【幻】モーニン・ブルーズ 2020/03/21

mb200321

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようございます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2020年3月21日

 を始めましょう。

  昨日が春分の日、でもその前、17日から昼の方が長くなっているんです。

 春分が「お彼岸の中日」ではないですね。秒単位を無視すれば、16日が12

 時間ずつかな。ところで、この「日の出日の入り」これはどうやって決定さ

 れているのでしょうか。理科で「日の出日の入り」が出て来た小学校六年生

 の時は毎月20日前後に海まで出かけて、日の出を実際に観測していましたが、

 管轄の気象台発表とはかなり差がありました。町中では建物などによっても

 誤差が出ます。緯度と経度で決められているのでしょうか。

  今日は5時42分が「アサー」、17時54分が「ヨルー」です。行きましょう、春

 らしくボッサ・ノーヴァです。まだ暗いね。

M01. Gimme Shelter(4’36”)Groovy Waters feat.Lizette

-M,Jagger, K.Richard-  PMBmusic MBB 9998

N  以前、大家の澤田修に教えて貰ってすぐに入手した『ボッサン・ストーンズ〜ディ・ 

 イレクトロ・ボッサ・ソングブック・オヴ・ザ・ローリング・ストーンズ』からです。ボブ・マーリー

 編と一緒に買いました。想像どおりの、実に安易な企画制作でしたね。ボッサ・

 ノーヴァという音楽は、本質がなくても形が作れてしまうという見本です。

  今の「ギミ・シェルタ」は、グルーヴィー・ヲーターズ・フィーチュアリング・リゼットというC調

 な名義になっています。CD盤自体はメキシコ製ですが、実際の録音はどこでしょ

 う。どこの国の人間が関わっているのでしょうか。謎の多い『ボッサン・ストーンズ

 〜ディ・イレクトロ・ボッサ・ソングブック・オヴ・ザ・ローリング・ストーンズ』でした。

  件の病魔コロナ・ウイルスの猛威が収まりません。こういう漠然とした不安が募る

 時、わたしがいつも思い出すのはこの「ギミ・シェルタ」という歌です。

   嵐がやって来るみたいだ 今日は大変な1日になりそうだ

   どこか逃げ場がなけりゃ おいらは吹き飛ばされてしまう

   戦争だ、みんな気をつけろ 全てを踏みにじる戦いだ・・・

M02.ギミー・シェルター(4’36”)ザ・ローリング・ストーンズ   

-M,Jagger, K.Richard-  ロンドン / ポリドール  P25L 25045  

N  1969年に発表された傑作LP『レット・イト・ブリード』の冒頭を飾るこの「ギミ・

 シェルタ」は、冒頭でフェイド・インして来るパカッション、トレモロのかけられたエレキの音から

 して不確定要素に溢れています。それにドラムズ、ベイスが加わると一定の音圧

 が洪水や津波のように激流となって押し寄せて来る。正に「問答無用」。その

 中で流されないように決死の踏ん張りでこらえるミック・ジャガーの叫びヴォーカルが

 聞こえて来ます。素晴らしい。制作担当のジミー・ミラーの能力も最大限に発揮さ

 れている感じです。

  この歌はミック・テイラー加入直後の1969年アメリカン・トゥアでも演奏されていて、映

 画「ギミ・シェルタ」の中では、フリー・コンサートをオルタモント・スピードウェイで行うことが数

 日前に決まって、その会場施工を突貫で行う場面に被されます。12 月のサンフラ

 ンシスコ郊外ですから結構寒いでしょう。陽が落ちて寒風吹き荒ぶ中、鉄骨を組

 み上げて行く作業映像の背景に流れる「ギミ・シェルタ」・・・、この場面がまた

 素晴らしい。迫り来る危機に押しつぶされそうになった切迫感溢れる音にな

 っています。でもなぜかどの盤にも収録されていません。LPからCD時代に

 なりDVDとの組み合わせで出た、この時実況盤『ゲット・ヤ・ヤズ・アウト』の豪

 華仕様にも入っていませんでした。それで3年後の72年の北米トゥアを収録し

 た実況録音『レイディイズ・アンド・ジェントルメン』を聞いてみたという訳です。

M03.ギミー・シェルター(4’51”)ザ・ローリング・ストーンズ   

-M,Jagger, K.Richard-  ユニバーサル  UICY-76339 

N  1972年の北米トゥアの実況録音『レイディイズ・アンド・ジェントルメン』から「ギミ・シェ

 ルター」でした。まだミック・テイラーがいる頃で、ボビー・キイズ、ジム・プライス、ニッキ・

 ホプキンズが入った8人編成のストーンズです。ショウ全体の内容、構成は改められま

 したが、73年1月の「幻」日本公演にはこの陣容で来る事になってました。

 日本武道館で、前座はフラワー・トラヴェリン・バンドです。

  それはともかく、この1972年の北米トゥアをミック・ジャガーはとても高く評価し

 ているそうです。この頃ストーンズはもはや不良少年たちの集まったビート・グループ

 ではなく、既に正真正銘の世界一のロックバンドでした。旅公演はドサ回りでは

 なくワールド・トゥアです。小さなコンサート会場から運動競技場を使う「アリーナ・ショウ」

 を開拓する、巨大なロック・ビジネスへの先駆でした。大きな舞台装置、照明、音

 響を使い、メムバだけでなく補充演奏家も加え、誰もが満足出来る迫力の舞台

 娯楽を創り上げたのです。ザ・ローリング・ストーンズ72年の北米トゥアがその後のロック

 / ポップ音楽の実演興行に計り知れない影響を与えたのは、火を見るよりも明

 らかでしょう。マイクー・ジャクスンやマードンナだってその例から漏れません。

  ただヒネクレ者のわたしとしましては、69年の北米トゥアの方がロックバンドとして相

 応しかったように感じます。ギタリストが交代するという大手術の後、ミックはそこ

 までの旧態依然とした芸能界的しがらみを断ち切って独立を目指し、自身の

 レコード・レイベルを起こし、活動はもちろん、存在をも自分たちで管理しようと

 しました。その第一歩として成功させたのがこの時の北米トウァですから、彼の

 気持ちは分からなくもありませんが、どうかなあ。いま聞くと確かに一定の

 音は出ていますが、緊張感が足りず、演奏が雑です。全体にスリルに欠けます。

 69年の時は音に危機感が漂っていて、それがロック音楽の骨格を支えていたよう

 に思えるのです。

  でもね、みんなこのストーンズに憧れた。この時には日本から大勢の音楽関係

 者が、西海岸まで観に行ってます。ヌウ・ミュージック・マガジーンやアサヒグラフの特集記

 事にもなった。非合法録音の海賊盤もたくさん出ていた。18歳のわたしは雑

 誌を読んでは海賊盤を聞き、世界一のロックバンドに想いを馳せていたのです。

  メムバ紹介の最後がキース・リチャード、そして間髪を入れず「バイバイ、ジョニー」が

 始まるところは、海賊盤で聞きました。今でもはっきりと覚えています。

M04.バイバイ・ジョニー(4’32”)ザ・ローリング・ストーンズ

-C.Berry-  ユニバーサル  UICY-76339

M05.Funnie Mae(2’05”)Booker T. & The MG’S

-B.Brown, W.Grassco-  Pヴァイン  PCD-4935  

N  ザ・ローリング・ストーンズ72年の北米トゥアから「バイバイ、ジョニー」でした。「ギミ

 シェルタ」の実況仕様を聞きたくて、おさらいしたストーンズの『レイディーズ・アンド・

 ジェントルメン』です。数少ないわたしの私物DVDに「ギミ・シェルタ」があります。

 こちらも、もう一度観てみよう。

  続けたのはブッカーTとエムジーズで、「ファニ・メイ」でした。勘の鋭い方はもうお

 分かりですね、ザ・ローリング・ストーンズの犯罪行為の筆頭に挙げられるのが、こ

 の「ファニ・メイ」をそっくりパクったこれです、

  「西海岸の宣伝屋助手」。

M06.ウエスト・コーストの宣伝屋(3’10”)ザ・ローリング・ストーンズ

-N.Phelge-  ロンドン / ポリドール  P25L 25035  

M07.2120 South Michigan Ave.(4’38”)

George Thorogood And The Destroyers feat.Chalie Musselwhite 

-N.Phelge-   Capital 50099902933825  

N  「西海岸の宣伝屋助手」に続けましたのは、同じく「ナンカ・フェルヂ」名義で作

 者登録がされている「南ミシガン通り2120番地」、ジョージ・サラグッドとデストロイヤー

 ズ、フィーチュアリング・クロマチック的音色のチャーリー・マッセルホワイトでした。数週間前にお届け

 しましたら嬉しい反応がありまして、今朝もお楽しみ頂きます。流石にこれ

 は盗作ではないでしょう、というか被害楽曲をわたしはまだ知りません。

  さて先週の『至上の愛』アリーサ・フランクリンにもたくさんのご反響を頂きました。

 やっぱり純な信仰心というのは人を打つのでしょうか。それはね、打たれた

 人たちが純粋な信心を持っているという証明だ、とも言えます。宗教を問わ

 ず、信じる人は救われるのです、ぬわんちって。

  タクシ・ドライヴァ45979号さんの投稿にありましたとおり、この場にミック・ジャ

 ガーが居合わせているんです。初日のカットでチラリと写ります。隣りはチャーリー・

 ワッツじゃないでしょうか。2日目はもう少し長く写ってます。お供を連れて仰々

 しくではなく、噂を聞きつけて足を運んでみた、そんな感じです。多分、先

 ほどの72年北米トウァの時の空き日だったのではないでしょうか。周りの誰も

 「あ、ミックだ」なんて騒いでいません。通りがかりの白人客といった感じでアリ

 ーサとジェイムズ・クリーヴランドの儀式を観ています。至近距離で何か感じたのかな

 あ。心を打たれたのかなあ・・・。別に興奮して踊り出したりはしていませ

 んでしたが、妙に嬉しかったですね。 

  市販されているこのDVDにはリージョンの問題が付きまとっているようです。

 販売元でも絶対に分かっているのに改めないのはなぜでしょうか。ご注意下

 さい。

  では明日の朝の礼拝のためにゴスペルを一曲お届けしましょう。

  アルバム『至上の愛』からアリーサ・フランクリンと南キャーフォーニャ・コミュニティ・クワイアです。

  2日目の「ワッタ・フレンド・ウィ・ハヴ・イン・ジーザス」、

 「慈しみ深き友なるイエスは・・・」の唄い出しで知られているこの歌は賛美歌

 312番として有名ですが、まるで違う歌に聞こえます、オリヂナルLPでは2枚目

 のエイメンでした。

M08.What A Friend We Have In Jesus(6’19”)Aretha Franklin

-trd.-   Rhino / Atlamtic R2 75627   

M09.Playing In A Band(4’04”)ライフ・レオ・バンド

-unknown-  BSMF 8040   

N  まるでオールマン・ブラザーズですね。殆ど「ラムブリン・マン」なこの歌は「プレイング・

 イン・ア・バンド」というもので、オランダのライフ・レオ・バンドというグループの新譜『俺

 たちが目指すとこ』からです。彼らは前作がオールマンズに捧げたアルバムだったそ

 うですから、オリヂナル曲がこうなってしまうのは、頷けなくもありません。で

 もねえ、オランダだよ、和蘭。ここは北米の黒人音楽に理解のある国で、古くは

 まるでオーティス・レディングだったハーマン・ブルードというR&B歌手がいましたし、女

 サクスフォン奏者のキャンディ・ダルファーもオランダ人でしたね。

  このアルバム『ウェア・ウィア・ヘディング』も、聞いているとリーダーでギタリストのライフ・

 レオのオールマンズへの思慕が強く感じられ、和蘭人のアイデンティティは具体的には伝わ

 って来ません。これは「自分自身でいるより、目標としてアイドル視している対

 象そのものになりたい」という、北米音楽、特に黒人音楽に憧れる人たちに

 共通した世界的な傾向です。

  わたしたちの周りにもいますね、そういう勘違いした人間たちが。自分自

 身の思想、言語、発声、音感と全く違う、そもそも体型、肌や瞳、髪の毛の

 色からして別物なのに無理な事だと思いますよ、ローマ字で名乗ったとしてもね。

  オランダ人なら、まだ人種的、文化的に近いかも知れません。そのせいでしょ

 うか、このライフ・レオ・バンドは聞いていると何か微笑ましい気分になって来る

 のも事実です。いつか彼らがその栄養を充分に吸収して、自分たちにしか表

 現出来ない世界を見せてくれる時を期待してもう一曲聞きましょう。

  同じく最新アルバム『ウェア・ウィア・ヘディング』から、「ファンキ・ガムボ」。

M10.Funky Gumbo(2’44”)ライフ・レオ・バンド

-unknown-  BSMF 8040    

M11.Tequila Con Yerba(4’00”)ファントム・ブルーズ・バンド  

-unknown-  BSMF 2693

N  和蘭憂歌団に続けましたのは「テキーラ・コン・イエルバ」ファントム・ブルーズ・バンドで

 す。彼らはタージ・マハルのバックバンドとして活動していた経験があります。グラミー

 やW.C. ハンディ賞なども貰っているそうです。ゴリゴリのブルーズだけではなく

 幅広い、グドールドR&B的音楽性を持っています。今は6人組。ドラムズ。ベ

 イス、鍵盤、ギターに、サクスフォンとトラムペットの管2本が入っています。

  「テキーラ・コン・イエルバ」というのはイエルバ茶で割ったテキーラでしょうか。美味し

 いのかな。ファントム・ブルーズ・バンド、新作『スティル・クッキン』から、今度はヴォーカル 曲

 をどうぞ。

  「バーッド・ブラーッド」。

M12.Bad Blood(3’37”)ファントム・ブルーズ・バンド

-unknown-  BSMF 2693 

M13.Born Under A Bad Sign(4’36”)Booker T. Jones

-W.Bell, B.T.Jones- Edth Street records / Amplified Distribution ESR- 51182

N  先々週、先週と続けてお届けしたブッカーTジョーンズの新作から、今朝は正に

 決定的な「悪い星の下に」を聴いて頂きました。ご存知の通り、原曲はアルバー

 ト・キングですね。その時の制作責任者はアル・ジャクスンでした。ドラムがエラくカッコイイ

 ですよ。

  これを書いたのがウイリアム・ベルとブッカーTでして、1966年のヒット曲になりまし

 た。クリームもカヴァしてましたね。わたしはゴールデン・カップスがそれをコピーしてた

 のを聞いてこの歌を知りました。

  今となっては存在自体が信じられない、若者向け朝のワイドショー「ヤング720」

 で演奏してたのを観て「これは宜しい」と興奮気味に学校に行ってから話し

 てたら、「オリジナルはアルバート・キングで、作者がブッカーTジョーンズだ」と知っている

 野郎が既にいました。悔しかったな。

  ブッカーTジョーンズの2020年仕様は、ほぼ原曲通りの構成の中で息子のテディ

 のギターが冴えてます。彼はこの世代では珍しくヘヴェメトー・ロックの過剰な影響が

 ありません。細かな音を大事にする辺りは父親譲りでしょうか。「悪い星の下

 に」、ブッカーTジョーンズでした。

  さてここ2カ月ほど、この国の報道を独占している新コロナ・ウイルス感染、これ

 ほど長い間、話題になり続ける事を誰が想像出来たでしょうか。まあこの国

 の対応の悪さが、それに拍車をかけている事実もありますけれどね。

  学校閉鎖による子供たちの自宅待機にも限度があるようで、屋外活動とし

 てテントを張っての本格的な野営が人気とか。これは面白い。ただ高度なインフラを

 前提とした無菌で清潔な文化生活に慣れている都会の現代人がいきなり野外

 に出ると面食らう事が多いので、どうぞお気をつけ下さい。まずね、電気来

 てないよ。ボーイスカウトに任せなさい。

  過去に伝染病でひどい目に何度もあっているヨーロッパは即刻封鎖を施行して、

 食い止めるのに必死です。「国土と国民を護るんだ」という行政機関の明確な

 姿勢の表れですね。にも関わらず「オリムピックを」なんて言っている島国が極東

 にあります。お笑いです。「予定どおり」だって。とっくに予定を踏み外して

 るのにね。「予定どおり」というのは、まず日程が守られての事だってのが分

 かってないですね。多分じきにWHOの意向にIOCが従わざるを得ないから、

 という言い訳で中止、あるいは延期が決定になるでしょう。おそらくもう決

 まってる筈です。現政権を護るために「どうやって誤魔化そうか」だけに頭

 をひねっているんです、立派な方々が国費を使ってね。未だに「開催反対」

 を唱えているわたしは、発表がとても楽しみです。

  そういった日本国政府の茶番劇とは別に、この世界大会でしか脚光を浴び

 られない地味な運動競技に携わる人たちの心情は如何ばかりか、と察します。

 たぶん相当には頭に来てるんじゃなかな。こういう時に「スポーツは政治と関係

 ない」という空言をほざくノータリンがいますが、現代の運動競技の国際大会は、

 政治が絡まなきゃ成立しないって事が分かってないようですね。今回の五輪

 の政治的な流れを、よおく認識して頂きたい。

  地味な運動競技に携わる人たちは競技の本質とは無縁の組織にずっと利用

 されて、最後は切り捨てられるのです。「他にやりたい奴はいくらでもいるよ」

 あるいは「そんな競技は必要ないね」とばかりに。IOCがまずそうだ。JOC な

 ど言うに及ばず。

  19日深夜に発表された専門家会議の「新見解」だって、露骨なスタンドプレイ

 で一方的に独善で決めた方針が非難の嵐を浴びたので、掌を返したような変

 更をしただけです。「休校解除は自治体の判断に委ねる」とか「イヴェントは慎重

 に」など、自らの責任を放棄して当事者たちに決定を任せるという、サイテーの

 政策です。しかもそれを他人に言わせる。何かあった場合は「だから俺は言

 ったんだよ」と必ず言い訳をするでしょう。要するに「俺の顔をツブすなよ」

 という事だけなんです。こういう時にこそ、鮮やかな政治手腕でわたしたち

 の国土、わたしたち国民を護って欲しいのですが、望むべくもないですね。

  さて外にも出られないイタリアでは、窓を開けて歌を唄ったり鍋釜を鳴らして

 共存を確認し合っていると聞きました。投稿欄に日曜日のグリ子さんも書いて

 くれていました。とても良いですね。「ゲイムは1日1時間」なんて基準を設け

 るより、よほど人間的だ。音楽が立派に機能してる。ただし、こういう時に

 唄える歌が私たちにあるかどうか、これも大きな問題です。わたしの番が回

 ってきたら「ホンダラ行進曲」で行こうかな。

  隣のフランスでは「コロナという戦争」との宣言で外出禁止令が出されていて、人

 の全くいない街頭の映像がテレビ画面では流されています。

M14.広場で(2’57”)バルバラ  

-J.Brel-  Elsur 010

N  渋谷のエルスール・レコーズからの新譜はシャンソーンです。このレコード店に通う熱心なシャ ン

 ソーンのファンがまとめた『シャンソーン拾遺集』という、題名も素敵なCDが出ました。

 日本に馴染みの深い、誤解の多いフランスの音楽の姿をもう少し多面的に楽しん

 で貰いたい、という選者の想いが伝わる内容です。そこからバルバラの「広場

 で」をお届けしました。作ったのは、ジャック・ブレルです。

  最近わたしは、この「広場」という概念が日本の都市には欠けていると感

 じるようになりました。報道番組などで庶民の意見を集める時、必ずと言っ

 て良いほど取材場所は、銀座通りの歩行者天国と新橋の蒸気機関車が展示し

 てある「SL広場」です。わたしも嫌いではありませんが、ここは「狭場」。

 ちっとも広くはありませんし、人々は慌ただしく通り過ぎて行くだけです。

 ヨーロッパの都市にはどこも広々とした「広場」があって、そこに様々なご用と

 お急ぎでない人たちが集っています。これは街という概念の違いではないで

 しょうか。しかし今は誰も居らず閑散とした状態のようです。

M15.パナム(3’42”)ジュリエット・グレコ     

-Ferre-  Elsur 010

N  『シャンソーン拾遺集』から「パナム」、ジュリエット・グレコでした。花の都パリーを唄った

 1960年の作品です。この『シャンソーン拾遺集』に超有名曲はなく、このように隠

 れた、少なくとも日本では話題にもならなかったけれども捨てがたい第二次

 大戦後の名作が20曲入っています。「拾遺集」という題名に相応しいですね。

  選曲者は蒲田耕二です。もうひとつの大きな特徴は、おそらく全てSP盤か

 らのサラ起こしであるにも関わらず、上等な音質が確保されている点です。気

 が遠くなるような雑音処理をやり遂げたのはモリタ・ジュンという人でした。

  今の「パナム」を唄っているジュリエット・グレコは、シャンソーン界に大きな波紋を投げ

 た革新的な女性歌手ですが、がマイルス・デイヴィスと出来てたなんて話は、この盤

 の解説で知りました。「死刑台のエレベイター」の時かなあ。凄い話だ。

  ではその畏れを知らぬギリシア系パリジェンヌ、ジュリエット・グリ子でもう1曲、

  年老いた踊り子が、自らの全盛時代を回想する歌、「オルガ」。

M16.オルガ(3’07”)ジュリエット・グレコ   

-Plante, Aznavour-  Elsur 010

M17.Some Of These Days(4’59”)Mike Bloomfield

-S.Brooks-  Demon FIEND CD 92

N  ジュリエット・グレコの「オルガ」に続いては「サム・オーヴ・ジーズ・デイズ」、以前ジム・

 クウェスキンの唄で聞いてもらっています。これは何とマイケル・ブルームフィールドの弾き語

 りでした。

  先週お届けした「土曜の夜の恋人に」には@驚く反響がありました。まずは

 ちびえ女史の替え歌。これには参った、参りました。「じゃがれごえ」、失

 礼いたしました。

  そしてペタシ66さんの詳細な解説にもクリビツテンギャウ。確かに番組の中で意味

 不明の長いジングル的なシークェンスが何箇所かありました。これはいつ突然コマーシャル

 が入っても全体の流れを損ねないように、各局の規定で要所要所に差し込む

 ステイション・ブレイク替わりの時間調整帯です。歌謡曲番組だと木村好夫のギター演歌

 なんかが使われていましたが、「馬場こずえの深夜営業」では、マイケル・ブルーム

 フィールドの「ミスタ・ジョンスン・アンド・ミスタ・ダン」、スティーヴ・グーッドマンの「イッツ・ア・

 シン・トゥ・テル・ア・ライ」、そしてジェシ・コリン・ヤングの「ソング・フォー・ジュリ」などだ

 ったそうです。

  これもペタシ66さんの記憶。凄い事覚えてますね。ありがとうございます。

 こういう爪弾き系器楽曲をよく知っていてセンス良く挟むラジオ職人が、その頃ま

 だ制作現場にいたという事でしょう。うーん。その「ミスタ・ジョンスン・アンド・ミス

 タ・ダン」の替わりにと、マイク・ブルームフィールドで「サム・オーヴ・ジーズ・デイズ」を

 お聞き頂きました。「ミスタ・ジョンスン・アンド・ミスタ・ダン」は何処に入っているん

 だろう。

  ペタシ66さんは、わたしがこの「土曜の夜の恋人に」から縁遠かった理由も

 推測してくれました。多分そんなところでしょう。当時は友人のレコードを借り

 て聞いていた事も一因かもしれません。

  大滝詠一がソニーと契約してナイアガラ原盤の音源を一挙に再発売した時、何枚か

 は「内容更新」を受けてオリヂナルとは異なった形になっている物がある、とい

 うのもペタシ66さんから教えてもらいました。今回「バー、バー、バー」を求め

 てわたしが手に入れた1996年版CD『ゴー・ゴー・ナイアガラ』に入っていたこの

 歌との再会は、嬉しかったですね。

M18.Cobra Twist (1’44”)大滝詠一  

-E.Ohtaki-  ソニー / ナイアガラ  SRLC 3500

N  「コブラ・ツイスト」でした。これをわたしはシングル盤「青空のように」のB面で

 聞いていました。誰かとプロレスの話をしていて発想が突如閃いたそうで、その

 頃の決め技「アバラ折り」をキイワードにして、既存のトゥイスト曲のフレイズで構成した

 大滝詠一得意の「モンタージュ」曲です。スリー・ファンキーズ「でさのよツイスト」や藤木孝

 「ママのツイスト」が盛り込まれているのがミソ。

  基本となったのは、リップコーズの「ヘイ、リル・コブラ」1963年でした。

M19.Hey Little Cobra(2’01”)The Lip Chords

-C.Connnors, M.H.Connors-  Sundazed  SC 6098

N  リップコーズの「ヘイ、リル・コブラ」、1963年にロス・エインジェルズ周辺でヒットしたホット・

 ロッド音楽です。リップコースは最初4人、途中から3人になったヴォーカル・グループで、

 制作関係者を見ると、責任者がブルース・ジョンストン、ギターがグレン・キャムベル、ジャック・

 ニーチェがセッション監督などという錚々たる布陣です。これからビーチ・ボーイズ人脈と

 の関連が深いのが分かりますね。

  後にビーチ・ボーイズのLP表題曲にもなったこの歌も吹き込んでいました。

  「リル・デュース・クープ」。

M20.Little Duce Coupe(1’55”) The Lip Chords

-B.Wilson.R.Christian-  Sundazed  SC 6098    

N  リップ・コーズの「リル・デュース・クープ」でした。これも1963年の録音でした。

  さてCD『ゴー・ゴー・ナイアガラ』で再会した「コブラ・ツイスト」は、1996年版で

 こんな仕様に生まれ変わっていました。これも嬉しかったですね。

M21.Cobra Twist[’81 MIX](2’12)大滝詠一

-E.Ohtaki-  ソニー / ナイアガラ  SRLC 3500

M22.Tinnitus(2’59”)Manou Gallo    

– M.G.Blacksmith –  DJIBOI  cj033-lc27125

TM Born In Chicago 「アサー入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  「コブラ・ツイスト 81年ミクス」に続いたのはマヌ・ガロの『アフロ・グルーヴ・クイーン』か

 ら最終曲「ティニテュス」でした。実にクールでしたね。これは知人が「久しぶりに欲

 しくなって新品を買ったよ」と言っていた盤です。嬉しいじゃアーリマセンカ。今の

 世の中、パッケイヂ音楽は既に限りなくタダです。映像作品が「見放題」で無償

 になるのも間近でしょう。それでも盤を買って聞く、入場料を払って映画館

 で観る人はまだまだ居なくならない事を祈ります。わたしが生きている限り

 はね。

  屋台舟もライヴハウスもナーンにも悪くない。頼りにならない政府、医療機関、地

 方自治体は放っておいて、早くわたしたちでコロナを退治しよう。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/80c7fb1bc76adeedab8d8b48987c42819ca70870

  ダウンロード・パスワードは、p4nen5dyです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

   もう少しだけど明るくなってます。

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    • ワツシイサヲ
    • 2020 3/21 10:31am

    各位
     申し訳ありませんでした。本日分の更新が遅れました。原因は当方の過ちです。システム上の問題ではありません。
    「何時もと変わらぬ『幻』ラジオ」なんてフェスロン毛さんに言って貰ったばかりなのに、午前3時の放送を心待ちにしていてくれた皆さんには、大変なご迷惑をおかけいたしました。

      • フェスロンゲ
      • 2020 3/21 4:12pm

      レットイットブリードのジャケットはケーキです。

      家で昨晩かけたまま寝てしまったレコードプレイヤーの上の
      レコードはプロフェッサーロングヘアーでした。
      朝起きると猫の花ちゃんがその上にお座わり。
      まさか! そこにのっちゃいけんのよ!

      かわいいお爪が溝を傷つけていませんようにと願うばかり。

      今週も幻ありがとうございます。

    • タクシードライバー45979
    • 2020 3/21 11:28am

    3時に目が覚めて、そうだ落としておこうと電源いれたのです。残念!二度寝して今ブランチとしゃれこみ音楽を文字通り楽しんでおります。ありがとうございました。

    • リスリス子
    • 2020 3/21 12:40pm

    そりゃあ寝ちゃうよね

    果報は寝て待て ・・・って云うし(笑)

    待っててよかった!!
    ありがとう。

    • タクシードライバー45979
    • 2020 3/21 8:56pm

    今日、ERISが届きましたのでさっそくぺーじをめくり、前半の記述はさておき「リズム、カントリー・アンド・ブルーズ」タイトルだけで買い求め眠っていた。今日フィルムを破りました。ありがとうございました。
    まさしく「果報は寝て待て」でした。

    • ペタシ66
    • 2020 3/22 2:51am

    今週も更新有難うございます。
    DVDアメイジンググレイス、何と言うか御開帳、御伊勢参りの感じで観ました。音と画が同期してない編集は大変だったのでしょうから「Complete Recordings」と比べると、カットや前後入替編集がかなり有りますがその割には良く繋がってる印象で、そのせいで本当の流れが良く解らないとも言えます。
    映画の紹介文には後から加えられた音は入っていないと言うものもあった様で、「God Will Take Care Of You」のエンディングで「Old Landmark」のイントロのピアノが被って来ないとか、
    C.L.のプリーチ?の後ろでオルガンが無いとか逆にC.L.がマヘリアとクララに言及してる部分が有ったりで、色々曲や人物の順番や入替りをチェックして楽しんでおります。
    パーディを始めバンドはアリーサの服との対比でちゃんとカラーコーディネイトしてる様だし、プリーチしてるC.L.を見つめるアリーサとか「Never Grow Old」で率先してトランスするゲートルードウォードも興味深かった。

    「土曜の夜の恋人に」調子に乗って書かせて頂くと、確か本人があんぱんは嫌だと言うので大瀧さんがそれはすまんと後日「花のあんぱん」から「荻窪美人」に歌詞を入れ直したので、後発の正式、微妙なオリジナル、さらにインストもあってそれはややこしかった、今回の「あんぱん」「美人」両方入りは理想的なので私も96年版CD捜します。
    コロナのせいで早々外で酒飲んでぐだぐだ長話もし辛くMBにて駄文長文、発散させて頂きました、感謝致します。
    PS:「Mr.Johnson and Mr.Dunn」は「Analine」収録でございます。

    • 日曜日のジュリエット・グリ子
    • 2020 3/23 1:12am

    近隣にドイツというすばらしい国がある。
    イタリアもフランスもがんばってほしい。

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