カテゴリー : 2019年 8月

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/08/31

mb190831

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年08月31日を  

 始めましょう。

  再び少し暑くなって来るようですが、朝などはだいぶ涼しさを感じる日々

 ですね。今年は7月がずっと天候不順だった事もあるのでしょうか、酷い暑

 さが続いたという印象がそれほどしていません。確かに8月当初は暑かった

 ですけどね。これが「日本の夏」でしょうか。

  さあ九月。新しい季節の始まりです。今朝はこれだな。

M01.Magie May(5’48”)Rod Stewart

-R.Stewart, M.Quittenton-  Mercury  558 060-2

N  もう九月、そろそろ学校に戻らなくちゃいけない・・・

  この歌を初めて聞いたのはラジオからでした。「日立ミュージック・イン・ハイフォニック」

 だったかな。番組ごとカセットに録音して、何回も繰り返して聞いていました。

 本当にお金なかったですね、今思うと。でもそれが当たり前だった。そんな

 日々に眩しく映ったのが、ジェフ・ベック・グループ時代よりもグッと存在感を増し

 たロド・スチュアート、カッコ良かったです。

  これはソロ3枚目、1971年、絶頂に登り詰めて行く武勇伝さなかの作品。ロッ

 クの力強さとフォークの繊細さを持った素晴らしいアルバム『エヴェリ・ピクチュア・テルズ・

 ア・ストーリー』の中の白眉、「マギー・メイ」、ミック・ヲーラーのドラムズが抜群でしたね。

 このアルバムの最後はこの歌で締め括られます。

  ティム・ハーディンの「リーズン・トゥ・ビリーヴ」。

M02.Reason To Believe(4’10”)Rod Stewart  

-T.Hardin-  Mercury  558 060-2

N  ロドはこんなにも唄う事に愛情を持っていた、と往年が偲ばれる「リーズン・ト

 ゥ・ビリーヴ」でした。これはティム・ハーディン自身のオリヂナルよりもこっちの方が、

 わたしは好きです。

   涙にくれるわたしの目の前で嘘を言い、嘲笑ったお前

   それでも本当の理由を知りたいんだ・・・

  ここの行りがティムの唄だと余りにも切実に迫ってくるので、ちょっと逃げ出

 したくなるんです。たぶん事実を基にした歌でしょうけれどね。とにかく素

 晴らしいロド・ステュアートの「リーズン・トゥ・ビリーヴ」でした。 

M03.For Elis(7’45”)ティム・リース

-unknown-  BSMF 5076

N  先週も聞いて頂きましたティム・リーズです。今朝はグレゴア・マレという奏者のハー

 モニカが心に迫る「フォー・エリス」をお届けしました。ジャズのハーモニカというとトゥーツ・

 シールマンズが筆頭に挙げられます。それはそれで間違ってはいませんが、特に後

 期は、登場して来るのが感傷的な場面に限られていたようにも思えます。今

 の「フォー・エリス」では、抽象的ではありますが、ティムのサクスフォーンに張り合うフィーチュ

 アリング楽器として機能していました。

  さて先週の「ベラの子守唄」の唄い出しに関しては、早速お返事をいただき

 ました。ありがとうございます。みなさんご指摘の通り、「ネイチュア・ボーイ」で

 すね。間違いありませんです。こんな超有名定番曲の題名がすぐに出てこな

 いわたしの頭脳は、相当に硬化が進んでいるのでしょうか。イカン、イカン・・・、

 誠に遺憾に存じます。

  ではナット・キング・コールでどうぞ。

  「ネイチュア・ボーイ」です。

M04.Nature Boy(2’38”)Nat King Cole

-E.Ahbez-  Legends  LEGENDS003

 N  「ネイチュア・ボーイ」、ナット・キング・コールでした。1948年のこの仕様、わたしは朧

 げな知識で楽曲の存在だけは知っていましたが、具体的に聞いたのは、実は

 この人の唄でした。

M05.Nature Boy(4’22”)George Benson

-E.Ahbez-  Rhino  825646265084

N  ジョージ・ベンスンで「ネイチュア・ボーイ」、先ほど「具体的に聞いたのは、実はこの

 人の唄でした」と言いましたが、実際の記憶は更に少し違うのです。CTI時

 代ですからまだ唄い出す前の、ジョージ・ジャズ・ギタリスト・ベンスンがこの「ネイチュア・

 ボーイ」を吹き込んでいるという思い込みがずっとわたしにありました。今回

 も「ああ、あの旋律は『ネイチュア・ボーイ』だったな。ベンスンかあ」と信じて疑わ

 なかったのです。しかし、調べたらCTIには録音がない。またまた「幻」か。

  幸いな事にワーナーに移籍し、唄うベンスンになってからの吹き込みがあって、そ

 れを今お聞きいただきましたが、CTI時代には唄ってなかったようなのです。

 調べるうちに「イギリスでのシングル・ヴァージョン」なんて全く知らない仕様に出く

 わしたりしまして、困惑は続いております。毎週のようですが、また誰かお

 助けを。

  さてジョージ・ジャズ・ギタリスト・ベンスンは、ずっと唄いたかったようです。19

 80年代以降の吹き込み曲には、懐メロ的な定番楽曲が結構あります。この「ネイ

 チュア・ボーイ」もそのひとつで、多分に保守的な趣味です。カラオケ的とも言える。

  まあ、唄う事自体は決して悪い事ではありませんで、わたしとしましては

 大歓迎でもあります。この国には「ジャズは唄えない人間の音楽」なんて誤っ

 た定義もある程ですから、それに異論を唱えるわたしとしても、唄うのは大

 いに結構です。

  それをジョージ・ジャズ・ギタリスト・ベンスンに決定づけたのは、何と言ってもこ

 の大ヒットでしょう。この後わたしは、「ジョージ・ベンスンはギターも弾くの」と聞か

 れた事がありました。

M06.Masuquerade(8’02”)George Benson  

-L.Russell-  Warner 7599-27334-2

N  名曲名演名唱のお手本、録音と仕上げには余地ありの「マスクァレイド」、でした。

 これでベンスンはアダルト・コンテムポラリー歌手として認知され、第二の、いや本来の人

 生を歩み出したのであります。わたしは今も時折セッション演奏などで聞かせる手  

 堅いジョージ・ジャズ・ギタリスト・ベンスンを大好きですが、今は2019年に入って

 発表したこのロックンロール・アルバム『ヲーキングトゥ・ヌー・オーリンズ』が大いに気に入って

 います。

  今朝はそこから「メムフィース」。

M07.Memphis Tennessee(3’20”)George Benson

-C.E.Berry-  Provogue  PRD75812

M08.Stay Cool(3’40”)ジェシー・ウイルソン

-unknown-  BSMF  REDN-0020

N  「メムフィース」、ジョージ・ベンスンでした。続けましたのはジェシー・ウイルソンの「ステイ・

 クール」、これまでさまざまなセッションで活躍していた彼女のソロ第1作『フェイズ』か

 らです。まず美形で、唄自体は超絶的に上手ですが、性格は音楽以外の個人

 的な過剰なこだわりに支えられているような、現代最前線の若手女性歌手が

 わたしはあまり好きではありません。先週までお届けしたアンジェリーク気丈が気

 に入ったのは、人格に自然な素直さが感じられたからです・・・などと頑固

 でヘソ曲がりなわたしがいうのもどうかと思いますが、今のジェシー・ウイルソンにも

 同じような印象を持ちました。無理をしていない唄が良かった。作品全体は

 妙にサイケ調でやたらと歪んだエレキが這いずり回る印象です。そこもまた面白か

 ったですね。

   さて今週、ある人間から衝撃的な事実を聞かされました。それは、現在音

 楽を始めようとした時、若者が手に執るのはギターじゃない、そんな事を言っ

 てると「古いですね」って一刀両断に斬られる、という話です。

  わたしはこれまで、自分の聞く音楽に特別な限定をせずに生きて来ました。

 世界中の庶民音楽を聞けるのは、現代日本人として生まれた特権とも考えて

 います。だから、「こういうのは聞かない」っていう領域を自分では設定して

 いません。澤田修が大好きなヘヴェーメトーを別にすれば、です。

  ですから機械を使った音楽はダメ、という考えではありません。ただ昨今の

 ように、本当に全てが完璧に造れるようになると、つまらなくもありますが。

 先ほどの話はこの国のテクノ裏番長みたいな男から聞かされたので、そのとこ

 ろを差し引来ますが、やはりギターを触らないで音楽を・・・、というのは恐

 ろしい事態です。「ギターを取って弦をはれ」と叫んだ雨泥絣はどうすりゃいい

 んだ。ひとつには、ギター一本では音楽が完成出来ない、という理由があると

 も聞きました。そんな事はないよ。ロバート・ジョンスンだって、ボブ・ディランだっ

 て一本のギターと唄で20世紀を変えたじゃないか。

  ちょうどその男と待ち合わせた時、わたしは中古のギター用ピックアップを買っ

 た帰りで、先に着いてそれを出していじっていたところへ奴が来たものだか

 ら、冒頭からあからさまに「古い事やってますね」と言われてしまいました。

 わたしからすれば、子供にとって大人への第一段階、社会を開く扉、そして

 自己の思想を表現するための道具であるギターという六絃楽器を触らないで、

 一人前になれるのかよ、てなもんです。

  今はね、若者たちはプログラムの出来るディジタル機器でないと音楽が始まらな

 いんですって。本格的に世も末だ。わたしはギタリストではありませんが、それ

 でも嘆きがこみ上げる。皆さんは如何ですか。

  ではプログラム機器を駆使して作られた最新のテクノ系音楽を聞いてみましょう。

 イタリアの作曲家の最新アルバムから「ピナクルズ・オヴ・ユー」です。「間違いなく、2019

 年、最も注目すべきエレクトロ・ミュージック作品のひとつ」だそうです。 

M09.ピナクルズ・オヴ・ユー(5’49”)カテリーナ・バルビエリ

-unknown-  PCD-24871  

N  現代のレコード・コンサートでは、椅子に座ってこんな調整中の電子発振をずっと聞

 いていなきゃいけないのでしょうか。そうだとしたら本格的に世も末だ。実

 に退屈ですが同類の音楽をもう 1曲聞きましょう。

  「サウスロンドンのアンダーグラウンド・シーンの重要人物=テンダーロニアスが、レイヴ・カルチャーか

 らテクノ〜ハウス〜ジャズを経て辿り着いた極上の」音楽らしいですよ。

  「ハード・レイン」、テンダーロニアスです。音楽愛好家、覚悟。

M10.ハード・レイン(4’44”)テンダーロニアス

-unknown-  PCD-24876   

N  お楽しみ頂けましたか。「サウスロンドンのアンダーグラウンド・シーンの重要人物=テンダー

 ロニアスが、レイヴ・カルチャーからテクノ〜ハウス〜ジャズを経て辿り着いた極上の」音楽。

  わたしは電子機器に対して、決して偏見を持っている訳ではありませんが、

 音楽においては歌を唄い楽器を演奏するという肉体行為の貴さが何よりも重

 要だと感じているので、今の2曲には魅力を感じませんでした。こんな小さ

 いモチーフで5分もよく演るなあ。こういうバック・グラウンド・ミュージックだと作業効

 率が上がりません。何よりやる気がなくなる。

  では耳直しに新人の古い音楽を聞きましょう。

  この人は本当に良い楽曲を作りますね。

  ディー・ワイトで「クレイジー・マン」です。

M11.Crazy Man(3’18”)Dee White   

-A.Morton, P.White, J.Mundy- 

Easy Eye Sound / Warner Music Nashville  574324-2

N  ディー・ワイトの「クレイジー・マン」でした。以前に紹介した最新アルバム『南部紳士』

 からです。20年前だったらきっと「ウエストコースト・サウンドの貴公子」なんて持て囃

 されてたんじゃないでしょうか。久しぶりに繰り返して聞いても退屈しない

 作品です。まだこういう旋律が生まれて来るんなら、死ねないね。もう少し

 生きてみようかな。

  さて、先週に引き続きモダーン・ジャズ・クヲーテットです。先週、何の根拠もなく

 マイルズ・デイヴィスの事を口にしたら、何と彼はジョン・ルイスに接触を試みて、ギル・

 エヴァンズらと新しい音楽構想を語り合っていた、という事実を知りました。邪

 推もカズ打ちゃ当たるもんです。そういえばマイルズはミルト・ジャクスンと『バグズ・

 グルーヴ』アルバムを作ってましたね。これも聞き直そう。

  今朝のMJQは、アトランティックから71年にアリフ・マーディンの制作で出したLP『プ

 ラスティック・ドリーム』から、ファンキーなブルーズ曲です。

  「ヲーキング・ストンプ」。

M12.ウォーキング・ストンプ(4’50”)モダン・ジャズ・カルテット

-J.Lewis-  ワーナー WPCR-29324

N  バッハの対位法を参考にしたMJQの室内楽的な響きは、音楽に知性を求める

 人たちに絶賛と共に受け入れられました。その反面、黒人らしいファンキーな側面

 も彼らは決して失いませんでした。今の「ヲーキング・ストンプ」はその証明でしょ

 う。ヴァイブのミルト・ジャクスンは通称バグズと呼ばれまして、クールで穏やかな楽器

 の音をとてもファンキーに操る事で当代随一の定評がありました。レイ・チャールズとの

 共作、1958年の『ソウル・ブラザーズ』、『ソウル・ミーティング』も、よく知られていま

 す。

  今朝はその、ブラザー・レイとの名演をお聞き下さい。

  「ハレルヤ、アイ・ラーヴ・ハー・ソウ」。

M13.Hallelujah I Love Her So(5’32”)Ray Charles and Milt Jackson  

-R.Charles-  Rhino / Atlantic R2 74731

M14.Drown In My Own Tears(4’03”)ロニー・アール・アンド・ザ・ブロードキャスターズ

-H.Glover-  BSMF  2671

N   レイ・チャールズのピアノとミルト・ジャクスンのヴァイブラフォンで「ハレルヤ、アイ・ラーヴ・ハー・ソ

 ウ」、1958年の録音でした。

  そして同じくレイ・チャールズの有名なヒット曲、「自分の涙に溺れそう」、こちらは

 音色の魔術師ロニー・アールの最新作『ビヨンド・ザ・ブルー・ドア』からでした。息を

 しているようなギターの音が流石ですね。先ほどの電子発振器じゃこうは行か

 ないな。 

  次も人力エンヤコラ楽団の演奏です。久し振りに聞いたMFSBのTSOP、実に

 大人の音楽だな、と感じました。そもそも弦は名門フィラデルフィア管弦楽団のバイト

 ですから、悪い筈がありません。1970年代中期のヒット曲を演奏で仕上げた歌

 のない歌謡曲のベスト盤から、サウンドロゴ的な短い物を前後にお聞き下さい。

  フィラデルフィアのマザーズ、ファーザーズ、シスターズ、アンド・ブラザーズの、

  ザ・サウンド・オヴ・フィラデルフィア、「ラーヴ・イズ・ザ・メセヂ」です。

M15. Interlude(0’51”)MFSB

-K.Gamble, L.Huff-  P.I.R. / Epic  ZK66689

M16.Love Is The Massage(6’36”)MFSB

-K.Gamble, L.Huff-  P.I.R. / Epic  ZK66689

M17.Zack’s Fanfare(I Hear Music)(0’50”) MFSB

-K.Gamble, L.Huff-  P.I.R. / Epic  ZK66689

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  「愛がわたしの答え」、フィラデルフィアのマザーズ、ファーザーズ、シスターズ、アンド・ブラ

 ザーズでした。大人のR&B感覚、それも本物の音です。実に落ち着けますね。

  日に日に増えるオリ/パラリムピック関連のテレビ・コマーシャルが、気に触ります。あれは

 大手広告屋の巧妙な仕業です。出稿企業も「これで世間体が保てる」といっ

 た程度の物でしょう。妙にパラリムピックを引き合いに出すのが、偽善的ですね。

 こんなCMよりも、障害者を積極的に雇用する方が実質的な理解、貢献では

 ないでしょうか。報道番組で聞いた「パラリムピック選手は特別な人」という意見

 にも納得出来ます。彼らは決して悪くはないのですが、あそこまで出来る環

 境が誰にも与えられている訳ではありません。「特別」なのは事実でしょう。

  何度も言いますが、この「期」に及んでも、わたしは未だに東京オリ/パラリムピ

 ック開催反対です。今回新規に建造された施設の3年後を見たいもんだ。

  一方、来月のラグビー世界選手権大会には、あれほど熱心に開催を煽った森

 善朗が全く顔を見せなくなりました。どうしたの。

  さて今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/849c4fc005e6c2818acefd7565d76ca8cfc772e1

    ダウンロード・パスワードは、1rdswq1gです。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/08/24

mb190824

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年8月24日を  

 始めましょう。

  星陵高校、残念でした。先週の河内行きで、出来れば甲子園で見られるか

 も、と願っていた智辯和歌山との準々決勝、結局行けずにテレビ観戦となりま

 したが、大変緊張感の高い、充実した試合でしたね。タイブレイクを実際に経験す

 るのは、わたし自身初めてでしたが、それなりの切迫した効果を出していま

 したね。決勝での投手奥川は前日の休みで、張り詰めた気分が途切れてしま

 ったのでしょうか。明らかにそれまでの集中力が欠けていたように見えます。

 投球数制限と並んで、難しい問題が残りました。酷暑の中で「鍛える」のが

 正しいかどうかは別の話ですが、この大会が涼しい時期に行われていたら、

 全く別の雰囲気でしょう・・・あ、同じような事を以前にも言ってましたか。

 とにかく観る方も含めて、まず暑さとの闘いがある「全国高等学校野球選手

 権大会」でした。

  さて、それでは、今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

M01.Japanese Farewell Song(2’54”)Sam Cooke

-H.Yoshida, F.Morgan-  Real Gone RGRNBCD001

N  いきなり「サヨナラ」で失礼しました。「ジャパニーズ・フェアウウェル・ソング」、サム・クック

 です。1960年発表のアルバム『クックの旅道中』からでした。割と知られている歌

 のようで、細野晴臣が『泰安洋行』でカヴァしていました。わたしはそもそも

 RCA移籍後の第1作LP『クックズ・トゥア』の存在すら知らずにいて、CD時代

 になって初期の録音を網羅した組物で出会った位ですから、あまり偉そうな

 事は言えません。

  このLPはサムが一般市場を目指して漕ぎ出した記念すべき作品です。世界旅

 行に仕立てて、北米での異国情緒を煽りそうな、全て既に知られている世界

 各国的楽曲を集めています。多分に大向こう受けを狙った内容で、RCAで先

 に成功していた黒人ハリー・ベラフォンテを意識しているのでしょう、「さらばジャマイカ」

 も入っていますね。その中にこの「ジャパニーズ・フェアウウェル・ソング」も入ってい

 ました。

  それが、先週面白い再会遭遇につながりました。これです。

  ナンシー梅木で「サヨナラ」。

M02.サヨナラ(2’42”)ナンシー梅木

-Berlin- ユニバーサル UCCM-9040 

N  「サヨナラ」、ナンシー梅木でした。小樽生まれの彼女は、1950年代にアメリカに渡り

 放送界、レコード界、映画界で活躍した大和撫子です。彼女が1957年北米発売

 のLP『ミヨシ(彼女の本名)・シングス・フォー・アーサー・ガッドフリー』で唄っている「サヨナ

 ラ」と、冒頭にお届けしたサム・クックの「サヨナラ」2曲は、よく似た雰囲気ですけれ

 ども別の楽曲ですね。どういう関係なのでしょうか。タネ明かしは、今朝の最

 後でお話ししましょう。どうぞお楽しみに。

  さて特に第二次大戦後、欧米人の異国情緒には「ニッポン」が参入しまして、

 音楽でもいろいろと題材に採り上げられました。今の「サヨナラ」もそのひとつ

 でしょうか。ただサム・クックの「サヨナラ」の編曲はモロ中国風ですね。彼らからは東

 アジアの遠い国、中国、朝鮮、日本の区別が付き難かったのでしょう。尤も戦

 前からノヴェルティ的に日本の地名を用いた洋楽曲はありました。次の題名は、鎖

 国中も国際貿易港として栄えた九州の町、「ナガサキ」です。

M03.Nagasaki(2‘55”)ジャンゴ・ラインハルト

-H.Warren, M.Dixon-  BSMF  7586 

N  ここのところ続けてお届けしているジプシーのギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトが、や

 はり大道芸出身のヴァイオリニスト、ステファン・グラッペリと一緒に演奏した「ナガサキ」で

 した。と言っても、題名と楽曲主題は何の関係も無いようです。スリム・ゲイラード

 も確か演ってましたね。

  さて先週の日野てる子「夏の思い出」は、リクエストしてくれたハギリョウさんが、

 当該楽曲を知った時の状況を丁寧に説明してくれました。そうか、オールナイトニッポ

 ンだったのか。ありがとうございます。更に今週も続けて、彼が発表当時を知

 っている訳がないリクエストを頂きました。

  トワ・エ・モアで「誰もいない海」。

M04.誰も居ない海(2’51”)トワ・エ・モア

-Y.Yamaguchi, N.Naitoh –  東芝 LPC-8038   

N  トワ・エ・モアで「誰もいない海」でした。これもだいぶ流行った歌ですね。「今

 は、もう秋」と、誰もが口ずさんでいました。ただ、わたしはオリヂナル仕様の

 響きが頭に入っていないので違和感がないのですが、今のを聞いて「おや」

 と感じた人も何人かいるのではないでしょうか。実はこちらはハリウッド録音の

 特別仕様なのです。

  1970年秋にロス・エインジェルズを訪れたトワ・エ・モアの芥川澄夫、白鳥英美子ふた

 りは、当地のリバティ・ステューディオで1枚のアルバムを吹き込みました。それが『トワ・

 エ・モア・インU.S.A.』という作品で、「ある日突然」や「空よ」の英語版の他、

 その頃の洋楽ヒットのカヴァが収録されています。そしてその中に今の「誰もいな

 い海」があるのです。いや、これが正規録音なのかも知れません。シングル発売

 時期からすれば、その可能性も大いにありますね。ロス・エインジェルズとは言え、

 モロに東芝の音になってます。編曲は森岡賢一郎、おそらく東京から譜面を持

 って行ったのでしょう。現地調達のセッション・メンのうち、ドラマーはアール・パーマーで

 す。あのリトル・リチャード・スペシャルティの録音で圧倒的な全速前進ビートを叩き出して

 いた男です。彼は比較的早い時期に西海岸に移って仕事をしていましたが、

 まさかトワ・エ・モア・セッションに参加していたとはね。

  真夏の目眩に弄ばれた身と心を苦に、入水自殺を図るような危険性も漂い

 ますが、「死にはしないと」と思い留まっていますのでご安心下さい。それに

 してもいきなり「死」とは怖い。若さゆえの衝動は分かりますが、もう少し

 落ち着いた方がいいですよ。あ、余計なお世話ですね。

  では同じく夏の日の恋の処理に悩んで辿る北帰行、傑作をどうぞ。

  奥村チヨで「北国の青い空」。

M05.北国の青い空(3’35”)奥村チヨ

-J.Hashimoto, Ventures-  エキスプレス KPCD-1008

M06.Hard Times(3’12”) クリストーン“キングフィッシュ”イングラム

-C.Ingram, T.Humbridge-  PCD-24844

N  ヴェンチュアズ作曲の「ホッカイドウ・スカイズ」奥村チヨでした。続けましたのは「ハード・

 タイムズ」、ブルーズの新巨星、キング・フィッシュです。お聞きになってお分かりでしょ

 うが、セカンド・コーラスはケブ・モが唄っています。ドブロ・ギターもね。でもキング・

 フィッシュは存在感の差を感じさせません。堂々たるものです。メイジャー界へのデビ

 ュー作『クリストーン“キングフィッシュ”イングラム』からは何回か紹介していますが、総じて

 大した出来です。全体に漂うゆったりとした安定感が大変宜しい。

  もう1曲行きましょう、アルバム最終曲です。

  「ザッツ・ファイン・バイ・ミー」。

M07.That’s Fine By Me(4’44”) クリストーン“キングフィッシュ”イングラム

-C.Ingram, T.Humbridge-  PCD-24844

M08.The Blues Ain’t Nothing But Some Pain(4’51”)クリスタル・トーマス

-S.Scott- スペースエイジ SPACE021

N  「ザッツ・ファイン・バイ・ミー」、クリストーン“キングフィッシュ”イングラムに続きましては、こ

 ちらも何度も紹介したクリスタル・トーマス。ようやく正規の盤が手に入りました。ジ

 ャケット、冊子の写真がどれも良かったですね。その最新盤『ブルーズを心配しな

 いでね』から、女流ジャズ・オルガン奏者、シャーリー・スコット作の「ブルーズ・エイント・ナシ

 ング、バット・サム・ペイン」でした。こちらも上等な出来映えです。

  これは先のキングフィッシュにも感じた事ですが、極く当たり前の自然な表現とし

 てブルーズ感覚が滲み出るところには、全く脱帽です。まだこういう流れは断

 ち切られていないんだ、そんな気分にさせてくれます。この2枚、『クリストーン“キ

 ングフィッシュ”イングラム』『ドント・ヲリー・アバウト・ザ・ブルーズ』は、ずっと持っていた

 いですね。いずれも今年制作された盤です。

M09.バット・ノット・フォー・ミー(3’47”)モダン・ジャズ・カルテット

-I.Gershwin, G.Gershwin-  プレスティッヂ / ユニバーサル UCCO-5506

N  モダン・ジャズ・カルテットで「バット・ノット・フォー・ミー」でした。先週のジャンゴ以来、

 MJQに興味が湧いてきて、古い作品を聞き直しています。全員が知的な横顔

 を持つ黒人演奏家集団モダン・ジャズ・カルテット、彼らが同じ黒人たちに与えた影

 響は、これまで自分が考えていたのよりも遥かに大きいのではないか、そん

 な気がしてきてなりません。よく言われる「室内楽的」というよりも、自由

 な即興演奏を主体としながらも、要所要所 に「厳密なアンサムブル」を配して繋

 いで行く構成は、とても斬新だった筈です。マイルス・デイヴィスもそう云う処があ

 りましたね。MJQ以降はジャズが明らかに新しくなった、と云うよりも、新

 しい形が加わった、昨日今日わたしはそんな風に考えるようになっています。

  『ジャンゴ』アルバムから、ガーシュウィン作品で「バット・フォー・ミー」でした。

  さて、今のジャズがどんな風になって行くのか、と云う事にも大いに興味が

 あるわたしです。昨今よく言われる「何でもアリ」と云う考えがわたしはあま

 り好きではなく、ひとつの音楽に採り入れられている要素には絶対的必然が

 あるとずっと信じています。

  そんな頑固男がこんな新しいジャズを聞くと、一瞬安心出来ます。

M10.Eliana’s Song(4’14”)ティム・リース

-T.Ries-  BSMF 5076 

N  美しいアンサムブルです。ティム・リーズの新しいアルバムから「エリアナズ・ソング」でした。

  2000年代初頭にザ・ローリング・ストーンズのリパトゥワをジャズで料理した『ザ・ローリ

 ング・ストーンズ・プロジェクト』というアルバムがあったそうです。わたしは全く知ら

 なかったのですが、その中心人物で、自らもストーンズの実演に参加していたサクス

 フォン奏者がこの、ティム・リーズ。

  新作ではこのように音圧や弾みで押し切らずに、確実な演奏をまとめてい

 ます。次はジェイジア・リーズがヴォーカルを執っている1曲、ティムの奥さんでしょう

 か。

  「ベラズ・ララバイ」。

M11.Bella’s Lullaby(3’21”)ティム・リース

-T.Ries, J.Ries-  BSMF 5076

N  「ベラズ・ララバイ」、ティム・リーズの最新作『ライフ・チェインヂズ』からでした。

  唄い出しの旋律がどこかで聞いた事あるように思えて、ずっと悩んでいま

 す。どなたかお分かりになったら教えてください。

  このアルバムにはジャック・ディジョネット、ビル・フリゼール、ラリー・ゴールディングズなど、

 浦島ワツシ太郎でもよく知っている演奏家が参加しています。それも安心の原因

 でしょうか。

  では、即興を盛り込んだ少し長い演奏です。

  ティム・リーズで「レイト・ラスト・ナイト」。

M12.Late Last Night(7’56”)ティム・リース

-T.Ries-  BSMF 5076 

M13.Little Sun Flower(8’21”)エスニック・ヘリテイジ・アンサンブル

-unknown-  BSMF 5072 

N  ティム・リーズで「レイト・ラスト・ナイト」、そしてその次は、こちらもアクースティクなやり取

 りに終始する「リル・サンフラワー・パカッション」、以前もご紹介しましたね、シカーゴのエス

 ニック・ヘリテイヂ・アンサムブルでした。

  長い時間の演奏にお付き合い下さり、どうも有り難うございます。では女

 性の唄声をどうぞ。

  アンジェリーク・キジョウです。

  「ベムバ・コローラ」。

M14.Bemba Colora(3’44”)Angelique Kidjo

-J.C.Fumero-   Verve / Universal 774449-8

N  「ベムバ・コローラ」、これの入っている『セリア』というアルバム、わたしはとても気

 に入っています。相変わらずの力強い歌声には圧倒されますが、以前の作品

 のように一色で塗り固められていないところがいいのかな。この夏の収穫で

 した。

  この夏の収穫と言えば、先程はキングフィッシュに助演していたケブ・モの新作も、 

 何度か聞き返している大事な作品です。彼の事はデビュー以来ずっと注目して

 いました。一時、音楽の主題や表現が固まってしまいそうで心配だったんで

 すが、今回の『オクラホマ』では柔軟な姿勢が蘇っているような気がします。

  その中から聞いて下さい、「ザ・ウェイ・アイ」。

M15.The Way I(3’22”)Keb’ Mo’           

-K.Moore, J.L.Parker-  Concord 0088807201913

N  「天国はもう一度機会を与えてくれる」と唄う「ザ・ウェイ・アイ」、ケブ・モでし

 た。わたしにも一回くれるのかなあ・・・。

  さて、チカーノ・ソウル・ショップダニー・トレホのDJも「幻」で評判良かったですね。

 ツバチリで分かってますね、皆様。今朝もご登場願いましょう。

  まずは「ドント・テル・ミー」、ジョーイ・キノーネス、

  そしてローズ・ロイスがオリヂナルの「アイム・ゴーイン・ダウン」、デスティニ・ファリーナスです。

M16.Don’t Tell Me(3’56”)Joey Quinones

– J.Quinones – ミュージック・キャンプ BG-5233

M17.I’m Going Down(2’42”)Deztini Farinas  

-N.Whitfield- ミュージック・キャンプ BG-5233

M18.I Can’t Live Without You(5’02”)Tony Momrelle 

-T. Morelle S.Grey-   ViBE 45  VIBE 45002CD 

M19.サヨナラ(2’26”)ナンシー梅木                                

-H.Yoshida, F.Morgan-  ユニバーサル UCCM-9040 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  期せずしてこの夏を振り返るような、リヴュウ形式でお送りする形になりまし

 た。ダニー・トレホDJに続けたのはロンドンのスティーヴィー・ワンダ生き写し男、トニー・モム

 レル、彼の最新作も評判良かった。みんなスティーヴィーが好きなんですね。唄い方

 もさる事ながらアルバム全編を通してシンセサイザー・ベイスの使い方がスティーヴィー・ワンダ

 そのまんまに聞こえます。本人は自然体なのでしょうが、ここまで乗り移っ

 ちゃう事があるんですね。周囲も「クリソツだよ」なんて喜んでるのかな。

  最後はナンシー梅木の「サヨナラ」でした。これが冒頭でサム・クックのカヴァしていた歌

 です。何よりもナンシー梅木は「サヨナラ」という別れの挨拶に絡んだ題名の歌を3

 曲も唄っていまして、それが混乱の原因です。1957年のハリウッド映画「サヨナラ」

 にアーヴィング・バーリンが書いた主題歌があったのですが、ナンシーは1956年に別曲

 の「ジャパニーズ・ファウェル・ソング」を先に吹き込んでいたのです。それが1957年

 に発表の際には括弧付き「サヨナラ」という題名になりました。そこには映画の

 認知度を利用したいとする商業的配慮もあったようです。ただこちらの歌の

 方が映画主題歌よりまとまりも良く評判にもなったのでしょうか、ひとり歩

 きを始めて人々に知られるようになり、サムもホソノもそちらを唄ったというのが

 顛末のようです。しかもナンシーは、遅れて映画主題歌も吹き込んだので、更に 

 混乱しました。更に彼女は渡米前に別の「サヨナラ」曲を唄っていたらしいので

 す。なんと複雑なジジョー、お分かり頂けましたでしょうか。もう少し整理が

 必要かな。

  さて、今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。 

http://firestorage.jp/download/117b061d21ec62554f3a44a839b5176391dfd01c

    ダウンロード・パスワードは、zj7tdwugです。

  では今度は本当のご挨拶です。今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/ 

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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【幻】モーニン・ブルーズ 2019/08/17

mb190817

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年08月17日を  

 始めましょう。

  この国が大本営発表でずっと嘘をついてきた敗戦を明らかにした74年前の

 「終戦の日」が過ぎました。何とか「8月15日の子どもたち」は読み終えま

 した。正直に言うと、率直な子どもたちの反応は面白かったですね。天皇が

 喋ってるラジオ放送を聞いて、「神様じゃないんだ」と悟る行りは心に残りまし

 た。そもそも裕仁は自分を「神」と信じていたのか、敗戦後どういう思いで

 「人間宣言」をしたのか、そこに新たな興味が湧きました。その他の収めら

 れている率直な状況や感想は、やはり信じられない位に酷い話が殆どで、特

 に、16日以降の外地での実話は恐怖です。そして誰もが「戦争は嫌だ」と言

 っています。これが何で政府を含んだこの国の総意にならないのか、不思議

 ですね。

  それと「玉音放送の音がひどかった」という多数の声にも同意出来ます。

 あの演説は事前にSPに直接切り込んだ盤を使っていた筈ですが、確かに酷い

 音で、加えて言葉遣いが文語体で感じの熟語が多く、要領を得ません。なん

 せ「朕おもふに」、ですから。何かを広く遠くに音声で伝える時には、その表

 現法と音響装置がとても大切なのです。これまで、「玉音放送」の記録音声は

 何回かお届けして来ました。今年は、それを改めて文章化し、朗読した音声

 をお届けしましょう。大和田伸也が読みます。

終戦の詔書(5’17”)大和田伸也

キング  KICG 5076

N  そして・・・、

昭和21年日本降伏文書調印式 マツカサ元帥(1’25”)タモリ

アルファ TAMORI-3   

M01.夏の終わり(3’03”)キャロル

-E.Yazawa-  フォノグラム PHCL-3032

N  ふたつの歴史的な演説、そしてリクエストをいただきました「夏の終わり」キャロル

 です。タクシドライヴァ45979号さんからとは珍しい。もう夜が明けるのがだいぶ

 遅くなって来ました。1ヶ月後は秋分です。昨今の早朝、7時前の陽射しには、

 あの刺されるような強さが無くなっています。日中が本格的に暑くなる頃、

 季節はもう移っているのです。

  ですから、キャロルの「夏の終わり」は夏が終わる前に唄わなきゃダメ、毎年そ 

 うキモに念じておりました。リクエスト有難うございます。真夏のうちにお届けでき

 ました。

  何の行楽や行事もない家庭で育った、わたしの子供の頃の8月は、持て余

 す程に暇でした。町内の少年野球も早々に敗退し、毎日学校のプールに通うだ

 けの毎日。15日を過ぎて秋風が立ち始めると、何も起こらずに過ぎてしまっ

 た夏休みへの後悔、残された宿題の恐怖が迫ります。そんな夕方にヒグラシが「カ

 ナカナカナ」なんて鳴かれると、もう堪りませんでした。

M02.夏の日の思い出(2’50”)日野てる子

-M.Suzuki-   POCH-1564 

N  こちらはハギリョウさんから頂いたリクエスト「夏の日の思い出」日野てる子です。

 よくご存知ですね、こんな古い歌を。1965年かな、売り出して来たのは。た

 くさんの歌番組に出てました。いつもムームーを着て、ハイビスカスの花を、未婚だか

 ら右側に挿して歌ってました。

  厳密には「冬の浜辺は・・・」とありまして、夏の日の思い出を探して、

 あの日の浜辺を過ぎた季節に彷徨ってます。実際にこんな事あんのかな、わ

 たしは今でも疑問です。いつの間にか、いや既にこんな歌が似合う時期にな

 っています。「夏の日の思い出」、日野てる子でお聞きいただきましした。

  しかし、まだまだ暑い日は続きます。

M03.愛してタムレ(2’51”)

-T.Hiraiwa, T.Hagiwara-  東芝 TOCT-25568/9

N  谷 啓の傑作「愛してタムレ」でした。南太平洋のリズム「タムレ」、谷啓の前にビル・

 ジャスティス楽団で「タムレ第一番」というのがありまして、そこからの発想でデッチ

 上げられた歌でしょう。ツナギ部分でアラブ音階的なメロディが出てくる辺りは、萩

 原哲晶ならではです。このリズムは流行らせ損じまして、今では辛うじて「愛

 してタムレ」で残っているくらいでしょうか。そもそも「タムレ」なるリズムが本当

 にあったかどうかも、わたしには定かではありません。

  さて、先週何気なく口にした「ロカビリー剣法」に反応があったのには驚きま

 した。生憎とわたしはそのPVを観た事がありません。映画の一部分なのでし

 ょうか。存在すら知らなかった。ぜひ拝見したい。

  ではお聞き下さい。

  美空ひばりです、「ロカビリー剣法」。

M04.ロカビリー剣法(3’26”)美空ひばり

-M.Yoneyama- コロムビアCOCP-36084 

N  出てくる剣豪が男ばかり。あんみつ姫くらいは登場させてやっても良かった

 のではないでしょうか。他に女流剣士と言えば「リボンの騎士」、「オスカルさま」

 か・・・。

  どういう経緯かは忘れましたが、この歌には殆ど偶然に出逢いまして、大

 いに刺激を受けました。そして作ったのが、これです。

  免許皆伝本家「ピップホップ剣法」。

M05.ヒップホップ剣法(5’04”)桂木佐和と北関東ロックンロール組合

-I.Washizu, D.Kimura-  イーストウエスト AMCM-4329

M06.Yellow Bird(1’56”)チェット・アトキンズ  

-M.M.Monton-  BSMF   7586

N  「ピップホップ剣法」、桂木佐和と北関東ロックンロール組合でした。低音強調盤『ベ

 イス・スピン第3集』からです。

  さてその次はハイチの歌とされている「イエロー・バード」でした。カリプソで世に出

 たワールド・ミュージックの祖、ハリー・ベラフォンテが唄ってからかなり後の1967年頃に、

 ほんの少しポピュラーヒットしかけた歌です。多分これで一獲千金を目論んだ仕掛

 け人がいたのではないでしょうか。その策略はもろくも崩れ晩夏の朝露と消

 えましたが、いい歌ですね。レゲでカヴァがあったような気もします。

  今のギターはチェット・アトキンズ。ソロ名義と参加セッション吹き込みをまとめた2枚組か

 らです。端正な演奏は、本人の人格そのものといった印象です。彼はハンク・ウイ

 リアムズの「コールド・コールト・ハート」のリズム・ギターを弾いたのがきっかけで、ここま

 でのキャリアを重ねる事が出来ました。その録音はスティール・ギターがフィーチュアされてい

 るので、あまり表面にチェットは出て来ませんが、その歴史的セッションをもう一度聞

 いてみましょう。

  「コールド・コールト・ハート」ハンク・ウイリアムズです。

M07.コールド・コールト・ハート(2’47”)ハンク・ウイリアムズ

-H.Williams-  ポリドール  POOP 29001/7

M08. Country Gentleman(2’15”)チェット・アトキンズ

-C.atkins, B.Bryant-  ウルトラ・ヴァイブ OTLCD70072

N  チェット・アトキンズがリズム・ギターを弾いているハンク・ウイリアムズの「コールド・コールト・ハー

 ト」に続いては、彼の代表曲のひとつ「カントリー・ジェントルマン」でした。この「田

 舎紳士」は非常に礼節を弁えています。「田舎教師」は田山花袋か・・・。誰

 か「田舎淑女」も弾いてくれたら面白かったのに。

  それでは誰も敵わないギターの神様、チェット・アトキンズの妙技をお楽しみ頂きま

 しょう。驚かないで下さい、これ一人で弾いてんですよ。 

  「第三の男」。

M09.Theme From “The Third Man”(2’21”)チェット・アトキンズ 

-A.Karas-  ウルトラ・ヴァイブ OTLCD70072

M10.I’ll See You In My Dream(2’32”)ジャンゴ・ラインハルト

-I.Jones-  BSMF   7586

N  チェット・アトキンズ「第三の男」に続きましては、先週お伝えしましたジャンゴ・ラ

 インハルトです。まずはソロ名義作品から「夢で逢いましょう」でした。端正なチェット

 に較べると、とても乱暴な弾き方のように聞こえますが、細かな音の重ね方 

 などが非常に独特で、多くの音楽家に刺激を与えた理由が分かります。

  その一人が、モダーン・ジャズ・クヲーテットのジョン・ルイスです。彼は即興演奏を重ん

 じながらも全体構成としては室内楽のような緻密な組み合わせを標榜した男

 で、モダーン・ジャズ・クヲーテットはバップ以降のジャズの大きな柱ともなりました。

 そのジョン・ルイスはジャンゴ・ラインハルトがヌー・ヨークに来た時に何度も聞きに行き、自

 分の音楽にたくさんの参考事例を学んだ、と語っています。その挙句、「ジャン

 ゴ」という大きな作品を書き上げ、1956年には表題アルバムも発表しました。

  では「幻」では珍しく、MJQの室内楽的ジョン・ルイス作品を聞きましょう。

  アルバム『ジャンゴ』から、まず「ミラノ」。

M11.ミラノ(4’23”)モダン・ジャズ・クアルテット

-J.Lewis-  ユニバーサル  UCCO-5506

N  モダーン・ジャズ・クヲーテット、アルバム『ジャンゴ』から「ミラノ」でした。ジョン・ルイスの

 作品、そしてモダーン・ジャズ・クヲーテットの演奏は、映像的な想像力を刺激します

 ね。それも穏やかな、モノクロームの遠景写真のような・・・。

  では同じくモダーン・ジャズ・クヲーテット、ジョン・ルイスの作品です。

  「ジャンゴ」。

M12.ジャンゴ(7’06”) モダン・ジャズ・クアルテット

-J.Lewis-  ユニバーサル  UCCO-5506

N  これまた素晴らしい仕上がりの「ジャンゴ」でした。こういう器楽曲を聞くと、

 聞く人間の想像力が試されます。決して全て同じでなくて構わないのですが、 

 思い浮かぶ事柄で人格が測られる恐れもあります。わたしが何を観ていたか、

 それは秘密にしておきましょう。

  さてこのようにジョン・ルイスに刺激を与えたジャンゴ・ラインハルト、先週も言いまし

 たように、彼はジプシー楽団員で、旅から旅への見世物的な興行を続けながら

 演奏や即興の能力を磨いて行きました。北米の黒人ジャズ音楽家は、呪いや念

 仏で超現実的な力を発揮する超人間的民族集団である「ジプシー」という出自

 に、想像力を最大限に刺激されたのではないか、そんな事を考えました。

  ザ・コースターズが恋の特効薬を分けて貰うのはルースおばさんというジプシーの女

 性ですし、マディ・ヲーターズが惚れ薬をルイジアナまで買いに行くのも、やはりジプシ

 ー女のところです。カーティス・メイフィールドは、そのものズバリの「ジプシー・ヲーマン」と

 いう歌を書いています。ジョン・ルイスの描いた画とは構図や彩色が異なりますが、

 共通する「ジプシー」という鍵の言葉がジャンゴには肯定的な先入観として機能 

 しているように思えます。

  ジャンゴ・ラインハルトの即興演奏能力は、暖かく熱く歓迎されたヌー・ヨークでジャズ・

 メンと交流する事で更に研ぎ済まされました。ではそんな例をお聞き下さい。

  まずトラムペットのビル・コールマンとのデューオで

  「ビル・コールマン・ブルーズ」、

  そしてデューク・エリントン楽団との実況録音です。

  「ブルーズ・リフ」。

M13.Bill Coleman Blues(2”50”)ジャンゴ・ラインハルト

-unknown-  BSMF   7586 

M14.Blues Riff(2’51”)ジャンゴ・ラインハルト    

-unknown-  BSMF   7586 

N  ジャンゴ・ラインハルトで「ビル・コールマン・ブルーズ」、そして「ブルーズ・リフ」でした。

 エレキを弾くジャンゴ、如何でしたでしょうか、わたしには、おそらくヌー・ヨークの

 実演現場で実際に見聞きしたギタリストたちから沢山の具体的な奏法や音の使い

 方を吸収した様子が見えました。ブルーズ形式の構成も完全に自分のものとし

 ています。何の破綻もありません。凄いな。

  願わくば、もう少しいい音で欲しかったですね。ジャンゴの作品は演奏自体

 は素晴らしいのですが、録音、およびその管理という点では今ひとつです。

 月光仮面的存在なのはそれが障害になっている事もあります。今朝使ってい

 る2枚組は、まだ正規の盤ではないので、音質の最終的な判断が出来ません。

 鮮明な響きに仕上がっている事を望んでいます。

  さてジャンゴと気の合ったヴァイオリニストにはステファン・グラッペリがいます。この全て

 の音楽をクロスオーヴァした天才は、言葉よりも楽音で喋り意思を交えていたよう

 な印象があります。芸は道端からの叩き上げ、そんなところでもジャンゴと波

 長の同調があったのでしょう。

  仲良い友達同士が程よく呑んで夢中になって話し合っている、そんなセッション

 を2曲どうぞ。 

   まず「クレイジー・リズム」、 

   そして「ナイト・アンド・デイ」。

M15.Crazy Rhythm(3‘01”)ジャンゴ・ラインハルト 

-I.Caesar-  BSMF   7586 

M16.Night And Day(3‘06”)ジャンゴ・ラインハルト  

-C.Porter-  BSMF   7586 

M17.I Got Sand In My Shoe(2’50”)The Drifters              

-A.Resnick, K.Young- Rhino / Atlantic  8122 79837 3 

N  ジャンゴ・ラインハルトとステファン・グラッペリの熱い語らい如何でしたでしょうか。こう

 いう演奏を聞くと、チャーリー・クリスチャンが初めてベニー・グドマンと演った時に、「ローズ

 ルーム」を40分続けた、という話は嘘じゃないんだな、という気になります。

 拾い集めるのに困る程のインスピレイションを天から浴びたふたりの演奏でした。

  さて、その次はザ・ドリフターズの「アイ・ガット・サンド・イン・マイ・シューズ」です。

 お聞きのように、これは大ヒットした「渚のボードヲーク」完全な二番煎じです。あ

 らゆる部分に「ボードヲーク」が隠れています。「ダウン・バイ・ザ・シー」のとこな 

 んて、ホントそのまんまです。よくやりますね。

  これ、先々週に紹介したヤビー・ユーとキング・タビーのダブ・アルバムにカヴァが入

 っていました。こちらは「サンド・イン・マイ・シュー」で、片方の靴に砂が入ってし

 まったようです。

  ではお聞き下さい。ダブです、「サンド・イン・マイ・シュー」。

M18.Sand In My Shoe Dub(3’05”)King Tubby

-p.d.-   ビート・レコーズ  BRPS103

M19.It Was You(5’30”)Norah Jones

-N.Jones-  Blue Note 00602577440410

N  突然の、本当に突然という表現が相応しい、ノーラ・ジョーンズの「イト・ヲズ・ユー」

 でした。最新作『ビギン・アゲイン』からです。非常に逞しい成長ぶりが伺える

 ここでのノーラ。ピアノを勿体付けて弾く仕草も様になって来ています。歌には抽

 象的な言葉が綴られていて、一筋縄では分からない。これも大物たる所以か。

 全てを理解出来てはいませんが、わたしは虚飾を排した単純な演奏形式が気

 に入っています。ノーラ・ジョーンズでした。

  さて先日の日本橋の盆踊りには、たくさんのご協力を頂きまして、ありが

 とうございます。「保存会」が保存している他の盆踊りと「更新会」が更新し

 ている状態の違いを分かって貰えましたでしょうか。ロンゲさん、トンちゃん、

 グリ子さんたちの他に、あっと驚く澤田修までが顔を出してくれました。多謝。

  では日本橋のビル街に鳴り響いたこの音頭を、全国9500万人の方々に

 お届けいたします。

  三音家浅王丸、1982年の歴史的録音です。「赤城の子守唄」。

M20.赤城の子守唄(5’00”)三音会オールスターズ faet.三音家浅王丸

-p.d.-  歌舞音曲 KB-2001 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  三音家浅王丸「赤城の子守唄」でした。何年経ってもこれは傑作ですね。

 お客さんたちが段々と狂ってくる様が恐ろしい。わたし今週末は河内に居ま

 す。何か面白いネタを持って帰る事が出来ればいいのですが、向こうで仕入れ 

 た事をそのまんま喋ると身辺に危険が生じる場合もあります。要注意。

  久々に都心に出ますと、街のオリムピック色がノーコーになっているのに気付かされ

 ます。果たして無事に終わるのでしょうか。日頃は注目される事もなく、華

 やかな舞台と縁遠い運動競技関係者たちの、積極的な取り組みはよく分かり

 ます。ここで競技自体を知ってもらえるかどうかですからね。ただしこの後

 に及んでも、未だわたしは開催反対です。疑問が多すぎる。多くの協賛企業

 がパラリムピックを引き合いに出して「支援してます」と主張するのも本音ミエミエだ。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/9debc2c6abaf27775dfffe7d86b2cf16e3e9feb0

       ダウンロード・パスワードは、jns5kmkzです

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

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   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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「アートアクアリウム夏祭り」全国盆踊り大集合
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当日のスーパーDJ

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/08/10

mb190810

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年08月10日を  

 始めましょう。

  言いたかないけど、本当に暑い。今週は昼間自転車に乗る事が何度かあり

 まして、走ってる時はいいのですが、止まったり降りた時がたまらなかった

 ですね。もちろん赤信号の交差点は日陰で待機なのですけれど、汗が噴き出

 して来ました。甲子園も始まって、ニッポンの夏、キンチョーの夏、今が盛りです。

  さあ夏はここに、時は今だ、町の中で踊りだそう

  マーサとヴァンデラス、「ダンシン・イン・ザ・ストリート」。

M01.Dancin’ In The Street(2’38”)Marth & The Vandellas

-W.Stevenson, M.Gaye, I.J.Hunter-  Motown 530 230-2

N  マーサとヴァンデラスで「ダンシン・イン・ザ・ストリート」、モータウンのヒット曲でわたしが「マイ・

 ガール」と並んで上位、いや1位に挙げる大好きな歌です。発売は1964年、前

 の東京オリムピックの年ですね。その頃は全く知らなかったなあ。これはモータウン幹

 部が「ダンス物は夏だ」と英断を下して市場に投下、それが見事に当たって大

 ヒット、永遠の名曲になりました。ウイリアム・ミッキー・スティーヴンスンの企画制作感覚がモロ

 に冴えてますね。バリトン・サクスフォーンがシビれるリフを聞かせてくれます。クリッシー・

 ハインドの居たプリテンダーズのデビュー直後の実演はこれが流れる中、メムバが出て来

 て定位置に着いてからの演奏開始。わたしはそれだけで興奮していましたよ。

  さて、ここでまたゲストDJです、どうぞ。

M02.ケ・セラ(イズ・ディス・ラヴ)(3’10”)ベイビー・バッシュ&フランキー・J feat.チキス・リヴェーラ

-F.Bautista jr., R.Bryant, J.Martin, L.Mendes, E.Rios, D.Salas-

バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233

M03.ドゥ・ユー・ラヴ(4’17”)トリシュ・トレドfeat. ベイビー・バッシュ

-B.Bryant, E,Rios,J.Quinonets,T.Toledo-

バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233

N  先週もおいで願いました、メキシコ人のダニー・トレホさんです。あの、カフの使い方、

 お分かりですね、よろしく願います。今朝お持ちいただいたシングル盤は、ベイビ

 ー・バッシュとフランキー・J、チキス・リヴェーラをフィーチュアした「ケ・セラ」、そしてトリシュ・トレド

 とベイビー・バッシュで「ドゥ・ユー・ラヴ」でした。

  日本では「オールディーズ」と十把一絡げにされてしまう、こういう甘いポップ

 楽曲が、アメリカとメキシコの国境沿いではいつも変わらず聞かれているようです。

 スペイン語で唄われる主旋律と英語のラップのコムビネイションで、立派な21世紀仕様に

 なっていますが、醸し出す雰囲気は1950年代的であります。

  この『ダニー・トレホ・プレゼンツ チカーノ・ソウル・ショップ第1巻』はお聞きのように

 DJ入りで仕上げられた一枚。かつて、1980年前後の浮かれ始めたこの国に

 も沢山この手の「DJ入り特別仕様」がありました。車の中で流すためのカセット

 に多かったようです。大抵はイカサマの即席DJが、あたかも北米西海岸のFM

 ラジオ局で流れているように装ってね。音楽はナムパなロック的ポップスですから、わ

 たしはあまり縁がなかったですけれど、確かに流行っていたな。音楽の間に

 波の音が入っていたりもしましたね。みんな、何を夢見ていたのでしょうか。

  さて先週ダニー・トレホさんが持って来てくれた「マイ・エインジェル・ベイビー」、実に

 久しぶりに聞きました。流れている内に、初めて聞いた時のターン・テイブルが見

 えて来たりしてね。もちろん「幻」で。こういう映像を伴う音楽の思い出、

 皆さんにはありませんか。

  「音で画を見せろ」、これは修行時代によく言われた事です。ラジオには画

 がないからこそ、言葉と音楽で聞いている人たちの心に情景を浮かばせるん

 だ、という事です。これは大変な事ですよ。聞く側のソーゾー力にもよるしね。 

 如何でしょうか。

  それとは別に、この「マイ・エインジェル・ベイビー」で閃いた平山三紀の「真夜中

 のエインジェル・ベイビー」を探して聞いてみましたが、どうも印象が違うんです。

 思い浮かんだのは別の歌なんでしょうか。1975年発表っていうのも、記憶と

 少し違うなあ。もう少し後だったような気がするんです。鍵となっている「真

 夜中のエインジェル・ベイビー」のところの旋律が違って聞こえるし、全体の響きも

 こんなハード・ロック調ではなかったような・・・。

  皆さんにお聞きいただいて、ご意見を頂戴しましょう。

  では平山三紀の「真夜中のエンジェル・ベイビー」です、どうぞ。

M04.真夜中のエンジェルベイビー(3’22”)平山三紀

-J.Hashimoto, K.Tsutsumi-  CBSソニー30DH423  

N  「真夜中のエインジェル・ベイビー」、平山三紀でした。これは彼女がCBSソニーに移

 籍してからのシングルです。作者は橋本淳、筒美京平で変わっていませんが、音

 が確かにこの時代のソニー的ですね。

  しかし今の時期、平山三紀と言えば、やはりこの歌でしょう。

  「真夏の出来事」。

M05.真夏の出来事(4’26”)平山三紀

-J.Hashimoto, K.Tsutsumi-  コロムビア  CA-4386/7

N  「真夏の出来事」、平山三紀でした。素晴らしい仕上がり、永遠の名曲です。

 作編曲者の仕事歴から察するに「原曲」がありそうですが、これは正真正銘

 の創造作品と信じております。何かご存じでしたら。ぜひお教え下さいませ。

 確かシングル盤のジャケットには二代目のシヴォレイ・コーヴェット・スティングレイが遠くに写っ

 ていたな。真夏の夜に車でナムパされた娘の歌です。朝になって女の方から去

 って行くのが、新しい恋の形だったのでしょうか。でも「But we are part now」

 なんて分かったのかなあ、みんな。

  英語と言えば、全英女子で優勝した渋野日向子ね、取材ではしっかりとし

 た自然な答えをしています。これは立派。ですが優勝直後の、側近が書いた

 物を見ながら読んでた英語メッセヂが、酷かったですね。この時のヴィディオはも

 う流されなくなったようですが、恥ずかしかったなあ。国際的に活動してい

 る運動競技選手は英語の日常会話が出来て当り前の時代です。彼女も高校卒

 業してんだから、6年間はこの外国語を学んでる筈です。

  「笑顔が素敵」「シンデレラ」だとか言って、やたらと持ち上げるミーディアにも嫌

 気が差しました。「シンデレラ」は西城正三だけなの。こういう時には一同「絶

 賛」の嵐、そして不祥事が起きれば、一億総動員で罵倒です。進次郎に関し

 てもね。

  さて、「真夏の出来事」これは今回、図書館で借り出したCD盤です。題名

 は『エバーグリーン・ポップス・ヒッツ』コロムビアの2枚組、と言っても両方で78分だか

 ら、1枚でも行けます。収録曲を見て、これは久しぶりに聞きたいなと、くす

 ぐられたヒット曲をちょっとご紹介しましょう。

  まずは「白いサンゴ礁」、ズーニーブーです。

M06.白いサンゴ礁(2’44”)ズーニーブー

-Y.Aku, K.Murai- コロムビア  CA-4386/7

N  ズーニーブーで「白いサンゴ礁」でした。このグループはGS狂乱時代の終わり頃 

 に「R&Bなら日本一」という触れ込みで登場しました。わたしは「日本一の

 R&B」を是非とも聞きたかったのですが、当時出演していたテレビ番組では、 

 このオリヂナルしか歌っていませんでしたね。オルガンがハモンドじゃなく、ヴォックスの

 キッチュな音とも違って、なんでしょうね。エレクトーンかな。阿久悠と村井邦彦とい

 う新しい世代による新しい歌謡曲です。

  さて、60年代後期からのポップ調歌謡曲集コロムビア『エバーグリーン・ポップス・ヒッ

 ツ』は、こういった洋楽的な響きの楽曲が並べられています。その象徴として、 

 1枚目の1曲目、冒頭はこの歌で始まるのです。

M07.真っ赤な太陽(2’38”)美空ひばり  ジャッキー吉川とブルーコメッツ

-O.Yoshioka, N.Hara-  コロムビア  CA-4386/7

N  「真っ赤な太陽」、美空ひばりでした。これはGS狂乱時代の煽りを食らっ

 て、女王ひばりも68年に遂にブルコメと共演、と話題になった1曲です。確か

 に彼女はポップ・コムボとはそれまで吹き込んでいませんでした。ただ、いつの

 間にか和風歌曲の頂点に君臨していましたが、洋楽的な、折衷楽曲は得意と

 するところでして、ジャズのスタンダードには定評がありまして、他に「お祭りマン

 ボ」「ロックンロール剣法」なんていう傑作がすぐに浮かびます。また「真っ赤な太

 陽」を、わたしは長い間ブルコメの井上忠夫(後に大輔)の作曲だと信じて疑わ

 なかったのですが、ビッグバンド、シャープス・アンド・フラッツの原信夫だったんです

 ね。同じテナー吹きという事でしょうか。

  吉岡治の「いつかは沈む太陽だから、涙にぬれた恋の季節なの」という詞

 (ことば)が14歳のワツシイサヲの心には妙な余韻を伴って響きまして、そこで諸 

 行無常を悟ったとか、未だに悟っていないとか・・・。

  「真っ赤な太陽」、美空ひばりでした。

  さてこの『エバーグリーン・ポップス・ヒッツ』では、こんな歌にも出会えました。

M08.ヤンキーの兄ちゃんのうた(1’52”)嘉門達夫

-T.Kamon-  コロムビア  CA-4386/7

N  嘉門達夫で1983年の「ヤンキーの兄ちゃんのうた」です。彼は即興的なこの手

 の小作品を得意としています。ただしこれには、原曲がありますね。そう、

 1976年に大ヒットしたこの歌です。

M09.河内のオッサンの唄(3’12”)ミス花子

-H.Miss-  コロムビア COCJ-33830 

N  これまた永遠の傑作、ミス花子で「河内のオッサンの唄」でした。先の「ヤンキーの兄

 ちゃんのうた」は、これのパロディでしょう。録音状態からすると実演の場で

 唐突に唄い出したようでもありますが、整理された詞(ことば)、節回しから

 しますと、周到な準備があったようにも思えます。

  さて、何回かお知らせしております、アートアクアリウム夏まつり/盆踊りです。

  今日と明日、日本橋「福徳の森」で開催。音頭はスーパーDJが生で皿回し、

 腕と脚に覚えのある音頭狂、踊り好きが集まって、再開発成ったビルの谷間で

 河内音頭の盆踊りです。もちろん腕と脚に覚えのない方も大歓迎。河内音頭

 は連など組まなくても、ひとりで簡単に踊りの輪に入れます。みんなと一緒

 に3周もすれば習得出来る簡単な踊りです。その代わり、奥は深いですよ。

 まあ、それは現場で確かめて下さい。

   今日10日(土曜日)は午後5時30分、7時00分の2回

   明日11日(日曜日)は同7時00分からです。

  日曜日の前半は東京牛深ハイヤの会のみなさんが、熊本のハイヤ節を踊っ

 てくれます。一部では「ドレスコードあり」「浴衣着用」などと騒がれていますが、

 もちろんそんなドレスコードはありません。銀ブラ途中の自由なカッコで大丈夫です。

 どうぞ挙ってご参加下さい。ワツシイサヲがお待ちしております。

  地下鉄 銀座線、半蔵門線「三越前」駅A6を出て、右側へ徒歩1分の場所。

  主催は一般社団法人 日本盆踊り協会です。なお台風の影響など悪天候時に

 は、公式の開催発表が次のサイトに掲載されますのでご確認下さい。 

   http://artaquarium.jp/  https://bon-odori.net/aa-natsumatsuri/

   では、今年吹き込まれた新作音頭をお聞き下さい。

  錦糸町の盆踊り開催に貢献し、三年前に惜しくもなくなったダービー通りの

 呑み処「たこ八」の店主を詠み上げましたるこの外題、

  「上野英夫半生記」、ファミリー光博でございます。

M10.上野英夫物語(9’36”)ファミリー光博 

-M.Family, I.Washizu-   FM   FM-1904

M11.Guava Jelly(3’20”)シンシア・シュロス

-B.Mareley-  PCD-24674

N  ファミリー光博の新作「上野英夫半生記」、如何でしたでしょうか。ご存知のよう

 にかつて河内音頭は新聞(シンモン)詠みと言いまして、最新の出来事を報道番

 組のように大衆に伝える役割を果たしてもいました。ですから新作の外題が

 いくつも出ておかしくはないのですが、ここのところは浪曲の定番を手堅く

 詠むのが定着しております。今の「上野英夫半生記」は追悼音頭ですが、こ

 のように新しい、昨今の話題をすくい上げた外題がもっともっと作られて欲

 しいですね。そういうことが出来るのも河内音頭の大きな魅力ですから。

  続けてお送りしましたのはシンシア・シュロスというジャメカの女性歌手の「グァヴァ・

 ジェリー」、ボブ・マーリーの歌です。彼女は1971年にタレント競技会で優勝して、この

 世界に入りました。その頃はまだジャメカのヴォーカル・スタイルが今みたいに確立して

 いませんで、北米のR&Bを素直に唄う魅力的な様式があったのです。76年

 発表のこのアルバム『シンシア・シュロス レディ・アンド・ウェイティング』でもその名残りは漂

 っていまして、ちょっと気怠く甘い唄がまだ聞けます。シンシア・シュロスでした。

  さて冒頭の「ダンシン・イン・ザ・ストリート」のように、かつて夏場はレコード市場が

 賑やかでしたが、今年は特に低調ですね。もっとも音楽のパッケイヂ商品自体が

 商品として機能しているのはこの国だけだそうですから、これでも活況なの

 かもしれませんが、とにかく新譜が少ない。復刻や再発が目立ちます。新譜

 も「過去の響きを再現」するのが美徳として認知されているようで、新しい、

 万人の目を覚ますような音と出会うのは稀です。庶民のビート音楽はこのまま

 無くなっていくのかも・・・、と不安になります。

  レゲの世界は殊更に新譜枯渇現象が顕著です。これまでならば、棚に入りき

 らない程の新人、新作が並んでいましたが、ここ3ヶ月くらいは見た目も余

 り代わり映えしません。イキの良い音を聞きたいですね。

M12.Every Word And Move(4’31”)Bitty McLean Sly & Robbie

-D. McLean L.Danbar, R.Shakespiare-  Tabou1 SRCD002

N   数週間前にも紹介した今年のレゲ新譜、ビティー・マクリーンが憧れのスライ・アンド・ 

 ロビーと制作した『ラーヴ・リスタート』から「エヴリ・ワード・アンド・ムーヴ」でした。

 このアルバムはオーソドックスな手法で造られていまして、わたしのような浦島太郎

 も無理せずに楽しめる1枚です。そこが気に入っているのですが、正直なと

 ころ、もう少し革新性が欲しかったですね。人間とは欲張りなものです。

  さて、ジャンゴ・ラインハルトというギター弾きをご存知ですね。ジプシーの血を引い

 てこの世に現れ、チャーリー・クリスチャンよりも早く、リード楽器としてのギターの可能性

 を世界に知らしめた男です。火傷をして左手が不自由だったのですが、その

 短所を独自の鍛錬で克服し、逆に他人が真似できないような奏法で傑作を沢

 山残しました。ヨーロッパを訪れた北米のジャズ・メンとの交流も盛んで、彼の地か

 らも大いに注目されていました。ただし録音制作の記録が系統立てて整理さ

 れていないので、月光仮面状態な存在です。そんな彼の『ソロ・アンド・デュエット・

 レコーディングズ』が2枚組で出ます。わたし自身、これまで余り聞いていなかっ

 たものですから、有難い発売です。

  改めて何曲か聞いて貰いますが、今朝はソロの作品から、これまた独創的な

  「二人でお茶を」、こちらをどうぞ。

M13.Tea For Two(2’51”)ジャンゴ・ラインハルト

-V.Youmans, I.Caesar-  BSMF 7586

N   ジャンゴ・ラインハルトのソロ・ギターで「ティー・フォー・トゥ」でした。これはとても真似

 出来ませんね。来週以降のジャンゴ・ソロ、デューオ作品、どうぞお楽しみに。

  さてカントリー界の巨匠、チェット・アトキンズでも同じような成り立ちの2枚組を見つ

 けました。こちらは自己名義と、セッション参加の吹き込みをそれぞれ1枚づつの

 CDに集めたものです。ソロ作品は素晴らしいものばかりです。流石はカントリー・

 ジェントルマン・オヴ・ギターですね。興味深いのはセッション作品で彼の幅広い対応能力

 が分かります。

  まずナッシュヴィルの腕利きピアニスト、フロイド・クレイマーの

  「オン・ザ・リバウンド」。

M15.On The Rebound(2’06”)Floyd Cramer feat.Chet Atkins 

-F.Cramer- ウルトラヴァイブ OTLCD 70072(Jasmine JASMCD 3726/7) 

N  「オン・ザ・リバウンド」、チェット・アトキンズが参加したフロイド・クレイマー作品でした。

 こういうのは、セッション・ギター弾きとして、なんでもない仕事でしょうね。

  そして、この印象的なイントロのギターがチェットだというのは知らなかったなあ。

  威張りブラザーズで、「起きなよ、スージー」です。アサーだよ。

M16.Wake Up Little Susie(1’58”)Everly Brothers 

-F.Bryant, B.Bryant-  ウルトラヴァイブ OTLCD 70072(Jasmine JASMCD 3726/7

N   チェット・アトキンズはナッシュヴィルのギタリストからRCAレコーズの役員にもなった男です

 が、彼の全盛期にはエルヴィス・プレズリという革命児が人気絶頂で、世界が彼を

 中心に動いているかの如く、全方位に影響を与えていました。チェットも何回か

 はセッションにも参加する、立場的には制作責任者でもあったようですが、どうも

 上手く行かなかったようでして、ギタリストとしてのクレジットに留まっています。

 多分、新しい世代の価値観に戸惑う事が多かったのではないでしょうか。

  では幸いにも破綻せずに成功した、エルヴィスとのセッションから

  「マニ、ハニ」。1956年の録音です。

M17.Money Honey(2’37”)Elvis Presley

-J.Stone- ウルトラヴァイブ OTLCD 70072(Jasmine JASMCD 3726/7)

M18.Sunshine(3’26”)Tony Momrelle feat. Ben Jones      

-T.Momrelle, B.Jones-  Vibe VBE 45002CD

M19.My Pradise(5’10”)Tony Momrelle  

-T.Momrelle, O.Lazarus, A.Economides, M.PattoA.Wynen-

Vibe VBE 45002CD

N  戎プレズリの「マニ、ハーニ」に続けました、トニー・スティーヴィー・ワンダ・モムレルです。こ

 れでアルバムの半分くらいを紹介しちゃったかな。ほぼつながっている感じの「サ

 ンシャイン」と「マイ・パラダイス」でした。確かに「笑えるほどクリソツ」と言いますか、

 流しているといつの間にかスティーヴィーを聞いているつもりになってしまい、突

 然ワレに返って「ああ、トニーなんだ」と気づく次第です。にも関わらず気持ちが

 悪くなったりしないのは、彼の素直な自然体の為せる技でしょうか。

M20.学生節(3’34”)クレイジーキャッツ

-D.Nishiyama, T.Hagiwara-  東芝 TOCT-25568/9

N  「遺憾に存じます」のイントロが「抱きしめたい」だった、そうです。ただしヴ

 ェンチュアズの演奏ですがね。日本で圧倒的人気だったふたつのグループを繋げちゃ

 う感覚も恐ろしいです。それをテーコーなく聞かせるのも植木等の人格でしょう。

 この「誠に遺憾に存じます」というフレイズが先ごろの吉本興業の謝罪文にあり

 まして、その出典を皆様にお聞きいただきたく、先週はお届けしました。確

 か大源は昭和40年代の官僚の国会答弁だったんじゃないかな。このころは一

 応過ちを認めて謝っていたんですね。今と違います。

  さて今お届けしたのは、「学生節」でした。これは、おそらく町なかで唄い

 継がれていた戯れ歌の形を整えて作品としたのではないか、というのがわた

 しの邪推です。かつてはこういう成り立ちでヒットした歌謡曲がいくつかありま

 した。「ケメ子の歌」、「夢は夜開く」なんかはその代表かな。当初は「作者不詳」

 でしたね。

  この「学生節」では、信じる事の大切さを主題としていますが、「信じる者

 は皆、騙される」というランキン・タクシーの名言もございます。お気をつけ下さい。

  久しぶりにクレイジー周辺を聞くと他の傑作も思い出します。正に「いろいろ

 あるよ、いろいろね」です。

M21.虹を渡って来た男(2’21”)啓   

-N.Tanami, T.Hagiwara-  東芝 TOCT-25568/9

N  「ヒンビキ・カラカラ・ヒビリキリン」、「虹を渡って来た男」谷 啓でした。彼の個性は

 非常にクレイジーにとって重要でした。ギャグを突然シラケさせる才能は圧巻でした

 ね。その一方で、ほのぼのした暖み溢れる、曖昧な希望を抱かせてくれる歌

 がよく似合いました。「ヘンチョコリンなヘンテコリンな娘」とかね。この「虹を渡って来

 た男」は、谷 啓の主題歌と言ってもいいんじゃないでしょうか。映画「クレイ

 ジーだよ奇想天外」の中で唄われました。

M22.いとしのレイラ(7’05”)デレク・アンド・ドミノス

-E.Clapton, J.Gordon, E.Patrick-  WEA AMCY-2600/1

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  最後はデレク・アンド・ドミノーズで「いとしのレイラ」でした。これもわたしには真

 夏の印象がありますが、何故でしょうか。

  皆さんよくご存知の通り、これはエリック・クラプトンがジョージ・ハリスンの妻パティ・

 ボイドに恋をしてしまい、その横恋慕の苦しみを唄ったとされています。パティ

 はその後エリックと一緒になったので、ジョージは哀れな被害者というのが一般的

 な認知ですが、実はその前にエリックの当時のガールフレンドとジョージははデキていた、

 というショーゲキ的事実が「ルーフトップ・コンサートのビートルズ」にありました。笑ったね。

 ジョージはリヴァプール時代からこの道がお好きだったらしいのですが、「やっぱり」

 でした。

  本と言えば、毎年この時期になると、ああ、読んでおけば良かった、と後

 悔する1冊を、今年は読破するつもりです。古本で買ったのは、もう30年も

 前でしょうか。ずっと気になっていましたが、今年こそと探し出して読み始

 め、あと一章のところまで漕ぎ着けています。書名は「8月15日の子どもた

 ち」。この国の無条件降伏で過酷な戦争が終わったあの日に、まだ幼かった子

 どもたちが何処で何をしていてどう感じていたか、アンケートのような形で集めた

 肉声をまとめた本です。奥付けによれば1987年7月25日発行となっていま

 した。語られているのは、いずれも生々しく恐ろしい話ばかり。ほとんどの

 人たちはほとんどなんです。この国が如何に狂っていたか、絶対的な価値を

 見失っていたか、よく分かります。74回目の8月15日の前に読み終えるつ

 もりです。

  さて、先日は投票にイケイケなんてけしかけて、それっきりでした。失礼。わ

 たしは投票率高くなったんじゃないか、という感触を持ちましたね。投票所

 に割と大勢の人たちが居た事などから判断したのですが、そうでもなかった

 です。そして結果も想像通り。最悪の事態は避けられましたが、あの国民を

 馬鹿にした政治は当面、変わらないでしょう。もっと酷くなるかな。

  わたしは「NHKから国民を守る党」の動きに注目しています。NHKに関

 する政策方針にも賛同します。それ以上に、党籍を剥奪されたダメ議員を引き

 込んで国会内での政党として認められるようにするやり方に非難が集中して

 いますが、これが国政の現状、茶番なんですよ。そこを露わにして、どこが

 悪いんだと居直っているのが痛快です。この制度をずっと黙認してきた国民、

 その上でやりたい放題して来た全ての与野党は、ちゃんと見解を発表せい、

 これがわたしの意見です。

  さて、「表現の不自由展」の中止騒ぎは中央ミーディアにおいてはもはや過去の

 話題のようですが、根は非常に深く、心ある人たちの間ではまだ終焉を迎え

 ていません。こんなツイートを目にしました。

  《わざわざ「表現の不自由展」なんか開催しなくても、今の日本自体が「表

 現の不自由展」そのものだ。参院選での安倍晋三の札幌の演説で「安倍やめ

 ろ」と言った市民の強制排除から、沖縄辺野古での新基地建設反対派の強制

 排除に至るまで、今の日本は北から南まで安倍政権による言論弾圧が常態化

 している。》(きっこ)
  https://twitter.com/kikko_no_blog/status/1157947870072299520

  これ、馬券を100円ずつ買っているという噂の、かつての「現」聴取者の

 「きっこ」さんじゃないかな、ふとそんな連想をしました。お元気なようで

 すね。良かった。もちろん論旨には完全に同意致します。

   関連した発言では、以下に興味を持ちました。

  《あいちトリエンナーレの「表現の不自由展・その後」は、中止してはい

 けなかった。テロ予告や脅迫は犯罪だ。警察は犯人を捕まえろ。正当な表現

 の自由を守るために、警察はアベ首相の選挙演説と同じくらいの警戒措置を

 とるべきだった。誰のための警察なのだ?》(前川喜平)
     https://twitter.com/brahmslover/status/1158107864654729217

  《テレビから帰宅して資料読みをしています。やっぱ、今書かなきゃなら

 んと思うのは『表現の不自由展』について。警察がテロ予告の犯人を捕まえ

 る気なさそうなのに驚愕。こんなんでオリンピックとか万博開ける? 一方、

 あの方に野次を飛ばしたくらいで警察に囲まれる。警察ってそういう組織で

 いいんか?》(室井佑月)
     https://twitter.com/YuzukiMuroi/status/1157893752968474624

   わたしはテロ予告があったんだから、警察が自慢の力でそれを防いで、犯

 人を現行犯逮捕して起訴出来れば良い例となるだろう、と真剣に考えました

 が、皆様はいかがでしょう。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/b8b23058bca1a50ceb086f0ce70361a20f24a3c6

    ダウンロード・パスワードは、r8x57034です。

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

   夕方、日本橋でお待ち致します。ワツシイサヲでした。

♪♪ Twitter “#blues761″の閲覧はコチラ♪♪

【幻】モーニン・ブルーズ 2019/08/03

mb190803

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

N  おはようざいます、ワツシイサヲです。「幻」モーニン・ブルーズ2019年08月03日を  

 始めましょう。

  最近、迂闊な過ちが多くなりましたわたし自身は、かねてより杜撰な性格

 でありまして、それを改めようといい歳をして取り組んでいるのですが、思

 うようになりません。これが原因で迷惑を被る人たちもいる訳で、大変申し

 訳ない。結局はひとつひとつをしっかり、きっちり、バッチリ、みっちり詰めて

 いくしかないのですね。

  先週は失礼いたしました。特別付録から漏れていた1曲をまずお届けしま

 しょう。

  ケブ・モです、「オクラホマ」。

M01.Oklahoma(4’53”)Keb’ Mo’

-K.Moore, D.Tucker-  Concord  0088807210913

N  ケブ・モの新譜から「オクラホマ」でした。先週話をしながら、お届けしていなか

 った1曲です。

  このアルバムは、これまでに較べると賑やかな客演者もいませんで、地味な印

 象かもしれませんが、わたしは逆にケブ・モという人間の大きさを感じていま

 す。聞く度に「往年のブルーズと同質のキレ」はもちろん、彼にはもうひとつ外

 側に音楽の輪が回っているような気がしています。

  あ、同じ事言ってますね、ケブ・モの新譜から「オクラホマ」でした。

  次も先週お届けしたアンジェリーク・キジョウの新譜からです。

  ティト・プエンテ作の「エレグワ」。

M02.Elegua(3’06”)Angelique Kidjo

-J.Collazo, T.Puente-  Verv / Universal 774449-8

M03.Rumbia(1’59”)Cecil Loyd & The Starline Troubadors

-unknown-  Dub Store DSR CD 023

N  アンジェリーク・キジョウのアルバム『セリア』から、「エレグワ」でした。今回の新譜を聞い

 て強く感じるのは、言葉の音韻をとても大事にして選曲され、仕上げられて

 いるという点です。今の「エレグワ」でも印象的でしたが、唄が全体をぐんぐん

 引っ張っている感じがします。気持ち良いですね、こういうのは。

  それに続けましたのは、『ジャメカ・ジャズ・フロム・フェデラル・レコーズ』という編集

 盤から「ルムビア」、先週の「プロファイル・チャチャ」と同じく、セシル・ロイドとスターライン・

 トゥルバドーズでした。モノクロームのジャケット写真も素敵なこの CDは、副題に「カリブ・

 ルーツ、ジャズ、メント、ラテン、メレンゲ、そしてルムバ 1960-1968」とありまして、これ

 まであまり表に出て来なかったフェデラルというレコード・レイベルの作品を集めた盤 

 です。

  お聞きのように、ジャメカ人の土着的な庶民ビートよりも、瀟酒なホテルのラウンジで

 夏場に鳴っているような響きですね。ジャメカでは、スカやロックステディ以前にはこう

 いう白人向け避暑地音楽が主流ではなかったか、と邪推も働き出します。

  もちろんフェデラルはこの手の音楽ばかりではありませんが、この盤に限って

 は、こういったお品の宜しい録音が集められていました。日本でも60年代前

 半のAMラジオからは、この種の器楽曲がいつも流れていたような気がします。

 特に午前中の時間つなぎ用によく聞かれました。

  演奏しているのは、この島でも特別に上手な人たち。彼らが主にアメリカやイギ

 リスからの避暑客が泊まっているホテルで演奏していたのは、ここに集められたよ

 うな大人しくも高度な音楽です。ただでさえ音感の鋭いジャメカ人たちの器楽演

 奏技術がこういう場所で鍛えられたのは、疑う余地がありません。この盤に

 何度も登場するギタリスト、アーネスト・ラングリンはその代表でしょう。尤も、その中で

 何人かは「こんなんばっかりじゃやってらんねえよ」と、スカタライツに参加した

 り、土着ビート音楽集団に加わったりもしていましたけれど、彼らの重要な仕

 事が、アメリカ大陸からのお客のためにトップ40をカヴァする事でした。特別な目的

 を持っていない人間たちは、聞いたことのある音楽を聞けば安心していられ

 ますからね。

  それがトップ40自体の変化、人々の好みの流れで、原曲自体の傾向が変わっ

 ていきます。いわゆるラテン・ジャズのスタイルではなくなって来るんですね。この

 アルバムの最後は1968年に現地で発売された、本国では66年にママズ・アンド・パ

 パズが放ったヒット曲でした。

  ジョン・フィーリップス作、「マンデイ、マンデイ」。

M04.Monday Monday(3’36”)Winston Turner Quintet

– J.Philips-  Dub Store DSR CD 023

N  『ジャメカ・ジャズ・フロム・フェデラル・レコーズ カリブ・ルーツ、ジャズ、メント、ラテン、メレンゲ、

 そしてルムバ 1960-1968』から「マンデイ、マンデイ」、ウインストン・ターナー・クインテットの演奏

 でした。

  さてここのところ続けてお届けしているクリスタル・トーマス、只今来日中です。明

 日は広島県尾道市の瀬戸田サンセット・ビーチで実演があります。東京は先月31日

 に渋谷クアトロでブラデスト・サクスフォンとの演奏会がありまして、出かけて来ました。

  雑誌「ブルース・アンド・ソウル」刊行25周年記念の催事でもありまして、特別な

 ゲストに吾妻光良が出て来ました。いつもながらのユーモアとテンションを織り交ぜた音

 楽が素晴らしかったです。

  クリスタルについて私が強く感じるのは、あちこちで言ってますように「極めて

 自然なブルーズ感覚」です。この晩も彼女の唄からは、ごく当たり前のように、

 とてもブルーズ的な表現が自然に流れ出ていました。吾妻光良の話では、何と

 彼女はエスタ・フィーリップスを知らなかった、というんです。吾妻は年代の違いとい

 う事を強調していましたが、こういう音楽に関わっていて、同性の名人であ 

 るエスタを知らない、なんて事は考えられません。なのに全くのアドリブ的に繰

 り出す節回しが、ほぼ完璧なのです。これには参ったな。クリスタルの「極めて自

 然なブルーズ感覚」は血なのでしょうか。

  それはともかく、この晩クリスタルが唄ってくれた1曲に、あれがありました。

 嬉しかったですね。ひょっとして、生でこの歌を聞いたのは生涯初めてかも

 しれません。新しいアルバムではラッキー・ピータスンの受け持っていたパートを吾妻光良

 が担当し、かなり快いハーモニーをキメてくれました。「1回合わせただけ」だった

 そうです。

  ではお聞きください、「レッツ・ゴウ・ゲット・ストーンド」、クリスタル・トーマスです。

M05.Let’s Go Get To Stoned(2’56”)クリスタル・トーマス

-N.Asford, V.Simpson-   Pヴァイン  PLP-6960   

N  クリスタル・トーマスで「レッツ・ゴウ・ゲット・ストーンド」でした。

  さて今朝は、私の他にもうひとりディスク・ジョッキーをお招きしています。ロス・

 エインジェルズのチカーノの星、ダニー・トレホさんです。

  まずはご挨拶をお願いしましょう。

M06.マイ・エンジェル・ベイビー(3’58”)フランキー・J & トリシュ・トレド

-D.McKenna, B.Silva- バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233

N  「真夜中のエンジェルベイビー」は平山三紀、こちらは「マイ・エンジェル・ベイビー」、 

 フランキー・ジェイとトリシュ・トレドでした。オリヂナルは1978年にトビー・ボウが放ったヒット

 曲です。ビルボードのチャートで好位置に着けていたのですが、当時の国内発売元

 RVCには何の資料もなく、担当者もおらず、そもそもやる気が全くない、とい

 う状態。わたしは宮益坂上のRVCを訪ねて、向こうから届いていたシングルを聞

 かせて貰った覚えがあります。確か、今と同じとても暑い頃だったような・・・。

  フランキー・ジェイとトリシュ・トレドはメキシコ系のインスタント・デューオ。フランキー・ジェイが英語の

 部分、トリシュ・トレドがスペイン語を受け持っています。なかなかの味わいですね。

  メキシコにつながる北米西海岸沿いではこのようなチカーノ・ソウルと呼ばれる、R&B

 やポップスのカヴァ・レコードがそれなりの市場を持っていまして、このアルバム題名

 が、そのものズバリの「チカーノ・ソウル・ショップ第1巻」。

  では次へ参りましょう。皆さんよくご存知ですね、

  1963年にジャン・ブラドリーが唄った「ママ・ディドゥント・ライ」。

M07.ママ・ディドゥント・ライ(2’38”)タラ・ニュー

-C.Mayfield-  バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233  

M08.キャッチ・ユー・オン・ザ・リバウンド(2’38”)コタ   

-unknown-  バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233   

N  タラ・ニューで「ママ・ディドゥント・ライ」、そして「キャッチ・ユー・オン・ザ・リバウンド」コタ。

 曲間のおしゃべりはD.J. ダニー・トレホさんでした。彼は刑務所を出たり入った

 りする青年期を過ごし、それから映画に出たりして知られるようになり、今

 はチェインの飲食店などを経営しているこの地域の顔役ですね、多分。若い頃か

 らR&Bが大好きで、こうやって音楽界にも進出して来ました。声がとても印

 象的ですが、皺だらけの顔がまた強烈。髪の毛は後ろで結んでいます。厚い

 胸板に白いタンクトップ、その向こうには車高を落としたアメリカ製のフルサイズ・クープが

 停めてありまして、これだけでチカーノ気分は満点。内容もお聞きのようにゴキゲ

 ンです。

  ここまでは北米ヒットのカヴァでしたが、これはオリヂナル原盤でお届けしましょう。

  ブーロ・バンディードで「コラ・ソン」、ホルヘ・サンターナもギターで参加しています。

M09.コラソン(4’17”)プーロ・バンディード 

-unknown-  バリオ・ゴールド / ミュージック・キャンプ BG-5233  

N  ブーロ・バンディードの「コラ・ソン」、今朝の特別ゲスト、ダニー・トレホさんの紹介で『チ

 カーノ・ソウル・ショップ第1巻』からお届けしました。

  さて次は1962年のパリーに移動です。この年の10月20日、有名なオリムピック

 劇場で、「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル」が開かれました。おそらくこの

 規模のブルーズ音楽会は、ヨーロッパでは初めてだったのではないでしょうか。ブル

 ーズ自体がまだ弾き語りの域を出ず、本格的なバンド形式が台頭してくる少し

 前ですから「フォーク・ブルーズ」の命名は間違っていませんね。登場するブルーズ

 音楽家たちも多彩ですが、それは順々にご紹介しましょう。

  まずはジョン・リー・フッカーです。既にエレキを弾いていますが、ひとりで気楽にや

 るスタイルは相変わらず。まず唄うのは「ザ・ライト・タイム」。レイ・チャールズに同じ題名

 の歌がありますが、その原曲でしょうか。

M10.The Right Time(4’29”)John Lee Hooker

-N.Brown, O. Cadena, L.Herman-  Fremeaux & Associes  FA 5614 

M11.Money(4’01”)John Lee Hooker

J.Braford, B.Gordy jr.- Fremeaux & Associes  FA 5614 

N    歴史的ブルーズ音楽会鑑賞夏季特別講座「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァ

 ル・ライヴ・イン・パリス」、まずジョン・リー・フッカーでした。彼の「マニ」は聞いた事が

 ありませんでした。ジョン・リーは夕方、深夜の2回の公演でそれぞれ唄ってい

 ます。この頃のお気に入りだったようですね。モータウンから出たバレット・ストロング

 のオリヂナル・ヒットは1959年でした。

  「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル・ライヴ・イン・パリス」、次はソニー・テリーとブ

 ラウニー・マギー。このようなフェスティヴァルには欠かせなかったハモニカとギターのデューオで

 す。彼らの特徴は、ブルーズでありながらも明るく楽しいところ。フォーク人種に

 支持されたのもよく理解出来ます。この公演でも音楽の洗練度が違います。

  では1回目のショウから「アイム・ア・ストレインジャ・ヒア」、まさに当夜のふたりです。

M12.I’m A Stranger Here(4’42”)Sonny Terry & Brownie McGhee

-S.Terry, B.McGhee-  Fremeaux & Associes  FA 5614   

N  1962年の「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル・ライヴ・イン・パリス」からソニー・

 テリーとブラウニー・マギーで、「アイム・ア・ストレインジャ・ヒア」でした。

  さて、次はバンド形式のブルーズです。聞かせてくれるのは、Tボーン・ヲーカー。

 彼はビッグバンドをバックにジャムプからもう少しジャズに近い位置でブルーズを歌

 い続けた男です。万国で愛された鑑賞芸術ジャズの部類として、ヨーロッパ公演も

 何回かしています。ただし、初めてのお目見えはこの「アメリカン・フォーク・ブルーズ・

 フェスティヴァル」の時でした。「ストーミー・マンデイ」を自ら紹介しますが、まだそんな

 に知れ渡っていないのが、パリの聴衆の反応からも分かります。

M13.Call It Stormy Monday(4’09”)T-Bone Walker

-A.T.Walker-  Fremeaux & Associes  FA 5614 

N  Tボーン・ヲーカー、「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル・ライヴ・イン・パリス」から

 「ストーミー・マンデイ」でした。

  この「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル」はヨーロッパで、最低でもパリでは初

 めてのブルーズ音楽会です。集まったパリの人々のどのくらいの割合で、ブルーズ

 理解者が居たかは不明ですが、少なくとも生の実演に接するのは、ほとんど

 の人たちがほとんだったでしょう。そこを和らげて上手く繋ぐのが司会者の

 腕の見せどころ。ここではピアニストのメムフィス・スリムが「ボンソワー」なんて言って如

 才なく進め、人々の緊張を和らげています。

  それでは、そのメムフィス・スリムのピアノ演奏をどうぞ。

  「ロッキン・ザ・ハウス」。

M14.Rockin’ The House(2’52”)Memphis Slim 

-P.Chatman-  Fremeaux & Associes  FA 5614 

N  「ロッキン・ザ・ハウス」、メムフィス・スリムでした。

  さてこの「アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル」に参加した紅一点は、ヘレン・

 ヒュームズ。彼女もジャズとブルーズの間に居た女性歌手です。ピンのヴォーカリストで専

 属のバンドを持たなかった彼女は、ここでオールスター・バンドを従えて唄います。

  「ミリオン・ダラー・シークレット」。

  そして2回目の公演の最後にほぼ参加者全員で奏でられた最終曲です。

  「バイ、バイ、ベイビー」最後のコーラスが聞きものです。

M15.Million Dollar Secret(3’50”)Helen Humes 

-H.Humes-  Fremeaux & Associes  FA 5614 

M16.Bye Bye Baby(10’33”)

All Stars Of American Folk Blues Festival In Paris 

-P.Chatman-  Fremeaux & Associes  FA 5614    

N  ヘレン・ヒュームズで「ミリオン・ダラー・シークレット」、そして参加者全員による「バイ、バ

 イ、ベイビー」、3枚組『アメリカン・フォーク・ブルーズ・フェスティヴァル・ライヴ・イン・パリス』か

 らでした。後半ヴェルカント的な発声で唄ってる男は誰でしょうか。気になりまし

 た。

  終演後のパリの人たちの興奮度合いが面白いですね。この3枚組は夕方から

 の公演を開催時間帯に沿ってまとめてあるので、お客さん達が段々とブルーズ

 にのめり込んでいくのがハッキリと分かります。このフェスティヴァルが切っ掛けになっ

 て、大陸ではブルーズが再発見されて行く事になります。「再発見」というより

 「初体験」でしょうか。それが、イギリスのビート・グループのブルーズ化、更にはハー

 ドロックへと進んで行ったのは、皆様もご存知の通り。

  今朝の「幻」は、歴史的ブルーズ音楽会鑑賞夏季特別講座「アメリカン・フォーク・ブ

 ルーズ・フェスティヴァル・ライヴ・イン・パリス」をお送りしました。

M17.I Should Have Loved You More(5’18”)Tony Momrelle feat.Sid Gauld  

-T.Momrelle, C.Frank-  Vibe  VBE 45002CD  

N  「もっと君を愛すべきだった」なんて言ってるトニー・モムリールです。そういうの

 は、この時点で手遅れなんです・・・あ、関係ないですね。笑ってしまう位

 にスティーヴィー・ワンダーな唄、節回し。声そのものもクリソツです。70年代初頭からの

 驚異の三部作を過ぎて、人間的にも才能も落ち着いた頃の、言ってみれば円

 熟期のスティーヴ・ホーランド・ワンダー的です。悪くないですね。この国でも、今40

 歳台で「歌が上手い」と言われている洋楽形の唄い手は殆どがスティーヴィー・ワンダ

 ーの影響を受けていますが、このトニー・モムリールほどの人間はいませんね。気負い

 のないジャケットのポートレイトも気に入ってます。今の「アイ・シュドゥ・ハヴ・ラヴ・ユー・

 モー」では2本のギターを使って面白いリズムを打ち出していました。フィーチュアされ

 ていたシド・ゴウルドはソロのフリューゲル・ホルンを吹いていたん人です。

  ではトニー・モムリール、もう1曲、

  今度はメイサとのヴォーカルの絡みが素晴らしい、「ウィ・ハドゥ・サーチド・フォー・ヘヴン」。

M18.We Had Searcher For Heaven(5’31”)Tony Momrelle feat. Maysa

-T.Momrelle,O.Lazarus,A.Economides,B.Jones,A.Wynen-Vibe VBE 45002CD

M19.遺憾に存じます(2’26”)植木等

-Y.Aoshima, T.Hagiwara- TOCT 25568/9

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

N  8月に入っての一回め「幻」、如何でしたでしょうか。最後は植木等で「遺

 憾に存じます」でした。ここのところ、「遺憾」な事が多発しておりますので、

 ウサ晴らし的にお届け致しました。

  ようやく長い梅雨が開けます。盆踊りの季節到来ですね。皆様お変わりあ 

 りませんか、首都圏河内音頭推進協議会 イヤコラセ東京 議長の鷲巣功です。

  今年から撤退した「すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り」へ、労いのお提灯を

 幾張りも戴いているようです。皆様方の厚いご支援に感謝いたします。どう

 もありがとうございます。

  さて、お盆に入る直前の週末に、日本橋で誰でも参加出来る盆踊りがあり

 ます。わたしたちイヤコラセ東京も総出で盛り上げます。昨年のおさらいを兼ねて、

 どうぞ踊りに来て下さい。皆様にご案内いたします。もちろん無料です。

  名称 アートアクアリウム夏まつり/盆踊り

  日時 2019年8月10日(土曜日)、11日(日曜日)

  10日(土曜日)は午後5時30分、7時00分の2回

  11日(日曜日)は同7時00分からです。前半は東京牛深ハイヤの会のみ

   なさんが、熊本のハイヤ節を踊ってくれます。河内音頭も生演奏ではあ

   りませんが、選りすぐりの河内音頭をスーパーDJが回します。簡単な踊

   り指導もございます。

  会場 福徳の森  東京都中央区日本橋室町二丁目5番10号

 (東京メトロ銀座線、半蔵門線「三越前」駅A6出口より徒歩1分)

  主催 一般社団法人 日本盆踊り協会

  会場となる福徳の森は、古くから近隣住民の信仰を集めている由緒正しき

 福徳神社に隣接した広場で、これまで様々な催事に使われています。今年は7

 月21日から毎週末、日本全国の盆踊りが行われていまして、その一環で「河

 内音頭も」、となりました。踊り好き、音頭狂の皆様の熱い力で、暑気払いで

 す。

  ぜひご参加下さい。控え室、着替え場所も用意してございます。

  こんなご案内が、新設された「イヤコラセ東京」のウェブ・サイトに掲載されていま

 す。わたしも現場におりますので、ぜひどうぞ。ただし悪天候などの場合は

 開催中止となる事があります。

一般社団法人日本盆踊り協会のウェブサイト https://bon-odori.net などでご確認下さい。

  今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/6c955528590ff821b590dc306600def529df0142

  ダウンロード・パスワードは、9crt612eです

  今朝もちょうど時間となりました。

 こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

 「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

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