【幻】モーニン・ブルーズ 2020/05/09

mb200509

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようございます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2020年5月9日

 を始めましょう。

  恐れていた5月7日が過ぎました。わたしはこの日非常事態宣言発令前に

 約束した届け物を渡しに近所のロックバーを覗きました。たぶん大騒ぎだろうと

 想像していましたが、31日まで休業延長で、意中の人間にも会えませんでし

 た。賢明ですね。先は見えないけれども、もう少しだけ続けよう、これです。

  さて、先週のウイリー・ディクスン紹介、「後半のブルーズ曲がそこが『幻』らしい」

 なんて言われて気をよくしました。調子に乗って、その延長で行きましょう。

 実はこの歌、先週の「放送」で溢れてしまった1曲なんです。本当はこれで

 終わる筈でした。ですから今朝はその続きで始めます。

  アルバム『ザ・ソングズ・オヴ・ウイリー・ディクスン』から

  「アイ・ジャスト・ヲナ・メイク・ラーヴ・トゥ・ユー」、

  ヴォーカルは、クラーレンス・ゲイトマウス・ブラウンです。 

M01.I Just Want To Make Love To You(2’56”)

Willie Dixon feat. Clarence “Gatemouth” Brown

-W.Dixon-   Telarc  CD-83452  

N  クラーレンス・ゲイトマウス・ブラウンで「アイ・ジャスト・ヲナ・メイク・ラーヴ・トゥ・ユー」でした。

 サクスフォーンは、エディ・ショウ。このアルバム『ザ・ソングズ・オヴ・ウイリー・ディクスン』は、

 彼の死から7年ほどたって制作 / 発表された1枚で、特定の名義が付いてい

 ません。ダグ・ワイノリズという堅実な演奏をする白人ブルーズ・ギター弾きを中心

 とするセッションで、収録されている14曲にはそれぞれ多彩なゲストを迎えて作ら 

 れています。ルーサー・アリスンやサニー・ランドレスも参加しています。

  そのアルバム最終曲が、今の「アイ・ジャスト・ヲナ・メイク・ラーヴ・トゥ・ユー」でした。

 ザ・ローリング・ストーンズがデビュー・アルバムでカヴァして有名になったブルーズですね。

 何よりも題名が全てを語ってしまっていまして、衝動的な性的欲求を表現す 

 るには、これ以上の文言はないでしょう。内気なわたしとしましては、とて

 も日本語では言う事が出来ません。博多のザ・ルースターズにも、明らかにこの歌

 から閃きを貰った1曲がありまして、ヴォーカルの大江慎也ははっきりと叫んで 

 ましたけどね。

  先週お話ししたように、ディクスンの綴る言葉は、呪術モージョの魔力を背景とし

 たカリズマ支配が基本概念です。それに白人やわたしのような捻くれた黄色人種

 は大いに刺激され、想像力を拡げたわけなんですけれど、アップライト・ベイスとヴ

 ォーカルで通した現役時代はもっと洒落た小粋な音を響かせていました。1992年

 に亡くなる前、彼がしたためた自伝の題名は、確か「アイ・ラーヴ・マイ・ライフ・アイ・

 リヴ」ではなかったかな。「俺は自分の生きて来た人生が好きなんだ」です。 

 素敵でしょう。これは彼が以前に発表していた歌の題名をひねった物でもあ

 ります。それは、「アイ・リヴ・マイ・ライフ・アイ・ラーヴ」といいまして、各コーラス

 が「I Live The Life I Love, I Love The Life I Live」という惹句で落とされて

 います。こういうところにディクスンの同時代的なジャイヴ的要素、言葉の遊び感

 覚を強く感じます。強面で通るウイリー・ディクスンの可愛らしい側面です。興味が

 湧いたらぜひもっと聞いてみて下さい。面白いですよ。 

   さて、ずっと前にアナログ盤で持っていたアルバムを CDで買い直すというのは

 年季の入った音楽ファンとしては少々恥ずかしい事なんでしょうけれども、今回

 は密かにやってしまいました。それはフォー・トプスの『スティル・ヲーターズ・ラン・ディ

 ープ』という1970年の作品です。

  まず、冒頭から聞いて頂きましょう。

M02.Still Waters Run Deep(Love)(3’02”)Four Tops

-S.Robinson, F.Wilson-  Universal / Motown 88502

M03.Reflection(3’25”)Four Tops

-Holland, Dozier, Holland- Universal / Motown 88502

N  クロス・ミクスではありません。オリヂナルがこういう風につながっています。フォー・

 トプスのアルバム『スティル・ヲーターズ・ラン・ディープ』から最初の2曲、「スティル・ヲーター(ラ

 ーヴ)」、そしてダイアナ・ロスとスプリムズでも知られた「リフレクションズ」でした。

  1970年と言いますと、日本は「世界の国からこんにちは」の大阪万博の年

 です。わたし自身を振り返りますと、ブルーズ音楽に出会って、周りの価値観

 全てがゆっくりと変わり始めた頃ですね。このアルバムはその頃全く知らなかっ

 た。

  フォー・トプスの所属していたモータウン・レコーズはまだ発祥地のデトロイトに本拠を構

 えていましたが、ロス・エインジェルズ移転を画策し始めていた頃でもあります。ベ

 トナム戦争のどうしようもない泥沼化という大きな時代の流れ、そして自由な若

 者文化の興隆で、R&Bにも転換期が訪れていました。同じレイベルの対極で番

 を張るヴォーカル・グループ、テムプテイションズは、リード・シンガーの交代や、サイケデリック・

 ファンク路線での成功で既に新境地を進んでいました。そうした突出した派手な

 個性を持たないオーソドクスなフォー・トプスも新しい路線を切り開かなくては・・・、

 という周囲の要請に対する答えが『スティル・ヲーターズ・ラン・ディープ』だったので

 す。

  今の2曲で、それまでのシングル寄せ集めではなく、ひとつのコンセプトが通った

 アルバムだという事がお分かりの筈です。ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・

 ハーツ・クラブ・バンド』以降、ポップ音楽のLPにはこの種の「明確な企画意図」

 が求められるようになっていました。abc移籍の後もフォー・トプスはこうした

 企画制作を続けますが、最高傑作はやはりこの『スティル・ヲーターズ・ラン・ディープ』

 でしょう。思わせぶりなのも時代を感じさせます。

  西海岸ロス・エインジェルズへの移転を考えながらも、まだモータータウンで事業を続け

 るモータウン、演奏陣は1959年の創立以来のアール・ヴァン・ダイク率いるファンク・ブラザ

 ーズ、ベイスには、L.A.には行かなかったジェイムズ・ジェイマスンが健在です。

  ではフォー・トプスの傑作、『スティル・ヲーターズ・ラン・ディープ』を50年経った今、 

 もう一度聞いて行きましょう。次は今の2曲の後に来る3曲目、

  伊達男トミー・エドワーズがこれ以前に唄っていた、「恋のゲイム」。

M04.It’s All In The Game(2’44”)Four Tops

-C.Dawes,C.Sigman- Universal / Motown 88502

N  「イッツ・オール・イン・ザ・ゲイム」、フォー・トプスでした。彼ら最大の魅力はリードを

 取るリーヴァイ・スタブスの泣き節にありますが、ここではリーヴァイ以外の声もはっき

 りと聞こえます。歌の中に深い陰影が彫られていて、ワン・ヴォーカル・グループと

 しての存在を際立てています。彼以外もその他大勢ではなく、アナザ・スリー・ト

 プスなのです。ヴォーカル4人の絡みはこのアルバムが他の作品よりも緊密でしょう。

  さてこの「恋のゲイム」の次が映画「真夜中のカウボーイ」で使われたニールスンの

 「噂の男」です。この辺りからも社会性を意識した「企画意図」が伝わって

 来ますね。LP時代の作品ですから、B面はスモーキー・ロビンスンの書いたこの歌で

 始まりました。

  「ラーヴ・イズ・ザ・メセヂ」。

M05.Love Is The Answer(2’26”)Four Tops 

-S.Robinson, K.Wakefield, F.Wilson-  Universal / Motown 88502

N   「ラーヴ・イズ・ザ・メセヂ」、フォー・トプスでした。これも他の唄い手のヴァージ

 ョンがヒットしませんでしたかね。ちょっと調べたら、「愛こそ証」のイングランド・ 

 ダンとジョン・フォードばっかりに当たるので、挫折しました。詳細不明です。わ

 たしはこのフォー・トプスの仕様で満足ですが。

  今回手に入れたCDは、ユニヴァーサルが以前発売していた「収集家向け再発売」

 の1枚らしく、オリヂナル通りの二つ折りダブル・ジャケット、特製イナー・スリーヴ付き

 でした。以前わたしが持っていたLPは廉価版のシングル仕立てでしたから、こ

 こで初めて元の姿に出会えた事になります。録音詳細もこの頃のモータウンにして

 はかなり詳しく、参加者はほぼ全て記載されています。4人の他にバッキング・

 ヴォーカルにジ・アンダンツ(The andantes)という3人組を配しているのが目を惹き 

 ました。

  わたしがヴォーカル・グループの魅力を最初に強く感じたのが、何を隠そうこの

 フォー・トプスなのです。だいぶ遅い73年頃の「ニュー・ソウル」のブームに便乗して出

 されたベスト盤を年下の友達から借り、録音したカセット・テイプを毎晩聞いていま

 した。覚えています。TDKの60分用でした。その最後が、1曲目の「スティル・

 ヲーター(ラーヴ)」でして、これを聞きながら酔っ払って眠るというのが日課でした

 ね。それだけに御茶ノ水のレコード店でLPを見つけた時はとても感動しまして、

 何度も聞いていた筈なんですが、今回聞いて改めて分かった事ばかり。それ

 を皆さんにお伝えしたかったものですから、このような形に致しました。

  ではフォー・トプスの傑作、『スティル・ヲーターズ・ラン・ディープ』最後の2曲です。

  これも繋がった仕様になっていました。

  この後のモータウンを考えると象徴的な歌ですね、「L.A.(マイ・タウン)」。

  そして表題曲を別仕様でもう一度、「スティル・ヲーター(ピース)」。

M06.L.A.(My Town)(3’09”) Four Tops

-S.Mathews- Universal / Motown 88502  

M07.Still Waters Run Deep(Peace)(2’42”) Four Tops

-S.Robinson, F.Wilson-  Universal / Motown 8850  

N  フォー・トプス1970年発表の傑作アルバム『スティル・ヲーターズ・ラン・ディープ』から、

  「スティル・ヲーター(ラーヴ)」

  「リフレクションズ」

  「イッツ・オール・イン・ザ・ゲイム」

  「ラーヴ・イズ・ザ・メセヂ」

  「L.A.(マイ・タウン)」

  そして「スティル・ヲーター(ピース)」以上6曲お届けしました。普通このようなコンセ

 プト作品と言いますと、妙に複雑な造りだったり、無用な長時間演奏だったり

 と、意味のない重厚長大方向へ進むのですが、この『スティル・ヲーターズ・ラン・ディ

 ープ』は、そこまでの編曲傾向とそれ程変わらない雰囲気ですし、長くても3

 分台です。全てが書き下ろしではないのに強い統一感が全体を締めています。

 「この1枚」に打ち込んだ本人たち、そして制作陣の意欲も充分に伝わって

 来ます。ポップ・ヒットには事欠かないフォー・トプスですから、実演でのリパトゥワには

 あまりこの作品からの歌が採り上げられていないようです。2月頃お届けした

 ラスヴェガスでの実況録音でも同じでした。それでもこの『スティル・ヲーターズ・ラン・

 ディープ』は、彼らの最高傑作と言って間違いのないアルバムです。あまり人に知

 られてないのもいいな。以上、フォー・トプスでした。

M08.Comme Les Fleurs (3’41”)ジル・バーバー

-J.Barber –   BSMF 509   

N  さてフランス語です。ジル・バーバーという、普段はジャズを唄っているらしいカナダ

 の女性歌手の「コム・ル・フラワー」、今月発売の新譜『アントレ・ヌー』からです。この

 ジル・バーバーという人とわたしは初めての出会いです。2013年にカヴァ・アルバム

 で『シャンソンズ』というのを出しているそうなので、全編フランス語はそれに次ぐ

 第2弾という事になります。大英帝国のひとつとなっていたカナダは国内でケベ

 ック州がフランスの植民地だった関係を強く残していて、この地域は今でも公用語

 がフランス語です。イギリス派との武力闘争も起こっていまして、東京にも以前はカナ

 ダ大使館とは別にケベック領事館が置かれていました。今はどうなのかな。

  日本に紹介されるカナダ文化は殆どがアメリカ、英国風のものですが、このよう

 な流れを理解すれば、カナダ人とフランス語は遠い存在でもないのがお分かりでし

 ょう。今の「コム・ル・フラワー」にも、不自然さは感じられませんでしたね。では

 もう1曲フランスを強く感じさせる歌をお聞き下さい。

  ワルツです。「レフレッツ」。

M09.Reflets(3’24”)ジル・バーバー

-J.Barber –   BSMF 5095     

N  ジャズというよりも、日本ではフレンチ・ポップと呼んだ方が通りの良さそうな

 ジル・バーバーの「レフレッツ」でした。こちらも言葉の響きを生かした上品な編曲

 が施されています。こういうのを聞く迄もなく、歌曲に言葉は非常に重要な

 要素なのだ、と思い知らされます。

  ここまでは今回の作品にジル・バーバー自身が用意したオリヂナル楽曲ですが、次

 は既によく知られている歌です。しかも原曲は英語詞でした。それを仏語訳

 して唄っているのでしょう。

  レナード・コーエン作の「スザンヌ」です。

M10.Suzanne(3’36”)ジル・バーバー

-L.Cohen-   BSMF 5095   

N  最後まで丁寧に唄われたジル・バーバーの「スザンヌ」でした。わたしはこの歌を

 ニーナ・シモンで知ったので、今の仕様は別の歌に聞こえてします。これは解釈の

 違いでしょうか。ジル・バーバーを紹介する時に「ジャズ& フォーク歌手」という言

 葉が使われる事があります。この国ではこのふたつの音楽にはかなりの隔た

 りがありますけれど、アクースティクの世界で唄を突き詰めてゆくと、誰でもジャズ

 という概念にぶち当たる筈です。それは上品なクラブで「ミスティ」を唄うという

 世界とは全く別の次元です。まず正確なリズム感、音程感、発声、表情付け、

 即興的な反応、対応などは、ジャズという音楽での感覚、技術と大いに重なっ

 て来ます。水割りを飲む客を前にサクスフォン・クヲーテットの伴奏で唄うという状況で

 はない世界です。

  かつてニーナ・シモンは「自分はフォーク・シンガーだと思う」と語っていました。これ

 は土着的、民族的で社会意識のある素材を採り上げる自身の姿勢を強く意識

 しての発言でしょう。また白人向け有産階級酒場の背景音楽に堕ちて行った

 ジャズ、特に女性ヴォーカルへの嫌悪もあって「フォーク歌手」と定義づけたと想像出

 来ます。ただ、先ほどのような音楽を詰めてゆく唄の技法などを考えると、

 どんな歌い手、演奏家もジャズという言葉でしか現在言い表せない領域へ入っ

 ていかざるを得ないのでしょう。少し話が難しくなって来ました。音楽に戻

 ります。

  低音の魅力、ニーナ・シモンで「スザンヌ」。

M11.スザンヌ(4’16”)ニーナ・シモン

-L.Cohen- BMG BVCJ-37235

M12.No More Songs(4’46”)Bethany & Rufus

-P.Ochs-  Hyena HYN 9353   

N  ニーナ・シモンの「スザンヌ」に続きましては5弦チェロと女性ヴォーカルという風変わりで

 すがとても快いアンサムボーを聞かせてくれるベサニーとルーファスで「ノー・モー・ソングズ」

 でした。このデューオの音楽は冬の寒い夜にひっそり聞くととても良いのですけ

 れど、今シーズンはその機会を逸してしまいました。五月ならまだ良いでしょう

 か。明け方はかなり寒くなりますからね。

  さて、続けて聞いているパコ・デ・ルシアです。今朝は先週お届けした1974年

 マドリードのテアレス・レアルで行われた演奏会のアンコールです。霊感豊かな演奏への賛辞、 

 歓声と割れんばかりの拍手に再び舞台に呼び戻されたパコ・デ・ルシア、伴奏者

 にローマン・デ・アルジェシラスを連れて来ました。中央の椅子に座って調弦も済んで、

 演奏開始です。

  「ルムバズ」。

M13.Rumba(8’55”)Paco De Lucia  

-P.D.Lucia-  Philips 06007 5379793

N  素晴らしい演奏でしたが、先週も文句をつけたように編集が酷い。以上なほ

 ど早く拍手をぶつけています。張り詰めた心持ちがずっと続いただけに、一

 瞬の余韻に浸りたいのに、ぶち壊しです。この後に「完全盤」とか言って自

 然な拍手の編集を施した仕様が出ていないものでしょうか。「ルムバズ」という

 題名ですが、俗にフラメンコ旋律と呼ばれる、AmからG、Fと下がる、日本人も

 大好きなコード進行が用いられていました。「傘がない」ですよ。陽水の。グラン

 ド・ファンク・レイルロードの「ハートブレイカー」とも同じですね。

  「ハートブレイカー」と言えば、G.F.R.のこの歌が圧倒的に支持されていた1970

 年夏、わたしは英語の授業中にこの単語を英和辞典で引きまして、「胸が張り

 裂けるよ うな思いをさせる物[人]、無情な美人」という和訳に妙に納得して

 いました。今もその研究社新英和中辞典(携帯版)を使っていまして、692頁に

 掲載されている「heart-break-er」には下線が引かれたままになっています。

 お粗末。

  なお、フランス語、スペイン語はローマ字読みのカタカナ書きですので悪しからず。

M14.マンドラゴラ(4’52”)クラップ!クラップ!

-unknown-  Pヴァイン  PCD-24947    

N  はい、クラップ!クラップ!の「マンドラゴラ」でした。機械の音楽ですが、音色に輝

 きがありますね。いい加減なフェイド・アウト処理ではなくて、ちゃんと終わりが

 あるのも意外でした。微妙なイフェクト制御も印象的です。結構マヂに作られてい

 るんですね。世相の反映か、ここのところ静聴するような音楽が多くなって

 いましたので、少し雰囲気を変えるつもりでお送りしました。

  今の「マンドラゴラ」に対抗できるビートは・・・、これだ。

  やのとあがつまで「斎太郎節」。

M15.斎太郎節(4’35”)やのとあがつま

-trd.-  ビクター  VICL-65280  

N  「斎太郎節」、矢野顕子と上妻宏光です。仙波清彦の太鼓が良いですね。正

 確でかつ控えめ、しかもビート感に溢れています。二部構成的な成り立ちで、

 後半のピアノと三味線の絡み、ふたりのヴォーカルの綾が素晴らしい。この最新アルバ

 ム『アステロイド・アンド・バタフライ』の中で、最も興奮するトラックではないでしょうか。

  これは伊豆熱海あたりのテレビ・コマーシャルでも使われていたのと同じ楽曲です

 ね。どこの温泉旅館だったかなあ。野坂昭如は「伊東に行くならハトヤ」です。

  さて前回それぞれの新譜から1曲ずつ聞いて貰っただけになっていた、若

 きカントリー音楽家の音楽をお届けしましょう。共に力作、というか良い加減に作

 ってはいませんね。通して聞いたら手応え充分でした。

  ではブレイク・シェルトン、『フーリー・ローデッド、ガッズ・カントリー』から

  「テキーラ・シエーラ」。

  そしてフロリダ・ジョージア・ラインは『キャーント・セイ、アイ・エイント・カントリー』から

  「スモール・タウン」。

M16.Tequila Sheila(4’34”)Brake Shelton

-M.Davis, S.Silvestein-  Waner Nashville 093624896593

M17.Small Town(3’17”) Florida Georgia Line

-T.Hurbard, B.Kelley, M.Hardy, J.Schmidt-   BMLG 008439300

N 「テキーラ・シエーラ」ブレイク・シェルトン、「スモール・タウン」フロリダ・ジョージア・ライン、共に新譜

 からです。最新の若手カントリー音楽をお届けしました。

  さてこの間、実に興味深いコムピレイションCDを手に入れました。それは『1959

 ブリティッシュ・ヒット・パレイド ザ・Bサイド』という4枚組です。もうお分かりでし

 ょうが、1959年にイギリスで発売されたシングル盤のB面を集めた物でして、

 「へえ、これがB面扱いだったのか」と驚くような名曲がたくさんあるんで

 す。何せ4枚組ですからね。あなたもきっとクリビツテンギャウです。

  今朝はその中からいくつかお届けしましょう。

  まず、世界中のヒット曲の大元、リチー・バレンズの「ラ・バムバ」、これは「ドン

 ナ」の裏面で売り出されました。担当ディレクタはクビですね。圧倒的にこちらだ

 もの。リチー・バレンズの「ラ・バムバ」、どうぞ。

M18.La Bamba(2’05”)Ritchie Valens

-R.Valens-  Acrobat ACQCD7068

N   次はバディ・ホリーの「ウェル・オールライト」。クリームを解体させたエリック・クラプトンとジンジ

 ャ・ベイカーが組んだスーパー・グループの祖、ブラインド・フェイスがカヴァしていたので、

 よく知られているでしょう。ただ原曲を聞いた事がある人は、非常に少ない 

 筈です。何せ「B面」です。わたしもここで初めて出会いました。彼の「ハ

 ートビート」のB面でした。本人の生ギターにその場で合わせたようなシムバルの飾り

 付けだけの伴奏で唄われる、楽曲デモ録音のような形ですから、これを印象的

 なリフで飾ったブラインド・フェイスの仕様は、かなりいいセン行ってましたね。「バディ・

 ホリーは古すぎるよ」なんて事も言われてましたけれども・・・。

M19.Well…All Right(2’12”)Buddy Holly

-B.Holly, J.Allison, N.Petty, Maudlian-  Acrobat ACQCD7068

N  そしてリル・リチャード。イギリスでも人気者でした。この歌は12小節の普通のブル

 ーズ進行で、御大もあまり爆発していません。恐怖のシングル曲「ベイビ・フェイス」

 の次のシングル「バイ・ザ・ライト・オヴ・シルヴァ・ムーン」のB面でした。

  もう5時前、辺りは少しは明る苦なって来てますね、

  「アーリイ・ワン・モーニング、アサー」です。

M20.Early One Morning(2’11”)Little Richard

-R.Penniman-  Acrobat ACQCD7068

M22.Talk To Me(3’26”)Doug Sahm       

-Seneca-  ポニーキャニオン PCCY-00093

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  今朝の最後はダグ・サームの『ジューク・ボックス・ミュージック』から、「もっと話して

 よ、教えてよ」でした。「あんたのお名前なんてえの」と同じく、堪らなくい

 い歌ですね。いつ聞いてもジーンと来ます。

  前枠でもお話ししましたが、7日にどうなってしまうか、わたしは怖かった

 んです。でも見た限りではそんなに浮わついていなかった。賢いぞ。いいぞ。

 みんな自分たちで抑えるしかないって、分かって来たんだ。わたしたちは、 

 世の中が普通の状態に戻れば、必ずやって行ける。ここまでがそうだった。

 ただ政権は、収まる気配の根拠も何もないのに自粛緩和や経済再始動を画策

 し始めた。「密接な」関係に気配りをしようとしているのは全く愚の骨頂です。

   木曜日の夕方の突発的会見は面白かったですね。これはあからさまな「政

 府の方が上」という絶対的現状を認識させる儀式でした。あんなムキになって

 ね、みっともないったらありゃしない。権限が問題じゃないんだ、分からな

 いか、西村康稔。制度、規則が優先するんだったらここまでの国会運営は何

 だ。コロナ対策ではシドロモドロのクセに、今回の会見ではえらく自信にあふれていま

 した。エライんだね、アンタは。

  吉村洋文大阪府知事は「そのうち何とかなる」という政府のいい加減な態

 度に、我慢が限度を超えたんだよ。「このままじゃ府民を救えない」と思い立

 ったんだ。白鴎大学の岡田晴恵教授も言ったように、側近の作った原稿をカンニ

 ングして読むんじゃなく「自分で理解して、自分の言葉で話」す吉村知事に西

 村は脅威を感じたんだよ。自分たちはこの国家の最上級の身分であって万能、

 本気でそう思い込んじゃってるし、庶民が賢くなるのを一番に嫌ってるんだ

 よ、奴らは。他に「地方の首長が政府を舐めてる」と永田町の無能代議士た

 ちが 騒ぎ出したんじゃないかな。国会議員ってのは、党派を問わず、庶民

 が想像も付かない程に思い上がってるからね。それはここのところ不祥事を

 起こしている人間たちの日頃の言動でお分かりでしょ、皆さんも。でもそう

 いう人間が票を稼ぐんだよ。投票する人がいるんです。とにかく国会議員は

 メンツを潰されると、瞬間湯沸かし器的に逆上する。「頭下げないと、大阪には

 もう金なんか回さないぞ」位のこと言ったんじゃないか、本当は。「わだかま

 りはない」と頭を下げちゃダメだよ。謝る必要ない。

  アベはまだ今も 5ヶ月間の長きに亘って医療崩壊だなんて言い続けてるし、

 何の具体策も持ち込まないから、今だにひとつも改善されていない。世界中

 から笑われてる。なのに思いつきで学校を閉鎖したり、こんな時に9月新学

 期制を導入しようとしたり、「あんた、家で犬でも相手におとなしくして引退

 後の人生を考えてろ」と言えない周りも全く情けない。国を民をどこへ導こ

 うとしているんだ。それでケンポーカイセーか。

  それにしてもテレビ朝日は、コロナの女王こと岡田晴恵教授に、もう少しマトモな

 スタイリストを付けてあげて頂きたい。わたしの強い要望です。

  さあ今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

https://firestorage.jp/download/ef7337796a2903597270db7a3f4b09e95f282f64

  ダウンロード・パスワードは、cps57rp2です。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、五月のアサー。

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    • アイウォントメイク… リス
    • 2020 5/9 6:10am

    とにかく生きよう!!

    • ワツシイサヲ
    • 2020 5/10 9:25am

    ち冷えさん、有難う。リチャード・ペニマンがあの世に行ってしまった。チャック・ベリーと同じように、この人は死なない筈だった。今週B面集で突然お聞きいただいた「アーリイ・ワン・モーニン」の場所は、本来別の歌だったのです。なぜか最後の最後に突然間違いまして、リチャード師が出てしまった。しかも放送は命日の日付けだった。なんかの知らせだったかも。合掌。

      • 冷えちび
      • 2020 5/11 5:32pm

      Ooh My Soul かけてくださいな。
      彼のオリジナルじゃないけど Keep A Knockin’ もいいな。
      みんなといっぱい聴きたいの。

    • 日曜日のグリ子
    • 2020 5/10 4:26pm

    日曜日のグリ子

    始まりのブルーズ。
    ありがとうございます。
    蕗みそを作った。
    新玉葱のサラダと酒盗チーズで芋焼酎。

    ロックだね。

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