【幻】モーニン・ブルーズ 2017/07/08

mb170708

 

前TM : ヲーキン・ブルーズ(夜に近いアサー仕様)P.B.B.B.

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲです。

先週参列した法事で、坊さんが言いました。「娑婆はそもそも不安定な場所

である。ゆえにそれが理由でウヲーサヲーする必要はない。その中で落ち着く事だ」

御意。

さてまずは真摯に反省し訂正いたします。先週「サムウェア」の際に紹介した

「ウエストサイド物語」は、イタリア移民のお話ではございませんでした。お詫びして訂

正させて頂きます。どこからの移民かと言いますと・・・。

 

M01.Amecica(4’35”)Original Broadway Cast

-S.Sondheim, L.Bernstein- Columbia CK 32603

 

N  冒頭から言葉が「プエリトルコ」でしたね。「ウエストサイド物語」から「アメリカ」です。

コーセージョオ−ち冷えさんのご指摘通り、このお話はイタリア移民ではなく、プエリトルコ

移民たちのシャーク団とポ—ランド移民のジェット団のお話でした。舞台となるマンハタンの

最南端から、リルリラリー、マフィア、シシリー、イタリアと繋がっていましたです。大変失礼

いたしました。まさか放送劇の演技経験があるとはね。マリア役かあ。ヒロインじゃ

ないの。あれは不良少年団の抗争物語でしょ。結末もハピエンドじゃないと思っ

たけど、中学校健全教育のどういう部分に食い込めたのでしょうか。興味あ

ります。

実はこのミュ—ジカルもわたしは観ていません。映画でも知らない。「ア・ハード・

デイズ・ナイト」の時に流れた予告編を観ただけです。当時もう何回かロ—ドショウに

掛かっていた有名な作品として知られていまして、ドサ回し公開の予告だった

んじゃないかな。この映画館自体が三番館だったしね。間接的に聞いた話の

筋は概ね分っていますが、どこかで記憶がすれ違って、今回言われるまで何

の疑いもなくイタリアだと思い込んでいました。マンハタンの南の方は黒人かイタリア人し

かいない、という誤った潜在意識です。そうだ、スパニッシュだって大勢いる。今

の「アメリカ」もプエリトルコらしく、クラーベのリズムで始まっていました。

ではアメリカはヌー・ヨーク、マンハタンの下町、移民たちの間で舞台に繰り拡げられる

青春の情熱と苦悩、「ウエストサイド物語」から次は「トゥナイト」。

 

M02.Tonight(3’53”)Original Broadway Cast

-S.Sondheim, L.Bernstein- Columbia CK 32603

 

N  「トゥナイト」、名曲です。このミュ—ジカルはレナード・バ—ンスタインが音楽を担当していま

して、各曲がガーシュウィン並に素晴らしい出来です。格安中古盤で手に入れたこ

のオリジナル・ブロードウェイ・キャスト盤の仕上がりが、筆舌に尽くし難い程に優れてい

ます。きっと演奏者、役者たちを一同に集めて、本番と同じように弾き唄っ

たたのでしょう。記載はありませんが、バーンスタインが実際に棒を振っていると

思われます。音がね、また良くて。もちろん生楽器生演奏です。

今聞いているオリジナル・ブロードウェイ・キャスト盤は1957年の録音のようです。59

年前の録音ですから、今のような過剰な電気効果もなく、とても奥の深いダイ

ナミクスで全編が奏でられます。ステレオ感も充分。モノーラルもあったようですね。静か

な夜に正しく調整されたオーディオ装置で聴くと、その良さが体感出来るでしょ

う。

ロック以降の人間はミュージカルやその映画をケーベツする傾向にありまして、わたし

もそのひとりでしたが、仕事に入った頃に改めて聴く機会があって、優れて

いるモノは美しいという当たり前のジョ—シキを、遅ればせながら悟りました。

先ほどお話しした予告編で聞いた音楽では「アメリカ」、「トゥナイト」、そしてもう1

曲を憶えています。

「クール」。

 

M03.Cool(4’01”)Original Broadway Cast

-S.Sondheim, L.Bernstein- Columbia CK 32603

 

M04.ヌ・トゥ・セ・ヨン(4’46”)ボカンテ

-M.Tirolein, M.League,M.Tiroliein, –  Pヴァイン PCD-25227

 

N  1962年から2017年にひとっ飛び。女性歌手マリカ・ティロリエンのヴォーカルをフィーチュア

したボカンテという新世代グループです。テキサスで活動していたスナーキー・パピ−という

音楽家集団を中心に固定メムバではないような形で存在するようです。今回の

アルバム『ストレインヂ・サークー』には小川慶太という打楽器奏者も参加していました。

これは何語でしょうね。詞を作ったマリカ・ティロリエンはグアドループというプエルトルコ

からも遠くないカリブの島の出身で、現在はカナダのモントリオールで活動しています。

アルバムは、音声デイタの国境を越えたやり取りを重ねた、つまりかなり複雑な過

程を経て作られたようですが、考えてみれば今ではそんな事フツーでした。

もう1曲聞いて下さい。ボカンテの最新作『ストレインヂ・サークー』から、

「ズイ・ウーヴェ・ズィ・フェーメ」。

 

M05.Zye Ouve, Zye Feme(4’12”)ボカンテ

-M.League,M.Tiroliein, –  Pヴァイン PCD-25227

 

M06.What Are You Wearing ? (3’37”)ボトル・トゥリー  

-A.M.Prison, B.Lamar Gay –  Pヴァイン PCD-24642

 

N  かなり現代的な響きの多国籍民族音楽集団ボカンテの「ズイ・ウーヴェ・ズィ・フェー

メ」に続いては、こちらも実態の分り難いトリオ、ボトル・トゥリーの新作から「ワター・

ユ—・ウェアリング」という1曲です。コルネット奏者、ドラマー、唄い手の三人に機械の重

装備で作られた音楽、とでも言ったらいいのかな。アヴァンギャルド・ジャズ・トリオ

と形容されていますけれど、ウーン、今はこれがジャズかあ。メムバ全員がかなり

のインテリでして、中心になっているコルネット奏者のA.M.フリンは博物館の学術研究員

でもありました。昨今ではかつての大雑把で無神経なバンド野郎ではなく、こ

ういう経歴の知的で繊細な神経を持った人たちが 音楽に参加して来る傾向

は珍しくないので、驚くには値しませんが、こういう人たちの作る音楽は、

今ひとつ実像が摑みにくい特徴があります。

このボトル・トゥリーのアルバムを通して聴くと、高度に計算された破綻のない響き

には脱帽ですが、どういう顔してんのかな、どんなカッコで演奏してるのかな、

という部分は重箱の中で、想像出来ません。割と昔の音色のギターが幅を効か

せている点は意外でもありました。オリヂナルはカセット・テイプと配信で公開された

そうです。

ではドラムス、パカッションだけの、リズムコラージュです。これも顔、表情を隠した演

奏と言えるでしょう。見えそうで見えないですね、演奏者の姿が。

「エンドレス・エンド」。

 

M07.Endless End(3’41”)ボトル・トゥリー  

-B.Lamar Gay-  Pヴァイン PCD-24642

 

M08.Green River(2’54”)シャ—マン・ホームズ・プロジェクト

-J.Fogerty-  BSMF 2562

 

N  また昔に逆戻り、ではありません。最新盤から「グリーン・リヴァ」、シャ—マン・ホー

ムズ・プロジェクトというセッションでの録音です。かつてホ—ムズ・ブラザーズというゴスペ

ルの兄弟グループがありまして、活動歴50年と言いますから超ヴェテラン・グループ

として君臨していました。特別なヒット曲もなく、かなり地味な存在でしたから、

この国ではほとんど知られていなかった筈です。アメリカ本国でもおそらくはキリス

ト教関係の世界でしか活動していなかったでしょう。基本的に3人組でしたが、

二人が2015年に他界。残ったベイス奏者シャ—マンが、じっくりと腰を据えて始め

たのがこのプロジェクトです。今回のアルバムは今の「グリーン・リヴァ」の他にも、ザ・

バンドやアルバート・キングの持ち歌をカヴァしていて、まあすべて今のシャ—マン・ホームズ

流ゴスペルとなるのでしょう。ブルーズ、R&B、カントリー、これらは皆ゴスペル的解

釈が成立しますからね。こういうところが羨ましいんだな、汎北米音楽は。

今の「グリーン・リヴァ」、ドブロ・ギタ—のソロが秀逸でした。ロブ・アイクスという人の

ようです。

さて、カヴァ曲をもうひとつお届けしましょう。先週聞いて頂いたルシー・フォスタ

−の最新作からです。このアルバムとても気に入りました。理解ある演奏陣、制

作者とルシー本人が作ったフツ—の何気ない1枚でしょうが、落ち着いた雰囲気の

中に深い包容力が感じられます。

今朝はスティーヴィ・ワンダーのオリヂナル、というよりわたしはフォー・トップスだな、

「ラヴィグュー・イズ・スウィター・ザン・エヴァ」。

 

M09.Loving You Is Sweeter Than Ever(4’15”)ルシー・フォスター

-R.Foster- BSMF 2563

 

M10.愛なき世界で(2’50”)オーティス・クレイ

-E.Williams-  ビクター VDP-1111

 

N  はい、ルシー・フォスターの「ラヴィグュー・イズ・スウィター・ザン・エヴァ」に続いてお届け

したのは1972年型オーティス・クレイの「愛なき世界で」でした。詞曲、唄、演奏と

南部R&Bのひとつのお手本ですね。それぞれの音色が見事な南部色。そしそ

れらが響きあって醸し出す雰囲気が、更に濃い南部色。今のは録音商品がLP

からCDに移行し始めた頃、1986年発売の盤で、決していい音で仕上げられ

ているとは言い難いのですが、それでも迫力は確かに伝わって来ます。スタックス

と同じくこの頃のハイ・レコードからは魔法が漂っていました。

オーティス・クレイをもう1曲。1977年発表の『アイ・キャント・テイク・イト』から、これ

もいいですね、「ホーム・イズ・ウェア・ザ・ハート・イズ」。

 

M11.ホーム・イズ・ホエア・ザ・ハート・イズ(2’51”)オーティス・クレイ

-B.Crutcher-  ビクター VDP-1111

 

N  オーティスの唄には、とても深い真心がこもっています。そんな歌への姿勢が如

実に現れていた「ホーム・イズ・ウェア・ザ・ハート・イズ」でした。同名の楽曲はキング・

ソロモン・バークにもありますね。「家庭とは暖かな心の住む処」、ゴスペルの大き

なテ—マのひとつでしょう。これがね、ギル・スコットーヘロンの手に掛かると「ホーム・イズ・

ウェア・ザ・ヘイト・イズ」となります。「家庭とは憎しみを生み出す処」・・・、

これもよーく分ります。近親感の憎悪はまた特別。流石ギル・スコットーヘロンさま。

さて先週お届けした映画「約束の地、メムフィス〜テイク・ミー・トゥ・ザ・リヴァ」の

サウンドトラックは如何でしたでしょうか。マロンさんからこんなお便りを戴きました。

 

「愛なき世界で」 オーティス・クレイ featuring リル・ピーナッツ は、先週、宮治さん

の名盤アワーでもかかって、いい演奏だなと思って聞いていました。映画「約

束の地」は大都市だけでなく、地方都市でもやってほしいです。

 

ありがとうございます。「宮治さん」というのは淳一ですね。あの番組は、

こんなのも採り上げるのか。別に文句ではありません。結構なことですよ。

「地方都市でも」という行りに、グッと来ますね。そうです、今では音楽関

係の情報が大都市の一部に集中し過ぎていて、それ以外の場所に居る人間に

は「ネットがあるじゃん」で済まされています。たぶんこの傾向は今後もっと進

行するんじゃないかなあ。と言いますか、この国から地方はなくなる、少な

くとも地方から芸術、芸能、娯楽、つまり文化的無駄は消滅するように思わ

れます。

それを強固に押し進めているのが現政権です。地方創世大臣なんて職があ

りますが、利権取り引きのための大臣ポストでしかないですね。現職山本幸三

は「お友達に便宜供用」以外、ナーンもしてない。

例えばね、今回の大雨土砂災害で酷い目にあった九州の中央部は、もう元

に戻れないような気がします。これを機会に国は見せかけの支援をして放置。

高齢者の多い過疎集落が滅びて行くのを待つのです。その方が国にとっては

都合がいい。福島が、今そうでしょう。麻生太郎も「数多くの安否の不明者

がいる。事態は極めて深刻な状況にある」なんて心にもない事をよく言うよ。

こういう時にこそ「ミゾーユーの被害だ」と言って欲しいね。一方、人々と対面

する自治体は大変です。

もはや大都市圏以外は、業種を問わず、単なる物資と動力の生産場所でし

かなく、そこの人間と文化についてなんて全く考えてないですから、この国

の政府、官僚は。

やはり映画は密閉された空間で、大きな画面で見たいし、いい音で聞きた

い。ところが回って来ない。DVDを家のテレビ画面で観てもねえ。わたしは市

川雷蔵の「沓掛時次郎」を家人の居ない時に観て毎回泣いています。これも

一度大きなスクリーンで観ているから蘇る感動なのです。

マロンさんがどういうところにお住まいか分りませんが、わたしも田舎育ちで

すから、あなたの悔しさはとてもよく分ります。しかし現状ではこの種の作

品で映画館が潤うほど地方の人たちを集める事は不可能です。結局は諦める

事になるのでしょうか。

でもね、マロンさん、求め続ける事をやめてはいけませんよ。自分の興味ある

対象から離れてもダメだ。きっと他にも同じような事を願ったり祈ったりして

いる人がどこかに居ます。「ウエストサイド物語」の「サムウェア」ですよ。もしそうい

った人たちに出逢えなかったとしても、少なくとも自分自身は成長出来るで

しょう。

DVDを持ち寄って、仲間で週末に集中上映したらどうだろう、こんな案が

思い浮かびました。映画の上映は音楽の実演に較べれば、遥かに手間がかか

りません。DVDを大きな画面とちゃんとした音響で楽しむ、これならすぐ

にでも出来る筈です。何か手掛かりを当たってみたら如何でしょうか。

さて今朝もこの盤『約束の地、メムフィス〜テイク・ミー・トゥ・ザ・リヴァ』から少し

聞いて行きましょう。

まずはこの決定的な一曲です。

 

M12.ノック・オン・ウッド(3’36”)ウイリアム・ベル with スタックス・ミュージック・アカデミー  

-E.Floyd, S.Cropper- Curioscope CSAZ-0001

 

N  なかなか個性的なアレンヂの「ノック・オン・ウッド」でした。ただし、あの黄金のリ

フが出て来ちゃうとね、どうやってもこの曲になってしまいます。当たり前で

すが。

唄っていたのはウイリアム・ベル。ソングライタ—としてスタックスで仕事をしていました。

オーティス・レディングがデビュ−LPで採り上げた「恋を大切に」が有名ですが、ビリー・

ヴェラの「プライヴェイト・ナムバ」も彼の作品です。自ら唄い出したのはその後の成

り行きのようですが、78歳になる今も現役続行中。2、3年前には日本にも来

てましたね。決して派手な人ではありませんが、この映画ではそのウイリアム・ベ

ルの存在がとても上手に描かれている、そう感じました。

スタックス・ミュージック・アカデミーというのはメムフィスの青少年郷土音楽振興団体かなん

かで、地元の誇りスタックス・レコ—ドの無限資産を引き継ぐための音楽教育機関と

して、若い人間を養成しているようです。財団化されているのかな。

このセッションに参加したのはみな十代の音楽家。ドラマーは16歳の白人でした。

実体験のない子供たちに、こんなカッコ良く演られちゃってるぞ。日本のオッサンた

ち、しっかりしろよ。ウイリアム・ベルとの組み合わせも成功しています。次も同

じ顔触れでどうぞ。今度はウイリアム・ベル本人の作品です。

「アイ・フォ−ガット・トゥ・ビー・ユア・ラヴァ−」。

 

M13.アイ・フォ−ガット・トゥ・ビー・ユア・ラヴァ−(4’02”)  

ウイリアム・ベル with スタックス・ミュージック・アカデミー  featuring スヌープ・ドッグ

-W.Bell- Curioscope CSAZ-0001

 

N  「アイ・フォ−ガット・トゥ・ビー・ユア・ラヴァ−」、ウイリアム・ベルとスタックス・ミュージック・アカデ

ミー、ラッパーのスヌープ・ドッグも参加していました。

次はやはりメンフィスの音楽を語る上で書かせない人物のブッカー・T.ジョーンズ。そ

の存在については、もはや何の説明も要らないでしょうが、この映画が撮ら

れた2012、3年に弾いても、あの1962年のMGズの音が出るのが不思議で

なりません。ここでもその音が冴え亘ります。

「サポーズ・トゥ・ビ」。

 

M14.サポーズ・トゥ・ビ−(3’58”)   

ブッカー・T.ジョーンズ with ノース・ミシシッピ・オ—ルスタ—ズ featuring アル・カポネ

-B.T.Jones, A.Bailley,L.Dickinson-  Curioscope CSAZ-0001

 

N 「サポーズ・トゥ・ビ」ブッカー・T.ジョーンズとノース・ミシシッピ・オ—ルスタ—ズ、M.C.とラップ

はアル・カポネでした。女性バック・グラウンド・ヴォ—カルは、スーザン・マーシャルです。遠く

にメイヴィス・ステイプルズの声が聞こえるような気もします。映画の中では、かつ

てアル・グリーンの後ろで唄っていたサンドラ・ローズを中心にしたローズ・シスターズとい

う女性トリオが中二階みたいな場所から懸命のコーラス・ハ—モニ—を送る姿が、感動的

に何度も観られます。彼女たちはみな白人なんですね。随分前にル・グリーンか

誰かのヴィディオで知った時は驚きました。

さて今回のこの「約束の地、メムフィス〜テイク・ミー・トゥ・ザ・リヴァ」のテ—マは、

先週も言いましたように、メムフィスという土地から世界にソウル・ミュージックを発信し

たスタックス、ハイ両レイベルの伝説を、今の世代がなぞる、と云うところでしょう。

その今の世代のなぞり方は、先ほどのスタックス・ミュージック・アカデミーのように教材

としてかつての名曲を演奏する形もありましたが、その他の殆どではヒップホッ

プ系のラップ、M.C.やミックスが用いられています。クレイやボビ−・ブランドを誘い出

す時も「ラップと一緒にどうでしょう」と言われ、本人も「おう、今様だね」

と乗って来ます。

これは白人監督/プロデュ—サ—の好みでもあるのでしょうが、現代仕様にする

のにちったぁ他のこたぁ出来ねえのか、という気持ちにもなりました。この

世の春を謳歌するラッパ—たちが一様に手持ちの携帯電話の画面で言葉を追い

ながら吹き込む態度もハナに付いたなあ。ある年寄りの意見ですけどね。

シャクですが、『約束の地、メムフィス〜テイク・ミー・トゥ・ザ・リヴァ』から紹介する最

後の曲にもラップが絡んでます。これはわたしも許せる出来です。スタックス創業の

貢献者、ルファス・ト—マスの「恋の駆け引き」、ボビ−・ラッシュとフレイザー・ボーイです。

 

M15.プッシュ・アンド・プル(4’05”)ボビ−・ラッシュ featuring フレイザー・ボーイ  

-R.Thomas- Curioscope CSAZ-0001

 

M6.The Same Love That Made Me Laugh(3’51”)ロバート・クレイ&ハイ・リズム  

-B.Withers-  ウルトラ・ヴァイヴ JV 2017J

 

N   「約束の地、メムフィス〜テイク・ミー・トゥ・ザ・リヴァ」サウンドトラックから2週間に亘っ

てお送りしました。最後に本音が出たな。

その次にお届けしたのはこれまたずっと聞いてもらっている、ロバート・クレイ

&ハイ・リズムの「ザ・セイム・ラーヴ・ザット・メイド・ミー・ラーフ」、アルバムの冒頭曲です。

このセッションもこの映画とかなり近い環境で撮られていまして、主だった演奏者

は重なります。ホヂズ兄弟のギタリスト、メイボン・ティーニーは映画撮影後亡くなったの

で、クレイの作品には参加出来ませんでしたが、リ—ロイ、チャ—ルズの二人と、オルガン

以外の鍵盤などを担当していたアーチー・アーチャーは何度も画面に出て来ました。同

じようなブ—ツ履いてたなあ。

その気になれば、こんな風にラップもヒップホップ的要素もなく、しっかり21世

紀仕様に出来るじゃないの。今R&Bにはそこからの脱出口が必要ではないで

しょうか。これもわたしの本音です。

 

M17.The Promised Land(4’30”)James Taylor  

-C.Berry-  Warner Bros. 2794-2

 

N  ジェイムズ・テイラーで「約束の地」でした。1974年のLP『ヲーキング・マン』からで

す。もちろんチャック・ベリーの作品です。デイヴィド・スピノザの編曲がちょっと気

に入らないんだけど、偉大なるJ.T.です。許しましょう。ヴォ—カルはとても良

かったね。フェイド・アウトが長過ぎる。絞っちゃうぞ。

チャック・ベリー最後のアルバムで残った2曲、控え目にリクエストをいただきました。

八王子60オーバ−さん、有り難うございます。

まず行きましょう。「シー・スティル・ラーヴズ・ユー」。

 

M18.She Still Loves You(3’01”)Chuck Berry    

-C.Berry-  Decca 00602557561241

 

N  間奏ではチャックのギター・スタイルの殆ど全てが出て来たような、「シー・スティル・ラーヴ

ズ・ユー」でした。唄とも語りともつかないチャックの音声、この形も彼の得意と

するところで、ひとつの話、いきさつを説いて行く姿勢が打ち出されていま

す。「ゴウ・ジョニー、ゴウ」のような誰にでも分る簡単な繰り返しで大向こうの

人気を摑んだチャックは、物語師だったのですよ。講談師や浪曲師と極めて類似

しています。先日NHKの朝番組で長い時間が彼の業績再確認に費やされて

いましたが、この側面には言及出来ていませんでしたね。健太に言いつけち

ゃうぞ。

さて最後のチャック・ベリーです。この曲の終り方がなんとも唐突で淋しいので

すが、何度も聴けば、必然性に満ちている事が分ります。とてもチャックらしいク

—ルさですね。兎にも角にも、チャールズ・エドワード・ベリーの録音作品はこれで終わ

ってしまいました。でもね、これから先、何時だって何だって聞けるんです。

だから生きているのと何も変わらない。これからも何度もチャック・ベリ—、聞い

て行きましょう。

では最後のアルバムから最終曲。先ほどのプロミスト・ランドと似て、人生、世の中

を大きな観点で捉えながらもマジにエラソーに語らない、いかにも彼らしい作品に

なっています。

「アイズ・オヴ・マン」、チャールズ・エドワード・ベリーは永遠です。

 

M19.Eyes Of Man(2’24”)Chuck Berry  

-C.Berry-  Decca 00602557561241

 

N  「アイズ・オヴ・マン」、チャック・ベリーでした。また聞きましょうね、チャック・ベリー。

先週のダボーオ−・セヴン集、わたしにはとても面白かった。自画自賛です。た

だし年代順に通して聞いて行くと、ここにも取り返しのつかない時の流れを

感じて、すこし感傷的にならざるを得ませんが、今朝も聞いてもらいましょ

う。「ダイアモンドは永遠に」が初めて買ったシングル盤というお話、ありがとうご

ざいます、ヴェンテンさま。

今朝は同じシャーリー・バッシーですが、こちらです。

ご存知、決定的、伝説の、永遠不滅「ゴールドフィンガー」。

 

M20.ゴールド・フィンガー(2’50”)シャーリー・バッシー              

-L.Bricusse, A.Newley, J.Barry-  東芝 TOCP-8093/4

 

M21.ジェームス・ボンドのテーマ(1’59”)ジョン・バリー・オーケストラ       

-M.Norman-  東芝 TOCP-8093/4

 

M22.007は二度死ぬ(ラジオ・スポット)(1’00”)

東芝 TOCP-8093/4

 

後TM:ボーン・イン・シカゴ(アサー仕様)P.B.B.B.

 

N  凄い歪みだらけの「ゴールドフィンガー」、マスターはこれしかないのでしょうか。こ

の名曲にしてはちょっと保存がお粗末だなあ。ひょっとして原盤自体が歪ん

でるのか。録音技術担当、出て来い。その後はジョン・バリ—・オ—ケストラ名義で「ジ

ェームス・ボンドのテーマ」、そして最後に「007は二度死ぬ」のラジオ・スポットでした。

やっぱりダボーオ−・セヴンは映画館で観たいね。

「幻」きっての町の事情通氏が「アンゼリカ閉店なのか〜」と嘆いています。

同じ名前のパン屋さんが下北沢にありまして、池波正太郎も贔屓にしていたそ

うです。大勢のパン屋さんになりたい若い子たちが熱心に働いていて、いつも

お客さんが入っていて、経営状態も悪くなかった筈なんですが、どうしてだ

ろう、今月一杯で閉店です。50年続いたといいますから、大したもんだな。

近くの、開店以来わたしがよく訪れていた和食屋も突然店を閉めてしまった。

これも淋しい。

先週の左チャンネル音飛びは、プラグ不良が原因でした。今週はダイジャブの筈。

使っているのは全くの民生機ですから、いつ壊れるか分りません。新時代へ

の対応は、わたしも迫られております。

都議選の結果は如何でしたでしょうか。過ぎてしまったからと云って、終

ったわけではありません。始まりです。ここから目を離さないように、ね。

今回の当選者ひとりひとりをしっかり視て行きましょう。

特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/0e2cc1ead2fb095e82401e3116ba3af83c1a7f9d

  ダウンロードパスワードは、25t1ky9z

さあ、今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国の「地方」で楽しんでくれている9500万人のあなたにも。

    • ギックリ腰ビスコ
    • 2017 7/8 3:17am

    さて、今週の間違いさがしは???(笑)

      • ワツシイサヲ
      • 2017 7/8 8:09am

      「プエリトルコ」ではなくて、「プエルトリコ」ですね。何度も差し替えて最後に間違っていました。訂正します。失礼いたしました。

        • ワツシイサヲ
        • 2017 7/8 9:17am

        追加です。「首都圏で9人」の重症聴取者の中にお誕生日を迎えた方がいらっしゃいました。
        遅れて済みません。ワツシよりおめでとうございます。元気にまた1年お過ごし下さい。

          • ギックリ腰ビスコ
          • 2017 7/9 4:17pm

          かと思えば、今日は大家さんの誕生日なんですね!!!!

          おめでとうございま~~~~~~~す(=^・^=)♥♥

          毎週毎週、27時にポチッとアップ、本当にありがとうございます。
          これからも健康に気を付けて〆のラーメンはホドホドに。(笑)

    • おーたか
    • 2017 7/8 3:21am

    地方から楽しんでいますよ。

    地方は地方で文化はまだまだ健在で、
    この時代だからこそ、逆にそれを発信していこう、って感じを受けますけどね。
    中央はあてにならないのです。

    私の住んでいるところは恵まれている地方都市なのかなぁ。

    なんて、思っていましました。

    • ソーダラ武士
    • 2017 7/8 4:44am

    Angelica。包むフクロは黄色で亜土のイラストなんだよね。あのフクロのパン屋の御主人の笑顔ったら、幸せ。閉店前に行けるか、否か。食べた事ないロシアンケーキ?クッキー?買おうかな。今週号もありがとうございます!感謝。

    • クリやん
    • 2017 7/8 5:51am

    今週も、ありがとうございます。
    映画 West Side Story を見た帰り、
    ダンスシーンの真似をしてみたい
    衝動に駆られながら
    帰ってきたことを思い出します。

    • ヴェンテン
    • 2017 7/8 5:50pm

    言うてもどもならんけど、暑いですね。ウエストサイドは、不良少年の抗争物語とも言えるけど、ロミオとジュリエットの永遠の悲恋物語がアメリカの都会に舞台を変えて繰り返されるお話。さらに大人になってから知ったのは、白人社会の中で当時のプエルトリカンは、黒人さんより下の最下層(という言い方をしていいのかわからないけど)の扱いを受けていたということ。改めて観ると、彼らの閉塞感や絶望感とcoolなダンスのコラボがタマランです(T_T)。チャキリスちゃまは、お爺さんになってもカッコいいのだ( ^ω^ )。

    • マロン
    • 2017 7/8 11:19pm

    ありがとうございます。
    今回、豪雨被害のあった朝倉市から西へ車で40分程のところに在住ですので他人事ではありませんでした。朝倉の先には温泉もあり苺、葡萄や梨など果物の産地で美味しくて、よく気晴らしにドライヴしていた処です。亡くなられた方、被災された方ににお悔やみ申し上げます。

    一方、ASO財閥御曹司の支援発言は私には響きませんでした。口よりもすぐさま現場へ来いと言いたくなります。あそおよぉ、いなだよぉ!!

    さて、「愛なき世界で」は私にとってはどうでもよくない一曲で、いつでしたでしょうか、ニュー・フェイバリッツ・オブ・ブリンズリー・シュウォーツでそのカバーを最初に聞いて、それから繋がっていったのでありました。まだ、ネットがない時代です。「約束の大地」DVDで視聴会、いいですね。友達に声を掛けてみようかしら。

    プエルト・リコは「豊かな港」と意味するそうですが、裏腹に、これといった産業もない貧しい島国だとか。しかし、音楽は違いますよね。豊潤です。ラファエール・エルナンデス作曲の歌は大好きです。「くちなしの香り」Perfume de Gardenias とかいかがでしょうか。

    • nrj45979タクシードライバー
    • 2017 7/8 11:36pm

    ありがとう!!ワッシイサオ

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