【幻】モーニン・ブルーズ 2018/10/13

mb181013

TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino 8122 798434 0

 

N  おはようございます。アサー、ワツシイサヲでございます。気持ち良く肌寒い、この

位の気候がわたしは一番好きです。

先週のジャケット写真一覧からある一枚が漏れていました。何も今に始まった

事ではなく、厳しく観察していれば頻繁に起こる不祥事ですが、今朝は自ら

の過失を反省いたしまして、その盤からもう1曲お届けします。

『ザ・ワイルド・ワンズ・アルバム』から「帰らぬ舟」。

 

M01.帰らぬ舟(3’22”)ザ・ワイルドワンズ

-K.Yasui, K.Kase-  東芝 TOCT-8703

 

N  ザ・ワイルド・ワンズで「帰らぬ舟」でした。再発のCDでお送りしました。

森岡賢一郎の弦編曲が秀逸で御座います。この主人公は、嵐が来そうな海

へ漕ぎ出した恋人を心配して浜で待つ女性を第三者として想い慕ってこの歌

を唄っているのでしょうか。その「恋人」は主人公の先輩かもしれない。複

雑な人間関係が浮かび上がります。聞くたびに51年前の少年ワツシイサヲは考えて

いたのでした。

1967年6月にLPの形で出た『ザ・ワイルド・ワンズ・アルバム』は、当時ベイス担

当の 島英二にイカれていた姉が買いまして、家にありました。ジャケット表が赤

いニッサン・シルヴィアにまだ4人だったメムバがアイヴィの装いで寄り掛かっている、な

んとも明るく健全な写真。裏は6台しか造られなかったコブラ・フォード・デイトナ・

クープを、胸にヴァン・ジャケットのエムブレムが縫い付けられたレイシング・スーツの4人が囲

んでいます。67年当時最先端の風俗でしょう。特選自動車用品店、千葉市川

の式場病院理事の式場壮吉がする経営「レーシング・メイト」も撮影協力していたん

じゃないかな。

内容はこれまでのシングルA面2曲、勝負を賭けた3枚目の「夕陽と共に」を

加え、他は書き下ろしのオリジナル曲。それも詞曲はメムバによるものばかり。「帰

らぬ船」が安井かずみ、もう1曲「ひとりぼっちの渚」を岩谷時子が書き、

弦を中心とした編曲は、ご存知森岡賢一郎という当代一流の人たちも関わっ

ていますが、何より加瀬邦彦、ワイルド・ワンズの主体性が強く伝わって来る点が

出色です。

その頃ここまで創造的なオリヂナリティを持っていたグループ・サウンズは他になか

ったでしょう。アルバムといえば、シングル曲に洋楽ヒットの安易なカヴァでお茶を濁し

たような物ばかりで、内実が全く伴っていませんでした。翌年発売のザ・タイガ

ーズ『ヒューマン・ルネサンス』は統一概念を持ったアルバムと評価されましたが、これは

時流を読んだ渡辺プロダクション主体の企画で、業界人の「お仕事」ですから、「愛、

自由、平和」を主張する根拠も怪しいものです。そういった中で、この『ザ・

ワイルド・ワンズ・アルバム』は圧倒的であります。

しかし67年夏にワイルド・ワンズの加瀬邦彦が目指していたのは生まれて間も

ない「フォーク・ロック」という理解して楽しむのにはある程度の知性を必要とする、

新しくも比較的地味な音楽領域だったために、先に述べたような秀でた個性

もあまり大向こうウケは得られませんでした。何よりもワイルド・ワンズにはGSの

バカ馬鹿しさが不足してましたから。

それでもこの『ザ・ワイルド・ワンズ・アルバム』は、私の中で51年間という時を

超えて輝き続けています。その中から「帰らぬ舟」でした。1曲めから随分話

しましたね。

さて次も来週からの話題、ジョー・サイモンです。彼についてわたしは詳しくあ

りません。それで今回のヒット集2枚組は全貌を摑むいい機会になると思ったの

ですが、わたしにとっては重要な、これに入ってなかった1曲の入手に時間

がかかりまして、ジョー・サイモン解剖は来週以降に延期いたしました。ご了承下

さい。とは言いましても、今朝も1曲お届けします。

1969年のヒット曲、「チョーキン・カインド」。

 

M02.The Choking Kind(2’42”)Joe Simon

-H.Howard-  BSMF 7570

 

M03.Ain’t No Woman Like The One I’ve Got(3’04”)ザ・フォー・トップス 

-D.Lambert, B.Potter-  BSMF 7569

 

N  なぜか復活以降のエルヴィス・プレズリを連想させるジョー・サイモン「チョーキン・カインド」。

てっきりエルヴィスも唄ってると思ってましたが、調べてみても何処にもありま

せん。イントロで、白いジャムプ・スーツが浮かんじゃうのは何故だろう。誰方か何

か・・・。

続けましたのはザ・フォー・トップスの「エイント・ノー・ヲーマン・ライク・ザ・ワン・アイヴ・

ガット」1972年のヒットですが、日本ではもう少し後かな。大分長い間に亘って

聞き続けられていました。

そのフォー・トップスのダンヒル / ABC時代の作品集も2枚組で出ます。彼らの絶

頂は何と言っても栄光のモータウン時代です。その功績があまりにも偉大なので、

その後移籍したダンヒルでの活動はほとんど無視されていました。事実は冷酷で

あります。

わたしは彼らによってヴォーカル・グループ好きになった、とも言えるのですが、

この時代をしっかり記憶しているかと言うと、自信がありません。ですから

この2枚組はとてもありがたい。今のような名曲がありましたし。

次の1曲も覚えていますね。1974年のヒット「ミドナイト・フラワー」。

 

M04.Midnight Flower(3’31”)ザ・フォー・トップス

-M.Jackson, R.Dozier-  BSMF 7569

 

M05.Ask The Lonely(2’44”)The Four Tops 

-W.Stevenson, I.J.Hunter-   Motown B0000488-2

 

N  もっとレゲのアクセントが強かったような記憶の「ミドナイト・フラワー」、そして1965

年、栄光のモータウン時代の「アスク・ザ・ロンリー」、ザ・フォー・トップスでした。

これはモータウン初期のA&R責任者、ベリー・ゴーディ・ジュニアの片腕として多大な

貢献をしたウイリアム・ミッキー・スティーブンスンが、アイヴォリーではなくて、アイヴィ・ジョー・

ハンターと書いた歌です。フォー・トップスはソングライター・プロデューサー三人組のブライアン・ホラ

ンド、ラモント・ドヂャー、エドワード・ホランドが専任制作担当として付き、見事な成功

を納めていましたが、ミッキーの作品も唄っていたんですね。

でもミッキー・スティーブンスンと言えば、何と言ってもこれでしょう。

マーサとヴァンデラスです。「ダンシン・イン・ザ・ストリート」。

 

M06.Dancin’ In The Street(2’38”)Martha Reeves And The Vandellas  

-W.Stevenson, M.Gaye I.J.Hunter-  Motown 530 230-2

 

N  マーサとヴァンデラス、永遠の「ダンシン・イン・ザ・ストリート」でした。マーサはミッキー・スティ

ーブンスンの秘書だったそうです。唄い手志望でモータウンに勤めていて、マーヴィン・ゲ

イのバック・グラウンド・ヴォーカルも担当していました。そこから自分の名前を冠し

たグループで世に出られるようになった訳です。

これは1964年の大ヒット曲。飛ぶ鳥を落とす勢いだったモータウン行進曲でもあり

ます。わたしにとっては「探していたパーフェクト・ビート」曲のひとつです。ここ

で試された錬拍法は制作担当者ミッキー曰わく「企業秘密」なんだそうですが、

ドラムズに鍵がありそうです。2拍目4拍目で打ち鳴らされるハイハット、シムバル、ス

ネア、タムバリンの混ざったような音は80年代に流行ったクラップ・マシーンと全く同じ

響きです。冒頭でマーサは「新しいビートよ、あんた大丈夫かしら」と呼びかけて

アジります。「待ってました」と応えましょう。

こう言うダンス物はミッキー・スティーヴンスンの得意とするところ。次の1曲もどうぞ。

「俺みたいにジャークを踊れるかい」、ザ・コントゥアーズ1962年のヒットです。

 

M07.Can You Jerk Like Me(2’29”)The Contours

-W.Stevenson, I.J.Hunter-   Motown / Universal 544 259-2

 

M08.What Becomes Of The Brokenhearted(3’01”)Jimmy Ruffin

-W.Weatherspoon, P.Riser, J.Dean-    Motown  374636312-2  prd.

 

N  「キャン・ユー・ジャーク・ライク・ミー」ザ・コントゥアーズ、そしてジミー・ラフィン1966年の

名曲「ワット・ビカムズ・オヴ・ザ・ブロークン・ハーテド」でした。ここではミッキーは曲作

りには関わらず制作だけを担当しています。これには何か邦題が付いていま

せんでしたか。この原題のままでヒットは無理だなあ。

さてフォー・トップスに始まって、ここまでウイリアム・ミッキー・スティーブンスン絡みの楽曲

を聞いて頂いたのには、ワケがあります。それはミッキーのソロ・アルバム『ヒア・アイ・アム』

のCDを中古レコード店で見つけたからです。「こんなのを出してたのか」と、

正直とても驚きでした。1972年発表のそのLPにはこんな歌のカヴァが入って

いて、これも非常に意外です。

 

M09.Rocky Racoon(3’23”)Mickey Stevenson

-J.Lennon, P.McCartney-  Fantastic Voyage  FVCD009

 

N  先月の動物愛護週間にケモノ歌を少し集めてお届けしたときの「山狸」、ザ・ビ

ートルズと言いますか、ポール・マカートニの「ロキー・ラクーン」でした。この歌のカヴァを

聞いたのは初めてです。しかも黒人のミッキー・スティーブンスンが唄っているんです。

MGMから出たこのアルバムは表に「60年代のモータウンのプロデューサー」と栄光の肩書

きが添えられていますが、全体はいわゆるモータウン風な音ではないですね。ミッキー

は60年代初頭の黒人音楽制作者としては例外的に幅広い音楽性を持っていま

した。サンフランシスコでスライ・ストーンとも親交があった位で、いわゆるそれ迄の旧態依

然R&B派じゃないんです。だからこそ画期的な「ダンシン・イン・ザ・ストリート」を

体現化出来たのでしょうけれど、このソロ作品でそれまでの領域を超えていく

感覚が随所に感じ取れます。その現れがこの「山狸」でしょうか。そもそも

『ホワイト・アルバム』を聞いてたって事実が、わたしには素直に納得出来なかった。

ウイリアム・ミッキー・スティーブンスンは当初唄い手としてモータウンの扉を叩きましたが、社

長ベリー・ゴーディ・ジュニアの「A&Rマンが欲しいんだよ」という言葉を聞いて、「A&R」

が何を意味するかも知らないというのに、「俺の他に誰がいると言うんだ」と

強引にその仕事に就いた男です。その判断は間違っていませんで、このよう

にたくさんの成功例があります。が、やはり歌手志望だった本性はこのソロ作

品の「唄」によく出ていて、このソロ・アルバムも「裏方のご挨拶」と言うよりは、

かなりの演出を自ら施して唄っています。その基調がR&B唱法であるのはご

愛嬌ですね。

ではそんな出自がよく分かる一曲、「ゴナ・ビ・オールライト」。

 

M10.Gonna Be Alright(3’17”)Mickey Stevenson

-M.Stevenson-   Fantastic Voyage  FVCD009

 

N  「ゴナ・ビ・オールライト」、ウイリアム・ミッキー・スティーブンスン1972年発表のソロ・アルバム『ヒ

ア・アイ・アム』からお届けしました。ミッキーは67年にモータウンを離れます。MGMに

引き抜かれたんです。その頃、世界のレコード産業はヒット連発の「ザ・サウンド・オヴ・

ヤング・アメリカ」、モータウンの唄い手、制作者に注目していましたから、ベリー・ゴーデ

ィ・ジュニアより良い条件の引き抜きが表面化していました。モータウン初期のA&R

責任者、ベリー・ゴーディ・ジュニアの片腕として多大な貢献をしたミッキーに声が掛か

ったのも当然でしょう。

その時にモータウンから一緒に連れて出たのが、女性歌手のキム・ウェストン。彼らは

婚姻関係にもありました。キム・ウェストンと言えばマーヴィン・ゲイとのデューオでも知ら

れています。ミッキーはマーヴィンのモータウン時代の初期から付き合っていましたから、

そこで関係が出来たのかも知れません。またその頃のマーヴィンとミッキーの唄い方

には沢山の共通点があります。切なく絞り出す高い声、突然放り出すような

掛け声など、どちらがどうだとは、分かりません。相互作用でしょうか。

ではウイリアム・ミッキー・スティーブンスンが書いて制作、キム・ウェストンとマーヴィン・ゲイの唄

でヒットした「イト・テイクス・トゥ」を聞いてください。1966年末に発売されていま

す。

 

M11.It Takes Two(2’59”)Marvin Gaye & Kim Weston   

-M.Stevenson, S.Moy-  Motown 3746352462

 

M12.Oh Not My Baby(2’36”)Maxine Brown

-G.Goffin, C.King-  Varese Sarabande 302 066 378 2

 

N  キム・ウェストンとマーヴィン・ゲイの「イト・テイクス・トゥ」でした。ここまで、偶然にソロ・

アルバムに出会ったウイリアム・ミッキー・スティーブンスンについて、しばらくお話ししました。

それに続けましたのは、「オウ、ノット・マイ・ベイビー」、マキシン・ブラウンの、これが

オリヂナル・ヴァージョンですね。これまではロド・ステュアート、アリーサ・フランクリンでよく聞い

ていました。マキシンのは初めてではありませんが、持ってはいなかった。25曲

入りのベスト盤からです。

ここには彼女の代表曲が並んでいます。その中に、これまた意外な1曲が

ありました。殆どの方はキング・カーティスのサキソフォン・ブロウでご存知でしょう。歌詞

が付いたヴォーカリーズ仕様もあったのですね、知らなかった。

「ソウル・セレネイド」です。

 

M13.Soul Serenade(2’39”)Maxine Brown   

-C.Ousley, L.Dixson-  Varese Sarabande 302 066 378 2

 

N  マキシン・ブラウンで「ソウル・セレネイド」でした。1967年の吹き込みで。ルーサー・ディク

スンが言葉を載せています。この手の歌曲となったR&B器楽曲としては、「ソウ

ルフル・ストラット」改め「グルーヴィー・シチュエイション~ハマった関係」というのがありますね。

ヴォーカライズ、器楽曲の歌曲化というのは、高度な言語感覚、旋律感覚が必要で、

天才ジョン・ヘンドリクスがその頂点に居ます。歌曲「ソウル・セレネイド」、如何でしたで

しょうか。

このマキシンのベスト盤は、収録楽曲の作家陣がけっこう豪華です。先のゴフィン=

キングでしょ、アシュフォード・アンド・シムプスン、ヴァン・マッコイ、デイヴィド=バカラックなど錚々

たる顔触れ。そこに混じって、この人の作品もありました。オーティス・レディング

です。

 

M14.Slipping Through My Fingers(2’18”)Maxine Brown    

-O.Redding-  Varese Sarabande 302 066 378 2

N  マキシン・ブラウンでオーティス・レディング作の「スリッピング・スルー・マイ・フィンガーズ」でした。

オーティスは喉の手術後、飛行機事故で亡くなる直前まで、自らの活動範囲を積極

的に拡げていました。充分以上に分かり合えていたたスタックス以外でセッションを行

ったり、他人の制作を手掛けたりもしました。

マキシン・ブラウンの「スリッピング・スルー・マイ・フィンガーズ」もそのひとつ。マキシンの所

属していたワンド・レコード主導で、オーティス・レディングに彼女を預けてみようという

企画が持ち上がり、「スリッピング・スルー・マイ・フィンガーズ」ともう1曲「ベイビー・

ケイクス」をマスルショールズで録音したのです。共に書き下ろし。その後両者は実演で

も付き合ったりして、長い関係を希望していたのですが、あの事故でそれっ

きりになってしまいました。「スリッピング・スルー・マイ・フィンガーズ」の終了部が

きちんと処理されていないのは、実に思わせぶりです。

さて話はウイリアム・ミッキー・スティーブンスンに戻ります。彼のソロ・アルバム『ヒア・アイ・アム』

には他に興味深い題名の曲がありました。「40日と40夜」というのがそれで、

わたしは即座にマディ・ヲーターズのあの歌を思い浮かべ、「ミッキーはストレイト・ブルーズ

も好きなんだ」と勘違いしたのですが、こちらはカントリー調の全く別物でした。

そもそもこの言葉、聖書ではジーザス・クライストが修行のために飲まず食わずで過

ごした苦難の期間だそうで、「40」という数はキリスト教の「数霊」の一つと

も言われています。ミッキーの歌の中では「長い辛い時間」というような意味で

用いられています。「人の噂も七十五日」や「嘘八百」の数量と同じですね。

「北京の55日」というのもあったなあ。これは違ったか。

 

M15.Forty Days Forty Nights(3’10”)Muddy Waters

-B.Ritch-  Chess / MCA  CHD-92522

 

M16.Mo Jodi(3’49”)デルグレス

-P.Danae-  PIAS / ホステス JV570160J

 

N  マディ・ヲーターズ、アルバム『ファザーズ・アンド・サンズ』から「フォ-ティ・デイズ、アンド・

フォーティ・ナイツ」でした。ここでも「長い苦しい間」として「40日と40夜」が

使われていました。ポール・バタフィールドのハーモニカが少しうるさかったですね。憧

れのマディと一緒に出来るのが嬉しくてたまらない感じです。

それに続けたのが、デルグレスの「モージョディ」。8月末に発売された最新アルバム

の表題曲です。彼らは新進気鋭のカリブ海はリーワード島出身の3人組。ドラムズと

ギター、ここまでは良い のですが、あと一人がサクスフォーンという変則編成。今の

ようにテューバが低音部を受け持つこともあります。言語はフランス語。カリブ諸国は

統治時代の名残りでフランス語を使う国がまだ多く、ちょっと前までだったら英

語を公用語とするのは、ジャメカ、バルベイドス、トリニダード、ドベイゴの4カ国、こ

れらは「キャリコム」として連帯、通関などで便宜を図り合っていました。今キャリコ

ムと言うとは中米のもっと大きな繋がりですが、以前のキャリコムが拡がったもの

かどうかは不明です。

デルグレスの中心人物パルカス・ダナエはカリブを脱出してオランダに亡命しアムステルダムに

住んでいた経歴があり、そんな処から世の中に対する主張も明確です。お聞

きのように響きは独特。しかもフランス語が絡む事によって、更に特別になって

います。その底に流れているのは、ブルーズ。世界の共通言語としてブルーズが

機能している姿をここに確かめられます。ダナエはこの音楽によって、自らを

解放できたそうです。

 

M17.The Promise(0’20”)デルグレス

-non credit- PIAS / ホステス JV570160J

 

M18.MR President(3’34”)デルグレス

-B.Brondy, R.&P.Danae –  PIAS / ホステス JV570160J

 

N  デルグレスで、インストゥルメンタルという特記が付いた「ザ・プロミス」、そして切実に迫

った「ミスタ・プレジデント〜権力を握っている支配者への問いかけ」でした。彼

らの最新アルバム『モージョディ』は力作。来週以降も聞いて貰いましょう。

次も3人組。こちらはアップライト・ベイスとギター2本の編成。アルバムでは全曲ドラ

ムズが入っていて、3人と並列にクレジットされていますが、写真は3人だけです

から、メムバではありません。なんせ「デヴィル・メイクス・スリー」というのがグループ

名ですから。ベイスのルシア・トゥリーノは女性で、北米先住民族インディアンのような顔立

ちです。キャリフォーニァのサンタ・クルスで結成されて、もう10年以上のキャリアがあります。

今回の新譜は品質保証のレイベル「ヌー・ウエスト」からです。カントリーと大きく括る事

が出来なくもありませんが、どこかで聞いたような親しみやすいリフの裏に

沢山の複雑な要素が絡み合った味わいの深い音楽です。

静かに始まります 奥行きのある音です。「オール・イズ・クワイエット」。

 

M19.All Is Quiet(5’03”)The Devil Makes Three   

-P.Bernhard-  New West NW625

 

M20.ダム・ナム(Ain’t Goin’ To Vietnam)(4’47”)レオン・トーマス

-L.Thomas-  BMG BVCJ-37317

 

N  ちょっとテムポーを変えましょう。リオン・トーマスで「ダム・ナム」、「狂ってると思うか

もしれないけど、俺はヴィエトナムなんか行かないぜ」でした。

かつてサンタナに在籍して一躍有名になったリオン・トーマスは、ジャズ・ヴォーカリストの

ひとりではありますけれど、その表現法は独自のものです。節も言葉も全く

自由に編み出されたもので、ちょっとアブストラクトでもあります。女性なら甘く

切ない愛の歌をリパトゥワにしていれば許されるジャズの唄い手でも、男性の場合

は更に踏み込んだ表現をしたくなるのでしょうか。今の「俺はヴィエトナムなんか

行かないぜ」でお分かりの通り黒人意識に支えられた主張が随所に見られ、

なかなかのクセ者である事が分かります。

その彼が当たり前の「A列車で行こう」をどう唄ってOKとしたか、聞い

てみましょう。

 

M21. A列車で行こう(2’08”)レオン・トーマス

-B.Strayhorn-  BMG BVCJ-37317

 

M22.Everyday I Have The Blues(5’30”)Jo Williams    

-P.Chatman, M.York-  Jazz Image 38040

 

N  「A列車で行こう」、リオン・トーマスでした。そして同じくジャズ・スタンダードの

「エヴェデイ・アイ・ハヴ・ザ・ブルーズ」、こちらは『ジョー・ウイリアムズ・シングス、カウント・

ベイシー・スイングス』という素敵な題名が付けられた1955年録音のアルバムからでし

た。フレディ・グリーン、サド・ジョーンズ、フランク・フォスターが居た黄金期のベイシー楽団。

ユーモアたっぷりな編曲も良かったですね。終了部分でジョー・ウイリアムズがファルセトーを

ずっと伸ばしていたの、聞こえましたか。こういう所でそっと「ザマア見ろ」

をやるんですね、技術巧者は。粋です。

ジョー・ウイリアムズとベイシー楽団、もう1曲聞きましょう。

これもよく知られた「ティーチ・ミー・トゥナイト〜今夜教えて」。

 

M23.Teach Me Tonight(3’06”)Jo Williams 

-S.Cahn, G.DePaul-  Jazz Image 38040

 

M24.Skin In The Game(3’50”)Jon Cleary

-unknown-  BSMF 2623

 

TM Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N モーニン・ブルーズ、今朝の最後はジョン・クリアリーで「スキン・イン・ザ・ゲイム」でした。

来週は彼の実演が見られます。10月20日、21日東京恵比寿のガーデン・プ

レイス。初日は彼の単独演奏、二日目はトリオです。どちらも楽しみですが、私は

特にソロが聞きたいですね。「ピーター・バラカンズ ライヴ・マヂック 2018」です。

今朝の特別付録は、以下の隠し場所です。どうぞお楽しみ下さい。

http://firestorage.jp/download/875c3c1ed0b06d2b86707847eaf2b9462af9ab99

  ダウンロードパスワードは、0vgv5if0です。

今朝もちょうど時間となりました。

こちらは、http://osamusawada.com/category/mornin-blues-by-isaowashizu/

「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。来週も首都圏で9人のあなただけに。

そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。

 

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    • ライヴ リス子
    • 2018 10/13 3:39am

    コメント遅くなっちゃったのは
    寝てた訳じゃーないですよん。

    今週もバッチリありがとうございます。

    LM、もう来週なんだ!!

    • 日曜日のグリ子
    • 2018 10/14 11:38pm

    食欲の秋が来た。
    野菜とラムをトマトで煮込む。
    モータウンとブルースといっしょに頂きます。

    鷲巣さん澤田さん
    ありがとう。

    • 45979タクシードライバー
    • 2018 10/17 7:18am

    ディス イズ モータウン! ご機嫌です。いつもありがとうございます。

    • 類似穴
    • 2018 10/17 8:41pm

    地獄の備忘録

    伊丹市ではビューティフルサンデイが盆踊りの定番だそうです。(当たり前ですか??)
    若者の盆踊り離れ対策として採用されて定番化したようです。 ←TV情報です。

    • 類似穴
    • 2018 10/17 9:02pm

    youtubeのリンクを貼ると反映されるようですね。

    先ほどのは”熊谷”でした。失礼しました。
    自衛隊伝播説があるので無駄な情報かもしれませんが、リンクを貼っておきます。

    https://services.osakagas.co.jp/portalc/contents-2/pc/tantei/1270851_38851.html

    • 八王子60オーバー
    • 2018 10/18 2:50pm

    やっぱりモータウンは格別です♪
    デモでのマーヴィンの「ダンシン・イン・ザ・ストリート」聴いてみたいものです。
    そして、ジョー・ウイリアムズ!
    ヨーロッパ公演でチーフを手に「Alright Okay You Win」歌うカッコ良さったら♪

    今週もごきげんなナンバー有難うございました。

    • フェス ロンゲ
    • 2018 10/19 10:39pm

    生演奏 ))恵比寿(( 魔術的

    鷲巣功様 澤田修様
    こんばんは。

    ジョン・クリアリーは今年も楽しみですね。
    個人的にとってもうれしいのは最後に決定したアートリンゼイ。
    まさかの偶然、これぞチャンスミーティング!
    ノーニューヨークのDNAでの衝撃は10代の時。
    きっと今までのライブマジックにはない21日のラウンジが楽しみ。
    スタートは民クルでウキウキです。

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