・バムバだ」、とネタの発掘が盛んに行なわれているそうで

す。沢山の事例が集まっているでしょうね。今朝はその「50年間ヒット曲ラ・バ

ムバ説」の、3日の放送でこぼれてしまった分を中心に具体的な裏付けを進め

ていきます。お付き合い下さい。

まずね、「50年間ヒット曲ラ・バムバ説」。これはわたしが提唱したのではなく、

米大手レコ—ド会社、ワーナー・ミュ—ジックの社長までに昇り詰めたダグ・モリスの言葉で

す。彼はその後ユニヴァーサル、ソニ—の要職を渡り歩いた、70年代以降の米大手レコ

ード業界の象徴のような人物なのですが、ご多分に漏れず若い頃に音楽を志し

て挫折、その後制作者として出直して、このような成功者となりました。

その突端となったのが、悲劇のプロデューサー、バート・バーンズの元での丁稚奉公

でした。バート・バーンズといえば、「ツイスト・アンド・シャウト」の作者です。彼も若い

頃になんとか音楽界で身を立てようと苦闘し、自信を持てる作品「ツイスト・アン

ド・シャウト」を持ってアトランティックに出向き、幸運にも採用となりました。ただ制

作進行は当時リーバー・アンド・ストーラー預かりのような立場で、アトランティックの制作周

辺雑務をしていた駆け出し時代のフィル・スペクター。元々の複雑な人間性と故郷を

遠く離れたヌー・ヨークの環境の違いに順応できず、調子の出ていなかったスペクタ—

はアトランティックの重鎮ジェリ−・植草甚一・ウエクスラーと、録音現場で混乱しながら陣頭

指揮。結局このバート・バーンズの決定的名作を滅茶苦茶にしてしまいました。

後日バートは大先輩ウエクスラーにこう言ったそうです。

「てめえがぶち壊しやがったんだよ」。

 

M06.Twist & Shout(2’07”)Top Notes

-B.Russel, P.Medley-  イースト・ウエスト  AMCY-25

 

N  フィル・スペクターとジェリ−・ウエクスラーがぶち壊した「ツイスト・アンド・シャウト」、トップノウツ

というグループ名義で、1961年に発表されています。

お聞きになってどうですか、これじゃダメだよね。ヒットは無理でしょう。原

曲の大きさが感じられない。「どうでもいいから、早く終ろう」なんて空気の

漂う敗戦処理セッションです。

吹き込みに立ち合って一部始終を見ていたバ—トは相当に悔しかった事でし

ょう。翌年に、自らの責任制作で同じ曲を見事ヒットさせます。これがアイズリー・

ブラザーズの、あの傑作「ツイスト・アンド・シャウト」でした。

その後もバートは楽曲作り、制作業務を続けひとかどの人物になります。そ

こに弟子入りしたのが、ダグ・モリス。そして彼の下で修行を続けるうち、モリス

はヒットの方程式を摑み取ります。それが「50年間ヒット曲ラ・バムバ説」でした。

早川書房から出版されている「誰が音楽をタダにしたか」の56頁にこの金言

「この50年にヒットした曲はすべて『ラ・バムバ』の焼き直しだ」、は出て来ます。

本書に於いてはそれほど重要ではない一句ですが、わたしにとっては我が意

を得たり。そこから今回のような調査研究が始まりました。

 

M07.Hold On Baby(2’29”)The Hockadays

-B.Russel, P.Medley-  Ace CDCHD 1178

 

N  「ホールド・オン・ベイビ−」、ザ・ハカデイズ1963年の作品です。ヒット状況は不明。

でも「ノー、ノー、ノー、ノーバディ、バット・ミー」のヒューマン・ベインヅが、シングルにしていな

かったかな。わたしは1967年にテレビ番組、桂小金治のアフタヌーン・ショウで彼らが

これを唄ってたのを観ています。来日公演宣伝のために出演したのでしょう。

その前にラジオの「オール・ジャパン・ポップ・トゥエンティ」にで突如参戦して来て、

アシスタント名目の娘が「『ツイスト・アンド・シャウト』に似てると思ったら、作曲者が同じ

なんですってえ」と構成者から渡された原稿を意図的な舌足らず調でボ−読み

してたのも覚えています。わたしの「50年間ヒット曲ラ・バムバ説」は、この時に

創案されたのかも知れません。

バート・バーンズはとても立派なプロデュ—サ—でして、R&Bとロックの受け渡しに多

大なる功績があります。白人なのに黒人に沢山の楽曲を提供していて、それ

がまた傑作ばかり。何度かロンドンに赴いて制作もしています。アイルランドのソウル歌

手ヴァン・モリスンに出会ったのもそんな時。まだ彼がビート・グループのゼムにいた頃

でした。バ—トはヴァンの人間性、才能にいたく心を動かされ、後に本格的に彼

を支える計画まで建てます。バ—トは明らかに次の時代の音楽の姿を考えてい

たのでしょう。初めてヴァンに出会った時に提供したのが、あの「ヒア・カムズ・

ザ・ナイト」。そして同じ楽曲をグラスゴウから来た十代の少女、ルールにも唄わせた

のです。

 

M08.Here Comes The Night(2’51”)Lulu

-B.Russel- Ace CDCHD 1178

 

N  「ヒア・カムズ・ザ・ナイト」、ル—ルでした。ヴァン・モリスンが唄ったビ—ト・グループ、ゼ

ムの仕様とはだいぶ趣が異なっていますね。ル—ルは後年、謙虚にヴァンの方が上

手く唄ってると語っていますが、秀逸な出来である事に差異はありません。

今のは「ラ・バムバ進行」ではなかったですね。ただ単純ながら印象的なモチ—

フを繰り返すのはバ—トに共通する作風で、これは北米黒人ゴスペル音楽からの影

響とわたしは見ています。違うかな。

さて、今イギリスのエイスから『バート・バーンズ物語』という編集盤が第一集、第

二集と出ていまして、これを通して聞いていると、2曲に1曲は「ラ・バムバ

進行」が出て来ます。流石に全編そのまんま、というのは年代を経るに連れ

て影を潜めて来ますが、部分的には必ず「ラ・バムバ進行」が含まれています。

3週間前にライチャス・ブラザーズの「ふられた気持ち」を聞いて貰って、「覚えて

いてね」と言ったの、皆さん、忘れてませんでしょうね。これの第一主題が

終って繰り返しの「You’ve lost that lovin’ feelin’」に入る前のブリッヂ、ここ

はモロに「ラ・バムバ進行」です。作者は「ツイスト・アンド・シャウト」をぶち壊したフィル・

スペクター。影響の逆流でしょうか。

 

M09.Piece Of My Heart(2’36”)Erma Franklin

-B.Russel, J.Ragovoy-  Ace CDCHD 1251

 

N  ジャニス・ジョプリン、それを真っ向から堂々とコピ—した、内田裕也とフラワ—ズの麻

生レミでもお馴染みの「心のかけら」、これもバ—ト・バ—ンズの曲です。唄ってい

たオリヂナル歌手はア—マ・フランクリン、アリサのお姉さんです。これが1967年ですから、

5年間も同じ事やってます。「ラ・バムバ進行」信仰の神はバ—トの心にかなり深

くまで乗り移っていたようです。

ただね、土台は同じでも上に載る主旋律はどれも全然別物で、これがバート

の才能のすばらしいところ。特にこの時代には編曲、アンサムブル、楽器も変わっ

て来ている状況で、あらたな展開を盛り込んでいました。同じ「ラ・バムバ進

行」でもかなり広範囲の表現になって来てます。

そして、この魅力は海を越えて英語圏を超えて更に意外な形でヒット曲の構成

に貢献しました。第一主題に於ける低音の流れにご注意下さい。

これです。

 

M10.ジュテーム・モワ・ノン・プリジュ(4’10”)ジェーン・バーキン & セルジュ・ゲンズブール

Je T’aime Moi Non Plus(4’10”)Jane Birkin & Serge Gainsbourg  

-S.Gainsbourg-  ユニバーサルUICZ 1435/6

 

N  「ジュテーム・モワ・ノン・プリジュ」、ジェーン・バーキンとセルジュ・ゲンズブールでした。一

ヶ月程前におフランスのソウル・ミュージックを紹介した時にも、聞いて頂きましたね。

わたしもその時に久し振りに聞いて、「ラ・バムバ進行」を発見。嬉しかったで

すよ。

さて12月3日の放送ではこの原形としてク—バの民俗伝承歌「グアンタナメラ」を

お聞き頂きました。これはホセイト・フェルナンデスという人間の作品になってますが、

それは楽曲として形を固定させ登録した人で、本来はその地域全般に類似し

た歌曲が沢山あって継承されていた、とわたしは推測します。「ラ・バムバ」の

作者表記は「adapted by R.Valenz」ですから、これは正しいですね。

このような観点から聞いてみますと、カリブ周辺ではこの「ラ・バムバ進行」

的な楽曲に数多く遭遇します。これは偶然ではない。そんな中から、これは

如何でしょうか。

 

M11.The Tide Is High(2’42”)The Paragons    

-J.Holt- Treasure Isle Production Records TI CD 109-1

 

N   デビ−・ハリーがいたブロンディの「夢見る難波・ワン」としても有名な「潮は高い

ぞ」でした。ベッタリ同じではありませんが、非常に類似しています。これはジ

ャメカのヴォーカル・グループ、ジョン・ホルトの居たパラゴンズのオリヂナル仕様でした。

さて「ラ・バムバ進行」、このように考えますと、世界共通語のようにも思え

て来ます。その象徴が「ひとりぼっちの世界」や「ライク・ア・ローリング・ストーン」

になるのでしょう。3日の放送と重なりますが、それら「ラ・バムバ進行」の

超重要曲を続けてお聞き下さい。わたしとしては、あの日もこんな風に繫ぎ

たかったのであります。

 

M12.ひとりぼっちの世界(3’00”)ザ・ローリング・ストーンズ

-M.Jagger, K.Richards-  ポリドール POCD -1056

 

M13.ライク・ア・ローリング・ストーン(5’59”)ボブ・ディラン

-B.Dylan-  Sony 88697791672

 

M14.Dig It(0’50”)The Beatles

-J.Lennon, P.McCartney-  Capital  0946 4 82472 2 7

 

M15.ツイスト・アンド・シャウト(2’36”)ザ・ビートルズ

-B.Berns, R.Medley-  東芝 TOCP-71041

 

N  「ひとりぼっちの世界」ザ・ローリング・ストーンズ

「ライク・ア・ローリング・ストーン」ボブ・ディラン

「ディギット」ザ・ビートルズ

「ツイスト・アンド・シャウト」ザ・ビートルズ

大物音楽家による「ラ・バムバ進行」の超有名曲を続けて聞いて頂きました。

このような、ある程度先を読める音が繋がった明確な展開は聞く人を安心さ

せるのでしょうか。ましてこの進行には明るさがあります。ヒットに繋がる肝は、

そこかなとも思います。但し、この裏を行くような逆の短調下降移動という

のもあって、そのパタンで造られているヒット曲も数えきれない程あります。こっ

ちの方が多いかもしれない。この国の大衆商業音楽の過去の実績から「ラ・バ

ムバ進行」は今のところ見つけられていませんが、こちらの「短調下降移動」、

別名「『ハ—ト・ブレイカー』進行」、あるいは「『傘がない』展開」と呼ばれている

かどうかは知りませんが、例えばAm-G-F-E7と繰り返す、あの形なら演歌で

もジエイパップにもいくらでもあります。分るでしょ。これを沢山集めて流した

ら、相当に暗い雰囲気になります。一度お試し下さい。

さて放送後、「幻」に一通の投稿がありました。それには、やられましたね。

わたしも気付かなかった。

そうです、この名曲も「長調上昇移動」が土台です。

「ラ・バムバ進行」よ、永遠なれ。

ピーター、ポール・アンド・マリーです、「天使のハンマー」。

 

M16.天使のハンマー(2’12”)ピーター、ポール・アンド・マリー

-Seeger, Hayes-  ワーナー WPCR-14347

 

M17.太陽のツイスト & シャウト(3’58”)ベイス・スピナーズ

-B.Berns, R.Medley, adapted by R.Valens-  イーストウエスト AMCM-4296

 

N  ピーター、ポール・アンド・マリーで、「天使のハンマー」。そして「ツイスト・アンド・シャウト」と

「ラ・バムバ」をメドリーにしてしまった、正にこの企画の主題曲とも言えそうな

決定版「太陽のツイスト・アンド・シャウト」、ベイス・スピナーズ、1997年の録音でした。

ラジオ日本の「名盤アワー」の補足版としてお送りした「ラ・バムバ進行」名曲の

数々、如何でしたでしょうか。実はあの日の放送はいい歳の男達がはしゃい

でいただけのような印象が残りまして、終って暫くは恥ずかしかったのです

よ。しかもこんな下らない話題でね。もっと真剣に語られなくてはいけない

問題が沢山あるだろう・・・、まったく御意。仰せの通りであります。しか

し、この「ラ・バムバ進行」考察も、何人かの市井の人間にとっては命を賭け

た大切な課題なのである事をお忘れなく。

ところで、ラジオ日本で放送された「名盤アワ—」12月3日分、どなたか録音

をお持ちでしょうか。「ラ・バムバ進行保存会」から「もう一度聞けないか」と

頼まれております。今回の「幻」を含め、奉納したいのです。状態は何でも

構いません。どうぞお知らせ下さい。

さてそれでは「幻」早朝憂鬱電鉄、久し振りの運行に入ります。始発は特

別年末ダイヤ編成に則りまして、

「クリスマス・チュ—・チュ—・トレイン」、運転手はコイ・マクダニエル、車掌はスモーキー・ヲーレンで

す。

 

M18.Christmas Choo Choo Train(2’36”)Coy McDaniel & Smokey Warren

-unknown-  BSMF 7543

 

N  以前数曲お届けした『クラシック・カントリ—&ウエスタン・クリスマス1945-1949』から「クリス

マス・チュ—・チュ—・トレイン」、コイ・マクダニエルとスモーキー・ヲーレンでした。1945年から1949

までと言いますと太平洋戦争集結時からその後、日本では終戦直後と呼ばれ

ていた時代です。あの壮絶な戦争の数年間、北米本土ではその影響があまり

なくてそれ以前と変わりのない生活が続いていた、と聞きます。音楽もそれ

と同じだったのでしょう。この国のブルーズ・ファン達は「プリヲー」「ポストヲー」とか

言って第二次大戦前、その後で区別をする傾向がありますけれど、実際には

全ての音楽は切れ目なく続いています。戦時中の規制統括で庶民の生活感覚

が抑えられ、それが掌を返したように解放された戦後という、この国とは大

分異なっているようです。

『クラシック・カントリ—&ウエスタン・クリスマス1945-1949』から続けましょう。

ロンゾとオスカーの「ヂャンゴー・ベルズ」

そしてボブ・ウィルスとテキサス・カウボーイズ、「サンタ・イズ・オン・ヒズ・ウェイ」。

 

M19.Jangle Bells(2’50”)Lonzo & Oscar   

-unknown-  BSMF 7543

 

M20.Santa Is On His Way(2’32”)Bob Wills & Texas Cowboys  

-unknown-  BSMF 7543

 

N  アルバム『クラシック・カントリ—&ウエスタン・クリスマス1945-1949』から、ロンゾとオスカーの「ヂ

ャンゴー・ベルズ」。そしてボブ・ウィルスとテキサス・カウボーイズは、「サンタ・イズ・オン・ヒズ・

ウェイ」でした。

今日は12月23日、明日の日曜日がクリスマス・イーヴで翌日が振替休日にならな

いのが残念ながら、大晦日前の年末セミファイナル、どんなご予定でしょうか。「現」

時代には修と皆さんと一緒になってこの時期に大騒ぎをしていましたね。思

い出されます。今年は妙に静かな年の瀬クリスマスでして、縞栗鼠3兄弟も自宅の

居間に一度出て来ただけです。町もかつてのように狂っていない。落ち着い

た雰囲気には、大いに共感で来ます。全く根拠不明でくだらないハロウウィンとか

があるからかなあ。

それはともかく、今年の聖なる夜に、わたしからの贈り物は極めて保守的

に徹します。静かな中でお楽しみ下さい。

皆さん、メリー・クリスマス、2017。

 

M21.Blue Christmas(2’09”)Elvis Presley 

-B.hayes, J.Johnson-  BMG BVCM-34072

 

M22.I’ll” Be Home For Christmas(3’48”)Carpenters

-K.Gannon,W.Kent, B.Ram-  A&M CD 5173 DIDX 186

 

M23.Away In A Manger(2’44”)Four Tops 

-J.P.Murray-  Motown B000531-02

 

M24.The Christmas Song(3’11”)Nat King Cole 

-M.Torme-  Capital CDP 7 46318 2

 

N  エルヴィス・プレズリ「ブルー・クリスマス」

カ—ペンタ—ズ「お家でクリスマス」

フォ−・トップス「アウェイ・イン・ア・メインジャー」

そしてナット・キング・コールで「ザ・クリスマス・ソング」

静かで平和なあなたのクリスマスのためにお送りしました。

さて「やっぱり12月はハブユーンシーハーですね」とプロフェッサー・ロンゲさんから頂き

ました。こちらも我が意を得たり。有り難うございます。今朝は1980年の

再吹き込み仕様をお届けしましょう。フェイドアウト際の「イッツ・ナインティーンエイティ、アイム・

スティル・ルッキング・フォ−・マイ・ベイビ・・・」 ここんとこまで、しっかり聞いて

下さいよ。

では今年最後のシャイ・ライツ、「ハヴ・ユー・シーン・ハー」です。

 

M25.Have You Seen Her(5’29”)Chi-Lites      

-E.Record-  Expansion Records EXP2CD11

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  三の酉過ぎ 静かに開けゆく 冬至過ぎのアサー・・・ぬわんちって。

さあ2017年最後の一週間ですよ。すべてにお気をつけてお過ごし下さい。

 

2018年新春第一回の放送は、『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ  ゴ−・ゴ−・ゴ−!』からお送りしま

す。

ただあんまり喋るとエリスの次号でも採り上げるつもりなので、浅学非才がバ

レてしまうかも。その為にも正月合宿です。この三枚連作はかなり充実してい

て、誰にもお楽しみいただける内容ですから、わたしの絡んでいない部分も

含め、これらすべてを、どうぞお楽しみに。

 

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/1838122890d887c564de3994a893dcd262b379f6

  ダウンロードパスワードは、3xzqwqh3です。

さてちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。芽瑠璃クリスマース。

 

 

【幻】モーニン・ブルーズ 2017/12/16

mb20171216

 

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。今週もモーニン・ブルーズ、変則的にお

届けします。14日の木曜日に三鷹のバイユー・ゲイトでお送りした「鷲巣功 モ—ニ

ン・ブルーズ 生語り、皿回し三鷹冬の陣」のおさらいです。この晩は時間が比

較的自由で、と言いますかお客さんがずっと居てくれたので時間がかなり長

くなりました。ですからその日の皿回し内容を基本としていますが、一部抜

粋で、しかも部分的に敢えて変更を加えた特別仕様となっています。なお使

った盤は特別付録制作時の物を記載してあります。

冷え込んだ寒い晩でした。そんな中、みなさんお越し下さって、ありがと

うございます。まずは本番通りに始めましょう。

ジミー・コトン・ブルーズ・バンドで「コトン・クロップ・ブルーズ」。

 

M01.Cotton Crop Blues(2’19”)Jimmy Cotton Blues Band  

-J.Cotton-  Vanguard  VSD-79217

 

N  今年の3月16日に亡くなったブルーズ歌手、ハ—モニカ奏者のジェイムズ・コトンの出

世作「コトン・クロップ・ブルーズ」、この日に旧友から借りたアナログ盤でお聞き頂き

ました。1935年7月1日生まれでしたから享年82、合掌。

そしてその2日後に、死なない筈のこの人が亡くなりました。奇しくも「初

めての」主体的作品を完成させたばかり。とても皮肉でな出来事でしたが、

極めて彼らしい、とも言えるでしょう。

チャック・ベリーです。「レイディ・ビ・グ−ッド」。

 

M02. レイディ・ビ・グッド(2’55)チャック・ベリー   

-C.Berry- Decca ユニバーサル UICO-1293

 

M03.トゥー・プープド・トゥ・ポップ(2’34”)チャック・ベリー  

-C.Berry-  MCA MVCM-48001/3

 

N  こちらのチャック・ベリーは1926年10月18日生まれですから90歳。どうでし

ょう、自分の人生には満足していたんじゃないでしょうか。

更にはこちらの御大も11月前に訃報が入ってきました。

 

M04.What Will I Tell My Heart(2’28”)Fats Domino 

-Gordon, Lawrence, Tinturin-  AVI AMSC 1272

 

N  1928年2月26日うまれのピアノ奏者、唄い手ファッツ・ドミノは89歳で亡くなり

ました。これら3人の偉大な音楽家、いずれも既に絶頂期は過ぎていまして

衝撃的な出来事ではなかったですけれど、やはり愛好家の皆様は誰もが大き

な悲しみに包まれました。改めてご冥福を祈ります。

でもね、レコ—ドという素晴らしい物があるおかげで、ジミーもチャックもファッツも、

いつでも声を聞けます。こちらから話しかける事も出来ます。忘れるなんて

事はありません。3人とも永遠にそのままの音楽を続けてくれるでしょう。

 

M05.男が女を愛する時(2’53”)パーシー・スレッジ

-C.Lewis, A.Wright-   ワーナー 20P2-2368

 

M06.When A Woman Loves A Man(2’55”)Ester Phillips   

-C.Lewis, A.Wright-  Ace CDCHD 1166

 

N  缶コ—ヒ—のテレビ・コマーシャルで、この秋にその良さが再認識された「男が女を愛す

る時」パーシー・スレッヂと、そのアンサー・ソング、返歌ですね「女が男を愛する時」、

エスター・フィリップスでした。これが収められている編集盤『ディ・アンサー・フォ−・エヴェ

リシング』には傑作なものが多く、とても楽しめます。そこから1曲代表的な物

を。その前に、オリヂナルをどうぞ。

 

M07.スタンド・バイ・ミー (2’55”) ベン・E・キング  

-B.E.King, J.Leiber, M.Stoller-  ワーナー・パイオニオ P-13427

 

N  ご存知ベン・E・キングの「スタンド・バイ・ミー」を、同名映画のサントラ盤からお送

りしたところ、会場から「本当にベン・Eか」と疑いが問いかけられました。

こちらは盤質を考えて、滅多に針を落とさなかったこの盤で持って来ました。

正真証明ベン・E・キングの唄です。ただしわたしも経験がありますが、この曲

はその昔、複数のマスターが流通していたようで、明らかに違うテイクがシングルとし

て発売されていました。最近はマスタ—も統一されていますが、それが昔持って

いた人たちのテイクとは違う可能性がないとも言えません。なかなかに深いご質

問、ありがとうございます。勉強になりました。

 

M08.I’ll Be There(2’46”)Damita Jo

-O.Jones, B.E.King, J.Leiber, M.Stoller,-  Ace CDCHD 1166

 

N  これがその「スタンド・バイ・ミー」の返歌。テキサスのダミタ・ジョ−という女性の唄で

す。先ほどの別テイク説のご質問者は「なんだダミタ・ジョ−か」とご存知のようで

した。これも凄いな。感心させて貰います。

この後、「スタンド・バイ・ミー」と同じ根本を持つアル・グリーンの「ガッド・イズ・

スタンディング・バイ」を聞いて貰った後で、一説。

このような機知に富んだ返歌は、あるだけあった方が大衆文化は潤う。そ

れにつけてもこの国は、日毎にその種のユーモアが否定されつつある。全く怪し

からん事である。この勇気ある試みを見習え、とお送りしたのが、

浅田あつこの「私の彼は河内男」でした。

 

M09.私の彼は河内男(3’41”)浅田あつこ  

-R.Hayado, W.Seigawa-  徳間 TKCA-90842

 

N  このあと休憩に入ったのですが、一番前に陣取った宮治淳一が、家が遠いか

らここで帰るという事になって、今月末に発売する『DJ糸居五郎 黄金のレイデ

ィオ・ヒッツ・ゴ−・ゴ−・ゴ−』のお知らせをしていってくれました。これはなか

なか面白そうな内容なので、「幻」でも改めてご紹介しましょう。

そして、後半はこれから始めました。

 

M10.Moanin’(2’35”)Lambert, Hendricks And Ross       

-J.Hendricks, B.Timmons-  Real Gone DGJCD415

 

N  これまた11月22日に亡くなってしまったジョン・ヘンドリクスです。96歳でした。

彼の偉業についてはこれまでもお話してきましたので、短くて分り易いこの

「モーニン」を聞いてあの狂ったような言語感覚を偲びました。

さてこの時期にこの人に触れない訳にはいきません。

 

M11.(I Love You)For The Sentimental Reasons(2’35”)Sam Cooke 

-Watson, Best-  ABKO 0602498074466

 

N  1964年12月11日、33歳でこの世を去ったサム・クックです。滅多に聞かれな

い、ナムパなポピュラ—曲「センティメンンタル・リーズンズ」でした。これは当時既に白人社

会で成功を収めていたナット・キング・コールに刺激されての吹き込みではないか、

などと邪推して、こちらを聞いて貰いました。

 

M12.(I Love You)For The Sentimental Reasons(2’51”)Nat “King” Cole

-Watson, Best- DMG LEGENDS003

 

N  ナット・コールも若くして亡くなっています。65年の2月15日、45歳でした。

わたしはその時にラジオで流れたニュウズを聞いた記憶があります。「L-O-V-E」を

紹介しながらでした。確か肺癌でしたね。写真も煙草を手にしている姿が多

くあります。

生語りではここでハーレム・スクエアでの63年のサム・クックの実況録音から「センティメンン

タル・リーズンズ」の熱唱をお聞きいただきましたが、その録音が長く世に出なか

った理由として、この聴衆の熱狂を聞いて白人支配階級の感じた恐怖につい

て一言。そしてもっと凄い例として、サムがゴスペルのソウル・スターラーズに在籍して

いた頃の実況の話をしました。ここではそちらを聞いてもらいましょう。

 

M13.Nearer To Thee(8’37”)Sam Cooke 

-Cooke-  Specialty SPCD-7045-2

 

N  そして命日がサムの前日、12月10日となるオーティス・レディングです。アパロの実況

盤から全く無名なオ—ティスが初めてのお客さん達を興奮させる様子が手に取る

ように伝わる「ペイン・イン・マイ・ハート」を、まずお聞き頂いた後、この場で初め

て開封するLP『オーティス・ブルー』の豪華仕様のモノ盤でリクエストを募ったら、即座に

この曲の希望が沢山あがりました。もちろんお届けしましたよ。

 

M14.Shake(3’29”)Otis Redding

-S.Cooke-  Rhino R1 347282

 

M15.Wonderful World(3’31”)Otis Redding

-S.Cooke, L.adler, H.Alpert-  Rhino R1 347282

 

M16.Change Gonna Come(4’13”)Otis Redding

-S.Cooke, L.adler, H.Alpert-  Rhino R1 347282

 

N  LP『オーティス・ブルー』の中でオーティスが唄っているサムの曲をすべて、「幻」では

お送りしました。いずれも全く別の魅力に溢れています。もちろんサムへの尊

厳があり、貰ったインスピレイションが活かされているのは言うまでもありません。

さてこのバイユー・ゲイトは割とオーディオに気を使っていまして、この日も真空管

パワー・アムプでJBLのLE8Tを鳴らしていました。アナログ・カートリッヂもかなりの

高価格製品。そこでこれまでわたしが自身のシステム診断用に使って来たレイ・ブラ

イアントのLP『アローン・アット・モントルー』を持ち込んで音を確かめてみました。

再生特性に優れた盤の外側に斬り込まれた1曲目「ガッタ・トラヴェル・オン」で

す。

 

M17.ガッタ・トラヴェル・オン(4’45”)レイ・ブライアント

-P.Clayton, L.Ehrlich, D.Lazar-  ワーナー 30XD-1030

 

M18.Have You Seen Her(5’09”)Chi-Lites 

-E.Record-  Edsel DIAB 872

 

N  左手の強烈なビ—ト、レイ・ブライアントを楽しんで頂きました。終ってからカウンタ—

にいたお客さんがレイについて質問してくれました。とても嬉しかったのです

が、片付けもあって満足な対応が出来ず、申し訳ありませんでした。使った

LP情報は店の有に伝えてありますので、ぜひお聞き下さい。

ここから後はわたしの12月の定番「誰かあの娘を知らないか」のラップ使用

をMCハマーの12インチ・シングルで聞きました。このキック・ドラムの音が良かったです

ね。ここではオリヂナルの1971年にシャイ・ライツがヒットさせた仕様でどうぞ。そして

わたしが今年買ったもっとも同時代的なアナログLPで「カミングズの瀧」、75ダラ

ー・ビルです。意外にも好意的に受け入れてもらえました。感謝しております。

 

M19.Cummins Falls(4’20”)75 Dollar Bill  

-unkown-  TW-J A-1

 

N  そしてこの年末に東京でライヴを行なう予定になっている、ラップ音楽の祖、ヌ

ー・ジャーヂ−の三人組、シュガヒル・ギャングの「ラッパーズ・ディライト」を当時の国内盤

シングルでお聞き頂きました。「幻」ではカーティス・ブロウが監修した3連作『ザ・ヒス

トリー・オヴ・ラップ』第二集の冒頭に収められている12インチ・シングル・ヴァージョンで

どうぞ。

 

M20.Rapper’s Delite(7’10”)Sugarhill Gang 

-N.Rodgers, B.Edwards-  Rhino R2 72852

 

N  最後のつもりで、この三鷹の泥湿地帯に敬意を表して、クリーデンス・クリアヲーター・

リヴァイヴァルの「ボーン・オン・ザ・バイヨー」を数年前に出たシングル盤セットからお届け

しました。後はご自由に、というつもりでロッキン・シドニーの「マイ・トゥート・トゥート」

を回したんですが、皆様すぐにはお帰りにならなくて、もうちょっと続けま

した。「幻」ではこちらを大団円とさせて貰います。

寒い夜に遠くからお出で頂いて、どうも有り難うございます。お疲れさま

でした。

 

M21. ボーン・オン・ザ・バイヨー(3’50”) クリーデンス・クリアヲーター・リヴァイヴァル 

-J.Fogerty-  ビクター VICP-63512

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  2週続けて変則的な「幻」でした。お付き合い頂き、有り難うございます。

今年も残りあと2回だけですね。来週は本来の形で、何いこうかな。「ラ・バ

ムバ」論説の補充にしようかな、それとも・・・お楽しみに

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/8674112c02c12c82858c9a143b047e148a507a51

  ダウンロードパスワードは、50ejsenzです。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。